【過去問題】令和7年 一級建築士 建築法規 全30問【解答・解説付】正答一覧つき※完全無料

📝 令和7年(2025年)一級建築士 学科Ⅲ
令和7年 一級建築士「建築法規」
全30問の解答・解説

令和7年(2025年7月27日実施)の一級建築士試験 学科Ⅲ(建築法規)全30問を、選択肢ごとに根拠の条文を示して解説します。法令の基準日は令和7年1月1日ですが、2025年4月の改正(確認の対象の見直し・省エネ基準の適合義務など、令和4年法律第69号に基づく規定)は、問題集の注意事項により4月1日の版で出題されています。まず法令集を引きながら自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

運営者 トトまる
監修・執筆:運営者「トトまる」
一級建築士建築基準適合判定資格者
この記事の使い方
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「解答・解説を見る」を開き、選択肢ごとの根拠の条文を確認する
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目次 表示

令和7年 一級建築士試験(学科)の概要

試験日
2025年7月27日(日)
令和7年・学科の試験
法令の基準日
令和7年1月1日
4月の改正の一部は4月1日の版
出題
30問・四肢択一
試験時間は1時間45分
合格基準点
16点/30点
総得点88点以上も必要
学科の合格率
16.5%
実受験者27,489人・合格者4,529人
法令集
持ち込みできる
引きながら解ける
📌 出典と、この記事の読み方

問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)の試験問題(PDF)から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。

解説は、出題当時(令和7年1月1日時点)の法令によります。その後の改正で答えが変わる問題には「🔶 現在の法令では」、条文の番号や言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。

令和7年の問題集の注意事項では、令和4年法律第69号(建築物省エネ法などの改正)と、その施行に伴う政令・省令に基づく規定は、令和7年4月1日現在で施行されているものを適用するとされています。この記事の解説も、その規定は4月1日の版の条文によっています。

分野ごとの問題一覧と正答一覧

法規の30問は、毎年おおむね同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。

=その後の改正で、今の法令では答えが変わる問題

▼ 正答一覧(No.1〜No.30)を開く ※答えが表示されます
No.内容問題の形正答改正
No.1用語の定義(準防火性能・建築基準関係規定・観覧のための工作物・居室)誤っているもの3
No.2高さ・階数(日影の平均地盤面・後退距離の特例・避雷設備・屋上の倉庫)誤っているもの2
No.3計画通知・擁壁の確認・都市計画区域外の住宅・軽微な変更誤っているもの3
No.4昇降機の定期検査・完了検査の申請・用途変更の工事完了届・中間検査誤っているもの4
No.5階段の蹴上げ・踏面(両側に手すりを設けた階段の告示・直上階の居室の床面積)誤っているもの3
No.6避難施設(百貨店の屋上広場と避難階段・6階建て共同住宅の直通階段・スポーツの練習場の非常用の照明・全館避難安全検証法)誤っているもの1
No.7防火区画(特定防火設備の作動・常時閉鎖式の防火戸・竪穴区画の例外・防火区画検証法)誤っているもの3ℹ️
No.8既存建築物の制限の緩和(独立部分の増築・全体計画の認定・火熱遮断壁等・一時的な興行場)誤っているもの4
No.9内装の制限(地階の店舗・非常用エレベーターの乗降ロビー・壁付暖炉・有料老人ホームの区画)適合しないもの2
No.10建築設備(非常用エレベーターの避難階の歩行距離・昇降路の床先の距離・避雷設備・冷却塔)誤っているもの1
No.11保有水平耐力計算で確かめた建築物の仕様規定(主筋と帯筋・コンクリートの強度・かぶり厚さ・高力ボルト孔)誤っているもの1
No.12構造強度(層間変形角・積載荷重の低減・限界耐力計算と特定天井・異形鉄筋の許容応力度)誤っているもの4
No.13構造計算(保有水平耐力計算と偏心率・限界耐力計算と柱脚・外装材の風圧・限界耐力計算の許容応力度)誤っているもの2
No.14道路(農道に接する敷地の認定・位置指定道路の条例・計画道路の指定・自動車専用道路内の建築)誤っているもの3
No.15用途の制限(自家用倉庫・水泳場・産業廃棄物処理施設・幼保連携型認定こども園)誤っているもの2
No.16建築面積の最大のもの(2つの用途地域・準防火地域・角地・2項道路・図)計算・図4
No.17建築物の高さの最高限度(道路高さ制限・川がある2以上の前面道路・隣地高さ制限・図)計算・図3
No.18防火地域・準防火地域内の建築物(地域の内外にわたる住宅・準防火地域の店舗と事務所・門と塀)誤っているもの2
No.19雑則(22条区域の内外にわたる屋根・火葬場の許可・予定道路・建築協定と借地権)誤っているもの4
No.20ホテル(2つの用途地域にわたる敷地・客室の排煙設備・15階の歩行距離・客室の非常用の照明装置)誤っているもの3
No.21建築士・建築士事務所(定期講習の期限・構造計算の証明書・専任の管理建築士・設計受託契約の書面)誤っているもの2
No.22建築士事務所の登録の取消し等の処分の事由(一括再委託・管理建築士の処分・所属建築士の処分・無資格者の設計)該当しないもの3
No.23都市計画法(開発行為・市街化調整区域の仮設建築物・開発許可の申請書・排水施設の基準)誤っているもの2
No.24消防法(診療所の避難器具・ホテルの消防用水・共同住宅の連結送水管・自動車車庫の排煙設備)誤っているもの4
No.25バリアフリー法(用途変更の基準の範囲・車椅子使用者用客室の便所・案内所・敷地内の通路の傾斜路)誤っているもの1ℹ️
No.26建築物省エネ法(増築の適合義務の範囲・建築士の説明・特定共同住宅等建設工事業者・向上計画の認定)誤っているもの1ℹ️
No.27設計者の判断(鉄筋コンクリート造5階建ての共同住宅の外壁の開口部:補強筋・外皮基準・避難階段の出口の戸・防火設備)誤っているもの3
No.28設計者・管理者の判断(地上5階建ての劇場の戸:客席の出口・出入口の自動ドア・防火戸の管理・屋内避難階段の防火戸)誤っているもの4ℹ️
No.29計画の認定による建築基準法の特例(耐震改修・バリアフリー・長期優良住宅・建築物省エネ法)誤っているもの4
No.30関係法令(宅地造成等の中間検査・緑化地域の緑化率・駐車場法の附置義務・流通業務地区)誤っているもの1

🔶=その後の改正で答えが変わる問題 ℹ️=条文の番号や言い方が変わった問題(答えは同じ) 表は横にスクロールできます

📐 総則・手続き(No.1〜No.4)

No.1用語の定義(準防火性能・建築基準関係規定・観覧のための工作物・居室)

総則(用語)誤っているもの

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に必要とされる性能を、「準防火性能」という。
2「建築基準関係規定」は、建築確認、完了検査等の際に適合することが求められる規定であり、建築基準法令の規定のほか、消防法等の他法令に基づく規定も含まれる。
3土地に定着する観覧のための工作物で、屋根を有しないものは、「建築物」に該当しない。
4レストランの調理室は、「居室」に該当する。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.1

▼ 解答・解説を見る(No.1)▲ 解答・解説を閉じる
正答3誤っているものは、3である。
1
建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に必要とされる性能を、「準防火性能」という。
設問は、正しい。

法第23条より、準防火性能とは、建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に必要とされる性能をいう。

2
「建築基準関係規定」は、建築確認、完了検査等の際に適合することが求められる規定であり、建築基準法令の規定のほか、消防法等の他法令に基づく規定も含まれる。
設問は、正しい。

法第6条第1項より、建築基準関係規定は、建築基準法並びにこれに基づく命令及び条例の規定(建築基準法令の規定)その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるもの。令第9条より、消防法第9条、第9条の2、第15条及び第17条などの規定も含まれ、確認・完了検査などの際に適合が求められる。

3正答
土地に定着する観覧のための工作物で、屋根を有しないものは、「建築物」に該当しない。
設問は、誤っている。

法第2条第一号より、建築物とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの、これに附属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所などの施設をいう。観覧のための工作物は、屋根を有しなくても建築物に該当する。

4
レストランの調理室は、「居室」に該当する。
設問は、正しい。

法第2条第四号より、居室とは、居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室をいう。レストランの調理室は、調理の作業のために継続的に使用するので、居室に該当する。

⚠️ ひっかけの所(No.1)

選択肢3観覧のための工作物は、屋根がなくても「建築物」(法第2条第一号)。野球場のスタンドなども建築物に当たる。

選択肢4居室は「継続的に使用する室」。業務用の調理室は作業のために継続的に使用するので居室に当たる。

📖 法令集で引く条文

法第2条第一号・第四号、法第6条第1項、法第23条、令第9条

この分野をくわしく:分野別「用語の定義」の解説 →

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No.2高さ・階数(日影の平均地盤面・後退距離の特例・避雷設備・屋上の倉庫)

総則(高さ・階数)誤っているもの

高さ又は階数に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1日影による中高層の建築物の高さの制限に関する規定において、平均地盤面からの高さとは、当該建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面からの高さをいう。
2前面道路の境界線から後退した建築物の各部分の高さの制限の適用において、当該建築物の後退距離の算定の特例の適用を受ける場合、ポーチの高さの算定については、地盤面からの高さによる。
3避雷設備の設置の必要性を検討するに当たっての建築物の高さの算定において、建築物の屋上部分である昇降機塔で、その水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8以内の場合であっても、その部分の高さは、当該建築物の高さに算入する。
4建築物の屋上部分で、水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8の倉庫を設けたものは、当該建築物の階数に算入する。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.2

▼ 解答・解説を見る(No.2)▲ 解答・解説を閉じる
正答2誤っているものは、2である。
1
日影による中高層の建築物の高さの制限に関する規定において、平均地盤面からの高さとは、当該建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面からの高さをいう。
設問は、正しい。

法別表第4の備考より、日影による中高層の建築物の高さの制限で用いる平均地盤面からの高さとは、当該建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面からの高さをいう。

2正答
前面道路の境界線から後退した建築物の各部分の高さの制限の適用において、当該建築物の後退距離の算定の特例の適用を受ける場合、ポーチの高さの算定については、地盤面からの高さによる。
設問は、誤っている。

令第2条第1項第六号イより、法第56条第1項第一号(道路高さ制限)並びに令第130条の12(前面道路の境界線から後退した建築物の後退距離の算定の特例)などによる高さの算定は、前面道路の路面の中心からの高さによる。ポーチの高さ(同条第二号:高さ5m以下)も、地盤面からではなく前面道路の路面の中心から算定する。

3
避雷設備の設置の必要性を検討するに当たっての建築物の高さの算定において、建築物の屋上部分である昇降機塔で、その水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8以内の場合であっても、その部分の高さは、当該建築物の高さに算入する。
設問は、正しい。

令第2条第1項第六号ロより、階段室、昇降機塔などの屋上部分で水平投影面積の合計が建築面積の1/8以内のものは、その部分の高さを12mまでは建築物の高さに算入しないが、法第33条(避雷設備)などの高さを算定する場合は、この緩和は適用されない。昇降機塔の高さも建築物の高さに算入する。

4
建築物の屋上部分で、水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8の倉庫を設けたものは、当該建築物の階数に算入する。
設問は、正しい。

令第2条第1項第八号より、階数に算入しないのは、昇降機塔、装飾塔、物見塔その他これらに類する建築物の屋上部分、又は地階の倉庫、機械室その他これらに類する建築物の部分で、水平投影面積の合計がそれぞれ建築面積の1/8以下のもの。屋上部分の倉庫はこれに当たらないので、階数に算入する。

⚠️ ひっかけの所(No.2)

選択肢2道路高さ制限と後退距離の特例(令第130条の12)の高さは、地盤面ではなく前面道路の路面の中心からの高さ(令第2条第1項第六号イ)。

選択肢4階数に算入しないのは、屋上の昇降機塔・装飾塔・物見塔などと、地階の倉庫・機械室など。屋上の倉庫は階数に算入する。

📖 法令集で引く条文

法別表第4、令第2条第1項第六号・第八号、令第130条の12

この分野をくわしく:分野別「面積・高さ・階数」の解説 →

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No.3計画通知・擁壁の確認・都市計画区域外の住宅・軽微な変更

総則(手続き)誤っているもの

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1鉄骨造、延べ面積300㎡、平家建ての建築物を建築する建築主が都道府県である場合、当該工事に着手する前に、その計画を指定確認検査機関に通知することができる。
2都市計画法第29条第1項の規定による許可が必要である高さ3mの擁壁を築造する場合、確認済証の交付を受ける必要はない。
3都市計画区域、準都市計画区域、準景観地区内又は都道府県知事が関係市町村の意見を聴いて指定する区域内のいずれにも該当しない区域及び地区において、木造、延べ面積100㎡、地上2階建ての一戸建て住宅を建築する場合、確認済証の交付を受ける必要はない。
4都市計画区域内で、建築物の容積率の最低限度が定められている区域内における確認済証の交付を受けた建築物について、床面積の合計が減少する場合における床面積の変更がある場合は、あらためて確認済証の交付を受けなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.3

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正答3誤っているものは、3である。
1
鉄骨造、延べ面積300㎡、平家建ての建築物を建築する建築主が都道府県である場合、当該工事に着手する前に、その計画を指定確認検査機関に通知することができる。
設問は、正しい。

法第18条第2項より、建築主が国、都道府県又は建築主事を置く市町村である場合、国の機関の長等は、確認を要する建築物(延べ面積300㎡の鉄骨造平家建ては法第6条第1項第二号の建築物)の工事に着手する前に、その計画を建築主事等に通知しなければならない。同条第4項より、計画を指定確認検査機関に通知することもでき、その場合は指定確認検査機関が審査して確認済証を交付する。

2
都市計画法第29条第1項の規定による許可が必要である高さ3mの擁壁を築造する場合、確認済証の交付を受ける必要はない。
設問は、正しい。

法第88条第1項・令第138条第1項第五号より、高さが2mを超える擁壁の築造には確認が必要だが、法第88条第4項より、都市計画法第29条第1項(開発許可)、宅地造成及び特定盛土等規制法第12条第1項などの許可を受けなければならない場合の擁壁には、確認などの規定は適用されない。

3正答
都市計画区域、準都市計画区域、準景観地区内又は都道府県知事が関係市町村の意見を聴いて指定する区域内のいずれにも該当しない区域及び地区において、木造、延べ面積100㎡、地上2階建ての一戸建て住宅を建築する場合、確認済証の交付を受ける必要はない。
設問は、誤っている。

法第6条第1項第二号より、2以上の階数を有し、又は延べ面積が200㎡を超える建築物は、構造や区域にかかわらず、建築するときに確認済証の交付を受けなければならない(この規定は、問題集の注意事項により2025年4月1日の版で出題)。都市計画区域などの外でも、木造2階建ての一戸建て住宅は確認が必要。

4
都市計画区域内で、建築物の容積率の最低限度が定められている区域内における確認済証の交付を受けた建築物について、床面積の合計が減少する場合における床面積の変更がある場合は、あらためて確認済証の交付を受けなければならない。
設問は、正しい。

法第6条第1項かっこ書・規則第3条の2第1項第六号より、床面積の合計が減少する場合における床面積の変更は軽微な変更だが、都市計画区域内などの建築物で、建築物の容積率の最低限度が定められている区域内の建築物に係るもの(同号ロ)は除かれる。この場合は、改めて確認済証の交付を受けなければならない。

⚠️ ひっかけの所(No.3)

選択肢32025年4月の改正後は、2階建て以上又は延べ面積200㎡超の建築物は、構造を問わず、全国どこでも確認が必要(法第6条第1項第二号)。

選択肢2都市計画法の開発許可や宅地造成等の許可を受ける擁壁は、工作物の確認の規定が適用されない(法第88条第4項)。

📖 法令集で引く条文

法第6条第1項、法第18条第2項・第4項、法第88条第1項・第4項、令第138条第1項第五号、規則第3条の2第1項第六号

この分野をくわしく:分野別「確認の要・不要」の解説 →

選択肢1・4は「確認・検査などの手続き」の分野です。

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No.4昇降機の定期検査・完了検査の申請・用途変更の工事完了届・中間検査

総則(手続き)誤っているもの

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1延べ面積1,000㎡、地上4階建ての事務所に設けるエレベーター(国等の建築物に設けるものを除く。)の所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者)は、当該エレベーターについて、定期に、一級建築士等に検査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
2建築主は、確認済証の交付を受けた建築物の新築工事を完了したときの建築主事等の検査の申請は、指定確認検査機関が完了検査を引き受けた場合を除き、原則として、工事が完了した日から4日以内に建築主事等に到達するように、しなければならない。
3建築主は、指定確認検査機関から建築物の用途の変更に係る確認済証の交付を受けた場合において、工事完了届については、建築主事等に届け出なければならない。
4建築主は、鉄筋コンクリート造、延べ面積800㎡、地上3階建ての寄宿舎の新築の工事において、2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事の工程(特定行政庁が指定する工程はない。)を終えたときは、指定確認検査機関が中間検査を引き受けた場合を除き、建築主事の中間検査を申請しなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.4

▼ 解答・解説を見る(No.4)▲ 解答・解説を閉じる
正答4誤っているものは、4である。
1
延べ面積1,000㎡、地上4階建ての事務所に設けるエレベーター(国等の建築物に設けるものを除く。)の所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者)は、当該エレベーターについて、定期に、一級建築士等に検査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
設問は、正しい。

法第12条第3項・令第16条第3項第一号より、昇降機(使用頻度が低く劣化が生じにくいものとして国土交通大臣が定めるものなどを除く)の所有者(所有者と管理者が異なる場合は管理者)は、定期に、一級建築士などに検査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない(国等の建築物に設けるものを除く)。

2
建築主は、確認済証の交付を受けた建築物の新築工事を完了したときの建築主事等の検査の申請は、指定確認検査機関が完了検査を引き受けた場合を除き、原則として、工事が完了した日から4日以内に建築主事等に到達するように、しなければならない。
設問は、正しい。

法第7条第1項・第2項より、建築主は、工事を完了したときは建築主事等の検査を申請しなければならず、その申請は、工事が完了した日から4日以内に到達するようにしなければならない(指定確認検査機関が完了検査を引き受けた場合を除く)。

3
建築主は、指定確認検査機関から建築物の用途の変更に係る確認済証の交付を受けた場合において、工事完了届については、建築主事等に届け出なければならない。
設問は、正しい。

法第87条第1項より、用途を変更して特殊建築物とする場合の確認には法第7条第1項が準用され、「建築主事等の検査を申請しなければならない」は「建築主事等に届け出なければならない」と読み替えられる。指定確認検査機関から確認済証の交付を受けた場合も、工事完了届は建築主事等に届け出る。

4正答
建築主は、鉄筋コンクリート造、延べ面積800㎡、地上3階建ての寄宿舎の新築の工事において、2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事の工程(特定行政庁が指定する工程はない。)を終えたときは、指定確認検査機関が中間検査を引き受けた場合を除き、建築主事の中間検査を申請しなければならない。
設問は、誤っている。

法第7条の3第1項第一号・令第11条より、中間検査が必要な特定工程は、階数が3以上である共同住宅の床及びはりに鉄筋を配置する工事の工程のうち、2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事の工程。寄宿舎はこれに当たらず、特定行政庁が指定する工程もないので、中間検査を申請する必要はない。

⚠️ ひっかけの所(No.4)

選択肢4法律で決まっている特定工程は「階数3以上の共同住宅」の2階の床・はりの配筋の工程。寄宿舎は含まれない(特定行政庁が指定する工程はない)。

選択肢3用途変更の確認を受けた場合は、完了検査ではなく、建築主事等への工事完了の届出(法第87条第1項の読替え)。指定確認検査機関で確認を受けても届出先は建築主事等。

📖 法令集で引く条文

法第7条第1項・第2項、法第7条の3第1項、法第12条第3項、法第87条第1項、令第11条、令第16条第3項

この分野をくわしく:分野別「確認・検査などの手続き」の解説 →

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🔥 一般構造・避難・防火・既存・設備(No.5〜No.10)

No.5階段の蹴上げ・踏面(両側に手すりを設けた階段の告示・直上階の居室の床面積)

一般構造(階段)誤っているもの

地上8階建ての共同住宅における直通階段について、階段の両側に手すりを設けるなど、建築基準法施行令第23条第1項の規定に適合する階段と同等以上に昇降を安全に行うことができる階段の構造方法とする場合で、直上階の居室の床面積の合計がA欄のときに、B欄の蹴上げ及び踏面の寸法の組合せとして、建築基準法上、誤っているものは、次のうちどれか。

直上階の居室の床面積の合計(A欄)蹴上げ(B欄)踏面(B欄)
1.190㎡23cm19cm
2.200㎡22cm21cm
3.300㎡21cm23cm
4.400㎡20cm24cm

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.5

▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
正答3誤っているものは、3である。
1
直上階の居室の床面積の合計:190㎡蹴上げ:23cm踏面:19cm
建築基準法に適合する(正しい)。

直上階の居室の床面積の合計190㎡は200㎡を超えないので、令第23条第1項の表の(四)の階段(蹴上げ22cm以下・踏面21cm以上)。同条第4項・平成26年国土交通省告示第709号より、階段の両側に手すりを設けるなどの基準に適合する(四)の階段は、蹴上げ23cm以下・踏面19cm以上とすることができる。蹴上げ23cm・踏面19cmは適合する。

2
直上階の居室の床面積の合計:200㎡蹴上げ:22cm踏面:21cm
建築基準法に適合する(正しい)。

直上階の居室の床面積の合計200㎡は「200㎡を超える」に当たらないので、令第23条第1項の表の(四)の階段。表の寸法の蹴上げ22cm以下・踏面21cm以上に適合している(告示による緩和を使わなくても適合する)。

3正答
直上階の居室の床面積の合計:300㎡蹴上げ:21cm踏面:23cm
建築基準法に適合しない(誤っている)。

直上階の居室の床面積の合計300㎡は200㎡を超えるので、令第23条第1項の表の(三)の階段(「直上階の居室の床面積の合計が200㎡を超える地上階」)で、蹴上げ20cm以下・踏面24cm以上。平成26年国土交通省告示第709号には(三)の階段を緩和する欄がないので、蹴上げ21cm・踏面23cmは適合しない。

4
直上階の居室の床面積の合計:400㎡蹴上げ:20cm踏面:24cm
建築基準法に適合する(正しい)。

直上階の居室の床面積の合計400㎡は令第23条第1項の表の(三)の階段で、蹴上げ20cm以下・踏面24cm以上。蹴上げ20cm・踏面24cmは適合する。

⚠️ ひっかけの所(No.5)

解き方直上階の居室の床面積が200㎡を「超える」地上階の階段は令第23条第1項の表の(三)(蹴上げ20cm以下・踏面24cm以上)。200㎡ちょうどは(四)。

解き方両側に手すりなどを設けた階段の緩和(平成26年国土交通省告示第709号)で寸法が緩むのは表の(一)(二)(四)で、(三)には緩和の欄がない。

📖 法令集で引く条文

令第23条第1項・第4項、平成26年国土交通省告示第709号

この分野をくわしく:分野別「一般構造」の解説 →

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No.6避難施設(百貨店の屋上広場と避難階段・6階建て共同住宅の直通階段・スポーツの練習場の非常用の照明・全館避難安全検証法)

避難誤っているもの

避難施設等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1延べ面積5,000㎡、地上5階建ての百貨店(避難階は地上1階とする。)で、各階を売場の用途に供するものについては、避難の用に供することができる屋上広場を設けるとともに、各階の売場及び屋上広場に通ずる2以上の直通階段を設け、これらを避難階段としなければならない。
2主要構造部を耐火構造とした地上6階建ての共同住宅の用途に供する建築物(避難階は地上1階であり、各階の居室の床面積の合計が200㎡で、6階に避難上有効なバルコニー及び屋外に設ける避難階段が設けられているもの)については、各階から地上に通ずる2以上の直通階段を設けなくてもよい。
3延べ面積2,000㎡、地上2階建てのスポーツの練習場の2階の居室から地上に通ずる屋内の廊下及び階段の部分には、非常用の照明装置を設けなくてもよい。
4全館避難安全検証法は、火災発生時において建築物からの避難が安全に行われることを「当該建築物からの避難に要する時間に基づく検証」又は「火災により生じた煙又はガスの高さに基づく検証」により確かめる方法である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.6

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正答1誤っているものは、1である。
1正答
延べ面積5,000㎡、地上5階建ての百貨店(避難階は地上1階とする。)で、各階を売場の用途に供するものについては、避難の用に供することができる屋上広場を設けるとともに、各階の売場及び屋上広場に通ずる2以上の直通階段を設け、これらを避難階段としなければならない。
設問は、誤っている。

令第126条第2項より、5階以上の階を百貨店の売場の用途に供する場合は、避難の用に供することができる屋上広場を設けなければならない。令第122条第2項より、3階以上の階を物品販売業を営む店舗の用途に供する建築物は、各階の売場及び屋上広場に通ずる2以上の直通階段を設け、避難階段又は特別避難階段とする。さらに同条第3項より、5階以上の売場に通ずる直通階段は、その1以上を特別避難階段としなければならない。2以上の直通階段をすべて避難階段とするだけでは足りない。

2
主要構造部を耐火構造とした地上6階建ての共同住宅の用途に供する建築物(避難階は地上1階であり、各階の居室の床面積の合計が200㎡で、6階に避難上有効なバルコニー及び屋外に設ける避難階段が設けられているもの)については、各階から地上に通ずる2以上の直通階段を設けなくてもよい。
設問は、正しい。

令第121条第1項第五号より、共同住宅の用途に供する階で居室の床面積の合計が100㎡(同条第2項より、主要構造部が準耐火構造(耐火構造を含む)又は不燃材料の建築物は200㎡)を超える階は2以上の直通階段が必要だが、各階200㎡は「超える」に当たらない。6階は、同項第六号イより、居室の床面積の合計が200㎡(第2項で読み替え)を超えず、避難上有効なバルコニーと屋外の避難階段(令第123条第2項)が設けられているので、2以上の直通階段が必要な階から除かれる。

3
延べ面積2,000㎡、地上2階建てのスポーツの練習場の2階の居室から地上に通ずる屋内の廊下及び階段の部分には、非常用の照明装置を設けなくてもよい。
設問は、正しい。

令第126条の4ただし書第三号より、学校等には非常用の照明装置の規定は適用されない。令第126条の2第1項第二号より、学校等にはスポーツの練習場が含まれる。延べ面積2,000㎡でも、居室から地上に通ずる廊下・階段に非常用の照明装置を設けなくてよい。

4
全館避難安全検証法は、火災発生時において建築物からの避難が安全に行われることを「当該建築物からの避難に要する時間に基づく検証」又は「火災により生じた煙又はガスの高さに基づく検証」により確かめる方法である。
設問は、正しい。

令第129条の2第4項より、全館避難安全検証法とは、火災発生時に建築物からの避難が安全に行われることを、避難に要する時間に基づき検証する方法(第一号)、又は火災により生じた煙又はガスの高さに基づき検証する方法(第二号)のいずれかをいう。

⚠️ ひっかけの所(No.6)

選択肢15階以上の売場に通ずる直通階段は、その1以上を特別避難階段にしなければならない(令第122条第3項)。「2つとも避難階段」では足りない。

選択肢3スポーツの練習場は「学校等」(令第126条の2第1項第二号)で、非常用の照明装置の規定は適用されない(令第126条の4ただし書第三号)。

📖 法令集で引く条文

令第121条第1項第五号・第六号・第2項、令第122条第2項・第3項、令第126条第2項、令第126条の2第1項第二号、令第126条の4、令第129条の2第4項

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選択肢3・4は「排煙・非常用の照明・進入口・検証法」の分野です。

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No.7防火区画(特定防火設備の作動・常時閉鎖式の防火戸・竪穴区画の例外・防火区画検証法)

防火(防火区画)誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

防火区画に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1防火区画に用いる防火シャッター等の特定防火設備は、常時閉鎖若しくは作動をした状態にあるか、又は随時閉鎖若しくは作動をできるものでなければならない。
2防火区画に用いる常時閉鎖状態を保持する構造の防火設備としての防火戸は、その面積を3㎡以内としなければならない。
3避難階が地上1階であり、地上3階に居室を有する事務所の用途に供する建築物で、主要構造部を準耐火構造としたものにおいて、地上2階から3階に通ずる吹抜きとなっている部分の壁及び天井に面する部分の仕上げ及び下地をともに不燃材料とした場合については、吹抜きとなっている部分とその他の部分とを防火区画しなくてもよい。
4防火区画検証法は、開口部に設けられる防火設備について、屋内で発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に、開口部が面する室において発生が予測される火災の継続時間以上、加熱面以外の面に火炎を出すことなく耐えることができることを確かめる方法である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.7

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正答3誤っているものは、3である。
1
防火区画に用いる防火シャッター等の特定防火設備は、常時閉鎖若しくは作動をした状態にあるか、又は随時閉鎖若しくは作動をできるものでなければならない。
設問は、正しい。

令第112条第19項第一号イより、防火区画に用いる特定防火設備は、常時閉鎖若しくは作動をした状態にあるか、又は随時閉鎖若しくは作動をできるものでなければならない(国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたもの)。

2
防火区画に用いる常時閉鎖状態を保持する構造の防火設備としての防火戸は、その面積を3㎡以内としなければならない。
設問は、正しい。

防火区画に用いる防火設備等の構造方法を定める件(昭和48年建設省告示第2563号)第1第一号イより、常時閉鎖状態を保持する構造の防火設備は、面積が3㎡以内の防火戸で、直接手で開くことができ、かつ、自動的に閉鎖するもの(常時閉鎖式防火戸)などとする。

3正答
避難階が地上1階であり、地上3階に居室を有する事務所の用途に供する建築物で、主要構造部を準耐火構造としたものにおいて、地上2階から3階に通ずる吹抜きとなっている部分の壁及び天井に面する部分の仕上げ及び下地をともに不燃材料とした場合については、吹抜きとなっている部分とその他の部分とを防火区画しなくてもよい。
設問は、誤っている。

令第112条第11項より、主要構造部を準耐火構造とした建築物で、地階又は3階以上の階に居室を有するものの竪穴部分(吹抜きなど)は、その他の部分と準耐火構造の床若しくは壁又は防火設備で区画しなければならない。区画が不要になる同項第一号は、避難階からその直上階又は直下階のみに通ずる吹抜きなどで、壁及び天井の仕上げと下地を不燃材料としたもの。2階から3階に通ずる吹抜きはこれに当たらないので、区画しなければならない。

4
防火区画検証法は、開口部に設けられる防火設備について、屋内で発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に、開口部が面する室において発生が予測される火災の継続時間以上、加熱面以外の面に火炎を出すことなく耐えることができることを確かめる方法である。
設問は、正しい。

令第108条の4第4項・第5項より、防火区画検証法とは、開口部に設けられる防火設備について、建築物の屋内において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に、加熱面以外の面に火炎を出すことなく耐えることができる時間(保有遮炎時間)を求め、それが開口部が面する室において発生が予測される火災の継続時間以上であることを確かめる方法をいう。

⚠️ ひっかけの所(No.7)

選択肢3竪穴区画が不要になる吹抜きは「避難階からその直上階又は直下階のみに通ずる」もの(令第112条第11項第一号)。2階から3階に通ずる吹抜きは区画が必要。

選択肢2常時閉鎖式の防火戸は面積3㎡以内(昭和48年建設省告示第2563号)。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2025年11月1日施行の改正で、令第112条第11項第一号は「国土交通大臣が定める基準に従い、その壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でし、かつ、その下地を不燃材料で造ることその他これに準ずる措置が講じられたもの」になった(厚さ21mm以上の強化せっこうボードで仕上げる方法などが認められた)。区画が不要になる吹抜きが避難階からその直上階又は直下階のみに通ずるものに限られる点は同じで、答えは変わらない。なお、2026年11月1日施行の改正で、竪穴区画の対象から、構造・用途・周囲の状況を考慮して避難上及び防火上支障がないものとして国土交通大臣が定める建築物が除かれる。

📖 法令集で引く条文

令第108条の4第4項・第5項、令第112条第11項・第19項、昭和48年建設省告示第2563号

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No.8既存建築物の制限の緩和(独立部分の増築・全体計画の認定・火熱遮断壁等・一時的な興行場)

既存建築物誤っているもの

既存建築物に対する制限の緩和に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1「排煙設備に関する技術的基準」に適合せず、建築基準法第3条第2項の適用を受けている既存の建築物に、開口部のない耐火構造の床又は壁で区画され、かつ、所定の基準に適合する部分を増築する場合は、既存部分に対して当該技術的基準の規定は適用されない。
2「避難施設に関する技術的基準」に適合せず、建築基準法第3条第2項の適用を受けている既存の建築物で、2以上の工事に分けて行う増築等を含む工事について、工事に係る全体計画の全ての工事の完了後に建築基準法令の規定に適合することとなる計画で、既存の利用状況等の事情によりやむを得ない等と特定行政庁が認めたときは、段階的に工事を行うことができ、最後の工事に着手するまでは当該技術的基準の規定は適用されない。
3「耐火建築物等としなければならない特殊建築物に関する技術的基準」に適合せず、建築基準法第3条第2項の適用を受けている既存の建築物に、火熱遮断壁等で区画され、かつ、所定の基準に適合する部分を増築する場合、既存部分に対して当該技術的基準の規定は適用されない。
4建築物の用途を変更して一時的に興行場として使用する場合において、安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして1年以内の期限を定めて、特定行政庁の許可を受けたものについては、「出入口その他の避難施設に関する技術的基準」の規定は適用されない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.8

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正答4誤っているものは、4である。
1
「排煙設備に関する技術的基準」に適合せず、建築基準法第3条第2項の適用を受けている既存の建築物に、開口部のない耐火構造の床又は壁で区画され、かつ、所定の基準に適合する部分を増築する場合は、既存部分に対して当該技術的基準の規定は適用されない。
設問は、正しい。

法第86条の7第2項より、法第35条(階段等に関する技術的基準:避難施設及び排煙設備に関する技術的基準のうち政令で定めるもの)などの既存不適格建築物で、独立部分が2以上あるものについて、増築等をする独立部分以外の独立部分には、これらの規定は適用されない。令第137条の14第四号より、排煙設備の規定についての独立部分は、令第126条の2第2項各号の部分(開口部のない耐火構造の床又は壁で区画された部分など)。

2
「避難施設に関する技術的基準」に適合せず、建築基準法第3条第2項の適用を受けている既存の建築物で、2以上の工事に分けて行う増築等を含む工事について、工事に係る全体計画の全ての工事の完了後に建築基準法令の規定に適合することとなる計画で、既存の利用状況等の事情によりやむを得ない等と特定行政庁が認めたときは、段階的に工事を行うことができ、最後の工事に着手するまでは当該技術的基準の規定は適用されない。
設問は、正しい。

法第86条の8第1項より、既存不適格建築物について2以上の工事に分けて増築等を含む工事を行う場合に、特定行政庁が、全体計画に係る全ての工事の完了後に建築基準法令の規定に適合することとなることなどの基準に適合すると認めたときは、最後の工事に着手するまでは、既存不適格の扱いが続く(現行の規定は適用されない)。

3
「耐火建築物等としなければならない特殊建築物に関する技術的基準」に適合せず、建築基準法第3条第2項の適用を受けている既存の建築物に、火熱遮断壁等で区画され、かつ、所定の基準に適合する部分を増築する場合、既存部分に対して当該技術的基準の規定は適用されない。
設問は、正しい。

法第86条の7第2項より、法第27条(耐火建築物等としなければならない特殊建築物)の既存不適格建築物で独立部分が2以上あるものについて増築等をする場合、増築等をする独立部分以外の独立部分には、法第27条は適用されない。令第137条の14第二号・令第109条の8より、その独立部分は、火熱遮断壁等で区画された部分。

4正答
建築物の用途を変更して一時的に興行場として使用する場合において、安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして1年以内の期限を定めて、特定行政庁の許可を受けたものについては、「出入口その他の避難施設に関する技術的基準」の規定は適用されない。
設問は、誤っている。

法第87条の3第6項より、特定行政庁は、建築物の用途を変更して興行場等とする場合に、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるときは、1年以内の期間を定めて使用を許可できる。この場合に適用しない規定は、法第12条第1項から第4項まで、第21条、第22条、第24条、第26条、第27条、第34条第2項、第35条の2、第35条の3、法第三章などで、法第35条(出入口その他の避難施設などの技術的基準)は含まれない。避難施設の規定は適用される。

⚠️ ひっかけの所(No.8)

選択肢4一時的な興行場の許可(法第87条の3第6項)で適用しなくなる規定に、法第35条(避難施設など)は入っていない。

選択肢3法第27条の既存不適格建築物は、火熱遮断壁等で区画された部分(令第109条の8)を独立部分として増築すれば、既存部分に法第27条は適用されない。

📖 法令集で引く条文

法第86条の7第2項、法第86条の8第1項、法第87条の3第6項、令第137条の14

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No.9内装の制限(地階の店舗・非常用エレベーターの乗降ロビー・壁付暖炉・有料老人ホームの区画)

防火(内装の制限)適合しないもの

次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。ただし、居室については、内装の制限を受ける「窓その他の開口部を有しない居室」には該当しないものとする。

1地階に設ける物品販売業を営む店舗の売場及びこれから地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、準不燃材料とした。
2延べ面積15,000㎡、地上15階建て、高さ60mの店舗及び事務所の用途に供する建築物において、非常用エレベーターの乗降ロビーの天井及び壁の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でし、その下地を不燃材料で造った。
3壁付暖炉を設ける居室において、壁付暖炉可燃物燃焼部分の間柱、下地並びに壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを特定不燃材料でし、その他の部分の仕上げを木質系の難燃材料等でした。
4主要構造部を耐火構造とした延べ面積1,800㎡、地上3階建て、高さ12mの有料老人ホーム(当該用途に供する3階の床面積が600㎡)において、100㎡以内ごとに耐火構造の床、壁及び所定の防火設備で区画された3階の居室の天井の室内に面する部分の仕上げを、不燃材料、準不燃材料及び難燃材料以外の材料とした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.9

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正答2適合しないものは、2である。
1
地階に設ける物品販売業を営む店舗の売場及びこれから地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、準不燃材料とした。
建築基準法に適合する。

令第128条の4第1項第三号より、地階に設ける居室で法別表第1(い)欄(4)項の用途(物品販売業を営む店舗)に供するものを有する特殊建築物は内装の制限を受け、令第128条の5第3項より、その居室及びこれから地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げは、準不燃材料(同条第1項第二号の仕上げ)とする。

2正答
延べ面積15,000㎡、地上15階建て、高さ60mの店舗及び事務所の用途に供する建築物において、非常用エレベーターの乗降ロビーの天井及び壁の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でし、その下地を不燃材料で造った。
建築基準法に適合しない。

高さ31mを超える建築物には非常用エレベーターが必要(法第34条第2項)で、令第129条の13の3第3項第五号より、乗降ロビーの天井及び壁の室内に面する部分は、仕上げを不燃材料でし、かつ、その下地を不燃材料で造らなければならない。仕上げを準不燃材料としたものは適合しない。

3
壁付暖炉を設ける居室において、壁付暖炉可燃物燃焼部分の間柱、下地並びに壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを特定不燃材料でし、その他の部分の仕上げを木質系の難燃材料等でした。
建築基準法に適合する。

令第128条の5第6項より、内装の制限を受ける調理室等(火を使用する設備を設けた室)の壁及び天井の仕上げは、同条第1項第二号の仕上げ(準不燃材料、又はこれに準ずるものとして国土交通大臣が定める方法により国土交通大臣が定める材料の組合せ)とする。その方法を定めた平成21年国土交通省告示第225号では、壁付暖炉を設ける場合、壁付暖炉可燃物燃焼部分の間柱・下地と仕上げを特定不燃材料とし、その他の部分の仕上げを難燃材料など(木材などを含む)とする方法が定められている。

4
主要構造部を耐火構造とした延べ面積1,800㎡、地上3階建て、高さ12mの有料老人ホーム(当該用途に供する3階の床面積が600㎡)において、100㎡以内ごとに耐火構造の床、壁及び所定の防火設備で区画された3階の居室の天井の室内に面する部分の仕上げを、不燃材料、準不燃材料及び難燃材料以外の材料とした。
建築基準法に適合する。

令第128条の4第1項第一号の表の(二)より、法第2条第九号の三イに該当する建築物(特定主要構造部を耐火構造とした建築物を含む)で1時間準耐火基準に適合するものは、法別表第1(い)欄(2)項の用途(有料老人ホームを含む)に供する3階以上の部分の床面積の合計が300㎡以上のとき内装の制限を受ける。ただし、令第128条の5第1項かっこ書より、(2)項の用途の特殊建築物が主要構造部を準耐火構造とした建築物(特定主要構造部を耐火構造とした建築物を含む)である場合は、床面積の合計100㎡以内ごとに準耐火構造の床若しくは壁又は防火設備で区画された部分の居室は、内装の制限の対象から除かれる。主要構造部を耐火構造とした有料老人ホームはこれに当たる。

⚠️ ひっかけの所(No.9)

選択肢2非常用エレベーターの乗降ロビーの天井・壁は、仕上げも下地も不燃材料(令第129条の13の3第3項第五号)。準不燃材料の仕上げでは適合しない。

選択肢4主要構造部を準耐火構造とした(特定主要構造部を耐火構造としたものを含む)(2)項の用途の特殊建築物で、100㎡以内ごとに区画された部分の居室は、内装の制限から除かれる(令第128条の5第1項かっこ書)。

📖 法令集で引く条文

令第128条の4第1項第一号・第三号、令第128条の5第1項・第3項・第6項、令第129条の13の3第3項第五号、平成21年国土交通省告示第225号

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No.10建築設備(非常用エレベーターの避難階の歩行距離・昇降路の床先の距離・避雷設備・冷却塔)

建築設備誤っているもの

建築設備に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、エレベーターは、所定の特殊な構造又は使用形態のものを除くものとする。

1避難階に設けた非常用エレベーターの乗降ロビーの出入口から所定の通路、空地等に接している屋外への出口の一に至る歩行距離は、40m以下としなければならない。
2建築物に設けるエレベーターで、乗用エレベーター及び寝台用エレベーター以外のものの昇降路について、安全上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものについては、昇降路の出入口の床先と籠の床先との水平距離は、4cmを超えることができる。
3高さ20mを超える建築物で、避雷設備が設けられておらず、建築基準法第3条第2項の適用を受けている建築物に、大規模の修繕を行う場合には、「避雷設備の技術的基準」に適合する避雷設備を設けなければならない。
4地階を除く階数が11以上である建築物の屋上に設ける冷房のための冷却塔設備は、防火上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる場合においては、主要な部分を不燃材料以外の材料で造ることができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.10

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正答1誤っているものは、1である。
1正答
避難階に設けた非常用エレベーターの乗降ロビーの出入口から所定の通路、空地等に接している屋外への出口の一に至る歩行距離は、40m以下としなければならない。
設問は、誤っている。

令第129条の13の3第5項より、避難階においては、非常用エレベーターの昇降路の出入口(乗降ロビーを設けた場合はその出入口)から屋外への出口(道又は道に通ずる幅員4m以上の通路、空地などに接している部分に限る)の一に至る歩行距離は、30m以下としなければならない。40mでは足りない。

2
建築物に設けるエレベーターで、乗用エレベーター及び寝台用エレベーター以外のものの昇降路について、安全上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものについては、昇降路の出入口の床先と籠の床先との水平距離は、4cmを超えることができる。
設問は、正しい。

令第129条の7第四号より、エレベーターの昇降路の出入口の床先と籠の床先との水平距離は4cm以下とするが、令第129条の11より、乗用エレベーター及び寝台用エレベーター以外のエレベーターのうち、昇降路について安全上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものには、この規定は適用されない。

3
高さ20mを超える建築物で、避雷設備が設けられておらず、建築基準法第3条第2項の適用を受けている建築物に、大規模の修繕を行う場合には、「避雷設備の技術的基準」に適合する避雷設備を設けなければならない。
設問は、正しい。

法第33条より、高さ20mを超える建築物には避雷設備を設けなければならない。既存不適格建築物でも、法第3条第3項第三号より、大規模の修繕を行うと既存不適格の扱いがなくなる。法第86条の7第1項で大規模の修繕などをするときに緩和される規定に法第33条は含まれないので、避雷設備の技術的基準に適合する避雷設備を設けなければならない。

4
地階を除く階数が11以上である建築物の屋上に設ける冷房のための冷却塔設備は、防火上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる場合においては、主要な部分を不燃材料以外の材料で造ることができる。
設問は、正しい。

令第129条の2の6第一号より、地階を除く階数が11以上である建築物の屋上に設ける冷房のための冷却塔設備は、主要な部分を不燃材料で造るか、又は防火上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとする(同条第二号・第三号の方法もある)。

⚠️ ひっかけの所(No.10)

選択肢1避難階で、非常用エレベーターの乗降ロビーの出入口から屋外への出口までの歩行距離は30m以下(令第129条の13の3第5項)。40mではない。

選択肢2床先の距離4cm以下(令第129条の7第四号)は、乗用・寝台用以外で大臣が定めた構造方法のものには適用されない(令第129条の11)。

📖 法令集で引く条文

法第3条第3項、法第33条、法第86条の7第1項、令第129条の2の6、令第129条の7第四号、令第129条の11、令第129条の13の3第5項

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🧱 構造強度(No.11〜No.13)

No.11保有水平耐力計算で確かめた建築物の仕様規定(主筋と帯筋・コンクリートの強度・かぶり厚さ・高力ボルト孔)

構造(仕様規定)誤っているもの

保有水平耐力計算によって安全性が確かめられた建築物に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、高さが4mを超える建築物とする。

1鉄筋コンクリート造の建築物において、構造耐力上主要な部分である柱の主筋は、帯筋と緊結しなければならない。
2鉄筋コンクリート造の建築物において、使用するコンクリートの四週圧縮強度は、1mm²につき12N(軽量骨材を使用する場合においては、9N)以上でなければならない。
3鉄筋コンクリート造の建築物において、鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、原則として、直接土に接する壁にあっては、4cm以上としなければならない。
4鉄骨造の建築物において、高力ボルト接合を行う場合、高力ボルト孔の径は、原則として、高力ボルトの径より2mmを超えて大きくしてはならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.11

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正答1誤っているものは、1である。
1正答
鉄筋コンクリート造の建築物において、構造耐力上主要な部分である柱の主筋は、帯筋と緊結しなければならない。
設問は、誤っている。

令第77条第二号より、柱の主筋は帯筋と緊結するのが原則だが、令第36条第2項第一号より、保有水平耐力計算によって安全性を確かめる場合は、令第77条第二号から第六号までの規定は適用しなくてよい。主筋を帯筋と緊結しなければならないとはいえない。

2
鉄筋コンクリート造の建築物において、使用するコンクリートの四週圧縮強度は、1mm²につき12N(軽量骨材を使用する場合においては、9N)以上でなければならない。
設問は、正しい。

令第74条第1項第一号より、コンクリートの四週圧縮強度は、1mm²につき12N(軽量骨材を使用する場合は9N)以上でなければならない。令第74条は耐久性等関係規定(令第36条第1項)なので、保有水平耐力計算で確かめた建築物にも適用される。

3
鉄筋コンクリート造の建築物において、鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、原則として、直接土に接する壁にあっては、4cm以上としなければならない。
設問は、正しい。

令第79条第1項より、鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、直接土に接する壁、柱、床若しくははり又は布基礎の立上り部分にあっては4cm以上とする。令第79条は耐久性等関係規定なので、保有水平耐力計算で確かめた建築物にも適用される。

4
鉄骨造の建築物において、高力ボルト接合を行う場合、高力ボルト孔の径は、原則として、高力ボルトの径より2mmを超えて大きくしてはならない。
設問は、正しい。

令第68条第2項より、高力ボルト孔の径は、高力ボルトの径より2mmを超えて大きくしてはならない(高力ボルトの径が27mm以上で構造耐力上支障がない場合は3mmまで)。令第36条第2項第一号で保有水平耐力計算のときに適用しなくてよいとされるのは令第68条第4項などで、第2項は適用される。

⚠️ ひっかけの所(No.11)

選択肢1保有水平耐力計算で確かめると、令第77条第二号〜第六号(主筋と帯筋の緊結、帯筋の間隔、主筋の断面積の和など)を適用しなくてよい(令第36条第2項第一号)。

選択肢2・3コンクリートの強度(令第74条)・かぶり厚さ(令第79条)は耐久性等関係規定で、どの構造計算でも適用される。

📖 法令集で引く条文

令第36条第1項・第2項第一号、令第68条第2項、令第74条第1項、令第77条第二号、令第79条第1項

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No.12構造強度(層間変形角・積載荷重の低減・限界耐力計算と特定天井・異形鉄筋の許容応力度)

構造(構造計算・許容応力度)誤っているもの

構造強度に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1許容応力度等計算を行う場合、建築物の地上部分については、所定の地震力によって各階に生ずる層間変形角が所定の数値以内であることを確かめなければならない。
2建築物の実況によらないで、柱の垂直荷重による圧縮力を計算する場合、百貨店の売場で、柱がささえる床の数が5のときは、床の積載荷重として採用する数値を1,920N/㎡とすることができる。
3限界耐力計算を行う場合、特定天井の構造は、構造耐力上安全なものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとする必要はない。
4径32mmの異形鉄筋における、短期に生ずる力に対する圧縮の許容応力度は、鋼材等の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度の数値を1.5で除して得た数値としなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.12

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正答4誤っているものは、4である。
1
許容応力度等計算を行う場合、建築物の地上部分については、所定の地震力によって各階に生ずる層間変形角が所定の数値以内であることを確かめなければならない。
設問は、正しい。

令第81条第2項第二号イ・令第82条の2より、許容応力度等計算を行う場合、建築物の地上部分については、地震力によって各階に生ずる水平方向の層間変位の当該各階の高さに対する割合(層間変形角)が1/200(変形によって建築物の部分に著しい損傷が生ずるおそれのない場合は1/120)以内であることを確かめなければならない。

2
建築物の実況によらないで、柱の垂直荷重による圧縮力を計算する場合、百貨店の売場で、柱がささえる床の数が5のときは、床の積載荷重として採用する数値を1,920N/㎡とすることができる。
設問は、正しい。

令第85条第1項の表の(四)より、百貨店の売場の柱の構造計算に用いる積載荷重は(ろ)欄の2,400N/㎡。同条第2項より、柱のささえる床の数が5のときは0.8を乗じた数値まで減らせるので、2,400×0.8=1,920N/㎡とすることができる。

3
限界耐力計算を行う場合、特定天井の構造は、構造耐力上安全なものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとする必要はない。
設問は、正しい。

令第36条第2項第二号より、限界耐力計算によって安全性を確かめる場合は、耐久性等関係規定に適合する構造方法を用いればよい。同条第1項の耐久性等関係規定に含まれるのは令第39条第1項及び第4項などで、特定天井の構造(令第39条第3項)は含まれない。限界耐力計算では、特定天井も含めて構造計算で安全性を確かめる(令第82条の5第七号)。

4正答
径32mmの異形鉄筋における、短期に生ずる力に対する圧縮の許容応力度は、鋼材等の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度の数値を1.5で除して得た数値としなければならない。
設問は、誤っている。

令第90条の表より、径28mmを超える異形鉄筋の許容応力度は、長期の圧縮がF/1.5(195を超える場合は195)、短期の圧縮はF(390を上限とするのは、せん断補強に用いる場合の短期の引張り)。短期の圧縮の許容応力度は、基準強度を1.5で除した数値ではない。

⚠️ ひっかけの所(No.12)

選択肢4鉄筋の短期の許容応力度は基準強度Fそのもの(令第90条)。F/1.5は長期。

選択肢3限界耐力計算で確かめた建築物に適用されるのは耐久性等関係規定だけ。特定天井の令第39条第3項は耐久性等関係規定に入っていない。

📖 法令集で引く条文

令第36条第1項・第2項第二号、令第39条第3項、令第81条第2項第二号イ、令第82条の2、令第85条第1項・第2項、令第90条

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選択肢1は「構造計算」、選択肢3は「構造の仕様規定」の分野です。

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No.13構造計算(保有水平耐力計算と偏心率・限界耐力計算と柱脚・外装材の風圧・限界耐力計算の許容応力度)

構造(構造計算)誤っているもの

建築物の構造計算に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1鉄筋コンクリート造、高さ31mの建築物の地上部分について、保有水平耐力計算を行う場合、各階の偏心率が、それぞれ15/100を超えないことを確かめなくてもよい。
2鉄骨造の建築物において、限界耐力計算を行う場合、構造耐力上主要な部分である柱の脚部は、滑節構造である場合を除き、国土交通大臣が定める基準に従ったアンカーボルトによる緊結その他の構造方法により基礎に緊結しなければならない。
3鉄筋コンクリート造、高さ25mの建築物において、保有水平耐力計算を行う場合、外装材について、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって風圧に対して構造耐力上安全であることを確かめなければならない。
4限界耐力計算を行う場合、構造耐力上主要な部分の断面に生ずる長期(常時及び積雪時)及び短期(積雪時及び暴風時)の各応力度が、それぞれ長期に生ずる力又は短期に生ずる力に対する各許容応力度を超えないことを確かめなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.13

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正答2誤っているものは、2である。
1
鉄筋コンクリート造、高さ31mの建築物の地上部分について、保有水平耐力計算を行う場合、各階の偏心率が、それぞれ15/100を超えないことを確かめなくてもよい。
設問は、正しい。

各階の偏心率が15/100を超えないことを確かめるのは、令第82条の6第二号ロ(許容応力度等計算)の決まり。令第82条より、保有水平耐力計算は令第82条各号と令第82条の2から第82条の4までによる構造計算で、偏心率の確認は含まれない(偏心による影響は必要保有水平耐力の計算で考慮する)。

2正答
鉄骨造の建築物において、限界耐力計算を行う場合、構造耐力上主要な部分である柱の脚部は、滑節構造である場合を除き、国土交通大臣が定める基準に従ったアンカーボルトによる緊結その他の構造方法により基礎に緊結しなければならない。
設問は、誤っている。

令第36条第2項第二号より、限界耐力計算によって安全性を確かめる場合は、耐久性等関係規定に適合する構造方法を用いればよい。柱の脚部の緊結(令第66条)は、同条第1項の耐久性等関係規定に含まれないので、限界耐力計算で確かめた鉄骨造の建築物には適用されない。

3
鉄筋コンクリート造、高さ25mの建築物において、保有水平耐力計算を行う場合、外装材について、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって風圧に対して構造耐力上安全であることを確かめなければならない。
設問は、正しい。

令第82条より、保有水平耐力計算は令第82条の2から令第82条の4までを含む構造計算。令第82条の4より、屋根ふき材、外装材及び屋外に面する帳壁は、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって風圧に対して構造耐力上安全であることを確かめなければならない。

4
限界耐力計算を行う場合、構造耐力上主要な部分の断面に生ずる長期(常時及び積雪時)及び短期(積雪時及び暴風時)の各応力度が、それぞれ長期に生ずる力又は短期に生ずる力に対する各許容応力度を超えないことを確かめなければならない。
設問は、正しい。

令第82条の5第一号より、限界耐力計算では、地震時を除き、令第82条第一号から第三号まで(地震に係る部分を除く)による。長期(常時及び積雪時)と短期(積雪時及び暴風時)の各応力度が、長期又は短期の各許容応力度を超えないことを確かめる。

⚠️ ひっかけの所(No.13)

選択肢2柱の脚部の緊結(令第66条)は耐久性等関係規定ではないので、限界耐力計算で確かめる建築物には適用されない。

選択肢1偏心率15/100以下の確認(令第82条の6第二号ロ)は許容応力度等計算の決まり。保有水平耐力計算では確かめなくてよい。

📖 法令集で引く条文

令第36条第1項・第2項第二号、令第66条、令第82条、令第82条の4、令第82条の5第一号、令第82条の6第二号

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選択肢2は「構造の仕様規定」の分野です。

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🗺️ 道路・用途・建蔽率・高さ・防火地域(No.14〜No.18)

No.14道路(農道に接する敷地の認定・位置指定道路の条例・計画道路の指定・自動車専用道路内の建築)

道路誤っているもの

都市計画区域内の道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1建築基準法上の道路に該当しない幅員6mの農道のみに2m以上接する敷地における、延べ面積400㎡の共同住宅については、特定行政庁の認定を受けることにより建築することができる。
2土地を建築物の敷地として利用するため、道路法等によらないで、特定行政庁からその位置の指定を受けて築造する道に関する基準は、地方公共団体の条例により、区域を限り、この基準と異なる基準が定められることがある。
3密集市街地整備法による新設の事業計画のある幅員8mの道路で、3年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したものは、建築基準法上の道路である。
4自動車のみの交通の用に供する道路内に、休憩所を新築する場合は、原則として、特定行政庁の許可が必要である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.14

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正答3誤っているものは、3である。
1
建築基準法上の道路に該当しない幅員6mの農道のみに2m以上接する敷地における、延べ面積400㎡の共同住宅については、特定行政庁の認定を受けることにより建築することができる。
設問は、正しい。

法第43条第2項第一号より、敷地が幅員4m以上の道(国土交通省令で定める基準に適合するもの)に2m以上接する建築物のうち、用途及び規模が国土交通省令で定める基準に適合するもので、特定行政庁が支障がないと認めるもの(認定)は、道路に接していなくても建築できる。規則第10条の3第1項第一号より、農道その他これに類する公共の用に供する道はこの道に当たり、同条第3項より、建築物は、法別表第1(い)欄(1)項の用途以外の用途で、延べ面積が500㎡以内のもの。延べ面積400㎡の共同住宅は、認定を受けて建築できる。

2
土地を建築物の敷地として利用するため、道路法等によらないで、特定行政庁からその位置の指定を受けて築造する道に関する基準は、地方公共団体の条例により、区域を限り、この基準と異なる基準が定められることがある。
設問は、正しい。

法第42条第1項第五号の位置の指定を受ける道は、令第144条の4第1項の基準に適合しなければならないが、同条第2項より、地方公共団体は、その地方の気候若しくは風土の特殊性又は土地の状況により必要と認める場合は、条例で、区域を限り、異なる基準を定めることができる。

3正答
密集市街地整備法による新設の事業計画のある幅員8mの道路で、3年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したものは、建築基準法上の道路である。
設問は、誤っている。

法第42条第1項第四号より、道路法、都市計画法、密集市街地整備法などによる新設又は変更の事業計画のある道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したものは、建築基準法上の道路となる。「3年以内」ではない。

4
自動車のみの交通の用に供する道路内に、休憩所を新築する場合は、原則として、特定行政庁の許可が必要である。
設問は、正しい。

法第44条第1項より、建築物は、道路内に、又は道路に突き出して建築してはならない。ただし、同項第四号・令第145条第2項より、自動車のみの交通の用に供する道路に設けられる建築物である休憩所、給油所などで、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上他の建築物の利便を妨げ、その他周囲の環境を害するおそれがないと認めて許可したものは、道路内に建築できる。このため、自動車のみの交通の用に供する道路内に休憩所を新築するには、原則として特定行政庁の許可が必要。

⚠️ ひっかけの所(No.14)

選択肢3事業計画のある道路が建築基準法の道路になるのは、2年以内に事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したもの(法第42条第1項第四号)。3年ではない。

選択肢1法第43条第2項第一号の認定は、2023年の改正で、農道などに接する延べ面積500㎡以内の建築物((1)項の用途以外)に広がった(規則第10条の3第3項)。

📖 法令集で引く条文

法第42条第1項第四号・第五号、法第43条第2項第一号、法第44条第1項第四号、令第144条の4第2項、令第145条第2項、規則第10条の3第1項・第3項

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No.15用途の制限(自家用倉庫・水泳場・産業廃棄物処理施設・幼保連携型認定こども園)

用途地域誤っているもの

建築物の用途の制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、用途地域以外の地域、地区等の指定はなく、また、特定行政庁の許可等は考慮しないものとする。

1「延べ面積500㎡、地上2階建ての自家用倉庫」は、第二種中高層住居専用地域内において、新築することができる。
2「延べ面積5,000㎡、平家建ての水泳場」は、第一種住居地域内において、新築することができる。
3「延べ面積800㎡、平家建ての産業廃棄物処理施設の用途に供する建築物(廃プラスチック類の破砕施設で、1日当たりの処理能力が6tのもの)」は、工業地域内において、新築することができる。
4「延べ面積400㎡、地上2階建ての幼保連携型認定こども園」は、工業専用地域内において、新築することができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.15

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正答2誤っているものは、2である。
1
「延べ面積500㎡、地上2階建ての自家用倉庫」は、第二種中高層住居専用地域内において、新築することができる。
設問は、正しい。

法別表第2(に)項より、第二種中高層住居専用地域内では、倉庫業を営む倉庫((へ)項第五号)、3階以上の部分を(は)項以外の用途に供するもの(第七号)、(は)項以外の用途に供する部分の床面積の合計が1,500㎡を超えるもの(第八号)などは建築できないが、延べ面積500㎡・2階建ての自家用倉庫はこれらに当たらないので、新築できる。

2正答
「延べ面積5,000㎡、平家建ての水泳場」は、第一種住居地域内において、新築することができる。
設問は、誤っている。

法別表第2(ほ)項第四号より、第一種住居地域内では、(は)項に掲げる建築物以外の建築物の用途に供する部分の床面積の合計が3,000㎡を超えるものは建築できない(令第130条の7の2の税務署・警察署などを除く)。水泳場は(は)項に掲げる建築物に当たらないので、延べ面積5,000㎡の水泳場は新築できない。

3
「延べ面積800㎡、平家建ての産業廃棄物処理施設の用途に供する建築物(廃プラスチック類の破砕施設で、1日当たりの処理能力が6tのもの)」は、工業地域内において、新築することができる。
設問は、正しい。

法第51条より、都市計画区域内では、産業廃棄物処理施設などの用途に供する建築物は、原則として都市計画でその敷地の位置が決定していなければ新築できないが、政令で定める規模の範囲内で新築する場合は除かれる。令第130条の2の3第1項第三号より、工業地域内の廃プラスチック類の破砕施設は、1日当たりの処理能力が6t以下であればこれに当たる。用途地域の制限(法別表第2(を)項)にも当たらないので、新築できる。

4
「延べ面積400㎡、地上2階建ての幼保連携型認定こども園」は、工業専用地域内において、新築することができる。
設問は、正しい。

法別表第2(わ)項第一号・(を)項第五号より、工業専用地域内では「学校(幼保連携型認定こども園を除く。)」は建築できないが、幼保連携型認定こども園は除かれている。(わ)項のほかの号(住宅、老人ホーム、物品販売業を営む店舗など)にも当たらないので、新築できる。

⚠️ ひっかけの所(No.15)

選択肢2第一種住居地域では、(は)項以外の用途に供する部分の床面積の合計が3,000㎡を超える建築物は建築できない(法別表第2(ほ)項第四号)。水泳場5,000㎡は不可。

選択肢4工業地域・工業専用地域で建築できない「学校」から、幼保連携型認定こども園は除かれている(法別表第2(を)項第五号)。

📖 法令集で引く条文

法第48条、法第51条、法別表第2(は)項・(に)項・(ほ)項・(を)項・(わ)項、令第130条の2の3第1項第三号、令第130条の7の2

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No.16建築面積の最大のもの(2つの用途地域・準防火地域・角地・2項道路・図)

建蔽率(計算・図)計算・図

図のような敷地において、準耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、建築することができる建築面積の最大のものは、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定、許可等は考慮しないものとする。

No.16の図:配置図。敷地は東西20m(西側5mが第一種中高層住居専用地域・都市計画で定められた建蔽率5/10、東側15mが第二種住居地域・準防火地域・都市計画で定められた建蔽率6/10)、南北20m。北側は建築基準法第42条第2項の規定に基づき特定行政庁が指定した道路とみなす道(幅員2m、現況の道の中心線を道路の中心線とする。道の北側は宅地で崖地等ではない)、東側は幅員8mの道路、西側と南側は隣地。敷地は街区の角にある敷地等として特定行政庁が指定したもの
図を押すと大きく表示します
1230.0㎡
2256.5㎡
3270.0㎡
4294.5㎡

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16

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正答4建築面積の最大のものは、4である。
解説
建築面積の最大のものは、294.5㎡である。

【敷地面積】北側の道は法第42条第2項の規定に基づき特定行政庁が指定した道(幅員2m)。道の中心線から水平距離2mの線が道路の境界線とみなされるので、敷地のうち1mは道路となり、敷地面積に算入しない(令第2条第1項第一号)。敷地の南北の長さは 20m−1m=19m。
・第一種中高層住居専用地域の部分:5m×19m=95㎡
・第二種住居地域(準防火地域)の部分:15m×19m=285㎡
【建蔽率に加える数値】法第53条第3項より、①準防火地域内の準耐火建築物等(第一号ロ)は1/10、②街区の角にある敷地として特定行政庁が指定したものの内にある建築物(第二号)は1/10を加える。第一種中高層住居専用地域の部分は準防火地域ではないが、同条第8項より、敷地が準防火地域とそれ以外の区域にわたり、敷地内の建築物の全部が耐火建築物等又は準耐火建築物等であるときは、敷地は全て準防火地域内にあるものとみなして同条第3項第一号を適用する。
・第一種中高層住居専用地域:5/10+1/10+1/10=7/10 → 95㎡×7/10=66.5㎡
・第二種住居地域:6/10+1/10+1/10=8/10 → 285㎡×8/10=228㎡
【建築面積の最大のもの】同条第2項より、地域ごとの限度を合計する。
66.5㎡+228㎡=294.5㎡

⚠️ ひっかけの所(No.16)

解き方準防火地域にかかるのは敷地の一部でも、敷地内の建築物の全部が準耐火建築物等なら、敷地全体を準防火地域とみなして1/10を加える(法第53条第8項)。

解き方2項道路は道の中心線から2mの線が道路境界線。幅員2mなら敷地側に1m後退し、その部分は敷地面積に入れない。

📖 法令集で引く条文

法第42条第2項、法第53条第1項・第2項・第3項・第8項、令第2条第1項第一号

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No.17建築物の高さの最高限度(道路高さ制限・川がある2以上の前面道路・隣地高さ制限・図)

高さ制限(計算・図)計算・図

図のような敷地において、建築物を新築する場合、建築基準法上、A点における地盤面からの建築物の高さの最高限度は、次のうちどれか。ただし、敷地は平坦で、敷地、隣地及び道路の相互間に高低差はなく、門、塀等はないものとする。また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定、許可等並びに天空率に関する規定は考慮しないものとする。なお、建築物は、全ての部分において、高さの最高限度まで建築されるものとする。

No.17の図:配置図。第二種住居地域(都市計画で定められた容積率40/10)で、日影による中高層の建築物の高さの制限に係る条例は制定されていない。敷地は東西20m・南北20m。西側は幅員6mの道路で、その向こうに幅3mの川がある。南側は幅員8mの道路。北側と東側は隣地。建築物は、西側の道路境界線から2m、南側の道路境界線から2m、北側の隣地境界線から4m、東側の隣地境界線から4m後退している。A点は建築物の北側の外壁から2m、東側の外壁から1mの位置
図を押すと大きく表示します
126.25m
227.50m
331.25m
432.50m

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.17

▼ 解答・解説を見る(No.17)▲ 解答・解説を閉じる
正答3高さの最高限度は、3である。
解説
A点の高さの最高限度は、31.25mである。

第二種住居地域なので北側高さ制限は適用されず、日影規制の条例もない。道路高さ制限と隣地高さ制限を検討する。A点は、北側の隣地境界線から 4m+2m=6m、東側の隣地境界線から 4m+1m=5m、南側の道路境界線から 20m−6m=14m、西側の道路境界線から 20m−5m=15m の位置にある。
【道路高さ制限】前面道路の幅員による容積率の限度は 8m×4/10=32/10(法第52条第2項第二号。都市計画の40/10より小さい)なので、法別表第3(一)の項より、適用距離は30m、勾配は1.25。
・令第134条第2項より、川がある西側の道路(幅員6m)の境界線から、川の反対側の境界線から道路境界線までの距離(6m+3m=9m)の2倍(18m)以内かつ35m以内の区域では、令第132条第1項によらず、全ての前面道路を幅員6mで、反対側に幅3mの川があるものとみなせる。A点は西側の道路境界線から15mで、この区域内。
・南側の道路:幅員6m+川3mとみなし、建築物の後退距離は2m。A点から反対側の境界線(みなし)を後退距離だけ外側にずらした線までは 14m+6m+3m+2m=25m(30m以内)。高さの限度は 25m×1.25=31.25m。
・西側の道路:15m+6m+3m+2m=26m → 26m×1.25=32.5m。
【隣地高さ制限】法第56条第1項第二号イより、20m+1.25×(隣地境界線までの水平距離+後退距離)。
・東側:20m+1.25×(5m+4m)=31.25m
・北側:20m+1.25×(6m+4m)=32.5m
【最高限度】最も小さい31.25m。
※令第134条第2項を使わずに、令第132条第1項で南側の道路(幅員8m)だけで計算すると、(14m+8m+2m)×1.25=30.0mになるが、令第134条第2項は「よることができる」規定なので、有利な方を使える。

⚠️ ひっかけの所(No.17)

解き方前面道路の反対側に川などがあるときは、反対側の境界線を川の向こう側にあるものとみなす(令第134条第1項)。前面道路が2以上でその1つに川があるときは、令第132条第1項によらず、川がある道路を基準にほかの道路も同じ幅員で川があるものとみなせる(令第134条第2項)。

解き方後退距離は道路ごとに、建築物からその前面道路の境界線までの最小の水平距離(法第56条第2項)。

📖 法令集で引く条文

法第52条第2項、法第56条第1項第一号・第二号・第2項、法別表第3、令第132条第1項、令第134条第1項・第2項

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No.18防火地域・準防火地域内の建築物(地域の内外にわたる住宅・準防火地域の店舗と事務所・門と塀)

防火地域・準防火地域誤っているもの

防火地域及び準防火地域内の建築物の新築に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、いずれの建築物にも火熱遮断壁等はないものとする。

1「防火地域」と「防火地域又は準防火地域として指定されていない区域」にわたる建築物(過半が「防火地域又は準防火地域として指定されていない区域」内であり、防火地域外で防火壁で区画されていないもの)で、延べ面積120㎡、地上2階建ての一戸建て住宅の用途に供するものは、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。
2「準防火地域」内においては、延べ面積1,800㎡、平家建ての物品販売業を営む店舗の用途に供する建築物は、耐火建築物若しくは準耐火建築物又はこれらと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。
3「準防火地域」内においては、延べ面積1,300㎡、地上2階建ての事務所の用途に供する建築物は、耐火建築物若しくは準耐火建築物又はこれらと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。
4「準防火地域」内にある木造建築物等に附属する門又は塀で、高さ2mを超えるものは、延焼防止上支障のない構造としなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.18

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正答2誤っているものは、2である。
1
「防火地域」と「防火地域又は準防火地域として指定されていない区域」にわたる建築物(過半が「防火地域又は準防火地域として指定されていない区域」内であり、防火地域外で防火壁で区画されていないもの)で、延べ面積120㎡、地上2階建ての一戸建て住宅の用途に供するものは、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。
設問は、正しい。

法第65条第1項より、建築物が防火地域と指定されていない区域にわたる場合は、防火地域外で防火壁で区画されている場合を除き、その全部について防火地域内の建築物に関する規定を適用する(過半がどちらにあるかは関係ない)。法第61条・令第136条の2第一号より、防火地域内で延べ面積が100㎡を超える建築物は、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。延べ面積120㎡の住宅も当たる。

2正答
「準防火地域」内においては、延べ面積1,800㎡、平家建ての物品販売業を営む店舗の用途に供する建築物は、耐火建築物若しくは準耐火建築物又はこれらと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。
設問は、誤っている。

法第61条・令第136条の2第一号より、準防火地域内で延べ面積が1,500㎡を超える建築物は、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物(同号イ又はロ)としなければならない。延べ面積1,800㎡の店舗は、準耐火建築物などでは足りない。

3
「準防火地域」内においては、延べ面積1,300㎡、地上2階建ての事務所の用途に供する建築物は、耐火建築物若しくは準耐火建築物又はこれらと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。
設問は、正しい。

法第61条・令第136条の2第二号より、準防火地域内で地階を除く階数が2以下で延べ面積が500㎡を超え1,500㎡以下の建築物は、準耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物(耐火建築物などを含む)としなければならない。延べ面積1,300㎡の2階建て事務所は当たる。

4
「準防火地域」内にある木造建築物等に附属する門又は塀で、高さ2mを超えるものは、延焼防止上支障のない構造としなければならない。
設問は、正しい。

法第61条・令第136条の2第五号より、高さ2mを超える門又は塀で、防火地域内にある建築物に附属するもの又は準防火地域内にある木造建築物等に附属するものは、延焼防止上支障のない構造としなければならない。

⚠️ ひっかけの所(No.18)

選択肢2準防火地域で延べ面積1,500㎡を超える建築物は、耐火建築物等(準耐火建築物では足りない)(令第136条の2第一号)。

選択肢1防火地域と指定のない区域にわたる建築物は、防火壁で区画されていなければ、過半がどちらにあっても全部に防火地域の規定がかかる(法第65条第1項)。

📖 法令集で引く条文

法第61条、法第65条第1項、令第136条の2第一号・第二号・第五号

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📋 雑則・ホテル(No.19〜No.20)

No.19雑則(22条区域の内外にわたる屋根・火葬場の許可・予定道路・建築協定と借地権)

雑則誤っているもの

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1建築基準法第22条第1項の市街地の区域の内外にわたる共同住宅の屋根の構造は、その全部について、同項の規定の適用を受け、通常の火災を想定した火の粉による火災の発生を防止するために屋根に必要とされる所定の性能を有するものとしなければならない。
2都市計画区域内においては、火葬場は、都市計画においてその敷地の位置が決定していない場合であっても、特定行政庁が都市計画審議会の議を経てその敷地の位置が都市計画上支障がないと認めて許可した場合においては、新築することができる。
3地区計画等の区域内における建築物の敷地が特定行政庁の指定した予定道路に接する場合、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、当該予定道路を前面道路とみなして建築物の容積率の規定が適用される。
4建築協定書の作成に当たって、建築協定区域内の土地で借地権の目的となっている土地については、その土地の所有者及び借地権を有する者の合意がなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.19

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正答4誤っているものは、4である。
1
建築基準法第22条第1項の市街地の区域の内外にわたる共同住宅の屋根の構造は、その全部について、同項の規定の適用を受け、通常の火災を想定した火の粉による火災の発生を防止するために屋根に必要とされる所定の性能を有するものとしなければならない。
設問は、正しい。

法第24条より、建築物が法第22条第1項の市街地の区域の内外にわたる場合は、その全部について同項の市街地の区域内の建築物に関する規定を適用する。屋根の構造は全部、通常の火災を想定した火の粉による火災の発生を防止するために屋根に必要とされる性能に関する技術的基準(同項)に適合するものとする。

2
都市計画区域内においては、火葬場は、都市計画においてその敷地の位置が決定していない場合であっても、特定行政庁が都市計画審議会の議を経てその敷地の位置が都市計画上支障がないと認めて許可した場合においては、新築することができる。
設問は、正しい。

法第51条より、都市計画区域内では、火葬場などの用途に供する建築物は、都市計画でその敷地の位置が決定しているものでなければ新築できないが、特定行政庁が都市計画審議会の議を経てその敷地の位置が都市計画上支障がないと認めて許可した場合は、新築できる。

3
地区計画等の区域内における建築物の敷地が特定行政庁の指定した予定道路に接する場合、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、当該予定道路を前面道路とみなして建築物の容積率の規定が適用される。
設問は、正しい。

法第68条の7第5項より、予定道路が指定された場合に、敷地が予定道路に接するときなどは、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、予定道路を法第52条第2項の前面道路とみなして容積率の規定を適用する。

4正答
建築協定書の作成に当たって、建築協定区域内の土地で借地権の目的となっている土地については、その土地の所有者及び借地権を有する者の合意がなければならない。
設問は、誤っている。

法第70条第3項より、建築協定書については、土地の所有者等の全員の合意がなければならないが、建築協定区域内の土地に借地権の目的となっている土地がある場合は、その土地の所有者以外の土地の所有者等(借地権を有する者を含む)の全員の合意があれば足りる。借地権の目的となっている土地の所有者の合意は不要。

⚠️ ひっかけの所(No.19)

選択肢4借地権の目的となっている土地は、所有者ではなく借地権者の合意で足りる(法第70条第3項ただし書)。

選択肢122条区域の内外にわたる建築物は、全部に22条区域の規定がかかる(法第24条)。

📖 法令集で引く条文

法第22条第1項、法第24条、法第51条、法第68条の7第5項、法第70条第3項

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選択肢1は「防火地域・準防火地域」、選択肢2は「用途の制限」、選択肢3は「道路」の分野です。

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No.20ホテル(2つの用途地域にわたる敷地・客室の排煙設備・15階の歩行距離・客室の非常用の照明装置)

総合(ホテル)誤っているもの

ホテルに関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1敷地が第二種中高層住居専用地域内に800㎡、近隣商業地域内に850㎡と二つの用途地域にわたる場合、当該敷地には、ホテルを新築することができる。
2延べ面積3,000㎡のホテルにおいて、耐火構造の床若しくは壁又は防火戸その他の政令で定める防火設備で床面積30㎡に区画された客室には、排煙設備を設置しなくてもよい。
3主要構造部を耐火構造とした地上15階建てのホテルにおいて、15階の客室及びこれから地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でした場合、当該客室の各部分から避難階又は地上に通ずる直通階段の一に至る歩行距離は、60mとすることができる。
41階を避難階とするホテルにおいて、3階以上の階にある床面積50㎡の客室には、採光上有効な窓がある場合であっても、非常用の照明装置を設けなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.20

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正答3誤っているものは、3である。
1
敷地が第二種中高層住居専用地域内に800㎡、近隣商業地域内に850㎡と二つの用途地域にわたる場合、当該敷地には、ホテルを新築することができる。
設問は、正しい。

法第91条より、敷地が2つの用途地域にわたる場合は、用途の制限について、敷地の過半の属する地域の規定を適用する。過半(850㎡)は近隣商業地域で、近隣商業地域内ではホテルを建築できる(法別表第2(り)項に当たらない)ので、敷地全体でホテルを新築できる。

2
延べ面積3,000㎡のホテルにおいて、耐火構造の床若しくは壁又は防火戸その他の政令で定める防火設備で床面積30㎡に区画された客室には、排煙設備を設置しなくてもよい。
設問は、正しい。

令第126条の2第1項第一号より、法別表第1(い)欄(2)項の用途(ホテルなど)の特殊建築物のうち、準耐火構造の床若しくは壁又は防火設備で区画された部分で、床面積が100㎡以内のものには、排煙設備を設けなくてよい。耐火構造の床・壁と防火設備で区画された床面積30㎡の客室は、これに当たる。

3正答
主要構造部を耐火構造とした地上15階建てのホテルにおいて、15階の客室及びこれから地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でした場合、当該客室の各部分から避難階又は地上に通ずる直通階段の一に至る歩行距離は、60mとすることができる。
設問は、誤っている。

令第120条第1項の表の(二)より、主要構造部が準耐火構造(耐火構造を含む)又は不燃材料の建築物の(2)項の用途(ホテル)の主たる用途に供する居室から直通階段に至る歩行距離は50m以下。同条第2項より、居室と主たる廊下・階段などの壁・天井の仕上げを準不燃材料としたものは10mを加えられるが、同項ただし書より、15階以上の階の居室には適用されない(同条第3項の10mを減じる決まりも、仕上げを準不燃材料としたものには適用されない)。15階の客室は50mで、60mとすることはできない。

4
1階を避難階とするホテルにおいて、3階以上の階にある床面積50㎡の客室には、採光上有効な窓がある場合であっても、非常用の照明装置を設けなければならない。
設問は、正しい。

令第126条の4より、法別表第1(い)欄(2)項の用途(ホテル)の特殊建築物の居室には、非常用の照明装置を設けなければならない。同条ただし書第二号で除かれるのは「病院の病室、下宿の宿泊室又は寄宿舎の寝室その他これらに類する居室」で、ホテルの客室は含まれない。避難階の直上階又は直下階の居室などの例外(同条ただし書第四号)にも3階以上の階は当たらないので、採光上有効な窓があっても非常用の照明装置が必要。

⚠️ ひっかけの所(No.20)

選択肢3内装を準不燃材料とした場合の歩行距離の「+10m」は、15階以上の階の居室には使えない(令第120条第2項ただし書)。(2)項の用途の15階は50m。

選択肢4非常用の照明装置が不要な居室は病院の病室・下宿の宿泊室・寄宿舎の寝室など(令第126条の4ただし書第二号)。ホテルの客室は不要とされていない。

📖 法令集で引く条文

法第48条、法第91条、法別表第2(に)項・(り)項、令第120条第1項〜第3項、令第126条の2第1項第一号、令第126条の4

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選択肢1は「用途の制限」、選択肢3は「避難施設」の分野です。

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👷 建築士法(No.21〜No.22)

No.21建築士・建築士事務所(定期講習の期限・構造計算の証明書・専任の管理建築士・設計受託契約の書面)

建築士法誤っているもの

建築士又は建築士事務所に関する次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。

1令和7年度に一級建築士試験に合格し、令和8年度に建築士事務所に所属することとなった一級建築士は、令和11年3月31日までに初めての一級建築士定期講習を受けなければならない。
2構造設計一級建築士は、一級建築士でなければ設計できない建築物のうち、建築基準法第20条第1項第一号又は第二号に該当するものの構造設計を行って、その構造設計図書に構造設計一級建築士である旨の表示をした場合であっても、構造計算によって建築物の安全性を確かめた旨の証明書を設計の委託者に交付しなければならない。
3管理建築士は、自らが管理する建築士事務所の規模にかかわらず、当該建築士事務所において専任でなければならない。
4建築士事務所の開設者は、延べ面積が500㎡の建築物の新築について、他の建築士事務所の開設者から設計の業務の一部を受託する設計受託契約を締結するときは、設計図書の種類、報酬の額及び支払の時期等を記載した書面に署名又は記名押印をして、相互に交付しなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.21

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正答2誤っているものは、2である。
1
令和7年度に一級建築士試験に合格し、令和8年度に建築士事務所に所属することとなった一級建築士は、令和11年3月31日までに初めての一級建築士定期講習を受けなければならない。
設問は、正しい。

建築士法第22条の2・同法施行規則第17条の37第1項の表の一イより、一級建築士試験に合格した日の属する年度の翌年度の開始の日から起算して3年以内に建築士事務所に所属した一級建築士で、定期講習を受けたことがない者は、その3年以内に一級建築士定期講習を受けなければならない。令和7年度に合格した場合、翌年度の開始の日(令和8年4月1日)から3年以内=令和11年3月31日まで。

2正答
構造設計一級建築士は、一級建築士でなければ設計できない建築物のうち、建築基準法第20条第1項第一号又は第二号に該当するものの構造設計を行って、その構造設計図書に構造設計一級建築士である旨の表示をした場合であっても、構造計算によって建築物の安全性を確かめた旨の証明書を設計の委託者に交付しなければならない。
設問は、誤っている。

建築士法第20条第2項より、建築士は、構造計算によって建築物の安全性を確かめた場合は、その旨の証明書を設計の委託者に交付しなければならないが、同項ただし書より、同法第20条の2第1項又は第2項の規定の適用がある場合は、この限りでない。構造設計一級建築士が、一級建築士でなければ設計できない建築物のうち建築基準法第20条第1項第一号又は第二号の建築物の構造設計を行い、構造設計一級建築士である旨の表示をした場合(建築士法第20条の2第1項)は、証明書の交付は不要。

3
管理建築士は、自らが管理する建築士事務所の規模にかかわらず、当該建築士事務所において専任でなければならない。
設問は、正しい。

建築士法第24条第1項より、建築士事務所の開設者は、建築士事務所ごとに、その建築士事務所を管理する専任の一級建築士、二級建築士又は木造建築士(管理建築士)を置かなければならない。建築士事務所の規模による例外はない。

4
建築士事務所の開設者は、延べ面積が500㎡の建築物の新築について、他の建築士事務所の開設者から設計の業務の一部を受託する設計受託契約を締結するときは、設計図書の種類、報酬の額及び支払の時期等を記載した書面に署名又は記名押印をして、相互に交付しなければならない。
設問は、正しい。

建築士法第22条の3の3第1項より、延べ面積が300㎡を超える建築物の新築に係る設計受託契約の当事者は、契約の締結に際して、作成する設計図書の種類、報酬の額及び支払の時期などを書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。建築士事務所の開設者が他の建築士事務所の開設者から設計の業務の一部を受託する契約も、設計受託契約(同法第22条の3の2)に当たる。

⚠️ ひっかけの所(No.21)

選択肢2構造設計一級建築士が構造設計をして表示した場合(建築士法第20条の2第1項)は、構造計算の証明書の交付は不要(同法第20条第2項ただし書)。

選択肢4延べ面積300㎡を超える建築物の新築の設計受託契約の書面は、建築士事務所どうしの再委託の契約にも必要。

📖 法令集で引く条文

建築士法第20条第2項、第20条の2第1項、第22条の2、第22条の3の3第1項、第24条第1項、同法施行規則第17条の37

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選択肢3は「建築士事務所」の分野です。

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No.22建築士事務所の登録の取消し等の処分の事由(一括再委託・管理建築士の処分・所属建築士の処分・無資格者の設計)

建築士法該当しないもの

次の記述のうち、建築士法上、建築士事務所の登録の取消し等の処分の事由に該当しないものはどれか。

1建築士事務所の開設者が、延べ面積が300㎡を超える建築物の新築工事に係る設計又は工事監理の業務を、一括して他の建築士事務所の開設者に委託した場合
2管理建築士が、当該建築士事務所の業務ではない行為について、建築基準法の規定に違反して、建築士免許の取消しを受けた場合
3建築士事務所に属する建築士が、当該建築士事務所の業務ではない行為について、建築基準法の規定に違反して、建築士免許の取消しを受けた場合
4建築士事務所に属する者で建築士でないものが、当該建築士事務所の業務として、建築士法の規定により建築士でなければ設計できないとされている建築物の設計を行った場合

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.22

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正答3処分の事由に該当しないものは、3である。
1
建築士事務所の開設者が、延べ面積が300㎡を超える建築物の新築工事に係る設計又は工事監理の業務を、一括して他の建築士事務所の開設者に委託した場合
処分の事由に該当する。

建築士法第24条の3第2項より、建築士事務所の開設者は、延べ面積が300㎡を超える建築物の新築工事に係る設計又は工事監理の業務を、委託者の許諾を得た場合でも、一括して他の建築士事務所の開設者に委託してはならない。同法第26条第2項第一号より、開設者が同法第24条の3などの規定に違反したときは、処分の事由になる。

2
管理建築士が、当該建築士事務所の業務ではない行為について、建築基準法の規定に違反して、建築士免許の取消しを受けた場合
処分の事由に該当する。

建築士法第26条第2項第四号より、管理建築士が同法第10条第1項の規定による処分(免許の取消しなど)を受けたときは、建築士事務所の処分の事由になる。建築士事務所の業務として行った行為かどうかは問わない。

3正答
建築士事務所に属する建築士が、当該建築士事務所の業務ではない行為について、建築基準法の規定に違反して、建築士免許の取消しを受けた場合
処分の事由に該当しない。

建築士法第26条第2項第五号より、建築士事務所に属する建築士が処分を受けたことが事由になるのは、その属する建築士事務所の業務として行った行為を理由として同法第10条第1項の規定による処分を受けたとき。建築士事務所の業務ではない行為についての免許の取消しは、処分の事由に該当しない。

4
建築士事務所に属する者で建築士でないものが、当該建築士事務所の業務として、建築士法の規定により建築士でなければ設計できないとされている建築物の設計を行った場合
処分の事由に該当する。

建築士法第26条第2項第八号より、建築士事務所に属する者で建築士でないものが、その属する建築士事務所の業務として、同法第3条第1項、第3条の2第1項などの規定に違反して、建築物の設計などをしたときは、処分の事由になる。

⚠️ ひっかけの所(No.22)

選択肢3所属する建築士の免許取消しが事務所の処分の事由になるのは、建築士事務所の業務として行った行為が理由の場合だけ(建築士法第26条第2項第五号)。管理建築士は業務以外の行為でも事由になる(第四号)。

📖 法令集で引く条文

建築士法第24条の3第2項、第26条第2項第一号・第四号・第五号・第八号

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📚 関係法令(No.23〜No.26)

No.23都市計画法(開発行為・市街化調整区域の仮設建築物・開発許可の申請書・排水施設の基準)

関係法令(都市計画法)誤っているもの

次の記述のうち、都市計画法上、誤っているものはどれか。

1建築物の建築の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更は、その土地の規模にかかわらず「開発行為」である。
2市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内において、仮設建築物を新築する場合は、都道府県知事の許可を受ける必要がある。
3開発許可の申請書には、開発行為に関係がある公共施設の管理者の同意を得たことを証する書面、開発行為又は開発行為に関する工事により設置される公共施設を管理することとなる者等との協議の経過を示す書面その他国土交通省令で定める図書を添付しなければならない。
4開発許可の基準においては、排水路その他の排水施設が、当該地域における降水量などの事項を勘案して、開発区域内の下水を有効に排出するとともに、その排出によって開発区域及びその周辺の地域に溢いっ水等による被害が生じないような構造及び能力で適当に配置されるように設計が定められていることとされている。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.23

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正答2誤っているものは、2である。
1
建築物の建築の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更は、その土地の規模にかかわらず「開発行為」である。
設問は、正しい。

都市計画法第4条第12項より、開発行為とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更をいい、土地の規模は定義に関係しない(許可が必要かどうかは規模で決まる)。

2正答
市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内において、仮設建築物を新築する場合は、都道府県知事の許可を受ける必要がある。
設問は、誤っている。

都市計画法第43条第1項より、市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内では、原則として都道府県知事の許可を受けなければ建築物を新築できないが、同項第三号より、仮設建築物の新築は許可が不要。

3
開発許可の申請書には、開発行為に関係がある公共施設の管理者の同意を得たことを証する書面、開発行為又は開発行為に関する工事により設置される公共施設を管理することとなる者等との協議の経過を示す書面その他国土交通省令で定める図書を添付しなければならない。
設問は、正しい。

都市計画法第30条第2項より、開発許可の申請書には、同法第32条第1項の公共施設の管理者の同意を得たことを証する書面、同条第2項の公共施設を管理することとなる者などとの協議の経過を示す書面その他国土交通省令で定める図書を添付しなければならない。

4
開発許可の基準においては、排水路その他の排水施設が、当該地域における降水量などの事項を勘案して、開発区域内の下水を有効に排出するとともに、その排出によって開発区域及びその周辺の地域に溢いっ水等による被害が生じないような構造及び能力で適当に配置されるように設計が定められていることとされている。
設問は、正しい。

都市計画法第33条第1項第三号より、開発許可の基準として、排水路その他の排水施設が、当該地域における降水量などを勘案して、開発区域内の下水を有効に排出するとともに、その排出によって開発区域及びその周辺の地域に溢水等による被害が生じないような構造及び能力で適当に配置されるように設計が定められていることが求められる。

⚠️ ひっかけの所(No.23)

選択肢2市街化調整区域の開発区域以外での建築の許可(都市計画法第43条第1項)は、仮設建築物の新築には不要(同項第三号)。

📖 法令集で引く条文

都市計画法第4条第12項、第30条第2項、第32条、第33条第1項第三号、第43条第1項

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No.24消防法(診療所の避難器具・ホテルの消防用水・共同住宅の連結送水管・自動車車庫の排煙設備)

関係法令(消防法)誤っているもの

次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。ただし、建築物は、いずれも無窓階を有しないものとし、指定可燃物の貯蔵又は取扱いは行わないものとする。

1地上3階建ての患者を入院させるための施設を有しない診療所(避難階は地上1階)で、各階の収容人員が20人以上のものについては、原則として、2階以上の階に避難器具を設置しなければならない。
2延べ面積(地階に係るものを除く。)25,000㎡、高さ40mの耐火建築物のホテルについては、原則として、消防用水を設置しなければならない。
3延べ面積3,000㎡、地上7階建ての共同住宅については、原則として、連結送水管を設置しなければならない。
4地上1階に設ける自動車車庫で、床面積が1,000㎡のものについては、原則として、排煙設備を設置しなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.24

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正答4誤っているものは、4である。
1
地上3階建ての患者を入院させるための施設を有しない診療所(避難階は地上1階)で、各階の収容人員が20人以上のものについては、原則として、2階以上の階に避難器具を設置しなければならない。
設問は、正しい。

消防法施行令第25条第1項第一号より、別表第1(6)項の防火対象物(診療所など)の2階以上の階又は地階で、収容人員が20人以上のものには、原則として避難器具を設置しなければならない。

2
延べ面積(地階に係るものを除く。)25,000㎡、高さ40mの耐火建築物のホテルについては、原則として、消防用水を設置しなければならない。
設問は、正しい。

消防法施行令第27条第1項第二号より、高さが31mを超え、かつ、延べ面積(地階に係るものを除く)が25,000㎡以上の建築物には、原則として消防用水を設置しなければならない。

3
延べ面積3,000㎡、地上7階建ての共同住宅については、原則として、連結送水管を設置しなければならない。
設問は、正しい。

消防法施行令第29条第1項第一号より、地階を除く階数が7以上の建築物には、原則として連結送水管を設置しなければならない。

4正答
地上1階に設ける自動車車庫で、床面積が1,000㎡のものについては、原則として、排煙設備を設置しなければならない。
設問は、誤っている。

消防法施行令第28条第1項第三号より、別表第1(13)項(自動車車庫など)の防火対象物で排煙設備が必要なのは、地階又は無窓階で、床面積が1,000㎡以上のもの。地上1階に設ける自動車車庫(無窓階を有しない)には、床面積1,000㎡でも排煙設備の設置は不要。

⚠️ ひっかけの所(No.24)

選択肢4消防法の排煙設備が必要な自動車車庫(別表第1(13)項イ)は、地階又は無窓階で床面積1,000㎡以上のもの(消防法施行令第28条第1項第三号)。地上1階で無窓階でなければ不要。

📖 法令集で引く条文

消防法第17条第1項、同法施行令第25条第1項第一号、第27条第1項第二号、第28条第1項第三号、第29条第1項第一号、別表第1

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No.25バリアフリー法(用途変更の基準の範囲・車椅子使用者用客室の便所・案内所・敷地内の通路の傾斜路)

関係法令(バリアフリー法)誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

次の記述のうち、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、誤っているものはどれか。

1既存の倉庫の一部を用途変更し、床面積の合計が2,000㎡の飲食店とするときは、当該用途変更に係る部分に限り、建築物移動等円滑化基準に適合させればよい。
2床面積の合計が4,500㎡のホテルを新築するに当たって、客室の総数が150の場合に設ける車椅子使用者用客室について、当該客室が設けられた階に不特定かつ多数の者が利用する便所(車椅子使用者用便房が設けられたもの)が1以上(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれ1以上)設けられているときは、当該客室の便所内に車椅子使用者用便房を設けなくてもよい。
3建築物移動等円滑化基準への適合が求められる建築物において、案内所を設ける場合には、当該建築物の移動等円滑化の措置がとられたエレベーターその他の昇降機又は便所の配置を点字その他国土交通大臣が定める方法により視覚障害者に示すための設備を設けなくてもよい。
4床面積の合計が3,000㎡の老人ホームを新築するとき、移動等円滑化経路を構成する敷地内の通路に設ける傾斜路の幅は、段に代わるものにあっては120cm以上、段に併設するものにあっては90cm以上としなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.25

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正答1誤っているものは、1である。
1正答
既存の倉庫の一部を用途変更し、床面積の合計が2,000㎡の飲食店とするときは、当該用途変更に係る部分に限り、建築物移動等円滑化基準に適合させればよい。
設問は、誤っている。

バリアフリー法第14条第1項・同法施行令第9条より、用途の変更をして床面積の合計2,000㎡以上の特別特定建築物(飲食店は同令第5条)とするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。同令第22条第1項より、増築等(用途の変更を含む)の場合に基準が適用されるのは、当該増築等に係る部分のほか、道等からその部分にある利用居室までの経路、不特定かつ多数の者が利用する便所、その便所の車椅子使用者用便房までの経路、駐車場などで、用途変更に係る部分に限られない。

2
床面積の合計が4,500㎡のホテルを新築するに当たって、客室の総数が150の場合に設ける車椅子使用者用客室について、当該客室が設けられた階に不特定かつ多数の者が利用する便所(車椅子使用者用便房が設けられたもの)が1以上(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれ1以上)設けられているときは、当該客室の便所内に車椅子使用者用便房を設けなくてもよい。
設問は、正しい。

バリアフリー法施行令第15条第1項より、客室の総数が50以上のホテルには、客室の総数の1/100以上の車椅子使用者用客室を設けなければならない(150室なら2室以上)。同条第2項第一号ただし書より、その客室が設けられている階に、不特定かつ多数の者が利用する便所(車椅子使用者用便房が設けられたもの)が1以上(男子用・女子用の区別があるときはそれぞれ1以上)設けられている場合は、客室の便所内に車椅子使用者用便房を設けなくてよい。

3
建築物移動等円滑化基準への適合が求められる建築物において、案内所を設ける場合には、当該建築物の移動等円滑化の措置がとられたエレベーターその他の昇降機又は便所の配置を点字その他国土交通大臣が定める方法により視覚障害者に示すための設備を設けなくてもよい。
設問は、正しい。

バリアフリー法施行令第20条より、建築物にはエレベーターその他の昇降機、便所などの配置を表示した案内板などの設備や、点字などで視覚障害者に示すための設備を設けるが、同条第3項より、案内所を設ける場合には、これらの規定は適用しない。

4
床面積の合計が3,000㎡の老人ホームを新築するとき、移動等円滑化経路を構成する敷地内の通路に設ける傾斜路の幅は、段に代わるものにあっては120cm以上、段に併設するものにあっては90cm以上としなければならない。
設問は、正しい。

バリアフリー法施行令第18条第2項第七号ニより、移動等円滑化経路を構成する敷地内の通路に設ける傾斜路の幅は、段に代わるものにあっては120cm以上、段に併設するものにあっては90cm以上とする。床面積の合計3,000㎡の老人ホームは特別特定建築物(同令第5条第九号)で、2,000㎡以上なので適用される。

⚠️ ひっかけの所(No.25)

選択肢1用途変更(増築等)のときに基準がかかるのは、その部分だけではない。道等からその部分の利用居室までの経路や、不特定多数が利用する便所・駐車場なども対象(同法施行令第22条第1項)。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2025年6月1日施行の改正(劇場等の客席の車椅子使用者用部分の規定の新設など)で、バリアフリー法施行令の条番号が1つずつ繰り下がった(車椅子使用者用客室:第15条→第16条、移動等円滑化経路:第18条→第19条、案内設備:第20条→第21条、増築等の適用範囲:第22条→第23条)。内容は同じで、答えは変わらない。

📖 法令集で引く条文

バリアフリー法第14条第1項、同法施行令第5条、第9条、第15条、第18条、第20条、第22条

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No.26建築物省エネ法(増築の適合義務の範囲・建築士の説明・特定共同住宅等建設工事業者・向上計画の認定)

関係法令(建築物省エネ法)誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

次の記述のうち、「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」上、誤っているものはどれか。

1建築主は、既存の事務所において、床面積500㎡の増築をしようとするときは、建築物全体を、建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければならない。
2建築士は、建築物の建築等に係る設計を行うときは、国土交通省令で定めるところにより、当該設計の委託をした建築主に対し、当該設計に係る建築物のエネルギー消費性能その他建築物のエネルギー消費性能の向上に資する事項について説明するよう努めなければならない。
31年間に新たに建設する請負型規格共同住宅等の住戸の数が1,000戸以上である特定共同住宅等建設工事業者は、その新たに建設する請負型規格共同住宅等を、エネルギー消費性能の一層の向上のために必要な住宅の構造及び設備に関する基準に適合させるように努めなければならない。
4建築主等は、エネルギー消費性能の一層の向上のための建築物の修繕をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.26

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正答1誤っているものは、1である。
1正答
建築主は、既存の事務所において、床面積500㎡の増築をしようとするときは、建築物全体を、建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければならない。
設問は、誤っている。

建築物省エネ法第10条第1項より、建築主は、建築物の建築をしようとするときは、当該建築物(増築又は改築をする場合にあっては、当該増築又は改築をする建築物の部分)を建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければならない(この規定は、問題集の注意事項により2025年4月1日の版で出題)。床面積500㎡の増築は、増築部分を適合させればよく、建築物全体を適合させる必要はない。

2
建築士は、建築物の建築等に係る設計を行うときは、国土交通省令で定めるところにより、当該設計の委託をした建築主に対し、当該設計に係る建築物のエネルギー消費性能その他建築物のエネルギー消費性能の向上に資する事項について説明するよう努めなければならない。
設問は、正しい。

建築物省エネ法第6条第3項より、建築士は、建築物の建築又は修繕等に係る設計を行うときは、国土交通省令で定めるところにより、設計の委託をした建築主に対し、その建築物のエネルギー消費性能その他エネルギー消費性能の向上に資する事項について説明するよう努めなければならない(この規定は、問題集の注意事項により2025年4月1日の版で出題)。

3
1年間に新たに建設する請負型規格共同住宅等の住戸の数が1,000戸以上である特定共同住宅等建設工事業者は、その新たに建設する請負型規格共同住宅等を、エネルギー消費性能の一層の向上のために必要な住宅の構造及び設備に関する基準に適合させるように努めなければならない。
設問は、正しい。

建築物省エネ法第24条第2項・同法施行令第6条第2項より、1年間に新たに建設する請負型規格共同住宅等の住戸の数が1,000戸以上である特定共同住宅等建設工事業者は、新たに建設する請負型規格共同住宅等を、エネルギー消費性能の一層の向上のために必要な住宅の構造及び設備に関する基準(同法第25条第1項)に適合させるよう努めなければならない(この規定は、問題集の注意事項により2025年4月1日の版で出題)。

4
建築主等は、エネルギー消費性能の一層の向上のための建築物の修繕をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。
設問は、正しい。

建築物省エネ法第29条第1項より、建築主等は、エネルギー消費性能の一層の向上に資する建築物の新築又はエネルギー消費性能の一層の向上のための建築物の増築、改築若しくは修繕等をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる(この規定は、問題集の注意事項により2025年4月1日の版で出題)。

⚠️ ひっかけの所(No.26)

選択肢12025年4月の改正後、増築・改築の省エネ基準の適合義務は「増築又は改築をする部分」だけ。建築物全体ではない。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2027年4月1日施行の改正で、特定共同住宅等建設工事業者は「前年度に新たに建設した」請負型規格共同住宅等の住戸の数で決まる書き方になり、1,000戸の決まりは建築物省エネ法施行令第6条第2項から第7条第2項に移る。選択肢3の内容(1,000戸以上・努力義務)は同じで、答えは変わらない。

📖 法令集で引く条文

建築物省エネ法第6条第3項、第10条第1項、第24条第2項、第25条第1項、第29条第1項、同法施行令第6条第2項

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🧩 設計者の判断(総合)・関係法令(No.27〜No.30)

No.27設計者の判断(鉄筋コンクリート造5階建ての共同住宅の外壁の開口部:補強筋・外皮基準・避難階段の出口の戸・防火設備)

総合誤っているもの

以下の条件に該当する建築物の新築に係る設計に際して、「外壁の開口部」に係る建築基準法その他の法令の規定の適用に関する設計者の判断として、次の記述のうち、誤っているものはどれか。
【条件】
・用途:共同住宅
・構造:鉄筋コンクリート造
・階数:地上5階建て
・建築物エネルギー消費性能基準に係る地域の区分:6

1耐力壁である外壁の開口部について、その周囲に、径12mmの補強筋を配置した。
2外壁の開口部について、断熱性能の高い窓を設けて、単位住戸の「外皮平均熱貫流率」が0.50W/(㎡・度)及び「冷房期の平均日射熱取得率」が2.5となるようにした。
3外壁の開口部のうち、避難階段から屋外に通ずる出口について、屋内からかぎを用いて解錠できる戸を設け、かつ、当該戸の近くの見やすい場所にその解錠方法を表示することとした。
4「延焼のおそれのある部分」に位置する外壁の開口部において、加熱開始後20分間の遮炎性能を有する防火設備を設けた。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.27

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正答3誤っているものは、3である。
1
耐力壁である外壁の開口部について、その周囲に、径12mmの補強筋を配置した。
設問は、正しい。

令第78条の2第1項第二号より、鉄筋コンクリート造の耐力壁は、開口部周囲に径12mm以上の補強筋を配置しなければならない。径12mmの補強筋は適合する。

2
外壁の開口部について、断熱性能の高い窓を設けて、単位住戸の「外皮平均熱貫流率」が0.50W/(㎡・度)及び「冷房期の平均日射熱取得率」が2.5となるようにした。
設問は、正しい。

建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令第1条第1項第二号イより、住宅部分の外皮の基準は、単位住戸の外皮平均熱貫流率と冷房期の平均日射熱取得率が、地域の区分に応じた数値以下であること。地域の区分6は、外皮平均熱貫流率0.87以下・冷房期の平均日射熱取得率2.8以下なので、0.50・2.5は適合する。

3正答
外壁の開口部のうち、避難階段から屋外に通ずる出口について、屋内からかぎを用いて解錠できる戸を設け、かつ、当該戸の近くの見やすい場所にその解錠方法を表示することとした。
設問は、誤っている。

令第125条の2第1項第一号より、屋内の避難階段などから屋外に通ずる出口に設ける戸の施錠装置は、法令の規定により人を拘禁する目的に供せられるものを除き、屋内からかぎを用いることなく解錠できるものとし、かつ、戸の近くの見やすい場所にその解錠方法を表示しなければならない。かぎを用いて解錠する戸は適合しない。

4
「延焼のおそれのある部分」に位置する外壁の開口部において、加熱開始後20分間の遮炎性能を有する防火設備を設けた。
設問は、正しい。

法第2条第九号の二ロ・令第109条の2より、耐火建築物の外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に設ける防火設備は、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間加熱面以外の面に火炎を出さないもの(遮炎性能)とする。

⚠️ ひっかけの所(No.27)

選択肢3避難階段から屋外に通ずる出口などの戸の施錠装置は、屋内から「かぎを用いることなく」解錠できるものとする(令第125条の2第1項)。

選択肢2地域の区分6の住宅の外皮基準は、外皮平均熱貫流率0.87以下・冷房期の平均日射熱取得率2.8以下。

📖 法令集で引く条文

法第2条第九号の二ロ、令第78条の2第1項第二号、令第109条の2、令第125条の2第1項、建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令第1条第1項第二号

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選択肢1は「構造の仕様規定」、選択肢2は「建築物省エネ法」、選択肢4は「防火」の分野です。

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No.28設計者・管理者の判断(地上5階建ての劇場の戸:客席の出口・出入口の自動ドア・防火戸の管理・屋内避難階段の防火戸)

総合誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

以下の条件に該当する建築物の新築に係る設計及び管理に際して、「戸」に係る建築基準法その他の法令の規定の適用に関する設計者及び管理者の判断として、次の記述のうち、誤っているものはどれか。
【条件】
・用途:劇場
・階数:地上5階建て
・延べ面積:2,500㎡(各階の床面積500㎡)

1客席からの出口に設ける戸の構造を、客席からの避難を想定して、外開きとした。
2エントランスホールの出入口に設ける戸を、自動的に開閉する構造とし、かつ、その前後に高低差を設けないようにした。
3防火戸について、その閉鎖の支障になる物件が放置されたり、みだりに存置されることがないように管理することとした。
4屋内避難階段の出入口に設ける防火戸について、熱感知器によって自動的に閉鎖する構造とした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.28

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正答4誤っているものは、4である。
1
客席からの出口に設ける戸の構造を、客席からの避難を想定して、外開きとした。
設問は、正しい。

令第118条より、劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂又は集会場における客席からの出口の戸は、内開きとしてはならない。外開きとすれば適合する。

2
エントランスホールの出入口に設ける戸を、自動的に開閉する構造とし、かつ、その前後に高低差を設けないようにした。
設問は、正しい。

バリアフリー法施行令第18条第2項第二号ロより、移動等円滑化経路を構成する出入口に戸を設ける場合は、自動的に開閉する構造その他の車椅子使用者が容易に開閉して通過できる構造とし、かつ、その前後に高低差がないこと。延べ面積2,500㎡の劇場は特別特定建築物で、床面積2,000㎡以上なので、この基準に適合させなければならない。

3
防火戸について、その閉鎖の支障になる物件が放置されたり、みだりに存置されることがないように管理することとした。
設問は、正しい。

消防法第8条の2の4より、劇場などの防火対象物の管理について権原を有する者は、廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設について避難の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理し、かつ、防火戸についてその閉鎖の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理しなければならない。

4正答
屋内避難階段の出入口に設ける防火戸について、熱感知器によって自動的に閉鎖する構造とした。
設問は、誤っている。

令第123条第1項第六号より、屋内の避難階段の階段に通ずる出入口には、令第112条第19項第二号に規定する構造の防火設備を設けなければならない。同号ロより、その防火設備は、遮煙性能を有し、常時閉鎖又は作動をした状態にあるもの以外のものは、火災により煙が発生した場合に自動的に閉鎖又は作動をするものとする。熱感知器による自動閉鎖では適合しない。

⚠️ ひっかけの所(No.28)

選択肢4屋内の避難階段の出入口の防火戸は、煙が発生したときに自動的に閉まる遮煙性能のある構造(令第123条第1項第六号・令第112条第19項第二号)。熱感知器では足りない。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2025年6月1日施行の改正で、バリアフリー法施行令の条番号が繰り下がり、移動等円滑化経路の決まりは第18条から第19条になった(出入口の戸の決まりは同じ)。答えは変わらない。

📖 法令集で引く条文

令第112条第19項第二号、令第118条、令第123条第1項第六号、バリアフリー法施行令第18条第2項第二号、消防法第8条の2の4

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選択肢2は「バリアフリー法」、選択肢3は「消防法」の分野です。

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No.29計画の認定による建築基準法の特例(耐震改修・バリアフリー・長期優良住宅・建築物省エネ法)

総合(関係法令)誤っているもの

各法律に基づく「計画」について、所管行政庁による認定を受けることで、建築基準法に基づく規定の適用を受けないことを説明する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1「建築物の耐震改修の促進に関する法律」に基づく「建築物の耐震改修の計画」の認定を受けた場合、当該計画に係る建築物については、建築基準法第3条第2項の規定を適用するものとし、建築基準法第27条第2項の規定、容積率関係規定及び建蔽率関係規定の適用を受けない。
2「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づく「特定建築物の建築等及び維持保全の計画」の認定を受けた場合、当該計画に係る建築物については、建築基準法第52条等に係る容積率の算定の基礎となる延べ面積に、一部の床面積を算入しない。
3「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づく「長期優良住宅建築等計画」の認定を受けた場合、当該計画に係る住宅については、特定行政庁の許可の範囲内において、建築基準法第52条等に係る容積率の規定による限度を超えるものとすることができる。
4「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」に基づく「建築物エネルギー消費性能向上計画」の認定を受けた場合、当該計画に係る建築物については、建築基準法第53条等に係る建蔽率の規定の適用を受けない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.29

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正答4誤っているものは、4である。
1
「建築物の耐震改修の促進に関する法律」に基づく「建築物の耐震改修の計画」の認定を受けた場合、当該計画に係る建築物については、建築基準法第3条第2項の規定を適用するものとし、建築基準法第27条第2項の規定、容積率関係規定及び建蔽率関係規定の適用を受けない。
設問は、正しい。

耐震改修促進法第17条第6項より、所管行政庁が耐震改修の計画の認定をしたときは、一定の建築物について建築基準法第3条第2項の規定を適用する(既存不適格のまま)。耐震改修促進法第17条第7項から第9項までより、認定を受けた計画に係る一定の建築物には、建築基準法第27条第2項、容積率関係規定、建蔽率関係規定は適用されない。

2
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づく「特定建築物の建築等及び維持保全の計画」の認定を受けた場合、当該計画に係る建築物については、建築基準法第52条等に係る容積率の算定の基礎となる延べ面積に、一部の床面積を算入しない。
設問は、正しい。

バリアフリー法第19条より、認定特定建築物(特定建築物の建築等及び維持保全の計画の認定を受けたもの)の建築物特定施設の床面積のうち、移動等円滑化の措置をとることにより通常の建築物の建築物特定施設の床面積を超えることとなる部分として政令で定める床面積は、容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しない。

3
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づく「長期優良住宅建築等計画」の認定を受けた場合、当該計画に係る住宅については、特定行政庁の許可の範囲内において、建築基準法第52条等に係る容積率の規定による限度を超えるものとすることができる。
設問は、正しい。

長期優良住宅法第18条第1項より、敷地面積が政令で定める規模以上の認定長期優良住宅建築等計画に基づく住宅で、特定行政庁が支障がないと認めて許可したものの容積率又は各部分の高さは、その許可の範囲内において、建築基準法の容積率の規定による限度などを超えるものとすることができる。

4正答
「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」に基づく「建築物エネルギー消費性能向上計画」の認定を受けた場合、当該計画に係る建築物については、建築基準法第53条等に係る建蔽率の規定の適用を受けない。
設問は、誤っている。

建築物省エネ法第35条第1項より、認定建築物エネルギー消費性能向上計画に係る建築物の床面積のうち、エネルギー消費性能の向上のための設備の設置により通常の建築物の床面積を超えることとなるものとして政令で定める床面積は、容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しない(この規定は、問題集の注意事項により2025年4月1日の版で出題)。建蔽率の規定の適用を受けないという特例はない。

⚠️ ひっかけの所(No.29)

選択肢4建築物エネルギー消費性能向上計画の認定で受けられるのは、省エネ性能向上のための設備の部分を容積率の延べ面積に算入しない特例(建築物省エネ法第35条)。建蔽率の規定の適用がなくなるわけではない。

📖 法令集で引く条文

耐震改修促進法第17条第3項・第6項〜第9項、バリアフリー法第19条、長期優良住宅法第18条第1項、建築物省エネ法第35条第1項

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選択肢2は「バリアフリー法」、選択肢4は「建築物省エネ法」の分野です。

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No.30関係法令(宅地造成等の中間検査・緑化地域の緑化率・駐車場法の附置義務・流通業務地区)

関係法令(総合)誤っているもの

次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。

1「宅地造成及び特定盛土等規制法」に基づき、宅地造成等工事規制区域内において行われる切土であって、当該切土をした土地の部分に高さが3mの崖を生ずることとなる工事の許可を受けた工事について、特定工程に係る工事を終えたときは、都道府県知事の中間検査を申請しなければならない。
2「都市緑地法」に基づき、緑化地域内においては、敷地面積が1,000㎡の建築物の新築をしようとする者は、原則として、当該建築物の緑化率を、緑化地域に関する都市計画において定められた建築物の緑化率の最低限度以上としなければならない。
3「駐車場法」に基づき、近隣商業地域内において、延べ面積が2,000㎡以上の建築物を新築しようとする場合は、同法による条例により、その建築物又はその建築物の敷地内に駐車施設を設けなければならないことがある。
4「流通業務市街地の整備に関する法律」に基づき、流通業務地区においては、建築基準法における用途地域等及び特別用途地区の規定の適用を受けずに、倉庫業の用に供する事務所を建設することができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.30

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正答1誤っているものは、1である。
1正答
「宅地造成及び特定盛土等規制法」に基づき、宅地造成等工事規制区域内において行われる切土であって、当該切土をした土地の部分に高さが3mの崖を生ずることとなる工事の許可を受けた工事について、特定工程に係る工事を終えたときは、都道府県知事の中間検査を申請しなければならない。
設問は、誤っている。

宅地造成及び特定盛土等規制法第18条第1項より、中間検査が必要なのは、政令で定める規模の宅地造成又は特定盛土等に関する工事で特定工程を含むもの。同法施行令第23条第二号より、切土の場合は、高さが5mを超える崖を生ずることとなるもの(面積が3,000㎡を超えるものなどは同条第五号)。高さ3mの崖を生ずる切土は対象外で、中間検査を申請する必要はない。

2
「都市緑地法」に基づき、緑化地域内においては、敷地面積が1,000㎡の建築物の新築をしようとする者は、原則として、当該建築物の緑化率を、緑化地域に関する都市計画において定められた建築物の緑化率の最低限度以上としなければならない。
設問は、正しい。

都市緑地法第35条第1項・同法施行令第9条より、緑化地域内では、敷地面積が1,000㎡以上(条例で300㎡以上1,000㎡未満に引き下げられることがある)の建築物の新築又は増築をしようとする者は、建築物の緑化率を、都市計画で定められた緑化率の最低限度以上としなければならない。

3
「駐車場法」に基づき、近隣商業地域内において、延べ面積が2,000㎡以上の建築物を新築しようとする場合は、同法による条例により、その建築物又はその建築物の敷地内に駐車施設を設けなければならないことがある。
設問は、正しい。

駐車場法第20条第1項より、地方公共団体は、駐車場整備地区内又は商業地域内若しくは近隣商業地域内において、延べ面積が2,000㎡以上で条例で定める規模以上の建築物を新築しようとする者などに対し、条例で、その建築物又はその敷地内に駐車施設を設けなければならない旨を定めることができる。

4
「流通業務市街地の整備に関する法律」に基づき、流通業務地区においては、建築基準法における用途地域等及び特別用途地区の規定の適用を受けずに、倉庫業の用に供する事務所を建設することができる。
設問は、正しい。

流通業務市街地の整備に関する法律第5条第3項より、流通業務地区については、建築基準法第48条(用途地域)及び第49条(特別用途地区)の規定は適用しない。流通業務市街地の整備に関する法律第5条第1項第五号より、倉庫業などの用に供する事務所は、流通業務地区内で建設できる施設に当たる。

⚠️ ひっかけの所(No.30)

選択肢1盛土規制法の中間検査は、切土の場合、高さ5mを超える崖を生ずるものなどが対象(同法施行令第23条第二号)。高さ3mの崖の切土は対象外。

📖 法令集で引く条文

宅地造成及び特定盛土等規制法第18条第1項、同法施行令第23条、都市緑地法第35条第1項、同法施行令第9条、駐車場法第20条第1項、流通業務市街地の整備に関する法律第5条第1項・第3項

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令和7年の合格基準点(学科の試験)

配点は各問題1点(学科Ⅰ・Ⅱは各20点、学科Ⅲ・Ⅳは各30点、学科Ⅴは25点、合計125点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。

学科Ⅰ
計画
学科Ⅱ
環境・設備
学科Ⅲ
法規
学科Ⅳ
構造
学科Ⅴ
施工
総得点
合格基準点11点11点16点16点13点88点

※ 合格基準点は、各科目は過半の得点、総得点はおおむね90点程度を基本的な水準として想定し、令和7年は総じて難度が高かったことから、総得点の基準点が88点とされました。

出典:建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」

💡 法規は何点を目指すか

法規の基準点は16点(30点中)です。法令集を持ち込める科目なので、条文を引けば確かめられる問題が多く、ほかの科目の取りこぼしを補う得点源にしやすい科目です。本番は1問あたり約3分半なので、法令集の引き方に慣れておくことが大切です(勉強の進め方は関連記事の「一級建築士は独学で合格できる」で紹介しています)。

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