全25問の解答・解説
令和元年(2019年7月7日実施)の二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)全25問を、選択肢ごとに根拠の条文を示して解説します。法令の基準日は平成31年1月1日で、2019年6月の改正(防火地域の条文の組み替えなど)より前の条文で出題されています。まず法令集を引きながら自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和元年 二級建築士試験(学科)の概要
問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。
解説は、出題当時(平成31年1月1日時点)の法令によります。その後の改正で答えが変わる問題には「🔶 現在の法令では」、条文の番号や言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。
分野ごとの問題一覧
法規の25問は、毎年ほぼ同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
=その後の改正で、今の法令では答えが変わる問題
📐 総則・手続き(No.1〜No.3)
No.1用語の定義(防火性能・構造耐力上主要な部分・地階・建築主・軒の高さ)
用語に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に必要とされる性能を、「防火性能」という。2建築物の自重及び積載荷重を支える最下階の床版は、「構造耐力上主要な部分」である。3建築物の床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さがその階の天井の高さの1/2のものは、「地階」である。4建築物に関する工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者は、「建築主」である。5原則として、地盤面から建築物の小屋組又はこれに代わる横架材を支持する壁、敷桁又は柱の上端までの高さを、「軒の高さ」という。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.1
▼ 解答・解説を見る(No.1)▲ 解答・解説を閉じる
設問の「延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に必要とされる性能」は、法第23条(外壁)のかっこ書きの準防火性能。防火性能は、法第2条第八号(防火構造の定義)のかっこ書きより、建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制するために外壁又は軒裏に必要とされる性能をいう。
令第1条第三号より、構造耐力上主要な部分とは、基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材、床版、屋根版又は横架材で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるもの。最下階の床版でも、自重・積載荷重を支えるものは当たる。
令第1条第二号より、地階とは、床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さがその階の天井の高さの1/3以上のもの。1/2は1/3以上なので地階に当たる。
法第2条第十六号より、建築主とは、建築物に関する工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者をいう。
令第2条第1項第七号より、軒の高さとは、地盤面から建築物の小屋組又はこれに代わる横架材を支持する壁、敷桁又は柱の上端までの高さによる。
「延焼の抑制に一定の効果を発揮する」性能(外壁)は準防火性能。防火性能は「延焼を抑制する」性能(外壁又は軒裏)。構造耐力上主要な部分(令第1条第三号)と主要構造部(法第2条第五号)は別で、最下階の床版も構造耐力上主要な部分に入る。
法第2条第八号・第十六号、法第23条、令第1条第二号・第三号、令第2条第1項第七号
No.2全国どこでも確認済証が必要な行為
次の行為のうち、建築基準法上、全国どの場所においても、確認済証の交付を受ける必要があるものはどれか。
1鉄筋コンクリート造、高さ4 mの記念塔の築造2木造2階建て、延べ面積100㎡、高さ9 mの集会場の新築3木造2階建て、延べ面積200㎡、高さ8 mの一戸建て住宅の新築4鉄骨造2階建て、延べ面積90㎡の一戸建て住宅の大規模の修繕5鉄骨造3階建て、延べ面積300㎡の倉庫における床面積10㎡の増築出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.2
▼ 解答・解説を見る(No.2)▲ 解答・解説を閉じる
法第88条第1項・令第138条第1項第三号より、確認(法第6条の準用)が必要な広告塔・装飾塔・記念塔などは、高さが4mを超えるもの。高さ4mの記念塔は当たらない。
集会場は法別表第1(い)欄(1)項の用途だが、当時の法第6条第1項第一号は、その用途の床面積の合計が100㎡を超えるもの。延べ面積100㎡は「超える」に当たらない。第二号(当時)は、木造で3以上の階数、又は延べ面積500㎡・高さ13m・軒の高さ9mを超えるもので、木造2階建て・延べ面積100㎡・高さ9mは当たらない。このため第四号(都市計画区域内などに限って確認が必要)の建築物になる。
一戸建て住宅は特殊建築物ではない。法第6条第1項第二号(当時)の木造の規模(3以上の階数、又は延べ面積500㎡・高さ13m・軒の高さ9m超)にも当たらないため、第四号の建築物になる。
法第6条第1項第三号より、木造以外の建築物で2以上の階数を有し、又は延べ面積が200㎡を超えるものは、大規模の修繕・大規模の模様替をする場合も、全国どこでも確認済証の交付を受けなければならない。鉄骨造2階建ては、延べ面積90㎡でもこれに当たる。
法第6条第2項より、防火地域及び準防火地域外で増築する場合、増築部分の床面積の合計が10㎡以内なら確認は不要。防火地域・準防火地域内なら必要なので、全国どこでも必要とはいえない。
当時(平成31年1月1日)の法第6条第1項第一号は、特殊建築物で床面積の合計が100㎡を超えるもの(200㎡になったのは2019年6月25日から)。記念塔などの工作物は高さ4mを「超える」ものだけ。
2025年4月1日から法第6条第1項が組み替えられ、木造かどうかを問わず「2以上の階数を有し、又は延べ面積が200㎡を超える建築物」は全国で確認が必要になりました(第二号)。今の法令では、2(木造2階建ての集会場)と3(木造2階建ての住宅)も確認済証が必要になり、正答は2・3・4の3つになります。なお、特殊建築物の面積は2019年6月25日から「200㎡を超える」に変わっています。
法第6条第1項・第2項、法第88条第1項、令第138条第1項第三号
No.3確認申請の図書・建築基準関係規定・中間検査・完了検査(組合せ)
イ~ニの記述について、建築基準法上、正しいもののみの組合せは、次のうちどれか。
イ.建築基準法第6条第1項の規定による確認の申請書に添える付近見取図には、方位、道路及び目標となる地物を明示しなければならない。ロ.消防法に基づく住宅用防災機器の設置の規定については、建築基準関係規定に該当し、建築主事又は指定確認検査機関による確認審査等の対象となる。ハ.建築主は、階数が3以上である鉄筋コンクリート造の共同住宅を新築する場合、2階の床及びこれを支持する梁に鉄筋を配置する工程に係る工事を終えたときは、特定行政庁の中間検査を申請しなければならない。ニ.指定確認検査機関は、建築物に関する完了検査の引受けを工事完了日の前に行ったときは、当該検査の引受けを行った日から7日以内に、当該検査をしなければならない。1イとロ2イとハ3イとニ4ロとハ5ハとニ出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.3
▼ 解答・解説を見る(No.3)▲ 解答・解説を閉じる
規則第1条の3第1項の表1より、確認の申請書に添える付近見取図には、方位、道路及び目標となる地物を明示しなければならない。
令第9条第一号より、消防法第9条、第9条の2、第15条及び第17条は建築基準関係規定。住宅用防災機器の設置は消防法第9条の2の規定なので、確認審査等の対象となる。
法第7条の3第1項第一号・令第11条より、階数が3以上である共同住宅の2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事の工程は特定工程で、その工事を終えたときは建築主事の検査を申請しなければならない(指定確認検査機関が引き受けた場合は、その機関が検査する=法第7条の4第1項)。特定行政庁に申請するのではない。
法第7条の2第4項より、指定確認検査機関は、完了検査の引受けを行ったときは、工事が完了した日又は検査の引受けを行った日のいずれか遅い日から7日以内に検査をしなければならない。工事完了日の前に引き受けた場合は、工事完了日から7日以内になる。
中間検査を申請する先は建築主事(指定確認検査機関が引き受けた場合はその機関)で、特定行政庁ではない。指定確認検査機関の完了検査は、工事完了日と引受け日のいずれか遅い日から7日以内。
2024年4月1日に「建築副主事」ができ、中間検査・完了検査の申請先は今は「建築主事等」です。答えは変わりません。
規則第1条の3第1項(表1)、令第9条第一号、法第7条の2第4項、法第7条の3第1項第一号、法第7条の4第1項、令第11条
🏠 一般構造(No.4〜No.5)
No.4一戸建て住宅の一般構造(調理室の換気・階段・手すり・床の高さ・便所)
木造2階建て、延べ面積120㎡の一戸建て住宅の計画に関する次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。
1発熱量の合計が10 kWの火を使用する器具(「密閉式燃焼器具等又は煙突を設けた器具」ではない。)のみを設けた調理室(床面積8㎡)に、1㎡の有効開口面積を有する開口部を換気上有効に設けたので、換気設備を設けなかった。2階段(直階段)の蹴上げの寸法を23㎝、踏面の寸法を15㎝とした。3高さ1 m以下の階段の部分には、手すりを設けなかった。41階の居室の床下をコンクリートで覆ったので、床の高さを、直下の地面からその床の上面まで40㎝とした。5下水道法第2条第八号に規定する処理区域内であったので、便所については、水洗便所とし、その汚水管を下水道法第2条第三号に規定する公共下水道に連結した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.4
▼ 解答・解説を見る(No.4)▲ 解答・解説を閉じる
法第28条第3項より、火を使用する設備・器具を設けた調理室には換気設備が必要。令第20条の3第1項第二号より、換気設備を設けなくてよいのは、床面積の合計が100㎡以内の住宅又は住戸の調理室で、発熱量の合計が12kW以下の火を使用する設備・器具を設け、調理室の床面積の1/10(0.8㎡未満のときは0.8㎡)以上の有効開口面積の開口部を換気上有効に設けたもの。延べ面積120㎡の住宅は100㎡を超えるため、換気設備を設けなければならない。
令第23条第1項ただし書より、住宅の階段(共同住宅の共用の階段を除く。)の蹴上げは23㎝以下、踏面は15㎝以上とすることができる。
令第25条第4項より、階段の手すりなどの規定(同条第1項〜第3項)は、高さ1m以下の階段の部分には適用しない。
令第22条より、最下階の居室の床が木造の場合、床の高さは直下の地面からその床の上面まで45㎝以上とする。ただし、床下をコンクリート、たたきその他これらに類する材料で覆う場合は、この限りでない(45㎝未満でもよい)。
法第31条第1項より、下水道法第2条第八号に規定する処理区域内においては、便所は、水洗便所とし、汚水管が公共下水道に連結されたものに限られている。
調理室の換気設備を省略できるのは、床面積の合計が100㎡以内の住宅などで、発熱量12kW以下・有効開口面積が床面積の1/10(0.8㎡未満なら0.8㎡)以上の場合。延べ面積120㎡の住宅は当たらない。
法第28条第3項、令第20条の3第1項第二号、令第22条、令第23条第1項、令第25条第4項、法第31条第1項
No.5ホルムアルデヒド対策の必要有効換気量(図)
図のような平面を有する集会場(床面積の合計は42㎡、天井の高さは全て2.5 mとする。)の新築において、集会室に機械換気設備を設けるに当たり、ホルムアルデヒドに関する技術的基準による必要有効換気量として、建築基準法上、正しいものは、次のうちどれか。ただし、常時開放された開口部は図中に示されているもののみとし、居室については、国土交通大臣が定めた構造方法は用いないものとする。
図を押すと大きく表示します 119.5㎥/時227.0㎥/時328.5㎥/時430.0㎥/時531.5㎥/時出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.5
▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
令第20条の8第1項第一号イ(1)より、必要有効換気量 Vr=nAh(n:住宅等の居室は0.5、その他の居室は0.3、A:居室の床面積、h:居室の天井の高さ)。
令第20条の7第1項第一号のかっこ書きより、居室には、常時開放された開口部を通じてこれと相互に通気が確保される廊下その他の建築物の部分を含む。集会室(26㎡)に、常時開放された開口部でつながる収納(2㎡)と玄関・廊下(10㎡)を加える:26+2+10=38㎡(戸で仕切られた便所・収納は含めない)
集会場は住宅等ではないので n=0.3
Vr=0.3×38㎡×2.5m=28.5㎥/時
集会場は住宅等ではないので n=0.3。常時開放された開口部でつながる収納・廊下は居室に含めて計算する(戸で仕切られた便所・収納は含めない)。
令第20条の7第1項第一号、令第20条の8第1項第一号イ
🧱 構造強度(No.6〜No.8)
No.6木造の構造強度(筋かい・防腐措置・軸組の長さ・木ぐい・土台)
木造平家建て、延べ面積150㎡の一戸建て住宅における構造耐力上主要な部分の構造強度に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、構造計算等による安全性の確認は行わないものとする。
1圧縮力を負担する筋かいは、厚さ1.5㎝以上で幅9㎝以上の木材を使用したものとしなければならない。2柱、筋かい及び土台のうち、地面から1 m以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない。3張り間方向及び桁行方向に配置する壁を設け又は筋かいを入れた軸組の長さの合計は、原則として、それぞれの方向につき、床面積及び見付面積をもとに求めた所定の数値以上としなければならない。4基礎に木ぐいを使用する場合においては、その木ぐいは、常水面下にあるようにしなくてもよい。5土台は、基礎に緊結しなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.6
▼ 解答・解説を見る(No.6)▲ 解答・解説を閉じる
令第45条第2項より、圧縮力を負担する筋かいは、厚さ3㎝以上で幅9㎝以上の木材を使用したものとしなければならない。厚さ1.5㎝以上で幅9㎝以上の木材(又は径9㎜以上の鉄筋)は、同条第1項の引張り力を負担する筋かいの基準。
令第49条第2項より、構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から1m以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない。
令第46条第4項より、階数が2以上又は延べ面積が50㎡を超える木造の建築物においては、張り間方向及び桁行方向に配置する壁を設け又は筋かいを入れた軸組の長さの合計は、原則として、それぞれの方向につき、床面積及び見付面積をもとに求めた所定の数値以上としなければならない。
令第38条第6項より、基礎に木ぐいを使用する場合、その木ぐいは常水面下にあるようにしなければならないが、平家建ての木造の建築物に使用する場合は除かれる。木造平家建ての一戸建て住宅なので、常水面下にしなくてよい。
令第42条第2項より、土台は、基礎に緊結しなければならない。緊結しなくてよいのは、平家建てで延べ面積が50㎡以内の建築物だけ。延べ面積150㎡なので、緊結が必要。
圧縮力を負担する筋かいは厚さ3㎝以上×幅9㎝以上。厚さ1.5㎝以上×幅9㎝以上は引張り力を負担する筋かいの基準。
2025年4月1日から、令第46条第4項の表(軸組の倍率、床面積や見付面積に乗ずる数値)は施行令からなくなり、国土交通大臣が定める基準(告示)に従う形に変わりました。3の「床面積及び見付面積をもとに求めた所定の数値以上」とする考え方は今も同じで、答えは変わりません。
令第38条第6項、令第42条第2項、令第45条第1項・第2項、令第46条第4項、令第49条第2項
No.73階建ての木造住宅の柱の小径
屋根を金属板で葺き、壁を金属サイディング張りとした木造3階建て、延べ面積180㎡の一戸建て住宅において、横架材の相互間の垂直距離が1階にあっては3.3 m、2階にあっては3.2 m、3階にあっては2.5 mである場合、建築基準法上、1階、2階及び3階の構造耐力上主要な部分である柱の張り間方向及び桁行方向の小径の必要寸法を満たす最小の数値の組合せは、次のうちどれか。ただし、張り間方向及び桁行方向の柱の相互の間隔は10 m未満とする。また、柱の小径に係る所定の構造計算は考慮しないものとする。
柱の小径の組合せ 1階の柱の小径 2階の柱の小径 3階の柱の小径 1. 12.0 cm 10.5 cm 10.5 cm 2. 12.0 cm 12.0 cm 10.5 cm 3. 12.0 cm 12.0 cm 12.0 cm 4. 13.5 cm 12.0 cm 10.5 cm 5. 13.5 cm 13.5 cm 12.0 cm 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.7
▼ 解答・解説を見る(No.7)▲ 解答・解説を閉じる
令第43条第1項の表より、屋根を金属板で葺き、壁を金属サイディング張りとした建築物は、表の(2)(屋根を金属板などの軽い材料でふいた建築物)に当たる。柱の間隔が10m未満なので、最上階の柱は1/33以上、その他の階の柱は1/30以上。
・1階:3.3m×1/30=11.0㎝。ただし同条第2項より、地階を除く階数が2を超える建築物の1階の柱は13.5㎝以上 → 13.5㎝
・2階:3.2m×1/30≒10.7㎝ → 10.5㎝では足りないので12.0㎝
・3階(最上階):2.5m×1/33≒7.6㎝ → 10.5㎝
よって、4(13.5㎝・12.0㎝・10.5㎝)となる。
3階建ての1階の柱は、割合で求めた値(11.0㎝)にかかわらず13.5㎝以上(令第43条第2項)。最上階だけ1/33、ほかの階は1/30。
2025年4月1日から、令第43条第1項の表はなくなり、柱の小径は「建築物の用途・規模、屋根・外壁などの構造に応じて国土交通大臣が定める割合」以上とする形に変わりました(木造の構造規定の見直し)。今の法令集では、この問題の割合(1/30・1/33)を施行令の表では確かめられません(3階建ての1階の柱を13.5㎝以上とする同条第2項は今も同じ)。今の割合は、国土交通大臣が定めた告示で確かめてください。
令第43条第1項・第2項
No.8構造強度(補強コンクリートブロック造の塀・鉄筋の末端・鋼材の接合・地盤)
構造強度に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、構造計算等による安全性の確認は行わないものとする。
1補強コンクリートブロック造の塀の壁内に配置する鉄筋の縦筋をその径の40倍以上基礎に定着させる場合、縦筋の末端は、基礎の横筋にかぎ掛けしなくてもよい。2補強コンクリートブロック造、高さ1.4 mの塀において、基礎の丈は、35㎝以上とし、根入れの深さは30㎝以上としなければならない。3鉄筋コンクリート造、延べ面積200㎡の建築物において、柱の出隅部分に異形鉄筋を使用する場合であっても、その末端を折り曲げなければならない。4鉄骨造の建築物において、構造耐力上主要な部分である鋼材の接合は、接合される鋼材がステンレス鋼であるときは、リベット接合とすることができる。5固結した砂の短期に生ずる力に対する地盤の許容応力度は、国土交通大臣が定める方法による地盤調査を行わない場合、1,000 kN/㎡とすることができる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.8
▼ 解答・解説を見る(No.8)▲ 解答・解説を閉じる
令第62条の8第六号ただし書きより、縦筋をその径の40倍以上基礎に定着させる場合にあつては、縦筋の末端は、基礎の横筋にかぎ掛けしないことができる。
令第62条の8第七号より、補強コンクリートブロック造の塀の基礎の丈は35㎝以上、根入れの深さは30㎝以上とする。高さ1.2m以下の塀は第七号が除かれるが、高さ1.4mの塀は除かれない。
令第73条第1項より、鉄筋の末端はかぎ状に折り曲げなければならない。異形鉄筋は末端を折り曲げないことができるが、同項第一号の柱及びはり(基礎ばりを除く。)の出すみ部分と第二号の煙突は除かれているので、柱の出隅部分は異形鉄筋でも折り曲げなければならない。
令第67条第1項より、構造耐力上主要な部分である鋼材の接合は、接合される鋼材がステンレス鋼であるときは高力ボルト接合若しくは溶接接合又はこれらと同等以上の効力を有するものとして国土交通大臣の認定を受けた接合方法に、それぞれよらなければならない。リベット接合とすることはできない。
令第93条の表より、固結した砂の長期に生ずる力に対する許容応力度は500 kN/㎡であり、短期に生ずる力に対する許容応力度は長期に生ずる力に対する許容応力度のそれぞれの数値の2倍とする。
よって、固結した砂の短期に生ずる力に対する地盤の許容応力度は、500 kN/㎡×2=1,000 kN/㎡とすることができる。
ステンレス鋼の接合は、高力ボルト接合・溶接接合(又は大臣の認定を受けた方法)だけで、リベット接合はできない(炭素鋼はリベット接合もできる)。
令第62条の8第六号・第七号、令第67条第1項、令第73条第1項第一号、令第93条
🔥 防火・避難・内装(No.9〜No.11)
No.9耐火建築物等としなければならない特殊建築物(法第27条)
次の建築物(各階を当該用途に供するものとする。)のうち、建築基準法第27条の規定による耐火建築物等としなければならないものはどれか。ただし、防火地域及び準防火地域外にあるものとする。
12階建ての飲食店で、各階の床面積の合計がそれぞれ250㎡のもの22階建ての児童福祉施設で、各階の床面積の合計がそれぞれ150㎡のもの32階建ての倉庫で、各階の床面積の合計がそれぞれ100㎡のもの4平家建ての患者の収容施設がある診療所で、床面積の合計が300㎡のもの5平家建ての自動車車庫で、床面積の合計が200㎡のもの出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.9
▼ 解答・解説を見る(No.9)▲ 解答・解説を閉じる
飲食店は法別表第1(い)欄(4)項の用途(令第115条の3第三号)。法第27条第1項より、(4)項の用途で当たるのは、3階以上の階をその用途に供するもの(第一号)、2階の部分の床面積の合計が500㎡以上のもの(第二号)、床面積の合計が3,000㎡以上のもの(第三号)。2階建て・2階250㎡はどれにも当たらない。
児童福祉施設は法別表第1(い)欄(2)項の用途(令第115条の3第一号)。法第27条第1項より、(2)項の用途は、3階以上の階をその用途に供するもの、又は2階の部分の床面積の合計が300㎡以上のものが当たる。2階150㎡は当たらない。
倉庫は法別表第1(い)欄(5)項の用途。法第27条第2項第一号より3階以上の部分の床面積の合計が200㎡以上のものは耐火建築物、同条第3項第一号より床面積の合計が1,500㎡以上のものは耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。2階建て・合計200㎡はどちらにも当たらない。
患者の収容施設がある診療所は法別表第1(い)欄(2)項の用途。(2)項の用途は、3階以上の階をその用途に供するもの又は2階の部分の床面積の合計が300㎡以上のものが当たり、平家建てはどちらにも当たらない。
自動車車庫は法別表第1(い)欄(6)項の用途。法第27条第3項第一号より、その用途に供する部分の床面積の合計が150㎡以上のものは、耐火建築物又は準耐火建築物(同条の見出しの「耐火建築物等」に当たる)としなければならない。床面積200㎡はこれに当たる。
(2)項・(4)項の用途は2階の部分の床面積((2)項300㎡以上、(4)項500㎡以上)か3階以上の階で判断する。平家建ての診療所は当たらない。自動車車庫は150㎡以上で耐火建築物又は準耐火建築物(法第27条第3項)。
法第27条第1項〜第3項、法別表第1、令第115条の3第一号・第三号
No.102以上の直通階段が必要な建築物(2階建て)
次の2階建ての建築物(各階を当該用途に供するものとし、避難階は1階とする。)のうち、建築基準法上、 2以上の直通階段を設けなければならないものはどれか。
1共同住宅(主要構造部が不燃材料で造られているものとする。)で、2階の居室の床面積の合計が150㎡のもの2診療所(主要構造部が不燃材料で造られているものとする。)で、2階の病室の床面積の合計が100㎡のもの3事務所(主要構造部が準耐火構造でなく、かつ不燃材料で造られていないものとする。)で、各階の床面積の合計がそれぞれ180㎡のもの4飲食店(主要構造部が準耐火構造でなく、かつ不燃材料で造られていないものとする。)で、2階の居室の床面積の合計が150㎡のもの5寄宿舎(主要構造部が準耐火構造でなく、かつ不燃材料で造られていないものとする。)で、2階の寝室の床面積の合計が120㎡のもの出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.10
▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
令第121条第1項第五号より、共同住宅の用途に供する階で、その階の居室の床面積の合計が100㎡を超えるものは2以上の直通階段が必要。ただし同条第2項より、主要構造部が不燃材料で造られている建築物は「100㎡」を「200㎡」と読み替える。150㎡は200㎡以下なので不要。
令第121条第1項第四号より、診療所の用途に供する階で、その階の病室の床面積の合計が50㎡を超えるものは2以上の直通階段が必要。同条第2項より、主要構造部が不燃材料なら「50㎡」を「100㎡」と読み替える。100㎡は「100㎡を超える」に当たらないので不要。
事務所は令第121条第1項第一号〜第五号の用途に当たらないので、第六号ロ(5階以下の階で、居室の床面積の合計が避難階の直上階は200㎡、その他の階は100㎡を超えるもの)で判断する。2階(避難階の直上階)の居室は180㎡以下なので不要。
飲食店は令第121条第1項第三号の用途(キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バーなど)に当たらないので、第六号ロで判断する。2階(避難階の直上階)の居室の床面積の合計150㎡は200㎡以下なので不要。
令第121条第1項第五号より、寄宿舎の用途に供する階で、その階の寝室の床面積の合計が100㎡を超えるものは2以上の直通階段が必要。主要構造部が準耐火構造でも不燃材料でもないので、同条第2項の緩和はない。2階の寝室120㎡は100㎡を超える。
主要構造部が準耐火構造か不燃材料なら、床面積の基準が2倍になる(令第121条第2項)。寄宿舎は寝室100㎡超で2以上の直通階段が必要(準耐火構造等でなければ緩和なし)。
令第121条第1項第三号・第四号・第五号・第六号ロ・第2項
No.11構造・床面積に関係なく内装の制限を受ける建築物
次の建築物のうち、その構造及び床面積に関係なく建築基準法第35条の2の規定による内装の制限を受けるものはどれか。ただし、自動式の消火設備及び排煙設備は設けられていないものとする。
1病院2学校3物品販売業を営む店舗4自動車修理工場5観覧場出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.11
▼ 解答・解説を見る(No.11)▲ 解答・解説を閉じる
令第128条の4第1項第二号より、自動車車庫又は自動車修理工場の用途に供する特殊建築物は、構造や床面積に関係なく内装の制限を受ける。
・病院・物品販売業を営む店舗・観覧場:同項第一号の表で、構造(耐火建築物・準耐火建築物など)と床面積(客席、2階・3階以上の部分などの床面積)に応じて内装の制限を受ける
・学校:令第128条の4第1項の表の用途ではなく、同条第2項・第3項でも学校等は除かれる
構造や床面積に関係なく内装の制限を受けるのは、自動車車庫・自動車修理工場(令第128条の4第1項第二号)と、地階に(1)(2)(4)項の用途の居室がある特殊建築物(同項第三号)。
法第35条の2、令第128条の4第1項〜第3項
🗺️ 道路・用途地域・面積・高さ(No.12〜No.18)
No.12道路・予定道路・壁面線
都市計画区域内における道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1地区計画の区域外において、自転車歩行者専用道路となっている幅員5 mの道路法による道路にのみ10 m接している敷地には、建築物を建築することができない。2地区計画の区域内において、建築基準法第68条の7第1項の規定により特定行政庁が指定した予定道路内には、敷地を造成するための擁壁を突き出して築造することができない。3地方公共団体は、特殊建築物等の用途、規模又は位置の特殊性により、避難又は通行の安全の目的を十分に達成することが困難であると認めるときは、条例で、その敷地が接しなければならない道路の幅員等に関して必要な制限を付加することができる。4土地区画整理法による新設の事業計画のある幅員6 mの道路で、3年後にその事業が執行される予定のものは、建築基準法上の道路に該当しない。5高さ2 mを超える門又は塀は、特定行政庁が指定した壁面線を越えて建築してはならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.12
▼ 解答・解説を見る(No.12)▲ 解答・解説を閉じる
法第42条第1項第一号より、幅員4m以上の道路法による道路は建築基準法上の道路。法第43条第1項より、敷地は道路に2m以上接しなければならないが、ここでいう道路から除かれるのは自動車のみの交通の用に供する道路と、地区計画の区域内の一定の道路だけ。自転車歩行者専用道路は除かれていないので、幅員5mの道路に10m接する敷地には建築できる。
法第68条の7第4項より、予定道路が指定された場合は、予定道路を法第42条第1項の道路とみなして法第44条を適用する。法第44条第1項より、建築物や敷地を造成するための擁壁は、道路内に、又は道路に突き出して建築・築造してはならない。
法第43条第3項より、地方公共団体は、特殊建築物等の用途、規模又は位置の特殊性により、避難又は通行の安全の目的を十分に達成することが困難であると認めるときは、条例で、その敷地が接しなければならない道路の幅員、その敷地が道路に接する部分の長さその他その敷地又は建築物と道路との関係に関して必要な制限を付加することができる。
法第42条第1項第四号より、事業計画のある道路が建築基準法上の道路になるのは、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したもの。3年後に執行される予定の道路は当たらない。
法第47条より、建築物の壁若しくはこれに代る柱又は高さ2mをこえる門若しくはへいは、壁面線を越えて建築してはならない。
自転車歩行者専用道路でも、幅員4m以上の道路法の道路なら建築基準法上の道路。接道義務の「道路」から除かれるのは、自動車のみの交通の用に供する道路など(法第43条第1項各号)。
法第42条第1項第一号・第四号、法第43条第1項・第3項、法第44条第1項、法第47条、法第68条の7第4項
No.13用途地域内の建築制限(兼用住宅・学習塾・倉庫・農産物の直売所・寄宿舎)
建築物の用途の制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。
1第一種低層住居専用地域内において、2階建て、延べ面積150㎡の喫茶店兼用住宅(居住の用途に供する部分の床面積が100㎡)は、新築することができる。2第二種低層住居専用地域内において、2階建て、延べ面積200㎡の学習塾は、新築することができる。3第二種中高層住居専用地域内において、平家建て、延べ面積200㎡の自家用の倉庫は、新築することができる。4田園住居地域内において、2階建て、延べ面積300㎡の当該地域で生産された農産物の販売を主たる目的とする店舗は、新築することができる。5工業地域内において、2階建て、延べ面積300㎡の寄宿舎は、新築することができる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.13
▼ 解答・解説を見る(No.13)▲ 解答・解説を閉じる
法別表第2(い)項第二号・令第130条の3第二号より、第一種低層住居専用地域内には、延べ面積の1/2以上を居住の用に供し、喫茶店などを兼ねる住宅(兼用部分の床面積の合計が50㎡以下)を建築できる。居住部分100㎡(延べ面積の2/3)・喫茶店50㎡は当たる。
法別表第2(ろ)項第二号・令第130条の5の2第五号より、第二種低層住居専用地域内に建築できる学習塾などは、その用途の床面積の合計が150㎡以内(3階以上の部分をその用途に供するものを除く)。延べ面積200㎡の学習塾は新築できない。
法別表第2(に)項は第二種中高層住居専用地域内に建築してはならない建築物を定めており、倉庫は倉庫業を営む倉庫((へ)項第五号の引用)だけが含まれる。自家用の倉庫は含まれず、平家建て・延べ面積200㎡は、3階以上の部分や1,500㎡超の制限((に)項第七号・第八号)にも当たらないので、新築できる。
法別表第2(ち)項第四号・令第130条の9の4第一号より、田園住居地域内では、地域で生産された農産物の販売を主たる目的とする店舗で、その用途の床面積の合計が500㎡以内のもの(3階以上の部分をその用途に供するものを除く)を新築できる。2階建て・延べ面積300㎡は当たる。
法別表第2(を)項は工業地域内に建築してはならない建築物(ホテル・旅館、学校、病院、劇場など)を定めているが、寄宿舎は含まれていないため、新築できる。
第二種低層住居専用地域の学習塾などは、床面積の合計150㎡以内(3階以上の部分は不可・令第130条の5の2第五号)。延べ面積200㎡は建てられない。
法第48条、法別表第2(い)項第二号・(ろ)項第二号・(に)項・(ち)項第四号・(を)項、令第130条の3第二号、令第130条の5の2第五号、令第130条の9の4第一号
No.14敷地が2つの用途地域にわたる場合(図)
図のような敷地及び建築物(2階建て、延べ面積600㎡)の配置において、建築基準法上、新築してはならない建築物は、次のうちどれか。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。
図を押すと大きく表示します 1老人福祉センター2ホテル3銀行の支店4ゴルフ練習場5ぱちんこ屋出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.14
▼ 解答・解説を見る(No.14)▲ 解答・解説を閉じる
法第91条より、敷地が用途地域の内外にわたる場合は、敷地の過半の属する地域の用途制限を受ける(建築物がどちらにあるかではない)。
・第二種住居地域:20m×30m=600㎡
・第一種住居地域:30m×30m=900㎡
600㎡<900㎡ なので、第一種住居地域の制限を受ける。
・ぱちんこ屋:法別表第2(ほ)項第二号より、第一種住居地域では新築できない
・老人福祉センター・ホテル・銀行の支店・ゴルフ練習場:第一種住居地域でも建てられる(ホテル・銀行の支店・ゴルフ練習場は、その用途の床面積の合計が3,000㎡以下ならよい=(ほ)項第四号。この建築物は延べ面積600㎡)
建築物は第二種住居地域側に建っていても、敷地の過半(900㎡)は第一種住居地域。ぱちんこ屋は第二種住居地域なら建てられるが、第一種住居地域では建てられない。
法第91条、法別表第2(ほ)項
No.15建蔽率・容積率の算定の基礎となる延べ面積
都市計画区域内における建築物の建蔽率又は延べ面積(建築基準法第52条第1項に規定する容積率の算定の基礎となる延べ面積)に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、用途地域及び防火地域以外の地域、地区等並びに特定行政庁の指定・許可等は考慮しないものとする。
1商業地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物は、建蔽率の制限を受けない。2準工業地域(都市計画で定められた建蔽率は6/10)内、かつ、防火地域内で、角地の指定のない敷地において、耐火建築物を建築する場合の建蔽率の最高限度は7/10である。3老人ホーム等の共用の廊下又は階段の用に供する部分の床面積は、延べ面積に算入しない。4床に据え付ける蓄電池を設ける部分の床面積は、当該建築物の各階の床面積の合計の1/50を限度として、延べ面積に算入しない。5宅配ボックスを設ける部分の床面積は、当該建築物の各階の床面積の合計の1/50を限度として、延べ面積に算入しない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.15
▼ 解答・解説を見る(No.15)▲ 解答・解説を閉じる
法第53条第5項第一号(当時)より、建蔽率の限度が8/10とされている地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物には、建蔽率の制限は適用しない。商業地域の建蔽率の限度は8/10(同条第1項第四号)なので、これに当たる。
法第53条第3項第一号(当時)より、建蔽率の限度が8/10とされている地域外で、かつ、防火地域内にある耐火建築物は、都市計画で定められた建蔽率に1/10を加える。6/10+1/10=7/10。
法第52条第6項より、容積率の算定の基礎となる延べ面積には、政令で定める昇降機の昇降路の部分又は共同住宅若しくは老人ホーム等の共用の廊下若しくは階段の用に供する部分の床面積は、算入しない。
令第2条第1項第四号ハ・第3項第三号より、床に据え付ける蓄電池を設ける部分の床面積は、各階の床面積の合計の1/50を限度として、延べ面積に算入しない。
令第2条第1項第四号ヘ・第3項第六号より、宅配ボックスを設ける部分の床面積は、各階の床面積の合計の1/100を限度として延べ面積に算入しない。1/50ではない。
延べ面積に算入しない限度:自動車車庫等1/5、備蓄倉庫・蓄電池1/50、自家発電設備・貯水槽・宅配ボックス1/100。
2019年6月25日の改正で法第53条が組み替えられ、今は、防火地域内の耐火建築物等に1/10を加える規定が第3項第一号イ、建蔽率8/10の地域内の防火地域の耐火建築物等に建蔽率の制限がない規定が第6項第一号です(準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等にも1/10を加えるようになった)。この問題の答えは変わりません。
法第52条第6項、法第53条第1項第四号・第3項第一号・第5項第一号、令第2条第1項第四号ハ・ヘ・第3項第三号・第六号
No.16容積率の算定の基礎となる延べ面積(地階の住宅・図)
図のような事務所を併用した一戸建て住宅を新築する場合、建築基準法上、容積率の算定の基礎となる延べ面積は、次のうちどれか。ただし、自動車車庫等の用途に供する部分はないものとし、地域、地区等及び特定行政庁の指定等は考慮しないものとする。
図を押すと大きく表示します 1180㎡2240㎡3250㎡4270㎡5300㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.16
▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
法第52条第3項より、建築物の地階で、その天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものの住宅(又は老人ホーム等)の用途に供する部分の床面積は、住宅(及び老人ホーム等)の用途に供する部分の床面積の合計の1/3を限度として、延べ面積に算入しない。
・延べ面積:60+60+30+90+60=300㎡
・住宅部分の合計:60(地階)+30(1階)+60(2階)=150㎡ → 1/3=50㎡
・地階の住宅60㎡のうち50㎡を算入しない(地階の事務所60㎡は対象外)
300㎡−50㎡=250㎡
不算入の限度は「住宅部分の床面積の合計の1/3」。地階の住宅60㎡を全部除くのではなく、150㎡×1/3=50㎡まで。事務所部分は対象外。
法第52条第3項
No.17道路斜線(川に沿う2項道路・2以上の前面道路・図)
図のような敷地において、建築物を新築する場合、建築基準法上、A点における地盤面からの建築物の高さの最高限度は、次のうちどれか。ただし、敷地は平坦で、敷地、隣地、道路及び道の相互間の高低差並びに門及び塀はなく、また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定・許可等はないものとし、日影規制(日影による中高層の建築物の高さの制限)及び天空率は考慮しないものとする。なお、建築物は、全ての部分において、高さの最高限度まで建築されるものとする。
図を押すと大きく表示します 112.5 m215.0 m320.0 m422.5 m525.0 m出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.17
▼ 解答・解説を見る(No.17)▲ 解答・解説を閉じる
【北側の道の道路境界線】法第42条第2項ただし書より、道の中心線から2m未満で川に沿う場合は、川の側の境界線から道の側に4mの線が道路境界線とみなされる。道の幅は2mなので、敷地のうち2mは道路とみなされる。建築物はみなし道路境界線から1m後退し、A点はみなし道路境界線から5m(1m+4m)。
【川の扱い】令第134条第1項より、前面道路の反対側に水面がある場合、前面道路の反対側の境界線は、水面の反対側の境界線にあるものとみなす(川の幅6mを加える)。前面道路が2以上あるので、同条第2項より、令第132条によらず、北側の道の境界線から(川6m+道4m)×2=20m以内の区域では、南側の道路も同じ幅員で反対側に同様の水面があるものとみなす。
【道路斜線(法第56条第1項第一号・第2項)】勾配1.25(第一種住居地域)
・北側:(5m+4m+6m+1m)×1.25=20.0m(A点からみなし道路境界線まで5m、道4m、川6m、後退距離1m)
(A点から反対側の境界線までの16mは、第一種住居地域・容積率20/10の適用距離20m〔法別表第3〕以内)
・南側:A点から南の道路境界線まで8m・後退距離4mで、北側より離れているため、北側の20.0mより高くなる(南の道路の幅員8mで計算しても(8+8+4)×1.25=25.0m)
【隣地斜線(同項第二号)】20m+1.25×(4m+4m)=30m(東の隣地境界線まで4m、後退距離4m)
最も低い20.0mが最高限度となる。
川に沿う2項道路は、川の側の境界線から4mの線が道路境界線(法第42条第2項ただし書)。前面道路の反対側の川は、その幅も道路斜線の距離に加える(令第134条第1項)。
法第42条第2項、法第56条第1項第一号・第二号・第2項、法別表第3、令第134条第1項・第2項
No.18高さの制限・日影規制(天空率・北側斜線・日影)
建築物の高さの制限又は日影規制(日影による中高層の建築物の高さの制限)に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、用途地域以外の地域、地区等及び地形の特殊性に関する特定行政庁の定め等は考慮しないものとする。
1道路高さ制限において、建築物の敷地の地盤面が前面道路より1 m以上高い場合においては、その前面道路は、敷地の地盤面と前面道路との高低差から1 mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。2第一種低層住居専用地域内における10 m又は12 mの建築物の高さの限度については、天空率の計算を行うことにより、特定行政庁の許可又は認定を受けなくても、その高さの限度を超えることができる。3第一種低層住居専用地域内のうち、日影規制の対象区域内においては、北側高さ制限が適用される。4第一種中高層住居専用地域内のうち、日影規制の対象区域内においては、北側高さ制限は適用されない。5商業地域内にある高さが10 mを超える建築物が、冬至日において、隣接する第一種住居地域内の土地に日影を生じさせる場合は、当該建築物が第一種住居地域内にあるものとみなして、日影規制を適用する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.18
▼ 解答・解説を見る(No.18)▲ 解答・解説を閉じる
令第135条の2第1項より、建築物の敷地の地盤面が前面道路より1m以上高い場合においては、その前面道路は、敷地の地盤面と前面道路との高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。
法第56条第7項より、天空率の計算による緩和の対象は、法第56条第1項各号(道路斜線・隣地斜線・北側斜線)の高さの制限。第一種低層住居専用地域などの10m又は12mの高さの限度(法第55条)は対象ではなく、同条第2項の認定や第3項の許可によらなければ超えることはできない。
法第56条第1項第三号より、北側高さ制限は第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域、第一種・第二種中高層住居専用地域に適用され、日影規制の対象区域であることで除かれるのは第一種・第二種中高層住居専用地域だけ。第一種低層住居専用地域では、日影規制の対象区域内でも北側高さ制限が適用される。
法第56条第1項第三号のかっこ書きより、第一種・第二種中高層住居専用地域のうち、日影規制の対象区域として条例で指定されたものでは、北側高さ制限は適用されない。
法第56条の2第4項より、対象区域外にある高さが10mを超える建築物で、冬至日において、対象区域内の土地に日影を生じさせるものは、当該対象区域内にある建築物とみなして、日影規制を適用する。
天空率(法第56条第7項)で緩和できるのは、道路斜線・隣地斜線・北側斜線(法第56条第1項)だけ。第一種低層住居専用地域などの10m・12mの高さの限度(法第55条)は対象外。
法第55条、法第56条第1項第三号・第7項、法第56条の2第4項、法別表第4、令第135条の2第1項
📋 防火地域・雑則(No.19〜No.20)
No.19防火地域・準防火地域(隣地境界線・耐火建築物・屋根・看板)
次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、地階及び防火壁はないものとし、防火地域及び準防火地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。
1準防火地域内の建築物で、外壁が準耐火構造のものは、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。2準防火地域内の建築物で、3階をテレビスタジオの用途に供するものを新築する場合は、耐火建築物としなければならない。3防火地域内において建築物を新築する場合、屋根の構造は、市街地における通常の火災による火の粉により、防火上有害な発炎をしないもの及び屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないものとしなければならない。4防火地域内の高さ2 mの看板で、建築物の屋上に設けるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。5建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合においては、その全部について防火地域内の建築物に関する規定が適用される。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.19
▼ 解答・解説を見る(No.19)▲ 解答・解説を閉じる
法第65条(当時)より、防火地域又は準防火地域内にある建築物で、外壁が耐火構造のものは、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。準耐火構造の外壁はこれに当たらない。
テレビスタジオは法別表第1(い)欄(6)項の用途(令第115条の3第四号)。法第27条第2項第二号より、同表(ろ)欄(6)項の階(3階以上の階)をその用途に供するものは、耐火建築物としなければならない。準防火地域内かどうかにかかわらない。
法第63条(当時)・令第136条の2の2より、防火地域又は準防火地域内の建築物の屋根は、市街地における通常の火災による火の粉により、防火上有害な発炎をしないもので、屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないものとしなければならない。
法第66条(当時)より、防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ3mを超えるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。屋上の看板は高さ2mでも当たる。
法第67条第2項(当時)より、建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合は、その全部について防火地域内の建築物に関する規定を適用する(防火地域外で防火壁で区画されている場合を除く)。
外壁を隣地境界線に接して設けられるのは、外壁が耐火構造のもの(準耐火構造は不可)。当時の条文番号は、屋根=第63条、隣地境界線=第65条、看板=第66条、防火地域と準防火地域にわたる場合=第67条第2項。
2019年6月25日の改正で防火地域・準防火地域の条文が組み替えられ、今は、屋根が法第62条、隣地境界線に接する外壁が法第63条、看板等が法第64条、防火地域・準防火地域にわたる場合が法第65条です。この問題の答えは変わりません。
法第27条第2項第二号、法別表第1(い)欄(6)項、令第115条の3第四号、法第63条、令第136条の2の2、法第65条、法第66条、法第67条第2項(いずれも当時の条文番号)
No.20雑則(用途の変更・擁壁・仮設建築物・昇降機・仮設興行場)
次の記述のうち、建築基準法上、正しいものはどれか。
1延べ面積250㎡の物品販売業を営む店舗を患者の収容施設がある診療所に用途を変更する場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。2高さ2.2 mの擁壁を築造する場合においては、建築基準法第20条の規定は準用されない。3工事を施工するために現場に設ける事務所を建築しようとする場合においては、確認済証の交付を受ける必要がある。4木造2階建て、延べ面積150㎡、高さ7 mの既存の一戸建て住宅に、増築を行わずにエレベーターを設ける場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。5特定行政庁は、国際的な規模の会議の用に供することにより1年を超えて使用する特別の必要がある仮設興行場等について、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、公益上やむを得ないと認める場合においても、1年を超える期間を定めてその建築を許可することはできない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.20
▼ 解答・解説を見る(No.20)▲ 解答・解説を閉じる
法第87条第1項より、用途を変更して法第6条第1項第一号の特殊建築物(当時は、法別表第1(い)欄の用途で床面積の合計が100㎡を超えるもの)にする場合は、確認が必要(令第137条の18の類似の用途相互間の変更を除く)。物品販売業を営む店舗から患者の収容施設がある診療所への変更は類似の用途ではなく、250㎡なので、確認済証の交付を受ける必要がある。
法第88条第1項・令第138条第1項第五号より、高さが2mを超える擁壁には、法第20条などの規定が準用される。高さ2.2mの擁壁には法第20条が準用される。
法第85条第2項より、工事を施工するために現場に設ける事務所などの仮設建築物には、法第6条から第7条の6まで(確認・検査)などの規定と第3章の規定は適用しない。確認済証の交付を受ける必要はない。
法第87条の2(当時)・令第146条第1項第一号より、エレベーターなどの昇降機を法第6条第1項第一号から第三号までの建築物に設ける場合は、確認が必要(法第6条の準用)。木造2階建て・延べ面積150㎡・高さ7mの一戸建て住宅は第四号の建築物なので、増築を伴わずにエレベーターを設ける場合は確認済証の交付を受ける必要はない。
法第85条第6項(当時)より、特定行政庁は、国際的な規模の会議又は競技会の用に供することその他の理由により1年を超えて使用する特別の必要がある仮設興行場等について、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、公益上やむを得ないと認める場合は、使用上必要と認める期間を定めて建築を許可することができる(1年を超えてもよい。同条第7項より、あらかじめ建築審査会の同意が必要)。
当時の法第6条第1項第一号は特殊建築物で100㎡を超えるもの。昇降機の確認(当時の法第87条の2)は、第一号〜第三号の建築物に設ける場合だけで、木造2階建ての住宅(第四号)は対象外だった。
2025年4月1日の法第6条第1項の組み替えで、木造2階建ての住宅は第二号の建築物になり、昇降機の確認の規定(今の法第87条の4=第一号・第二号の建築物に設ける場合)にも当たるようになりました。今の法令では、4のエレベーターの設置にも確認済証が必要になり、正しいものがない問題になります。なお、仮設興行場等の1年を超える許可は今は法第85条第7項、建築審査会の同意は第8項です。
法第6条第1項、法第85条第2項・第6項・第7項、法第87条第1項、法第87条の2、法第88条第1項、令第137条の18、令第138条第1項第五号、令第146条第1項第一号(いずれも当時の条文番号)
👷 建築士法(No.21〜No.22)
No.21二級建築士の業務・罰則・設計の変更・届出・定期講習
建築士事務所に所属し、建築に関する業務に従事する二級建築士に関する次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。
1二級建築士は、一級建築士でなければ設計又は工事監理をしてはならない建築物について、原則として、建築工事契約に関する事務及び建築工事の指導監督の業務を行うことができる。2一級建築士でなければ設計又は工事監理をしてはならない建築物の新築に係る設計をした二級建築士は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる。3二級建築士は、他の二級建築士の設計した設計図書の一部を変更しようとする場合において、当該二級建築士から承諾が得られなかったときは、自己の責任において、その設計図書の一部を変更することができる。4二級建築士は、勤務先の名称に変更があったときは、その日から30日以内に、その旨を、免許を受けた都道府県知事及び住所地の都道府県知事に届け出なければならない。5二級建築士は、5年ごとに、登録講習機関が行う所定の二級建築士定期講習を受けなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.21
▼ 解答・解説を見る(No.21)▲ 解答・解説を閉じる
建築士法第21条より、建築士は、設計・工事監理のほか、建築工事契約に関する事務、建築工事の指導監督、建築物に関する調査又は鑑定などの業務を行うことができる。同法第3条で一級建築士に限られているのは、一定の建築物の設計又は工事監理だけなので、二級建築士も、一級建築士でなければ設計できない建築物の工事契約の事務や工事の指導監督を行うことができる。
建築士法第38条第三号より、第3条第1項(一級建築士でなければ設計・工事監理ができない建築物)の規定に違反して設計又は工事監理をした者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる。
建築士法第19条より、一級建築士、二級建築士又は木造建築士は、他の一級建築士、二級建築士又は木造建築士の設計した設計図書の一部を変更しようとするときは、当該一級建築士、二級建築士又は木造建築士の承諾を求めなければならない。ただし、承諾を求めることのできない事由があるとき、又は承諾が得られなかつたときは、自己の責任において、その設計図書の一部を変更することができる。
建築士法第5条の2第2項より、二級建築士は、登録事項のうち国土交通省令で定める事項に変更があったときは、その日から30日以内に、免許を受けた都道府県知事及び住所地の都道府県知事に届け出なければならない。同法施行規則第8条第1項第三号より、勤務先の名称はこの事項に当たる。
建築士法第22条の2第二号・同法施行規則第17条の36より、建築士事務所に属する二級建築士は、直近の講習を受けた日の属する年度の翌年度の開始の日から起算して3年ごとに、登録講習機関が行う二級建築士定期講習を受けなければならない。5年ではない。
建築士事務所に属する建築士の定期講習は3年ごと(建築士法第22条の2・同法施行規則第17条の36)。5年ではない。
罰則の「懲役」は、2025年6月1日から「拘禁刑」になりました(建築士法第38条)。2の「1年以下の懲役」は、今の法令では「1年以下の拘禁刑」になりますが、答えは変わりません。
建築士法第5条の2第2項、第19条、第21条、第22条の2第二号、第38条第三号、同法施行規則第8条第1項第三号、第17条の36
No.22建築士法(業務範囲・事務所の登録・書類の閲覧・管理建築士・再委託)
次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。
1二級建築士は、鉄筋コンクリート造3階建て、延べ面積100㎡、高さ9 mの建築物の新築に係る設計をすることができる。2建築士事務所の登録は、5年間有効であり、その更新の登録を受けようとする者は、有効期間満了の日までに登録申請書を提出しなければならない。3建築士事務所の開設者は、当該建築士事務所の業務の実績等を記載した書類等を、当該書類等を備え置いた日から起算して3年を経過する日までの間、当該建築士事務所に備え置き、設計等を委託しようとする者の求めに応じ、閲覧させなければならない。4建築士事務所を管理する専任の建築士が置かれていない場合、その建築士事務所の登録は取り消される。5建築士事務所の開設者は、委託者の許諾を得た場合においても、委託を受けた設計又は工事監理の業務を建築士事務所の開設者以外の者に委託してはならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.22
▼ 解答・解説を見る(No.22)▲ 解答・解説を閉じる
建築士法第3条第1項第三号より、鉄筋コンクリート造などで一級建築士でなければ設計できないのは、延べ面積が300㎡、高さが13m又は軒の高さが9mを超えるもの(当時)。延べ面積100㎡・高さ9mはどれにも当たらず、学校などの用途(第一号)や延べ面積1,000㎡超(第四号)でもないので、二級建築士が設計できる。
建築士法第23条第2項より、建築士事務所の登録は、 5 年間有効である。
同条第3項及び建築士法施行規則第18条より、更新の登録を受けようとする者は、有効期間満了の日前30日までに登録申請書を提出しなければならない。
建築士法第24条の6より、建築士事務所の開設者は、業務の実績を記載した書類などを建築士事務所に備え置き、設計等を委託しようとする者の求めに応じ閲覧させなければならない。同法施行規則第22条の2第5項より、その書類は備え置いた日から起算して3年を経過する日まで備え置く。
建築士法第26条第1項第二号より、建築士事務所の開設者が同法第23条の4第1項第九号(当時)の「建築士事務所について第24条第1項及び第2項に規定する要件を欠く者」(=専任の管理建築士を置いていない)に該当するに至ったときは、都道府県知事は、その建築士事務所の登録を取り消さなければならない。
建築士法第24条の3第1項より、建築士事務所の開設者は、委託者の許諾を得た場合においても、委託を受けた設計又は工事監理の業務を建築士事務所の開設者以外の者に委託してはならない。
建築士事務所の登録の更新の申請は、有効期間満了の日前30日まで(建築士法施行規則第18条)。満了の日までではない。
2025年4月1日から建築士法第3条が改正され、一級建築士でなければ設計できない木造・鉄筋コンクリート造などの範囲は「高さ13m又は軒の高さ9mを超えるもの」から「高さ16mを超えるもの又は地階を除く階数が4以上のもの」に変わりました(延べ面積の基準は同じ)。1の建築物(3階建て・延べ面積100㎡・高さ9m)は今の法令でも二級建築士が設計でき、答えは変わりません。また、登録の取消しの理由になる第23条の4第1項の号は、2019年12月1日から第十号になっています。
建築士法第3条第1項、第23条第2項・第3項、第23条の4第1項第九号(当時)、第24条第1項、第24条の3第1項、第24条の6、第26条第1項第二号、同法施行規則第18条、第22条の2第5項
📚 関係法令(No.23〜No.25)
No.23バリアフリー法(移動等円滑化基準・誘導基準・計画の認定)
イ~ニの記述について、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、正しいもののみの組合せは、次のうちどれか。
イ.建築物移動等円滑化基準において、移動等円滑化経路を構成する敷地内の通路の幅は、120㎝以上でなければならない。ロ.建築物移動等円滑化誘導基準において、多数の者が利用する全駐車台数が200の駐車場には、3以上の車いす使用者用駐車施設を設けなければならない。ハ.建築物移動等円滑化誘導基準において、建築物又はその敷地には、原則として、当該建築物又はその敷地内の移動等円滑化の措置がとられたエレベーターその他の昇降機、便所又は駐車施設の配置を表示した案内板その他の設備を設けなければならない。ニ.建築主等は、特定建築物の建築をしようとするときは、特定建築物の建築等及び維持保全の計画を作成し、国土交通大臣の認定を申請することができる。1イとロ2イとハ3ロとハ4ロとニ5ハとニ出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.23
▼ 解答・解説を見る(No.23)▲ 解答・解説を閉じる
バリアフリー法施行令第18条第2項第七号イより、移動等円滑化経路を構成する敷地内の通路の幅は、120㎝以上としなければならない(建築物移動等円滑化基準)。
建築物移動等円滑化誘導基準の省令(高齢者、障害者等が円滑に利用できるようにするために誘導すべき建築物特定施設の構造及び配置に関する基準を定める省令)の第12条より、多数の者が利用する駐車場には、全駐車台数が200以下の場合は全駐車台数×1/50以上の車いす使用者用駐車施設を設ける。200台×1/50=4以上なので、3以上は誤り。
誘導基準の省令の第15条第1項より、建築物又はその敷地には、移動等円滑化の措置がとられたエレベーターその他の昇降機、便所又は駐車施設の配置を表示した案内板その他の設備を設けなければならない(配置を容易に視認できる場合を除く)。
バリアフリー法第17条第1項より、建築主等は、特定建築物の建築等をしようとするときは、建築等及び維持保全の計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。国土交通大臣ではない。
誘導基準の車いす使用者用駐車施設は、全駐車台数200以下なら1/50以上(200台→4以上)。特定建築物の建築等の計画の認定をするのは所管行政庁。
2025年6月1日の改正で、移動等円滑化経路の基準は今はバリアフリー法施行令第19条第2項(敷地内の通路は第七号)になりました。答えは変わりません。
バリアフリー法第17条第1項、同法施行令第18条第2項第七号、建築物移動等円滑化誘導基準の省令(高齢者、障害者等が円滑に利用できるようにするために誘導すべき建築物特定施設の構造及び配置に関する基準を定める省令)第12条・第15条第1項
No.24長期優良住宅法・品確法・耐震改修促進法・民法
次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」上、長期優良住宅建築等計画には、住宅の建築に関する工事の着手予定時期及び完了予定時期を記載しなければならない。2「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」上、長期優良住宅建築等計画の認定を受けようとする住宅の維持保全の期間は、建築後30年以上でなければならない。3「住宅の品質確保の促進等に関する法律」上、新たに建設された、まだ人の居住の用に供したことのないもので、建設工事の完了の日から起算して2年に満たない住宅は、「新築住宅」である。4「建築物の耐震改修の促進に関する法律」上、建築物の耐震改修の計画が建築基準法第6条第1項の規定による確認を要するものである場合において、所管行政庁が計画の認定をしたときは、同法第6条第1項の規定による確認済証の交付があったものとみなす。5「民法」上、境界線から1 m未満の距離において他人の宅地を見通すことのできる窓又は縁側を建築物に設ける場合、原則として、目隠しを付けなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.24
▼ 解答・解説を見る(No.24)▲ 解答・解説を閉じる
長期優良住宅法第5条第4項第六号・同法施行規則第3条第一号より、長期優良住宅建築等計画には、住宅の建築に関する工事の着手予定時期及び完了予定時期を記載しなければならない。
長期優良住宅の普及の促進に関する法律第6条第1項第四号ロより、長期優良住宅建築等計画の認定を受けようとする住宅の維持保全の期間は、建築後 30 年以上でなければならない。
住宅品確法第2条第2項より、「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して1年を経過したものを除く。)をいう。2年に満たない住宅でも、1年を経過していれば新築住宅ではない。
建築物の耐震改修の促進に関する法律第17条第10項より、建築物の耐震改修の計画が建築基準法第 6 条第 1項の規定による確認を要するものである場合において、所管行政庁が計画の認定をしたときは、同法第 6 条第 1 項の規定による確認済証の交付があったものとみなす。
民法第235条より、境界線から1m未満の距離において他人の宅地を見通すことのできる窓又は縁側(ベランダを含む。次項において同じ。)を設ける者は、目隠しを付けなければならない。
品確法の「新築住宅」は、建設工事の完了の日から起算して1年を経過していないもの。2年ではない。
その後の改正で、長期優良住宅建築等計画の記載事項は今は長期優良住宅法第5条第8項、認定基準の維持保全の期間(30年以上)は第6条第1項第五号ロにあります。答えは変わりません。
長期優良住宅法第5条第4項・第6条第1項第四号ロ、同法施行規則第3条第一号、住宅品確法第2条第2項、耐震改修促進法第17条第10項、民法第235条第1項
No.25景観法・建設業法・宅建業法・都市計画法・建築物省エネ法
次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1「景観法」上、景観計画区域内において、建築物の外観を変更することとなる色彩の変更をしようとする者は、あらかじめ、行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日等を景観行政団体の長に届け出なければならない場合がある。2「建設業法」上、建築一式工事にあっては、工事1件の請負代金の額が1,500万円に満たない工事又は延べ面積が150㎡に満たない木造住宅工事のみを請け負うことを営業とする者は、建設業の許可を受けなくてもよい。3「宅地建物取引業法」上、宅地建物取引業者は、建物の売買の相手方等に対して、その契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士をして、所定の事項を記載した書面等を交付して説明をさせなければならない。4「都市計画法」上、都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において、地上2階建て、延べ面積150㎡の木造の建築物の改築をしようとする者は、都道府県知事等の許可を受けなければならない。5「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、建築主は、自動車車庫の用途に供する建築物を新築しようとするときは、当該行為に係る建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画を所管行政庁に届け出る必要はない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.25
▼ 解答・解説を見る(No.25)▲ 解答・解説を閉じる
景観法第16条第1項第一号より、景観計画区域内で、建築物の新築・増築・改築・移転、外観を変更することとなる修繕・模様替又は色彩の変更をしようとする者は、あらかじめ、行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日などを景観行政団体の長に届け出なければならない(届出が不要な行為もあるので「場合がある」)。
建設業法第3条第1項ただし書・同法施行令第1条の2第1項より、軽微な建設工事(建築一式工事は1件の請負代金の額が1,500万円に満たない工事又は延べ面積が150㎡に満たない木造住宅工事、それ以外の工事は500万円に満たない工事)のみを請け負う者は、建設業の許可を受けなくてよい。
宅地建物取引業法第35条第1項より、宅地建物取引業者は、建物の売買の相手方等に対して、その契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士をして、所定の事項を記載した書面等を交付して説明をさせなければならない。
都市計画法第53条第1項より、都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内で建築物の建築をしようとする者は、都道府県知事等の許可を受けなければならない。ただし、同項第一号・同法施行令第37条より、階数が2以下で、かつ、地階を有しない木造の建築物の改築又は移転は「軽易な行為」として、許可を受けなくてよい。2階建て・延べ面積150㎡の木造の建築物の改築はこれに当たる。
建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律第22条(当時)より、所管行政庁への届出(第19条)などの規定は、第18条各号の建築物には適用しない。同法第18条第一号・同法施行令第7条第1項第一号より、自動車車庫など、居室を有しないため空気調和設備を設ける必要がない用途の建築物はこれに当たり、届出は不要。
都市計画施設の区域内で許可が不要な軽易な行為は、階数2以下・地階なしの木造の建築物の改築又は移転(都市計画法施行令第37条)。2階建て・150㎡の木造の改築は許可不要。
建築物省エネ法は2024年4月1日に名前が「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」になり、2025年4月1日からは所管行政庁への届出の制度がなくなりました。5の「届け出る必要はない」は今の法令でも正しく、答えは変わりません。
景観法第16条第1項第一号、建設業法第3条第1項、同法施行令第1条の2第1項、宅地建物取引業法第35条第1項、都市計画法第53条第1項第一号、同法施行令第37条、建築物省エネ法第18条第一号・第19条第1項・第22条、同法施行令第7条第1項第一号(いずれも当時)
令和元年の合格基準点(学科の試験)
配点は各問題1点(各科目25点・合計100点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。
| 学科Ⅰ 計画 | 学科Ⅱ 法規 | 学科Ⅲ 構造 | 学科Ⅳ 施工 | 総得点 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 合格基準点 | 13点 | 13点 | 13点 | 13点 | 60点 |
出典:建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」
法規は13点が最低ラインですが、法令集を持ち込める科目なので、条文を引けば確かめられる問題が多くあります。当サイトでは、ほかの科目の取りこぼしを補えるよう、20点前後を目標にすることをおすすめしています(勉強の進め方は関連記事の「建築法規」攻略ガイドで紹介しています)。
ほかの年度の過去問・分野別の解説
関連記事
法令集の選び方や、二級建築士 学科の教材は次の記事で紹介しています。






