【過去問題】平成30年 一級建築士 建築構造 全30問【解答・解説付】※完全無料

平成30年|一級建築士 建築構造|年度別・解答解説付(資格教材キング)

📝 平成30年(2018年)一級建築士 学科Ⅳ
平成30年 一級建築士「建築構造」
全30問の解答・解説

平成30年(2018年7月22日実施)の一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)の全30問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。構造力学(計算)・荷重と外力・各種構造(木造・RC・S・SRC・基礎)・建築材料から出題されます。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

運営者 トトまる
監修・執筆:運営者「トトまる」
一級建築士建築基準適合判定資格者
この記事の使い方
1
解く
本番と同じように、答えを1つ選ぶ
⏱ 本番のペース:1問 約3分
2
確かめる
「解答・解説を見る」を開き、選択肢ごとの正誤の理由を確認する
3
復習する
間違えた分野は、ほかの年度の同じ分野(毎年おおむね同じ順番)で解き直す
✏️ No.1 から解きはじめる(全30問)

目次 表示

平成30年 一級建築士試験(学科)の概要

試験日
2018年7月22日(日)
平成30年・学科の試験
法令の基準日
平成30年1月1日
法令がからむ問題はこの日の法令
出題
30問・四肢択一
施工と合わせて2時間45分
合格基準点
16点/30点
総得点91点以上も必要
学科の合格率
18.3%
実受験者25,878人・合格者4,742人
出題の範囲
構造力学・一般構造・材料
計算問題もある
📌 出典と、この記事の読み方

問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。

解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は平成30年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。

分野ごとの問題一覧

📐 構造力学(全塑性・たわみ・3ヒンジ骨組・ラーメン・トラス・転倒)(No.1〜No.6)

No.1全塑性状態の中空長方形断面に作用する軸力と曲げモーメント

構造力学(全塑性)正しいもの(計算)

図-1のような等質な材料からなる断面が、図-2に示す垂直応力度分布となって全塑性状態に達している。このとき、断面の図心に作用する圧縮軸力Nと曲げモーメントMとの組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、降伏応力度はσyとする。

No.1の図
図を押すと大きく表示します
NM
1.4a²σy10a³σy
2.4a²σy20a³σy
3.8a²σy10a³σy
4.8a²σy20a³σy

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.1

▼ 解答・解説を見る(No.1)▲ 解答・解説を閉じる
正答4正しいものは、4である。
解説
正しいものは4(N=8a²σy、M=20a³σy)である。

断面は、外形が幅4a・せい6a、厚さaの中空の長方形。図-2より、上から5aが圧縮、下のaが引張り(中立軸は下のフランジの上面)。
・圧縮側:両側のウェブ 2a×4a=8a²と上のフランジ4a²で、12a²
・引張側:下のフランジ 4a×a=4a²
・N=(12-4)a²×σy=8a²σy
・M(図心まわり):ウェブ(図心から下へ2a〜上へ2a)は図心について対称なので0。上のフランジ(2a〜3a)は 4a×(9a²-4a²)/2=10a³、引張側の下のフランジも同じ向きに10a³。M=20a³σy

↑ 問題の一覧へ戻る

No.2片持ち梁と単純梁のたわみが等しくなる荷重の比

構造力学(たわみ)正しいもの(計算)

図のような集中荷重PA、PBを受ける梁A、Bの荷重点に生じるたわみδA、δBの値が等しいとき、集中荷重PAとPBとの比として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、梁A、Bは等質等断面の弾性部材とする。

No.2の図
図を押すと大きく表示します
PA : PB
1.1 : 4
2.1 : 2
3.1 : 1
4.2 : 1

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.2

▼ 解答・解説を見る(No.2)▲ 解答・解説を閉じる
正答2正しいものは、2である。
解説
正しいものは2(PA:PB=1:2)である。

・梁A(片持ち梁、長さl):δA=PAl³/(3EI)
・梁B(単純梁、スパン2l、中央に荷重):δB=PB(2l)³/(48EI)=PBl³/(6EI)
・等しいとおくと PA/3=PB/6 → PA:PB=1:2

↑ 問題の一覧へ戻る

No.33ヒンジの山形骨組の柱頭の曲げモーメント

構造力学(静定ラーメン)正しいもの(計算)

図のような水平荷重Pを受ける骨組において、A点における曲げモーメントの大きさとして、正しいものは、次のうちどれか。

No.3の図
図を押すと大きく表示します
1Pl/2
22Pl/3
33Pl/4
4Pl

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.3

▼ 解答・解説を見る(No.3)▲ 解答・解説を閉じる
正答2正しいものは、2である。
解説
正しいものは2(2Pl/3)である。

両方の柱脚がピン、頂部がヒンジの3ヒンジの骨組(静定)。柱の高さl、頂部は柱頭からl/2 上。
・左の柱脚まわりのモーメント:P×l=(右の柱脚の鉛直反力)×2l → 右の鉛直反力は上向きP/2
・頂部のヒンジで右半分を切り、曲げモーメント0の条件:(P/2)×l(水平距離)=(右の水平反力)×(l+l/2) → 右の水平反力はP/3(左向き)
・水平のつり合いから、左の柱脚の水平反力は P-P/3=2P/3(左向き)
・A点(左の柱頭)の曲げモーメント=2P/3×l=2Pl/3

↑ 問題の一覧へ戻る

No.42層ラーメンの柱の曲げモーメント図から求める水平荷重・梁のせん断力・柱の軸力・鉛直反力

構造力学(不静定ラーメン)誤っているもの(計算)

図は、2層のラーメンにおいて、2階に水平荷重P1、R階に水平荷重P2が作用したときの柱の曲げモーメントを示したものである。次の記述のうち、誤っているものはどれか。

No.4の図
図を押すと大きく表示します
12階に作用する水平荷重P1は、80kNである。
22階の梁のせん断力QBは、70kNである。
31階右側の柱の軸方向圧縮力NCは、105kNである。
4右側の支点の鉛直反力Vは、120kNである。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.4

▼ 解答・解説を見る(No.4)▲ 解答・解説を閉じる
正答4誤っているものは、4である。
解説
誤っているものは4である(V=160kN)。

柱のせん断力=(柱頭と柱脚の曲げモーメントの和)÷階高。梁の端の曲げモーメントは、節点で柱の曲げモーメントとつり合う。
・2階の柱:(140+100)/4=60kN が2本 → P2=120kN
・1階の柱:(180+220)/4=100kN が2本で200kN → P1=200-120=80kN(選択肢1は正しい)
・2階の梁:端の曲げモーメントは 100+180=280kN・m → QB=(280+280)/8=70kN(選択肢2は正しい)
・R階の梁:(140+140)/8=35kN → 1階右側の柱の軸方向圧縮力 NC=35+70=105kN(選択肢3は正しい)
・柱脚の下の1階の梁(両端ピン支点):(220+220)/8=55kN → 右側の支点の鉛直反力 V=105+55=160kN(120kN ではない。全体のつり合い 120×8+80×4=V×8 からも160kN)

↑ 問題の一覧へ戻る

No.52層のトラスの斜材と柱材の軸力

構造力学(トラス)正しいもの(計算)

図のような水平荷重Pが作用するトラスにおいて、部材A及びBに生じる軸力の組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、軸力は、引張力を「+」、圧縮力を「-」とする。

No.5の図
図を押すと大きく表示します
AB
1.-√2P/2+P
2.-√2P/2+2P
3.-√2P+P
4.-√2P+2P

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.5

▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
正答3正しいものは、3である。
解説
正しいものは3(A=-√2P、B=+P)である。

・部材A:上の層を水平に切り、上の部分の水平のつり合いを考える。上の荷重Pを打ち消すのは斜材Aの水平成分(斜材は45°)なので、NA×(1/√2)=-P → NA=-√2P(圧縮)
・部材B:下の層を水平に切り、上の部分について、下の層の斜材と右の柱材が交わる右側の中間の節点まわりのモーメントを考える。荷重P(高さ6m、その節点から3m上)だけがモーメントを生じるので、P×3m=NB×3m → NB=+P(引張り)

↑ 問題の一覧へ戻る

No.6剛体が浮き上がり始めるときの水平力と重力の比

構造力学(力のつり合い)正しいもの(計算)

図のような剛で滑らない面の上に置いてある直方体の剛体の重心に漸増する水平力が作用する場合、剛体が浮き上がり始めるときの水平力Fの重力Wに対する比α(=F/W)の値として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、剛体の質量分布は一様とする。

No.6の図
図を押すと大きく表示します
10.15
20.30
30.45
40.60

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.6

▼ 解答・解説を見る(No.6)▲ 解答・解説を閉じる
正答2正しいものは、2である。
解説
正しいものは2(0.30)である。

剛体は、浮き上がるとき、水平力の向きの側の下の角を中心に回転しようとする。
・転倒させるモーメント:F×500mm(重心の高さ)
・抵抗するモーメント:W×150mm(重心から回転の中心となる角までの水平距離=幅300mmの半分)
・浮き上がり始めるのは両者が等しいとき:F×500=W×150 → α=F/W=150/500=0.30

↑ 問題の一覧へ戻る

🌬️ 荷重・外力・木造(No.7〜No.10)

No.7建築基準法における建築物に作用する地震力(Ci の計算・固有周期の略算・Ai の分布・地震層せん断力)

荷重・外力(地震力)最も不適当なもの

建築基準法における建築物に作用する地震力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1地震地域係数Zが1.0、振動特性係数Rtが0.9、標準せん断力係数C0が0.2のとき、建築物の地上部分の最下層における地震層せん断力係数Ciは0.18とすることができる。
2鉄骨造又は木造の建築物の地震力を算定する場合に用いる設計用一次固有周期T(単位秒)は、建築物の高さ(単位メートル)に0.03を乗じて算出することができる。
3地震層せん断力係数Ciの建築物の高さ方向の分布を表す係数Aiは、建築物の上階になるほど大きくなる。
4建築物の地上部分におけるある層に作用する地震層せん断力は、その層の固定荷重と積載荷重との和に、その層の地震層せん断力係数Ciを乗じて算出する。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.7

▼ 解答・解説を見る(No.7)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も不適当なものは、4である。
1
地震地域係数Zが1.0、振動特性係数Rtが0.9、標準せん断力係数C0が0.2のとき、建築物の地上部分の最下層における地震層せん断力係数Ciは0.18とすることができる。
設問は、適当である。

最下層ではAi=1 なので、Ci=Z・Rt・Ai・C0=1.0×0.9×1×0.2=0.18。

2
鉄骨造又は木造の建築物の地震力を算定する場合に用いる設計用一次固有周期T(単位秒)は、建築物の高さ(単位メートル)に0.03を乗じて算出することができる。
設問は、適当である。

鉄骨造又は木造の建築物の設計用一次固有周期は、T=0.03h(h:高さ)で算出できる。

3
地震層せん断力係数Ciの建築物の高さ方向の分布を表す係数Aiは、建築物の上階になるほど大きくなる。
設問は、適当である。

Aiは、上の階ほど大きくなる。

4正答
建築物の地上部分におけるある層に作用する地震層せん断力は、その層の固定荷重と積載荷重との和に、その層の地震層せん断力係数Ciを乗じて算出する。
設問は、最も不適当である。

ある層の地震層せん断力は、その層が支える部分(その層より上の部分)の固定荷重と積載荷重の和に、その層のCiを乗じて求める(建築基準法施行令 第88条第1項)。その層だけの重さではない。

📖 根拠の法令・基準

建築基準法施行令 第88条第1項(Ci=Z・Rt・Ai・C₀。地震力は、その高さの部分が支える部分の固定荷重と積載荷重の和に Ci を乗じる)

↑ 問題の一覧へ戻る

No.8建築物の構造計算に用いる荷重(多雪区域の地震時の積雪・百貨店の屋上広場・積載荷重の大小・鉄筋コンクリートの単位体積重量)

荷重・外力最も不適当なもの

建築物の構造計算に用いる荷重に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1多雪区域において、地震時に考慮すべき積雪荷重は、短期積雪荷重を低減したものを用いる。
2百貨店の屋上広場の単位面積当たりの積載荷重は、建築物の実況に応じて計算しない場合、百貨店の売場の単位面積当たりの積載荷重と同じとすることができる。
3単位面積当たりの積載荷重は、建築物の実況に応じて計算しない場合、「床の構造計算をする場合」、「大梁、柱又は基礎の構造計算をする場合」及び「地震力を計算する場合」のうち、「地震力を計算する場合」が最も大きくなる。
4一般的な鉄筋コンクリートの単位体積重量は、コンクリートの単位体積重量に、鉄筋による重量増分として1kN/㎥を加えた値を用いることができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.8

▼ 解答・解説を見る(No.8)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
多雪区域において、地震時に考慮すべき積雪荷重は、短期積雪荷重を低減したものを用いる。
設問は、適当である。

多雪区域の地震時には、短期の積雪荷重を0.35倍に低減して加える(建築基準法施行令 第82条第二号)。

2
百貨店の屋上広場の単位面積当たりの積載荷重は、建築物の実況に応じて計算しない場合、百貨店の売場の単位面積当たりの積載荷重と同じとすることができる。
設問は、適当である。

百貨店の屋上広場の積載荷重は、建築基準法施行令 第85条第1項の表の(八)により、(四)(百貨店又は店舗の売場)の数値による。

3正答
単位面積当たりの積載荷重は、建築物の実況に応じて計算しない場合、「床の構造計算をする場合」、「大梁、柱又は基礎の構造計算をする場合」及び「地震力を計算する場合」のうち、「地震力を計算する場合」が最も大きくなる。
設問は、最も不適当である。

積載荷重は「床の構造計算用」>「大梁・柱・基礎の構造計算用」>「地震力の計算用」の順で、地震力を計算する場合が最も小さい(建築基準法施行令 第85条第1項)。

4
一般的な鉄筋コンクリートの単位体積重量は、コンクリートの単位体積重量に、鉄筋による重量増分として1kN/㎥を加えた値を用いることができる。
設問は、適当である。

一般的な鉄筋コンクリートの単位体積重量は、コンクリートの単位体積重量に鉄筋の分として1kN/㎥を加えた値とできる。

📖 根拠の法令・基準

建築基準法施行令 第82条第二号(多雪区域の地震時 G+P+0.35S+K)・第85条第1項(表の(八):屋上広場は(一)の数値、学校・百貨店は(四)の数値)

↑ 問題の一覧へ戻る

No.9木造軸組工法による地上2階建ての建築物(風圧力の必要壁量・C₀・両面張りの倍率・引張りの筋かい)

木構造最も不適当なもの

木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1風による水平力に対して必要な各階の耐力壁の量を、建築物の各階の床面積に所定の数値を乗じて得られた量以上とした。
2地盤が著しく軟弱な区域として指定されている区域内の建築物ではなかったので、標準せん断力係数C0を0.2として、地震力を算定した。
3軸組の両面に同じ構造用合板を1枚ずつ釘打ちした耐力壁の倍率を、軸組の片面に同じ構造用合板を1枚釘打ちした耐力壁の倍率の2倍とした。
4引張力のみを負担する筋かいとして、厚さ1.5cmで幅9cmの木材を使用した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9

▼ 解答・解説を見る(No.9)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
風による水平力に対して必要な各階の耐力壁の量を、建築物の各階の床面積に所定の数値を乗じて得られた量以上とした。
設問は、最も不適当である。

風圧力に対する必要壁量は、各階の見付面積(その階の床面から1.35m以下の部分を除く)に所定の数値を乗じて求める(建築基準法施行令 第46条第4項)。床面積に乗じるのは地震力に対する必要壁量。

2
地盤が著しく軟弱な区域として指定されている区域内の建築物ではなかったので、標準せん断力係数C0を0.2として、地震力を算定した。
設問は、適当である。

標準せん断力係数は0.2以上。地盤が著しく軟弱な区域として指定された区域内の木造建築物は0.3以上とする(建築基準法施行令 第88条第2項)。

3
軸組の両面に同じ構造用合板を1枚ずつ釘打ちした耐力壁の倍率を、軸組の片面に同じ構造用合板を1枚釘打ちした耐力壁の倍率の2倍とした。
設問は、適当である。

軸組の両面に同じ構造用合板を張った耐力壁の倍率は、片面の倍率の2倍(両面の和)とできる。

4
引張力のみを負担する筋かいとして、厚さ1.5cmで幅9cmの木材を使用した。
設問は、適当である。

引張力だけを負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上・幅9cm以上の木材でよい(建築基準法施行令 第45条第1項)。

📖 根拠の法令・基準

建築基準法施行令 第45条第1項(引張力を負担する筋かいは厚さ1.5cm以上・幅9cm以上)・第46条第4項(風圧力の必要壁量は見付面積に数値を乗じる)・第88条第2項(地盤が著しく軟弱な区域の木造は C₀ を0.3以上)

↑ 問題の一覧へ戻る

No.10四分割法による X方向・Y方向の壁率比(L形の平面)

木構造(壁の配置)最も適当なもの(計算)

図のような平面形状の木造軸組工法による地上2階建ての建築物(屋根は日本瓦葺きとし、1階と2階の平面形状は同じであり、平家部分はないものとする。)の1階において、建築基準法における「木造建築物の軸組の設置の基準」(いわゆる四分割法)によるX方向及びY方向の壁率比の組合せとして、最も適当なものは、次のうちどれか。ただし、図中の太線は耐力壁を示し、その軸組の倍率(壁倍率)は全て2とする。なお、壁率比は次の式による。

No.10の図
図を押すと大きく表示します
壁率比=(壁量充足率の小さい方)/(壁量充足率の大きい方)
ここで、壁量充足率=(存在壁量)/(必要壁量)
X方向Y方向
1.0.51.0
2.0.81.0
3.1.00.5
4.1.00.8

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10

▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も適当なものは、1である。
解説
最も適当なものは1(X方向0.5、Y方向1.0)である。

1階と2階は同じ平面なので、どの側端部分も同じ係数で必要壁量を求める。壁率比では係数が打ち消し合うので、(存在壁量)÷(側端部分の床面積)で比べればよい。存在壁量は(耐力壁の長さ)×倍率2。
・X方向(Y方向の両端から8m×1/4=2mの部分):上側(幅4m×2m=8㎡)のX方向の耐力壁は上辺の1m+1m=2m → 4m÷8㎡=0.5。下側(幅8m×2m=16㎡)は下辺の1m+1m=2m → 4m÷16㎡=0.25。壁率比=0.25/0.5=0.5
・Y方向(X方向の両端から2mの部分):左側(2m×4m=8㎡)のY方向の耐力壁は左辺の1m+1m=2m → 4m÷8㎡=0.5。右側(2m×8m=16㎡)は右辺の1m+2m+1m=4m → 8m÷16㎡=0.5。壁率比=1.0

↑ 問題の一覧へ戻る

🏢 鉄筋コンクリート構造(No.11〜No.14)

No.11鉄筋コンクリート構造(柱の曲げひび割れ・帯筋による拘束・内法高さと塑性変形能力・柱梁接合部と梁幅)

鉄筋コンクリート構造最も不適当なもの

鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1地震時に水平力を受けるラーメン架構の柱の曲げひび割れは、一般に、柱頭及び柱脚に発生しやすい。
2柱の軸方向の圧縮耐力は、一般に、帯筋によるコンクリートの拘束の度合いが大きいほど大きくなり、最大耐力以降の耐力低下の度合いも緩やかになる。
3柱は、一般に、同じ断面の場合、内法高さが小さいほど、せん断耐力が大きくなることから、塑性変形能力は向上する。
4柱梁接合部のせん断耐力は、一般に、柱に取り付く梁の幅を大きくすると大きくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.11

▼ 解答・解説を見る(No.11)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
地震時に水平力を受けるラーメン架構の柱の曲げひび割れは、一般に、柱頭及び柱脚に発生しやすい。
設問は、適当である。

地震時に水平力を受けるラーメンの柱は、柱頭と柱脚の曲げモーメントが大きいので、曲げひび割れはそこに発生しやすい。

2
柱の軸方向の圧縮耐力は、一般に、帯筋によるコンクリートの拘束の度合いが大きいほど大きくなり、最大耐力以降の耐力低下の度合いも緩やかになる。
設問は、適当である。

帯筋によるコンクリートの拘束が大きいほど、柱の圧縮耐力は大きく、最大耐力後の耐力低下も緩やかになる。

3正答
柱は、一般に、同じ断面の場合、内法高さが小さいほど、せん断耐力が大きくなることから、塑性変形能力は向上する。
設問は、最も不適当である。

内法高さが小さい柱は、せん断耐力は大きくなるが、せん断力も大きくなってせん断破壊しやすく、塑性変形能力は低下する。

4
柱梁接合部のせん断耐力は、一般に、柱に取り付く梁の幅を大きくすると大きくなる。
設問は、適当である。

柱梁接合部のせん断耐力は、接合部の有効幅に比例するので、取り付く梁の幅を大きくすると大きくなる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.12鉄筋コンクリート構造の鉄筋の定着(コンクリートの強度・標準フックの余長・横補強筋による拘束・通し配筋と柱せい)

鉄筋コンクリート構造(定着)最も不適当なもの

鉄筋コンクリート構造の鉄筋の定着に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1梁主筋の柱への必要定着長さは、柱のコンクリートの設計基準強度が高いほど長くなる。
2折曲げ定着筋の標準フックの必要余長は、折曲げ角度が小さいほど長くなる。
3引張鉄筋の必要定着長さは、横補強筋で拘束されたコア内に定着する場合より、横補強筋で拘束されていない部分に定着する場合のほうが長くなる。
4純ラーメン架構の柱梁接合部内に通し配筋定着する梁については、地震時に梁端に曲げヒンジを想定する場合、梁主筋の引張強度が高いほど、定着性能を確保するために必要となる柱せいは大きくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.12

▼ 解答・解説を見る(No.12)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
梁主筋の柱への必要定着長さは、柱のコンクリートの設計基準強度が高いほど長くなる。
設問は、最も不適当である。

コンクリートの設計基準強度が高いほど付着強度が大きくなるので、必要定着長さは短くなる。

2
折曲げ定着筋の標準フックの必要余長は、折曲げ角度が小さいほど長くなる。
設問は、適当である。

標準フックの余長は、180°で4d以上、135°で6d以上、90°で8d以上で、折曲げ角度が小さいほど長い。

3
引張鉄筋の必要定着長さは、横補強筋で拘束されたコア内に定着する場合より、横補強筋で拘束されていない部分に定着する場合のほうが長くなる。
設問は、適当である。

横補強筋で拘束されていない部分に定着する場合は、拘束されたコア内に定着する場合より必要定着長さが長い。

4
純ラーメン架構の柱梁接合部内に通し配筋定着する梁については、地震時に梁端に曲げヒンジを想定する場合、梁主筋の引張強度が高いほど、定着性能を確保するために必要となる柱せいは大きくなる。
設問は、適当である。

柱梁接合部を通し配筋する梁主筋は、引張強度が高いほど付着の負担が大きくなるので、必要な柱せいは大きくなる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.13鉄筋コンクリート構造の許容応力度計算(開口のある耐力壁の剛性・スラブの協力幅・ヤング係数比・フェイスモーメント)

鉄筋コンクリート構造(設計)最も不適当なもの

鉄筋コンクリート構造の許容応力度計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1開口を有する耐力壁において、許容せん断力だけではなく、せん断剛性についても、開口の大きさに応じた低減率を考慮して構造計算を行った。
2両側スラブ付き梁部材の曲げ剛性として、スラブの協力幅を考慮したT形断面部材の値を用いた。
3柱の断面算定において、コンクリートに対する鉄筋のヤング係数比nは、コンクリートの設計基準強度が高くなるほど大きな値とした。
4純ラーメン架構の梁端部の断面算定において、水平荷重による設計用曲げモーメントとして、フェイスモーメント(柱面位置での曲げモーメント)を用いた。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.13

▼ 解答・解説を見る(No.13)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
開口を有する耐力壁において、許容せん断力だけではなく、せん断剛性についても、開口の大きさに応じた低減率を考慮して構造計算を行った。
設問は、適当である。

開口のある耐力壁は、許容せん断力だけでなく、せん断剛性も開口の大きさに応じた低減率を考えて計算する。

2
両側スラブ付き梁部材の曲げ剛性として、スラブの協力幅を考慮したT形断面部材の値を用いた。
設問は、適当である。

両側スラブ付き梁の曲げ剛性は、スラブの協力幅を考えたT形断面として算定する。

3正答
柱の断面算定において、コンクリートに対する鉄筋のヤング係数比nは、コンクリートの設計基準強度が高くなるほど大きな値とした。
設問は、最も不適当である。

ヤング係数比nは、コンクリートのヤング係数が大きい(設計基準強度が高い)ほど小さくなる。

4
純ラーメン架構の梁端部の断面算定において、水平荷重による設計用曲げモーメントとして、フェイスモーメント(柱面位置での曲げモーメント)を用いた。
設問は、適当である。

梁端部の断面算定では、柱面位置の曲げモーメント(フェイスモーメント)を用いてよい。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.14鉄筋コンクリート構造の保有水平耐力計算(引張鉄筋比と靱性・梁と耐力壁の平均せん断応力度・βu と Ds)

鉄筋コンクリート構造(保有水平耐力)最も不適当なもの

鉄筋コンクリート構造の保有水平耐力計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1柱の塑性変形能力を確保するため、引張鉄筋比ptを大きくした。
2梁の塑性変形能力を確保するため、崩壊形に達したときの梁の断面に生じる平均せん断応力度を小さくした。
3耐力壁の塑性変形能力を確保するため、崩壊形に達したときの耐力壁の断面に生じる平均せん断応力度を小さくした。
4ラーメン架構と耐力壁を併用した建築物の構造特性係数Dsを小さくするため、保有水平耐力に対する耐力壁の水平耐力の和の比率βuを小さくした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.14

▼ 解答・解説を見る(No.14)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
柱の塑性変形能力を確保するため、引張鉄筋比ptを大きくした。
設問は、最も不適当である。

引張鉄筋比ptを大きくすると、付着割裂やせん断破壊が起きやすくなり、柱の塑性変形能力は低下する。

2
梁の塑性変形能力を確保するため、崩壊形に達したときの梁の断面に生じる平均せん断応力度を小さくした。
設問は、適当である。

崩壊形に達したときの梁の平均せん断応力度を小さくする(せん断に余裕をもたせる)と、塑性変形能力が確保できる。

3
耐力壁の塑性変形能力を確保するため、崩壊形に達したときの耐力壁の断面に生じる平均せん断応力度を小さくした。
設問は、適当である。

耐力壁も、崩壊形に達したときの平均せん断応力度を小さくすると、塑性変形能力が確保できる。

4
ラーメン架構と耐力壁を併用した建築物の構造特性係数Dsを小さくするため、保有水平耐力に対する耐力壁の水平耐力の和の比率βuを小さくした。
設問は、適当である。

耐力壁の水平耐力の比率βuが小さいほどDsは小さくなる(昭和55年建設省告示第1792号)。

↑ 問題の一覧へ戻る

🔩 鉄骨構造(No.15〜No.18)

No.15鉄骨構造の溶接接合(パス間温度・のど断面の許容せん断応力度・ノンスカラップ工法・ショートビード)

鉄骨構造(溶接)最も不適当なもの

鉄骨構造の溶接接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1溶接金属の機械的性質は溶接施工条件の影響を受けることから、溶接に当たっては、溶接部の強度を低下させないために、パス間温度が規定値より小さくなるように管理する。
2溶接継目ののど断面に対する長期許容せん断応力度は、溶接継目の形式が「完全溶込み溶接の場合」と「隅肉溶接の場合」とで同じである。
3柱梁接合部の梁端部フランジの溶接接合においては、梁ウェブにスカラップを設けないノンスカラップ工法を用いることにより、塑性変形能力の向上が期待できる。
4組立溶接において、ショートビード(ビードの長さが短い溶接)は、冷却時間が短いことから、塑性変形能力が低下する危険性や低温割れが生じる危険性が小さくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.15

▼ 解答・解説を見る(No.15)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も不適当なものは、4である。
1
溶接金属の機械的性質は溶接施工条件の影響を受けることから、溶接に当たっては、溶接部の強度を低下させないために、パス間温度が規定値より小さくなるように管理する。
設問は、適当である。

溶接金属の性質は施工条件に左右されるので、溶接部の強度を下げないよう、パス間温度を規定値以下に管理する。

2
溶接継目ののど断面に対する長期許容せん断応力度は、溶接継目の形式が「完全溶込み溶接の場合」と「隅肉溶接の場合」とで同じである。
設問は、適当である。

溶接継目ののど断面の長期許容せん断応力度は、完全溶込み溶接でも隅肉溶接でも同じ F/(1.5√3)(建築基準法施行令 第92条)。

3
柱梁接合部の梁端部フランジの溶接接合においては、梁ウェブにスカラップを設けないノンスカラップ工法を用いることにより、塑性変形能力の向上が期待できる。
設問は、適当である。

ノンスカラップ工法は、スカラップ底からの破断を防ぐので、塑性変形能力の向上が期待できる。

4正答
組立溶接において、ショートビード(ビードの長さが短い溶接)は、冷却時間が短いことから、塑性変形能力が低下する危険性や低温割れが生じる危険性が小さくなる。
設問は、最も不適当である。

ショートビードは冷却が速く硬くなりやすいので、塑性変形能力の低下や低温割れが生じる危険性が大きくなる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.16鉄骨構造(H形鋼の幅厚比・鋼種と幅厚比・横補剛材の剛性・横補剛の方法)

鉄骨構造最も不適当なもの

鉄骨構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1骨組の塑性変形能力を確保するために定められているH形鋼の柱及び梁の幅厚比の上限値は、フランジよりウェブのほうが大きい。
2柱及び梁に使用する鋼材の幅厚比の上限値は、建築構造用圧延鋼材SN400Bより建築構造用圧延鋼材SN490Bのほうが大きい。
3梁の横座屈を防止するための横補剛材は、強度だけではなく、十分な剛性を有する必要がある。
4梁の横座屈を防止するための横補剛には、「梁全長にわたって均等間隔で横補剛する方法」、「主として梁端部に近い部分を横補剛する方法」等がある。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.16

▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
正答2最も不適当なものは、2である。
1
骨組の塑性変形能力を確保するために定められているH形鋼の柱及び梁の幅厚比の上限値は、フランジよりウェブのほうが大きい。
設問は、適当である。

H形鋼の柱・梁の幅厚比の上限値は、フランジよりウェブのほうが大きい。

2正答
柱及び梁に使用する鋼材の幅厚比の上限値は、建築構造用圧延鋼材SN400Bより建築構造用圧延鋼材SN490Bのほうが大きい。
設問は、最も不適当である。

幅厚比の上限値は√(235/F) に比例するので、強度の高い SN490B のほうが SN400B より小さい。

3
梁の横座屈を防止するための横補剛材は、強度だけではなく、十分な剛性を有する必要がある。
設問は、適当である。

横補剛材は、強度だけでなく、横座屈を拘束できる十分な剛性が必要。

4
梁の横座屈を防止するための横補剛には、「梁全長にわたって均等間隔で横補剛する方法」、「主として梁端部に近い部分を横補剛する方法」等がある。
設問は、適当である。

横補剛の方法には、梁全長にわたって均等間隔に設ける方法と、主として梁端部に近い部分に設ける方法などがある。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.17鉄骨構造の高力ボルト(摩擦接合の機構・引張力との組合せ・溶接との併用・二面摩擦の許容せん断応力度)

鉄骨構造(接合部)最も不適当なもの

鉄骨構造において使用する高力ボルトに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1高力ボルト摩擦接合は、接合される部材間の摩擦力で応力を伝達する機構であり、部材とボルト軸部との間の支圧による応力の伝達を期待するものではない。
2せん断力と引張力とを同時に受ける高力ボルトの許容せん断応力度は、引張応力度の大きさに応じて低減する。
3高力ボルト摩擦接合と溶接接合とを併用する接合部においては、溶接を行った後に高力ボルトを締め付けた場合、両接合の許容力を加算することができる。
4F10Tの高力ボルト摩擦接合において、2面摩擦の許容せん断応力度は、1面摩擦の場合の2倍である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.17

▼ 解答・解説を見る(No.17)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
高力ボルト摩擦接合は、接合される部材間の摩擦力で応力を伝達する機構であり、部材とボルト軸部との間の支圧による応力の伝達を期待するものではない。
設問は、適当である。

高力ボルト摩擦接合は、部材間の摩擦力で応力を伝える機構で、ボルト軸部の支圧は期待しない。

2
せん断力と引張力とを同時に受ける高力ボルトの許容せん断応力度は、引張応力度の大きさに応じて低減する。
設問は、適当である。

せん断力と引張力を同時に受ける高力ボルトの許容せん断応力度は、引張応力度に応じて低減する(建築基準法施行令 第92条の2第2項)。

3正答
高力ボルト摩擦接合と溶接接合とを併用する接合部においては、溶接を行った後に高力ボルトを締め付けた場合、両接合の許容力を加算することができる。
設問は、最も不適当である。

高力ボルト摩擦接合と溶接を併用する接合部で両方の許容力を加算できるのは、高力ボルトを先に締め付けた場合。溶接の後に締め付けると、溶接のひずみで摩擦面が密着しないおそれがあり、加算できない。

4
F10Tの高力ボルト摩擦接合において、2面摩擦の許容せん断応力度は、1面摩擦の場合の2倍である。
設問は、適当である。

二面摩擦の許容せん断応力度(0.6T0)は、一面摩擦(0.3T0)の2倍。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.18鉄骨構造の耐震計算(ルート1-1 と筋かいの保有耐力接合・ルート2 の割増し・ルート3 の Ds・角形鋼管柱への筋かい)

鉄骨構造(耐震計算)最も不適当なもの

鉄骨構造の耐震計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1「ルート1-1」で計算する場合、標準せん断力係数C0を0.3以上として許容応力度計算をすることから、水平力を負担する筋かいの端部及び接合部を保有耐力接合とする必要はない。
2「ルート2」で計算する場合、水平力を負担する筋かいの水平力分担率に応じて、地震時の応力を割り増して許容応力度計算をする必要がある。
3「ルート3」で計算する場合、筋かいの有効細長比や柱及び梁の幅厚比等を考慮して構造特性係数Dsを算出する。
4冷間成形角形鋼管柱に筋かいを取り付ける場合、鋼管に局部的な変形が生じないように補強を行う必要がある。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.18

▼ 解答・解説を見る(No.18)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
「ルート1-1」で計算する場合、標準せん断力係数C0を0.3以上として許容応力度計算をすることから、水平力を負担する筋かいの端部及び接合部を保有耐力接合とする必要はない。
設問は、最も不適当である。

ルート1-1 でC0を0.3以上とする場合でも、水平力を負担する筋かいの端部と接合部は保有耐力接合とする必要がある(筋かいが軸部で降伏する前に端部で破断しないようにするため)。

2
「ルート2」で計算する場合、水平力を負担する筋かいの水平力分担率に応じて、地震時の応力を割り増して許容応力度計算をする必要がある。
設問は、適当である。

ルート2 では、筋かいの水平力分担率に応じて地震時の応力を割り増して許容応力度計算を行う。

3
「ルート3」で計算する場合、筋かいの有効細長比や柱及び梁の幅厚比等を考慮して構造特性係数Dsを算出する。
設問は、適当である。

ルート3 では、筋かいの有効細長比や柱・梁の幅厚比などから部材群の種別を決め、Dsを算出する。

4
冷間成形角形鋼管柱に筋かいを取り付ける場合、鋼管に局部的な変形が生じないように補強を行う必要がある。
設問は、適当である。

冷間成形角形鋼管柱に筋かいを取り付ける場合は、鋼管に局部的な変形が生じないよう補強する。

↑ 問題の一覧へ戻る

🪨 地盤・基礎・擁壁(No.19〜No.21)

No.19土質及び地盤(粘土とシルトの粒径・含水比・N値と許容応力度・支持力係数と内部摩擦角)

地盤最も不適当なもの

土質及び地盤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1粘性土地盤において、土粒子の粒径は、粘土よりシルトのほうが大きい。
2土の含水比(土粒子の質量に対する土中の水の質量の比)は、一般に、粘性土より砂質土のほうが大きい。
3標準貫入試験のN値が10程度の地盤の場合、許容応力度は、一般に、砂質土地盤より粘性土地盤のほうが大きい。
4砂質土地盤の許容応力度の算定に用いる支持力係数は、一般に、内部摩擦角が大きくなるほど大きくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.19

▼ 解答・解説を見る(No.19)▲ 解答・解説を閉じる
正答2最も不適当なものは、2である。
1
粘性土地盤において、土粒子の粒径は、粘土よりシルトのほうが大きい。
設問は、適当である。

土粒子の粒径は、シルト(0.005〜0.075mm)のほうが粘土(0.005mm未満)より大きい。

2正答
土の含水比(土粒子の質量に対する土中の水の質量の比)は、一般に、粘性土より砂質土のほうが大きい。
設問は、最も不適当である。

含水比は、一般に、細かい粒子が多く水を多く含む粘性土のほうが砂質土より大きい。

3
標準貫入試験のN値が10程度の地盤の場合、許容応力度は、一般に、砂質土地盤より粘性土地盤のほうが大きい。
設問は、適当である。

N値が同じ(10程度)なら、許容応力度は一般に粘性土地盤のほうが砂質土地盤より大きい。

4
砂質土地盤の許容応力度の算定に用いる支持力係数は、一般に、内部摩擦角が大きくなるほど大きくなる。
設問は、適当である。

支持力係数は、内部摩擦角が大きいほど大きくなる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.20土質柱状図の地盤に建つ3階建ての事務所の基礎(直接基礎・パイルド・ラフト基礎・負の摩擦力・液状化)

基礎最も不適当なもの

図に示す土質柱状図の地盤において、地階を有しない地上3階建ての鉄骨造の事務所を計画する場合、基礎の設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

No.20の図
図を押すと大きく表示します
1表土下部の細砂層を支持地盤とした直接基礎(べた基礎)とする場合は、細砂層の許容応力度及び即時沈下量の検討に加えて、粘性土層の許容応力度及び圧密沈下量の検討も行う。
2粘性土層まで貫入させた摩擦杭と、直接基礎(べた基礎)からなるパイルド・ラフト基礎とする場合は、摩擦杭の効果により基礎の沈下を抑えられることから、沈下量の検討を省略できる。
3砂礫れき層を支持地盤とした杭基礎とする場合は、粘性土層における負の摩擦力の検討を行う。
4砂礫れき層を支持地盤とした杭基礎とする場合、細砂層が地震時に液状化するおそれがあると判定されたときは、液状化層の水平地盤反力係数を低減して杭の設計を行う。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.20

▼ 解答・解説を見る(No.20)▲ 解答・解説を閉じる
正答2最も不適当なものは、2である。
1
表土下部の細砂層を支持地盤とした直接基礎(べた基礎)とする場合は、細砂層の許容応力度及び即時沈下量の検討に加えて、粘性土層の許容応力度及び圧密沈下量の検討も行う。
設問は、適当である。

細砂層を支持地盤とする直接基礎では、その下の厚い粘性土層にも応力が及ぶので、粘性土層の許容応力度と圧密沈下量も検討する。

2正答
粘性土層まで貫入させた摩擦杭と、直接基礎(べた基礎)からなるパイルド・ラフト基礎とする場合は、摩擦杭の効果により基礎の沈下を抑えられることから、沈下量の検討を省略できる。
設問は、最も不適当である。

パイルド・ラフト基礎は、摩擦杭と直接基礎を併用して沈下を抑える基礎で、その効果を確かめるためにも沈下量の検討は省略できない。

3
砂礫れき層を支持地盤とした杭基礎とする場合は、粘性土層における負の摩擦力の検討を行う。
設問は、適当である。

砂礫層を支持層とする杭基礎では、粘性土層の圧密沈下による負の摩擦力を検討する。

4
砂礫れき層を支持地盤とした杭基礎とする場合、細砂層が地震時に液状化するおそれがあると判定されたときは、液状化層の水平地盤反力係数を低減して杭の設計を行う。
設問は、適当である。

細砂層が液状化するおそれがある場合は、液状化層の水平地盤反力係数を低減して杭を設計する。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.21鉄筋コンクリート造の擁壁の設計(地表面の上載荷重・底版の上の土の重量・滑動抵抗と変形・底版の突起)

擁壁最も不適当なもの

図に示す鉄筋コンクリート造の擁壁の設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

No.21の図
図を押すと大きく表示します
1地表面に作用する上載荷重は、擁壁背面側に作用する土圧として考慮しない。
2擁壁底版の直上の土の重量は、擁壁の転倒に対する抵抗要素として考慮する。
3擁壁底版とその直下の地盤との間に生じる滑動抵抗力を、擁壁背面側に作用する土圧等の水平成分の1.5倍以上となるように設計すれば、使用限界状態での擁壁の変形等の検討は省略できる。
4擁壁の滑動抵抗を大きくするために、擁壁底版の底面に突起を設けることもある。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.21

▼ 解答・解説を見る(No.21)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
地表面に作用する上載荷重は、擁壁背面側に作用する土圧として考慮しない。
設問は、最も不適当である。

地表面に上載荷重が作用する場合は、それによる土圧の増加分(上載荷重×土圧係数)を、擁壁背面の土圧に加えて考慮する。

2
擁壁底版の直上の土の重量は、擁壁の転倒に対する抵抗要素として考慮する。
設問は、適当である。

擁壁底版の直上の土の重量は、擁壁と一体になって働くので、転倒に対する抵抗要素として考慮する。

3
擁壁底版とその直下の地盤との間に生じる滑動抵抗力を、擁壁背面側に作用する土圧等の水平成分の1.5倍以上となるように設計すれば、使用限界状態での擁壁の変形等の検討は省略できる。
設問は、適当である。

底版と地盤の間の滑動抵抗力を、土圧などの水平成分の1.5倍以上とするように設計すれば、使用限界状態での変形などの検討は省略できる。

4
擁壁の滑動抵抗を大きくするために、擁壁底版の底面に突起を設けることもある。
設問は、適当である。

底版の底面に突起を設けると、滑動抵抗を大きくできる。

↑ 問題の一覧へ戻る

🧱 各種構造・耐震・構造計画・材料(No.22〜No.30)

No.22壁式鉄筋コンクリート造の建築物の設計(耐力壁の厚さの比・コンクリートの強度と壁量・階高3.5m超・小開口)

壁式構造最も不適当なもの

壁式鉄筋コンクリート造の建築物の設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1耐力壁の面外座屈に対する安全性を確保するために、鉛直支点間距離に対する耐力壁の厚さの比の最小値が規定されている。
2使用するコンクリートの設計基準強度を高くすると、一般に、必要壁量を小さくすることができる。
3階高が3.5mを超える場合は、保有水平耐力計算によって安全性を確かめる必要がある。
4耐力壁の長さの算定において、住宅用の換気扇程度の大きさの開口は、補強をしなくても、開口がないものとみなすことができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.22

▼ 解答・解説を見る(No.22)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も不適当なものは、4である。
1
耐力壁の面外座屈に対する安全性を確保するために、鉛直支点間距離に対する耐力壁の厚さの比の最小値が規定されている。
設問は、適当である。

耐力壁の面外座屈を防ぐため、鉛直支点間距離に対する耐力壁の厚さの比の最小値が規定されている。

2
使用するコンクリートの設計基準強度を高くすると、一般に、必要壁量を小さくすることができる。
設問は、適当である。

コンクリートの設計基準強度を高くすると、必要壁量を小さくできる。

3
階高が3.5mを超える場合は、保有水平耐力計算によって安全性を確かめる必要がある。
設問は、適当である。

階高が3.5mを超える場合は、保有水平耐力計算で安全性を確かめる(平成13年国土交通省告示第1026号)。

4正答
耐力壁の長さの算定において、住宅用の換気扇程度の大きさの開口は、補強をしなくても、開口がないものとみなすことができる。
設問は、最も不適当である。

換気扇程度の小さな開口は、適切に補強すれば開口がないものとみなせる。補強をしないで、ないものとみなすことはできない。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.23建築構造(プレストレスト鉄筋コンクリート構造・鋼材ダンパー・免震層の応答変位・機械式継手のかぶり)

各種構造最も不適当なもの

建築構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1プレストレスト鉄筋コンクリート構造は、PC鋼材によってコンクリートにプレストレスを導入することにより、曲げひび割れの発生を許容しない構造である。
2制振構造に用いられる制振部材のうち、鋼材ダンパーは、金属素材の塑性変形能力を利用したものである。
3免震建築物の性能は、一般に、アイソレータとダンパーとの組合せによって決定され、ダンパーのエネルギー吸収量が少ないと免震層の応答変位が過大となることがある。
4鉄筋コンクリート造の柱及び梁の主筋の継手に機械式継手を用いる場合、鉄筋径より継手部の外径のほうが大きくなるため、継手部に配置するせん断補強筋の外面から必要かぶり厚さを確保しなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.23

▼ 解答・解説を見る(No.23)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
プレストレスト鉄筋コンクリート構造は、PC鋼材によってコンクリートにプレストレスを導入することにより、曲げひび割れの発生を許容しない構造である。
設問は、最も不適当である。

プレストレスト鉄筋コンクリート構造(PRC、Ⅲ種)は、プレストレスを導入しつつ、曲げひび割れの発生を許容し、鉄筋でひび割れ幅を制御する構造。ひび割れを許容しないのはⅠ種(フルプレストレッシング)。

2
制振構造に用いられる制振部材のうち、鋼材ダンパーは、金属素材の塑性変形能力を利用したものである。
設問は、適当である。

鋼材ダンパーは、金属の塑性変形能力を利用してエネルギーを吸収する。

3
免震建築物の性能は、一般に、アイソレータとダンパーとの組合せによって決定され、ダンパーのエネルギー吸収量が少ないと免震層の応答変位が過大となることがある。
設問は、適当である。

免震建築物の性能はアイソレータとダンパーの組合せで決まり、ダンパーのエネルギー吸収量が少ないと免震層の応答変位が過大になることがある。

4
鉄筋コンクリート造の柱及び梁の主筋の継手に機械式継手を用いる場合、鉄筋径より継手部の外径のほうが大きくなるため、継手部に配置するせん断補強筋の外面から必要かぶり厚さを確保しなければならない。
設問は、適当である。

機械式継手は継手部の外径が鉄筋径より大きいので、継手部に配置するせん断補強筋の外面から必要なかぶり厚さを確保する。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.24建築物の構造計画及び構造設計(完全スリットと柱の剛性・高さ100m超の RC造・連層耐力壁の位置・屋根葺き材の吹上げ)

構造計画最も不適当なもの

建築物の構造計画及び構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1鉄筋コンクリート造の建築物の腰壁と柱との間に完全スリットを設けることにより、柱の剛性評価において腰壁部分の影響を無視することができる。
2高強度コンクリートや高強度鉄筋の実用化等により、高さ100mを超える鉄筋コンクリート造の建築物が建設されている。
3鉄筋コンクリート造の多層多スパンラーメン架構の建築物の1スパンに連層耐力壁を設ける場合、連層耐力壁の浮上りに対する抵抗力を高めるためには、架構内の中央部分に設けるより、最外端部に設けるほうが有効である。
4片流れ屋根の屋根葺き材の構造設計において、風による吹上げ力は、屋根面の中央に位置する部位より、縁に位置する部位のほうを大きくする。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.24

▼ 解答・解説を見る(No.24)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
鉄筋コンクリート造の建築物の腰壁と柱との間に完全スリットを設けることにより、柱の剛性評価において腰壁部分の影響を無視することができる。
設問は、適当である。

腰壁と柱の間に完全スリットを設けると、柱は腰壁に拘束されないので、柱の剛性評価では腰壁の影響を無視できる。

2
高強度コンクリートや高強度鉄筋の実用化等により、高さ100mを超える鉄筋コンクリート造の建築物が建設されている。
設問は、適当である。

高強度コンクリートや高強度鉄筋の実用化などで、高さ100mを超える鉄筋コンクリート造の建築物が建設されている。

3正答
鉄筋コンクリート造の多層多スパンラーメン架構の建築物の1スパンに連層耐力壁を設ける場合、連層耐力壁の浮上りに対する抵抗力を高めるためには、架構内の中央部分に設けるより、最外端部に設けるほうが有効である。
設問は、最も不適当である。

最外端部の連層耐力壁は、上に載る重さや周囲の梁による押さえが小さく浮き上がりやすい。浮上りに対する抵抗力を高めるには、架構内の中央部分に設けるほうが、周囲の柱・梁の重さと拘束を利用できて有効。

4
片流れ屋根の屋根葺き材の構造設計において、風による吹上げ力は、屋根面の中央に位置する部位より、縁に位置する部位のほうを大きくする。
設問は、適当である。

屋根の縁の部分は、風の剥離で局部的に大きな負圧が生じるので、吹上げ力は中央より縁のほうを大きくする。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.25建築物の耐震設計(方向別の耐震計算ルート・せん断補強筋の材料強度・保有水平耐力の定義・偏心率による割増し)

耐震設計最も不適当なもの

建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1鉄骨造の建築物において、張り間方向を純ラーメン架構、桁行方向をブレース架構とする場合、方向別に異なる耐震計算ルートを採用してもよい。
2鉄筋コンクリート構造において、部材のせん断耐力を計算する場合のせん断補強筋の材料強度は、JIS規格品の鉄筋であっても、せん断破壊に対する余裕度を確保するために基準強度の割増しはしない。
3保有水平耐力は、建築物の一部又は全体が地震力の作用によって崩壊形を形成するときの、各階の柱、耐力壁及び筋かいが負担する水平せん断力の和としてもよい。
4各階の保有水平耐力の計算による安全性の確認において、ある階の偏心率が所定の数値を上回る場合、全ての階について必要保有水平耐力の割増しをしなければならない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25

▼ 解答・解説を見る(No.25)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も不適当なものは、4である。
1
鉄骨造の建築物において、張り間方向を純ラーメン架構、桁行方向をブレース架構とする場合、方向別に異なる耐震計算ルートを採用してもよい。
設問は、適当である。

鉄骨造で張り間方向を純ラーメン、桁行方向をブレース架構とする場合、方向別に異なる耐震計算ルートを採用してよい。

2
鉄筋コンクリート構造において、部材のせん断耐力を計算する場合のせん断補強筋の材料強度は、JIS規格品の鉄筋であっても、せん断破壊に対する余裕度を確保するために基準強度の割増しはしない。
設問は、適当である。

せん断耐力を計算する場合のせん断補強筋の材料強度は、JIS規格品でも基準強度の割増しをしない(せん断破壊に余裕をもたせる)。

3
保有水平耐力は、建築物の一部又は全体が地震力の作用によって崩壊形を形成するときの、各階の柱、耐力壁及び筋かいが負担する水平せん断力の和としてもよい。
設問は、適当である。

保有水平耐力は、崩壊形を形成するときの各階の柱・耐力壁・筋かいが負担する水平せん断力の和としてよい。

4正答
各階の保有水平耐力の計算による安全性の確認において、ある階の偏心率が所定の数値を上回る場合、全ての階について必要保有水平耐力の割増しをしなければならない。
設問は、最も不適当である。

偏心率が所定の数値を上回る場合の必要保有水平耐力の割増し(形状係数Fe)は、その階だけに行えばよい(形状係数Fesは階ごとに求める)。全ての階を割り増すのではない。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.26建築物の構造設計(ダンパーの接合形式・二次形状係数・PC梁の残留変形・CFT 柱の制限の緩和)

構造計画最も不適当なもの

建築物の構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1制振構造において、ダンパーのエネルギー吸収効率は、一般に、主架構とダンパーとの接合の構造形式を間柱型とするより、ブレース型とするほうがよい。
2免震構造において、積層ゴムアイソレータの2次形状係数S2(全ゴム層厚に対するゴム直径の比)は、主に座屈荷重や水平剛性に関係する。
3プレストレストコンクリート造の梁は、一般に、鉄筋コンクリート造の梁に比べて、地震後の残留変形が大きい。
4コンクリート充塡鋼管(CFT)構造の柱は、鉄骨構造の柱に比べて塑性変形能力が優れているため、軸力比制限や鋼管の幅厚比制限を緩和することができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.26

▼ 解答・解説を見る(No.26)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
制振構造において、ダンパーのエネルギー吸収効率は、一般に、主架構とダンパーとの接合の構造形式を間柱型とするより、ブレース型とするほうがよい。
設問は、適当である。

ダンパーのエネルギー吸収効率は、一般に、間柱型よりブレース型のほうがよい(間柱型は梁などの変形でダンパーの変形が小さくなりやすい)。

2
免震構造において、積層ゴムアイソレータの2次形状係数S2(全ゴム層厚に対するゴム直径の比)は、主に座屈荷重や水平剛性に関係する。
設問は、適当である。

二次形状係数S2(ゴム直径÷全ゴム層厚)は、主に座屈荷重や水平剛性に関係する。

3正答
プレストレストコンクリート造の梁は、一般に、鉄筋コンクリート造の梁に比べて、地震後の残留変形が大きい。
設問は、最も不適当である。

プレストレストコンクリート造の梁は、プレストレスの力でひび割れが閉じて元に戻りやすいので、地震後の残留変形は鉄筋コンクリート造の梁より小さい。

4
コンクリート充塡鋼管(CFT)構造の柱は、鉄骨構造の柱に比べて塑性変形能力が優れているため、軸力比制限や鋼管の幅厚比制限を緩和することができる。
設問は、適当である。

CFT 柱は塑性変形能力が優れているので、軸力比の制限や鋼管の幅厚比の制限を緩和できる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.27木材の防腐(腐朽の条件・含水率・心材と辺材・防腐処理材の加工面)

材料(木材)最も不適当なもの

木材の防腐に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1木材の腐朽は、木材腐朽菌の繁殖条件である酸素・温度・水分・栄養源のうち、いずれか一つでも欠くことによって防止することができる。
2木材は、一般に、含水率が25~35%を境にして腐朽しやすくなるため、構造用製材(未仕上げ材)の含水率は、25%以下とされている。
3心材は、辺材に比べて耐腐朽性に優れていることから、腐朽しやすい箇所には、心材が多く含まれる木材を使用する。
4防腐剤を加圧注入した防腐処理材は、継手や仕口の加工が行われた部分について、その加工面の防腐処理を再度行わずに使用することができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.27

▼ 解答・解説を見る(No.27)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も不適当なものは、4である。
1
木材の腐朽は、木材腐朽菌の繁殖条件である酸素・温度・水分・栄養源のうち、いずれか一つでも欠くことによって防止することができる。
設問は、適当である。

木材腐朽菌の繁殖条件(酸素・温度・水分・栄養源)のいずれか一つを欠けば、腐朽を防げる。

2
木材は、一般に、含水率が25~35%を境にして腐朽しやすくなるため、構造用製材(未仕上げ材)の含水率は、25%以下とされている。
設問は、適当である。

木材は含水率25〜35%を境に腐朽しやすくなるので、構造用製材(未仕上げ材)の含水率は25%以下とされている。

3
心材は、辺材に比べて耐腐朽性に優れていることから、腐朽しやすい箇所には、心材が多く含まれる木材を使用する。
設問は、適当である。

心材は辺材より耐腐朽性に優れているので、腐朽しやすい箇所には心材の多い木材を使う。

4正答
防腐剤を加圧注入した防腐処理材は、継手や仕口の加工が行われた部分について、その加工面の防腐処理を再度行わずに使用することができる。
設問は、最も不適当である。

防腐剤を加圧注入した防腐処理材でも、継手・仕口などの加工で薬剤の浸透していない面が出るので、その加工面には再度防腐処理を行う。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.28コンクリート(単位セメント量と乾燥収縮・AE剤・供試体の寸法・引張強度)

材料(コンクリート)最も不適当なもの

コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1乾燥収縮によるひび割れは、水セメント比が同じ場合、単位セメント量が多いコンクリートほど発生しにくい。
2AE剤を用いたコンクリートは、AE剤により連行された空気がコンクリート中で独立した無数の気泡となることから、凍結融解作用に対する抵抗性が増す。
3コンクリートの圧縮強度は、一般に、コンクリート供試体の形状が相似の場合、供試体寸法が小さいほど大きくなる。
4コンクリートの引張強度は、一般に、コンクリートの圧縮強度が大きいほど大きくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.28

▼ 解答・解説を見る(No.28)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
乾燥収縮によるひび割れは、水セメント比が同じ場合、単位セメント量が多いコンクリートほど発生しにくい。
設問は、最も不適当である。

水セメント比が同じなら、単位セメント量が多いほど単位水量も多くなるので、乾燥収縮によるひび割れは発生しやすい。

2
AE剤を用いたコンクリートは、AE剤により連行された空気がコンクリート中で独立した無数の気泡となることから、凍結融解作用に対する抵抗性が増す。
設問は、適当である。

AE剤で連行された独立した無数の気泡が凍結時の膨張圧を和らげるので、凍結融解作用に対する抵抗性が増す。

3
コンクリートの圧縮強度は、一般に、コンクリート供試体の形状が相似の場合、供試体寸法が小さいほど大きくなる。
設問は、適当である。

形状が相似なら、供試体の寸法が小さいほど圧縮強度は大きく出る(寸法効果)。

4
コンクリートの引張強度は、一般に、コンクリートの圧縮強度が大きいほど大きくなる。
設問は、適当である。

コンクリートの引張強度は、圧縮強度が大きいほど大きい。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.29鋼材(炭素量と伸び・低降伏点鋼・降伏比・SN490B の降伏点の範囲)

材料(鋼材)最も不適当なもの

鋼材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1鋼材は、一般に、炭素含有量が多くなるほど、破断に至るまでの伸びが小さくなる。
2建築構造用低降伏点鋼材LY225は、一般構造用圧延鋼材SS400に比べて降伏点が低く、延性が高いことから、履歴型制振ダンパーの材料に用いられている。
3降伏点350N/mm²、引張強さ490N/mm²である鋼材の降伏比は、1.4である。
4建築構造用圧延鋼材SN490B(板厚12mm以上)は、「降伏点又は耐力」の上限値及び下限値が規定されている。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.29

▼ 解答・解説を見る(No.29)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
鋼材は、一般に、炭素含有量が多くなるほど、破断に至るまでの伸びが小さくなる。
設問は、適当である。

炭素量が多くなるほど、鋼材は硬くなり、破断までの伸びは小さくなる。

2
建築構造用低降伏点鋼材LY225は、一般構造用圧延鋼材SS400に比べて降伏点が低く、延性が高いことから、履歴型制振ダンパーの材料に用いられている。
設問は、適当である。

低降伏点鋼 LY225 は、SS400 より降伏点が低く延性が高いので、履歴型の制振ダンパーに使われる。

3正答
降伏点350N/mm²、引張強さ490N/mm²である鋼材の降伏比は、1.4である。
設問は、最も不適当である。

降伏比=降伏点÷引張強さ=350÷490≒0.71。1.4(引張強さ÷降伏点)ではない。降伏比は1より小さい値になる。

4
建築構造用圧延鋼材SN490B(板厚12mm以上)は、「降伏点又は耐力」の上限値及び下限値が規定されている。
設問は、適当である。

SN490B(板厚12mm以上)は、降伏点(耐力)の上限値と下限値が規定されている。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.30建築物の構造計画及び構造設計(耐震性を高める方法・隙間のない特定天井・高炉セメント・耐久性を高める方法)

構造計画最も不適当なもの

建築物の構造計画及び構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1建築物の耐震性を向上させる手段として、構造体の強度を大きくする方法、構造体の塑性変形能力を高める方法、建築物の上部構造を軽量化する方法等がある。
2特定天井のうち、天井と周囲の壁等との間に隙間を設けない構造方法では、天井と壁等とが一体となって動くので、地震時における天井材の脱落に対する安全性の検討を省略することができる。
3銑せん鉄の製造時に副生する高炉スラグを利用した高炉セメントを構造体コンクリートに用いることは、環境に配慮した建築物を実現することにつながる。
4鉄筋コンクリート造の建築物の耐久性を向上させる手段として、コンクリートの設計基準強度を高く設定する方法、鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さを大きく設定する方法等がある。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.30

▼ 解答・解説を見る(No.30)▲ 解答・解説を閉じる
正答2最も不適当なものは、2である。
1
建築物の耐震性を向上させる手段として、構造体の強度を大きくする方法、構造体の塑性変形能力を高める方法、建築物の上部構造を軽量化する方法等がある。
設問は、適当である。

耐震性を高める方法には、強度を大きくする、塑性変形能力を高める、上部構造を軽くするなどがある。

2正答
特定天井のうち、天井と周囲の壁等との間に隙間を設けない構造方法では、天井と壁等とが一体となって動くので、地震時における天井材の脱落に対する安全性の検討を省略することができる。
設問は、最も不適当である。

隙間を設けない特定天井でも、地震時に天井と壁などの間で力が伝わり天井材が壊れるおそれがあるので、脱落に対する安全性の検証は省略できない(平成25年国土交通省告示第771号)。

3
銑せん鉄の製造時に副生する高炉スラグを利用した高炉セメントを構造体コンクリートに用いることは、環境に配慮した建築物を実現することにつながる。
設問は、適当である。

銑鉄の製造時に出る高炉スラグを使った高炉セメントは、環境に配慮した材料。

4
鉄筋コンクリート造の建築物の耐久性を向上させる手段として、コンクリートの設計基準強度を高く設定する方法、鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さを大きく設定する方法等がある。
設問は、適当である。

鉄筋コンクリート造の耐久性を高めるには、設計基準強度を高くする、かぶり厚さを大きくするなどの方法がある。

↑ 問題の一覧へ戻る

平成30年の合格基準点(学科の試験)

配点は各問題1点(学科Ⅰ・Ⅱは各20点、学科Ⅲ・Ⅳは各30点、学科Ⅴは25点、合計125点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。

学科Ⅰ
計画
学科Ⅱ
環境・設備
学科Ⅲ
法規
学科Ⅳ
構造
学科Ⅴ
施工
総得点
合格基準点11点11点16点16点13点91点

※ 平成30年の合格基準点は、各科目が計画11点・環境設備11点・法規16点・構造16点・施工13点、総得点が91点でした。

出典:建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」

💡 構造は何点を目指すか

平成30年の構造の基準点は16点(30点中)でした。構造は前半に計算問題がまとまって出る科目です。計算問題は解き方の型を身につければ確実に得点でき、後半の各種構造・材料は過去問のくり返しが効きます。

ほかの年度・ほかの科目の過去問

この記事の問題文と図は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している平成30年 一級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。

関連記事

一級建築士の過去問の一覧や、学科の教材・勉強の進め方は次の記事で紹介しています。

過去問題 一覧|一級建築士 建築法規|解答・解説付(資格教材キング) 【過去問題一覧】一級建築士試験「建築法規」10年分(令和8年〜平成29年)【解答・解説付】※完全無料 平成30年|一級建築士 建築法規|年度別・解答解説付(資格教材キング) 【過去問題】平成30年 一級建築士 建築法規 全30問【解答・解説付】※完全無料 一級建築士|おすすめテキスト・問題集|学科試験(資格教材キング) 【2026年最新】一級建築士「学科試験」おすすめテキスト・問題集!選び方も徹底解説 一級建築士|独学の勉強方法 学科5科目+製図|勉強法(資格教材キング) 【2026年最新】一級建築士は独学で合格できる|学科5科目+製図の勉強方法完全ガイド