【過去問題】令和5年 二級建築士 建築法規 全25問【解答・解説付】※完全無料

令和5年|二級建築士 建築法規|年度別・解答解説付(資格教材キング)

📝 令和5年(2023年)二級建築士 学科Ⅱ
令和5年 二級建築士「建築法規」
全25問の解答・解説

令和5年(2023年7月2日実施)の二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)全25問を、選択肢ごとに根拠の条文を示して解説します。まず法令集を引きながら自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

運営者 トトまる
監修・執筆:運営者「トトまる」
一級建築士建築基準適合判定資格者
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目次 表示

令和5年 二級建築士試験(学科)の概要

試験日
2023年7月2日(日)
令和5年・学科の試験
法令の基準日
令和5年1月1日
この日の法令で出題
出題
25問・五肢択一
計画と合わせて3時間
合格基準点
13点/25点
総得点60点以上も必要
学科の合格率
35.0%
17,805人中6,227人が合格
法令集
持ち込みできる
引きながら解ける
📌 出典と、この記事の読み方

問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。

解説は、出題当時(令和5年1月1日時点)の法令によります。その後の改正で答えが変わる問題には「🔶 現在の法令では」、条文の番号や言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。

分野ごとの問題一覧

📐 総則・手続き(No.1〜No.3)

No.1高さ・階数・建築面積・敷地面積の算定

総則(面積・高さの算定)計算・図

図のような地面の一部が一様に傾斜した敷地に建てられた建築物に関する建築物の高さ、階数、建築面積及び敷地面積の組合せとして、建築基準法上、正しいものは、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、特定行政庁の指定等はないものとし、国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の部分はないものとする。

No.1の図:傾斜した敷地に建つ地階付き2階建て(1階+ペントハウス)の建築物の地階平面図兼配置図・1階平面図・ペントハウス平面図・東西断面図。西側に幅員3mの道と線路敷地がある
図を押すと大きく表示します
建築物の高さ階数建築面積敷地面積
1.4.5 m2108 m²330 m²
2.4.5 m2132 m²320 m²
3.7.5 m3120 m²330 m²
4.7.5 m3120 m²340 m²
5.7.5 m3132 m²320 m²

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.1

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正答5正しいのは、5である。
建築物の高さ
建築物の高さは、7.5mである。

令第2条第1項第六号より、建築物の高さは地盤面からの高さによる。地盤面は、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面(高低差が3mを超えるときは3m以内ごとにとる)である(令第2条第2項)。この建築物は高低差が3mなので、地盤面は地階の床面から1.5m(1階の床面から1.5m下)の高さになる。
PH(階段室)は3m×6m=18㎡で、建築面積の1/8(132㎡×1/8=16.5㎡)を超えるため、高さに算入する。

よって、1.5m+3m(1階)+3m(PH)=7.5mとなる。

階数
階数は、3である。

令第2条第1項第八号より、昇降機塔・装飾塔・物見塔などの屋上部分や、地階の倉庫・機械室などの部分で、水平投影面積の合計がそれぞれ建築面積の1/8以下のものは、階数に算入しない。
建築面積132㎡×1/8=16.5㎡
地階は事務室なので、階数に算入する(面積も9m×12m=108㎡で1/8を超える)。
PH(階段室)は3m×6m=18㎡で、16.5㎡を超えるため階数に算入する。

よって、地階・1階・PHの3となる。

建築面積
建築面積は、132㎡である。

令第2条第1項第二号より、建築面積は建築物の外壁又はこれに代わる柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積による。地階で地盤面上1m以下にある部分は算入しない。
地階(9m×12m)は1階の下にあるため、建築面積は1階(1階突出部の2mを含む11m×12m)で決まる。

よって、11m×12m=132㎡となる。

敷地面積
敷地面積は、320㎡である。

令第2条第1項第一号より、敷地面積は敷地の水平投影面積による。ただし、法第42条第2項の規定で道路の境界線とみなされる線と道との間の部分は、算入しない。
西側の道(幅員3m)は片側が線路敷地なので、法第42条第2項ただし書より、線路敷地側の境界線から水平距離4mの線が道路の境界線とみなされる。敷地は1m後退する。

よって、(17m-1m)×20m=320㎡となる。

⚠️ ひっかけの所(No.1)

高さ地盤面は「周囲の地面と接する位置の平均の高さ」。

高さ・階数地階とPHは、どちらも建築面積の1/8(16.5㎡)を超えるので、階数にも高さにも入る。

敷地面積敷地面積は、線路敷地側から4mのみなし境界線より内側だけ。

📖 法令集で引く条文

令第2条第1項第一号・第二号・第六号・第八号、令第2条第2項、法第42条第2項

この分野をくわしく:分野別「No.1 総則① 用語の定義」の解説 →

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No.2全国どこでも確認済証が必要な行為

総則(確認の要・不要)確認が必要なものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

次の行為のうち、建築基準法上、全国どの場所においても、確認済証の交付を受ける必要があるものはどれか。

1鉄骨造平家建て、延べ面積300㎡の、鉄道のプラットホームの上家の新築
2鉄骨造2階建て、延べ面積100㎡の一戸建て住宅の新築
3鉄筋コンクリート造、高さ2mの擁壁の築造
4鉄筋コンクリート造2階建て、延べ面積300㎡の共同住宅から事務所への用途の変更
5木造3階建て、延べ面積210㎡、高さ9mの一戸建て住宅における、木造平家建て、床面積10㎡の倉庫の増築

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.2

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正答2全国どの場所においても、確認済証の交付を受ける必要があるものは、2である。
1
鉄骨造平家建て、延べ面積300㎡の、鉄道のプラットホームの上家の新築
確認済証の交付を受ける必要がない。

法第2条第一号より、プラットホームの上家は建築物ではないため、確認済証の交付を受ける必要がない。

2正答
鉄骨造2階建て、延べ面積100㎡の一戸建て住宅の新築
確認済証の交付を受ける必要がある。

法第6条第1項第三号より、木造以外の建築物で2以上の階数を有し、又は延べ面積が200㎡を超えるものは、都市計画区域の内外を問わず確認済証の交付を受ける必要がある。鉄骨造2階建てはこれに当たる。

3
鉄筋コンクリート造、高さ2mの擁壁の築造
確認済証の交付を受ける必要がない。

法第88条第1項・令第138条第1項第五号より、確認(法第6条の準用)が必要な擁壁は、高さが2mを超えるものである。高さ2mの擁壁は「2mを超える」に当たらないため、確認済証は不要。

4
鉄筋コンクリート造2階建て、延べ面積300㎡の共同住宅から事務所への用途の変更
確認済証の交付を受ける必要がない。

法第87条第1項より、建築物の用途を変更して第6条第1項第一号の特殊建築物のいずれかとする場合(当該用途の変更が政令で指定する類似の用途相互間におけるものである場合を除く。)においては、同条の規定を準用する。
事務所は別表第1(い)欄に掲げる用途に供する特殊建築物ではないため、確認済証の交付を受ける必要がない。

5
木造3階建て、延べ面積210㎡、高さ9mの一戸建て住宅における、木造平家建て、床面積10㎡の倉庫の増築
全国どこでも必要とはいえない。

法第6条第2項より、防火地域及び準防火地域外で増築する場合、増築部分の床面積の合計が10㎡以内なら確認は不要。防火地域・準防火地域内なら10㎡以内でも必要なので、「全国どの場所においても」必要とはいえない。

⚠️ ひっかけの所(No.2)

問題文「全国どの場所においても」=都市計画区域の外でも必要なもの。

選択肢510㎡以内の増築が確認不要になるのは、防火地域・準防火地域の外だけ。

選択肢3擁壁は「2mを超える」ものだけが対象。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2025年4月1日から法第6条第1項の号が組み替えられ、木造かどうかを問わず「2以上の階数、又は延べ面積200㎡超」の建築物が第二号になりました。2(鉄骨造2階建て)は今の法令でも全国で確認済証が必要で、答えは変わりません。

📖 法令集で引く条文

法第2条第一号、法第6条第1項・第2項、法第87条第1項、法第88条第1項、令第138条第1項

この分野をくわしく:分野別「No.2 総則② 確認の要・不要」の解説 →

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No.3確認・検査などの手続き

総則(各種手続き)誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1建築主は、階数が3以上である鉄筋コンクリート造の共同住宅を新築する場合、2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工程に係る工事を終えたときは、特定行政庁の中間検査を申請しなければならない。
2建築主は、都市計画区域内において木造2階建て、延べ面積90㎡の一戸建て住宅を新築し、建築主事に完了検査を申請する場合、原則として、当該工事が完了した日から4日以内に建築主事に到達するようにしなければならない。
3消防法に基づく住宅用防災機器の設置の規定については、建築基準関係規定に該当し、建築主事又は指定確認検査機関による確認審査等の対象となる。
4木造2階建て、延べ面積250㎡の共同住宅の新築において、指定確認検査機関が安全上、防火上及び避難上支障がないものとして国土交通大臣が定める基準に適合していることを認めたときは、当該建築物の建築主は、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該建築物又は建築物の部分を使用し、又は使用させることができる。
5建築物の高さの最低限度が定められている区域外で、鉄骨造3階建ての共同住宅の新築工事について確認済証の交付を受けた後に、当該建築物の計画において、建築基準関係規定に適合する範囲内で、建築物の高さが減少する変更を行う場合、建築主は、改めて、確認済証の交付を受ける必要はない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.3

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正答1誤っているものは、1である。
1正答
建築主は、階数が3以上である鉄筋コンクリート造の共同住宅を新築する場合、2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工程に係る工事を終えたときは、特定行政庁の中間検査を申請しなければならない。
設問は、誤っている。

法第7条の3第1項第一号・令第11条より、階数が3以上の共同住宅で、2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事の工程(特定工程)を終えたときは、建築主事の中間検査を申請しなければならない(指定確認検査機関の中間検査を受けることもできる=法第7条の4)。申請先は特定行政庁ではない。

2
建築主は、都市計画区域内において木造2階建て、延べ面積90㎡の一戸建て住宅を新築し、建築主事に完了検査を申請する場合、原則として、当該工事が完了した日から4日以内に建築主事に到達するようにしなければならない。
設問は、正しい。

法第7条第2項より、完了検査の申請は、工事が完了した日から4日以内に建築主事に到達するように、しなければならない。

3
消防法に基づく住宅用防災機器の設置の規定については、建築基準関係規定に該当し、建築主事又は指定確認検査機関による確認審査等の対象となる。
設問は、正しい。

令第9条第一号より、消防法第9条、第9条の2、第15条及び第17条は建築基準関係規定である。住宅用防災機器の設置の規定については、消防法第9条の2で規定されている。

4
木造2階建て、延べ面積250㎡の共同住宅の新築において、指定確認検査機関が安全上、防火上及び避難上支障がないものとして国土交通大臣が定める基準に適合していることを認めたときは、当該建築物の建築主は、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該建築物又は建築物の部分を使用し、又は使用させることができる。
設問は、正しい。

法第7条の6第1項ただし書きによる第二号の規定より、指定確認検査機関が安全上、防火上及び避難上支障がないものとして国土交通大臣が定める基準に適合していることを認めたときは、当該建築物の建築主は、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該建築物又は建築物の部分を使用し、又は使用させることができる。

5
建築物の高さの最低限度が定められている区域外で、鉄骨造3階建ての共同住宅の新築工事について確認済証の交付を受けた後に、当該建築物の計画において、建築基準関係規定に適合する範囲内で、建築物の高さが減少する変更を行う場合、建築主は、改めて、確認済証の交付を受ける必要はない。
設問は、正しい。

法第6条第1項及び規則第3条の2より、計画の変更に係る確認を要しない軽微な変更が定められています。
規則第3条の2第1項第三号より、建築物の高さが減少する場合における建築物の高さの変更(建築物の高さの最低限度が定められている区域内の建築物に係るものを除く。)とあり、建築物の高さが減少する変更を行う場合、建築主は、改めて、確認済証の交付を受ける必要はない。

⚠️ ひっかけの所(No.3)

選択肢1申請先の入れ替え(建築主事↔特定行政庁)はよく出るひっかけ。

選択肢2完了検査は「完了した日から4日以内に到達」。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2024年4月1日に「建築副主事」ができ、条文の「建築主事」は「建築主事等」(建築主事又は建築副主事)になりました。答えは変わりません。

📖 法令集で引く条文

法第7条第2項、法第7条の3第1項第一号、法第7条の6第1項第二号、令第9条第一号、令第11条、規則第3条の2第1項第三号

この分野をくわしく:分野別「No.3 総則③ 各種手続き等」の解説 →

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🏠 一般構造(No.4〜No.5)

No.4ホルムアルデヒド対策の必要有効換気量

一般構造(換気・計算)計算・図

図のような平面を有する集会場(床面積の合計は42㎡、天井の高さは全て2.5 mとする。)の新築において、集会室に機械換気設備を設けるに当たり、ホルムアルデヒドに関する技術的基準による必要有効換気量として、建築基準法上、正しいものは、次のうちどれか。ただし、常時開放された開口部は図中に示されているもののみとし、居室については、国土交通大臣が定めた構造方法は用いないものとする。

No.4の図:集会室(24㎡)・収納(2㎡)2か所・便所(2㎡)・収納(2㎡)・玄関・廊下(10㎡)の平面図。常時開放された開口部を矢印で示している
図を押すと大きく表示します
118.0㎥/時
221.0㎥/時
328.5㎥/時
430.0㎥/時
531.5㎥/時

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.4

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正答3正しいのは、3である。
解説
必要有効換気量は、28.5㎥/時である。

令第20条の8第1項第一号イ(1)より、必要有効換気量 Vr=nAh(n:住宅等の居室は0.5、その他の居室は0.3/A:居室の床面積/h:天井の高さ)。
令第20条の7第1項第一号のかっこ書きより、常時開放された開口部を通じて居室と通気が確保される廊下などの部分は、居室に含める。集会室(24㎡)に常時開放の開口部でつながる収納2か所(2㎡+2㎡)と玄関・廊下(10㎡)を加え、戸のある便所と収納は加えない。
A=24㎡+2㎡+2㎡+10㎡=38㎡
集会場は住宅等ではないので n=0.3
Vr=0.3×38㎡×2.5m=28.5㎥/時

⚠️ ひっかけの所(No.4)

解き方常時開放の開口部でつながる部分は床面積に含める。集会場は「住宅等の居室」ではないので n=0.3(0.5で計算すると誤り)。

📖 法令集で引く条文

令第20条の7第1項第一号、令第20条の8第1項第一号イ

この分野をくわしく:分野別「No.5 一般構造② 図形・図面形式」の解説 →

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No.5住宅の一般構造(便所・傾斜路・床の高さ・調理室の換気)

一般構造適合しないもの

木造2階建て、延べ面積100㎡の一戸建て住宅の計画に関する次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。

1下水道法第2条第八号に規定する処理区域内であったので、便所については、水洗便所とし、その汚水管を下水道法第2条第三号に規定する公共下水道に連結した。
2階段に代わる高さ1.2 mの傾斜路に幅10㎝の手すりを設けたので、当該傾斜路の幅の算定に当たっては、手すりはないものとみなした。
31階に設ける納戸について、床を木造とし、直下の地面からその床の上面までを40㎝とした。
4発熱量の合計が12㎾の火を使用する器具(「密閉式燃焼器具等又は煙突を設けた器具」ではない。)のみを設けた調理室(床面積7㎡)に、0.7㎡の有効開口面積を有する開口部を換気上有効に設けたので、その他の換気設備を設けなかった。
51階の居室の床下をコンクリートで覆ったので、床の高さを、直下の地面からその床の上面まで40㎝とした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.5

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正答4適合しないものは、4である。
1
下水道法第2条第八号に規定する処理区域内であったので、便所については、水洗便所とし、その汚水管を下水道法第2条第三号に規定する公共下水道に連結した。
設問は、適合する。

法第31条第1項より、下水道法第2条第八号に規定する処理区域内においては、便所は、水洗便所とし、汚水管が公共下水道に連結されたものに限られている。

2
階段に代わる高さ1.2 mの傾斜路に幅10㎝の手すりを設けたので、当該傾斜路の幅の算定に当たっては、手すりはないものとみなした。
設問は、適合する。

令第23条第3項より、階段及びその踊場に手すり及び階段の昇降を安全に行うための設備でその高さが50㎝以下のものが設けられた場合における階段及びその踊場の幅は、手すり等の幅が10㎝を限度として、ないものとみなして算定する。
また、令第26条第2項より、この規定は傾斜路に準用する。

3
1階に設ける納戸について、床を木造とし、直下の地面からその床の上面までを40㎝とした。
設問は、適合する。

令第22条より、最下階の居室の床が木造の場合、床の高さは直下の地面から45㎝以上としなければならない。
法第2条第四号より、納戸は居室ではないため、この規定は適用されない。

4正答
発熱量の合計が12㎾の火を使用する器具(「密閉式燃焼器具等又は煙突を設けた器具」ではない。)のみを設けた調理室(床面積7㎡)に、0.7㎡の有効開口面積を有する開口部を換気上有効に設けたので、その他の換気設備を設けなかった。
設問は、適合しない。

法第28条第3項より、火を使用する設備・器具を設けた調理室などには、換気設備を設けなければならない。
ただし、令第20条の3第1項第二号より、床面積の合計が100㎡以内の住宅の調理室で、発熱量の合計が12kW以下の器具を設け、調理室の床面積の1/10(0.8㎡未満のときは0.8㎡)以上の有効開口面積の窓などを換気上有効に設けたものは、換気設備を設けなくてよい。
設問の調理室は床面積7㎡×1/10=0.7㎡で、0.8㎡未満なので0.8㎡以上が必要。0.7㎡では足りないため、換気設備を設けなければならない。

5
1階の居室の床下をコンクリートで覆ったので、床の高さを、直下の地面からその床の上面まで40㎝とした。
設問は、適合する。

令第22条ただし書きより、床下をコンクリート、たたきその他これらに類する材料で覆う場合においては、直下の地面からその床の上面まで 45㎝未満とできる。

⚠️ ひっかけの所(No.5)

選択肢4調理室の開口部は「床面積の1/10」だが、最低でも0.8㎡。

選択肢3納戸は居室ではないので、床の高さ45㎝の規定はかからない。

📖 法令集で引く条文

法第2条第四号、法第28条第3項、法第31条第1項、令第20条の3第1項第二号、令第22条、令第23条第3項、令第26条第2項

この分野をくわしく:分野別「No.4 一般構造①」の解説 →

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🧱 構造強度(No.6〜No.8)

No.6木造の柱の小径

構造強度(木造の仕様規定)計算🔶 改正で答えが変わる

屋根を日本瓦で葺き、壁を鉄網モルタル塗りとした木造2階建て、延べ面積180㎡、高さ8 mの保育所において、横架材の相互間の垂直距離が1階にあっては2.8 m、2階にあっては2.6 mである場合、建築基準法上、1階及び2階の構造耐力上主要な部分である柱の張り間方向及び桁行方向の小径の必要寸法を満たす最小の数値の組合せは、次のうちどれか。ただし、柱の小径に係る所定の構造計算は考慮しないものとする。

1階の柱の小径2階の柱の小径
1.10.5 cm10.5 cm
2.12.0 cm10.5 cm
3.12.0 cm12.0 cm
4.13.5 cm10.5 cm
5.13.5 cm12.0 cm

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.6

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正答4必要寸法を満たす最小の数値の組合せは、4である。
解説
1階の柱の小径は13.5㎝、2階の柱の小径は10.5㎝が、必要寸法を満たす最小の組合せである。

令第43条第1項より、柱の小径は、横架材の相互間の垂直距離に対して、表に掲げる割合以上としなければならない。
・屋根が日本瓦(重い屋根)で土蔵造でもないので、表の(三)の行を使う
・保育所の柱なので、表の左側の欄(学校・保育所などの柱)を使う
・2階は「最上階の柱」1/25、1階は「その他の階の柱」1/22
1階:2.8m×1/22≒0.127m(12.7㎝)以上 → 選択肢で最小は13.5㎝
2階:2.6m×1/25=0.104m(10.4㎝)以上 → 選択肢で最小は10.5㎝

よって、正答は4である。

⚠️ ひっかけの所(No.6)

解き方保育所・学校などの柱は表の左側の欄(割合が大きい)。1階は「その他の階」、2階は「最上階」。日本瓦は「軽い屋根」ではない。

🔶 現在の法令では(答えが変わります)

2025年4月1日から、令第43条第1項の表はなくなり、柱の小径は「建築物の用途・規模、屋根・外壁などの構造に応じて国土交通大臣が定める割合」以上とする形に変わりました(木造の構造規定の見直し)。今の法令集では、この問題の表の割合(1/22・1/25)では解けません。今の割合は、平成12年建設省告示第1349号(柱の小径の割合を定めた告示)で確かめてください。

📖 法令集で引く条文

令第43条第1項(表)

この分野をくわしく:分野別「No.7-1 構造強度② 木造の仕様規定」の解説 →

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No.7構造計算が必要な建築物

構造強度(構造計算の要否)構造計算が必要なもの🔶 改正で答えが変わる

建築物の新築に当たって、建築基準法上、構造計算によって安全性を確かめる必要があるものは、次のうちどれか。ただし、地階は設けないものとし、国土交通大臣が指定する建築物には該当しないものとする。

1木造平家建て、延べ面積500㎡、高さ6mの建築物
2木造2階建て、延べ面積300㎡、高さ8mの建築物
3鉄筋コンクリート造平家建て、延べ面積200㎡、高さ5mの建築物
4補強コンクリートブロック造平家建て、延べ面積150㎡、高さ4mの建築物
5鉄骨造2階建て、延べ面積80㎡、高さ7mの建築物

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.7

▼ 解答・解説を見る(No.7)▲ 解答・解説を閉じる
正答5確かめる必要があるものは、5である。
1
木造平家建て、延べ面積500㎡、高さ6mの建築物
構造計算は必要ない。

法第20条第1項第三号・法第6条第1項第二号より、木造の建築物で構造計算が必要なのは、3以上の階数を有し、又は延べ面積が500㎡、高さが13m若しくは軒の高さが9mを超えるもの(令和5年当時)。延べ面積500㎡は「超える」に当たらない。

2
木造2階建て、延べ面積300㎡、高さ8mの建築物
構造計算は必要ない。

木造2階建て・延べ面積300㎡・高さ8mは、上の基準(3以上の階数、延べ面積500㎡・高さ13m・軒の高さ9m超)のどれにも当たらない。

3
鉄筋コンクリート造平家建て、延べ面積200㎡、高さ5mの建築物
構造計算は必要ない。

法第20条第1項第三号・法第6条第1項第三号より、木造以外の建築物で構造計算が必要なのは、2以上の階数を有し、又は延べ面積が200㎡を超えるもの。平家建て・延べ面積200㎡は当たらない。

4
補強コンクリートブロック造平家建て、延べ面積150㎡、高さ4mの建築物
構造計算は必要ない。

補強コンクリートブロック造も木造以外の建築物。平家建て・延べ面積150㎡は、2以上の階数にも延べ面積200㎡超にも当たらない(高さ13m・軒の高さ9m超にも当たらない)。

5正答
鉄骨造2階建て、延べ面積80㎡、高さ7mの建築物
構造計算が必要である。

木造以外(鉄骨造)の建築物で2以上の階数を有するため、延べ面積が80㎡と小さくても、構造計算によって安全性を確かめる必要がある(法第20条第1項第三号・法第6条第1項第三号)。

⚠️ ひっかけの所(No.7)

選択肢1「超える」かどうかに注意(500㎡ちょうどは超えない)。

選択肢5木造以外は2階建てなら面積が小さくても構造計算が必要。

🔶 現在の法令では(答えが変わります)

2025年4月1日から、構造計算が必要な木造の建築物は「地階を除く階数が3以上、又は延べ面積が300㎡を超えるもの」(法第20条第1項第三号)と「高さが16mを超えるもの」(同項第二号)になりました(以前は、地階を除く階数3以上・延べ面積500㎡超・高さ13m超・軒の高さ9m超)。今の法令では、1の木造平家建て・延べ面積500㎡も構造計算が必要になり、正答は1と5の2つになります。2の木造2階建て・延べ面積300㎡は「300㎡を超えない」ので、今も不要です。

📖 法令集で引く条文

法第6条第1項第二号・第三号、法第20条第1項第三号

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No.8鉄骨造・鉄筋コンクリート造・補強CB造の仕様規定

構造強度(木造以外の仕様規定)適合しないもの

平家建て、延べ面積150㎡、高さ5 mの事務所における構造耐力上主要な部分の設計に関する次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。ただし、構造計算等による安全性の確認は行わないものとする。

1鉄骨造とするに当たって、高力ボルト接合における径24㎜の高力ボルトの相互間の中心距離を60㎜以上とし、高力ボルト孔の径を26㎜とした。
2鉄骨造とするに当たって、柱以外に用いる鋼材の圧縮材の有効細長比を210とした。
3鉄筋コンクリート造壁式構造とするに当たって、耐力壁の長さは45㎝以上とし、その端部及び隅角部には径12㎜以上の鉄筋を縦に配置した。
4鉄筋コンクリート造とするに当たって、構造耐力上主要な部分であるはり(臥梁を除く。)は、複筋ばりとし、これにあばら筋をはりの丈の3/4以下の間隔で配置した。
5補強コンクリートブロック造とするに当たって、耐力壁の水平力に対する支点間の距離が8mであったので、耐力壁の厚さを15㎝とした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.8

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正答5適合しないものは、5である。
1
鉄骨造とするに当たって、高力ボルト接合における径24㎜の高力ボルトの相互間の中心距離を60㎜以上とし、高力ボルト孔の径を26㎜とした。
設問は、適合する。

令第68条第1項より、高力ボルト、ボルト又はリベットの相互間の中心距離は、その径の2.5倍以上としなければならない。
高力ボルトの相互間の中心距離は、径24㎜×2.5=60㎜以上とする。
また、令第68条第2項より、高力ボルトの孔の径は、高力ボルトの径より2㎜を超えて大きくしてはならない。
高力ボルトの孔径は、径24㎜+2㎜=26㎜以内とする。

2
鉄骨造とするに当たって、柱以外に用いる鋼材の圧縮材の有効細長比を210とした。
設問は、適合する。

令第65条より、構造耐力上主要な部分である鋼材の圧縮材の有効細長比は、柱にあつては200以下、柱以外のものにあつては250以下としなければならない。

3
鉄筋コンクリート造壁式構造とするに当たって、耐力壁の長さは45㎝以上とし、その端部及び隅角部には径12㎜以上の鉄筋を縦に配置した。
設問は、適合する。

令第78条の2第2項第一号より、耐力壁の長さは、45㎝以上とすること。
また、同条第二号より、その端部及び隅角部に径12㎜以上の鉄筋を縦に配置すること。

4
鉄筋コンクリート造とするに当たって、構造耐力上主要な部分であるはり(臥梁を除く。)は、複筋ばりとし、これにあばら筋をはりの丈の3/4以下の間隔で配置した。
設問は、適合する。

令第78条より、鉄筋コンクリート造の構造耐力上主要な部分であるはりは、複筋ばりとし、これにあばら筋をはりの丈の3/4(臥梁がりようにあつては、30㎝)以下の間隔で配置しなければならない。

5正答
補強コンクリートブロック造とするに当たって、耐力壁の水平力に対する支点間の距離が8mであったので、耐力壁の厚さを15㎝とした。
設問は、適合しない。

令第62条の4第3項より、補強コンクリートブロツク造の耐力壁の厚さは、15㎝以上で、かつ、その耐力壁に作用するこれと直角な方向の水平力に対する構造耐力上主要な支点間の水平距離の1/50以上としなければならない。
支点間の距離8m×1/50=0.16m
よって、16㎝以上としなければなりません。

⚠️ ひっかけの所(No.8)

選択肢5補強CB造の耐力壁の厚さは「15㎝以上」と「支点間距離の1/50以上」の両方。8m×1/50=16㎝なので15㎝では足りない。

📖 法令集で引く条文

令第62条の4第3項、令第65条、令第68条第1項・第2項、令第78条、令第78条の2第2項

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🔥 防火・避難・内装(No.9〜No.11)

No.9防火区画・隔壁

防火区画等誤っているもの

建築物の防火区画、隔壁等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1天井のうち、その下方からの通常の火災時の加熱に対してその上方への延焼を有効に防止することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものを、「強化天井」という。
2主要構造部を準耐火構造とした4階建ての共同住宅で、メゾネット形式の住戸(住戸の階数が2で、かつ、床面積の合計が130㎡であるもの)においては、住戸内の階段の部分と当該部分以外の部分とを防火区画しなくてもよい。
3建築基準法施行令第136条の2第二号ロに掲げる基準に適合する地上3階建ての事務所であって、3階に居室を有するものの竪穴部分については、直接外気に開放されている廊下と準耐火構造の床若しくは壁又は建築基準法第2条第九号の二ロに規定する防火設備で区画しなければならない。
4延べ面積がそれぞれ200㎡を超える建築物で耐火建築物以外のもの相互を連絡する渡り廊下で、その小屋組が木造であり、かつ、桁行が4 mを超えるものは、小屋裏に準耐火構造の隔壁を設けなければならない。
5配電管が防火床を貫通する場合においては、当該管と防火床との隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.9

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正答3誤っているものは、3である。
1
天井のうち、その下方からの通常の火災時の加熱に対してその上方への延焼を有効に防止することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものを、「強化天井」という。
設問は、正しい。

令第112条第4項第一号より、強化天井とは、天井のうち、その下方からの通常の火災時の加熱に対してその上方への延焼を有効に防止することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいう。

2
主要構造部を準耐火構造とした4階建ての共同住宅で、メゾネット形式の住戸(住戸の階数が2で、かつ、床面積の合計が130㎡であるもの)においては、住戸内の階段の部分と当該部分以外の部分とを防火区画しなくてもよい。
設問は、正しい。

令第112条第11項第二号より、階数が3以下で延べ面積が200㎡以内の一戸建ての住宅又は長屋若しくは共同住宅の住戸のうちその階数が3以下で、かつ、床面積の合計が200㎡以内であるものにおける吹抜きとなつている部分、階段の部分、昇降機の昇降路の部分その他これらに類する部分は防火区画しなくてもよい。

3正答
建築基準法施行令第136条の2第二号ロに掲げる基準に適合する地上3階建ての事務所であって、3階に居室を有するものの竪穴部分については、直接外気に開放されている廊下と準耐火構造の床若しくは壁又は建築基準法第2条第九号の二ロに規定する防火設備で区画しなければならない。
設問は、誤っている。

令第112条第11項より、主要構造部を準耐火構造とした建築物や令第136条の2第二号ロの基準に適合する建築物で、地階又は3階以上の階に居室があるものは、竪穴部分(階段の部分など)とそれ以外の部分を準耐火構造の床・壁又は防火設備で区画しなければならない(竪穴区画)。
ただし、区画する相手の「それ以外の部分」からは、直接外気に開放されている廊下、バルコニーその他これらに類する部分が除かれている(同項のかっこ書き)。よって、直接外気に開放されている廊下との区画は不要。

4
延べ面積がそれぞれ200㎡を超える建築物で耐火建築物以外のもの相互を連絡する渡り廊下で、その小屋組が木造であり、かつ、桁行が4 mを超えるものは、小屋裏に準耐火構造の隔壁を設けなければならない。
設問は、正しい。

令第114条第4項より、延べ面積がそれぞれ200㎡を超える建築物で耐火建築物以外のもの相互を連絡する渡り廊下で、その小屋組が木造であり、かつ、けた行が4mを超えるものは、小屋裏に準耐火構造の隔壁を設けなければならない。

5
配電管が防火床を貫通する場合においては、当該管と防火床との隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならない。
設問は、正しい。

令第113条第2項より、令第112条第20項の規定は給水管、配電管その他の管が防火壁又は防火床を貫通する場合について準用する。
令第112条第20項より、給水管、配電管その他の管が貫通する場合においては、隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならない。

⚠️ ひっかけの所(No.9)

選択肢3竪穴区画では、直接外気に開放された廊下・バルコニーなどとの区画は不要(令第112条第11項のかっこ書き)。

📖 法令集で引く条文

令第112条第4項第一号・第11項・第20項、令第113条第2項、令第114条第4項

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No.10避難施設(歩行距離・廊下の幅・排煙・非常用の照明・直通階段)

避難施設等正しいもの

建築物の避難施設等に関する次の記述のうち、建築基準法上、正しいものはどれか。

1寄宿舎の避難階においては、階段から屋外への出口の一に至る歩行距離の制限を受けない。
2小学校の児童用の廊下で、両側に居室があるものの幅は、3m以上としなければならない。
3中学校における建築基準法施行令第116条の2第1項第二号に該当する窓その他の開口部を有しない居室には、排煙設備を設けなければならない。
4共同住宅の住戸には、その規模にかかわらず、非常用の照明装置を設けなくてもよい。
5特殊建築物でなければ、その規模にかかわらず、避難階以外の階から、避難階又は地上に通ずる2以上の直通階段を設けなくてもよい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.10

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正答4正しいのは、4である。
1
寄宿舎の避難階においては、階段から屋外への出口の一に至る歩行距離の制限を受けない。
設問は、誤っている。

令第125条第1項より、避難階においては、階段から屋外への出口の一に至る歩行距離は令第120条に規定する数値以下としなければならない。
寄宿舎は、法別表第1(い)欄(2)項に掲げる用途に供する特殊建築物であり、令第120条第1項表(2)より、歩行距離の制限が定められています。

2
小学校の児童用の廊下で、両側に居室があるものの幅は、3m以上としなければならない。
設問は、誤っている。

令第119条より、小学校の児童用の廊下で、両側に居室があるものの幅は、2.3m以上としなければならない。

3
中学校における建築基準法施行令第116条の2第1項第二号に該当する窓その他の開口部を有しない居室には、排煙設備を設けなければならない。
設問は、誤っている。

令第126条の2第1項第二号より、学校は排煙設備を設けなくてもよい。

4正答
共同住宅の住戸には、その規模にかかわらず、非常用の照明装置を設けなくてもよい。
設問は、正しい。

令第126条の4第一号より、共同住宅の住戸には非常用の照明装置を設けなくてもよい。

5
特殊建築物でなければ、その規模にかかわらず、避難階以外の階から、避難階又は地上に通ずる2以上の直通階段を設けなくてもよい。
設問は、誤っている。

令第121条第1項第六号より、6階以上の階でその階に居室を有するものや、5階以下の階でその階における居室の床面積の合計が避難階の直上階にあつては200㎡を、その他の階にあつては100㎡を超えるものは、2以上の直通階段を設けなければならない。

⚠️ ひっかけの所(No.10)

選択肢4非常用の照明装置は、一戸建て住宅や共同住宅の住戸などには不要(令第126条の4第一号)。

選択肢3学校は排煙設備が不要。

📖 法令集で引く条文

令第119条、令第120条第1項、令第121条第1項、令第125条第1項、令第126条の2第1項、令第126条の4

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No.11内装制限

内装制限誤っているもの

建築基準法第35条の2の規定による内装の制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、内装の制限を受ける「窓その他の開口部を有しない居室」はないものとする。また、火災が発生した場合に避難上支障のある高さまで煙又はガスの降下が生じない建築物の部分として、国土交通大臣が定めるものはないものとする。

1内装の制限を受ける特殊建築物の居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の床の仕上げについては、建築基準法施行令第128条の5第1項第二号に掲げる仕上げとしなければならない。
2自動車車庫の壁の室内に面する部分の仕上げのうち、床面からの高さが1.2 m以下の部分には、難燃材料を使用することができない。
3内装の制限を受ける居室の窓台は、内装の制限の対象とはならない。
4内装の制限を受ける調理室等に天井がない場合においては、当該調理室等の壁及び屋根の室内に面する部分の仕上げが内装の制限の対象となる。
5地階に設ける居室で飲食店の用途に供するものを有する特殊建築物は、その構造及び規模にかかわらず、内装の制限を受ける。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.11

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正答1誤っているものは、1である。
1正答
内装の制限を受ける特殊建築物の居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の床の仕上げについては、建築基準法施行令第128条の5第1項第二号に掲げる仕上げとしなければならない。
設問は、誤っている。

令第128条の5第1項より、内装制限の対象部分は、壁及び天井である。
床については、内装の制限を受けない。

2
自動車車庫の壁の室内に面する部分の仕上げのうち、床面からの高さが1.2 m以下の部分には、難燃材料を使用することができない。
設問は、正しい。

令第128条の4第1項第二号より、自動車車庫は、その構造・規模にかかわらず内装の制限を受ける。
令第128条の5第2項より、自動車車庫の部分の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げは、準不燃材料としなければならない。居室の壁のような「床面からの高さが1.2m以下の部分を除く」という扱いはないため、1.2m以下の部分にも難燃材料は使えない。

3
内装の制限を受ける居室の窓台は、内装の制限の対象とはならない。
設問は、正しい。

令第128条の5第1項カッコ書きより、窓台は、内装の制限の対象とはならない。

4
内装の制限を受ける調理室等に天井がない場合においては、当該調理室等の壁及び屋根の室内に面する部分の仕上げが内装の制限の対象となる。
設問は、正しい。

令第128条の5第1項カッコ書きより、内装の制限を受ける室に天井がない場合は、壁及び屋根の室内に面する部分の仕上げが内装の制限の対象となる。

5
地階に設ける居室で飲食店の用途に供するものを有する特殊建築物は、その構造及び規模にかかわらず、内装の制限を受ける。
設問は、正しい。

令第128条の4第1項第三号より、地階又は地下工作物内に設ける居室その他これらに類する居室で法別表第1(い)欄(1)項、(2)項又は(4)項に掲げる用途に供するものを有する特殊建築物は、その構造及び規模にかかわらず、内装の制限を受ける。
飲食店は、令第115条の3第三号より、法別表第1(い)欄(4)項に該当する。

⚠️ ひっかけの所(No.11)

選択肢1内装制限の対象は壁と天井で、床は対象外。

選択肢2「床から1.2m以下の壁を除く」のは居室だけで、自動車車庫や廊下・階段には当てはまらない。

📖 法令集で引く条文

法第35条の2、令第115条の3第三号、令第128条の4第1項、令第128条の5第1項・第2項・第6項

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🗺️ 道路・用途地域・面積・高さ(No.12〜No.18)

No.12道路・敷地と道路の関係

道路等誤っているもの

都市計画区域内における道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、特定行政庁による道路幅員に関する区域の指定はないものとし、仮設建築物に対する制限の緩和は考慮しないものとする。

1土地区画整理法による新設の事業計画のある幅員6mの道路で、3年後にその事業が執行される予定のものは、建築基準法上の道路に該当しない。
2特定行政庁は、建築基準法第42条第2項の規定により幅員1.8 m未満の道を指定する場合又は同条第3項の規定により別に水平距離を指定する場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。
3土地を建築物の敷地として利用するために袋路状道路を築造する場合、特定行政庁からその位置の指定を受けるためには、その幅員を6m以上とし、かつ、終端に自動車の転回広場を設けなければならない。
4建築基準法第3章の規定が適用されるに至った際、現に建築物が立ち並んでいる幅員2 mの道で、特定行政庁が指定したものに接している敷地においては、当該幅員2mの道に接して建築物に附属する門及び塀を建築することができない。
5敷地の周囲に広い空地を有する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものの敷地は、道路に2m以上接しなくてもよい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.12

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正答3誤っているものは、3である。
1
土地区画整理法による新設の事業計画のある幅員6mの道路で、3年後にその事業が執行される予定のものは、建築基準法上の道路に該当しない。
設問は、正しい。

法第42条第1項第四号より、道路法、都市計画法、土地区画整理法、都市再開発法、新都市基盤整備法、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法又は密集市街地整備法による新設又は変更の事業計画のある道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したものは、建築基準法上の道路である。
3年後にその事業が執行される予定のものは、建築基準法上の道路に該当しない。

2
特定行政庁は、建築基準法第42条第2項の規定により幅員1.8 m未満の道を指定する場合又は同条第3項の規定により別に水平距離を指定する場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。
設問は、正しい。

法第42条第6項より、特定行政庁は、第2項の規定により幅員1.8m未満の道を指定する場合又は第3項の規定により別に水平距離を指定する場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。

3正答
土地を建築物の敷地として利用するために袋路状道路を築造する場合、特定行政庁からその位置の指定を受けるためには、その幅員を6m以上とし、かつ、終端に自動車の転回広場を設けなければならない。
設問は、誤っている。

令第144条の4第1項第一号より、位置の指定を受ける道は両端が他の道路に接続したものが原則だが、延長35m以下、終端が公園・広場などに接続、延長35m超で終端と35m以内ごとに自動車の転回広場、幅員6m以上などのいずれかに当たれば、袋路状道路とすることができる。幅員6m以上と転回広場の両方は必要ない。

4
建築基準法第3章の規定が適用されるに至った際、現に建築物が立ち並んでいる幅員2 mの道で、特定行政庁が指定したものに接している敷地においては、当該幅員2mの道に接して建築物に附属する門及び塀を建築することができない。
設問は、正しい。

法第42条第2項より、特定行政庁が指定した幅員4m未満の道(いわゆる2項道路)は、道の中心線から水平距離2mの線が道路の境界線とみなされる。幅員2mの道なら、今の道の端から1m下がった線が道路の境界線になる。
法第44条第1項より、建築物(建築物に附属する門・塀を含む)は道路内に建築してはならないため、今の道の端に接して門・塀を建てることはできない。

5
敷地の周囲に広い空地を有する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものの敷地は、道路に2m以上接しなくてもよい。
設問は、正しい。

法第43条第2項第二号より、その敷地の周囲に広い空地を有する建築物その他の国土交通省令で定める基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものの敷地は、道路に 2 m以上接しなくてもよい。

⚠️ ひっかけの所(No.12)

選択肢3袋路状道路は「延長35m以下」「幅員6m以上」「転回広場(延長35m超のとき)」などのどれかに当たればよい(幅員6mと転回広場の両方は不要)。

選択肢1事業計画のある道路は「2年以内」。

📖 法令集で引く条文

法第42条第1項第四号・第2項・第6項、法第43条第2項第二号、法第44条第1項、令第144条の4第1項第一号

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No.13用途地域内に新築できない建築物

用途地域等新築してはならないもの

2階建て、延べ面積300㎡の次の建築物のうち、建築基準法上、新築してはならないものはどれか。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。

1第一種低層住居専用地域内の工芸品工房兼用住宅で、工芸品工房の部分の床面積を150㎡とし、出力の合計が0.75㎾の原動機を使用するもの
2第二種中高層住居専用地域内の「自家用の倉庫」
3第二種住居地域内の「マージャン屋」
4工業地域内の「共同住宅」
5工業専用地域内の「銀行の支店」

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.13

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正答1新築してはならないものは、1である。
1正答
第一種低層住居専用地域内の工芸品工房兼用住宅で、工芸品工房の部分の床面積を150㎡とし、出力の合計が0.75㎾の原動機を使用するもの
設問の建築物は、新築できない。

法別表第2(い)項第二号・令第130条の3より、第一種低層住居専用地域内に建築できる兼用住宅は、延べ面積の1/2以上を居住の用に供し、かつ、住宅以外の用途の部分の床面積の合計が50㎡以下のもの。美術品・工芸品の工房(原動機の出力の合計が0.75kW以下)は、兼ねることができる用途に含まれる。
設問は工房の部分が150㎡で50㎡を超えるため、兼用住宅に当たらず、新築できない。

2
第二種中高層住居専用地域内の「自家用の倉庫」
設問の建築物は、新築できる。

第二種中高層住居専用地域内に建築してはならない建築物(法別表第2(に)項)は、倉庫業を営む倉庫、3階以上の部分を(は)項以外の用途にするもの、その用途の床面積が1,500㎡を超えるものなど。2階建て・延べ面積300㎡の自家用の倉庫はどれにも当たらないため、新築できる。

3
第二種住居地域内の「マージャン屋」
設問の建築物は、新築できる。

法別表第2(へ)項各号より、第二種住居地域内に「マージャン屋」は新築できる。
なお、「マージャン屋」は法別表第2(ほ)項第二号にあり、第一種住居地域内には新築できない。

4
工業地域内の「共同住宅」
設問の建築物は、新築できる。

法別表第2(を)項各号より、工業地域内に「共同住宅」は、新築することができる。

5
工業専用地域内の「銀行の支店」
設問の建築物は、新築できる。

法別表第2(わ)項各号より、工業専用地域内に「銀行の支店」は新築できる。

⚠️ ひっかけの所(No.13)

選択肢1兼用住宅は「非住宅部分50㎡以下」と「居住部分が延べ面積の1/2以上」の両方が必要。

選択肢2自家用の倉庫と倉庫業を営む倉庫は別の扱い。

📖 法令集で引く条文

法第48条、法別表第2(い)項第二号・(に)項・(へ)項・(を)項・(わ)項、令第130条の3

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No.14敷地が2つの用途地域にわたる場合

用途地域等(図)新築できるもの

図のような敷地及び建築物(3階建て、各階の床面積100㎡、延べ面積300㎡)の配置において、建築基準法上、新築することができる建築物は、次のうちどれか。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。

No.14の図:第一種中高層住居専用地域(25m×20m)と近隣商業地域(20m×20m)にまたがる敷地。建築物は近隣商業地域の部分にあり、東側に幅員10mの道路がある
図を押すと大きく表示します
1旅館
2学習塾
3保健所
4事務所兼用住宅(1階が事務所、2階及び3階が住宅)
5カラオケボックス

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.14

▼ 解答・解説を見る(No.14)▲ 解答・解説を閉じる
正答3新築することができる建築物は、3である。
解説
新築することができる建築物は、3.保健所である。

法第91条より、建築物の敷地が用途地域の内外にわたる場合は、敷地の過半の属する地域の用途制限を受ける。第一種中高層住居専用地域 25m×20m=500㎡ > 近隣商業地域 20m×20m=400㎡ なので、建築物が近隣商業地域の部分にあっても、第一種中高層住居専用地域の制限を受ける。
・保健所:法別表第2(は)項第七号・令第130条の5の4第一号より新築できる(5階以上の部分をその用途に使うものは除かれる)
・学習塾:(は)項第五号・令第130条の5の3の店舗等に当たるが、3階以上の部分をその用途に使うものは除かれる。3階建てなので新築できない
・事務所兼用住宅:事務所の部分が100㎡で50㎡を超え、令第130条の3の兼用住宅に当たらない。事務所は(は)項にないため新築できない
・旅館・カラオケボックス:(は)項にないため新築できない

⚠️ ひっかけの所(No.14)

解き方建築物がどちらの地域にあるかではなく、敷地の過半がどちらにあるかで決まる。店舗類は「3階以上の部分に使わない」ことが条件。

📖 法令集で引く条文

法第91条、法別表第2(は)項第五号・第七号、令第130条の3、令第130条の5の3、令第130条の5の4第一号

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No.15建築面積の最高限度(建蔽率)

面積(建蔽率・図)計算・図

図のような敷地において、準耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、新築することができる建築物の建築面積の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定・許可等は考慮しないものとする。

No.15の図:北側は第二種住居地域・準防火地域(建蔽率6/10)、南側は第一種低層住居専用地域(建蔽率5/10)にまたがる、街区の角にある敷地(特定行政庁が指定したもの)。敷地は東西20m、北側の第二種住居地域の部分が奥行5m、南側が15m。北と東に幅員6mの道路
図を押すと大きく表示します
1210㎡
2250㎡
3260㎡
4290㎡
5400㎡

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.15

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正答4建築面積の最高限度は、4である。
解説
建築面積の最高限度は、290㎡である。

法第53条第2項より、敷地が建蔽率の異なる地域にわたるときは、それぞれの地域の建蔽率の限度に、その部分の敷地面積の割合を掛けたものの合計が限度になる(地域ごとに建築面積の限度を出して足せばよい)。

【第二種住居地域の部分(準防火地域)】
法第53条第3項第一号ロ(準防火地域内の準耐火建築物等)と第二号(特定行政庁が指定した角地)の両方に当たるので、6/10+2/10=8/10
敷地面積 5m×20m=100㎡ → 100㎡×8/10=80㎡

【第一種低層住居専用地域の部分(準防火地域の外)】
法第53条第8項より、敷地が準防火地域とそれ以外の区域にわたり、敷地内の建築物の全部が準耐火建築物等のときは、敷地の全てが準防火地域内にあるものとみなして第3項第一号を適用する。角地の緩和と合わせて 5/10+2/10=7/10
敷地面積 15m×20m=300㎡ → 300㎡×7/10=210㎡

よって、80㎡+210㎡=290㎡となる。

⚠️ ひっかけの所(No.15)

解き方準防火地域の外の部分も、建築物の全部が準耐火建築物なら「敷地の全てが準防火地域内」とみなされ、+1/10が付く(法第53条第8項)。

📖 法令集で引く条文

法第53条第1項・第2項・第3項第一号ロ・第二号・第8項

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No.16容積率の算定に入れない床面積

面積(容積率)正しいもの

都市計画区域内における建築物の延べ面積(建築基準法第52条第1項に規定する容積率の算定の基礎となる延べ面積)に関する次の記述のうち、建築基準法上、正しいものはどれか。ただし、建築物の容積率の最低限度に関する規制に係るものは考慮しないものとする。

1住宅の地階で、その天井が地盤面から高さ1m以下にあるものの住宅に供する部分の床面積は、当該建築物の住宅の用途に供する部分の床面積の合計の1/2を限度として、延べ面積に算入しない。
2物品販売業を営む店舗に設置するエレベーター及びエスカレーターの昇降路の部分の床面積は、延べ面積に算入しない。
3自家発電設備を設ける部分の床面積は、当該建築物の各階の床面積の合計の1/50を限度として、延べ面積に算入しない。
4宅配ボックスを設ける部分の床面積は、当該建築物の各階の床面積の合計の1/50を限度として、延べ面積に算入しない。
5老人ホーム等に設ける専ら防災のために設ける備蓄倉庫の用途に供する部分の床面積は、当該建築物の各階の床面積の合計の1/50を限度として、延べ面積に算入しない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.16

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正答5正しいのは、5である。
1
住宅の地階で、その天井が地盤面から高さ1m以下にあるものの住宅に供する部分の床面積は、当該建築物の住宅の用途に供する部分の床面積の合計の1/2を限度として、延べ面積に算入しない。
設問は、誤っている。

法第52条第3項より、容積率の算定の基礎となる延べ面積には、建築物の地階でその天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものの住宅部分の床面積は、当該建築物の住宅部分の床面積の合計の 1/3を限度として、算入しないものとする。

2
物品販売業を営む店舗に設置するエレベーター及びエスカレーターの昇降路の部分の床面積は、延べ面積に算入しない。
設問は、誤っている。

法第52条第6項及び令第135条の16より、建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、エレベーターの昇降路の部分の床面積は、算入しないものとする。
エスカレーターの昇降路の部分の床面積は、延べ面積に算入する。

3
自家発電設備を設ける部分の床面積は、当該建築物の各階の床面積の合計の1/50を限度として、延べ面積に算入しない。
設問は、誤っている。

令第2条第3項第四号より、建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、自家発電設備設置部分の床面積は、当該建築物の各階の床面積の合計の 1/100 を限度として、延べ面積に算入しない。

4
宅配ボックスを設ける部分の床面積は、当該建築物の各階の床面積の合計の1/50を限度として、延べ面積に算入しない。
設問は、誤っている。

令第2条第3項第六号より、建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、宅配ボックス設置部分の床面積は、当該建築物の各階の床面積の合計の 1/100 を限度として、延べ面積に算入しない。

5正答
老人ホーム等に設ける専ら防災のために設ける備蓄倉庫の用途に供する部分の床面積は、当該建築物の各階の床面積の合計の1/50を限度として、延べ面積に算入しない。
設問は、正しい。

令第2条第3項第二号より、建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、備蓄倉庫部分の床面積は、敷地内建築物の各階の床面積の合計の1/50を限度として、延べ面積に算入しない。

⚠️ ひっかけの所(No.16)

選択肢1・3・4・5不算入の限度:住宅の地階は1/3、備蓄倉庫・蓄電池は1/50、自家発電設備・貯水槽・宅配ボックスは1/100(自動車車庫等は1/5)。

選択肢2エスカレーターの昇降路は不算入にならない。

📖 法令集で引く条文

法第52条第3項・第6項、令第2条第1項第四号・第3項、令第135条の16

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No.17高さの制限・日影規制

高さ(斜線・日影)誤っているもの

建築物の高さの制限又は日影規制(日影による中高層の建築物の高さの制限)に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、用途地域以外の地域、地区等及び地形の特殊性に関する特定行政庁の定め等は考慮しないものとする。

1建築物の敷地の前面道路に沿って塀(前面道路の路面の中心からの高さが2.2 mで、1.2 mを超える部分が網状であるもの)が設けられている場合においては、前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限の緩和は適用されない。
2北側高さ制限における建築物の高さの算定においては、階段室の屋上部分の水平投影面積が当該建築物の建築面積の1/8以内である場合には、その階段室の高さは12 mまでは当該建築物の高さに算入しない。
3工業地域内においては、原則として、日影規制は適用されない。
4日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定は、平均地盤面からの高さではなく、地盤面からの高さによる。
5準住居地域内における高さが20 m以下の建築物については、隣地高さ制限は適用されない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.17

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正答2誤っているものは、2である。
1
建築物の敷地の前面道路に沿って塀(前面道路の路面の中心からの高さが2.2 mで、1.2 mを超える部分が網状であるもの)が設けられている場合においては、前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限の緩和は適用されない。
設問は、正しい。

令第130条の12第三号より、道路に沿って設けられる高さが2m以下の門又は塀(高さが1.2mを超えるものは、1.2mを超える部分が網状その他これに類する形状のものに限る)は、後退距離の算定上、建築物の部分から除かれる(法第56条第2項)。設問の塀は高さが2.2mで2mを超えるため除かれず、後退した建築物に対する道路高さ制限の緩和は適用されない。

2正答
北側高さ制限における建築物の高さの算定においては、階段室の屋上部分の水平投影面積が当該建築物の建築面積の1/8以内である場合には、その階段室の高さは12 mまでは当該建築物の高さに算入しない。
設問は、誤っている。

令第2条第1項第六号ロより、法第56条第1項第三号の北側高さ制限では、階段室の高さは建築物の高さに算入する。
なお、道路斜線による高さ制限や隣地斜線による高さ制限における建築物の高さの算定においては、算入しない。

3
工業地域内においては、原則として、日影規制は適用されない。
設問は、正しい。

法第56条の2第1項より、日影規制が適用される地域は、別表第4(い)欄の各項に掲げる地域であり、別表第4(い)欄の各項に工業地域はないことから、日影規制は適用されない。

4
日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定は、平均地盤面からの高さではなく、地盤面からの高さによる。
設問は、正しい。

令第2条第1項第六号より、法別表第4(ろ)欄各項の日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定は、地盤面からの高さによる。

5
準住居地域内における高さが20 m以下の建築物については、隣地高さ制限は適用されない。
設問は、正しい。

法第56条第1項第二号より、準住居地域内で隣地高さ制限が適用されるのは高さ20mを超える部分を有するものである。

⚠️ ひっかけの所(No.17)

選択肢2階段室などの屋上部分(建築面積の1/8以内なら12mまで高さに入れない)は、北側の高さ制限では高さに入れる。

📖 法令集で引く条文

法第56条第1項第二号・第三号・第2項、法第56条の2第1項、法別表第4、令第2条第1項第六号、令第130条の12第三号

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No.18道路斜線と北側斜線による高さの最高限度

高さ(図)計算・図

図のように、前面道路の路面の中心から1.4 m高い位置にある敷地(道路からの高低差処理は法面とし、門及び塀はないものとする。)において、建築物を新築する場合、建築基準法上、A点における地盤面からの建築物の高さの最高限度は、次のうちどれか。ただし、道路側を除き、隣地との高低差はなく、また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定・許可等はないものとし、日影規制(日影による中高層の建築物の高さの制限)及び天空率は考慮しないものとする。なお、建築物は、全ての部分において、高さの最高限度まで建築されるものとする。

No.18の図:第一種中高層住居専用地域(容積率20/10)の敷地。前面道路(幅員4m)の路面の中心より1.4m高い敷地に、道路境界線から3m後退してL字形の建築物がある。A点は建築物の北東の角で、北側の隣地境界線から1m
図を押すと大きく表示します
17.35 m
211.10 m
311.25 m
411.30 m
511.80 m

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.18

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正答3地盤面からの建築物の高さの最高限度は、3である。
解説
A点における高さの最高限度は、11.25mである。

【道路斜線(法第56条第1項第一号・第2項)】
令第135条の2第1項より、敷地の地盤面が前面道路より1m以上高いときは、前面道路は(高低差-1m)×1/2 だけ高い位置にあるものとみなす。(1.4m-1m)×1/2=0.2m
法第56条第2項より、建築物が道路の境界線から3m後退しているので、前面道路の反対側の境界線から3m外側の線から測る。
みなした道路面からの高さ:(3m+4m+3m)×1.25=12.5m
地盤面は、みなした道路面より 1.4m-0.2m=1.2m 高いので、地盤面からは 12.5m-1.2m=11.3m

【北側斜線(法第56条第1項第三号)】
第一種中高層住居専用地域は、地盤面から 10m+真北方向の隣地境界線までの水平距離×1.25。A点から北側の隣地境界線までは1mなので、10m+1m×1.25=11.25m

11.3m>11.25m なので、低いほうの11.25mが最高限度となる。

⚠️ ひっかけの所(No.18)

解き方道路斜線は道路の路面の中心から測るので、最後に地盤面との差(1.2m)を引く。北側斜線は地盤面から測る。

📖 法令集で引く条文

法第56条第1項第一号・第三号・第2項、法別表第3、令第135条の2第1項

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📋 防火地域・雑則(No.19〜No.20)

No.19防火地域・準防火地域

防火・準防火地域誤っているもの

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、地階及び防火壁はないものとし、防火地域及び準防火地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。

1防火地域内にある建築物に附属する高さ2 mを超える塀は、延焼防止上支障のない構造としなければならない。
2建築物の敷地が防火地域及び準防火地域にわたる場合において、当該敷地の準防火地域内の部分のみに新築される建築物であっても、防火地域内の建築物に関する規定が適用される。
3防火地域内において、地上に設ける高さ3.5 mの看板は、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。
4防火地域内の建築物で、外壁が耐火構造のものは、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
5防火地域内において、共同住宅を新築する場合、屋根の構造は、市街地における通常の火災による火の粉により、防火上有害な発炎をしないものであり、かつ、市街地における通常の火災による火の粉により、屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないものとしなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.19

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正答2誤っているものは、2である。
1
防火地域内にある建築物に附属する高さ2 mを超える塀は、延焼防止上支障のない構造としなければならない。
設問は、正しい。

令第136条の2第五号より、高さ2mを超える門又は塀で、防火地域内にある建築物に附属するものは、延焼防止上支障のない構造としなければならない。

2正答
建築物の敷地が防火地域及び準防火地域にわたる場合において、当該敷地の準防火地域内の部分のみに新築される建築物であっても、防火地域内の建築物に関する規定が適用される。
設問は、誤っている。

法第65条より、建築物が2つの地域の内外にわたる場合、防火壁で区画されている場合を除き、建築物全体について厳しい方の制限を受ける。
設問は、敷地の準防火地域内の部分のみに新築される建築物であり、建築物が2つの地域の内外にわたっていないため、準防火地域内の建築物に関する規定が適用される。

3
防火地域内において、地上に設ける高さ3.5 mの看板は、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。
設問は、正しい。

法第64条より、防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ3mを超えるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。

4
防火地域内の建築物で、外壁が耐火構造のものは、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
設問は、正しい。

法第63条より、防火地域又は準防火地域内にある建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。

5
防火地域内において、共同住宅を新築する場合、屋根の構造は、市街地における通常の火災による火の粉により、防火上有害な発炎をしないものであり、かつ、市街地における通常の火災による火の粉により、屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないものとしなければならない。
設問は、正しい。

法第62条及び令第136条の2の2より、防火地域又は準防火地域内の建築物の屋根の構造は、市街地における通常の火災による火の粉により、防火上有害な発炎をしないものであり、かつ、屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないものとしなければならない。

⚠️ ひっかけの所(No.19)

選択肢2法第65条は「建築物」が地域にまたがるときの規定。敷地がまたがっていても、建築物が準防火地域の部分だけにあれば、準防火地域の規定がかかる。

📖 法令集で引く条文

法第62条、法第63条、法第64条、法第65条、令第136条の2第五号、令第136条の2の2

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No.20仮設建築物・簡易な構造の建築物・罰則など

雑則・罰則誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1工事を施工するために現場に設ける事務所は、建築基準法第20条(構造耐力)の規定が適用されない。
2「簡易な構造の建築物に対する制限の緩和」の規定の適用を受ける建築物は、建築基準法第61条(防火地域及び準防火地域内の建築物)の規定が適用されない。
3建築基準法第12条第7項の規定による立入検査を拒んだ者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる。
4一団地内に2以上の構えを成す建築物で総合的設計によって建築されるもののうち、特定行政庁がその各建築物の位置及び構造が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるものに対する建築基準法の所定の規定の適用については、当該一団地をこれらの建築物の一の敷地とみなす。
5文化財保護法の規定による伝統的建造物群保存地区内においては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で、建築基準法令の所定の規定の全部若しくは一部を適用せず、又はこれらの規定による制限を緩和することができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.20

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正答1誤っているものは、1である。
1正答
工事を施工するために現場に設ける事務所は、建築基準法第20条(構造耐力)の規定が適用されない。
設問は、誤っている。

法第85条第2項より、工事を施工するために現場に設ける事務所・下小屋・材料置場などの仮設建築物は、確認などの手続き(第6条〜第7条の6)や第3章の規定などが適用されない。しかし、適用しない規定の一覧に第20条(構造耐力)は含まれていないため、構造耐力の規定は適用される。

2
「簡易な構造の建築物に対する制限の緩和」の規定の適用を受ける建築物は、建築基準法第61条(防火地域及び準防火地域内の建築物)の規定が適用されない。
設問は、正しい。

法第84条の2より、壁を有しない自動車車庫、屋根を帆布としたスポーツの練習場その他の政令で指定する簡易な構造の建築物又は建築物の部分で、政令で定める基準に適合するものについては、第22条から第26条まで、第27条第1項及び第3項、第35条の2、第61条、第62条並びに第67条第1項の規定は、適用しない。

3
建築基準法第12条第7項の規定による立入検査を拒んだ者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる。
設問は、正しい。

法第99条第1項第七号より、法第 12 条第 7 項の規定による立入検査を拒んだ者は、1年以下の懲役又は 100 万円以下の罰金に処せられる。

4
一団地内に2以上の構えを成す建築物で総合的設計によって建築されるもののうち、特定行政庁がその各建築物の位置及び構造が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるものに対する建築基準法の所定の規定の適用については、当該一団地をこれらの建築物の一の敷地とみなす。
設問は、正しい。

法第86条より、一団地内に2以上の構えを成す建築物で総合的設計によって建築されるもののうち、特定行政庁がその各建築物の位置及び構造が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるものに対する建築基準法の所定の規定の適用については、当該一団地をこれらの建築物の一の敷地とみなす。

5
文化財保護法の規定による伝統的建造物群保存地区内においては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で、建築基準法令の所定の規定の全部若しくは一部を適用せず、又はこれらの規定による制限を緩和することができる。
設問は、正しい。

法第85条の3より、文化財保護法の規定による伝統的建造物群保存地区内においては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で、建築基準法令の所定の規定の全部若しくは一部を適用せず、又はこれらの規定による制限を緩和することができる。

⚠️ ひっかけの所(No.20)

選択肢1工事用の仮設事務所でも、構造耐力(法第20条)は適用される。法第85条第2項の「適用しない規定」の一覧で確かめる。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2025年6月1日から刑法の改正で「懲役」は「拘禁刑」に改められました(法第99条も「1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金」)。3の罰則の重さは変わらず、答えも変わりませんが、今の問題なら「拘禁刑」と書かれます。

📖 法令集で引く条文

法第84条の2、法第85条第2項、法第85条の3、法第86条第1項、法第99条第1項第七号

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👷 建築士法(No.21〜No.22)

No.21建築士事務所

建築士法(建築士事務所)誤っているもの

建築士事務所に関する次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。

1建築士は、他人の求めに応じ報酬を得て、建築物の建築に関する法令又は条例の規定に基づく手続の代理のみを業として行おうとするときであっても、建築士事務所を定めて、その建築士事務所について、都道府県知事(都道府県知事が指定事務所登録機関を指定したときは、原則として、当該指定事務所登録機関)の登録を受けなければならない。
2建築士事務所の開設者は、設計受託契約を建築主と締結しようとするときは、あらかじめ当該建築主に対し、管理建築士等をして、重要事項の説明をさせなければならない。
3建築士事務所の開設者と管理建築士とが異なる場合においては、その開設者は、管理建築士から建築士事務所の業務に係る所定の技術的事項に関し、その業務が円滑かつ適切に行われるよう必要な意見が述べられた場合には、その意見を尊重しなければならない。
4建築士事務所の開設者は、設計等の業務に関し生じた損害を賠償するために必要な金額を担保するための保険契約の締結その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
5建築士事務所の開設者は、当該建築士事務所の業務の実績を記載した書類を、当該書類を備え置いた日から起算して15年を経過する日までの間、当該建築士事務所に備え置き、設計等を委託しようとする者の求めに応じ、閲覧させなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.21

▼ 解答・解説を見る(No.21)▲ 解答・解説を閉じる
正答5誤っているものは、5である。
1
建築士は、他人の求めに応じ報酬を得て、建築物の建築に関する法令又は条例の規定に基づく手続の代理のみを業として行おうとするときであっても、建築士事務所を定めて、その建築士事務所について、都道府県知事(都道府県知事が指定事務所登録機関を指定したときは、原則として、当該指定事務所登録機関)の登録を受けなければならない。
設問は、正しい。

建築士法第23条第1項より、一級建築士、二級建築士若しくは木造建築士又はこれらの者を使用する者は、他人の求めに応じ報酬を得て、設計、工事監理、建築工事契約に関する事務、建築工事の指導監督、建築物に関する調査若しくは鑑定又は建築物の建築に関する法令若しくは条例の規定に基づく手続の代理を業として行おうとするときは、一級建築士事務所、二級建築士事務所又は木造建築士事務所を定めて、その建築士事務所について、都道府県知事の登録を受けなければならない。

2
建築士事務所の開設者は、設計受託契約を建築主と締結しようとするときは、あらかじめ当該建築主に対し、管理建築士等をして、重要事項の説明をさせなければならない。
設問は、正しい。

建築士法第24条の7第1項より、建築士事務所の開設者は、設計受託契約又は工事監理受託契約を建築主と締結しようとするときは、あらかじめ、当該建築主に対し、管理建築士その他の当該建築士事務所に属する建築士をして、設計受託契約又は工事監理受託契約の内容及びその履行に関する事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明をさせなければならない。

3
建築士事務所の開設者と管理建築士とが異なる場合においては、その開設者は、管理建築士から建築士事務所の業務に係る所定の技術的事項に関し、その業務が円滑かつ適切に行われるよう必要な意見が述べられた場合には、その意見を尊重しなければならない。
設問は、正しい。

建築士法第24条第4項より、管理建築士は、その者と建築士事務所の開設者とが異なる場合においては、建築士事務所の開設者に対し、前項各号に掲げる技術的事項に関し、その建築士事務所の業務が円滑かつ適切に行われるよう必要な意見を述べるものとする。
また同条第5項より、建築士事務所の開設者は、前項の規定による管理建築士の意見を尊重しなければならない。

4
建築士事務所の開設者は、設計等の業務に関し生じた損害を賠償するために必要な金額を担保するための保険契約の締結その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
設問は、正しい。

建築士法第24条の9より、建築士事務所の開設者は、設計等の業務に関し生じた損害を賠償するために必要な金額を担保するための保険契約の締結その他の措置を講ずるよう努めなければならない。

5正答
建築士事務所の開設者は、当該建築士事務所の業務の実績を記載した書類を、当該書類を備え置いた日から起算して15年を経過する日までの間、当該建築士事務所に備え置き、設計等を委託しようとする者の求めに応じ、閲覧させなければならない。
設問は、誤っている。

建築士法第24条の6第一号より、建築士事務所の開設者は、業務の実績を記載した書類を事務所に備え置き、設計等を委託しようとする者の求めに応じて閲覧させなければならない。
同法施行規則第22条の2第5項より、この書類を備え置く期間は、備え置いた日から起算して3年を経過する日まで。
15年は、設計図書などの「図書の保存」の期間(同法第24条の4第2項・同法施行規則第21条第5項)で、閲覧させる書類とは別の決まりである。

⚠️ ひっかけの所(No.21)

選択肢5閲覧させる書類(業務の実績など)は3年、保存する図書(設計図書・工事監理報告書など)は15年。数字の入れ替えに注意。

📖 法令集で引く条文

建築士法第23条第1項、第24条第3項〜第5項、第24条の4第2項、第24条の6、第24条の7第1項、第24条の9、同法施行規則第21条第5項、第22条の2第5項

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No.22二級建築士の業務範囲・管理建築士など

建築士法誤っているもの🔶 改正で答えが変わる

次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。

1建築士事務所の開設者は、当該建築士事務所に属する建築士の氏名及び業務の実績を記載した書類を当該建築士事務所に備え置かず、又は設計等を委託しようとする者の求めに応じて閲覧させなかったときは、30万円以下の罰金に処せられる。
2二級建築士は、木造3階建て、延べ面積120㎡、高さ12 m、軒の高さ10 mの一戸建て住宅の新築に係る設計をすることができる。
3二級建築士事務所の開設者は、当該二級建築士事務所を管理する専任の二級建築士を置かなければならない。
4建築士事務所の管理建築士は、その建築士事務所が受託しようとする業務を担当させる建築士その他の技術者の選定及び配置等の技術的事項を総括する。
5二級建築士は、設計図書の一部を変更した場合は、その設計図書に二級建築士である旨の表示をして記名しなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.22

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正答2誤っているものは、2である。
1
建築士事務所の開設者は、当該建築士事務所に属する建築士の氏名及び業務の実績を記載した書類を当該建築士事務所に備え置かず、又は設計等を委託しようとする者の求めに応じて閲覧させなかったときは、30万円以下の罰金に処せられる。
設問は、正しい。

建築士法第40条第十四号より、第24条の6の規定に違反して、書類を備え置かず、若しくは設計等を委託しようとする者の求めに応じて閲覧させず、又は虚偽の記載のある書類を備え置き、若しくは設計等を委託しようとする者に閲覧させた者は、30 万円以下の罰金に処せられる。

2正答
二級建築士は、木造3階建て、延べ面積120㎡、高さ12 m、軒の高さ10 mの一戸建て住宅の新築に係る設計をすることができる。
設問は、誤っている。

建築士法第3条第1項第二号より(令和5年当時)、木造の建築物又は建築物の部分で、高さが13m又は軒の高さが9mを超えるものは一級建築士でなければ設計又は工事監理できない。
軒の高さが9mを超えているため、二級建築士が設計をすることはできない。

3
二級建築士事務所の開設者は、当該二級建築士事務所を管理する専任の二級建築士を置かなければならない。
設問は、正しい。

建築士法第24条第1項より、建築士事務所の開設者は、一級建築士事務所、二級建築士事務所又は木造建築士事務所ごとに、それぞれ当該一級建築士事務所、二級建築士事務所又は木造建築士事務所を管理する専任の一級建築士、二級建築士又は木造建築士を置かなければならない。

4
建築士事務所の管理建築士は、その建築士事務所が受託しようとする業務を担当させる建築士その他の技術者の選定及び配置等の技術的事項を総括する。
設問は、正しい。

建築士法第24条第3項第二号より、管理建築士は、その建築士事務所が受託しようとする業務を担当させる建築士その他の技術者の選定及び配置等の技術的事項を総括する。

5
二級建築士は、設計図書の一部を変更した場合は、その設計図書に二級建築士である旨の表示をして記名しなければならない。
設問は、正しい。

建築士法第20条第1項より、二級建築士は、設計を行つた場合においては、その設計図書に二級建築士である旨の表示をして記名をしなければならない。設計図書の一部を変更した場合も同様とする。

⚠️ ひっかけの所(No.22)

選択肢2木造の建築物は(当時)「高さ13m超」か「軒の高さ9m超」で一級建築士の業務。高さ12mでも軒の高さ10mなので一級建築士でなければ設計できない。

🔶 現在の法令では(答えが変わります)

2025年4月1日から、一級建築士でなければ設計できない木造の建築物は「高さ16m超、又は地階を除く階数4以上」になりました(建築士法第3条第1項第二号。軒の高さの基準はなくなりました)。今の法令では、2の木造3階建て・高さ12m・延べ面積120㎡の住宅は二級建築士が設計でき、2も正しい記述になるため、誤っているものがない問題になります。

📖 法令集で引く条文

建築士法第3条第1項第二号、第3条の2、第20条第1項、第24条第1項・第3項、第40条第十四号

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📚 関係法令(No.23〜No.25)

No.23バリアフリー法

関係法令(バリアフリー法)正しいものの組合せℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

イ~ニの記述について、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、正しいもののみの組合せは、次のうちどれか。

イ.移動等円滑化経路を構成する出入口の幅は、80㎝以上でなければならない。
ロ.浴室は、「建築物特定施設」に該当する。
ハ.建築主等は、床面積250㎡の店舗併用住宅を改築するとき、当該建築物を建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。
ニ.建築主等は、認定を受けた特別特定建築物の建築等及び維持保全の計画の変更をしようとするときは、市町村長に届け出なければならない。
1イとロ
2イとハ
3ロとハ
4ロとニ
5ハとニ

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.23

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正答1正しいもののみの組合せは、1である。
イ
イ.移動等円滑化経路を構成する出入口の幅は、80㎝以上でなければならない。
設問は、正しい。

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令第18条第2項第二号イより、移動等円滑化経路を構成する出入口の幅は、80 ㎝以上とすること。

ロ
ロ.浴室は、「建築物特定施設」に該当する。
設問は、正しい。

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行規則第3条第二号より、浴室は、「建築物特定施設」に該当する。

ハ
ハ.建築主等は、床面積250㎡の店舗併用住宅を改築するとき、当該建築物を建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。
設問は、誤っている。

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令第9条より、基準適合義務の対象となる特別特定建築物の規模は、床面積の合計2,000㎡とする。
床面積 250 ㎡は対象ではない。

ニ
ニ.建築主等は、認定を受けた特別特定建築物の建築等及び維持保全の計画の変更をしようとするときは、市町村長に届け出なければならない。
設問は、誤っている。

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第18条より、認定を受けた者は、当該認定を受けた計画の変更をしようとするときは、所管行政庁の認定を受けなければならない。
設問の、市町村長に届け出は誤っている。

⚠️ ひっかけの所(No.23)

ニ認定を受けた計画の変更は「届出」ではなく「認定」。

ハ基準に適合させる義務があるのは、特別特定建築物で床面積2,000㎡以上の建築などに限られる。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2025年6月1日の施行令の改正で、移動等円滑化経路の規定は第18条から第19条に移りました(出入口の幅80㎝以上は同じ)。答えは変わりません。

📖 法令集で引く条文

バリアフリー法第14条第1項、第18条第1項、同法施行令第9条、第18条第2項、同法施行規則第3条

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No.24建築物省エネ法

関係法令(建築物省エネ法)誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

次の記述のうち、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、誤っているものはどれか。

1延べ面積300㎡の観覧場(壁を有しないことその他の高い開放性を有するものとして国土交通大臣が定めるもの)を新築する場合、当該建築物を建築物エネルギー消費性能基準に適合させる必要はない。
2建築主は、特定建築物以外の建築物で床面積の合計が300㎡のものを新築する場合、その工事に着手する日の7日前までに、当該建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画を所管行政庁に届け出なければならない。
3エネルギー消費性能とは、建築物の一定の条件での使用に際し消費されるエネルギー(エネルギーの使用の合理化等に関する法律第2条第1項に規定するエネルギーで、建築物に設ける空気調和設備等において消費されるもの)の量を基礎として評価される性能をいう。
4建築主等は、エネルギー消費性能の向上に資する建築物の新築をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。
5建築主は、その修繕等をしようとする建築物について、建築物の所有者、管理者又は占有者は、その所有し、管理し、又は占有する建築物について、エネルギー消費性能の向上を図るよう努めなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.24

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正答2誤っているものは、2である。
1
延べ面積300㎡の観覧場(壁を有しないことその他の高い開放性を有するものとして国土交通大臣が定めるもの)を新築する場合、当該建築物を建築物エネルギー消費性能基準に適合させる必要はない。
設問は、正しい。

建築物省エネ法第22条、第18条第一号より、居室を有しないこと又は高い開放性を有することにより空気調和設備を設ける必要がないものとして政令で定める用途に供する建築物は、適用しない。
同法施行令第7条第1項第二号より、観覧場(壁を有しないことその他の高い開放性を有するものとして国土交通大臣が定めるもの)は、建築物エネルギー消費性能基準に適合させる必要はない。

2正答
建築主は、特定建築物以外の建築物で床面積の合計が300㎡のものを新築する場合、その工事に着手する日の7日前までに、当該建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画を所管行政庁に届け出なければならない。
設問は、誤っている。

建築物省エネ法第19条第1項第一号・同法施行令第8条第1項より、特定建築物以外の建築物で床面積の合計が300㎡以上のものを新築するときは、工事に着手する日の21日前までに、エネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画を所管行政庁に届け出なければならない(令和5年当時)。「7日前まで」ではない。

3
エネルギー消費性能とは、建築物の一定の条件での使用に際し消費されるエネルギー(エネルギーの使用の合理化等に関する法律第2条第1項に規定するエネルギーで、建築物に設ける空気調和設備等において消費されるもの)の量を基礎として評価される性能をいう。
設問は、正しい。

建築物省エネ法第2条第1項第二号より、エネルギー消費性能の定義が定められています。 
エネルギー消費性能とは、建築物の一定の条件での使用に際し消費されるエネルギー(エネルギーの使用の合理化等に関する法律第2条第1項に規定するエネルギーで、建築物に設ける空気調和設備等において消費されるもの)の量を基礎として評価される性能をいう。

4
建築主等は、エネルギー消費性能の向上に資する建築物の新築をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。
設問は、正しい。

建築物省エネ法第34条第1項より、建築主等は、エネルギー消費性能の向上に資する建築物の新築をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。

5
建築主は、その修繕等をしようとする建築物について、建築物の所有者、管理者又は占有者は、その所有し、管理し、又は占有する建築物について、エネルギー消費性能の向上を図るよう努めなければならない。
設問は、正しい。

建築物省エネ法第6条第2項より、建築主は、その修繕等をしようとする建築物について、建築物の所有者、管理者又は占有者は、その所有し、管理し、又は占有する建築物について、エネルギー消費性能の向上を図るよう努めなければならない。

⚠️ ひっかけの所(No.24)

選択肢2届出は着手の「21日前」まで(当時)。

選択肢1高い開放性のある観覧場などは、空気調和設備が要らない用途として適用除外。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2025年4月1日から、原則としてすべての建築物の新築に省エネ基準への適合が義務になり(法第10条)、2の「届出」の制度はなくなりました。法律の名前も2024年4月から「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」になり、条文の番号も変わっています(適用除外=第20条、性能向上計画の認定=第29条)。2が誤りという答えは変わりません。

📖 法令集で引く条文

建築物省エネ法第2条第1項第二号、第6条第2項、第18条第一号、第19条第1項、第34条第1項、同法施行令第7条第1項、第8条第1項

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No.25民法・品確法・景観法・耐震改修促進法・建設業法

関係法令誤っているもの

次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1「民法」上、建物を築造するには、原則として、境界線から50㎝以上の距離を保たなければならない。
2「住宅の品質確保の促進等に関する法律」上、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないものであり、建設工事の完了の日から起算して1年を経過していないものは、「新築住宅」である。
3「景観法」上、景観計画区域内において、建築物の建築等をしようとする者は、原則として、あらかじめ、所定の事項を景観行政団体の長に届け出なければならず、景観行政団体がその届出を受理した日から当該届出に係る行為に着手することができる。
4「建築物の耐震改修の促進に関する法律」上、特定既存耐震不適格建築物である木造2階建て、床面積の合計が500㎡の幼稚園の用に供する建築物の所有者は、当該建築物について耐震診断を行い、その結果、地震に対する安全性の向上を図る必要があると認められるときは、耐震改修を行うよう努めなければならない。
5「建設業法」上、建設業者は、下請契約を締結して、元請負人から請け負った建設工事を施工するときは、当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどる主任技術者を置かなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.25

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正答3誤っているものは、3である。
1
「民法」上、建物を築造するには、原則として、境界線から50㎝以上の距離を保たなければならない。
設問は、正しい。

民法第234条より、建物を築造するには、境界線から50㎝以上の距離を保たなければならない。

2
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」上、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないものであり、建設工事の完了の日から起算して1年を経過していないものは、「新築住宅」である。
設問は、正しい。

住宅の品質確保の促進等に関する法律第2条第2項より、「新築住宅」の定義が定められています。
「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して1年を経過したものを除く。)をいう。

3正答
「景観法」上、景観計画区域内において、建築物の建築等をしようとする者は、原則として、あらかじめ、所定の事項を景観行政団体の長に届け出なければならず、景観行政団体がその届出を受理した日から当該届出に係る行為に着手することができる。
設問は、誤っている。

景観法第16条第1項より、景観計画区域内において、建築物の建築等をしようとする者は、あらかじめ、所定の事項を景観行政団体の長に届け出なければならない。
また、同法第18条より、届出をした者は、景観行政団体がその届出を受理した日から30日を経過した後でなければ、当該届出に係る行為に着手してはならない。
設問は、届出を受理した日から当該届出に係る行為に着手することができる、とあるため誤っている。

4
「建築物の耐震改修の促進に関する法律」上、特定既存耐震不適格建築物である木造2階建て、床面積の合計が500㎡の幼稚園の用に供する建築物の所有者は、当該建築物について耐震診断を行い、その結果、地震に対する安全性の向上を図る必要があると認められるときは、耐震改修を行うよう努めなければならない。
設問は、正しい。

建築物の耐震改修の促進に関する法律第14条より、一定の用途、規模の建築物であって既存耐震不適格建築物であるものの所有者は、当該特定既存耐震不適格建築物について耐震診断を行い、その結果、地震に対する安全性の向上を図る必要があると認められるときは、当該特定既存耐震不適格建築物について耐震改修を行うよう努めなければならない。
同法施行令第6条第2項第一号より、幼稚園、幼保連携型認定こども園又は保育所で、階数2及び床面積の合計500㎡以上の規模のものは、該当する。

5
「建設業法」上、建設業者は、下請契約を締結して、元請負人から請け負った建設工事を施工するときは、当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどる主任技術者を置かなければならない。
設問は、正しい。

建設業法第26条第1項より、建設業者は、その請け負つた建設工事を施工するときは、主任技術者を置かなければならない。

⚠️ ひっかけの所(No.25)

選択肢3景観法の届出は、受理された日から30日を経過するまで着手できない(勧告・変更命令のための期間)。

📖 法令集で引く条文

民法第234条第1項、住宅品確法第2条第2項、景観法第16条第1項、第18条第1項、耐震改修促進法第14条、同法施行令第6条第2項第一号、建設業法第26条第1項

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令和5年の合格基準点(学科の試験)

配点は各問題1点(各科目25点・合計100点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。

学科Ⅰ
計画
学科Ⅱ
法規
学科Ⅲ
構造
学科Ⅳ
施工
総得点
合格基準点13点13点13点13点60点

出典:建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」

💡 法規は何点を目指すか

法規は13点が最低ラインですが、法令集を持ち込める科目なので、条文を引けば確かめられる問題が多くあります。当サイトでは、ほかの科目の取りこぼしを補えるよう、20点前後を目標にすることをおすすめしています(勉強の進め方は関連記事の「建築法規」攻略ガイドで紹介しています)。

ほかの年度の過去問・分野別の解説

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