要点と過去問10年分
一級建築士試験 学科Ⅳ(建築構造)の No.9・No.10 で毎年出題される「木造の壁量計算・四分割法」について、必要壁量と存在壁量、倍率の加算、四分割法の側端部分と壁率比を要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を図つきで解説します。

木構造(壁量計算・四分割法)の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
壁量計算と四分割法は、10年とも No.9 か No.10 に1問出ています。四分割法(側端部分・壁量充足率・壁率比)が8年(うち6年は図を使う問題)、壁量の計算が2年です。木構造のほかの問題でも、必要壁量の見付面積と軸組の倍率(たすき掛け・2枚重ね)が4回正答になっています。
No.9・No.10 に出題(10年のうち10年・10問)。ほかの問題の選択肢から、この分野のもの(6問から)も載せています。この記事で解説する選択肢は26肢、図・表・計算の問題は6問(問題ごとに掲載)です。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している一級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「要点」は、今の建築基準法・告示や日本建築学会の規準などでまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。
🧮 必要壁量・存在壁量・倍率
📖 壁量計算の決まり
壁量計算は、存在壁量(倍率×長さ)が必要壁量(地震力は床面積、風圧力は見付面積から求める)以上であることを、方向ごとに確かめます。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 存在壁量 | 倍率×耐力壁の長さ(倍率2で9m と 倍率3で6m は同じ18m) |
| 地震力に対する必要壁量 | 床面積に数値を掛けて求めるので、平面が長方形でも張り間方向と桁行方向で同じ値 |
| 風圧力に対する必要壁量 | 見付面積(その階の床面から1.35m以下の部分を除く)×数値(一般の区域は50cm/㎡で、1階・2階とも同じ)。方向ごとに値が違う |
| 風を受ける面と耐力壁の方向 | 桁行方向の耐力壁は、桁行方向に吹く風=張り間方向の立面の見付面積で求める |
| 筋かいの倍率 | 9cm角以上の木材の筋かい3、たすき掛け5 |
| 倍率の加算 | 筋かいと面材の併用は倍率の和(上限は今は7、2025年3月までは5)。両面に張れば加算できるが、片面に2枚重ねても2倍にはできない |
| 準耐力壁等 | 2025年4月から、垂れ壁・腰壁などを存在壁量に算入できる(その両側が耐力壁又は準耐力壁であることが条件) |
2025年4月1日施行の改正で、倍率の表と風圧力の必要壁量の決まりは建築基準法施行令 第46条第4項から昭和56年建設省告示第1100号に移り、地震力の必要壁量は屋根の重さの表から荷重に応じた算定式になった
✏️ 過去問:必要壁量・存在壁量・倍率(10年で16肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物の壁量の計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
平面が長方形の建築物において、必要壁量が地震力により決定される場合、張り間方向と桁行方向の必要壁量は異なる値となる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
地震力に対する必要壁量は、床面積に係数を乗じて求めるので、平面が長方形でも張り間方向と桁行方向で同じ値になる。
2025年4月1日からは、地震力に対する必要壁量は「重い屋根・軽い屋根」の表ではなく、その階が地震時に負担する固定荷重と積載荷重から求める算定式によります(昭和56年建設省告示第1100号 第3)。床面積に掛ける数値であることは同じなので、答えは変わりません。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
風による水平力に対して必要な各階の耐力壁の量を、建築物の各階の床面積に所定の数値を乗じて得られた量以上とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
風圧力に対する必要壁量は、各階の見付面積(その階の床面から1.35m以下の部分を除く)に所定の数値を乗じて求める(建築基準法施行令 第46条第4項)。床面積に乗じるのは地震力に対する必要壁量。
風圧力に対する必要壁量の決まり(見付面積から床面からの高さ1.35m以下の部分を除き、一般の区域は50cm/㎡を乗じる)は、2025年4月1日施行の改正で建築基準法施行令 第46条第4項(本文と表3)から昭和56年建設省告示第1100号 第3に移りました。数値は変わっていません。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
風圧力に対する必要な耐力壁の有効長さ(必要壁量)は、桁行方向の耐力壁については、桁行方向の立面の見付面積を用いて求めた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢4
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
風圧力に対する必要壁量は、風を受ける面の見付面積から求める。桁行方向の耐力壁は、桁行方向に吹く風(張り間方向の立面の見付面積)に抵抗する。桁行方向の立面の見付面積を使うのは、張り間方向の耐力壁の場合。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
平面が長方形の建築物において、地震力に対する必要な耐力壁の有効長さ(必要壁量)を張り間方向及び桁行方向について同じ値とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
地震力に対する必要壁量は、床面積に係数を掛けて求めるので、平面が長方形でも張り間方向と桁行方向で同じ値になる。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物の壁量の計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
平面が長方形の建築物において、張り間方向と桁行方向ともに必要壁量が地震力により決定される場合、張り間方向と桁行方向の同一階の必要壁量は同じ値である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
平面が長方形の建築物において、必要壁量が風圧力により決定されたので、張り間方向と桁行方向の壁量が、それぞれの方向の必要壁量以上となるように設計した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
必要壁量が風圧力で決まる場合でも、張り間方向と桁行方向それぞれで、存在壁量を必要壁量以上とする(見付面積が違うので方向ごとに値が異なる)。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物の壁量の計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
風圧力に対する2階の必要壁量は、2階床面からの高さ1.35mを超える部分の見付面積に所定の数値を乗じて得た数値となる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
風圧力に対する2階の必要壁量は、2階の床面から高さ1.35mを超える部分の見付面積に所定の数値を乗じて求める(建築基準法施行令 第46条第4項)。
風圧力に対する必要壁量の決まり(見付面積から床面からの高さ1.35m以下の部分を除き、一般の区域は50cm/㎡を乗じる)は、2025年4月1日施行の改正で建築基準法施行令 第46条第4項(本文と表3)から昭和56年建設省告示第1100号 第3に移りました。数値は変わっていません。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物の壁量の計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
風圧力に対する必要壁量を求める場合、見付面積に乗ずる数値は、1階部分と2階部分で同じ値を用いる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢4
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
風圧力に対する必要壁量で見付面積に乗じる数値(一般の区域で50cm/㎡)は、1階・2階で同じ(建築基準法施行令 第46条第4項 表3)。
風圧力に対する必要壁量の決まり(見付面積から床面からの高さ1.35m以下の部分を除き、一般の区域は50cm/㎡を乗じる)は、2025年4月1日施行の改正で建築基準法施行令 第46条第4項(本文と表3)から昭和56年建設省告示第1100号 第3に移りました。数値は変わっていません。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物の壁量の計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
筋かいを入れた壁倍率1.5の軸組の片面に、壁倍率3.7の仕様で構造用合板を釘打ち張りした耐力壁は、壁倍率5.2として存在壁量を算定する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
筋かいと面材を併用した軸組の倍率は、それぞれの倍率の和とするが、5を超える場合は5とする(昭和56年建設省告示第1100号)。1.5+3.7=5.2 でも、存在壁量の算定には5を用いる。
2025年4月1日施行の改正(令和6年国土交通省告示第447号で改めた昭和56年建設省告示第1100号)で、壁や筋かいを併用した軸組の倍率の和の上限は5から7になりました(改正前の基準によれる経過措置は、2026年3月31日までに工事に着手したものまで)。今の基準では1.5+3.7=5.2をそのまま用いるので、この選択肢は適当になり、この問題には不適当なものがなくなります。出題当時は上限5で、不適当でした。
問題:木造軸組工法による建築物の設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
片面に同じ構造用合板を2枚重ねて釘打ちした耐力壁の倍率を、その構造用合板を1枚で用いたときの耐力壁の倍率の2倍とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
片面に構造用合板を2枚重ねて釘打ちしても、倍率は1枚の場合の2倍にはできない(重ね張りは加算しない)。両面に張る場合は、それぞれの倍率を加算できる(昭和56年建設省告示第1100号)。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
9cm角の木材の筋かいを入れた軸組の倍率(壁倍率)を3とし、9cm角の木材の筋かいをたすき掛けに入れた軸組の倍率(壁倍率)を6とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
9cm角以上の木材の筋かいを入れた軸組の倍率は3、それをたすき掛けにした軸組の倍率は5(建築基準法施行令 第46条第4項 表1の(五)・(七))。6 ではない。
軸組の倍率の表は、2025年4月1日施行の改正で建築基準法施行令 第46条第4項の表1から昭和56年建設省告示第1100号の別表第一に移りました。9cm角以上の木材の筋かいは3、たすき掛けは5で、数値は変わっていません。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
9cm角の木材の筋かいを入れた軸組の倍率(壁倍率)を3とし、9cm角の木材の筋かいをたすき掛けに入れた軸組の倍率(壁倍率)を5とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
9cm角以上の木材の筋かいを入れた軸組の倍率は3、たすき掛けは5(昭和56年建設省告示第1100号 別表第一)。令和7年4月1日施行の改正で、建築基準法施行令 第46条第4項の表1から告示に移った(数値は同じ)。令和7年の試験は、問題集の注意事項により、この改正の後の規定で出題されている。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物の壁量の計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
壁倍率2の耐力壁の長さの合計が9mの場合の存在壁量と、壁倍率3の耐力壁の長さの合計が6mの場合の存在壁量は同じ値となる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物の壁量の計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
壁倍率1.5の筋かいを入れた軸組の片面に、壁倍率2.5の構造用合板を所定の方法で打ち付けた耐力壁の壁倍率は4となる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢4
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
筋かいと構造用合板を併用した軸組の倍率は、それぞれの倍率の和(5を超えない範囲)で、1.5+2.5=4。
2025年4月1日からは、併用した軸組の倍率の和の上限は7です(昭和56年建設省告示第1100号。改正前は5)。1.5+2.5=4は上限に関係なく、答えは変わりません。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
軸組の両面に同じ構造用合板を1枚ずつ釘打ちした耐力壁の倍率を、軸組の片面に同じ構造用合板を1枚釘打ちした耐力壁の倍率の2倍とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
壁量計算において、垂れ壁を存在壁量として算入するために、垂れ壁の両側は準耐力壁とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
垂れ壁・腰壁などを存在壁量に算入するには、その両側が耐力壁または準耐力壁であることが条件(昭和56年建設省告示第1100号・令和7年4月施行の改正)。
🔲 四分割法
📖 四分割法の決まり
四分割法は、側端部分の壁量充足率と壁率比で、耐力壁の配置の釣合いを確かめる方法です。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 側端部分 | 張り間方向は桁行方向の両端から、桁行方向は張り間方向の両端から、それぞれ長さの1/4の部分。L形の平面は、最も長い所の1/4で区切る |
| 1/4の線上の耐力壁 | 側端部分の存在壁量に算入する |
| 側端部分の必要壁量 | 側端部分ごとの階数で求める(上に2階がない部分は平家として求める) |
| 壁量充足率と壁率比 | 壁量充足率=存在壁量÷必要壁量。壁率比=小さいほう÷大きいほうで、0.5以上 |
| 確かめなくてよい場合 | 各側端部分の壁量充足率がいずれも1を超える場合は、壁率比を確かめなくてよい。偏心率0.3以下を構造計算で確かめれば、四分割法によらなくてよい |
| 計算のコツ | 同じ階数なら、必要壁量の数値は壁率比で打ち消し合うので、(存在壁量)÷(側端部分の床面積)で比べられる |
四分割法は、2025年4月1日施行の改正で平成12年建設省告示第1352号から昭和56年建設省告示第1100号 第4に移った(中身は同じ)
✏️ 過去問:四分割法(側端部分・壁量充足率・壁率比)(10年で10肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物において、建築基準法に基づく「木造建築物の軸組の設置の基準」(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
各側端部分の必要壁量を算定する場合の建築物の階数は、それぞれの側端部分の階数によらず、建築物全体の階数とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
側端部分の必要壁量を求めるときの階数は、それぞれの側端部分の階数による(側端部分に2階がなければ平家として求める)。建築物全体の階数ではない(平成12年建設省告示第1352号 第一号)。
四分割法の基準は、2025年4月1日施行の改正で平成12年建設省告示第1352号から昭和56年建設省告示第1100号 第4に移りました。側端部分(両端から1/4)・壁量充足率・壁率比0.5以上・充足率がいずれも1を超えれば壁率比を確かめなくてよいこと・偏心率0.3以下なら四分割法によらなくてよいことは変わっていません。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物において、「木造の建築物の軸組の構造方法及び設置の基準を定める件(昭和56年建設省告示第1100号)」第4(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
検討する方向の各側端部分の壁量充足率がそれぞれ0.4及び1.2であったので、当該階のその方向については、偏心率の確認を行わず、壁率比の規定を満足すると判断した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢4
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
壁率比によらなくてよいのは、各側端部分の壁量充足率がいずれも1を超える場合。0.4と1.2では一方が1以下で、壁率比は 0.4÷1.2≒0.33 と0.5に満たないので、規定を満足しない(偏心率の確認をするなら別)。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物において、「木造の建築物の軸組の構造方法及び設置の基準を定める件(昭和56年建設省告示第1100号)」第4(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
建築物の平面を分割する1/4の線上に耐力壁の中心線があったので、当該壁を側端部分の存在壁量に算入した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物において、「木造の建築物の軸組の構造方法及び設置の基準を定める件(昭和56年建設省告示第1100号)」第4(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
壁量充足率の算定において、側端部分は、建築物の張り間方向にあっては桁行方向の、桁行方向にあっては張り間方向の両端から1/4の部分とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
張り間方向の側端部分は桁行方向の両端から1/4の部分、桁行方向の側端部分は張り間方向の両端から1/4の部分とする(昭和56年建設省告示第1100号 第4)。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物において、「木造の建築物の軸組の構造方法及び設置の基準を定める件(昭和56年建設省告示第1100号)」第4(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
各階の張り間方向及び桁行方向のそれぞれについて、「壁量充足率の小さいほう」を「壁量充足率の大きいほう」で除して壁率比を求めた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物の壁量の計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
壁量充足率は、各側端部分のそれぞれについて、存在壁量を必要壁量で除して求める。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物において、建築基準法に基づく「木造建築物の軸組の設置の基準」(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
張り間方向の存在壁量の算定には、桁行方向の耐力壁を考慮しない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物において、建築基準法に基づく「木造建築物の軸組の設置の基準」(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
各側端部分のそれぞれについて、壁量充足率が全て1を超える場合は、壁率比がいずれも0.5以上であることを確かめなくてもよい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物において、建築基準法に基づく「木造建築物の軸組の設置の基準」(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
各階について、張り間方向及び桁行方向の偏心率が0.3以下であることを確認した場合は、「木造建築物の軸組の設置の基準」によらなくてもよい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10 選択肢4
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
各階の張り間方向・桁行方向の偏心率が0.3以下であることを構造計算で確かめた場合は、四分割法によらなくてよい(平成12年建設省告示第1352号 ただし書)。
問題:木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
地震時等におけるねじれによる被害を防ぐために、壁率比が0.5以上となるように壁や筋かいを配置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
✏️ 過去問:四分割法の図の問題(側端部分・壁率比)(10年で6問)
側端部分(両端から1/4)を図に書き込み、その中の耐力壁の長さと床面積を書き出してから「解答・解説を見る」を開いてください。
令和8年 No.10四分割法で張り間方向の計算に用いる側端部分(L形に欠けた平面)
図のような平面を有する木造軸組工法による平家建て建築物(桁行12.0m、張り間10.0m)について、「木造の建築物の軸組の構造方法及び設置の基準を定める件(昭和56年建設省告示第1100号)」第4(いわゆる四分割法)に従って耐力壁等が釣合いよく配置されていることを確認する場合の、張り間方向の計算に用いる側端部分を示す図として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、図中における寸法の単位はmとする。
図を押すと大きく表示します 1図の12図の23図の34図の4出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10
▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
張り間方向の計算に用いる側端部分は、桁行方向の両端から、桁行方向の長さの1/4の部分。長さは、建築物の最も長い所(12.0m)の1/4=3.0m で区切る。
・左端:0〜3.0m の帯(張り間10.0mの全体)
・右端:右端から3.0m の位置(左端から9.0m)より右の部分。上半分は9.0〜12.0m(幅3.0m)、下半分は建物が10.0mまでなので9.0〜10.0m(幅1.0m)
これを示すのは図の3。図の1は下半分の右端(10.0mの位置)から別に3.0mをとり、図の2・図の4は下半分を短いほうの長さ10.0mの1/4(2.5m)で区切っているので誤り。
昭和56年建設省告示第1100号 第4(四分割法:建築物の両端からそれぞれ1/4の部分=側端部分の壁量充足率と壁率比で釣合いを確かめる)
令和2年 No.9木造の四分割法(偏心率0.3以下・側端部分のとり方・平家部分の扱い・壁率比を確かめなくてよい場合)
木造軸組工法による地上2階建ての建築物において、建築基準法に基づく「木造建築物の軸組の設置の基準」(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
図を押すと大きく表示します 1各階について、張り間方向及び桁行方向の偏心率が0.3以下であることを確認した場合は、「木造建築物の軸組の設置の基準」によらなくてもよい。2図-1に示す平面形状の場合、張り間方向及び桁行方向それぞれの計算に用いる側端部分は、建築物の両側(最外縁)より1/4の部分(■)である。3図-2のような建築物の1階側端部分のうちAの部分は、平家建てとして必要壁量を算定する。4各側端部分の壁量充足率が全て1を超えていても、壁率比は0.5以上でなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9
▼ 解答・解説を見る(No.9)▲ 解答・解説を閉じる
各階の張り間方向・桁行方向の偏心率が0.3以下であることを構造計算で確かめた場合は、四分割法によらなくてよい(平成12年建設省告示第1352号 ただし書)。
側端部分は、建築物の両側の最外縁から、それぞれの方向の長さの1/4の部分とする(図-1の網掛けの部分)。
1階の側端部分のうち、上に2階がないAの部分は、平家建てとして必要壁量を算定する(側端部分ごとの階数による)。
各側端部分の壁量充足率が全て1を超える場合は、壁率比が0.5以上であることを確かめなくてよい(平成12年建設省告示第1352号 第三号ただし書)。
平成29年 No.10四分割法(X方向の北側の側端部分の必要壁量・存在壁量・壁量充足率・壁率比)
図のような平面の木造軸組工法による平家建ての建築物において、建築基準法における「木造建築物の軸組の設置の基準」(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、図中の太線は耐力壁を示し、その軸組の倍率(壁倍率)は全て1とする。なお、この建築物の単位床面積当たりに必要な壁量は15cm/㎡とする。
図を押すと大きく表示します 1X方向の北側の側端部分の必要壁量は、3mである。2X方向の北側の側端部分の存在壁量は、5mである。3X方向の北側の側端部分の壁量充足率は、1を超えている。4X方向の壁率比は、0.5を超えている。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10
▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
X方向の北側の側端部分は、北端から8m×1/4=2mの部分(10m×2m=20㎡)。必要壁量は 20×0.15=3m。
北側の側端部分にあるX方向の耐力壁は、北辺の3m(左から1〜4m)と2m(8〜10m)で、壁倍率1なので存在壁量は5m。
北側の壁量充足率は 5÷3≒1.67 で、1を超えている。
南側の側端部分(南端から2m)にあるX方向の耐力壁は、南辺の1m+1m=2mだけ(ほかの壁は南端から3m・4mの位置で、側端部分の外)。充足率は 2÷3≒0.67、壁率比は 0.67÷1.67=0.4で、0.5を超えていない。
令和3年 No.9四分割法(L形の平面の側端部分の必要壁量と壁率比)
図のような平面の木造軸組工法による平家建ての建築物において、建築基準法における「木造建築物の軸組の設置の基準」(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、図中の太線は耐力壁を示し、その軸組の倍率(壁倍率)は全て1とする。なお、この建築物の単位床面積当たりに必要な壁量は15cm/㎡とする。
図を押すと大きく表示します 1「X方向の北側の側端部分」及び「Y方向の東側の側端部分」の必要壁量は、いずれも2.4mである。2「X方向の南側の側端部分」及び「Y方向の西側の側端部分」の必要壁量は、いずれも1.2mである。3X方向の壁率比は、0.5である。4Y方向の壁率比は、0.5である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9
▼ 解答・解説を見る(No.9)▲ 解答・解説を閉じる
X方向の北側の側端部分は、北端から8m×1/4=2mの部分(8m×2m=16㎡)、Y方向の東側の側端部分は、東端から2mの部分(2m×8m=16㎡)。必要壁量はどちらも 16×0.15=2.4m。
X方向の南側の側端部分(4m×2m=8㎡)、Y方向の西側の側端部分(2m×4m=8㎡)の必要壁量は、どちらも 8×0.15=1.2m。
X方向の耐力壁は、北側の側端部分では北端の1m+1m=2m(充足率2÷2.4≒0.83)。南側の側端部分では、南端の1m+1m に、1/4の線(南端から2m)の上にある2mの耐力壁も算入して4m(充足率4÷1.2≒3.33)。壁率比は0.83÷3.33=0.25で、0.5 ではない。
Y方向の耐力壁は、東側の側端部分は東端の1m+1m=2m(充足率0.83)、西側の側端部分は西端の1m+1m=2m(充足率2÷1.2≒1.67)。壁率比は0.83÷1.67=0.5。
平成30年 No.10四分割法による X方向・Y方向の壁率比(L形の平面)
図のような平面形状の木造軸組工法による地上2階建ての建築物(屋根は日本瓦葺きとし、1階と2階の平面形状は同じであり、平家部分はないものとする。)の1階において、建築基準法における「木造建築物の軸組の設置の基準」(いわゆる四分割法)によるX方向及びY方向の壁率比の組合せとして、最も適当なものは、次のうちどれか。ただし、図中の太線は耐力壁を示し、その軸組の倍率(壁倍率)は全て2とする。なお、壁率比は次の式による。
図を押すと大きく表示します 壁率比=(壁量充足率の小さい方)/(壁量充足率の大きい方)ここで、壁量充足率=(存在壁量)/(必要壁量)
X方向 Y方向 1. 0.5 1.0 2. 0.8 1.0 3. 1.0 0.5 4. 1.0 0.8 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10
▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
1階と2階は同じ平面なので、どの側端部分も同じ係数で必要壁量を求める。壁率比では係数が打ち消し合うので、(存在壁量)÷(側端部分の床面積)で比べればよい。存在壁量は(耐力壁の長さ)×倍率2。
・X方向(Y方向の両端から8m×1/4=2mの部分):上側(幅4m×2m=8㎡)のX方向の耐力壁は上辺の1m+1m=2m → 4m÷8㎡=0.5。下側(幅8m×2m=16㎡)は下辺の1m+1m=2m → 4m÷16㎡=0.25。壁率比=0.25/0.5=0.5
・Y方向(X方向の両端から2mの部分):左側(2m×4m=8㎡)のY方向の耐力壁は左辺の1m+1m=2m → 4m÷8㎡=0.5。右側(2m×8m=16㎡)は右辺の1m+2m+1m=4m → 8m÷16㎡=0.5。壁率比=1.0
令和6年 No.10四分割法による X方向・Y方向の壁率比(L形の平面)
図のような1階平面を有する木造軸組工法による地上2階建ての建築物(屋根は日本瓦葺きとし、1階と2階の平面形状は同じであり、平家部分はないものとする。)の1階において、建築基準法における「木造建築物の軸組の設置の基準」(いわゆる四分割法)によるX方向及びY方向の壁率比の組合せとして、最も適当なものは、次のうちどれか。ただし、図中の太線は耐力壁を示し、その軸組の倍率(壁倍率)は全て2とする。なお、壁率比は次の式による。
図を押すと大きく表示します 壁率比=(壁量充足率の小さい方)/(壁量充足率の大きい方)ここで、壁量充足率=(存在壁量)/(必要壁量)
X方向 Y方向 1. 0.50 0.75 2. 0.75 0.50 3. 0.75 1.00 4. 1.00 0.75 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10
▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
1階と2階の平面は同じなので、どの側端部分も「2階建ての1階」の同じ係数(重い屋根で33cm/㎡)で必要壁量を求める。壁率比では係数が打ち消し合うので、(存在壁量)÷(側端部分の床面積)で比べればよい。存在壁量は(耐力壁の長さ)×倍率2。
・X方向(Y方向の両端から8m×1/4=2mの部分):上側(幅10m×2m=20㎡)のX方向の耐力壁は上辺の2m+1m=3m → 6m÷20㎡=0.3。下側(幅5m×2m=10㎡)は下辺の1m+1m=2m → 4m÷10㎡=0.4。壁率比=0.3/0.4=0.75
・Y方向(X方向の両端から10m×1/4=2.5mの部分):左側(2.5m×8m=20㎡)のY方向の耐力壁は左辺の1m+1m=2m → 4m÷20㎡=0.2。右側(2.5m×4m=10㎡)は右辺の1m+1m=2m → 4m÷10㎡=0.4。壁率比=0.2/0.4=0.50
平成12年建設省告示第1352号(四分割法。令和6年1月1日の版)、建築基準法施行令 第46条第4項 表2(令和6年1月1日の版:重い屋根の2階建ての1階 33cm/㎡)
まとめ:木構造(壁量計算・四分割法)で覚えておくこと
試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
ほかの分野の解説・年度別の過去問
一級建築士 建築構造の分野別の解説(26分野)の一覧です。
関連記事
一級建築士の過去問の一覧や、学科の教材・勉強の進め方は次の記事で紹介しています。







