考査A 全17問の解答・解説
令和7年(2025年8月29日実施)の一級建築基準適合判定資格者検定 考査A(全17問・五肢択一)を、建築基準適合判定資格者が選択肢ごとに根拠の条文を示して解説します。法令の基準日は令和7年1月1日ですが、建築物省エネ法等の改正(令和4年法律第69号)に基づく規定は、問題の注意書きにより4月1日の版で出題されています。まず法令集を引きながら自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和7年 一級建築基準適合判定資格者検定の概要
分野ごとの問題一覧
考査Aの17問は、毎年おおむね同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
=その後の改正で、今の法令では答えが変わる問題
📐 総則・手続き・特定行政庁等(No.1〜No.3)
No.1用語の定義(構造耐力上主要な部分・防煙壁・建築基準関係規定・建築物・建築設備)
建築基準法の適用等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1建築物の自重、積載荷重等を支える床版は、「構造耐力上主要な部分」に該当する。2天井面から55cm下方に突出した垂れ壁で、不燃材料で覆われたものは、「防煙壁」に該当する。3ガス事業法第162条及び水道法第16条並びにこれらの規定に基づく命令及び条例の規定で建築物の敷地、構造又は建築設備に係るものは、建築基準法施行令第9条の「建築基準関係規定」に該当する。4土地に定着する観覧のための工作物は、屋根を有しないものであっても、「建築物」に該当する。5火災により温度が急激に上昇した場合に自動的に閉鎖する防火戸は、「建築設備」に該当する。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.1
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令第1条第三号より、構造耐力上主要な部分とは、基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材、床版、屋根版又は横架材で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものをいう。自重・積載荷重等を支える床版は、構造耐力上主要な部分に該当する。
令第126条の2第1項より、防煙壁とは、間仕切壁、天井面から50cm以上下方に突出した垂れ壁その他これらと同等以上に煙の流動を妨げる効力のあるもので、不燃材料で造り、又は覆われたものをいう。天井面から55cm下方に突出し、不燃材料で覆われた垂れ壁は、防煙壁に該当する。
令第9条第五号・第七号より、ガス事業法第162条と水道法第16条は、これらの規定に基づく命令及び条例の規定で建築物の敷地、構造又は建築設備に係るものとともに、建築基準関係規定に含まれる。
法第2条第一号より、建築物には、土地に定着する工作物のうち屋根及び柱若しくは壁を有するもののほか、観覧のための工作物が含まれる。観覧のための工作物は、屋根を有しないものであっても、建築物に該当する。
法第2条第三号より、建築設備とは、建築物に設ける電気、ガス、給水、排水、換気、暖房、冷房、消火、排煙若しくは汚物処理の設備又は煙突、昇降機若しくは避雷針をいう。火災時に自動的に閉鎖する防火戸は、法第2条第九号の二ロの防火設備であり、建築設備には該当しない。
選択肢4屋根のない観覧のための工作物(野球場のスタンドなど)も「建築物」に当たる(法第2条第一号)。
選択肢5防火戸は「防火設備」。建築設備(法第2条第三号)の列挙には入っていない。
2025年11月1日施行の改正(令和7年政令第310号)で、令第126条の2第1項の防煙壁に、天井面から50cm以上下方に突出した「はり」や、準耐火構造であるもの(下端から床面までの垂直距離が居室の床面積に応じ国土交通大臣の定める距離以上のもの)も加わりました。天井面から50cm以上下方に突出し、不燃材料で覆われた垂れ壁は、今の法令でも防煙壁に当たります(選択肢2の答えは同じ)。
法第2条第一号・第三号・第九号の二ロ、令第1条第三号、令第9条、令第126条の2第1項
No.2手続き(用途変更の確認・仮使用・用途変更の工事完了・定期報告・特定工程後の工程)
建築基準法の手続等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1延べ面積500㎡の共同住宅の用途を変更して、全てを寄宿舎とする場合においては、確認済証の交付を受けなければならない。2建築主は、木造、延べ面積300㎡、地上2階建ての事務所を新築する場合において、特定行政庁が、安全上、防火上及び避難上支障がないと認めたときは、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該建築物又は建築物の部分を使用し、又は使用させることができる。3建築主は、建築物の用途の変更に係る確認済証の交付を受けた場合において、工事を完了したときは、建築主事等の検査を申請しなければならない。4定期に調査を要する建築物の所有者と管理者が異なる場合においては、管理者がその結果を特定行政庁に報告しなければならない。5特定行政庁が特定工程の指定と併せて指定する特定工程後の工程に係る工事は、当該特定工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、これを施工してはならない。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.2
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法第87条第1項より、建築物の用途を変更して法第6条第1項第一号の特殊建築物とする場合は、確認の規定を準用する(類似の用途相互間の変更を除く)。令第137条の18より、類似の用途とされるのは「ホテル、旅館」(第四号)、「下宿、寄宿舎」(第五号)などで、共同住宅と寄宿舎は類似の用途ではない。寄宿舎(法別表第1(い)欄(二)項)の用途に供する部分が200㎡を超えるので、確認済証の交付を受けなければならない。
法第6条第1項(この規定は、問題の注意書きにより2025年4月1日の版で出題)より、階数が2以上又は延べ面積が200㎡を超える建築物は同項第二号の建築物に当たり、木造、延べ面積300㎡、地上2階建ての事務所も該当する。法第7条の6第1項第一号より、同項第一号又は第二号の建築物を新築する場合でも、特定行政庁が、安全上、防火上及び避難上支障がないと認めたときは、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該建築物又は建築物の部分を使用し、又は使用させることができる。
法第87条第1項より、用途変更で確認を要する場合は法第7条第1項(完了検査の申請)を準用するが、「建築主事等の検査を申請しなければならない」は「建築主事等に届け出なければならない」と読み替える。用途の変更に係る工事を完了したときは、検査の申請ではなく、建築主事等への届出が必要である。
法第12条第1項より、定期調査の結果は所有者が特定行政庁に報告するが、所有者と管理者が異なる場合においては、管理者が報告しなければならない。
法第7条の3第6項より、特定工程後の工程(政令で定めるもの及び特定行政庁が特定工程の指定と併せて指定するもの)に係る工事は、当該特定工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、これを施工してはならない。
選択肢3用途変更の工事が完了したときは、検査の申請ではなく「届出」(法第87条第1項の読替え)。
選択肢1共同住宅と寄宿舎は類似の用途ではない(令第137条の18は「ホテル、旅館」「下宿、寄宿舎」の組合せ)。
法第6条第1項、法第7条の3第6項、法第7条の6第1項、法第12条第1項、法第87条第1項、令第137条の18
No.3特定行政庁等(建築監視員の立入検査・設計者等の通知・既存不適格建築物への命令・国等の建築物・緊急時の使用制限)
特定行政庁等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1建築監視員は、原則として、建築基準法第9条第10項の規定の施行に必要な限度において、建築基準法令の規定に違反することが明らかな修繕の工事中の建築物、当該建築物の敷地又は建築工事場に立ち入り、当該建築物を検査し、又は当該建築物の建築主、設計者、工事監理者若しくは工事施工者に対し必要な事項について質問することができる。2特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反した建築物について使用禁止の命令をした場合、当該命令に係る建築物の設計者等の氏名、住所等を、建築士法等の定めるところによりこれらの者を監督する国土交通大臣又は都道府県知事に通知しなければならない。3特定行政庁は、建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けている建築物の構造が著しく保安上危険であると認める場合においては、当該建築物の所有者に対して、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却を命ずることができる。4特定行政庁は、国、都道府県又は建築主事を置く市町村の建築物について、建築基準法令の規定に違反すると認める場合においては、直ちに、その旨を当該建築物を管理する国の機関の長等に通知し、当該違反を是正するために必要な措置をとるべきことを要請しなければならない。5建築審査会は、建築基準法令の規定に違反した建築物について、緊急の必要がある場合においては、建築基準法第9条第2項から第6項までの規定にかかわらず、これらに定める手続によらないで、仮に、使用制限の命令をすることができる。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.3
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法第12条第7項より、建築監視員は、法第9条第10項(違反することが明らかな工事中の建築物の工事の施工停止等)の規定の施行に必要な限度において、建築物、建築物の敷地、建築工事場などに立ち入り、建築物を検査し、又は建築主、設計者、工事監理者、工事施工者などに対し必要な事項について質問することができる。住居に立ち入る場合は、あらかじめ居住者の承諾を得なければならない(「原則として」はこの点)。
法第9条の3第1項より、特定行政庁は、法第9条第1項又は第10項の規定による命令(使用禁止の命令を含む)をした場合は、当該命令に係る建築物の設計者、工事監理者若しくは工事の請負人などの氏名又は名称及び住所等を、建築士法、建設業法などの定めるところによりこれらの者を監督する国土交通大臣又は都道府県知事に通知しなければならない。
法第10条第3項より、特定行政庁は、法第3条第2項の規定の適用を受けている建築物の敷地、構造又は建築設備が著しく保安上危険であり、又は著しく衛生上有害であると認める場合は、当該建築物又はその敷地の所有者、管理者又は占有者に対して、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用禁止、使用制限その他保安上又は衛生上必要な措置をとることを命ずることができる。
法第18条第41項より、特定行政庁は、国、都道府県又は建築主事を置く市町村の建築物又は建築物の敷地が法第9条第1項などの規定に該当すると認める場合は、直ちに、その旨を当該建築物又は建築物の敷地を管理する国の機関の長等に通知し、必要な措置をとるべきことを要請しなければならない。
法第9条第7項より、緊急の必要がある場合に、同条第2項から第6項までに定める手続(通知書の交付・意見の聴取など)によらないで、仮に、使用禁止又は使用制限の命令をすることができるのは特定行政庁である。建築審査会には、この命令をする権限はない。
選択肢5緊急の必要があるときに、手続によらず仮に使用禁止・使用制限を命ずるのは特定行政庁(法第9条第7項)。建築審査会ではない。
法第9条第7項・第10項、法第9条の3第1項、法第10条第3項、法第12条第7項、法第18条第41項
🏠 一般構造(No.4)
No.4一般構造(集会場の換気・長屋の界壁・屋外の直通階段の幅・石綿の既存不適格・採光補正係数)
一般構造に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1集会場の用途に供する床面積200㎡の居室に、換気に有効な部分の面積が10㎡の窓を設けた場合においては、換気設備を設けなくてもよい。2長屋の天井の全部が強化天井であり、かつ、天井の構造が、隣接する住戸からの日常生活に伴い生ずる音を衛生上支障がないように低減するために天井に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いる場合には、当該長屋の各戸の界壁は、小屋裏又は天井裏に達しなくてもよい。3中学校における生徒用の階段で、避難階以外の階から避難階又は地上に通ずる屋外の直通階段の幅は、140cm以上としなくてもよい。4石綿が添加された建築材料が使用されていることにより建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けている小学校について、基準時における延べ面積が5,000㎡のものに増築して延べ面積6,000㎡とする場合、増築に係る部分以外の部分においては、添加された石綿を建築材料に固着する等の措置が必要となる。5準工業地域内の住宅の居室(天窓を有しないもの)で、外側にぬれ縁ではない幅1mの縁側を有する開口部(道に面していないもの)の採光補正係数は、隣地境界線からの水平距離が5mであり、かつ、採光関係比率が0.24である場合においては、0.7とする。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.4
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法第28条第3項より、法別表第1(い)欄(一)項に掲げる用途(劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場)に供する特殊建築物の居室には、政令で定める技術的基準に従って、換気設備を設けなければならない。換気に有効な部分の面積が居室の床面積の1/20以上(200㎡×1/20=10㎡)の窓があっても、換気設備は省略できない。
法第30条第1項第二号より、長屋又は共同住宅の各戸の界壁は小屋裏又は天井裏に達するものとしなければならないが、同条第2項より、天井の構造が遮音の技術的基準に適合するもので国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの等の場合は、この規定は適用しない。また、令第114条第1項より、防火上の界壁も、令第112条第4項各号(天井の全部が強化天井である階など)に該当する部分は、小屋裏又は天井裏に達せしめなくてよい。
令第23条第1項の表より、中学校における生徒用の階段の幅は140cm以上だが、同項ただし書より、屋外階段の幅は、令第120条又は令第121条の規定による直通階段にあっては90cm以上とすることができる。
法第28条の2(石綿)の規定の適用を受けない建築物を増築する場合、令第137条の4の2より、増築に係る部分の床面積の合計が基準時の延べ面積の1/2を超えないこと(5,000㎡×1/2=2,500㎡≧1,000㎡)などの条件を満たせば現行の規定は適用されないが、同条第三号より、増築に係る部分以外の部分は、石綿が添加された建築材料を被覆し、又は添加された石綿を建築材料に固着する措置について国土交通大臣が定める基準に適合するものでなければならない。
令第20条第2項第二号(準工業地域)より、算定値は、採光関係比率×8.0−1.0=0.24×8.0−1.0=0.92。開口部が道に面しない場合で、水平距離が5m以上であり、算定値が1.0未満となるときは1.0とする(同号ロ)。さらに同項より、外側に幅90cm以上の縁側(ぬれ縁を除く)がある開口部は、その数値に0.7を乗じるので、1.0×0.7=0.7となる。
選択肢1集会場など法別表第1(い)欄(一)項の用途の居室は、窓があっても換気設備が必要(法第28条第3項)。
選択肢5準工業地域は「採光関係比率×8.0−1.0」。水平距離5m以上で1.0未満なら1.0とし、そのあと縁側の0.7を掛ける。
法第28条第3項、法第30条、令第20条第2項、令第23条第1項、令第112条第4項、令第114条第1項、令第137条の4の2
🧱 構造強度(No.5〜No.6)
No.5構造計算(標準せん断力係数・地下部分の水平震度・限界耐力計算・積載荷重・鉄筋の許容応力度)
建築物の構造計算に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1地盤が著しく軟弱な区域として特定行政庁が国土交通大臣の定める基準に基づいて規則で指定する区域内における木造の建築物(建築基準法施行令第46条第2項第一号に掲げる基準に適合するものを除く。)において、標準せん断力係数を0.3とした。2地震時における建築物の振動の性状を適切に評価して計算をすることができるときを除き、Z=1.0の地域において、地盤面からの深さが16mである建築物の地下部分の水平震度kを0.06とした。3限界耐力計算において、地震力による構造耐力上主要な部分の変形によって建築物の部分に著しい損傷が生ずるおそれがなかったため、損傷限界変位が1/120を超えないことを確かめた。4柱又は基礎の垂直荷重による圧縮力を計算するとき、建築基準法施行令第85条の表を用い、ささえる床の数が2である劇場(固定席)の積載荷重を2,470N/㎡とした。5基準強度Fが390N/mm²で径29mmの異形鉄筋であったので、長期に生ずる力に対する引張りの許容応力度を195N/mm²とした。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.5
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国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定における正答肢について」によると、当初は選択肢4を正答として想定していましたが、選択肢3の「損傷限界変位が1/120を超えないこと」という表現は不適当(層間変位の各階の高さに対する割合として書くべき)であることから、選択肢3と選択肢4の両方を正答とする措置がとられました。
令第88条第2項より、標準せん断力係数は0.2以上とするが、地盤が著しく軟弱な区域として特定行政庁が規則で指定する区域内における木造の建築物(令第46条第2項第一号に掲げる基準に適合するものを除く)は、0.3以上としなければならない。
令第88条第4項より、建築物の地下部分の水平震度kは、k≧0.1×(1−H/40)×Z(Hは地盤面からの深さ。20mを超えるときは20)。H=16m、Z=1.0のとき、k≧0.1×(1−16/40)×1.0=0.06となる。
令第82条の5第三号より、限界耐力計算では、地震力が損傷限界耐力を超えないことを確かめるとともに、各階の層間変位の当該各階の高さに対する割合が1/200(地震力による構造耐力上主要な部分の変形によって建築物の部分に著しい損傷が生ずるおそれのない場合は1/120)を超えないことを確かめる。1/120を超えないことを確かめるのは層間変位の高さに対する割合であり、「損傷限界変位が1/120を超えない」という書き方は条文の内容と合わない。
令第85条第1項の表より、劇場の客席(固定席)の積載荷重は、大ばり、柱又は基礎の構造計算をする場合((ろ)欄)で2,600N/㎡。同条第2項より、柱又は基礎の垂直荷重による圧縮力を計算する場合は、ささえる床の数に応じて減らすことができる(床の数2で0.95)が、同項ただし書より、同表の(五)に掲げる室(劇場の客席など)の床の積載荷重は除かれる。2,600×0.95=2,470N/㎡と減らすことはできない。
令第90条の表より、異形鉄筋で径28mmを超えるものの長期に生ずる力に対する引張りの許容応力度は、F/1.5(当該数値が195を超える場合には195)。F=390N/mm²のとき、390/1.5=260となるので、195N/mm²となる。
選択肢4柱・基礎の積載荷重の低減(ささえる床の数による)は、劇場・集会場などの客席・集会室には使えない(令第85条第2項ただし書)。
選択肢31/120(又は1/200)以下を確かめるのは「層間変位の各階の高さに対する割合」。
令第82条の5第三号、令第85条、令第88条第2項・第4項、令第90条
No.6構造方法(RC造の柱の帯筋比・木造の通し柱・筋かい・鋼材の有効細長比・鉄骨造の材料)
建築物の構造方法に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1保有水平耐力計算によって安全性が確かめられた鉄筋コンクリート造の建築物において、柱の帯筋比は、0.2%以上としなくてよい。2階数が2以上の木造の建築物における隅柱について、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合は、通し柱としなくてもよい。3木造の建築物において、引張力を負担する筋かいは、厚さ3cm以上で幅9cm以上の木材又はこれと同等以上に引張力を負担することができる材料として国土交通大臣が定めたもの若しくは国土交通大臣の認定を受けたものを使用したものとしなければならない。4鉄骨造の建築物において、構造耐力上主要な部分である鋼材の筋かい(圧縮力を負担するもの)の有効細長比は、250以下としなければならない。5鉄骨造の建築物において、構造耐力上主要な部分のうち圧縮応力又は接触応力以外の応力が存在する部分の材料は、炭素鋼又はステンレス鋼としなければならない。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.6
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令第36条第2項第一号より、保有水平耐力計算(令第81条第2項第一号イ)によって安全性を確かめる場合に適合させる仕様規定からは、令第77条第二号から第六号までが除かれている。帯筋比を0.2%以上とする規定(令第77条第四号)は適用されない。
令第43条第5項(この規定は、問題の注意書きにより2025年4月1日の版で出題)より、階数が2以上の建築物における隅柱又はこれに準ずる柱は、通し柱としなければならないが、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合においては、この限りでない。
令第45条(この規定は、問題の注意書きにより2025年4月1日の版で出題)より、引張力を負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上の木材若しくは径9mm以上の鉄筋又はこれらと同等以上に引張力を負担することができる材料として国土交通大臣が定めたもの若しくは国土交通大臣の認定を受けたものを使用したものとする(第1項)。厚さ3cm以上で幅9cm以上の木材は、圧縮力を負担する筋かいの規定(第2項)である。
令第65条より、構造耐力上主要な部分である鋼材の圧縮材(圧縮力を負担する部材)の有効細長比は、柱にあっては200以下、柱以外のもの(筋かいなど)にあっては250以下としなければならない。
令第64条第1項より、鉄骨造の建築物の構造耐力上主要な部分の材料は、炭素鋼若しくはステンレス鋼(鋼材)又は鋳鉄とし、同条第2項より、鋳鉄は、圧縮応力又は接触応力以外の応力が存在する部分には使用してはならない。このような部分の材料は、炭素鋼又はステンレス鋼となる。
選択肢3引張りの筋かい=厚さ1.5cm以上・幅9cm以上の木材(又は径9mm以上の鉄筋)、圧縮の筋かい=厚さ3cm以上・幅9cm以上の木材。数字の入れ替え。
選択肢1保有水平耐力計算で安全を確かめたときは、令第77条第二号〜第六号(帯筋比など)の仕様規定は除かれる。
令第36条第2項第一号、令第43条第5項、令第45条、令第64条、令第65条、令第77条
🔥 防火・避難・建築設備(No.7〜No.9)
No.7防火・耐火(防火壁・管の貫通部・木造建築物の外壁と屋根・防火上主要な間仕切壁・異種用途区画)
防火・耐火に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、耐火性能検証法、防火区画検証法及び避難上の安全の検証は行わないものとする。
1延べ面積3,000㎡の主要構造部が不燃材料で造られた機械製作工場(耐火建築物又は準耐火建築物ではないもの)は、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によって床面積の合計1,000㎡以内ごとに有効に区画しなくてもよい。2給水管、配電管その他の管が準耐火構造の防火区画を貫通する場合には、当該管と準耐火構造の防火区画との隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならない。3同一敷地内にある2以上の木造建築物で、その延べ面積の合計が1,000㎡を超えるものは、その外壁及び軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、その屋根の構造を建築基準法第22条第1項に規定する構造としなければならない。4病院の用途に供する部分(天井は強化天井ではないもの)の防火上主要な間仕切壁(自動スプリンクラー設備等設置部分を除く。)は準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない。52階を床面積300㎡の共同住宅、1階を床面積200㎡の共同住宅と床面積100㎡の自動車車庫とした建築物は、異なる用途部分の区画に用いる特定防火設備を、避難上及び防火上支障のない遮煙性能を有するものとしなくてもよい。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.7
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法第26条第1項より、延べ面積が1,000㎡を超える建築物は防火壁又は防火床によって1,000㎡以内ごとに区画しなければならないが、同項第二号より、卸売市場の上家、機械製作工場その他これらと同等以上に火災の発生のおそれが少ない用途に供する建築物で、主要構造部が不燃材料で造られたものその他これに類する構造のものは除かれる。
令第112条第20項より、給水管、配電管その他の管が準耐火構造の防火区画を貫通する場合は、当該管と準耐火構造の防火区画との隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならない。
法第25条より、延べ面積(同一敷地内に2以上の木造建築物等がある場合においては、その延べ面積の合計)が1,000㎡を超える木造建築物等は、その外壁及び軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、その屋根の構造を法第22条第1項に規定する構造としなければならない。
令第114条第2項より、学校、病院、診療所(患者の収容施設を有しないものを除く)、児童福祉施設等、ホテル、旅館、下宿、寄宿舎又はマーケットの用途に供する部分の防火上主要な間仕切壁(自動スプリンクラー設備等設置部分などを除く)は、準耐火構造とし、令第112条第4項各号(強化天井の階など)に該当する部分を除き、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない。
共同住宅(法別表第1(い)欄(二)項)は、2階の部分の床面積の合計が300㎡以上で法第27条第1項第二号に該当する。2階が300㎡の共同住宅なので該当し、令第112条第18項より、当該用途に供する部分とその他の部分(自動車車庫)とを、一時間準耐火基準に適合する準耐火構造の床若しくは壁又は特定防火設備で区画しなければならない。同条第19項第二号より、この区画に用いる特定防火設備は、避難上及び防火上支障のない遮煙性能を有するものとしなければならない。
選択肢52階の共同住宅300㎡は法第27条第1項の対象(法別表第1(は)欄「300㎡以上」は2階の部分で判断)。異種用途区画(令第112条第18項)の特定防火設備は遮煙性能が必要(同条第19項第二号)。
選択肢1卸売市場の上家・機械製作工場などで主要構造部が不燃材料のものは、防火壁による区画が不要(法第26条第1項第二号)。
法第25条、法第26条第1項、法第27条第1項・法別表第1、令第112条第4項・第18項〜第20項、令第114条第2項
No.8避難施設等(体育館の非常用の照明装置・病院の廊下の幅・非常用の進入口・地下街の地下道・物品販売店舗の特別避難階段)
避難施設等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、居室については、「建築基準法施行令第116条の2に規定する窓その他の開口部を有しない居室」には該当しないものとする。また、避難階は地上1階とし、「避難上の安全の検証」は行わないものとする。
1体育館の体育室から地上に通ずる階段の部分には、非常用の照明装置を設けなくてもよい。2病院における患者用の廊下の幅は、両側に居室がある場合、1.6m以上としなければならない。3建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の各階において、道に面する外壁面に、幅及び高さが、それぞれ、75cm以上及び1.2m以上の窓で、格子その他屋外からの進入を妨げる構造を有しないものを当該壁面の長さ10m以内ごとに設けている場合においては、非常用の進入口を設けなくてもよい。4地下街の各構えの接する地下道の幅員は、5m以上でなければならない。510階建ての建築物で、6階以上の階を床面積の合計が2,000㎡の物品販売業を営む店舗の用途に供する場合は、その6階以上の売場に通ずる2以上の直通階段を設け、これら全てを特別避難階段としなければならない。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.8
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令第126条の4ただし書第三号より、学校等(令第126条の2第1項第二号:学校、体育館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場又はスポーツの練習場)には、非常用の照明装置の規定は適用されない。体育館の体育室から地上に通ずる階段の部分にも、設けなくてよい。
令第119条の表より、病院における患者用の廊下の幅は、両側に居室がある廊下は1.6m以上、その他の廊下は1.2m以上としなければならない。
令第126条の6第二号より、道又は道に通ずる幅員4m以上の通路その他の空地に面する各階の外壁面に、直径1m以上の円が内接することができるもの又は幅75cm以上、高さ1.2m以上のもので、格子その他の屋外からの進入を妨げる構造を有しない窓その他の開口部を、当該壁面の長さ10m以内ごとに設けている場合は、非常用の進入口を設けなくてよい。
令第128条の3第1項第二号より、地下街の各構えが接する地下道は、幅員5m以上、天井までの高さ3m以上で、かつ、段及び1/8をこえる勾配の傾斜路を有しないものとしなければならない。
令第122条第2項より、3階以上の階を物品販売業を営む店舗の用途に供する建築物は、各階の売場及び屋上広場に通ずる2以上の直通階段を設け、これを避難階段又は特別避難階段としなければならない。同条第3項より、そのうち5階以上の売場に通ずるものはその1以上を、15階以上の売場に通ずるものはその全てを特別避難階段としなければならない。10階建てで6階以上が売場の場合は、全てを特別避難階段とする必要はない。
選択肢5物品販売店舗の直通階段のうち特別避難階段とするのは「5階以上の売場に通ずるもの=1以上」「15階以上の売場に通ずるもの=全て」。
選択肢1体育館などの学校等は、非常用の照明装置の規定そのものが除かれる(令第126条の4第三号)。
令第119条、令第122条第2項・第3項、令第126条の4、令第126条の6、令第128条の3第1項
No.9建築設備(共同住宅の住戸の排煙設備・非常用の昇降機・全館避難安全検証法と非常用の照明装置・防火区画を貫通する管・調理室の換気設備)
建築設備に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1準耐火構造の床若しくは壁又は防火戸その他の政令で定める防火設備で床面積200㎡以内に区画された共同住宅の住戸には、窓その他の開口部で開放できる部分の面積にかかわらず、排煙設備を設けなくてもよい。2高さ31mを超える建築物において、高さ31mを超える部分を全て建築設備の機械室とする場合は、非常用の昇降機を設けなくてもよい。3鉄骨造、延べ面積1,500㎡、地上3階建ての物品販売業を営む店舗の売場においては、全館避難検証法により、全館避難安全性能を有することが確かめられた場合であっても、原則として、非常用の照明装置を設けなければならない。4管の外径が当該管の用途・材質その他の事項に応じて国土交通大臣が定める数値以上である給水管、排水管その他の管が、準耐火構造の防火区画を貫通する場合においては、原則として、これらの管の当該貫通する部分及び当該貫通する部分からそれぞれ両側に1m以内の距離にある部分を不燃材料で造らなければならない。5床面積の合計が100㎡の住戸において、発熱量の合計(密閉式燃焼器具等又は煙突を設けた設備若しくは器具に係るものを除く。)が9kWの火を使用する器具を設けた床面積12㎡の調理室には、1.2㎡の有効開口面積を有する窓その他の開口部を換気上有効に設けた場合であっても、所定の技術的基準に従って、換気設備を設けなければならない。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.9
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令第126条の2第1項第一号より、法別表第1(い)欄(二)項の特殊建築物(共同住宅など)のうち、準耐火構造の床若しくは壁又は法第2条第九号の二ロの防火設備で区画された部分で、その床面積が100㎡(共同住宅の住戸にあっては200㎡)以内のものには、排煙設備を設けなくてよい。
法第34条第2項・令第129条の13の2第一号より、高さ31mを超える部分を階段室、昇降機その他の建築設備の機械室、装飾塔、物見塔、屋窓その他これらに類する用途に供する建築物には、非常用の昇降機を設けなくてよい。
令第129条の2第1項より、全館避難安全性能を有することが確かめられた建築物には、排煙設備(令第126条の2)などの規定は適用されないが、非常用の照明装置(令第126条の4)は、適用しない規定に含まれていない。物品販売業を営む店舗(法別表第1(い)欄(四)項)の売場には、原則として非常用の照明装置を設けなければならない。
令第129条の2の4第1項第七号より、給水管、配電管その他の管が準耐火構造の防火区画などを貫通する場合は、イ 当該管の貫通する部分及び貫通する部分からそれぞれ両側に1m以内の距離にある部分を不燃材料で造る、ロ 管の外径が用途、材質その他の事項に応じて国土交通大臣が定める数値未満である、ハ 国土交通大臣の認定を受けたもの、のいずれかに適合させる。外径が大臣の定める数値以上の管は、ロに当たらないので、原則としてイによる。
法第28条第3項・令第20条の3第1項第二号より、床面積の合計が100㎡以内の住宅又は住戸に設けられた調理室で、発熱量の合計が12kW以下の火を使用する設備又は器具を設けたもののうち、調理室の床面積の1/10以上(0.8㎡未満のときは0.8㎡)の有効開口面積を有する窓その他の開口部を換気上有効に設けたものには、換気設備を設けなくてよい。12㎡×1/10=1.2㎡の開口部があり、発熱量は9kWなので、換気設備は不要である。
選択肢5床面積100㎡以内の住宅の調理室は、発熱量12kW以下で、床面積の1/10(0.8㎡未満なら0.8㎡)以上の有効開口面積の窓があれば、換気設備が不要(令第20条の3第1項第二号)。
選択肢3全館避難安全性能を確かめても、非常用の照明装置(令第126条の4)は適用除外にならない。
法第28条第3項、法第34条第2項、令第20条の3第1項第二号、令第126条の2第1項第一号、令第126条の4、令第129条の2第1項、令第129条の2の4第1項第七号、令第129条の13の2第一号
🗺️ 道路・用途地域・高さ・容積率・防火地域(No.10〜No.14)
No.10道路等(事業執行予定の道路・位置指定道路の基準・敷地と道路の制限の付加・道路の上空の渡り廊下・2項道路の水平距離)
都市計画区域又は準都市計画区域内の道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1土地区画整理法により新設される幅員6mの事業計画のある道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したものは、建築基準法上の道路である。2土地を建築物の敷地として利用するため、道路法等によらないで道を築造する者が特定行政庁からその位置の指定を受ける場合の政令で定める道に関する基準について、地方公共団体は、その地方の気候若しくは風土の特殊性又は土地の状況により必要と認める場合においては、条例で、区域を限り、当該基準と異なる基準を定めることができる。3所管行政庁は、延べ面積2,000㎡の共同住宅の敷地が道路に接する部分の長さについて、建築基準法第43条第1項の規定によっては避難又は通行の安全の目的を十分に達成することが困難であると認めるときは、条例で、必要な制限を付加することができる。4特定行政庁は、道路の上空に設けられる病院の渡り廊下で、患者の通行の危険を防止するために必要なものを許可する場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。5都市計画区域の指定により建築基準法第3章の規定が適用されるに至った際現に建築物が立ち並んでいる幅員2.7mの道を、建築基準法上の道路とみなすものとして特定行政庁が指定する場合、土地の状況に因りやむを得ない場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得て、当該道路の境界線とみなす線の「道路の中心線からの水平距離」を別に指定することができる。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.10
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法第42条第1項第四号より、道路法、都市計画法、土地区画整理法などによる新設又は変更の事業計画のある道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したもの(幅員4m以上)は、建築基準法上の道路である。
令第144条の4第2項より、地方公共団体は、その地方の気候若しくは風土の特殊性又は土地の状況により必要と認める場合においては、条例で、区域を限り、位置の指定を受ける道の基準(同条第1項各号)と異なる基準を定めることができる。
法第43条第3項より、特殊建築物、階数が3以上の建築物、延べ面積が1,000㎡を超える建築物などについて、敷地が道路に接する部分の長さなどの制限を条例で付加することができるのは、地方公共団体である。「所管行政庁」ではない。
法第44条第1項第四号・令第145条第2項第一号より、学校、病院、老人ホームなどに設けられるもので、生徒、患者、老人等の通行の危険を防止するために必要な渡り廊下などで、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上他の建築物の利便を妨げ、その他周囲の環境を害するおそれがないと認めて許可したものは、道路の上空に設けることができる。同条第2項より、この許可をする場合は、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。
法第42条第3項より、特定行政庁は、土地の状況に因りやむを得ない場合は、2項道路の中心線からの水平距離を2m未満1.35m以上の範囲内において別に指定することができ、同条第6項より、この指定をする場合は、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。
選択肢3法第43条第3項の制限の付加は「地方公共団体」が条例で行う。「所管行政庁」ではない。
法第42条第1項第四号・第2項・第3項・第6項、法第43条第3項、法第44条第1項第四号・第2項、令第144条の4第2項、令第145条第2項
No.11用途地域内の建築物の制限(特定行政庁の許可が必要なもの)
(イ)欄に掲げる用途地域内において、(ロ)欄に掲げる建築物を新築しようとする場合、建築基準法第48条の規定により、特定行政庁の許可を受けなければ建築することができないものは、次のうちどれか。ただし、用途地域以外の地域、地区等の指定はなく、また、いずれの建築物も各階を当該用途に供するものとする。
(イ) (ロ) 1 第一種低層住居専用地域 延べ面積90㎡、地上2階建ての喫茶店兼用住宅(喫茶店の用途に供する部分の床面積の合計が50㎡) 2 第一種中高層住居専用地域 延べ面積500㎡、地上2階建ての宅地建物取引業を営む店舗 3 第一種住居地域 延べ面積5,000㎡、地上6階建ての警察署 4 準工業地域 延べ面積5,000㎡、平家建ての圧縮ガスの製造工場(内燃機関の燃料として自動車に充填するための圧縮天然ガスに係るもの) 5 工業専用地域 延べ面積300㎡、地上2階建ての診療所 出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.11
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第一種低層住居専用地域に建築できる兼用住宅は、法別表第2(い)項第二号・令第130条の3より、延べ面積の1/2以上を居住の用に供し、かつ、喫茶店などの用途に供する部分の床面積の合計が50㎡以下のもの。延べ面積90㎡のうち喫茶店が50㎡で、居住の用に供する部分は40㎡(1/2の45㎡未満)なので、兼用住宅に当たらない。喫茶店は(い)項に掲げられていないので、特定行政庁の許可を受けなければ建築することができない。
法別表第2(は)項第五号・令第130条の5の3第三号より、第一種中高層住居専用地域では、宅地建物取引業を営む店舗などで、その用途に供する部分の床面積の合計が500㎡以内のもの(3階以上の部分をその用途に供するものを除く)を建築することができる。延べ面積500㎡、地上2階建てなので該当する。
法別表第2(ほ)項第四号より、第一種住居地域では、(は)項に掲げる建築物以外の建築物の用途に供するもので、その用途に供する部分の床面積の合計が3,000㎡を超えるものは建築してはならないが、令第130条の7の2第一号より、税務署、警察署、保健所、消防署その他これらに類するものは除かれる。延べ面積5,000㎡、地上6階建ての警察署も建築することができる。
法別表第2(る)項第一号(十二)より、準工業地域では圧縮ガス又は液化ガスの製造(製氷又は冷凍を目的とするものを除く)を営む工場は建築してはならないが、同号の「特殊の方法による事業」として、令第130条の9の7第二号イより、内燃機関の燃料として自動車に充塡するための圧縮天然ガスに係るものは除かれる。
法別表第2(わ)項より、工業専用地域内に建築してはならないのは、(を)項に掲げるもの(学校、病院、ホテルなど)、住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、老人ホーム、物品販売業を営む店舗、飲食店、図書館、ボーリング場、マージャン屋などで、診療所は含まれない。
選択肢1兼用住宅は「延べ面積の1/2以上が居住部分」かつ「店舗などの部分が50㎡以下」の両方が条件。90㎡のうち喫茶店50㎡では居住部分が半分に届かない。
選択肢3警察署は、第一種住居地域の「3,000㎡を超えるもの」の制限から除かれている(令第130条の7の2第一号)。
法第48条、法別表第2(い)項・(は)項・(ほ)項・(る)項・(わ)項、令第130条の3、令第130条の5の3、令第130条の7の2、令第130条の9の7
No.12日影規制・高さの制限(天空率の算定と地盤面の高低差・日影規制の対象区域・同一敷地内の2以上の建築物・平均地盤面・2以上の地域にわたる場合)
日影による中高層の建築物の高さの制限(以下、「日影規制」という。)、建築物の高さの限度又は建築物の各部分の高さの制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1建築物の敷地の地盤面が隣地の地盤面より1m以上低い場合において、建築基準法第56条第7項による計算を適用する場合、算定する位置は、当該高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。2地方公共団体は、都市計画区域のうち用途地域の指定のない区域であっても、条例で日影規制の対象区域とすることができるが、商業地域については、対象区域とすることができない。3同一敷地内に2以上の建築物がある場合においては、これらの建築物を一の建築物とみなして、日影規制を適用する。4日影規制において、平均地盤面とは、当該建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面をいい、その接する位置の高低差が3mを超える場合においては、その高低差3m以内ごとの平均の高さにおける水平面とする。5建築物が建築基準法第56条第1項第二号に掲げる二つの異なる地域にわたる場合において、隣地高さ制限については、それぞれの地域の規制が適用される。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.12
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令第135条の10第4項より、法第56条第7項(天空率)を隣地高さ制限について適用する場合に、建築物の敷地の地盤面が隣地の地盤面より1m以上低いときは、算定する位置の基準となる敷地の地盤面は、当該高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。
法第56条の2第1項・法別表第4より、日影規制の対象区域は、住居系の用途地域、近隣商業地域、準工業地域、用途地域の指定のない区域のうちから地方公共団体が条例で指定する。商業地域、工業地域、工業専用地域は法別表第4に掲げられていないので、対象区域とすることはできない。
法第56条の2第2項より、同一の敷地内に2以上の建築物がある場合においては、これらの建築物を一の建築物とみなして、日影規制を適用する。
日影規制の「平均地盤面からの高さ」は、法別表第4で「当該建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面からの高さ」と定められている。令第2条第2項の「地盤面」とは異なり、高低差が3mを超える場合に3m以内ごとの平均の高さとする扱いはない。
法第56条第5項より、建築物が同条第1項第二号(隣地高さ制限)及び第三号の地域、地区又は区域の2以上にわたる場合においては、これらの規定中「建築物」とあるのは「建築物の部分」とするので、それぞれの地域の部分ごとに、その地域の規制が適用される。
選択肢4日影規制の平均地盤面は、高低差が3mを超えても3mごとに区切らない(令第2条第2項の「地盤面」との違い)。
選択肢2商業地域・工業地域・工業専用地域は、法別表第4の対象区域に入っていない。
法第56条第5項・第7項、法第56条の2第1項・第2項、法別表第4、令第2条第2項、令第135条の10第4項
No.13容積率の算定の基礎となる延べ面積(計算)
階別及び用途別の床面積が下表のとおりである地下1階、地上5階建ての共同住宅を新築する場合、建築基準法上、容積率の算定の基礎となる延べ面積は、次のうちどれか。ただし、高層住居誘導地区の指定はないものとし、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づく認定特定建築物には該当しないものとする。
共同住宅の階別及び用途別の床面積(単位:㎡)
階 住戸 共用の廊下、階段及びエレベーターの昇降路 自動車の駐車場 自転車の駐輪場 防災備蓄倉庫 合計 5階 500 100 0 0 0 600 4階 550 100 0 0 0 650 3階 600 100 0 0 0 700 2階 600 100 0 0 0 700 1階 300 150 50 300 100 900 地下1階 200 100 650 0 0 950 合計 2,750 650 700 300 100 4,500 (注)地盤面は、地下1階の天井の高さの位置にあるものとする。
12,550㎡22,560㎡32,660㎡42,860㎡53,060㎡出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.13
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延べ面積(各階の床面積の合計)は4,500㎡。ここから次の部分を除く。
①共同住宅の共用の廊下・階段・エレベーターの昇降路:法第52条第6項より、全て算入しない→650㎡
②自動車の駐車場・自転車の駐輪場:令第2条第1項第四号・第3項第一号より、自動車又は自転車の停留又は駐車のための施設(自動車車庫等部分)は、各階の床面積の合計の1/5を限度として算入しない。700+300=1,000㎡、限度は4,500×1/5=900㎡→900㎡
③防災備蓄倉庫:同項第二号より、1/50を限度として算入しない。100㎡、限度は4,500×1/50=90㎡→90㎡
④地下1階の住戸:法第52条第3項より、天井が地盤面からの高さ1m以下にある地階の住宅の用途に供する部分は、住宅の用途に供する部分の床面積の合計の1/3を限度として算入しない。地下1階の天井は地盤面の位置にあり、住戸200㎡は限度(住戸だけで見ても2,750×1/3≒916㎡)以内→200㎡
4,500−650−900−90−200=2,660㎡
解き方駐車場と駐輪場は、合わせて「自動車車庫等部分」として延べ面積の1/5が限度。共用の廊下・階段・昇降路は全部、防災備蓄倉庫は1/50が限度、地階の住宅は住宅部分の1/3が限度。
法第52条第3項・第6項、令第2条第1項第四号・第3項
No.14防火地域・準防火地域(延焼防止建築物の外壁・地域にわたる場合・門の構造・規模による制限・開放的簡易建築物)
防火地域又は準防火地域内の建築物等(国土交通大臣の認定を取得したものは除く。)に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1防火地域に新築する延べ面積1,800㎡、地上3階建てのホテルを延焼防止建築物とする場合、外壁においては、90分間準耐火構造としなければならない。2防火地域及び準防火地域にわたる建築物(過半が準防火地域内であり、防火地域外で防火壁で区画されていないもの)で、延べ面積100㎡、地下1階、地上2階建ての事務所の用途に供するものは、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。3準防火地域内にある木造建築物等に附属する高さ2mを超える門で、延焼のおそれのある部分の構造は、不燃材料で造り若しくは覆ったもの又は道に面する部分を厚さ21mm以上の木材で造ったものとしなければならない。4準防火地域内に新築する延べ面積2,100㎡、地上3階建ての事務所(各階の床面積700㎡)は、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。5防火地域内の自動車車庫の用途に供する開放的簡易建築物の主要構造部である柱及びはりは、準耐火構造であるか、又は不燃材料で造られていなければならない。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.14
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法第61条・令第136条の2第一号ロ・令和元年国土交通省告示第194号第二第1項第一号より、防火地域内の延焼防止建築物(地階を除く階数が3以下、延べ面積3,000㎡以下などの条件を満たすもの)のうち、法別表第1(い)欄(二)項の用途(ホテルなど)に供するものは、外壁及び軒裏を90分間準耐火構造とする。
法第65条第2項より、建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合は、防火地域外で防火壁で区画されている場合を除き、その全部について防火地域内の建築物に関する規定を適用する。令第136条の2第一号より、防火地域内にある建築物で階数が3以上のもの又は延べ面積が100㎡を超えるものは、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。地下1階、地上2階建ては階数3なので該当する。
令第136条の2第五号・令和元年国土交通省告示第194号第七第一号より、準防火地域内にある木造建築物等に附属する高さ2mを超える門で、延焼のおそれのある部分は、不燃材料で造り、又は覆うか、道に面する部分を厚さ24mm以上の木材で造るなどとしなければならない。「厚さ21mm以上」ではない。
令第136条の2第一号より、準防火地域内にある建築物で地階を除く階数が4以上のもの又は延べ面積が1,500㎡を超えるものは、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。延べ面積2,100㎡なので該当する。
法第84条の2・令第136条の10第三号イより、自動車車庫の用途に供する開放的簡易建築物で防火地域内にあるものは、主要構造部である柱及びはりが準耐火構造であるか、又は不燃材料で造られていることなどの基準に適合しなければならない。
選択肢3門・塀を木材で造る場合は「道に面する部分を厚さ24mm以上」。21mmではない。
選択肢2防火地域の「階数3以上」は地階を含む階数。地下1階・地上2階建ては階数3。
法第61条、法第65条第2項、法第84条の2、令第136条の2第一号・第五号、令第136条の10第三号、令和元年国土交通省告示第194号
📋 その他の規定(No.15)
No.15その他の規定(景観重要建造物の制限の緩和・落下物の危害防止・災害時の建築の制限・工事中の安全上の計画の届出・既存不適格建築物の移転)
次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1景観法第19条第1項の規定により景観重要建造物として指定された建築物のうち、良好な景観の保全のためその位置又は構造をその状態において保存すべきものについては、市町村は、景観法の施行のため必要と認める場合においては、国土交通大臣の承認を得て、条例で、特定防災街区整備地区内であっても耐火建築物等又は準耐火建築物等とする制限の規定の全部若しくは一部を適用せず、又はこの規定による制限を緩和することができる。2建築工事等を行う場合において、工事施工者は、建築のための工事をする部分が工事現場の境界線から水平距離が5m以内で、かつ、地盤面から高さが7m以上にあるときは、国土交通大臣の定める基準に従って、工事現場の周囲その他危害防止上必要な部分について落下物による危害を防止するための措置を講じなければならない。3特定行政庁は、市街地に災害のあった場合において都市計画又は土地区画整理法による土地区画整理事業のため必要があると認めるときは、区域を指定し、災害が発生した日から、原則として、1月以内の期間を限り、その区域内における建築物の建築を制限し、又は禁止することができる。4各階をホテルの用途に供する建築物で、5階以上の階の床面積の合計が2,000㎡のものの新築工事の施工中において、当該建築物を使用する場合においては、当該建築主は、あらかじめ当該工事の施工中における当該建築物の安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければならない。5建築基準法第3条第2項の規定により建築基準法令の規定の適用を受けない建築物について移転をする場合においては、交通上、安全上、防火上、避難上、衛生上及び市街地の環境の保全上支障がないと特定行政庁が認めるものであれば、同一敷地内の移転でなくても、同条第3項の規定にかかわらず、建築基準法令の規定は、適用しない。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.15
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法第85条の2より、景観法の規定により景観重要建造物として指定された建築物のうち、良好な景観の保全のためその位置又は構造をその状態において保存すべきものについては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で、法第21条から第25条まで、…法第61条、法第62条、法第67条第1項(特定防災街区整備地区)などの規定の全部若しくは一部を適用せず、又はこれらの規定による制限を緩和することができる。
令第136条の5第2項より、建築工事等において、工事をする部分が工事現場の境界線から水平距離が5m以内で、かつ、地盤面から高さが7m以上にあるときは、国土交通大臣の定める基準に従って、工事現場の周囲その他危害防止上必要な部分を鉄網又は帆布でおおう等、落下物による危害を防止するための措置を講じなければならない。
法第84条第1項より、特定行政庁は、市街地に災害のあった場合において都市計画又は土地区画整理法による土地区画整理事業のため必要があると認めるときは、区域を指定し、災害が発生した日から1月以内の期間を限り、その区域内における建築物の建築を制限し、又は禁止することができる。同条第2項より、さらに1月を超えない範囲内で期間を延長することができる(「原則として」はこの点)。
法第90条の3・令第147条の2第三号より、ホテルの用途に供する建築物で、工事中の安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画の届出が必要なのは、5階以上の階又は地階におけるその用途に供する部分の床面積の合計が2,000㎡を超えるもの。5階以上の階の床面積の合計がちょうど2,000㎡の場合は、届出は不要である。
法第86条の7第4項・令第137条の16より、法第3条第2項の規定により建築基準法令の規定の適用を受けない建築物の移転は、同一敷地内の移転のほか、交通上、安全上、防火上、避難上、衛生上及び市街地の環境の保全上支障がないと特定行政庁が認める移転であれば、建築基準法令の規定は適用しない。
選択肢4届出の対象は5階以上の階のホテルの部分が「2,000㎡を超える」もの。ちょうど2,000㎡は対象外(「以上」と「超える」の違い)。
法第84条、法第85条の2、法第86条の7第4項、法第90条の3、令第136条の5第2項、令第137条の16、令第147条の2第三号
📚 消防法・関係法令(No.16〜No.17)
No.16消防用設備等(消火器具の設置個数の減少・屋内消火栓設備・スプリンクラー設備・自動火災報知設備・避難口誘導灯)
次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。ただし、特に記載のない場合は、防火対象物には地階及び無窓階はなく、指定可燃物の貯蔵及び取扱いはないものとする。また、消防法施行令第29条の4に規定する基準、同施行令第32条に規定する基準の特例及び総務大臣の認定は考慮しないものとする。
1消火器具を設置しなければならない防火対象物の10階以下の部分において、スプリンクラー設備を政令に定める技術上の基準に従い、又は当該技術上の基準の例により設置したときは、消火器具の設置個数を減少することができる。2平屋建て、延べ面積1,300㎡の工場の用途に供する防火対象物で、その特定主要構造部を耐火構造としたものには、屋内消火栓設備を設置しなくてもよい。3地上3階建て、延べ面積500㎡の養護老人ホームの用途に供する防火対象物で、火災発生時の延焼を抑制する機能を備える構造として総務省令で定める構造を有しないものには、原則として、全ての階にスプリンクラー設備を設置しなければならない。4地上5階建ての建築物で、1階から2階を飲食店の用途に、3階から5階を共同住宅の用途に供する複合用途防火対象物には、その延べ面積にかかわらず、原則として、全ての階に自動火災報知設備を設置しなければならない。5地上7階建てのホテルの用途に供する防火対象物には、その延べ面積にかかわらず、原則として、全ての階に避難口誘導灯を設置しなければならない。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.16
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消防法施行令第10条第3項・消防法施行規則第8条第1項より、屋内消火栓設備又はスプリンクラー設備を技術上の基準に従って設置した場合は、その有効範囲内の部分について、消火器具の能力単位の数値の合計数を1/3まで減少することができる。同条第4項より、この規定は11階以上の部分に設置する消火器具には適用しないので、10階以下の部分では減少することができる。
消防法施行令第11条第1項第二号より、工場(同令別表第1(十二)項イ)は延べ面積700㎡以上で屋内消火栓設備が必要。同条第2項より、特定主要構造部を耐火構造としたものは、この数値を2倍(さらに内装を難燃材料としたものは3倍)として扱う。700×2=1,400㎡となるので、延べ面積1,300㎡の工場には設置しなくてよい。
消防法施行令第12条第1項第一号ロより、同令別表第1(六)項ロ(1)の防火対象物(養護老人ホームなど)は、火災発生時の延焼を抑制する機能を備える構造として総務省令で定める構造を有するものを除き、延べ面積にかかわらずスプリンクラー設備を設置しなければならない(総務省令で定める部分を除く)。
1・2階が飲食店、3〜5階が共同住宅の建築物は、同令別表第1(十六)項イ(特定用途を含む複合用途防火対象物)に当たる。消防法施行令第21条第1項第三号より、(十六)項イの防火対象物に自動火災報知設備が必要なのは延べ面積が300㎡以上のもの。なお、飲食店は1階・2階にあるので、同項第七号(避難階以外の階(1階・2階を除く)に特定用途がある、いわゆる特定一階段等防火対象物)にも当たらない。
消防法施行令第26条第1項第一号より、同令別表第1(五)項イ(ホテル、旅館など)の防火対象物には、延べ面積にかかわらず避難口誘導灯を設置しなければならない(避難が容易であると認められるものとして総務省令で定める部分を除く)。
選択肢4特定用途を含む複合用途防火対象物((十六)項イ)の自動火災報知設備は延べ面積300㎡以上が対象。面積にかかわらず必要ではない。
選択肢2工場の屋内消火栓設備は延べ面積700㎡以上。特定主要構造部を耐火構造としたものは2倍の1,400㎡で判断する。
消防法施行令第10条第3項・第11条・第12条第1項第一号・第21条第1項・第26条第1項、消防法施行規則第8条
No.17関係法令(建築物省エネ法の適合義務・適合判定通知書の提出・計画の変更/バリアフリー法の適合義務・容積率の特例)
次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
1「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」上、建築主は、床面積の合計が120㎡の一戸建ての住宅を新築しようとするときは、当該建築物を建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければならない。2「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」上、適合判定通知書の交付を受けた者は、建築基準法に基づく確認の申請書を建築主事等に提出するときに、併せて適合判定通知書又はその写しを提出しなければならない。3「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」上、建築主は、建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けた建築物エネルギー消費性能確保計画の変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をして要確認特定建築行為をしようとするときは、原則として、その工事に着手する前に、その変更後の建築物エネルギー消費性能確保計画を提出して、所管行政庁又は登録建築物エネルギー消費性能判定機関の建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けなければならない。4「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、床面積の合計が2,000㎡の映画館の新築に当たって、建築確認の申請を受けた指定確認検査機関は、建築物移動等円滑化基準に適合する計画であることを確認しなければならない。5「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、認定特定建築物の建築物特定施設の床面積のうち、移動等円滑化の措置をとることにより通常の建築物の建築物特定施設の床面積を超える面積については、当該認定特定建築物の延べ面積の1/10を限度として、建築基準法に規定する建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には算入しないものとする。出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.17
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建築物省エネ法第10条第1項(この規定は、問題の注意書きにより2025年4月1日の版で出題)より、建築主は、建築物の建築(エネルギー消費性能に及ぼす影響が少ないものとして政令で定める規模以下のもの=同法施行令第3条により床面積の合計10㎡以下のものを除く)をしようとするときは、当該建築物を建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければならない。床面積の合計120㎡の一戸建ての住宅も対象となる。
建築物省エネ法第11条第6項(この規定は、問題の注意書きにより2025年4月1日の版で出題)より、適合判定通知書の交付を受けた建築主は、確認をする建築主事等又は指定確認検査機関に、適合判定通知書又はその写しを提出しなければならない。同条第7項より、建築主事等の確認に係るものであるときは、その提出は確認の審査期間(法第6条第4項の期間)の末日の3日前までにしなければならないとされており、確認の申請書の提出と併せて提出しなければならないわけではない。
建築物省エネ法第11条第2項(この規定は、問題の注意書きにより2025年4月1日の版で出題)より、建築主は、建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けた建築物エネルギー消費性能確保計画の変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く)をして要確認特定建築行為をしようとするときは、その工事に着手する前に、変更後の計画を提出して所管行政庁の建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けなければならない。同法第14条より、所管行政庁は、この判定を登録建築物エネルギー消費性能判定機関に行わせることができる。
バリアフリー法第14条第1項・同法施行令第9条より、特別特定建築物(映画館など)で床面積の合計が2,000㎡以上の建築をしようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。バリアフリー法第14条第4項より、この規定は建築基準関係規定とみなされるので、確認の申請を受けた指定確認検査機関は、計画がこの基準に適合することを確認しなければならない。
バリアフリー法第19条・同法施行令第26条より、認定特定建築物の建築物特定施設の床面積のうち、移動等円滑化の措置をとることにより通常の建築物の建築物特定施設の床面積を超えることとなるものは、当該認定特定建築物の延べ面積の1/10を限度として、容積率の算定の基礎となる延べ面積には算入しない。
選択肢2適合判定通知書は、確認をする建築主事等・指定確認検査機関に提出する。建築主事等の確認の場合の期限は審査期間の末日の3日前まで(建築物省エネ法第11条第7項)で、申請書と同時でなくてよい。
選択肢12025年4月から、住宅を含む原則全ての新築(床面積10㎡以下を除く)に省エネ基準の適合義務。
バリアフリー法施行令は2025年6月1日施行の改正で組み替えられ、認定特定建築物の容積率の特例の床面積は今は第27条です(答えは同じ)。
建築物省エネ法第10条・第11条・第14条、同法施行令第3条、バリアフリー法第14条・第19条、同法施行令第9条・第26条
令和7年の合格基準点と合格率
配点は考査A 34点・考査B 66点の合計100点で、合否は考査Aと考査Bの合計(総得点)で決まります。令和7年の合格基準点は総得点67点で、実受検者1,034人のうち422人が合格しました(合格率40.8%)。
| 区分 | 配点 | 内容 |
|---|---|---|
| 考査A | 34点 | 17問(法令の知識) |
| 考査B | 66点 | 建築計画1・建築計画2(図面などによる判定) |
| 合格基準点 | 67点 | 総得点(100点満点) |
出典:国土交通省「令和7年一級建築基準適合判定資格者検定要領・令和7年一級建築基準適合判定資格者検定合格者の発表について(公告)」
考査Aは法令集を引けば根拠を確かめられる問題が中心です。ここで確実に得点しておくと、図面を読み込む考査Bに時間と気持ちの余裕を持って臨めます。なお、令和8年の検定からは、総得点に加えて、考査Bの建築計画1・2の合計点と建築計画3の得点にもそれぞれ合格基準点が設けられています(国土交通省「令和8年一級建築基準適合判定資格者検定要領」)。
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