条文の要点と過去問10年分
二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)の No.16(年度によっては No.15)で出題される建蔽率・容積率の計算の図の問題について、計算の手順を今の法令でまとめ、令和8年〜平成29年の過去問12問を解説します。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の法令によります。

No.16 建蔽率・容積率の計算(図)の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
計算の図の問題は、10年とも出題されました(令和6年と令和2年は2問)。建築面積の最高限度が5問、延べ面積の最高限度が3問、容積率の算定の基礎となる延べ面積が4問です。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している二級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「条文の要点」は今の法令でまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の法令(各年の法令の基準日)によります。その後の改正で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の法令では」、条文の番号や言い方だけが変わった選択肢には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。
🧮 建築面積の最高限度(法第53条)
📖 建築面積の最高限度の求め方
建築面積の最高限度は、用途地域ごとに「その部分の敷地面積×建蔽率」を出して足します(法第53条第2項)。
| 手順 | すること | 条文 |
|---|---|---|
| ① 敷地面積 | 2項道路は、道の中心線から2mの線が道路の境界線。その線と道との間は敷地面積に入れない | 法第42条第2項・令第2条第1項第一号 |
| ② 建蔽率 | 都市計画の数値に、防火地域・準防火地域の耐火建築物等・準耐火建築物等、角地の1/10を加える | 法第53条第3項 |
| ③ 制限なし | 建蔽率8/10の地域内で、防火地域内の耐火建築物等は10/10で計算する | 法第53条第6項第一号 |
| ④ 合計 | 用途地域ごとの建築面積の限度を足す | 法第53条第2項 |
✏️ 過去問:建築面積の最高限度(建蔽率の計算)(10年で5問)
図や計算の問題は、問題ごとに載せています。法令集を引きながら解いてから「解答・解説を見る」を開いてください。
令和8年 No.15建築面積の最高限度(2つの用途地域・準防火地域・角地・2項道路・図)
図のような敷地において、準耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、新築することができる建築物の建築面積の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定・許可等はなく、図に示す範囲に高低差はないものとする。
図を押すと大きく表示します 1200㎡2238㎡3250㎡4276㎡5290㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.15
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【敷地面積】南側の道は法第42条第2項の規定に基づき特定行政庁が指定した道(幅員2m)。中心線から2mの線が道路の境界線とみなされるので、敷地のうち1mは道路となり、敷地面積に算入しない(令第2条第1項第一号)。
・第二種住居地域の部分:20m×5m=100㎡
・第一種低層住居専用地域の部分:20m×(15m−1m)=280㎡
【建蔽率に加える数値】法第53条第3項より、①街区の角にある敷地として特定行政庁が指定したものの内にある建築物(第二号)は1/10、②準防火地域内の準耐火建築物等(第一号ロ)は1/10を加える。第一種低層住居専用地域の部分は準防火地域ではないが、同条第8項より、敷地が準防火地域とそれ以外の区域にわたり、敷地内の建築物の全部が耐火建築物等又は準耐火建築物等であるときは、敷地は全て準防火地域内にあるものとみなして第3項第一号を適用する。
・第二種住居地域:6/10+1/10+1/10=8/10 → 100㎡×8/10=80㎡
・第一種低層住居専用地域:5/10+1/10+1/10=7/10 → 280㎡×7/10=196㎡
【建築面積の最高限度】同条第2項より、地域ごとの限度を合計する。
80㎡+196㎡=276㎡
解き方準防火地域にかかるのは敷地の一部だけでも、敷地内の建築物の全部が準耐火建築物等なら、敷地全体を準防火地域とみなして1/10を加える(法第53条第8項)。2項道路の後退部分は敷地面積に入れない。
法第42条第2項、法第53条第1項〜第3項・第8項、令第2条第1項第一号
令和6年 No.15建築面積の最高限度(2項道路・防火地域・2つの用途地域・図)
図のような敷地において、耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、新築することができる建築物の建築面積の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定・許可等はなく、図に示す範囲に高低差はないものとする。
図を押すと大きく表示します 1282㎡2309㎡3324㎡4339㎡5366㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.15
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【敷地面積】北側の道は幅員2mの法第42条第2項の道路。法第42条第2項より、道の中心線から2mの線が道路境界線とみなされるので、敷地側に 2m−1m=1m後退する。令第2条第1項第一号より、その線と道との間の部分は敷地面積に算入しない。
・準住居地域の部分:15m×(19m−1m)=270㎡
・商業地域の部分:15m×10m=150㎡
【建蔽率】
・準住居地域:都市計画で6/10。法第53条第3項第一号イより、防火地域内の耐火建築物は1/10を加えて7/10(角地の指定はない)
・商業地域:建蔽率8/10の地域で、防火地域内の耐火建築物なので、法第53条第6項第一号より建蔽率の制限は適用されない(10/10)
【建築面積の最高限度】法第53条第2項より、地域ごとに計算して合計する。
270㎡×7/10+150㎡×10/10=189㎡+150㎡=339㎡
解き方2項道路は中心線から2mの線が道路境界線で、その線と道との間は敷地面積に算入しない。商業地域(建蔽率8/10)の防火地域内の耐火建築物は、建蔽率の制限が適用されない(10/10)。
法第42条第2項、法第53条第1項・第2項・第3項第一号・第6項第一号、令第2条第1項第一号
令和5年 No.15建築面積の最高限度(建蔽率)
図のような敷地において、準耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、新築することができる建築物の建築面積の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定・許可等は考慮しないものとする。
図を押すと大きく表示します 1210㎡2250㎡3260㎡4290㎡5400㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.15
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法第53条第2項より、敷地が建蔽率の異なる地域にわたるときは、それぞれの地域の建蔽率の限度に、その部分の敷地面積の割合を掛けたものの合計が限度になる(地域ごとに建築面積の限度を出して足せばよい)。
【第二種住居地域の部分(準防火地域)】
法第53条第3項第一号ロ(準防火地域内の準耐火建築物等)と第二号(特定行政庁が指定した角地)の両方に当たるので、6/10+2/10=8/10
敷地面積 5m×20m=100㎡ → 100㎡×8/10=80㎡
【第一種低層住居専用地域の部分(準防火地域の外)】
法第53条第8項より、敷地が準防火地域とそれ以外の区域にわたり、敷地内の建築物の全部が準耐火建築物等のときは、敷地の全てが準防火地域内にあるものとみなして第3項第一号を適用する。角地の緩和と合わせて 5/10+2/10=7/10
敷地面積 15m×20m=300㎡ → 300㎡×7/10=210㎡
よって、80㎡+210㎡=290㎡となる。
解き方準防火地域の外の部分も、建築物の全部が準耐火建築物なら「敷地の全てが準防火地域内」とみなされ、+1/10が付く(法第53条第8項)。
法第53条第1項・第2項・第3項第一号ロ・第二号・第8項
令和2年 No.15建築面積の最高限度(建蔽率・図)
図のような敷地において、耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、新築することができる建築物の建築面積の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定・許可等はなく、図に示す範囲に高低差はないものとする。
図を押すと大きく表示します 1264㎡2273㎡3288㎡4303㎡5318㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.15
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【敷地面積】北側の幅員2mの道は法第42条第2項の道路なので、道路の中心線から2mの線が道路境界線とみなされ、敷地のうち1mは敷地面積に算入しない(令第2条第1項第一号)。
・準住居地域:15m×(17m−1m)=240㎡
・商業地域:15m×10m=150㎡
【準住居地域】法第53条第3項第一号より、建蔽率の限度が8/10とされている地域以外で、防火地域内の耐火建築物等は1/10を加える:6/10+1/10=7/10 → 240㎡×7/10=168㎡
【商業地域】建蔽率の限度は8/10。法第53条第6項第一号より、建蔽率8/10の地域内で防火地域内の耐火建築物等には建蔽率の制限が適用されない → 150㎡×10/10=150㎡
【合計(法第53条第2項)】168㎡+150㎡=318㎡
解き方2項道路のみなし境界線より道路側(1m)は敷地面積に入らない。商業地域(8/10)の防火地域内の耐火建築物等は制限なし(10/10)、準住居地域は1/10を加える。
法第42条第2項、法第53条第1項・第2項・第3項第一号・第6項第一号、令第2条第1項第一号
平成29年 No.16建蔽率の異なる地域にわたる敷地の建築面積の最高限度(図)
図のような敷地において、耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、新築することができる建築物の建築面積の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定・許可等はなく、図に示す範囲に高低差はないものとする。
図を押すと大きく表示します 1246㎡2255㎡3276㎡4285㎡5297㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.16
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法第53条第2項より、敷地が建蔽率の異なる地域にわたる場合は、地域ごとの限度にその部分の敷地面積を掛けて合計する。
【商業地域の部分】法第53条第5項第一号(当時)より、建蔽率の限度が8/10の地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物には建蔽率の制限がない(10/10として計算)。
15m×10m=150㎡ → 150㎡
【準住居地域の部分】法第53条第3項第一号(当時)より、建蔽率の限度が8/10の地域外で、かつ、防火地域内にある耐火建築物は、都市計画で定められた建蔽率に1/10を加える。6/10+1/10=7/10
南側の幅員2mの道は2項道路で、中心線から2mの線が道路の境界線とみなされるので、敷地のうち1mは敷地面積に入らない(令第2条第1項第一号)。
15m×(15m−1m)=210㎡ → 210㎡×7/10=147㎡
150㎡+147㎡=297㎡
解き方商業地域(8/10)の防火地域内の耐火建築物は制限なし(10/10)。準住居地域の防火地域内の耐火建築物は+1/10。南側の2項道路で敷地が1m減る。
2019年6月25日の改正で法第53条が組み替えられ、今は、建蔽率の制限がないのが第6項第一号、1/10を加えるのが第3項第一号(準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等にも加算)です。この問題の答えは変わりません。
法第42条第2項、法第53条第1項・第2項・第3項第一号・第5項第一号(当時の項番号)、令第2条第1項第一号
🛣️ 延べ面積の最高限度(法第52条)
📖 延べ面積の最高限度の求め方
延べ面積の最高限度は、用途地域ごとに「都市計画の容積率」と「前面道路の幅員による容積率」の小さいほうを使い、その部分の敷地面積に掛けて足します。
| 手順 | すること | 条文 |
|---|---|---|
| ① 前面道路の幅員 | 前面道路が2以上あるときは、幅員の最大のもの。12m以上なら②はない | 法第52条第2項 |
| ② 幅員による容積率 | 幅員×4/10(低層住居専用、中高層住居専用、第一種・第二種住居、準住居、田園住居地域)、幅員×6/10(その他の地域) | 法第52条第2項第一号〜第三号 |
| ③ 特定道路 | 幅員15m以上の道路(特定道路)に接続する幅員6m以上12m未満の前面道路で、特定道路から70m以内の部分に接する敷地は、幅員に Wa=(12−Wr)×(70−L)/70 を加える | 法第52条第9項・令第135条の18 |
| ④ 合計 | 用途地域ごとに、小さいほうの容積率×その部分の敷地面積を出して足す | 法第52条第7項 |
特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域では、4/10・6/10と違う数値になる場合があります(問題文の「指定はない」を確かめます)。
✏️ 過去問:延べ面積の最高限度(容積率の計算)(10年で3問)
図や計算の問題は、問題ごとに載せています。法令集を引きながら解いてから「解答・解説を見る」を開いてください。
令和6年 No.16容積率の延べ面積の最高限度(特定道路・図)
図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の延べ面積(同法第52条第1項に規定する容積率の算定の基礎となる延べ面積)の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定・許可等はないものとする。
図を押すと大きく表示します 1360㎡2432㎡3540㎡4648㎡5750㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.16
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【前面道路による容積率】前面道路は幅員6mで、12m未満なので法第52条第2項第三号(近隣商業地域は「その他」)より、幅員×6/10。
【特定道路による加算】幅員18mの道路は特定道路(幅員15m以上)で、前面道路(幅員6m以上12m未満)は特定道路に接続し、敷地はその延長70m以内の部分で接している。法第52条第9項・令第135条の18より、
Wa=(12−Wr)×(70−L)/70=(12−6)×(70−56)/70=6×14/70=1.2m
前面道路の幅員は 6m+1.2m=7.2mとみなして、7.2×6/10=43.2/10
【容積率】都市計画の50/10と43.2/10のうち小さい方の43.2/10
【延べ面積の最高限度】敷地面積 10m×15m=150㎡、150㎡×43.2/10=648㎡
解き方特定道路(幅員15m以上)から70m以内の部分で接する幅員6m以上12m未満の前面道路は、幅員にWa=(12−Wr)×(70−L)/70 を加えて容積率を計算する。Lは特定道路から敷地が接する部分の直近の端までの延長。
法第52条第1項第二号・第2項第三号・第9項、令第135条の18
令和3年 No.16容積率の算定の基礎となる延べ面積の最高限度(図)
図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の延べ面積(同法第52条第1項に規定する容積率の算定の基礎となる延べ面積)の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定等はないものとする。また、特定道路の影響はないものとし、建築物には容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しない部分及び地階はないものとする。
図を押すと大きく表示します 1630㎡2660㎡3690㎡4750㎡5780㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.16
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【敷地面積】北側の幅員2mの道は法第42条第2項の道路なので、道路の中心線から水平距離2mの線が道路境界線とみなされる。中心線は敷地から1mなので、敷地のうち1mは道路となり、敷地面積に算入しない(令第2条第1項第一号)。
・第一種低層住居専用地域:15m×(11m−1m)=150㎡
・第一種住居地域:15m×10m=150㎡
【前面道路の幅員による容積率(法第52条第2項)】前面道路の幅員は最大の6m。住居系の用途地域なので 6×4/10=24/10
・第一種低層住居専用地域:20/10 < 24/10 → 20/10
・第一種住居地域:30/10 > 24/10 → 24/10
【敷地が2つの地域にわたる場合(法第52条第7項)】150㎡×20/10+150㎡×24/10=300㎡+360㎡=660㎡
解き方北側の幅員2mの道は法第42条第2項の道路。道路の中心線から2mの線が道路境界線とみなされるので、敷地のうち1mは道路になり、敷地面積に入らない。前面道路の幅員は、広いほう(6m)で考える。
法第42条第2項、法第52条第1項・第2項・第7項、令第2条第1項第一号
令和2年 No.16延べ面積の最高限度(特定道路・図)
図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の延べ面積(同法第52条第1項に規定する容積率の算定の基礎となる延べ面積)の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定等はないものとする。
図を押すと大きく表示します 1240㎡2312㎡3360㎡4468㎡5500㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.16
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【特定道路による前面道路の幅員の加算】法第52条第9項・令第135条の18より、幅員15m以上の道路(特定道路)に接続する幅員6m以上12m未満の前面道路で、特定道路からの延長が70m以内の部分に敷地が接する場合は、次の Wa を前面道路の幅員に加える。
Wa=(12−Wr)×(70−L)÷70=(12−6)×(70−49)÷70=1.8m
前面道路の幅員:6m+1.8m=7.8m
【前面道路の幅員による容積率(法第52条第2項第三号)】近隣商業地域は 7.8×6/10=46.8/10 < 50/10 → 46.8/10
【延べ面積】10m×10m=100㎡ → 100㎡×46.8/10=468㎡
解き方特定道路までの延長 L は49m(70m以内)。加算した幅員7.8mで計算した46.8/10 が、都市計画の50/10 より小さいので、こちらが限度になる。
法第52条第1項・第2項第三号・第9項、令第135条の18
🏢 容積率の算定の基礎となる延べ面積(法第52条第3項・第6項)
📖 算入しない部分を引く順番
容積率の算定の基礎となる延べ面積を計算する問題は、算入しない部分を順に引きます。
| 算入しない部分 | 限度 | 条文 |
|---|---|---|
| 共同住宅・老人ホーム等の共用の廊下・階段、エレベーターの昇降路 | 全部算入しない | 法第52条第6項 |
| 住宅・老人ホーム等の地階(天井が地盤面から1m以下) | 住宅・老人ホーム等の部分の床面積の合計の1/3 | 法第52条第3項 |
| 宅配ボックスを設ける部分 | 各階の床面積の合計の1/100 | 令第2条第1項第四号ヘ・第3項第六号 |
✏️ 過去問:容積率の算定の基礎となる延べ面積の計算(10年で4問)
図や計算の問題は、問題ごとに載せています。法令集を引きながら解いてから「解答・解説を見る」を開いてください。
令和7年 No.16飲食店併用住宅の容積率の算定の基礎となる延べ面積(図)
図のような飲食店を併用した一戸建て住宅を新築する場合、建築基準法上、容積率の算定の基礎となる延べ面積は、次のうちどれか。ただし、図に記載されていないことについては、考慮しないものとする。
図を押すと大きく表示します 1180㎡2225㎡3235㎡4240㎡5260㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.16
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【床面積の合計】住宅 75㎡(地階)+75㎡(1階)+45㎡(2階)=195㎡、飲食店 45㎡(地階)+60㎡(1階)=105㎡ → 合計300㎡
【住宅の地階の不算入】法第52条第3項より、地階で天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものの住宅の用途に供する部分の床面積は、その建築物の住宅の用途に供する部分の床面積の合計の1/3を限度として算入しない。
・限度:195㎡×1/3=65㎡
・地階の住宅75㎡のうち、算入しないのは65㎡
(地階の飲食店45㎡は、住宅ではないので算入する)
【延べ面積】300㎡−65㎡=235㎡
解き方地階の不算入は住宅の部分だけ(飲食店の地階は入る)。限度は「住宅の用途の床面積の合計(地上の階も含む)の1/3」。
法第52条第3項
令和4年 No.16容積率の算定の基礎となる延べ面積(図)
図のような共同住宅(宅配ボックス設置部分を有するもの)を新築する場合、建築基準法上、容積率の算定の基礎となる延べ面積は、次のうちどれか。ただし、自動車車庫等の用途に供する部分及びエレベーターはないものとし、地域、地区等及び特定行政庁の指定等は考慮しないものとする。
図を押すと大きく表示します 1165㎡2168㎡3170㎡4195㎡5200㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.16
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法第52条第6項より、共同住宅の共用の廊下又は階段の用に供する部分の床面積は算入しない。
令第2条第1項第四号ヘ・第3項第六号より、宅配ボックス設置部分は、建築物の各階の床面積の合計の1/100を限度として算入しない。200㎡×1/100=2㎡(設置部分5㎡のうち2㎡まで)
1階:100㎡-20㎡(共用の廊下等)-2㎡(宅配ボックス)=78㎡
2階:100㎡-10㎡(共用の廊下等)=90㎡
よって、78㎡+90㎡=168㎡となる。
解き方宅配ボックス設置部分は「各階の床面積の合計の1/100」が限度(設置部分5㎡のうち2㎡だけ算入しない)。共同住宅の共用の廊下・階段は全部算入しない。
法第52条第6項、令第2条第1項第四号ヘ・第3項第六号
令和元年 No.16容積率の算定の基礎となる延べ面積(地階の住宅・図)
図のような事務所を併用した一戸建て住宅を新築する場合、建築基準法上、容積率の算定の基礎となる延べ面積は、次のうちどれか。ただし、自動車車庫等の用途に供する部分はないものとし、地域、地区等及び特定行政庁の指定等は考慮しないものとする。
図を押すと大きく表示します 1180㎡2240㎡3250㎡4270㎡5300㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.16
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法第52条第3項より、建築物の地階で、その天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものの住宅(又は老人ホーム等)の用途に供する部分の床面積は、住宅(及び老人ホーム等)の用途に供する部分の床面積の合計の1/3を限度として、延べ面積に算入しない。
・延べ面積:60+60+30+90+60=300㎡
・住宅部分の合計:60(地階)+30(1階)+60(2階)=150㎡ → 1/3=50㎡
・地階の住宅60㎡のうち50㎡を算入しない(地階の事務所60㎡は対象外)
300㎡−50㎡=250㎡
解き方不算入の限度は「住宅部分の床面積の合計の1/3」。地階の住宅60㎡を全部除くのではなく、150㎡×1/3=50㎡まで。事務所部分は対象外。
法第52条第3項
平成30年 No.16容積率の算定の基礎となる延べ面積(地階の住宅・共用の廊下・図)
図のようなエレベーターのない共同住宅を新築する場合、建築基準法上、同法第52条第1項に規定する容積率の算定の基礎となる延べ面積は、次のうちどれか。ただし、自動車車庫等の用途に供する部分はないものとし、地域、地区等及び特定行政庁の指定等は考慮しないものとする。
図を押すと大きく表示します 1235㎡2250㎡3280㎡4375㎡5420㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅱ(建築法規)」No.16
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① 法第52条第6項より、共同住宅の共用の廊下・階段の床面積は算入しない(各階15㎡)。
・地階165−15=150㎡、1階165−15=150㎡、2階90−15=75㎡(合計375㎡)
② 同条第3項より、地階で天井が地盤面から1m以下にある住宅の用途に供する部分の床面積は、住宅の用途に供する部分の床面積の合計の1/3を限度として算入しない。
・375㎡×1/3=125㎡ → 地階150㎡のうち125㎡を算入しない(算入するのは25㎡)
25㎡+150㎡+75㎡=250㎡
解き方先に共用の廊下・階段(各階15㎡)を除き、残った住宅部分の合計375㎡の1/3(125㎡)までが地階の不算入の限度。
その後の改正で、共用の廊下・階段を算入しない規定に老人ホーム等の共用の廊下・階段が加わり(2018年9月25日)、今は法第52条第6項第二号です。答えは変わりません。
法第52条第3項・第6項
法令集で開く条文
No.16(年度によっては No.15)の計算の問題は、主に次の条文で解きます。
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 法第42条第2項・令第2条第1項第一号 | 2項道路の後退と敷地面積 |
| 法第53条 | 建蔽率(地域ごとの合計=第2項、1/10を加える=第3項、制限なし=第6項、地域の内外=第7項・第8項) |
| 法第52条 | 容積率(前面道路の幅員=第2項、地階の住宅=第3項、共用の廊下=第6項、地域ごとの合計=第7項、特定道路=第9項) |
| 令第135条の18 | 特定道路による前面道路の幅員の加算(Wa の式) |
| 令第2条第1項第四号・第3項 | 延べ面積に算入しない部分の限度(宅配ボックスなど) |
試験に持ち込む法令集に認められている書き込みは、次の4つだけです。
- 目次・見出し・関連する条文の指示(法令名・章・節・条などの名称、番号、ページまで)
- 改正年月日
- アンダーライン(二重線・囲み枠を含む)
- ○・△・×の記号
言葉の書き足しや、表・図・計算式の書き込み・貼り付けは「解説」「早見表」にあたり、認められません。紛らわしい書き込みがあると、確認が終わるまで法令集なしで受験することになる場合もあります。
どこに線を引き、どこにインデックスを貼るかは、文章で読むより見本を見るほうが確実です。法令集の出版社や資格学校が出している「線引き見本」を見ながら進めてください。
✏️法令集の線引き・インデックスの進め方「二級建築士 建築法規 攻略ガイド」の「STEP 2:法令集の初期セットアップ」で、見本の入手から作業の手順まで紹介しています›出典:建築技術教育普及センター「使用が認められる法令集について」(試験当日の注意事項のページから)
まとめ:No.16 建蔽率・容積率の計算(図)で覚えておく数字
試験の前に見直す数字を、章ごとにまとめました。数字の右の説明が「何の数字か」です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
ほかの分野の解説・年度別の過去問
分野別の解説(No.1〜No.20)の一覧です。
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