全30問の解答・解説
平成29年(2017年7月23日実施)の一級建築士試験 学科Ⅲ(建築法規)全30問を、選択肢ごとに根拠の条文を示して解説します。法令の基準日は平成29年1月1日で、2018年9月・2019年6月の改正(接道の特例・防火規定と建蔽率の見直し:法第53条・第61条など)、2021年8月の改正(建築士の届出などの都道府県知事の経由の廃止)、2025年4月の改正(確認の対象の見直し・木造の壁量基準・建築士の業務の範囲など)より前の条文で出題されています。その後の改正で条文が変わった所には注記を付けました。まず法令集を引きながら自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

平成29年 一級建築士試験(学科)の概要
問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)の試験問題(PDF)から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。
解説は、出題当時(平成29年1月1日時点)の法令によります。その後の改正で答えが変わる問題には「🔶 現在の法令では」、条文の番号や言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。
分野ごとの問題一覧と正答一覧
法規の30問は、毎年おおむね同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
=その後の改正で、今の法令では答えが変わる問題
▼ 正答一覧(No.1〜No.30)を開く ※答えが表示されます
| No. | 内容 | 問題の形 | 正答 | 改正 |
|---|---|---|---|---|
| No.1 | 用語(建築基準関係規定とLPガス法・特定防火設備・同一敷地内の2棟と延焼のおそれのある部分・スポーツの練習場と学校等) | 誤っているもの | 2 | |
| No.2 | 面積・高さ・階数(計画道路と敷地面積・避雷設備と昇降機塔・日影規制と幅12mの道路・地階の倉庫と機械室) | 誤っているもの | 1 | ℹ️ |
| No.3 | 防火地域内で確認済証が不要な行為(木造住宅の10㎡の増築・仮設興行場・鉄道のプラットホームの上家・劇場から公会堂への用途変更) | 確認済証の交付を受ける必要がないもの | 3 | ℹ️ |
| No.4 | 手続きなど(高さ60m超と構造計算適合性判定・認証型式部材等と中間検査・建築設備の軽微な変更・工事現場の確認の表示) | 誤っているもの | 3 | ℹ️ |
| No.5 | 一般構造(第二種ホルムアルデヒド発散建築材料・地階の住宅の居室とからぼり・中学校の教室の採光・集会場の傾斜路の手すり) | 誤っているもの | 4 | |
| No.6 | 防火・避難の検証法(階避難安全検証法・全館避難安全検証法・耐火性能検証法・防火区画検証法) | 誤っているもの | 4 | ℹ️ |
| No.7 | 特殊建築物等の内装(3階の物品販売店舗・自動車修理工場・100㎡ごとに区画した有料老人ホーム・3階建ての事務所の通路) | 適合しないもの | 2 | ℹ️ |
| No.8 | 2以上の直通階段(3階建ての旅館・2階建ての寄宿舎・2階に売場がある物品販売店舗・5階建てのナイトクラブ) | 2以上の直通階段を設けなければならないもの | 3 | ℹ️ |
| No.9 | 防火・避難(柱・はりが不燃材料の準耐火建築物・非常用の進入口に代わる窓・15階の共同住宅の歩行距離・病院の病室の非常用の照明装置) | 誤っているもの | 3 | ℹ️ |
| No.10 | 建築設備等(住戸の調理室の換気設備・31m超の建築物の増築と非常用エレベーター・事務室の排煙設備・エレベーターの施錠装置) | 誤っているもの | 1 | ℹ️ |
| No.11 | 構造計算(剛性率・保有水平耐力計算と層間変形角・限界耐力計算と地震時の許容応力度・異なる構造方法の基礎) | 誤っているもの | 2 | |
| No.12 | 木造の軸組の長さ(2階建ての1階・桁行方向と張り間方向・軽い屋根・図) | 計算・図 | 1 | 🔶 |
| No.13 | 構造強度(炭素鋼の短期の曲げの許容応力度・標準せん断力係数・高力ボルトの引張りの許容応力度・コンクリートの引張りの許容応力度) | 誤っているもの | 3 | |
| No.14 | 道路等(都市計画区域に編入された際の幅員4mの道・工事現場の仮設事務所と接道・河川管理者が管理する道と許可・道路の地盤面下の地下通路) | 誤っているもの | 4 | ℹ️ |
| No.15 | 用途の制限(第一種低層の老人福祉センター・第二種低層の保健所・第一種中高層の宅地建物取引業の店舗・工業地域の幼保連携型認定こども園) | 誤っているもの | 2 | ℹ️ |
| No.16 | 容積率・建蔽率(特定道路と前面道路の幅員の加算・高度利用地区の許可・準防火地域内の耐火建築物・防火地域と準防火地域にわたる工業地域の敷地) | 誤っているもの | 3 | 🔶 |
| No.17 | 建築物の高さの最高限度(商業地域・2つの前面道路・後退距離・図) | 計算・図 | 3 | |
| No.18 | 防火地域・準防火地域(両地域にわたる展示場・防火地域内の診療所・準防火地域内の3階の倉庫・準防火地域内の事務所) | 誤っているもの | 1 | ℹ️ |
| No.19 | 地区計画等・建築協定(地区計画で同じ内容を定めた建築協定・予定道路と容積率・壁面の位置の制限と工作物・一人協定の効力) | 誤っているもの | 1 | |
| No.20 | 総合(22条区域の内外にわたる屋根・一団地の認定と用途地域・第一種低層の高さの限度12m・11階建ての屋上の冷却塔設備) | 誤っているもの | 2 | ℹ️ |
| No.21 | 建築士(設備設計一級建築士の設計・建築設備士の意見・450㎡の木造の集会場・構造設計一級建築士証の書換え交付) | 誤っているもの | 3 | 🔶 |
| No.22 | 建築士事務所(大規模の修繕の工事監理受託契約の書面・重要事項説明と免許証の提示・管理建築士の技術的事項の総括・管理建築士の記名押印) | 誤っているもの | 4 | ℹ️ |
| No.23 | 名簿・登録簿・届出(一級建築士名簿の登録事項・免許証の交付後の届出・建築士事務所登録簿の登録事項・所属建築士の変更の届出) | 誤っているもの | 4 | 🔶 |
| No.24 | 都市計画法(市街化調整区域の附属建築物・都市計画施設の区域内の木造の改築・開発許可の軽微な変更・地区計画の区域内の仮設の建築物) | 誤っているもの | 4 | ℹ️ |
| No.25 | 消防法(耐火構造の展示場の屋内消火栓設備・ラック式倉庫のスプリンクラー設備・小学校と特定防火対象物・開口部のない耐火構造の床・壁の区画) | 誤っているもの | 3 | ℹ️ |
| No.26 | バリアフリー法(会員制スイミングスクール・50㎡の公衆便所・2,000㎡の店舗の駐車場・2,000㎡の旅館の車いす使用者用客室) | 誤っているもの | 4 | ℹ️ |
| No.27 | 関係法令(品確法の新築住宅の瑕疵担保責任・建設リサイクル法の増築と分別解体・長期優良住宅の分譲事業者の単独申請・建築物省エネ法の向上計画) | 誤っているもの | 2 | 🔶 |
| No.28 | 懲戒処分の対象(違反行為の相談・管理建築士の兼務・延べ面積500㎡の設計の一括再委託・登録の有効期間の満了後の業務) | 業務停止等の懲戒処分の対象となるものの組合せ | 1 | |
| No.29 | 関係法令(宅地造成等規制法の切土・水道法の給水装置の主配管・土砂災害特別警戒区域の分譲住宅・開発許可の設計者の資格) | 誤っているもの | 1 | ℹ️ |
| No.30 | 罰則など(特定工程後の工程の施工・二級建築士による一級建築士の設計と工事施工者・診療所の定期調査報告・業務報告書と帳簿の保存) | 誤っているもの | 2 | ℹ️ |
🔶=その後の改正で答えが変わる問題 ℹ️=条文の番号や言い方が変わった問題(答えは同じ) 表は横にスクロールできます
📐 総則・手続き(No.1〜No.4)
No.1用語(建築基準関係規定とLPガス法・特定防火設備・同一敷地内の2棟と延焼のおそれのある部分・スポーツの練習場と学校等)
次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律第38条の2の規定」並びにこの規定に基づく命令及び条例の規定で建築物の敷地、構造又は建築設備に係るものは、「建築基準関係規定」である。2防火戸であって、これに通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後45分間当該加熱面以外の面に火炎を出さないものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものは、「特定防火設備」である。3同一敷地内に二つの地上2階建ての建築物(延べ面積はそれぞれ400㎡及び200㎡とし、いずれも耐火構造の壁等はないものとする。 )を新築する場合において、当該建築物相互の外壁間の距離を5mとする場合は、二つの建築物は「延焼のおそれのある部分」を有している。4スポーツの練習場の用途に供する建築物は、非常用の照明装置の設置に関する規定における「学校等」に含まれる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.1
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法第6条第1項・令第9条第十一号より、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律第38条の2の規定並びにこれに基づく命令及び条例の規定で建築物の敷地、構造又は建築設備に係るものは、建築基準関係規定である。
令第112条第1項より、特定防火設備とは、令第109条に規定する防火設備であって、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後1時間当該加熱面以外の面に火炎を出さないものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいう。45分間ではない。
法第2条第六号より、延焼のおそれのある部分は、隣地境界線、道路中心線又は同一敷地内の二以上の建築物(延べ面積の合計が500㎡以内の建築物は、一の建築物とみなす。)相互の外壁間の中心線から、1階にあっては3m以下、2階以上にあっては5m以下の距離にある建築物の部分。延べ面積の合計は400㎡+200㎡=600㎡で500㎡を超えるので、二つの建築物はそれぞれ別の建築物で、外壁間の中心線(それぞれの外壁から2.5m)から1階は3m以下、2階は5m以下の部分が延焼のおそれのある部分となる。
令第126条の2第1項第二号より、スポーツの練習場は「学校等」(学校(幼保連携型認定こども園を除く。)、体育館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場又はスポーツの練習場)に含まれ、令第126条の4第三号より、学校等には非常用の照明装置を設けなくてよい。
選択肢2特定防火設備は、加熱開始後「1時間」加熱面以外の面に火炎を出さないもの(令第112条第1項)。45分間ではない。
法第2条第六号、法第6条第1項、令第9条第十一号、令第112条第1項、令第126条の2第1項第二号、令第126条の4第三号
No.2面積・高さ・階数(計画道路と敷地面積・避雷設備と昇降機塔・日影規制と幅12mの道路・地階の倉庫と機械室)
面積、高さ又は階数に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1容積率の算定に当たって、建築物の敷地内に都市計画において定められた計画道路がある場合において、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、当該敷地のうち計画道路に係る部分の面積は、敷地面積又は敷地の部分の面積に算入する。2避雷設備の設置の必要性を検討するに当たっての建築物の高さの算定において、建築物の屋上部分である昇降機塔で、その水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8以内の場合であっても、その部分の高さは、当該建築物の高さに算入する。3日影による中高層の建築物の高さの制限の緩和の規定において、建築物の敷地が幅12mの道路に接する場合、当該道路に接する敷地境界線については、原則として、当該道路の反対側の境界線から当該敷地の側に水平距離5mの線を敷地境界線とみなす。4建築物の地階(倉庫及び機械室の用途に供する。 )で、水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8以下であるものは、当該建築物の階数に算入しない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.2
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法第52条第10項より、建築物の敷地内に都市計画において定められた計画道路がある場合で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、当該計画道路を前面道路とみなして容積率の規定を適用し、この場合は、当該敷地のうち計画道路に係る部分の面積は、敷地面積又は敷地の部分の面積に算入しない。
令第2条第1項第六号ロより、階段室、昇降機塔などの屋上部分で水平投影面積の合計が建築面積の1/8以内の場合に、その部分の高さを12mまでは算入しない特例は、法第33条(避雷設備)及び法第56条第1項第三号に規定する高さなどを算定する場合には使えない。避雷設備の設置の検討では、昇降機塔の高さも建築物の高さに算入する。
令第135条の12第1項第一号より、日影による中高層の建築物の高さの制限の緩和で、敷地が道路に接する場合は、道路に接する敷地境界線は道路の幅の1/2だけ外側にあるものとみなすが、ただし書より、道路の幅が10mを超えるときは、道路の反対側の境界線から敷地の側に水平距離5mの線を敷地境界線とみなす。幅12mの道路はこれに当たる。
令第2条第1項第八号より、昇降機塔などの屋上部分又は地階の倉庫、機械室その他これらに類する建築物の部分で、水平投影面積の合計がそれぞれ建築面積の1/8以下のものは、階数に算入しない。
選択肢1許可を受けて計画道路を前面道路とみなす場合、敷地のうち計画道路に係る部分の面積は、敷地面積に「算入しない」(法第52条第10項)。
2018年9月25日施行の改正(基準日の後)で、日影による中高層の建築物の高さの制限の緩和(道路などに接する敷地境界線のみなし)は令第135条の12第3項第一号に移った。答えは変わらない。
法第33条、法第52条第10項、令第2条第1項第六号ロ・第八号、令第135条の12第1項第一号
No.3防火地域内で確認済証が不要な行為(木造住宅の10㎡の増築・仮設興行場・鉄道のプラットホームの上家・劇場から公会堂への用途変更)
防火地域内における次の行為のうち、建築基準法上、確認済証の交付を受ける必要がないものはどれか。ただし、建築物の建築等に関する確認済証の交付を受ける必要がない区域の指定はないものとする。
1木造、延べ面積100㎡、地上2階建ての一戸建ての住宅における、床面積10㎡の増築2鉄骨造、延べ面積300㎡、平家建ての、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認め、その建築を許可した仮設興行場の新築3鉄骨造、延べ面積400㎡、平家建ての、鉄道のプラットホームの上家の新築4鉄筋コンクリート造、延べ面積500㎡、地上2階建ての劇場の、大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わない公会堂への用途の変更出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.3
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防火地域は都市計画区域内に定められるので、木造、地上2階建て、延べ面積100㎡の住宅は法第6条第1項第四号の建築物で、その増築には確認が必要。同条第2項より、床面積の合計が10㎡以内の増築などに確認が要らないのは防火地域及び準防火地域外の場合だけで、防火地域内では10㎡の増築でも確認済証の交付を受ける必要がある。
法第85条第5項より、特定行政庁が許可した仮設興行場には、法第12条第1項から第4項まで、第21条から第27条まで、第31条、第34条第2項、第35条の2、第35条の3及び第3章の規定は適用されないが、法第6条(確認)は適用除外に含まれない。延べ面積300㎡の興行場(法別表第1(い)欄(1)項)は法第6条第1項第一号の特殊建築物で、鉄骨造で延べ面積が200㎡を超えるので同項第三号にも当たり、確認済証の交付を受ける必要がある。
法第2条第一号より、建築物からは、鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設が除かれる。鉄道のプラットホームの上家は建築物ではないので、確認は要らない。
法第87条第1項より、建築物の用途を変更して法第6条第1項第一号の特殊建築物(公会堂は法別表第1(い)欄(1)項)とする場合は確認が必要で、類似の用途相互間の用途の変更は除かれる。令第137条の18では、劇場、映画館、演芸場(第一号)と公会堂、集会場(第二号)は別の号で類似の用途ではないので、大規模の修繕・模様替を伴わなくても確認済証の交付を受ける必要がある。
選択肢3鉄道のプラットホームの上家は「建築物」から除かれる(法第2条第一号)。確認は要らない。
選択肢1床面積10㎡以内の増築などに確認が要らないのは、防火地域・準防火地域の外だけ(法第6条第2項)。
その後の改正で、仮設興行場などの許可は法第85条第6項(2022年5月31日施行の改正で繰り下がり。1年を超えて使用する特別の必要があるものは第7項)となり、2025年4月1日施行の改正で法第6条第1項が組み替えられ、1の木造・地上2階建ての住宅は今は第二号(階数2以上又は延べ面積200㎡超の建築物)である。防火地域内の増築に確認が必要なこと、許可を受けた仮設興行場にも法第6条が適用されること、劇場から公会堂への用途の変更に確認が必要なことは同じで、答えは変わらない。
法第2条第一号、法第6条第1項・第2項、法第85条第5項、法第87条第1項、令第137条の18
No.4手続きなど(高さ60m超と構造計算適合性判定・認証型式部材等と中間検査・建築設備の軽微な変更・工事現場の確認の表示)
次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1建築主は、高さが60mを超える建築物を建築しようとする場合において、申請書を提出して都道府県知事又は指定構造計算適合性判定機関の構造計算適合性判定を受ける必要はない。2鉄筋コンクリート造、地上3階建ての共同住宅の用途に供する建築物である認証型式部材等で、その新築の工事が一級建築士である工事監理者によって設計図書のとおり実施されたことが確認されたものは、中間検査において、その認証に係る型式に適合するものとみなされる。3建築主は、確認済証の交付を受けた建築物について、当該建築物の建築設備の材料、位置又は能力の変更(性能が低下しない材料の変更及び能力が減少しない変更とする。 )をして、当該建築物を建築しようとする場合においては、変更後も建築物の計画が建築基準関係規定に適合することが明らかなものであっても、あらためて、確認済証の交付を受けなければならない。4確認済証の交付を受けた建築物の新築の工事の施工者は、当該工事現場の見易い場所に、建築主、設計者、工事施工者及び工事の現場管理者の氏名又は名称並びに当該工事に係る建築主事又は指定確認検査機関の確認があった旨の表示をしなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.4
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法第6条の3第1項より、構造計算適合性判定を受けなければならないのは、建築物の計画が法第20条第1項第二号若しくは第三号に定める基準(許容応力度等計算などの構造計算によるもの:特定構造計算基準)に適合するかどうかの確認審査を要するもの。高さが60mを超える建築物(法第20条第1項第一号)は、政令で定める基準に従った構造計算によって安全性が確かめられたものとして国土交通大臣の認定を受けるもので、構造計算適合性判定の対象ではない。
法第68条の20第2項より、建築物である認証型式部材等で、その新築の工事が国土交通省令で定めるところにより建築士である工事監理者によって設計図書のとおり実施されたことが確認されたものは、完了検査(法第7条第4項)・中間検査(法第7条の3第4項)などの規定の適用について、その認証に係る型式に適合するものとみなす。
法第6条第1項より、確認済証の交付を受けた建築物の計画を変更して建築する場合は、あらためて確認済証の交付を受けなければならないが、国土交通省令で定める軽微な変更は除かれる。規則第3条の2第1項第十五号より、建築設備の材料、位置又は能力の変更(性能が低下する材料の変更及び能力が減少する変更を除く。)で、変更後も建築物の計画が建築基準関係規定に適合することが明らかなものは軽微な変更で、あらためて確認済証の交付を受ける必要はない。
法第89条第1項より、法第6条第1項の建築、大規模の修繕又は大規模の模様替の工事の施工者は、当該工事現場の見易い場所に、建築主、設計者、工事施工者及び工事の現場管理者の氏名又は名称並びに当該工事に係る確認があった旨の表示をしなければならない。
選択肢3建築設備の材料、位置又は能力の変更(性能が低下しない材料の変更・能力が減少しない変更)で、変更後も建築基準関係規定に適合することが明らかなものは軽微な変更(規則第3条の2第1項第十五号)。あらためて確認を受けなくてよい。
2025年4月1日施行の改正で、規則第3条の2第1項の建築設備の材料、位置又は能力の変更は第十六号に繰り下がった。答えは変わらない。
法第6条第1項、法第6条の3第1項、法第20条第1項第一号、法第68条の20第2項、法第89条第1項、規則第3条の2第1項第十五号
🔥 一般構造・防火・避難・設備(No.5〜No.10)
No.5一般構造(第二種ホルムアルデヒド発散建築材料・地階の住宅の居室とからぼり・中学校の教室の採光・集会場の傾斜路の手すり)
次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1居室の内装の仕上げに第二種ホルムアルデヒド発散建築材料を使用するときは、原則として、当該材料を使用する内装の仕上げの部分の面積に所定の数値を乗じて得た面積については、当該居室の床面積を超えないようにしなければならない。2住宅の居室で地階に設けるものは、所定の基準によりからぼりに面する一定の開口部を設けた場合、壁及び床の防湿の措置等衛生のための換気設備は設けなくてもよい。3中学校における床面積70㎡の教室には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、原則として、14㎡以上としなければならない。4集会場における客用の階段に代わる高さ1.5m、勾配1/8の傾斜路で、その幅が3mの場合においては、中間に手すりを設けなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.5
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法第28条の2第三号・令第20条の7第1項第二号より、居室の内装の仕上げに第二種ホルムアルデヒド発散建築材料を使用するときは、当該材料を使用する内装の仕上げの部分の面積に、居室の種類と換気回数に応じた所定の数値を乗じて得た面積(第三種ホルムアルデヒド発散建築材料も使う場合はその面積との合計)が、当該居室の床面積を超えないようにしなければならない(同条第4項・第5項の緩和などがあるので、原則として)。
法第29条・令第22条の2第一号より、住宅の居室で地階に設けるものは、からぼりその他の空地に面する開口部(国土交通大臣が定めるところによるもの)、令第20条の2の技術的基準に適合する換気設備、又は居室内の湿度を調節する設備のいずれかに該当すればよい。からぼりに面する開口部を設けた場合は、換気設備を設けなくてよい(直接土に接する外壁等の防水の措置(令第22条の2第二号)は別に必要)。
法第28条第1項・令第19条第3項の表(一)より、中学校の教室の採光に有効な部分の面積は、床面積の1/5以上としなければならない。70㎡×1/5=14㎡以上(国土交通大臣が定める基準に従い照明設備を設置した場合などは、同項ただし書により1/10までの範囲で緩和されるので、原則として)。
令第26条第2項より、階段に代わる傾斜路には、令第23条から第25条までの規定(けあげ及び踏面に関する部分を除く。)が準用される。令第25条第3項より、中間に手すりを設けなければならないのは、幅が3mを超える場合。幅3mの傾斜路には、中間に手すりを設けなくてよい(勾配1/8は令第26条第1項第一号の限度以内)。
選択肢4階段(傾斜路にも準用)の中間に手すりが必要なのは、幅が3mを「超える」場合(令第25条第3項・令第26条第2項)。幅3mちょうどなら要らない。
法第28条第1項、法第28条の2第三号、法第29条、令第19条第3項、令第20条の7第1項第二号、令第22条の2、令第25条第3項、令第26条
No.6防火・避難の検証法(階避難安全検証法・全館避難安全検証法・耐火性能検証法・防火区画検証法)
防火・避難に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1階避難安全検証法は、火災時において、建築物の階からの避難が安全に行われることを検証する方法であり、当該階の各居室ごとに、在室者が、火災が発生してから避難を開始するまでに要する時間、当該居室の出口の一に達するまでに要する歩行時間、当該居室の出口を通過するために要する時間等を計算することとされている。2全館避難安全検証法は、火災時において、建築物からの避難が安全に行われることを検証する方法であり、各階における各火災室ごとに、火災が発生してから、在館者の全てが当該建築物から地上までの避難を終了するまでに要する時間、火災により生じた煙又はガスが階段の部分又は当該階の直上階以上の階の一に流入するために要する時間等を計算することとされている。3耐火性能検証法は、屋内において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に主要構造部が構造耐力上支障のある損傷を生じないものであること、建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に耐力壁である外壁が構造耐力上支障のある損傷を生じないものであること等を確かめる方法である。4防火区画検証法は、開口部に設けられる防火設備について、屋内及び建築物の周囲において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に、火災の継続時間以上、加熱面以外の面に火炎を出すことなく耐えることができることを確かめる方法である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.6
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令第129条第3項第一号より、階避難安全検証法は、火災時において当該建築物の階からの避難が安全に行われることを検証する方法で、当該階の各居室ごとに、在室者が火災が発生してから避難を開始するまでに要する時間(イ)、当該居室の出口の一に達するまでに要する歩行時間(ロ)、当該居室の出口を通過するために要する時間(ハ)を合計して、居室からの避難を終了するまでに要する時間などを計算する。
令第129条の2第4項より、全館避難安全検証法は、火災時において当該建築物からの避難が安全に行われることを検証する方法で、各階における各火災室ごとに、火災が発生してから在館者の全てが当該建築物からの避難を終了するまでに要する時間(第二号)、火災により生じた煙又はガスが階段の部分又は当該階の直上階以上の階の一に流入するために要する時間(第三号)などを計算する。
令第108条の3第1項第一号・第2項より、耐火性能検証法は、主要構造部が屋内において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に構造耐力上支障のある損傷を生じないものであること、耐力壁である外壁が建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に構造耐力上支障のある損傷を生じないものであることなどを確かめる方法。
令第108条の3第5項より、防火区画検証法は、開口部に設けられる防火設備(開口部設備)ごとに、当該建築物の屋内において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に、加熱面以外の面に火炎を出すことなく耐えることができる加熱時間(保有遮炎時間)が、火災の継続時間以上であることを確かめる方法。建築物の周囲において発生が予測される火災による火熱は対象ではない。
選択肢4防火区画検証法は、開口部の防火設備が「屋内」で発生が予測される火災の火熱に耐える時間(保有遮炎時間)を確かめる方法(令第108条の3第5項)。建築物の周囲の火災は含まない。
2024年4月1日施行の改正で、耐火性能検証法・防火区画検証法の決まりは令第108条の4に繰り下がった(主要構造部は「特定主要構造部」に)。また、2020年4月1日施行の改正で、階避難安全検証法・全館避難安全検証法は「避難に要する時間に基づく方法」(令第129条第3項第一号・令第129条の2第4項第一号)と「煙又はガスの高さに基づく方法」(同項第二号)の2つになり、避難を開始するまでの時間などの計算の方法は国土交通大臣が定める方法によるものとされた。防火区画検証法が屋内で発生が予測される火災の火熱について確かめる方法であることは同じで、答えは変わらない。
令第108条の3第1項・第2項・第4項・第5項、令第129条第3項、令第129条の2第4項
選択肢1・2は「排煙・非常用の照明・進入口・検証法」の分野です。
No.7特殊建築物等の内装(3階の物品販売店舗・自動車修理工場・100㎡ごとに区画した有料老人ホーム・3階建ての事務所の通路)
「特殊建築物等の内装」の制限に関する次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。ただし、主要構造部を耐火構造とした耐火建築物であり、自動式のスプリンクラー設備等は設けられていないものとし、居室については、内装の「制限を受ける窓その他の開口部を有しない居室」には該当しないものとする。また、「避難上の安全の検証」は行われていないものとする。
1延べ面積3,000㎡、地上3階建ての物品販売業を営む店舗(当該用途に供する3階の床面積が1,000㎡)において、当該用途に供する居室の壁の室内に面する部分の仕上げを、難燃材料とした。2延べ面積300㎡、平家建ての自動車修理工場において、当該用途に供する部分の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、難燃材料とした。3延べ面積1,200㎡、高さ12m、地上3階建ての有料老人ホーム(当該用途に供する3階の床面積が400㎡)において、100㎡ごとに耐火構造とした床、壁及び所定の防火設備で区画された3階の居室の天井の室内に面する部分の仕上げを、不燃材料、準不燃材料及び難燃材料以外の材料とした。4延べ面積1,800㎡、地上3階建ての事務所(当該用途に供する3階の床面積が600㎡)において、当該用途に供する居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、準不燃材料とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.7
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物品販売業を営む店舗は令第115条の3第三号により法別表第1(い)欄(4)項の特殊建築物で、令第128条の4第1項第一号の表(三)より、耐火建築物では当該用途に供する3階以上の部分の床面積の合計が1,000㎡以上のものが内装の制限を受ける。令第128条の5第1項より、居室の壁(床面からの高さが1.2m以下の部分を除く。)の室内に面する部分の仕上げは難燃材料などでよい(3階以上の階に居室を有する建築物の居室の天井は準不燃材料)。
令第128条の4第1項第二号より、自動車修理工場の用途に供する特殊建築物は、規模にかかわらず内装の制限を受ける。令第128条の5第2項より、当該用途に供する部分及びこれから地上に通ずる主たる通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げは、同条第1項第二号の仕上げ(準不燃材料など)としなければならず、難燃材料とすることはできない。
有料老人ホームは児童福祉施設等(令第19条第1項)で、令第115条の3第一号により法別表第1(い)欄(2)項の特殊建築物。令第128条の4第1項第一号の表(二)より、耐火建築物では当該用途に供する3階以上の部分の床面積の合計が300㎡以上(400㎡)のものが内装の制限を受けるが、令第128条の5第1項かっこ書より、(2)項の用途に供する耐火建築物では、床面積の合計100㎡以内ごとに準耐火構造の床若しくは壁又は防火設備で区画されている部分の居室は除かれる。また、同条第4項ただし書より、(2)項の用途に供する特殊建築物の高さ31m以下の部分には、階数が3以上で延べ面積が500㎡を超える建築物の内装の制限(同項)も適用されない。100㎡ごとに区画された3階の居室の天井は、不燃材料、準不燃材料及び難燃材料以外の材料とすることができる。
事務所は特殊建築物ではないが、令第128条の4第2項より、階数が3以上で延べ面積が500㎡を超える建築物(学校等を除く。)は内装の制限を受ける。令第128条の5第4項より、居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げは、同条第1項第二号の仕上げ(準不燃材料など)としなければならないので、準不燃材料とすることができる。
選択肢2自動車車庫・自動車修理工場は、規模にかかわらず内装の制限を受け、壁・天井とも準不燃材料など(令第128条の4第1項第二号・令第128条の5第2項)。難燃材料は不可。
2024年4月1日施行の改正で、令第128条の4第1項第一号の表の構造の欄は「法第2条第九号の三イに該当する建築物(特定主要構造部を耐火構造とした建築物を含む。)であつて1時間準耐火基準に適合するもの」などの書き方になり、令第128条の5第1項のかっこ書の「耐火建築物、…」も「主要構造部を準耐火構造とした建築物(特定主要構造部を耐火構造とした建築物を含む。)」の書き方になった。100㎡以内ごとに区画された(2)項の用途の居室が同項の内装の制限から除かれること、同条第4項ただし書((2)項の用途の特殊建築物の高さ31m以下の部分)も同じで、答えは変わらない。
法第35条の2、令第19条第1項、令第115条の3第一号・第三号、令第128条の4第1項第一号・第二号・第2項、令第128条の5第1項・第2項・第4項
No.82以上の直通階段(3階建ての旅館・2階建ての寄宿舎・2階に売場がある物品販売店舗・5階建てのナイトクラブ)
次の建築物のうち、建築基準法上、2以上の直通階段を設けなければならないものはどれか。ただし、いずれの建築物も各階を当該用途に供するものとし、避難階は1階とする。
1主要構造部を耐火構造とした地上3階建ての旅館で、各階に宿泊室(床面積30㎡)が6室あるもの(2階以上の階には宿泊室以外の居室はないものとする)2主要構造部が不燃材料で造られた地上2階建ての寄宿舎で、2階における寝室の床面積の合計が150㎡、2階における寝室以外の居室の床面積の合計が150㎡のもの3主要構造部を準耐火構造とした、延べ面積1,000㎡、地上2階建ての物品販売業を営む店舗で、2階における売場の床面積の合計が500㎡のもの4主要構造部を耐火構造とした地上5階建てのナイトクラブの用途に供する建築物で、各階に客席があり、各階の居室の床面積の合計が200㎡で、かつ、各階に避難上有効なバルコニーを設け、各階から地上に通ずる屋外の直通階段を、屋外に設ける避難階段の構造の規定に適合するものとしたもの出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.8
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令第121条第1項第五号より、旅館の用途に供する階で、その階における宿泊室の床面積の合計が100㎡を超えるものは2以上の直通階段が必要だが、同条第2項より、主要構造部が耐火構造(準耐火構造に含まれる)の建築物は200㎡と読み替える。各階の宿泊室は30㎡×6室=180㎡で200㎡を超えず、宿泊室以外の居室もないので、2以上の直通階段は要らない。
令第121条第1項第五号より、寄宿舎の用途に供する階で、寝室の床面積の合計が100㎡(主要構造部が不燃材料の建築物は同条第2項により200㎡)を超えるものは2以上の直通階段が必要。2階の寝室は150㎡で200㎡を超えない。また、同項第六号ロより、避難階の直上階で居室の床面積の合計が200㎡(同条第2項により400㎡)を超えるものも必要だが、2階の居室は150㎡+150㎡=300㎡で400㎡を超えない。
令第121条第1項第二号の物品販売業を営む店舗は床面積の合計が1,500㎡を超えるものに限られ、延べ面積1,000㎡の店舗は当たらない。しかし、同項第六号ロより、避難階の直上階で居室の床面積の合計が200㎡(主要構造部が準耐火構造の建築物は同条第2項により400㎡)を超えるものには2以上の直通階段が必要で、2階の売場(居室)は500㎡で400㎡を超えるので、2以上の直通階段を設けなければならない。
令第121条第1項第三号より、ナイトクラブの用途に供する階で客席を有するものは2以上の直通階段が必要だが、かっこ書より、5階以下の階で、その階の居室の床面積の合計が100㎡(主要構造部が耐火構造の建築物は同条第2項により200㎡)を超えず、かつ、その階に避難上有効なバルコニーなどと、その階から地上に通ずる屋外に設ける避難階段の構造(令第123条第2項)に適合する直通階段が設けられている階は除かれる。各階の居室は200㎡で、これに当たる。
選択肢3床面積の合計が1,500㎡以下の物品販売店舗は令第121条第1項第二号に当たらないが、避難階の直上階の居室の床面積の合計が200㎡(主要構造部が準耐火構造なら400㎡)を超えると第六号ロで2以上必要。
選択肢1〜4について、2024年4月1日施行の改正で、令第121条第2項の「主要構造部が準耐火構造であるか、又は不燃材料で造られている建築物」は「主要構造部が準耐火構造である建築物(特定主要構造部が耐火構造である建築物を含む。)又は主要構造部が不燃材料で造られている建築物」の書き方になった(かっこ書は令第120条第2項による)。床面積を2倍に読み替えることは同じで、答えは変わらない。
令第121条第1項第二号・第三号・第五号・第六号ロ・第2項
No.9防火・避難(柱・はりが不燃材料の準耐火建築物・非常用の進入口に代わる窓・15階の共同住宅の歩行距離・病院の病室の非常用の照明装置)
次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、「避難上の安全の検証」は行われていないものとする。
1主要構造部を準耐火構造とした建築物以外の建築物であっても、柱及び梁が不燃材料で、その他の主要構造部が所定の技術的基準に適合するものとし、また、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に所定の防火設備を有するものは、準耐火建築物に該当する。2建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の各階において、道に面する外壁面に、直径1mの円が内接できる窓で、格子その他の屋外からの進入を妨げる構造を有しないものを当該壁面の長さ10mごとに設けている場合には、非常用の進入口を設けなくてもよい。3主要構造部を耐火構造とした地上15階建ての共同住宅において、15階の居室及びこれから地上に通ずる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料とした場合には、15階の居室の各部分から地上に通ずる直通階段のその一に至る歩行距離を60mとすることができる。4主要構造部を耐火構造とした延べ面積が1,000㎡、地上3階建ての病院の病室には、非常用の照明装置を設けなくてもよい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.9
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法第2条第九号の三ロ・令第109条の3第二号より、主要構造部を準耐火構造とした建築物以外の建築物でも、主要構造部である柱及びはりが不燃材料で、その他の主要構造部が準不燃材料で造られ、外壁の延焼のおそれのある部分、屋根及び床が所定の構造であるもので、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に法第2条第九号の二ロの防火設備を有するものは、準耐火建築物に当たる。
令第126条の6第二号より、道又は道に通ずる幅員4m以上の通路その他の空地に面する各階の外壁面に、直径1m以上の円が内接することができる窓その他の開口部(格子その他の屋外からの進入を妨げる構造を有しないもの)を当該壁面の長さ10m以内ごとに設けている場合は、非常用の進入口を設けなくてよい。
共同住宅は法別表第1(い)欄(2)項の特殊建築物で、令第120条第1項の表(二)より、主要構造部が準耐火構造(耐火構造を含む)の場合の歩行距離は50m以下。同条第2項より、居室及び通路の内装を準不燃材料とした場合は10mを加えることができるが、ただし書より15階以上の階の居室には適用しない。また、同条第3項より、15階以上の階の居室は表の数値から10を減じるが、前項本文に該当する(内装を準不燃材料とした)ものは除かれる。15階の居室の歩行距離は50m以下で、60mとすることはできない。
令第126条の4第二号より、病院の病室、下宿の宿泊室又は寄宿舎の寝室その他これらに類する居室には、非常用の照明装置を設けなくてよい。
選択肢315階以上の階の居室は、内装を準不燃材料としても歩行距離の10mの加算はない(令第120条第2項ただし書)。主要構造部が準耐火構造(耐火構造を含む)の共同住宅は50m。
選択肢3について、2024年4月1日施行の改正で、令第120条第2項の「主要構造部が準耐火構造であるか又は不燃材料で造られている建築物」は「主要構造部が準耐火構造である建築物(特定主要構造部が耐火構造である建築物を含む。)又は主要構造部が不燃材料で造られている建築物」の書き方になった。15階以上の階の居室には10mの加算がないことは同じで、答えは変わらない。
法第2条第九号の三ロ、令第109条の3第二号、令第120条第1項・第2項・第3項、令第126条の4第二号、令第126条の6第二号
選択肢1は「防火」、選択肢3は「避難施設」の分野です。
No.10建築設備等(住戸の調理室の換気設備・31m超の建築物の増築と非常用エレベーター・事務室の排煙設備・エレベーターの施錠装置)
建築設備等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1床面積の合計が80㎡の住戸において、発熱量の合計(密閉式燃焼器具等又は煙突を設けた設備若しくは器具に係るものを除く。)が9kWの火を使用する器具を設けた床面積12㎡の調理室には、1.2㎡の有効開口面積を有する窓その他の開口部を換気上有効に設けた場合であっても、所定の技術的基準に従って、換気設備を設けなければならない。2高さが31mを超える建築物で、非常用エレベーターを設けていないことにより、建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けているものに増築する場合においては、増築に係る部分の床面積の合計が基準時における延べ面積の1/2を超える場合には、非常用エレベーターを設けなければならない。3延べ面積500㎡の事務所において、開放できる部分の面積の合計が2㎡の窓(天井から下方80cm以内の距離にあるもの)のある床面積120㎡の事務室には、原則として、排煙設備を設けなければならない。4エレベーター(所定の特殊な構造又は使用形態のものを除く。 )の昇降路の出入口の戸には、かごがその戸の位置に停止していない場合において、昇降路外の人又は物の昇降路内への落下を防止することができるものとして、所定の基準に適合する施錠装置を設けなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.10
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法第28条第3項・令第20条の3第1項第二号より、床面積の合計が100㎡以内の住戸に設けられた調理室で、発熱量の合計が12kW以下の火を使用する器具を設けたもので、当該調理室の床面積の1/10(0.8㎡未満のときは0.8㎡)以上の有効開口面積を有する窓その他の開口部を換気上有効に設けたものは、換気設備を設けなくてよい。12㎡×1/10=1.2㎡で、1.2㎡の開口部があれば換気設備は要らない。
法第86条の7第1項・令第137条の6第一号より、法第3条第2項の規定により非常用の昇降機の規定(法第34条第2項)の適用を受けない高さ31m超の建築物の増築で、引き続き適用を受けないのは、増築に係る部分の高さが31mを超えず、かつ、増築に係る部分の床面積の合計が基準時における延べ面積の1/2を超えない場合。1/2を超える場合は、非常用エレベーターを設けなければならない。
令第116条の2第1項第二号より、開放できる部分(天井又は天井から下方80cm以内の距離にある部分に限る。)の面積の合計が居室の床面積の1/50以上ない居室は、排煙上の無窓居室。120㎡×1/50=2.4㎡で、2㎡の窓では足りない。令第126条の2第1項より、令第116条の2第1項第二号に該当する窓その他の開口部を有しない居室には、原則として排煙設備を設けなければならない。
令第129条の7第三号より、エレベーターの昇降路の出入口の戸には、かごがその戸の位置に停止していない場合において昇降路外の人又は物の昇降路内への落下を防止することができるものとして国土交通大臣が定める基準に適合する施錠装置を設けなければならない。
選択肢1床面積の合計100㎡以内の住戸の調理室で、発熱量12kW以下の器具、床面積の1/10(0.8㎡未満は0.8㎡)以上の有効開口面積の窓があれば、換気設備は要らない(令第20条の3第1項第二号)。
2025年11月1日施行の改正で、令第116条の2第1項第二号の開放できる部分は「天井又は壁(床面から天井までの垂直距離に応じて国土交通大臣が定める部分に限る)にある部分」になり、令和7年国土交通省告示第992号で、天井の高さが2.6m以下なら天井から下方80cm以内、2.6mを超えるなら床面からの高さが1.8m以上の部分と定められた。天井から下方80cm以内にある窓はどちらでも算入でき、2㎡は1/50(2.4㎡)に足りないので、答えは変わらない。
法第28条第3項、法第34条第2項、法第86条の7第1項、令第20条の3第1項第二号、令第116条の2第1項第二号、令第126条の2第1項、令第129条の7第三号、令第137条の6第一号
選択肢2は「既存建築物・用途変更・仮設建築物」、選択肢3は「排煙・非常用の照明・進入口・検証法」の分野です。
🧱 構造計算・構造強度(No.11〜No.13)
No.11構造計算(剛性率・保有水平耐力計算と層間変形角・限界耐力計算と地震時の許容応力度・異なる構造方法の基礎)
建築物の構造計算に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1許容応力度等計算においては、建築物の地上部分について各階の剛性率を確かめる場合、当該剛性率は、「各階の層間変形角の逆数」を「当該建築物についての各階の層間変形角の逆数の相加平均」で除して計算し、その値がそれぞれ6/10以上であることを確かめる。2保有水平耐力計算においては、高さ25mの鉄筋コンクリート造の建築物の地上部分について、保有水平耐力が必要保有水平耐力以上であることを確かめた場合には、層間変形角が所定の数値以内であることを確かめなくてもよい。3限界耐力計算を行う場合、地震時については、建築物の地下部分を除き、地震力により構造耐力上主要な部分の断面に生ずる応力度が、短期に生ずる力に対する許容応力度を超えないことを計算により確かめなくてもよい。4建築物の基礎は、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることを確かめた場合には、異なる構造方法による基礎を併用してもよい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.11
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令第82条の6第二号イより、許容応力度等計算では、建築物の地上部分について、各階の剛性率 Rs=rs/r̄s(rs:各階の層間変形角の逆数、r̄s:当該建築物についての rs の相加平均)が、それぞれ6/10以上であることを確かめる。
令第82条より、保有水平耐力計算は、同条各号及び令第82条の2から令第82条の4までに定めるところによりする構造計算。令第82条の2より、建築物の地上部分については、地震力によって各階に生ずる層間変形角が所定の数値以内であることを確かめなければならない。保有水平耐力が必要保有水平耐力以上であることを確かめても、層間変形角の確認は省略できない。
令第82条の5第一号より、限界耐力計算は、地震時を除き、令第82条第一号から第三号まで(地震に係る部分を除く。)に定めるところ(許容応力度の確認など)による。地震時の許容応力度の確認は、令第82条の5第四号の地下部分について行うもので、地上部分については、地震力により生ずる応力度が短期に生ずる力に対する許容応力度を超えないことを確かめなくてよい。
令第38条第2項より、建築物には、異なる構造方法による基礎を併用してはならないが、同条第4項より、建築物の基礎について国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合は、同条第2項は適用しない。
選択肢2保有水平耐力計算は、令第82条各号と令第82条の2(層間変形角)から令第82条の4までによる構造計算(令第82条)。層間変形角の確認は省略できない。
令第38条第2項・第4項、令第81条第2項、令第82条、令第82条の2、令第82条の5第一号・第四号、令第82条の6第二号イ
選択肢4は「構造の仕様規定」の分野です。
No.12木造の軸組の長さ(2階建ての1階・桁行方向と張り間方向・軽い屋根・図)
図のような木造、地上2階建ての住宅(屋根を金属板で葺いたもの)の1階部分について、桁行方向と張り間方向に設けなければならない構造耐力上必要な軸組の最小限の長さの組合せとして、建築基準法上、正しいものは、次のうちどれか。ただし、小屋裏等に物置等は設けず、区域の地盤及び地方の風の状況に応じた「地震力」及び「風圧力」に対する軸組の割増はないものとし、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算は行わないものとする。なお、1階部分の軸組の構造の判定に用いる1階の床面積については、80㎡とする。また、図は略図とする。
図を押すと大きく表示します
桁行方向 張り間方向 1. 2,320cm 2,925cm 2. 2,640cm 2,925cm 3. 2,450cm 3,600cm 4. 2,640cm 3,600cm 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.12
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令第46条第4項より、各階の軸組の長さ(倍率を乗じたもの)の合計は、地震力に対する数値と風圧力に対する数値のどちらも満たさなければならない。
【地震力】金属板で葺いた屋根は令第43条第1項の表の(二)の建築物(軽い屋根)で、令第46条第4項の表2より、階数が2の建築物の1階の数値は29cm/㎡。80㎡×29cm/㎡=2,320cm(両方向とも)
【風圧力】見付面積から1階の床面からの高さが1.35m以下の部分を除き、表3(二)の50cm/㎡を乗じる。
・桁行方向の軸組は、桁行方向から見た面(東側立面図)で検討する:49㎡−8m×1.35m=38.2㎡、38.2㎡×50cm/㎡=1,910cm
・張り間方向の軸組は、張り間方向から見た面(南側立面図)で検討する:72㎡−10m×1.35m=58.5㎡、58.5㎡×50cm/㎡=2,925cm
【最小限の長さ】桁行方向は大きい方の2,320cm(地震力)、張り間方向は2,925cm(風圧力)。
※重い屋根の数値33cm/㎡を使うと2,640cm(選択肢2・4)、見付面積から1.35m以下の部分を除かないと桁行方向2,450cm・張り間方向3,600cm(選択肢3・4)になる。
解き方地震力(床面積×表2の数値)と風圧力(見付面積からその階の床面から1.35m以下の部分を除いた面積×表3の数値)を方向ごとに求め、大きい方とする(令第46条第4項)。桁行方向は東側立面図、張り間方向は南側立面図の見付面積を使う。
2025年4月1日から、令第46条第4項の表(軸組の種類と倍率、床面積・見付面積に乗ずる数値)は施行令からなくなり、「国土交通大臣が定める基準」(告示)に従って軸組を設置する形に変わりました(木造の壁量基準の見直し)。今の法令では、この問題の数値(軽い屋根の2階建ての1階の29cm/㎡、見付面積の50cm/㎡など)を施行令の表では確かめられず、必要な軸組の長さも当時の表とは違う方法で求めます。今の基準は、昭和56年建設省告示第1100号(木造の軸組の構造方法と設置の基準を定めた告示)で確かめてください。
令第43条第1項、令第46条第4項(表2・表3)
No.13構造強度(炭素鋼の短期の曲げの許容応力度・標準せん断力係数・高力ボルトの引張りの許容応力度・コンクリートの引張りの許容応力度)
構造強度に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1炭素鋼を構造用鋼材として使用する場合、短期に生じる力に対する曲げの許容応力度は、鋼材等の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度と同じ値である。2建築物の地上部分に作用する地震力について、許容応力度等計算を行う場合における標準せん断力係数は0.2以上又は0.3以上とするが、必要保有水平耐力を計算する場合における標準せん断力係数は、1.0以上としなければならない。3高力ボルトの短期に生ずる力に対する引張りの許容応力度は、引張りの材料強度の2/3の値である。4コンクリートの引張りの許容応力度は、原則として、圧縮の許容応力度の1/10の値である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.13
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令第90条の表1より、炭素鋼の構造用鋼材の長期に生ずる力に対する曲げの許容応力度はF/1.5(Fは国土交通大臣が定める基準強度)で、短期はその1.5倍なので、短期の曲げの許容応力度はF(基準強度と同じ値)となる。
令第88条第2項より、標準せん断力係数は0.2以上(地盤が著しく軟弱な区域として特定行政庁が指定する区域内の木造の建築物などは0.3以上)とし、同条第3項より、必要保有水平耐力を計算する場合は1.0以上としなければならない。
高力ボルトの引張りの許容応力度は、令第94条により国土交通大臣が定める数値(平成12年建設省告示第2466号:高力ボルト引張接合部の引張りの許容応力度)によるもので、材料強度(令第96条)の2/3の値と定められているのではない。
令第91条第1項の表より、コンクリートの長期に生ずる力に対する圧縮の許容応力度はF/3、引張りの許容応力度はF/30(Fが21を超えるコンクリートについて国土交通大臣が異なる数値を定めた場合はその数値)で、引張りは圧縮の1/10となる(短期はそれぞれ長期の2倍)。
選択肢3高力ボルトの引張りの許容応力度は、国土交通大臣が定める数値(令第94条・平成12年建設省告示第2466号)。材料強度の2/3と定められているのではない。
令第88条第2項・第3項、令第90条、令第91条第1項、令第94条、令第96条
🗺️ 道路・用途・容積率と建蔽率・高さ・防火地域(No.14〜No.18)
No.14道路等(都市計画区域に編入された際の幅員4mの道・工事現場の仮設事務所と接道・河川管理者が管理する道と許可・道路の地盤面下の地下通路)
都市計画区域及び準都市計画区域内の道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、特定行政庁による道路幅員に関する区域の指定はないものとする。
1都市計画区域及び準都市計画区域以外の区域から都市計画区域に編入された際、現に存在している幅員4mの道(地下におけるものを除く。 )に2m以上接している敷地には、建築物を建築することができる。2工事を施工するために現場に設ける事務所の敷地は、道路に接していなくてもよい。3河川管理者が管理する幅員4mの公共の用に供する道に2m以上接する敷地においては、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した場合には、建築物を建築することができる。4道路の地盤面下に、建築物に附属する地下通路を設ける場合、特定行政庁の許可を受ける必要がある。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.14
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法第42条第1項第三号より、都市計画区域に編入されこの章の規定が適用されるに至った際現に存在する道(幅員4m以上のもの(地下におけるものを除く。))は道路で、法第43条第1項より、これに2m以上接する敷地には建築物を建築することができる。
法第85条第2項より、工事を施工するために現場に設ける事務所などの仮設建築物には、第3章の規定(接道の決まりの法第43条を含む。)は適用されないので、その敷地は道路に接していなくてよい。
法第43条第1項ただし書・規則第10条の2の2第二号より、敷地が農道その他これに類する公共の用に供する道(幅員4m以上のもの)に2m以上接する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものは、道路に2m以上接していなくても建築することができる。河川管理者が管理する公共の用に供する道はこれに当たる。
法第44条第1項第一号より、地盤面下に設ける建築物は、道路内に建築することができる。建築物に附属する地下通路を道路の地盤面下に設ける場合は、特定行政庁の許可を受ける必要はない(道路法の占用の許可などは別)。
選択肢4地盤面下に設ける建築物は、道路内に建築することができる(法第44条第1項第一号)。特定行政庁の許可は要らない。
2018年9月25日施行の改正(基準日の後)で、法第43条の接道の特例は第2項に移り、幅員4m以上の道に2m以上接する延べ面積200㎡以内の一戸建て住宅などは特定行政庁の認定(第一号)、その他は建築審査会の同意を得た許可(第二号)となった(農道などに接する建築物の許可の基準は今は規則第10条の3第4項第二号)。3の「許可した場合には建築することができる」ことは同じで、答えは変わらない。選択肢1について、2018年9月25日施行の改正で、法第42条第1項第三号の「この章の規定が適用されるに至つた際」は「都市計画区域若しくは準都市計画区域の指定若しくは変更又は第68条の9第1項の規定に基づく条例の制定若しくは改正によりこの章の規定が適用されるに至つた際」の書き方になった。都市計画区域に編入された際に現に存在する幅員4m以上の道が道路であることは同じで、答えは変わらない。
法第42条第1項第三号、法第43条第1項、法第44条第1項第一号、法第85条第2項、規則第10条の2の2第二号
No.15用途の制限(第一種低層の老人福祉センター・第二種低層の保健所・第一種中高層の宅地建物取引業の店舗・工業地域の幼保連携型認定こども園)
建築物の用途の制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、用途地域以外の地域、地区等及び特定行政庁の許可等は考慮しないものとする。
1「延べ面積600㎡、地上2階建ての老人福祉センター」は、第一種低層住居専用地域内において、新築することができる。2「延べ面積400㎡、地上2階建ての保健所」は、第二種低層住居専用地域内において、新築することができる。3「延べ面積500㎡、地上2階建ての宅地建物取引業を営む店舗」は、第一種中高層住居専用地域内において、新築することができる。4「延べ面積300㎡、地上2階建ての幼保連携型認定こども園」は、工業地域内において、新築することができる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.15
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法別表第2(い)項第九号・令第130条の4第二号より、老人福祉センター、児童厚生施設その他これらに類するもので延べ面積が600㎡以内のものは、第一種低層住居専用地域内に建築することができる。
保健所は令第130条の5の4第一号の建築物(税務署、警察署、保健所、消防署その他これらに類するもの)で、法別表第2(は)項第七号により第一種中高層住居専用地域から建築することができる。第二種低層住居専用地域(同表(ろ)項)に建築できるものには含まれないので、新築することができない。
法別表第2(は)項第五号・令第130条の5の3第三号より、銀行の支店、損害保険代理店、宅地建物取引業を営む店舗その他これらに類するサービス業を営む店舗で、その用途に供する部分の床面積の合計が500㎡以内のもの(3階以上の部分をその用途に供するものを除く。)は、第一種中高層住居専用地域内に建築することができる。
当時の法別表第2(る)項第五号より、工業地域内に建築してはならない建築物は「学校(幼保連携型認定こども園を除く。)」で、幼保連携型認定こども園は工業地域内に新築することができる。
選択肢2保健所は、第一種中高層住居専用地域から建築できる(法別表第2(は)項第七号・令第130条の5の4第一号)。第二種低層住居専用地域には建築できない。
2018年4月1日施行の改正(基準日の後)で田園住居地域ができて法別表第2の記号が繰り下がり、工業地域は今は(を)項(学校(幼保連携型認定こども園を除く。)は同項第五号)である。答えは変わらない。
法第48条、法別表第2(い)項第九号・(ろ)項・(は)項第五号・第七号・(る)項第五号(当時)、令第130条の4第二号、令第130条の5の3第三号、令第130条の5の4第一号
No.16容積率・建蔽率(特定道路と前面道路の幅員の加算・高度利用地区の許可・準防火地域内の耐火建築物・防火地域と準防火地域にわたる工業地域の敷地)
建築物の容積率及び建蔽率に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、敷地は、街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものではないものとする。
1幅員15mの道路に接続する幅員8mの道路を前面道路とする敷地が、幅員15mの道路から当該敷地が接する前面道路の部分の直近の端までの延長が35mの場合、容積率の算定に係る当該前面道路の幅員に加える数値は2mとする。2高度利用地区内においては、学校、駅舎、卸売市場等で、特定行政庁が用途上又は構造上やむを得ないと認めて許可したものについては、高度利用地区に関する都市計画において定められた容積率に適合しないものとすることができる。3都市計画において定められた建蔽率の限度が6/10の第一種住居地域内で、かつ、準防火地域内にある耐火建築物については、建蔽率の限度の緩和の対象となる。4工業地域内にある建築物の敷地が防火地域及び準防火地域にわたる場合において、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物であるときは、都市計画において定められた建蔽率の限度にかかわらず、建蔽率の限度の緩和の対象となる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16
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法第52条第9項・令第135条の18より、前面道路の幅員に加える数値は Wa=(12−Wr)×(70−L)/70。Wr=8m、L=35mなので、Wa=(12−8)×(70−35)/70=2m。
法第59条第1項第三号より、高度利用地区内でも、学校、駅舎、卸売市場その他これらに類する公益上必要な建築物で、特定行政庁が用途上又は構造上やむを得ないと認めて許可したものは、高度利用地区に関する都市計画に定められた容積率などに適合しなくてよい。
当時の法第53条第3項第一号より、建蔽率の限度に1/10を加える緩和の対象は、建蔽率の限度が8/10とされている地域外で、かつ、防火地域内にある耐火建築物。準防火地域内にある耐火建築物は対象とならない(街区の角にある敷地でもない)。
当時の法第53条第6項より、敷地が防火地域の内外にわたる場合で、敷地内の建築物の全部が耐火建築物であるときは、敷地はすべて防火地域内にあるものとみなして同条第3項第一号などを適用する。工業地域(建蔽率の限度は5/10又は6/10で、8/10とされている地域外)の防火地域内にある耐火建築物として、建蔽率の限度に1/10を加える緩和の対象となる。
選択肢3当時、建蔽率に1/10を加える緩和は「防火地域内」の耐火建築物だけ(法第53条第3項第一号)。準防火地域内の耐火建築物は対象外。
2019年6月25日施行の改正で法第53条が組み替えられ、建蔽率の限度に1/10を加える緩和(同条第3項第一号)は、防火地域内の耐火建築物等に加えて、準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等も対象になりました(耐火建築物等・準耐火建築物等は、耐火建築物・準耐火建築物と同等以上の延焼防止性能を有するものを含みます)。今の法令では、3の準防火地域内の耐火建築物も緩和の対象となって3も正しくなり、誤っているものはなくなります(4の敷地の全部を防火地域内とみなす決まりは今は同条第7項)。
法第52条第9項、法第53条第1項・第3項第一号・第6項、法第59条第1項第三号、令第135条の18
No.17建築物の高さの最高限度(商業地域・2つの前面道路・後退距離・図)
図のように、敷地に建築物を新築する場合、建築基準法上、A点における地盤面からの建築物の高さの最高限度は、次のうちどれか。ただし、敷地は平坦で、敷地、隣地及び道路の相互間に高低差はなく、門、塀等はないものとする。また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定、許可等並びに日影による中高層の建築物の高さの制限及び天空率に関する規定は考慮しないものとする。なお、建築物は、全ての部分において、高さの最高限度まで建築されるものとする。
図を押すと大きく表示します 128.5m234.5m339.0m446.0m出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.17
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【道路高さ制限】商業地域で、容積率の限度は都市計画の80/10(前面道路の幅員15m×6/10=90/10より小さい)なので、法別表第3(二)より、適用距離は30m、勾配は1.5。
・北側の道路(幅員8m):令第132条第1項より、A点は北側の道路の中心線から4m+3m+5m=12mで10mを超える区域にあるので、北側の道路も幅員の最大な前面道路(15m)と同じ幅員を有するものとみなす。法第56条第2項より、建築物の後退距離3mだけ道路の反対側の境界線が外側にあるものとみなすので、A点から(みなした)反対側の境界線までは3m+15m+3m+5m=26m(適用距離30m以内)。26m×1.5=39.0m
・南側の道路(幅員15m):A点から反対側の境界線までは、後退距離8mを含め8m+15m+(40m−8m)=55mで、適用距離30mを超えるので制限を受けない。
【隣地高さ制限】法第56条第1項第二号より、商業地域は31m+2.5×(隣地境界線までの水平距離)。西側の隣地境界線までは3m+3m=6mで、後退距離3mを加え(同条第2項)、31m+2.5×(3m+6m)=53.5m。
【北側高さ制限】商業地域には適用されない。
【最高限度】最も小さい39.0m。
※北側の道路を幅員8mのまま計算すると3m+8m+3m+5m=19mで28.5m(選択肢1)、後退距離による緩和を使わないと15m+3m+5m=23mで34.5m(選択肢2)、隣地高さ制限で後退距離を加えないと31m+2.5×6m=46.0m(選択肢4)になる。
解き方A点は北側の道路の中心線から10mを超える区域にあるので、北側の道路も幅員15mとみなす(令第132条第1項)。後退距離3mを加え、A点から(みなした)道路の反対側の境界線まで3m+15m+3m+5m=26m、26m×1.5=39.0m。
法第52条第1項・第2項、法第56条第1項第一号・第二号・第2項、法別表第3(二)、令第132条第1項
No.18防火地域・準防火地域(両地域にわたる展示場・防火地域内の診療所・準防火地域内の3階の倉庫・準防火地域内の事務所)
防火地域及び準防火地域内の建築物の新築に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1防火地域及び準防火地域にわたる建築物(過半が準防火地域内であり、防火地域外で防火壁で区画されていないもの)で、延べ面積600㎡、地上2階建てで、各階を展示場の用途に供するものは、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。2防火地域内においては、延べ面積150㎡、平家建ての建築物で、診療所の用途に供するものは、耐火建築物としなければならない。3準防火地域内においては、延べ面積900㎡、地上3階建ての建築物(各階の床面積300㎡)で、3階を倉庫の用途に供するものは、耐火建築物としなければならない。4準防火地域内においては、延べ面積1,200㎡、地上3階建ての建築物で、各階を事務所の用途に供するものは、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.18
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当時の法第67条第2項より、建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合は、防火地域外において防火壁で区画されている場合を除き、その全部について防火地域内の建築物に関する規定を適用する。当時の法第61条より、防火地域内の延べ面積が100㎡を超える建築物は耐火建築物としなければならないので、延べ面積600㎡の展示場は耐火建築物とする必要があり、準耐火建築物とすることはできない。
当時の法第61条より、防火地域内においては、階数が3以上であり、又は延べ面積が100㎡を超える建築物は、耐火建築物としなければならない。延べ面積150㎡の診療所は耐火建築物とする。
倉庫は法別表第1(い)欄(5)項の特殊建築物で、当時の法第27条第2項第一号より、その用途に供する3階以上の部分の床面積の合計が200㎡以上(同表(は)欄(5)項)のものは、耐火建築物としなければならない。3階の倉庫は300㎡なので、耐火建築物とする(準防火地域の決まりより厳しい)。
当時の法第62条第1項より、準防火地域内においては、延べ面積が500㎡を超え1,500㎡以下の建築物は、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。延べ面積1,200㎡、地上3階建ての事務所はこれに当たる。
選択肢1建築物が防火地域と準防火地域にわたるときは、過半が準防火地域内でも、防火地域外で防火壁で区画されていなければ、その全部に防火地域の規定を適用する(当時の法第67条第2項)。延べ面積100㎡超は耐火建築物(当時の法第61条)。
2019年6月25日施行の改正(基準日の後)で、防火地域・準防火地域の決まりは法第61条・令第136条の2(建築物の規模に応じた技術的基準)に、建築物が地域にわたる場合は法第65条(防火地域と準防火地域にわたる場合は同条第2項)にまとめられた(耐火建築物・準耐火建築物と同等以上の延焼防止時間となる建築物も認められた)。1は全部に防火地域の決まりが適用されて耐火建築物等(準耐火建築物では足りない)、2は耐火建築物等、4は準耐火建築物等となり、3の倉庫は今も法第27条第2項第一号で耐火建築物で、答えは変わらない。
法第27条第2項第一号、法第61条、法第62条第1項、法第67条第2項、法別表第1(5)項
📋 地区計画等・建築協定・総合(No.19〜No.20)
No.19地区計画等・建築協定(地区計画で同じ内容を定めた建築協定・予定道路と容積率・壁面の位置の制限と工作物・一人協定の効力)
地区計画等又は建築協定に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1建築協定における建築協定区域及び当該区域内の建築物に関する基準について、同様の内容が地区計画において定められた場合には、その建築協定は廃止されたものとみなされる。2地区計画等の区域内における建築物の敷地が特定行政庁の指定した予定道路に接する場合、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、当該予定道路を前面道路とみなして建築物の容積率の規定が適用される。3地区計画等の区域内において、地区整備計画等で定められている壁面の位置の制限に係る建築物に附属する門又は塀で高さ2mを超えるもの以外の工作物の設置の制限は、地区計画等に関する市町村の条例による壁面の位置の制限としては定めることができない。4特定行政庁の認可を受けた建築協定のうち、建築協定区域内の土地について一の所有者以外に土地の所有者等が存しないものは、認可の日から起算して3年以内において当該建築協定区域内の土地に2以上の土地の所有者等が存しない場合には、効力を有するものとはならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.19
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建築基準法には、建築協定と同様の内容が地区計画において定められた場合に、その建築協定が廃止されたものとみなす規定はない。法第76条第1項より、建築協定を廃止しようとする場合は、建築協定区域内の土地の所有者等の過半数の合意をもってその旨を定め、特定行政庁の認可を受けなければならない。
法第68条の7第5項より、予定道路が指定された場合で、建築物の敷地が予定道路に接するとき又は敷地内に予定道路があるときは、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、当該予定道路を法第52条第2項の前面道路とみなして、容積率の規定を適用する。
法第68条の2第1項より、市町村の条例で定めることができる制限は、地区計画等の内容として定められた建築物の敷地、構造、建築設備又は用途に関する事項で、令第136条の2の5第1項第五号より、壁面の位置の制限は、建築物の壁若しくはこれに代わる柱の位置の制限又は当該制限と併せて定められた建築物に附属する門若しくは塀で高さ2mを超えるものの位置の制限であること。それ以外の工作物の設置の制限は、条例による壁面の位置の制限として定めることはできない。
法第76条の3第5項より、建築協定区域内の土地の所有者等が一人の場合に認可を受けた建築協定(一人協定)は、認可の日から起算して3年以内において当該建築協定区域内の土地に2以上の土地の所有者等が存することとなった時から、認可の公告のあった建築協定と同一の効力を有する建築協定となる。3年以内に2以上の土地の所有者等が存しない場合は、効力を有するものとはならない。
選択肢1地区計画で同様の内容が定められても、建築協定が廃止されたものとみなす規定はない。建築協定の廃止は、土地の所有者等の過半数の合意と特定行政庁の認可による(法第76条第1項)。
法第68条の2第1項、法第68条の7第5項、法第76条第1項、法第76条の3第5項、令第136条の2の5第1項第五号
No.20総合(22条区域の内外にわたる屋根・一団地の認定と用途地域・第一種低層の高さの限度12m・11階建ての屋上の冷却塔設備)
次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、特定行政庁の許可は考慮しないものとする。
1建築基準法第22条第1項の市街地の区域の内外にわたる共同住宅の屋根の構造は、その全部について、同項の規定の適用を受け、通常の火災を想定した火の粉による火災の発生を防止するために屋根に必要とされる所定の性能を有するものとしなければならない。2一団地内に建築される1又は2以上の構えを成す建築物のうち、特定行政庁がその位置及び構造が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるものに対する用途地域の規定の適用については、当該一団地は一の敷地とみなされる。3都市計画において建築物の高さの限度が10mと定められた第一種低層住居専用地域内においては、所定の要件に適合する建築物であって、特定行政庁が低層住宅に係る良好な住居の環境を害するおそれがないと認めるものについては、建築物の高さの限度は、12mとすることができる。4地階を除く階数が11以上である建築物の屋上に設ける冷房のための冷却塔設備は、防火上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる場合においては、主要な部分を不燃材料以外の材料で造ることができる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.20
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法第24条の2より、建築物が法第22条第1項の市街地の区域の内外にわたる場合は、その全部について同項の市街地の区域内の建築物に関する規定を適用する。屋根の全部を、通常の火災を想定した火の粉による火災の発生を防止するために屋根に必要とされる性能(同項)を有するものとしなければならない。
法第86条第1項より、一団地内の建築物で特定行政庁が認めるものについて、一団地を一の敷地とみなして適用されるのは、法第23条、第43条、第52条、第53条、第56条などの特例対象規定で、用途地域の規定(法第48条)は含まれない。
法第55条第2項より、都市計画で建築物の高さの限度が10mと定められた第一種低層住居専用地域又は第二種低層住居専用地域内で、敷地内に政令で定める空地を有し、かつ、敷地面積が政令で定める規模以上である建築物で、特定行政庁が低層住宅に係る良好な住居の環境を害するおそれがないと認めるものは、高さの限度を12mとする。
当時の令第129条の2の7第一号より、地階を除く階数が11以上である建築物の屋上に設ける冷房のための冷却塔設備は、主要な部分を不燃材料で造るか、又は防火上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとしなければならない。大臣が定めた構造方法を用いれば、主要な部分を不燃材料以外の材料で造ることができる。
選択肢2一団地の認定(法第86条第1項)で一の敷地とみなされるのは、法第23条・第43条・第52条・第53条・第56条など列挙された規定(特例対象規定)。用途地域の規定(法第48条)は含まれない。
2019年6月25日施行の改正(基準日の後)で、冷却塔設備の決まりは令第129条の2の6に繰り上がった。答えは変わらない。選択肢1について、2018年9月25日施行の改正で、法第24条の2は法第24条に繰り上がった(それまでの法第24条(木造建築物等である特殊建築物の外壁等)はなくなった)。建築物の全部に法第22条第1項の市街地の区域内の規定を適用することは同じで、答えは変わらない。選択肢2について、2023年4月1日施行の改正で、法第86条第1項は「一団地内において建築、大規模の修繕又は大規模の模様替(建築等)をする1又は2以上の構えを成す建築物」の書き方になった(大規模の修繕・模様替も対象に加わった)。用途地域による用途の制限(法第48条)が特例対象規定に含まれないことは同じで、答えは変わらない。
法第22条第1項、法第24条の2、法第48条、法第55条第2項、法第86条第1項、令第129条の2の7第一号
選択肢1は「防火地域・準防火地域」、選択肢3は「高さの制限」、選択肢4は「建築設備」の分野です。
👷 建築士法(No.21〜No.23)
No.21建築士(設備設計一級建築士の設計・建築設備士の意見・450㎡の木造の集会場・構造設計一級建築士証の書換え交付)
次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。ただし、中央指定登録機関の指定は考慮しないものとする。
1設備設計一級建築士は、設備設計以外の設計を含む建築物の設計を行うことができる。2建築士は、大規模の建築物その他の建築物の建築設備に係る設計又は工事監理を行う場合において、建築設備士の意見を聴いたときは、原則として、設計図書又は工事監理報告書において、その旨を明らかにしなければならない。3木造、平家建ての延べ面積450㎡、高さ11m、軒の高さ9mのオーディトリアムを有する集会場を新築する場合においては、一級建築士でなければ、その設計又は工事監理をしてはならない。4構造設計一級建築士は、構造設計一級建築士定期講習を受けたときは、住所地の都道府県知事を経由して国土交通大臣に対し、構造設計一級建築士証の書換え交付を申請することができる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.21
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建築士法第10条の2の2第2項・第4項より、設備設計一級建築士は、設備設計一級建築士証の交付を受けた一級建築士なので、一級建築士として、設備設計以外の設計を含む建築物の設計を行うことができる(同法第3条)。
建築士法第20条第5項より、建築士は、大規模の建築物その他の建築物の建築設備に係る設計又は工事監理を行う場合において、建築設備士の意見を聴いたときは、設計図書又は工事監理報告書において、その旨を明らかにしなければならない。
建築士法第3条第1項第一号より、一級建築士でなければ設計・工事監理できない集会場(オーディトリアムを有するもの)は延べ面積が500㎡を超えるもの。また、同項第二号の木造の建築物は高さ13m又は軒の高さ9mを超えるもので、高さ11m・軒の高さ9mはこれに当たらない。延べ面積450㎡の木造・平家建ての集会場は同項各号のいずれにも当たらないので、二級建築士も設計・工事監理ができる(同法第3条の2第1項)。
建築士法第10条の2の2第4項より、構造設計一級建築士は、構造設計一級建築士証に記載された事項等に変更があったとき(構造設計一級建築士定期講習を受けたときなど)は、国土交通大臣に対し、構造設計一級建築士証の書換え交付を申請することができる。同法第10条の3第1項より、その書類の提出は住所地の都道府県知事を経由して行う。
選択肢3オーディトリアムを有する集会場で一級建築士が必要なのは延べ面積500㎡超(建築士法第3条第1項第一号)。木造で高さ13m超又は軒の高さ9m超(同項第二号)にも当たらない。
2021年8月26日施行の改正で、構造設計一級建築士証の書換え交付の申請などを住所地の都道府県知事を経由して行う決まり(当時の建築士法第10条の3)はなくなり、国土交通大臣に申請する形になりました(構造設計一級建築士証の決まりは今は同法第10条の3)。今の法令では、4の「住所地の都道府県知事を経由して」の部分が今の決まりと違うため4も誤りとなり、誤っているものは3と4の2つになります(2025年4月1日施行の改正で同法第3条第1項第二号の木造の建築物は高さ16m超又は地階を除く階数4以上になりましたが、3が誤りであることは同じです)。
選択肢1について、2021年8月26日施行の改正で建築士法の条が繰り下がり、構造設計一級建築士証・設備設計一級建築士証の決まりは今は同法第10条の3である(設備設計一級建築士の定義は同条第4項)。設備設計一級建築士が一級建築士として設備設計以外の設計もできることは同じで、答えは変わらない。
建築士法第3条第1項、第3条の2第1項、第10条の2の2第2項・第4項、第10条の3第1項、第20条第5項
No.22建築士事務所(大規模の修繕の工事監理受託契約の書面・重要事項説明と免許証の提示・管理建築士の技術的事項の総括・管理建築士の記名押印)
次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。
1建築物の大規模の修繕に係る部分の床面積が400㎡である工事の工事監理受託契約の締結に際して、その当事者は、工事と設計図書との照合の方法、工事監理の実施の状況に関する報告の方法、工事監理に従事することとなる建築士の氏名等の所定の事項について書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。2建築士事務所の開設者が建築主との設計受託契約の締結に先立って管理建築士等に重要事項の説明をさせる際に、管理建築士等は、当該建築主に対し、建築士免許証又は建築士免許証明書を提示しなければならない。3建築士事務所を管理する建築士は、当該建築士事務所において受託可能な業務の量及び難易並びに業務の内容に応じて必要となる期間の設定、受託しようとする業務を担当させる建築士等の選定及び配置等の所定の技術的事項を総括するものとする。4建築士事務所を管理する建築士は、当該建築士事務所に属する他の建築士が設計を行った建築物の設計図書について、管理建築士である旨の表示をして記名及び押印をしなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.22
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建築士法第22条の3の3第3項より、大規模の修繕をする場合は、当該修繕に係る部分の新築とみなして同条第1項・第2項を適用する。大規模の修繕に係る部分の床面積が400㎡で300㎡を超えるので、同条第1項より、工事監理受託契約の当事者は、契約の締結に際して、工事と設計図書との照合の方法及び工事監理の実施の状況に関する報告の方法(第二号)、工事監理に従事することとなる建築士の氏名など(第三号)の所定の事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
建築士法第24条の7第1項より、建築士事務所の開設者は、設計受託契約又は工事監理受託契約を建築主と締結しようとするときは、あらかじめ管理建築士等に重要事項の説明をさせなければならず、同条第2項より、管理建築士等は、説明をするときは、建築主に対し、一級建築士免許証又は一級建築士免許証明書などを提示しなければならない。
建築士法第24条第3項より、管理建築士は、その建築士事務所の業務に係る技術的事項として、受託可能な業務の量及び難易並びに業務の内容に応じて必要となる期間の設定(第一号)、受託しようとする業務を担当させる建築士その他の技術者の選定及び配置(第二号)などを総括する。
建築士法第20条第1項より、設計図書に一級建築士などである旨の表示をして記名及び押印をしなければならないのは、設計を行った建築士。管理建築士が、他の建築士が設計を行った設計図書に管理建築士である旨の表示をして記名・押印しなければならない決まりはない。
選択肢4設計図書に建築士である旨の表示をして記名・押印するのは、設計を行った建築士(建築士法第20条第1項)。管理建築士にこの義務はない。
2021年9月1日施行の改正で、建築士法第20条第1項の「記名及び押印」は「記名」になった(押印は要らなくなった)。設計図書に記名するのは設計を行った建築士で、管理建築士にその義務がないことは同じで、答えは変わらない。
建築士法第20条第1項、第22条の3の3第1項・第3項、第24条第3項、第24条の7第1項・第2項
選択肢2・3は「建築士事務所」の分野です。
No.23名簿・登録簿・届出(一級建築士名簿の登録事項・免許証の交付後の届出・建築士事務所登録簿の登録事項・所属建築士の変更の届出)
次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。ただし、中央指定登録機関及び指定事務所登録機関の指定は考慮しないものとする。
1一級建築士名簿に登録する事項は、登録番号、登録年月日、氏名、生年月日、性別、処分歴、定期講習の受講歴等である。2一級建築士は、一級建築士免許証の交付の日から30日以内に、本籍、住所、氏名、生年月日、性別等を住所地の都道府県知事を経由して国土交通大臣に届け出なければならない。3一級建築士事務所登録簿に登録する事項は、登録番号、登録年月日、建築士事務所の名称及び所在地、管理建築士の氏名、建築士事務所に属する建築士の氏名、処分歴等である。4建築士事務所の開設者は、建築士事務所に属する建築士の氏名に変更があったときは、30日以内に、その建築士事務所の所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.23
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建築士法第5条第1項・同法施行規則第3条より、一級建築士名簿に登録する事項は、登録番号及び登録年月日、氏名、生年月日及び性別、一級建築士試験合格の年月及び合格証書番号、戒告、業務停止又は免許の取消しの処分及びこれらの処分を受けた年月日、定期講習を受けた年月日及び修了証の番号などである。
建築士法第5条の2第1項より、一級建築士は、一級建築士免許証の交付の日から30日以内に、住所その他の国土交通省令で定める事項(同法施行規則第8条第1項:登録番号及び登録年月日、本籍、住所、氏名、生年月日及び性別など)を国土交通大臣に届け出なければならず、同法第10条の3第1項より、この届出は住所地の都道府県知事を経由して行う。
建築士法第23条の3第1項より、一級建築士事務所登録簿には、登録申請書の記載事項(同法第23条の2:建築士事務所の名称及び所在地、管理建築士の氏名、建築士事務所に属する建築士の氏名など)及び登録年月日、登録番号などを登録し、同法施行規則第20条の2第1項より、取消し、戒告又は閉鎖の処分(受けた日から5年を経過したものを除く。)なども登録する。
建築士法第23条の5第2項より、建築士事務所の開設者は、建築士事務所に属する建築士の氏名など(同法第23条の2第五号の事項)に変更があったときは、3月以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。30日以内ではない(建築士事務所の名称及び所在地、管理建築士の氏名などの変更は2週間以内:同法第23条の5第1項)。
選択肢4所属建築士の氏名などの変更の届出は3月以内(建築士法第23条の5第2項)。30日以内ではない(名称・所在地、管理建築士の氏名などの変更は2週間以内:同条第1項)。
2021年8月26日施行の改正で、一級建築士の届出などを住所地の都道府県知事を経由して行う決まり(当時の建築士法第10条の3)はなくなり、国土交通大臣に届け出る形になりました。また、2025年4月1日施行の改正で、一級建築士名簿の登録事項(同法施行規則第3条)から生年月日と性別がなくなりました(登録番号・登録年月日、氏名、処分、定期講習を受けた年月日などは今も登録事項です)。今の法令では、1と2も今の決まりと違うため誤りとなり、誤っているものは1・2・4の3つになります。
建築士法第5条第1項、第5条の2第1項、第10条の3第1項、第23条の2、第23条の3第1項、第23条の5第1項・第2項、同法施行規則第3条、第8条第1項、第20条の2第1項
選択肢1・2は「建築士」の分野です。
📚 関係法令(No.24〜No.27)
No.24都市計画法(市街化調整区域の附属建築物・都市計画施設の区域内の木造の改築・開発許可の軽微な変更・地区計画の区域内の仮設の建築物)
次の記述のうち、都市計画法上、誤っているものはどれか。
1市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内において、既存の建築物の敷地内で車庫、物置その他これらに類する附属建築物を建築する場合は、都道府県知事の許可を受ける必要はない。2都市計画施設の区域内において、地階を有しない木造、地上2階建ての建築物を改築する場合は、都道府県知事等の許可を受ける必要はない。3開発許可を受けた開発区域内において、都道府県知事の許可を受ける必要のない軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。4地区整備計画が定められている地区計画の区域内において、仮設の建築物の建築を行おうとする者は、当該行為に着手する日の30日前までに、行為の種類、場所、着手予定日等を市町村長に届け出なければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.24
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都市計画法第43条第1項第五号・同法施行令第35条第一号より、市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内で、既存の建築物の敷地内において行う車庫、物置その他これらに類する附属建築物の建築は、通常の管理行為、軽易な行為として、都道府県知事の許可を受ける必要はない。
都市計画法第53条第1項第一号・同法施行令第37条より、都市計画施設の区域内で、階数が2以下で、かつ、地階を有しない木造の建築物の改築又は移転は軽易な行為で、都道府県知事等の許可を受ける必要はない。
都市計画法第35条の2第3項より、開発許可を受けた者は、国土交通省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
都市計画法第58条の2第1項より、地区整備計画が定められている地区計画の区域内で建築物の建築などを行おうとする者は、着手する日の30日前までに市町村長に届け出なければならないが、同項第一号・同法施行令第38条の5第二号イより、仮設の建築物の建築は届出が要らない行為に当たる。
選択肢4仮設の建築物の建築は、地区計画の区域内でも届出が要らない(都市計画法第58条の2第1項第一号・同法施行令第38条の5第二号イ)。
選択肢4について、2020年9月7日施行の改正で、都市計画法施行令第38条の5第二号イに括弧書が加わり、地区計画に農地の保全に関する事項(都市計画法第12条の5第7項第四号)が定められている区域では、届出が不要なのは仮設の工作物の建設に限られるようになった。その区域でなければ、仮設の建築物の建築に届出が要らないことは同じで、答えは変わらない。
都市計画法第35条の2第3項、第43条第1項第五号、第53条第1項第一号、第58条の2第1項第一号、同法施行令第35条第一号、第37条、第38条の5第二号イ
No.25消防法(耐火構造の展示場の屋内消火栓設備・ラック式倉庫のスプリンクラー設備・小学校と特定防火対象物・開口部のない耐火構造の床・壁の区画)
次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。ただし、建築物は、いずれも無窓階を有しないものとし、指定可燃物の貯蔵及び取扱いは行わないものとする。
1主要構造部を耐火構造とし、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料でした延べ面積2,100㎡、地上2階建ての展示場については、原則として、屋内消火栓設備を設置しなければならない。2天井の高さ12m、延べ面積700㎡のラック式倉庫については、原則として、スプリンクラー設備を設置しなければならない。3小学校は、消防用設備等の技術上の基準に関する政令等の規定の施行又は適用の際、現に存する建築物であっても、新築の場合と同様に消防用設備等の規定が適用される「特定防火対象物」である。4物品販売業を営む店舗と共同住宅とが開口部のない耐火構造の床又は壁で区画されているときは、その区画された部分は、消防用設備等の設置及び維持の技術上の基準の規定の適用については、それぞれ別の防火対象物とみなされる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.25
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展示場は消防法施行令別表第1(4)項で、消防法施行令第11条第1項第二号より延べ面積700㎡以上のものに屋内消火栓設備が必要。同条第2項より、主要構造部を耐火構造とし、かつ、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料でした防火対象物は、この面積を3倍(2,100㎡)とする。延べ面積2,100㎡の展示場は、原則として設置が必要。
消防法施行令第12条第1項第五号より、別表第1(14)項の防火対象物(倉庫)のうち、天井の高さが10mを超え、かつ、延べ面積が700㎡以上のラック式倉庫には、スプリンクラー設備を設置しなければならない。
消防法第17条の2の5第2項第四号より、消防用設備等の規定の施行又は適用の際に現に存する建築物にも新しい基準が適用されるのは、百貨店、旅館、病院、地下街、複合用途防火対象物(政令で定めるもの)その他多数の者が出入するものとして政令で定めるもの(同法施行令第34条の4第2項:別表第1(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項、(9)項イ及び(16の3)項の防火対象物)で、これを特定防火対象物という。小学校((7)項)は含まれない。
消防法施行令第8条より、防火対象物が開口部のない耐火構造の床又は壁で区画されているときは、その区画された部分は、消防用設備等の設置及び維持の技術上の基準の規定の適用については、それぞれ別の防火対象物とみなす。
選択肢3小学校(消防法施行令別表第1(7)項)は、既存の建築物にも新しい基準が適用される特定防火対象物ではない(消防法第17条の2の5第2項第四号・同法施行令第34条の4第2項)。
2024年4月1日施行の改正で、消防法施行令第8条は、第一号(開口部のない耐火構造の床又は壁)と第二号(床、壁、防火設備などで、総務省令で定める防火上有効な措置が講じられたもの)に分かれた。開口部のない耐火構造の床又は壁で区画された部分をそれぞれ別の防火対象物とみなすことは同じで、答えは変わらない。選択肢1について、2024年4月1日施行の改正で、消防法施行令第11条第2項の「主要構造部を耐火構造とし」は「特定主要構造部(建築基準法第2条第九号の二イに規定する特定主要構造部)を耐火構造とし」の書き方になった。延べ面積の数値を3倍(2,100㎡)にし、ちょうど2,100㎡の展示場には設置が必要であることは同じで、答えは変わらない。
消防法第17条の2の5第2項第四号、消防法施行令第8条、第11条第1項第二号・第2項、第12条第1項第五号、第34条の4第2項、別表第1
No.26バリアフリー法(会員制スイミングスクール・50㎡の公衆便所・2,000㎡の店舗の駐車場・2,000㎡の旅館の車いす使用者用客室)
次の記述のうち、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、誤っているものはどれか。
1床面積の合計が2,000㎡の会員制スイミングスクール(一般公共の用に供されないもの)を新築しようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。2床面積の合計が50㎡の公衆便所を新築しようとするときは、便所内に、高齢者、障害者等が円滑に利用することができる構造の水洗器具を設けた便房を1以上(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれ1以上)設けなければならない。3床面積の合計が2,000㎡の物品販売業を営む店舗を新築しようとするとき、不特定かつ多数の者が利用する駐車場を設ける場合には、そのうち1以上に、車いす使用者用駐車施設を1以上設けなければならない。4床面積の合計が2,000㎡の旅館を新築しようとするときは、客室の総数にかかわらず、車いす使用者用客室を1以上設けなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.26
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水泳場は特定建築物(バリアフリー法施行令第4条第十二号)だが、特別特定建築物(同令第5条第十一号)になるのは一般公共の用に供されるものに限られる。一般公共の用に供されない会員制スイミングスクールは特別特定建築物でない特定建築物で、バリアフリー法第16条第1項より、その建築をしようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
公衆便所は特別特定建築物で、バリアフリー法第14条第1項・同法施行令第9条より、床面積の合計が50㎡以上のものは建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。同令第14条第1項第二号より、不特定かつ多数の者が利用する便所を設ける場合は、そのうち1以上(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれ1以上)に、高齢者、障害者等が円滑に利用することができる構造の水洗器具を設けた便房を1以上設けなければならない。
床面積の合計が2,000㎡以上の物品販売業を営む店舗(特別特定建築物)は、バリアフリー法第14条第1項・同法施行令第9条より建築物移動等円滑化基準に適合させなければならず、同令第17条第1項より、不特定かつ多数の者が利用する駐車場を設ける場合は、そのうち1以上に、車いす使用者用駐車施設を1以上設けなければならない。
当時のバリアフリー法施行令第15条第1項より、ホテル又は旅館には、客室の総数が50以上の場合に、車いす使用者用客室を1以上設けなければならない。客室の総数にかかわらず設けなければならないのではない。
選択肢4車いす使用者用客室が必要なのは、客室の総数が50以上の場合(当時のバリアフリー法施行令第15条第1項)。客室の総数にかかわらず必要なのではない。
その後の改正で、車椅子使用者用客室は客室の総数が50以上のときは総数の1/100以上(2019年9月1日施行)となり、2025年6月1日施行の改正でバリアフリー法施行令の条が繰り下がって、車椅子使用者用客室は今は同法施行令第16条第1項、車椅子使用者用駐車施設は第18条第1項(駐車施設の数に応じて2/100以上などの数以上)、水洗器具を設けた便房は第14条第3項である。客室の総数が50未満の旅館に車椅子使用者用客室の決まりがないことは同じで、答えは変わらない。
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第14条第1項、第16条第1項、同法施行令第4条第十二号、第5条第十一号、第9条、第14条第1項、第15条第1項、第17条第1項
No.27関係法令(品確法の新築住宅の瑕疵担保責任・建設リサイクル法の増築と分別解体・長期優良住宅の分譲事業者の単独申請・建築物省エネ法の向上計画)
次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
1「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づき、住宅新築請負契約においては、請負人は、注文者に引き渡した時から10年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵(構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く。 )について、民法第634条第1項及び第2項前段に規定する担保の責任を負う。2「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」に基づき、その施工に特定建設資材を使用する建築物の床面積200㎡の増築の工事(請負代金の額が4,000万円)で、当該建築物の増築後の床面積の合計が500㎡であるものの受注者は、原則として、分別解体等をしなければならない。3「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき、分譲事業者は、譲受人を決定するまでに相当の期間を要すると見込まれる場合においては、単独で長期優良住宅建築等計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。4「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」に基づき、建築主等は、エネルギー消費性能の向上のための建築物に設けた空気調和設備等の改修をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.27
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当時の住宅の品質確保の促進等に関する法律第94条第1項より、住宅新築請負契約においては、請負人は、注文者に引き渡した時から10年間、住宅のうち構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるもの(住宅の構造耐力上主要な部分等)の瑕疵(構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く。)について、民法第634条第1項及び第2項前段に規定する担保の責任を負う。
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律第9条第1項・同法施行令第2条第1項第二号より、分別解体等をしなければならない建築物の増築の工事は、増築の工事に係る部分の床面積の合計が500㎡以上のもの。増築部分は200㎡なので対象建設工事に当たらない(請負代金の額による基準(同項第三号:1億円)は、新築又は増築の工事以外の修繕・模様替などの工事のもので、4,000万円はこれにも当たらない)。
長期優良住宅の普及の促進に関する法律第5条第3項より、分譲事業者は、譲受人を決定するまでに相当の期間を要すると見込まれる場合において、譲受人の決定に先立って住宅の建築に関する工事に着手する必要があるときは、単独で長期優良住宅建築等計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。
建築物省エネ法第29条第1項より、建築主等は、エネルギー消費性能の向上に資する建築物の新築又はエネルギー消費性能の向上のための建築物の増築、改築、修繕若しくは模様替若しくは建築物への空気調和設備等の設置若しくは建築物に設けた空気調和設備等の改修をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。
選択肢2建築物の増築で分別解体等が必要なのは、増築に係る部分の床面積の合計が500㎡以上のもの(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律施行令第2条第1項第二号)。増築後の床面積の合計や、修繕などの請負代金の額(1億円)では判断しない。
2020年4月1日施行の改正(民法の改正に伴うもの)で、住宅の品質確保の促進等に関する法律第94条第1項の担保の責任は「民法第415条、第541条及び第542条並びに同法第559条において準用する同法第562条及び第563条に規定する担保の責任」になりました(瑕疵は「種類又は品質に関して契約の内容に適合しない状態」:同法第2条第5項)。引き渡した時から10年間担保の責任を負うことは同じですが、今の法令では、1の「民法第634条第1項及び第2項前段」の部分が今の決まりと違うため1も誤りとなり、誤っているものは1と2の2つになります。
2022年2月20日施行の改正で、長期優良住宅の普及の促進に関する法律第5条第3項の分譲事業者は「一戸建て住宅等分譲事業者」となった。譲受人の決定に先立って単独で認定を申請できることは同じ。選択肢4について、2019年11月16日施行の改正で「修繕若しくは模様替若しくは空気調和設備等の設置若しくは改修」は「修繕等」とまとめて書かれ、2023年4月1日施行の改正で「エネルギー消費性能の一層の向上」の書き方になった(向上計画の認定の条は2021年4月1日に第34条に移り、2025年4月1日施行の改正で再び第29条になった)。空気調和設備等の改修をしようとするときに認定を申請できることは同じで、答えは変わらない。
住宅の品質確保の促進等に関する法律第94条第1項、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律第9条第1項・第3項、同法施行令第2条第1項第二号・第三号、長期優良住宅の普及の促進に関する法律第5条第3項、建築物省エネ法(当時の題名「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」)第29条第1項
選択肢4は「建築物省エネ法」の分野です。
🧩 懲戒処分・関係法令・罰則(No.28〜No.30)
No.28懲戒処分の対象(違反行為の相談・管理建築士の兼務・延べ面積500㎡の設計の一括再委託・登録の有効期間の満了後の業務)
一級建築士によるイ~ニの行為について、建築士法に基づいて、当該一級建築士に対する業務停止等の懲戒処分の対象となるものは、次のうちどれか。
イ.建築確認の必要な建築物の設計者として、建築確認の申請を行わずに工事を施工することについて、当該建築物の工事施工者からの相談に応じた。ロ.複数の一級建築士事務所の開設者である一級建築士が、管理建築士の欠員が生じた一級建築士事務所について、別の一級建築士事務所の管理建築士を一時的に兼務させた。ハ.建築士事務所の開設者である一級建築士が、委託者の許諾を得て、延べ面積500㎡の建築物の新築に係る設計業務を、一括して他の建築士事務所の開設者に委託した。ニ.建築士事務所登録の有効期間の満了後、更新の登録を受けずに、業として他人の求めに応じ報酬を得て設計等を行った。1イとロとハとニ2イとロとニのみ3ロとハとニのみ4イとハのみ出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.28
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建築士法第21条の3より、建築士は、建築基準法の規定などに違反する行為について指示をし、相談に応じ、その他これらに類する行為をしてはならない。建築確認の申請を行わずに工事を施工することについての相談に応じることはこれに違反し、同法第10条第1項第一号より、懲戒処分の対象となる。
建築士法第24条第1項より、建築士事務所の開設者は、建築士事務所ごとに、それぞれ当該建築士事務所を管理する専任の建築士を置かなければならない。別の一級建築士事務所の管理建築士を一時的に兼務させることはこれに違反し、同法第10条第1項第一号より、開設者である一級建築士は懲戒処分の対象となる。
建築士法第24条の3第2項より、建築士事務所の開設者は、委託者の許諾を得た場合においても、委託を受けた設計又は工事監理(いずれも延べ面積が300㎡を超える建築物の新築工事に係るもの)の業務を、それぞれ一括して他の建築士事務所の開設者に委託してはならない。延べ面積500㎡の新築の設計業務の一括再委託はこれに違反し、同法第10条第1項第一号より、懲戒処分の対象となる。
建築士法第23条の10第1項より、建築士は、建築士事務所の登録(第23条の3第1項)を受けないで、他人の求めに応じ報酬を得て、設計等を業として行ってはならない。登録の有効期間の満了後に更新の登録を受けずに設計等を業として行うことはこれに違反し、同法第10条第1項第一号より、懲戒処分の対象となる。
ハ委託者の許諾を得ても、延べ面積300㎡超の新築工事の設計・工事監理の業務を一括して他の建築士事務所の開設者に委託することはできない(建築士法第24条の3第2項)。
ロ管理建築士は建築士事務所ごとに置く「専任」の建築士(建築士法第24条第1項)。一時的でも別の事務所の管理建築士を兼務させることはできない。
建築士法第10条第1項、第21条の3、第23条の10第1項、第24条第1項、第24条の3第2項
No.29関係法令(宅地造成等規制法の切土・水道法の給水装置の主配管・土砂災害特別警戒区域の分譲住宅・開発許可の設計者の資格)
次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
1「宅地造成等規制法」に基づき、宅地造成工事規制区域内において、切土のみの宅地造成に関する工事であって、切土をする土地の面積が500㎡で、高さ2mの崖を生ずることになる場合には、造成主は、原則として、都道府県知事の許可を受けなければならない。2「水道法」に基づき、給水装置における家屋の主配管は、配管の経路について構造物の下の通過を避けること等により漏水時の修理を容易に行うことができるようにしなければならない。3「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」に基づき、特別警戒区域内において、予定建築物が分譲住宅である開発行為をしようとする者は、原則として、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。4「都市計画法」に基づき、開発許可の申請に当たって、一級建築士の資格を有する者で、宅地開発に関する技術に関して2年以上の実務の経験を有するものは、開発区域の面積が20ha未満の開発行為に関する設計に係る設計図書を作成することができる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.29
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当時の宅地造成等規制法第8条第1項より、宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事は、造成主が都道府県知事の許可を受けなければならないが、同法施行令第3条より、許可の対象となる切土は、高さが2mを超える崖を生ずるもの(第一号)、又は切土をする土地の面積が500㎡を超えるもの(第四号)。面積500㎡で高さ2mの崖を生ずる切土は宅地造成に当たらないので、許可を受ける必要はない。
水道法第16条・給水装置の構造及び材質の基準に関する省令第1条第3項より、家屋の主配管は、配管の経路について構造物の下の通過を避けること等により漏水時の修理を容易に行うことができるようにしなければならない。
土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律第10条第1項より、特別警戒区域内において、予定建築物の用途が制限用途である開発行為(特定開発行為)をしようとする者は、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。同条第2項より、制限用途は、住宅(自己の居住の用に供するものを除く。)並びに社会福祉施設、学校及び医療施設(政令で定めるもの)で、分譲住宅はこれに当たる。
都市計画法第31条・同法施行規則第19条第一号ヘより、開発区域の面積が1ha以上20ha未満の開発行為に関する工事の設計図書は、一級建築士の資格を有する者で、宅地開発に関する技術に関して2年以上の実務の経験を有するものなどが作成することができる(1ha未満のものは資格の決まりがない)。
選択肢1切土で許可が必要な宅地造成は、高さ2mを「超える」崖を生ずるもの、又は面積が500㎡を「超える」もの(当時の宅地造成等規制法施行令第3条)。2m・500㎡ちょうどは当たらない。
2023年5月26日施行の改正で、宅地造成等規制法は「宅地造成及び特定盛土等規制法」になり、許可は同法第12条第1項(宅地造成等工事規制区域)、切土の基準は同法施行令第3条第二号(高さ2mを超える崖)・第五号(面積500㎡を超える)になった。面積500㎡・高さ2mの崖を生ずる切土が許可の対象とならないことは同じで、答えは変わらない。
宅地造成等規制法(当時)第2条第二号、第8条第1項、同法施行令(当時)第3条、水道法第16条、給水装置の構造及び材質の基準に関する省令第1条第3項、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律第10条第1項・第2項、都市計画法第31条、同法施行規則第19条第一号ヘ
選択肢4は「都市計画法」の分野です。
No.30罰則など(特定工程後の工程の施工・二級建築士による一級建築士の設計と工事施工者・診療所の定期調査報告・業務報告書と帳簿の保存)
次の記述のうち、建築基準法及び建築士法上、誤っているものはどれか。
1特定行政庁が特定工程の指定と併せて指定する特定工程後の工程に係る工事を、工事施工者が当該特定工程に係る中間検査合格証の交付を受ける前に施工した場合、当該工事施工者は罰則の適用の対象となる。2一級建築士でなければ行ってはならない建築物の設計及び工事監理を二級建築士が行い、工事が施工された場合、当該建築物の工事施工者は罰則の適用の対象とならないが、当該二級建築士は罰則の適用の対象となる。3患者の収容施設がある地上3階、床面積300㎡の診療所(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物を除く。)の所有者等は、当該建築物の敷地、構造及び建築設備について、定期に、一定の資格を有する者にその状況の調査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。4建築士事務所の開設者は、事業年度ごとに、設計等の業務に関する報告書を作成し、毎事業年度経過後3月以内に当該建築士事務所に係る登録をした都道府県知事に提出するとともに、所定の業務に関する事項を記載した帳簿を備え付け、各事業年度の末日にその帳簿を閉鎖し、その翌日から15年間保存しなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.30
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法第7条の3第6項より、特定行政庁が特定工程の指定と併せて指定する特定工程後の工程に係る工事は、当該特定工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ施工してはならない。法第99条第1項第二号より、これに違反した場合の工事施工者は罰則の対象となる。
法第5条の6第1項より、建築士法第3条第1項などに規定する建築物の工事は、それぞれ当該各条に規定する建築士の設計によらなければ、することができず、法第101条第1項第一号より、これに違反した場合の当該建築物の工事施工者は罰則の対象となる。また、一級建築士でなければ行ってはならない設計・工事監理を行った二級建築士は、建築士法第3条第1項に違反し、同法第38条第三号の罰則の対象となる。工事施工者も罰則の対象となる。
法第12条第1項・令第16条第1項第三号より、地階又は3階以上の階を法別表第1(い)欄(2)項の用途(病院、診療所(患者の収容施設があるもの)など)に供する建築物(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物を除く。)の所有者等は、建築物の敷地、構造及び建築設備について、定期に、一級建築士などの資格を有する者にその状況の調査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
建築士法第23条の6より、建築士事務所の開設者は、事業年度ごとに、設計等の業務に関する報告書を作成し、毎事業年度経過後3月以内に都道府県知事に提出しなければならない。同法第24条の4第1項・同法施行規則第21条第3項より、業務に関する事項を記載した帳簿を備え付け、各事業年度の末日をもって閉鎖し、その翌日から起算して15年間保存しなければならない。
選択肢2建築士法で定める建築士の設計によらない工事をした場合、工事施工者も建築基準法の罰則(法第101条第1項第一号:法第5条の6第1項違反)の対象となる。
2021年8月26日施行の改正で建築士法の罰則の条が繰り上がり、建築士法第3条第1項に違反した者の罰則は今は同法第37条第三号である(2025年6月1日から「懲役」は「拘禁刑」)。また、2019年6月25日施行の改正で令第16条第1項第三号は「法別表第1(い)欄(2)項又は(4)項に掲げる用途に供する建築物」になった。工事施工者が法第101条第1項第一号の罰則の対象となること、3の診療所が定期調査報告の対象であることは同じで、答えは変わらない。
法第5条の6第1項、法第7条の3第6項、法第12条第1項、法第99条第1項第二号、法第101条第1項第一号、令第16条第1項第三号、建築士法第3条第1項、第23条の6、第24条の4第1項、第38条第三号、同法施行規則第21条第3項
選択肢3は「確認・検査などの手続き」、選択肢4は「建築士事務所」の分野です。
平成29年の合格基準点(学科の試験)
配点は各問題1点(学科Ⅰ・Ⅱは各20点、学科Ⅲ・Ⅳは各30点、学科Ⅴは25点、合計125点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。
| 学科Ⅰ 計画 | 学科Ⅱ 環境・設備 | 学科Ⅲ 法規 | 学科Ⅳ 構造 | 学科Ⅴ 施工 | 総得点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 合格基準点 | 11点 | 11点 | 16点 | 16点 | 13点 | 87点 |
※ 平成29年の合格基準点は、各科目が計画11点・環境設備11点・法規16点・構造16点・施工13点、総得点が87点でした。
出典:建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」
法規の基準点は16点(30点中)です。法令集を持ち込める科目なので、条文を引けば確かめられる問題が多く、ほかの科目の取りこぼしを補う得点源にしやすい科目です。本番は1問あたり約3分半なので、法令集の引き方に慣れておくことが大切です(勉強の進め方は関連記事の「一級建築士は独学で合格できる」で紹介しています)。
ほかの年度の過去問・分野別の解説
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