【過去問題】令和3年 一級建築基準適合判定資格者検定(適判)考査A 全17問【解答・解説付】※完全無料

令和3年|一級 建築基準適合判定 資格者検定 考査A|年度別・解答解説付(資格教材キング)

📝 令和3年(2021年)一級建築基準適合判定資格者検定
令和3年 一級建築基準適合判定資格者検定
考査A 全17問の解答・解説

令和3年(2021年8月27日実施)の一級建築基準適合判定資格者検定 考査A(全17問・五肢択一)を、建築基準適合判定資格者が選択肢ごとに根拠の条文を示して解説します。法令の基準日は令和3年1月1日です。まず法令集を引きながら自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

運営者 トトまる
監修・執筆:運営者「トトまる」
一級建築士建築基準適合判定資格者
この記事の使い方
1
解く
法令集を引きながら、本番と同じように答えを1つ選ぶ
⏱ 本番のペース:1問 約5分
2
確かめる
「解答・解説を見る」を開き、選択肢ごとの根拠の条文を確認する
3
復習する
間違えた問題は「法令集で引く条文」を引き直し、同じ分野のほかの年度も解く
✏️ No.1 から解きはじめる(全17問)

目次 表示

令和3年 一級建築基準適合判定資格者検定の概要

検定日
2021年8月27日(金)
令和3年の検定
法令の基準日
令和3年1月1日
この日に施行されている法令で出題
考査Aの出題
17問・五肢択一
法令の知識を問う問題
合格基準点
64点
考査A+考査Bの総得点
合格率
29.2%
実受検者933人・合格者272人
法令集
持ち込みできる
建築基準法などの法令集
📌 出典と解説の法令
問題国土交通省が公表している令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査Aの問題から引用(各問の枠の右下に出典)
正答国土交通省が公表した考査A正答で確認。今は国土交通省のサイトで見られないため、インターネット・アーカイブ(ウェブページを日付ごとに保存している記録)に残る当時の正答で確かめた(当時の合格者の発表のページに掲載されていたことも確認)
解説出題当時(令和3年1月1日時点)の法令による。🔶=今の法令では答えが変わる問題、ℹ️=条文の番号や言い方だけが変わった問題

分野ごとの問題一覧

📐 総則・手続き・特定行政庁等(No.1〜No.3)

No.1適用等(建築基準法令の規定・既存不適格の用途変更・敷地面積の最低限度・防火地域等にわたる場合・法22条区域の内外)

総則(用語・適用)誤っているもの

建築基準法の適用等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1地区整備計画が定められた地区計画の区域内において、建築物の敷地に関する事項で当該地区計画の内容として定められたものを市町村の条例でこれらに関する制限として定められた規定は、建築基準法第6条における「建築基準法令の規定」である。
2建築基準法第3条第2項の規定により同法第27条の適用を受けない建築物の用途を料理店からカフェーに変更し、かつ、建築物の修繕若しくは模様替をしない場合は、同法第27条の規定を準用する。
3用途地域に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度が定められた際、現に建築物の敷地として使用されている土地で建築基準法第53条の2第1項の規定に適合しないものが、同項の規定に適合するに至った場合、当該建築物の敷地については、同項の規定は適用しない。
4建築物の敷地が防火地域及び準防火地域にわたっていて、建築物の全部が準防火地域にある場合は、当該建築物については準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。
5建築物が建築基準法第22条第1項の市街地の区域の内外にわたる場合においては、当該建築物の全部について同法第23条の規定が適用される。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.1

▼ 解答・解説を見る(No.1)▲ 解答・解説を閉じる
正答3誤っているものは、3である。
1
地区整備計画が定められた地区計画の区域内において、建築物の敷地に関する事項で当該地区計画の内容として定められたものを市町村の条例でこれらに関する制限として定められた規定は、建築基準法第6条における「建築基準法令の規定」である。
設問は、正しい。

法第6条第1項より、「建築基準法令の規定」とは、この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定をいう。法第68条の2第1項より、市町村は、地区整備計画等が定められている区域内において、建築物の敷地などに関する事項で地区計画等の内容として定められたものを、条例で、これらに関する制限として定めることができる。この条例はこの法律に基づく条例なので、建築基準法令の規定に当たる。

2
建築基準法第3条第2項の規定により同法第27条の適用を受けない建築物の用途を料理店からカフェーに変更し、かつ、建築物の修繕若しくは模様替をしない場合は、同法第27条の規定を準用する。
設問は、正しい。

法第87条第3項より、法第3条第2項の規定により法第27条などの適用を受けない建築物の用途を変更する場合は、同項各号に該当する場合を除き、これらの規定を準用する。同項第二号の類似の用途相互間の変更は令第137条の19第1項で定められていて、同項は、令第137条の18第八号から第十一号までの号ごとのグループと同項各号を類似の用途としている。料理店(令第137条の18第十号「待合、料理店」)とカフェー(同条第九号「キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー」)は別の号に掲げられているので、類似の用途に当たらない。このため、修繕・模様替をしない場合でも、法第27条の規定が準用される。

3正答
用途地域に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度が定められた際、現に建築物の敷地として使用されている土地で建築基準法第53条の2第1項の規定に適合しないものが、同項の規定に適合するに至った場合、当該建築物の敷地については、同項の規定は適用しない。
設問は、誤っている。

法第53条の2第3項より、敷地面積の最低限度が定められた際、現に建築物の敷地として使用されている土地で第1項の規定に適合しないものについて、その全部を一の敷地として使用する場合は、第1項の規定は適用しない。ただし、同項第二号より、第1項の規定に適合するに至った建築物の敷地は、この適用除外から除かれる。適合するに至った後は、敷地面積の最低限度の規定が適用される。

4
建築物の敷地が防火地域及び準防火地域にわたっていて、建築物の全部が準防火地域にある場合は、当該建築物については準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。
設問は、正しい。

法第65条第2項は、建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合の規定(全部について防火地域内の建築物に関する規定を適用)。敷地が両地域にわたっていても、建築物の全部が準防火地域にあるときはこの規定に当たらず、準防火地域内の建築物に関する規定が適用される。

5
建築物が建築基準法第22条第1項の市街地の区域の内外にわたる場合においては、当該建築物の全部について同法第23条の規定が適用される。
設問は、正しい。

法第24条より、建築物が法第22条第1項の市街地の区域の内外にわたる場合においては、その全部について同項の市街地の区域内の建築物に関する規定を適用する。区域内の木造建築物等の外壁の規定(法第23条)も、建築物の全部に適用される。

⚠️ ひっかけの所(No.1)

選択肢3敷地面積の最低限度の適用除外(法第53条の2第3項)は、その後に規定に適合するに至った敷地には及ばない(同項ただし書・第二号)。

選択肢2料理店(令第137条の18第十号)とカフェー(同条第九号)は別の号で、類似の用途ではない。用途を変更すると法第27条が準用される。

📖 法令集で引く条文

法第6条第1項、法第24条、法第53条の2第3項、法第65条第2項、法第68条の2第1項、法第87条第3項、令第137条の18、令第137条の19第1項

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「用語・適用」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

No.2確認手続等(卸売市場の敷地の位置・国等の計画通知・仮設興行場・中間検査・構造計算適合性判定)

総則(手続き)誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

建築基準法の確認手続等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1都市計画区域内においては、都市計画においてその敷地の位置が決定していない卸売市場で、延べ面積1,000㎡のものを工業地域内に新築する場合には、特定行政庁の許可を受ける必要はない。
2建築基準法第6条第1項各号の一に該当する建築物を新築しようとする建築主が国、都道府県又は建築主事を置く市町村である場合においては、その機関の長等は、その計画を建築主事に通知し、確認済証の交付を受けた後でなければその工事に着手することはできない。
3特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認め、その建築を許可した仮設興行場であっても、その建築に当たり確認済証の交付を受けなければならない。
4地上3階建ての共同住宅の2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事の工程後にその鉄筋をコンクリート等で覆う工程に係る工事については、当該鉄筋を配置する工事の工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、これを施工してはならない。
5許容応力度等計算で構造計算された建築物について、「特定構造計算基準」のうち確認審査が比較的容易にできるものとして定められた構造計算を、構造計算に関する高度の専門知識及び技術を有する者が審査する機関等に申請する場合は構造計算適合性判定を省略できる。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.2

▼ 解答・解説を見る(No.2)▲ 解答・解説を閉じる
正答1誤っているものは、1である。
1正答
都市計画区域内においては、都市計画においてその敷地の位置が決定していない卸売市場で、延べ面積1,000㎡のものを工業地域内に新築する場合には、特定行政庁の許可を受ける必要はない。
設問は、誤っている。

法第51条より、都市計画区域内においては、卸売市場の用途に供する建築物は、都市計画においてその敷地の位置が決定しているものでなければ、新築してはならない。ただし、特定行政庁が都市計画審議会の議を経て許可した場合又は政令で定める規模の範囲内の場合は、この限りでない。令第130条の2の3第1項第一号より、住居系の用途地域及び工業専用地域以外の区域内(工業地域を含む)における卸売市場の規模の範囲は、延べ面積の合計が500㎡以下。延べ面積1,000㎡はこの範囲を超えるので、特定行政庁の許可が必要。

2
建築基準法第6条第1項各号の一に該当する建築物を新築しようとする建築主が国、都道府県又は建築主事を置く市町村である場合においては、その機関の長等は、その計画を建築主事に通知し、確認済証の交付を受けた後でなければその工事に着手することはできない。
設問は、正しい。

法第18条第2項より、建築主が国、都道府県又は建築主事を置く市町村である場合、その機関の長等は、工事に着手する前に、その計画を建築主事に通知しなければならない。同条第15項より、その工事は、同条第3項の確認済証の交付を受けた後でなければすることができない。

3
特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認め、その建築を許可した仮設興行場であっても、その建築に当たり確認済証の交付を受けなければならない。
設問は、正しい。

法第85条第5項より、特定行政庁が許可した仮設興行場等については、法第12条第1項から第4項まで、法第21条から第27条までなどの規定及び第3章の規定は適用しない。確認(法第6条)はこの中に含まれていないので、確認済証の交付を受けなければならない。

4
地上3階建ての共同住宅の2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事の工程後にその鉄筋をコンクリート等で覆う工程に係る工事については、当該鉄筋を配置する工事の工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、これを施工してはならない。
設問は、正しい。

法第7条の3第1項第一号・令第11条より、階数が3以上である共同住宅の2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事の工程は特定工程。法第7条の3第6項・令第12条より、その鉄筋をコンクリートその他これに類するもので覆う工事の工程(特定工程後の工程)は、当該特定工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ施工してはならない。

5
許容応力度等計算で構造計算された建築物について、「特定構造計算基準」のうち確認審査が比較的容易にできるものとして定められた構造計算を、構造計算に関する高度の専門知識及び技術を有する者が審査する機関等に申請する場合は構造計算適合性判定を省略できる。
設問は、正しい。

法第6条の3第1項ただし書・令第9条の3より、許容応力度等計算(令第81条第2項第二号イ)によって安全性を確かめた建築物の計画について、構造計算に関する高度の専門的知識及び技術を有する者として国土交通省令で定める要件を備える建築主事(又は指定確認検査機関の確認検査員)が審査をする場合は、構造計算適合性判定を受けなくてよい。

⚠️ ひっかけの所(No.2)

選択肢1都市計画で敷地の位置が決まっていない卸売市場は、工業地域でも延べ面積500㎡以下(令第130条の2の3第1項第一号)を超えると、特定行政庁の許可が必要(法第51条ただし書)。

選択肢3仮設興行場の許可(法第85条第5項)で適用されない規定に、確認(法第6条)は含まれていない。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2022年5月31日施行の改正で、仮設興行場等の許可は法第85条第6項に移りました。法第18条(国等の建築物)は2024年4月1日から「建築主事等」となり、確認済証の交付前の工事の禁止は今は同条第17項です。法第6条の3第1項ただし書(構造計算適合性判定を要しない場合)も、2025年4月1日施行の改正で各号に組み替えられました。

📖 法令集で引く条文

法第6条の3第1項、法第7条の3第1項第一号・第6項、法第18条第2項・第15項、法第51条、法第85条第5項、令第9条の3、令第11条、令第12条、令第130条の2の3第1項第一号

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「確認・検査などの手続き」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

No.3特定行政庁等(既存不適格建築物への勧告・設計者等の通知・意見の聴取・緊急の使用制限・指定確認検査機関の照会)

総則(手続き)誤っているもの

特定行政庁等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1特定行政庁は、延べ面積900㎡のホテル(建築基準法第3条第2項の規定により同法第2章の規定又はこれに基づく命令若しくは条例の規定の適用を受けないものに限る。)について、損傷が進み、そのまま放置すれば著しく保安上危険となるおそれがあると認める場合においては、当該ホテルの所有者に対して、相当の猶予期限を付けて、当該ホテルの除却等の措置をとることを勧告することができる。
2特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反した建築物について使用禁止の命令をした場合、当該命令に係る建築物の設計者等の氏名、住所等を、建築士法等の定めるところによりこれらの者を監督する国土交通大臣又は都道府県知事に通知しなければならない。
3特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反した建築物の除却を命じようとする場合において、通知書の交付を受けた者からの公開による意見の聴取の請求があった場合には、その者又はその代理人の出頭を求めて、公開による意見の聴取を行わなければならない。
4建築主事は、建築基準法令の規定に違反した建築物について、緊急の必要がある場合においては、建築基準法第9条第2項から第6項までの規定にかかわらず、これらに定める手続によらないで、仮に、使用制限の命令をすることができる。
5指定確認検査機関は、確認検査の適正な実施のため必要な事項について、特定行政庁に照会することができる。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.3

▼ 解答・解説を見る(No.3)▲ 解答・解説を閉じる
正答4誤っているものは、4である。
1
特定行政庁は、延べ面積900㎡のホテル(建築基準法第3条第2項の規定により同法第2章の規定又はこれに基づく命令若しくは条例の規定の適用を受けないものに限る。)について、損傷が進み、そのまま放置すれば著しく保安上危険となるおそれがあると認める場合においては、当該ホテルの所有者に対して、相当の猶予期限を付けて、当該ホテルの除却等の措置をとることを勧告することができる。
設問は、正しい。

法第10条第1項より、特定行政庁は、法第6条第1項第一号に掲げる建築物(特殊建築物で床面積の合計が200㎡を超えるもの。延べ面積900㎡のホテルは該当)などで既存不適格のものについて、損傷、腐食その他の劣化が進み、そのまま放置すれば著しく保安上危険となるおそれがあると認める場合、所有者等に対して、相当の猶予期限を付けて、除却などの措置をとることを勧告することができる。

2
特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反した建築物について使用禁止の命令をした場合、当該命令に係る建築物の設計者等の氏名、住所等を、建築士法等の定めるところによりこれらの者を監督する国土交通大臣又は都道府県知事に通知しなければならない。
設問は、正しい。

法第9条の3第1項より、特定行政庁は、法第9条第1項(違反建築物に対する措置)の命令をした場合、当該命令に係る建築物の設計者、工事監理者などの氏名又は名称及び住所等を、建築士法などの定めるところによりこれらの者を監督する国土交通大臣又は都道府県知事に通知しなければならない。

3
特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反した建築物の除却を命じようとする場合において、通知書の交付を受けた者からの公開による意見の聴取の請求があった場合には、その者又はその代理人の出頭を求めて、公開による意見の聴取を行わなければならない。
設問は、正しい。

法第9条第3項より、措置を命じようとする者から通知書の交付を受けた者は、交付を受けた日から3日以内に、意見書の提出に代えて公開による意見の聴取を請求することができる。同条第4項より、請求があった場合、特定行政庁は、その者又はその代理人の出頭を求めて、公開による意見の聴取を行わなければならない。

4正答
建築主事は、建築基準法令の規定に違反した建築物について、緊急の必要がある場合においては、建築基準法第9条第2項から第6項までの規定にかかわらず、これらに定める手続によらないで、仮に、使用制限の命令をすることができる。
設問は、誤っている。

法第9条第7項より、緊急の必要がある場合に、手続によらないで、仮に、使用禁止又は使用制限の命令をすることができるのは特定行政庁。建築主事にはこの権限はない。

5
指定確認検査機関は、確認検査の適正な実施のため必要な事項について、特定行政庁に照会することができる。
設問は、正しい。

法第77条の32第1項より、指定確認検査機関は、確認検査の適正な実施のため必要な事項について、特定行政庁に照会することができる。

⚠️ ひっかけの所(No.3)

選択肢4緊急の必要がある場合に、手続によらず仮に使用禁止・使用制限の命令ができるのは特定行政庁(法第9条第7項)。建築主事にこの権限はない。

📖 法令集で引く条文

法第9条第3項・第4項・第7項、法第9条の3第1項、法第10条第1項、法第77条の32第1項

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「特定行政庁等」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

🏠 一般構造(No.4)

No.4一般構造(採光補正係数・界壁と天井・傾斜路の幅と手すり・既存不適格建築物の増築とシックハウス・集会場の換気設備)

一般構造誤っているもの

一般構造に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1近隣商業地域内の住宅の居室(天窓を有しないもの)で、外側にぬれ縁ではない幅1mの縁側を有する開口部(道に面していないもの)の採光補正係数は、隣地境界線からの水平距離が4mであり、かつ、採光関係比率が0.2の場合においては0.7である。
2共同住宅の各戸の界壁を小屋裏又は天井裏まで達しないものとする場合には、天井の構造を政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとする必要がある。
3直上階の居室の床面積の合計が250㎡の老人ホームの地上階における屋内にある階段に代わる傾斜路で、両側に側壁を設けるものにおいて、側壁の両側に幅15cmの手すりを設けた場合、側壁間の距離は130cm以上としなければならない。
4建築基準法第3条第2項の規定により同法第28条の2の規定の適用を受けない建築物を増築する場合、当該増築をする部分以外の部分に使用されている第一種ホルムアルデヒド発散建築材料については、同法第28条の2の規定が適用される。
5集会場の用途に供する床面積100㎡の居室には、換気に有効な部分の面積が10㎡の窓を設けた場合においても、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けなければならない。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.4

▼ 解答・解説を見る(No.4)▲ 解答・解説を閉じる
正答4誤っているものは、4である。
1
近隣商業地域内の住宅の居室(天窓を有しないもの)で、外側にぬれ縁ではない幅1mの縁側を有する開口部(道に面していないもの)の採光補正係数は、隣地境界線からの水平距離が4mであり、かつ、採光関係比率が0.2の場合においては0.7である。
設問は、正しい。

令第20条第2項第三号より、近隣商業地域では、採光補正係数は、採光関係比率に10を乗じた数値から1.0を減じて得た算定値=0.2×10−1.0=1.0。同項より、外側に幅90cm以上の縁側(ぬれ縁を除く)がある開口部は、この数値に0.7を乗じるので、1.0×0.7=0.7。

2
共同住宅の各戸の界壁を小屋裏又は天井裏まで達しないものとする場合には、天井の構造を政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとする必要がある。
設問は、正しい。

法第30条第1項第二号より、共同住宅の各戸の界壁は小屋裏又は天井裏に達するものとしなければならないが、同条第2項より、天井の構造が遮音に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものである場合は、この規定は適用しない。

3
直上階の居室の床面積の合計が250㎡の老人ホームの地上階における屋内にある階段に代わる傾斜路で、両側に側壁を設けるものにおいて、側壁の両側に幅15cmの手すりを設けた場合、側壁間の距離は130cm以上としなければならない。
設問は、正しい。

令第26条第2項より、階段に代わる傾斜路には令第23条(けあげ・踏面を除く)が準用される。令第23条第1項の表(三)より、直上階の居室の床面積の合計が200㎡を超える地上階の階段の幅は120cm以上。同条第3項より、手すりが設けられた場合、手すりの幅は10cmを限度としてないものとみなすので、幅15cmの手すりを両側に設けると、側壁間の距離は120+5×2=130cm以上としなければならない。

4正答
建築基準法第3条第2項の規定により同法第28条の2の規定の適用を受けない建築物を増築する場合、当該増築をする部分以外の部分に使用されている第一種ホルムアルデヒド発散建築材料については、同法第28条の2の規定が適用される。
設問は、誤っている。

法第86条の7第3項・令第137条の15より、法第3条第2項の規定により法第28条の2(ホルムアルデヒドに関する同条第三号の基準のうち、令第20条の7から第20条の9までの技術的基準に係る部分)の適用を受けない建築物について増築等をする場合、増築等をする部分以外の部分に対しては、これらの規定は適用しない。

5
集会場の用途に供する床面積100㎡の居室には、換気に有効な部分の面積が10㎡の窓を設けた場合においても、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けなければならない。
設問は、正しい。

法第28条第3項より、別表第1(い)欄(1)項の特殊建築物(集会場など)の居室には、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けなければならない。換気に有効な部分の面積が床面積の1/20以上の窓があっても、換気設備は必要。

⚠️ ひっかけの所(No.4)

選択肢4ホルムアルデヒドの規定の既存不適格の建築物を増築するとき、増築する部分以外の部分には法第28条の2の規定は適用されない(法第86条の7第3項・令第137条の15)。

選択肢3手すりの幅は10cmまでないものとみなす(令第23条第3項)。幅15cmの手すりを両側に設けると、120cm+5cm×2=130cm以上が必要。

📖 法令集で引く条文

法第28条第3項、法第30条、法第86条の7第3項、令第20条第2項第三号、令第23条第1項・第3項、令第26条第2項、令第114条第1項、令第137条の15

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「一般構造」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

🧱 構造強度(No.5〜No.6)

No.5構造計算(ステンレス鋼のボルト・コンクリート・高力ボルト摩擦接合・地盤の許容応力度・かた木の材料強度)

構造強度適合しないもの

建築物の構造計算に関する次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。

1ステンレス鋼のボルトの短期に生ずる力に対するせん断の許容応力度の数値を、鋼材等の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度を√3で除した数値とした。
2設計基準強度21N/mm²のコンクリートの長期に生ずる力に対する圧縮の許容応力度を、7N/mm²とした。
3高力ボルトが引張力を受けないとき、高力ボルト摩擦接合部の高力ボルトの軸断面に対する一面せん断の場合の短期に生ずる力に対する許容せん断応力度を、高力ボルトの品質に応じて国土交通大臣が定める基準張力(単位N/mm²)の0.45倍の数値とした。
4堅い粘土質地盤の短期に生ずる力に対する許容応力度を、地盤調査を行わずに200kN/㎡とした。
5かた木で特に品質優良なものを柱に使用する場合の繊維方向の材料強度の数値を、木材の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度の2倍の数値とした。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.5

▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
正答5適合しないものは、5である。
1
ステンレス鋼のボルトの短期に生ずる力に対するせん断の許容応力度の数値を、鋼材等の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度を√3で除した数値とした。
設問は、建築基準法に適合する。

令第90条の表より、ステンレス鋼のボルトのせん断の長期に生ずる力に対する許容応力度はF/(1.5√3)、短期に生ずる力に対する許容応力度はその1.5倍なので、F/(1.5√3)×1.5=F/√3となる。

2
設計基準強度21N/mm²のコンクリートの長期に生ずる力に対する圧縮の許容応力度を、7N/mm²とした。
設問は、建築基準法に適合する。

令第91条第1項の表より、コンクリートの長期に生ずる力に対する圧縮の許容応力度はF/3(Fは設計基準強度)。21/3=7N/mm²。

3
高力ボルトが引張力を受けないとき、高力ボルト摩擦接合部の高力ボルトの軸断面に対する一面せん断の場合の短期に生ずる力に対する許容せん断応力度を、高力ボルトの品質に応じて国土交通大臣が定める基準張力(単位N/mm²)の0.45倍の数値とした。
設問は、建築基準法に適合する。

令第92条の2第1項の表より、高力ボルト摩擦接合部の一面せん断の長期に生ずる力に対する許容せん断応力度は0.3To、短期はその1.5倍なので、0.3×1.5=0.45To。

4
堅い粘土質地盤の短期に生ずる力に対する許容応力度を、地盤調査を行わずに200kN/㎡とした。
設問は、建築基準法に適合する。

令第93条の表より、堅い粘土質地盤の長期に生ずる力に対する許容応力度は100kN/㎡、短期はその2倍なので200kN/㎡。

5正答
かた木で特に品質優良なものを柱に使用する場合の繊維方向の材料強度の数値を、木材の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度の2倍の数値とした。
設問は、建築基準法に適合しない。

令第95条第2項で準用する令第89条第2項より、基準強度の数値を2倍まで増大できるのは、かた木で特に品質優良なものをしやち、込み栓の類に使用する場合。柱に使用する場合は増大できない。

⚠️ ひっかけの所(No.5)

選択肢5基準強度の2倍まで増大できるのは、かた木で特に品質優良なものを「しやち、込み栓の類」に使用する場合だけ(令第95条第2項で準用する令第89条第2項)。柱には使えない。

選択肢1鋼材等のせん断の短期許容応力度は、長期(F/(1.5√3))の1.5倍=F/√3。

📖 法令集で引く条文

令第89条第2項、令第90条、令第91条第1項、令第92条の2第1項、令第93条、令第95条

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「構造計算」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

No.6木造の構造方法(土台・筋かいをたすき掛けに入れた軸組の倍率・はりの欠込み・柱の有効細長比・防腐措置)

構造強度誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

地上2階建て、延べ面積180㎡の木造の建築物の安全上必要な構造方法に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、構造計算による安全性の確認は行わないものとする。

11階の構造耐力上主要な部分である柱を基礎に緊結した場合は、土台を設けないことができる。
2構造耐力上必要な軸組等として筋かいを入れた軸組の長さを求める場合において、9cm角の木材の筋かいをたすき掛けに入れた軸組の倍率は、同じ9cm角の木材の筋かいを入れた軸組の倍率の2倍とすることができる。
3はりの中央部附近の下側には、補強を行った場合であっても、耐力上支障のある欠込みをしてはならない。
4構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150以下としなければならない。
5構造耐力上主要な部分である筋かいのうち、地面から1m以内の部分には、有効な防腐措置を講じなければならない。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.6

▼ 解答・解説を見る(No.6)▲ 解答・解説を閉じる
正答2誤っているものは、2である。
1
1階の構造耐力上主要な部分である柱を基礎に緊結した場合は、土台を設けないことができる。
設問は、正しい。

令第42条第1項より、構造耐力上主要な部分である柱で最下階の部分に使用するものの下部には土台を設けなければならないが、同項第一号より、当該柱を基礎に緊結した場合は、この限りでない。

2正答
構造耐力上必要な軸組等として筋かいを入れた軸組の長さを求める場合において、9cm角の木材の筋かいをたすき掛けに入れた軸組の倍率は、同じ9cm角の木材の筋かいを入れた軸組の倍率の2倍とすることができる。
設問は、誤っている。

令第46条第4項の表1より、9cm角以上の木材の筋かいを入れた軸組((五))の倍率は3、これをたすき掛けに入れた軸組((七))の倍率は5。2倍(6)とすることはできない。たすき掛けで2倍とするのは、(二)から(四)までの筋かい(同表(六))。

3
はりの中央部附近の下側には、補強を行った場合であっても、耐力上支障のある欠込みをしてはならない。
設問は、正しい。

令第44条より、はり、けたその他の横架材には、その中央部附近の下側に耐力上支障のある欠込みをしてはならない。補強した場合の緩和の規定はない。

4
構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150以下としなければならない。
設問は、正しい。

令第43条第6項より、構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150以下としなければならない。

5
構造耐力上主要な部分である筋かいのうち、地面から1m以内の部分には、有効な防腐措置を講じなければならない。
設問は、正しい。

令第49条第2項より、構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から1m以内の部分には、有効な防腐措置を講じなければならない。

⚠️ ひっかけの所(No.6)

選択肢29cm角以上の木材の筋かいをたすき掛けに入れた軸組の倍率は5(令第46条第4項表1(七))。2倍(6)になるのは(二)〜(四)の筋かいのたすき掛け(同表(六))。

選択肢3はりの中央部附近の下側の欠込みの禁止には、補強した場合の緩和がない(令第44条)。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2025年4月1日施行の改正で、令第46条第4項の表(軸組の倍率)は施行令からなくなり、国土交通大臣が定める基準(告示)に従う形に変わりました。今の法令集では、選択肢2の倍率は告示で確かめます。

📖 法令集で引く条文

令第42条第1項第一号、令第43条第6項、令第44条、令第46条第4項、令第49条第2項

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「構造の仕様規定」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

🔥 防火・避難・建築設備(No.7〜No.9)

No.7防火・耐火(防火壁等による区画・3階建ての共同住宅・階段のみ木造の4階建て・防火性能・11階以上の区画)

防火誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

防火・耐火に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、耐火性能検証法、防火区画検証法及び避難上の安全の検証は行わないものとする。

1延べ面積が1,000㎡を超える建築物は、原則として、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によって有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内としなければならない。
2防火地域及び準防火地域以外の地域における3階を共同住宅の用途に供するもので、階数が3、延べ面積が180㎡、警報設備を設けていないものは、その主要構造部を当該建築物に存する者の全てが当該建築物から地上までの避難を終了するまでの間通常の火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するために必要とされる性能を有するものとしなければならない。
3防火地域及び準防火地域以外の地域における特殊建築物以外の建築物で、地階を除く階数が4、延べ面積が800㎡、主要構造部である階段のみに木材、プラスチックその他の可燃材料を用いたものは、その主要構造部を通常火災終了時間が経過するまでの間、当該火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するために主要構造部に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するものとしなければならない。
4耐力壁である外壁に防火性能が求められる場合、建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられたときには、加熱開始後30分間構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないことが求められる。
5建築物の11階以上の各階の床面積の合計が100㎡を超えるもので、当該部分の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でし、かつ、その下地を不燃材料で造ったものは、特定防火設備以外の建築基準法第2条第九号の二ロに規定する防火設備で区画する場合を除き、原則として、床面積の合計500㎡以内ごとに区画しなければならない。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.7

▼ 解答・解説を見る(No.7)▲ 解答・解説を閉じる
正答3誤っているものは、3である。
1
延べ面積が1,000㎡を超える建築物は、原則として、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によって有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内としなければならない。
設問は、正しい。

法第26条第1項より、延べ面積が1,000㎡を超える建築物は、原則として、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によって有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内としなければならない。

2
防火地域及び準防火地域以外の地域における3階を共同住宅の用途に供するもので、階数が3、延べ面積が180㎡、警報設備を設けていないものは、その主要構造部を当該建築物に存する者の全てが当該建築物から地上までの避難を終了するまでの間通常の火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するために必要とされる性能を有するものとしなければならない。
設問は、正しい。

法第27条第1項第一号より、別表第1(ろ)欄の階(共同住宅は3階以上の階)をその用途に供する特殊建築物は、主要構造部を避難時倒壊防止の性能を有するものとしなければならない。階数が3で延べ面積が200㎡未満のものは除かれるが、共同住宅(令第110条の4)は、令第110条の5の技術的基準に従って警報設備を設けたものに限られる。警報設備を設けていないので、除かれない。

3正答
防火地域及び準防火地域以外の地域における特殊建築物以外の建築物で、地階を除く階数が4、延べ面積が800㎡、主要構造部である階段のみに木材、プラスチックその他の可燃材料を用いたものは、その主要構造部を通常火災終了時間が経過するまでの間、当該火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するために主要構造部に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するものとしなければならない。
設問は、誤っている。

法第21条第1項より、地階を除く階数が4以上である建築物などは、主要構造部を通常火災終了時間の性能を有するものとしなければならないが、対象は、その主要構造部(床、屋根及び階段を除く)の政令で定める部分の全部又は一部に木材、プラスチックその他の可燃材料を用いたものに限られる。階段のみに可燃材料を用いたものは対象とならない。

4
耐力壁である外壁に防火性能が求められる場合、建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられたときには、加熱開始後30分間構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないことが求められる。
設問は、正しい。

令第108条第一号より、防火性能の技術的基準として、耐力壁である外壁は、建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後30分間構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものであること。

5
建築物の11階以上の各階の床面積の合計が100㎡を超えるもので、当該部分の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でし、かつ、その下地を不燃材料で造ったものは、特定防火設備以外の建築基準法第2条第九号の二ロに規定する防火設備で区画する場合を除き、原則として、床面積の合計500㎡以内ごとに区画しなければならない。
設問は、正しい。

令第112条第7項より、建築物の11階以上の部分で各階の床面積の合計が100㎡を超えるものは100㎡以内ごとに区画するが、同条第9項より、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でし、かつ、その下地を不燃材料で造ったものは、特定防火設備以外の法第2条第九号の二ロに規定する防火設備で区画する場合を除き、床面積の合計500㎡以内ごとに区画すれば足りる。

⚠️ ひっかけの所(No.7)

選択肢3法第21条第1項の対象は、主要構造部(床、屋根及び階段を除く)に木材などを用いたもの。階段のみに木材を用いた建築物は対象にならない。

選択肢2階数3・延べ面積200㎡未満で法第27条の対象から除かれる共同住宅は、警報設備を設けたものに限る(法第27条第1項第一号・令第110条の4・令第110条の5)。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2024年4月1日施行の改正で、法第21条・法第27条の「主要構造部」の一部が「特定主要構造部」に改められました。令第112条第9項(11階以上の部分の500㎡区画)も、2025年11月1日施行の改正で「国土交通大臣が定める基準に従い」「下地を不燃材料で造ることその他これに準ずる措置」という書き方に変わっています。

📖 法令集で引く条文

法第21条第1項、法第26条第1項、法第27条第1項第一号、令第108条第一号、令第110条の4、令第110条の5、令第112条第7項・第9項

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「防火」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

No.8避難施設等(敷地内の通路・非常用の照明装置・地下街の歩行距離・特別避難階段・非常用の進入口)

避難誤っているもの

避難施設等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、居室については、「建築基準法施行令第116条の2に規定する窓その他の開口部を有しない居室」には該当しないものとする。また、避難階は地上1階とし、「避難上の安全の検証」は行われていないものとする。

1主要構造部を耐火構造とした延べ面積が180㎡、地上3階建ての共同住宅の敷地内には、屋外への出口から道又は公園、広場その他の空地に通ずる幅員が90cm以上の通路を設けなければならない。
2延べ面積1,500㎡、地上3階建ての事務所の3階の居室には、原則として、非常用の照明装置を設けなければならない。
3地下街の各構えの居室の各部分から地下道への出入口の一に至る歩行距離は、30m以下でなければならない。
4地上12階建ての耐火構造の事務所ビルにおいて、床面積の合計100㎡以内ごとに防火区画されていない最上階に通ずる直通階段は、特別避難階段としなければならない。
5建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の各階において、道に面する外壁面に直径1m以上の円が内接できる窓で、格子その他の屋外からの進入を妨げる構造を有しないものを当該壁面の長さ10m以内ごとに設けている場合には、非常用の進入口を設けなくてもよい。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.8

▼ 解答・解説を見る(No.8)▲ 解答・解説を閉じる
正答4誤っているものは、4である。
1
主要構造部を耐火構造とした延べ面積が180㎡、地上3階建ての共同住宅の敷地内には、屋外への出口から道又は公園、広場その他の空地に通ずる幅員が90cm以上の通路を設けなければならない。
設問は、正しい。

法第35条・令第127条より、階数が3以上である建築物には令第128条(敷地内の通路)が適用される。令第128条より、敷地内には、屋外への出口などから道又は公園、広場その他の空地に通ずる幅員が1.5m(階数が3以下で延べ面積が200㎡未満の建築物の敷地内にあっては、90cm)以上の通路を設けなければならない。

2
延べ面積1,500㎡、地上3階建ての事務所の3階の居室には、原則として、非常用の照明装置を設けなければならない。
設問は、正しい。

令第126条の4より、階数が3以上で延べ面積が500㎡を超える建築物の居室には、原則として、非常用の照明装置を設けなければならない。

3
地下街の各構えの居室の各部分から地下道への出入口の一に至る歩行距離は、30m以下でなければならない。
設問は、正しい。

令第128条の3第4項より、地下街の各構えの居室の各部分から地下道への出入口の一に至る歩行距離は、30m以下でなければならない。

4正答
地上12階建ての耐火構造の事務所ビルにおいて、床面積の合計100㎡以内ごとに防火区画されていない最上階に通ずる直通階段は、特別避難階段としなければならない。
設問は、誤っている。

令第122条第1項より、建築物の5階以上の階に通ずる直通階段は避難階段又は特別避難階段とし、15階以上の階に通ずる直通階段は特別避難階段としなければならない。12階建ての最上階(12階)に通ずる直通階段は、避難階段とすることもできる。

5
建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の各階において、道に面する外壁面に直径1m以上の円が内接できる窓で、格子その他の屋外からの進入を妨げる構造を有しないものを当該壁面の長さ10m以内ごとに設けている場合には、非常用の進入口を設けなくてもよい。
設問は、正しい。

令第126条の6より、建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の階には非常用の進入口を設けなければならないが、同条第二号より、道又は道に通ずる幅員4m以上の通路その他の空地に面する各階の外壁面に、直径1m以上の円が内接することができる窓など(格子その他の屋外からの進入を妨げる構造を有しないもの)を、当該壁面の長さ10m以内ごとに設けている場合は、この限りでない。

⚠️ ひっかけの所(No.8)

選択肢4特別避難階段としなければならないのは15階以上の階又は地下3階以下の階に通ずる直通階段。12階建ての最上階に通ずる直通階段は、避難階段又は特別避難階段とすればよい(令第122条第1項)。

📖 法令集で引く条文

法第35条、令第122条第1項、令第126条の4、令第126条の6第二号、令第127条、令第128条、令第128条の3第4項

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「避難施設」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

No.9建築設備等(避雷設備・定期検査の報告の時期・ホルムアルデヒドの換気設備・合併処理浄化槽・エレベーターのかご)

建築設備誤っているもの🔶 改正で答えが変わる

建築設備等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1高さ20mをこえる建築物であっても、周囲の状況によって安全上支障がない場合においては、避雷設備を設けなくてもよい。
2特定建築設備等(国等の建築物に設けるものを除く。)の定期検査の結果の報告の時期は、建築設備等の種類、用途、構造等に応じて、原則として、おおむね6月から1年までの間隔をおいて特定行政庁が定める時期とする。
3居室を有する建築物の換気設備についてのホルムアルデヒドに関する技術的基準において、機械換気設備の有効換気量(㎥/hで表した量)は、原則として、その「居室の床面積(単位:㎡)」と「居室の天井の高さ(単位:m)」の積に、住宅等の居室にあっては0.5を乗じて計算した必要有効換気量以上でなければならない。
4特定行政庁が衛生上特に支障があると認めて規則で指定する区域における処理対象人員500人の合併処理浄化槽は、原則として、放流水に含まれる大腸菌群数が3,000個/cm³以下、かつ、通常の使用状態において、生物化学的酸素要求量の除去率が70%以上、放流水の生物化学的酸素要求量が60mg/ℓ以下とする性能を有するものでなければならない。
5エレベーターの籠は、原則として、構造上軽微な部分であっても、難燃材料で造り、又は覆う構造としなければならない。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.9

▼ 解答・解説を見る(No.9)▲ 解答・解説を閉じる
正答5誤っているものは、5である。
1
高さ20mをこえる建築物であっても、周囲の状況によって安全上支障がない場合においては、避雷設備を設けなくてもよい。
設問は、正しい。

法第33条より、高さ20mをこえる建築物には、有効に避雷設備を設けなければならないが、周囲の状況によって安全上支障がない場合においては、この限りでない。

2
特定建築設備等(国等の建築物に設けるものを除く。)の定期検査の結果の報告の時期は、建築設備等の種類、用途、構造等に応じて、原則として、おおむね6月から1年までの間隔をおいて特定行政庁が定める時期とする。
設問は、正しい。

法第12条第3項・規則第6条第1項より、特定建築設備等の定期検査の結果の報告の時期は、建築設備等の種類、用途、構造等に応じて、おおむね6月から1年まで(国土交通大臣が定める検査の項目については1年から3年まで)の間隔をおいて特定行政庁が定める時期とする。

3
居室を有する建築物の換気設備についてのホルムアルデヒドに関する技術的基準において、機械換気設備の有効換気量(㎥/hで表した量)は、原則として、その「居室の床面積(単位:㎡)」と「居室の天井の高さ(単位:m)」の積に、住宅等の居室にあっては0.5を乗じて計算した必要有効換気量以上でなければならない。
設問は、正しい。

令第20条の8第1項第一号イより、機械換気設備の有効換気量は、必要有効換気量Vr=nAh以上でなければならない。nは住宅等の居室では0.5(その他の居室は0.3)、Aは居室の床面積、hは居室の天井の高さ。

4
特定行政庁が衛生上特に支障があると認めて規則で指定する区域における処理対象人員500人の合併処理浄化槽は、原則として、放流水に含まれる大腸菌群数が3,000個/cm³以下、かつ、通常の使用状態において、生物化学的酸素要求量の除去率が70%以上、放流水の生物化学的酸素要求量が60mg/ℓ以下とする性能を有するものでなければならない。
設問は、正しい。

令第32条第1項第一号の表より、特定行政庁が衛生上特に支障があると認めて規則で指定する区域で、処理対象人員51人以上500人以下の合併処理浄化槽は、生物化学的酸素要求量の除去率が70%以上、放流水の生物化学的酸素要求量が60mg/ℓ以下とする性能を有するもの。同項第二号より、放流水に含まれる大腸菌群数が1cm³につき3,000個以下とする性能も必要。

5正答
エレベーターの籠は、原則として、構造上軽微な部分であっても、難燃材料で造り、又は覆う構造としなければならない。
設問は、誤っている。

令第129条の6第二号より、エレベーターのかごは、構造上軽微な部分を除き、難燃材料で造り、又は覆わなければならない。構造上軽微な部分まで難燃材料とする必要はない。

⚠️ ひっかけの所(No.9)

選択肢5かごを難燃材料で造り又は覆う規定は、構造上軽微な部分を除く(令第129条の6第二号)。

🔶 現在の法令では(答えが変わります)

2025年4月1日から、令第32条第1項第二号の放流水の基準は「大腸菌群数が1cm³につき3,000個以下」から「大腸菌数が1mLにつき800コロニー形成単位以下」に改められました。今の法令では、4の記述(大腸菌群数3,000個/cm³以下)も誤りとなり、正答は4と5の2つになります。

📖 法令集で引く条文

法第12条第3項、法第33条、規則第6条第1項、令第20条の8第1項第一号イ、令第32条第1項、令第129条の6第二号

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「建築設備」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

🗺️ 道路・用途地域・高さ・防火地域・容積率(No.10〜No.14)

No.10道路等(応急仮設建築物の接道・事業計画のある道路・私道の廃止・条例による制限の付加・道路内の擁壁)

道路誤っているもの

都市計画区域又は準都市計画区域内の道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1災害があった場合に建築する官公署の用途に供する応急仮設建築物の敷地は、建築基準法上の道路に接しなくてもよい。
2都市計画法により幅員6mに変更する事業計画のある道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したものは、建築基準法上の道路である。
3特定行政庁は、私道の廃止によって、その道路に接する敷地が建築基準法第43条第1項の規定に抵触することとなる場合においては、その私道の廃止を禁止することができる。
4地方公共団体は、階数が3以上である建築物の敷地が道路に接する部分の長さについては、当該建築物の用途、規模又は位置の特殊性により、避難又は通行の安全の目的を十分に達成することが困難であると認める場合において、条例で、必要な制限を付加することができる。
5特定行政庁から通行上支障がないと認められ、建築審査会の同意を得て許可を受けた場合には、敷地を造成するための擁壁を道路内に築造することができる。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.10

▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
正答5誤っているものは、5である。
1
災害があった場合に建築する官公署の用途に供する応急仮設建築物の敷地は、建築基準法上の道路に接しなくてもよい。
設問は、正しい。

法第85条第2項より、災害があった場合において建築する停車場、官公署その他これらに類する公益上必要な用途に供する応急仮設建築物については、第3章の規定は適用しない。接道義務(法第43条)は第3章の規定なので、建築基準法上の道路に接しなくてもよい。

2
都市計画法により幅員6mに変更する事業計画のある道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したものは、建築基準法上の道路である。
設問は、正しい。

法第42条第1項第四号より、都市計画法などによる新設又は変更の事業計画のある道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したもの(幅員4m以上)は、建築基準法上の道路である。

3
特定行政庁は、私道の廃止によって、その道路に接する敷地が建築基準法第43条第1項の規定に抵触することとなる場合においては、その私道の廃止を禁止することができる。
設問は、正しい。

法第45条第1項より、私道の変更又は廃止によって、その道路に接する敷地が法第43条第1項の規定に抵触することとなる場合においては、特定行政庁は、その私道の変更又は廃止を禁止し、又は制限することができる。

4
地方公共団体は、階数が3以上である建築物の敷地が道路に接する部分の長さについては、当該建築物の用途、規模又は位置の特殊性により、避難又は通行の安全の目的を十分に達成することが困難であると認める場合において、条例で、必要な制限を付加することができる。
設問は、正しい。

法第43条第3項第二号より、地方公共団体は、階数が3以上である建築物について、その用途、規模又は位置の特殊性により、避難又は通行の安全の目的を十分に達成することが困難であると認めるときは、条例で、その敷地が道路に接する部分の長さその他必要な制限を付加することができる。

5正答
特定行政庁から通行上支障がないと認められ、建築審査会の同意を得て許可を受けた場合には、敷地を造成するための擁壁を道路内に築造することができる。
設問は、誤っている。

法第44条第1項より、建築物又は敷地を造成するための擁壁は、道路内に、又は道路に突き出して建築し、又は築造してはならない。同項ただし書の例外(第二号の公衆便所、巡査派出所など)は建築物についての規定で、擁壁は許可を受けても道路内に築造することはできない。

⚠️ ひっかけの所(No.10)

選択肢5道路内に建築できる例外(法第44条第1項各号)は建築物についての規定で、敷地を造成するための擁壁は、許可を受けても道路内に築造できない。

📖 法令集で引く条文

法第42条第1項第四号、法第43条第3項第二号、法第44条第1項、法第45条第1項、法第85条第2項

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「道路」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

No.11用途地域内の建築物の制限(特定行政庁の許可が必要なもの)

用途地域許可が必要なもの

(イ)欄に掲げる用途地域内において、(ロ)欄に掲げる建築物を新築しようとする場合、建築基準法第48条の規定により、特定行政庁の許可を受けなければ建築することができないものは、次のうちどれか。ただし、いずれの建築物も各階を当該用途に供するものとする。

(イ)(ロ)
1第二種低層住居専用地域地上2階建ての囲碁教室で床面積の合計が150㎡のもの
2第一種中高層住居専用地域地上3階建ての銀行の支店で床面積の合計が500㎡のもの
3第一種住居地域地上5階建ての保健所で床面積の合計が3,200㎡のもの
4近隣商業地域平家建ての自動車修理工場で作業場の床面積の合計が200㎡のもの
5工業地域地上3階建ての福祉ホームで床面積の合計が1,200㎡のもの

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.11

▼ 解答・解説を見る(No.11)▲ 解答・解説を閉じる
正答2特定行政庁の許可を受けなければ建築することができないものは、2である。
1
(イ)第二種低層住居専用地域(ロ)地上2階建ての囲碁教室で床面積の合計が150㎡のもの
設問の建築物は、許可なしで建築できる。

法別表第2(ろ)項第二号・令第130条の5の2第五号より、第二種低層住居専用地域では、学習塾、華道教室、囲碁教室その他これらに類する施設で、その用途に供する部分の床面積の合計が150㎡以内のもの(3階以上の部分をその用途に供するものを除く)を建築することができる。

2正答
(イ)第一種中高層住居専用地域(ロ)地上3階建ての銀行の支店で床面積の合計が500㎡のもの
設問の建築物は、特定行政庁の許可が必要。

法別表第2(は)項第五号・令第130条の5の3第三号より、第一種中高層住居専用地域で建築できる銀行の支店などの店舗は、床面積の合計が500㎡以内で、3階以上の部分をその用途に供するものを除く。地上3階建てで各階を銀行の支店とするものは建築できないので、特定行政庁の許可を受けなければならない。

3
(イ)第一種住居地域(ロ)地上5階建ての保健所で床面積の合計が3,200㎡のもの
設問の建築物は、許可なしで建築できる。

法別表第2(ほ)項第四号より、第一種住居地域では、(は)項に掲げる建築物以外の建築物の用途に供するもので床面積の合計が3,000㎡を超えるものは建築してはならない(政令で定めるものを除く)。5階以上の部分を保健所とするものは(は)項第七号(令第130条の5の4第一号)から外れるが、令第130条の7の2第一号より、税務署、警察署、保健所、消防署その他これらに類するものは除かれているので、建築することができる。

4
(イ)近隣商業地域(ロ)平家建ての自動車修理工場で作業場の床面積の合計が200㎡のもの
設問の建築物は、許可なしで建築できる。

法別表第2(り)項第一号・(ぬ)項第二号より、近隣商業地域では、原動機を使用する工場で作業場の床面積の合計が150㎡を超えるものは建築してはならないが、作業場の床面積の合計が300㎡を超えない自動車修理工場は除かれている。

5
(イ)工業地域(ロ)地上3階建ての福祉ホームで床面積の合計が1,200㎡のもの
設問の建築物は、許可なしで建築できる。

法別表第2(を)項より、工業地域で建築してはならないのは、ホテル、旅館、学校、病院、物品販売業を営む店舗など。福祉ホームはこれらに当たらないので、建築することができる。老人ホーム、福祉ホームその他これらに類するものが制限されるのは、工業専用地域((わ)項第四号)。

⚠️ ひっかけの所(No.11)

選択肢2第一種中高層住居専用地域で建築できる店舗等(銀行の支店を含む)は、床面積500㎡以内で、3階以上の部分をその用途に供するものを除く(法別表第2(は)項第五号)。

選択肢35階建ての保健所は(は)項第七号から外れ、3,000㎡も超えるが、第一種住居地域の(ほ)項第四号の政令(令第130条の7の2第一号)で除かれているので建築できる。

📖 法令集で引く条文

法第48条、法別表第2(ろ)項・(は)項・(ほ)項・(り)項・(ぬ)項・(を)項・(わ)項、令第130条の5の2第五号、令第130条の5の3第三号、令第130条の5の4第一号、令第130条の7の2第一号

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「用途地域」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

No.12日影規制・高さの制限(北側高さ制限との関係・天空率の高低差・防火壁の屋上突出部・同一敷地内の2以上の建築物・道路沿いの塀)

高さ制限誤っているもの

日影による中高層の建築物の高さの制限(以下、「日影規制」という。)、建築物の高さの限度又は建築物の各部分の高さの制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1日影規制の対象区域内である第一種低層住居専用地域又は第二種低層住居専用地域内においては、日影規制と北側高さ制限の両方の規制を適用する。
2建築物の敷地の地盤面が前面道路の路面の中心の高さより1m以上高い場合において、天空率を適用する際、天空率を算定する位置(前面道路の路面の中心)は、当該高低差から1m減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。
3建築物に設ける防火壁の屋上突出部は、当該建築物の高さに算入しない。
4同一の敷地内に2以上の建築物がある場合においては、これらの建築物を一の建築物とみなして、日影規制を適用する。
5建築物の敷地の地盤面が前面道路の路面の中心の高さより0.5m高く、かつ、前面道路の境界線沿いに当該地盤面からの高さが1.8mの塀(当該地盤面からの高さが1.2mを超える部分は網状のもの)が設けられている場合においては、前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限の緩和の規定が適用される。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.12

▼ 解答・解説を見る(No.12)▲ 解答・解説を閉じる
正答5誤っているものは、5である。
1
日影規制の対象区域内である第一種低層住居専用地域又は第二種低層住居専用地域内においては、日影規制と北側高さ制限の両方の規制を適用する。
設問は、正しい。

法第56条第1項第三号より、北側高さ制限は、第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域、第一種・第二種中高層住居専用地域に適用される。日影規制の条例の指定によって北側高さ制限が除外されるのは第一種・第二種中高層住居専用地域だけなので、低層住居専用地域では日影規制と北側高さ制限の両方が適用される。

2
建築物の敷地の地盤面が前面道路の路面の中心の高さより1m以上高い場合において、天空率を適用する際、天空率を算定する位置(前面道路の路面の中心)は、当該高低差から1m減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。
設問は、正しい。

令第135条の9第4項より、天空率を算定する位置について、建築物の敷地の地盤面が前面道路の路面の中心の高さより1m以上高い場合においては、前面道路の路面の中心は、当該高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。

3
建築物に設ける防火壁の屋上突出部は、当該建築物の高さに算入しない。
設問は、正しい。

令第2条第1項第六号ハより、棟飾、防火壁の屋上突出部その他これらに類する屋上突出物は、当該建築物の高さに算入しない。

4
同一の敷地内に2以上の建築物がある場合においては、これらの建築物を一の建築物とみなして、日影規制を適用する。
設問は、正しい。

法第56条の2第2項より、同一の敷地内に2以上の建築物がある場合においては、これらの建築物を一の建築物とみなして日影規制を適用する。

5正答
建築物の敷地の地盤面が前面道路の路面の中心の高さより0.5m高く、かつ、前面道路の境界線沿いに当該地盤面からの高さが1.8mの塀(当該地盤面からの高さが1.2mを超える部分は網状のもの)が設けられている場合においては、前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限の緩和の規定が適用される。
設問は、誤っている。

令第130条の12第三号より、道路高さ制限の後退距離の算定で除くことができるのは、道路に沿って設けられる高さが2m以下の門又は塀(1.2mを超える部分は網状その他これに類する形状のもの)。令第2条第1項第六号イより、この高さは前面道路の路面の中心からの高さによる。地盤面が前面道路より0.5m高く、地盤面からの高さが1.8mの塀は、前面道路の路面の中心から2.3mとなり、2mを超えるので、緩和の規定は適用されない(高低差が1m未満なので、令第135条の2第1項の緩和もない)。

⚠️ ひっかけの所(No.12)

選択肢5道路高さ制限の後退距離の緩和(令第130条の12第三号)の門・塀の高さ2mは、前面道路の路面の中心から測る(令第2条第1項第六号イ)。地盤面が0.5m高いので、0.5+1.8=2.3mとなり、2mを超える。

📖 法令集で引く条文

法第56条第1項第三号、法第56条の2第2項、令第2条第1項第六号イ・ハ、令第130条の12第三号、令第135条の2第1項、令第135条の9第4項

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「高さの制限・日影規制」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

No.13防火地域・準防火地域(外壁と隣地境界線・倉庫・防火地域の住宅・準防火地域の平家建て・屋上の看板)

防火地域誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

防火地域又は準防火地域内の建築物等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1外壁が耐火構造である建築物については、準防火地域内であっても、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
2準防火地域内においては、延べ面積1,500㎡、地上2階建て、高さ13m以下の建築物で、各階を倉庫のみの用途に供する建築物は、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。
3防火地域内においては、延べ面積100㎡、地上2階建ての一戸建ての住宅は、耐火建築物若しくは準耐火建築物又はこれらと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。
4準防火地域内においては、延べ面積300㎡、平家建ての事務所のみの用途に供する建築物は、耐火建築物若しくは準耐火建築物又はこれらと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。
5防火地域内にある高さ2.5mの看板で、建築物の屋上に設けるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.13

▼ 解答・解説を見る(No.13)▲ 解答・解説を閉じる
正答4誤っているものは、4である。
1
外壁が耐火構造である建築物については、準防火地域内であっても、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
設問は、正しい。

法第63条より、防火地域又は準防火地域内にある建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。

2
準防火地域内においては、延べ面積1,500㎡、地上2階建て、高さ13m以下の建築物で、各階を倉庫のみの用途に供する建築物は、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。
設問は、正しい。

法第27条第3項第一号・法別表第1(い)欄(5)項より、倉庫の用途に供する部分の床面積の合計が同表(に)欄の1,500㎡以上のものは、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。

3
防火地域内においては、延べ面積100㎡、地上2階建ての一戸建ての住宅は、耐火建築物若しくは準耐火建築物又はこれらと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。
設問は、正しい。

法第61条・令第136条の2第二号より、防火地域内にある建築物のうち階数が2以下で延べ面積が100㎡以下のものは、準耐火建築物相当の基準(同号イ)又はこれと同等以上の延焼防止時間となる基準(同号ロ)に適合させなければならない。耐火建築物(同条第一号の基準)でもよい。

4正答
準防火地域内においては、延べ面積300㎡、平家建ての事務所のみの用途に供する建築物は、耐火建築物若しくは準耐火建築物又はこれらと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。
設問は、誤っている。

法第61条・令第136条の2第三号・第四号より、準防火地域内にある建築物のうち地階を除く階数が2以下で延べ面積が500㎡以下のものは、外壁・軒裏の防火構造(木造建築物等の場合)や外壁開口部設備などの基準によればよく、耐火建築物又は準耐火建築物などとする必要はない。

5
防火地域内にある高さ2.5mの看板で、建築物の屋上に設けるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。
設問は、正しい。

法第64条より、防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ3mを超えるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。屋上に設けるものは、高さにかかわらず対象となる。

⚠️ ひっかけの所(No.13)

選択肢4準防火地域で地階を除く階数が2以下・延べ面積500㎡以下の建築物は、耐火建築物・準耐火建築物などにする必要はない(令第136条の2第三号・第四号の基準)。

選択肢5防火地域の看板等は、建築物の屋上に設けるものは高さに関係なく、主要な部分を不燃材料で造り又は覆う(法第64条)。高さ3mを超えるものという条件は、屋上以外に設けるもの。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2024年4月1日施行の改正で、法第61条は2項に分かれ(今は第1項)、令第136条の2の基準の「主要構造部」の一部が「特定主要構造部」に改められるなど、書き方が変わっています。

📖 法令集で引く条文

法第27条第3項第一号、法第61条、法第63条、法第64条、法別表第1(5)項、令第136条の2

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「防火地域・準防火地域」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

No.14容積率の最高限度(2つの用途地域・特定道路による幅員の加算・2項道路の後退・計算)

容積率計算

図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の容積率(同法第52条に規定する容積率)の最高限度として、最も適当な値は、次のうちどれか。ただし、図に記載されている事項を除き、特定行政庁等の指定等は考慮しないものとする。

No.14の図:東西40m・南北31mの敷地。北側20mは商業地域(都市計画で定められた容積率80/10)、南側11mは準住居地域(30/10)。西側は幅員8mの道路で、北へ35m先で幅員15mの道路に接続している。南側は建築基準法第42条第2項に基づき特定行政庁が指定した幅員2mの道(現況の道の中心線を当該道の中心線とする)
図を押すと大きく表示します
142.00/10
249.35/10
350.00/10
462.25/10
563.33/10

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.14

▼ 解答・解説を見る(No.14)▲ 解答・解説を閉じる
正答3容積率の最高限度は、3(50.00/10)である。
解説
容積率の最高限度は、50.00/10(正答3)。

①敷地面積:南側の道は法第42条第2項の道で、中心線から2mの線が道路境界線とみなされる。現況の幅員は2mなので、敷地側に1m後退し、令第2条第1項第一号より、その部分は敷地面積に算入しない。商業地域の部分は40m×20m=800㎡、準住居地域の部分は40m×(11m−1m)=400㎡、合計1,200㎡。
②前面道路の幅員:西側の道路(幅員8m)は、幅員15m以上の道路(特定道路=北側の幅員15mの道路)に接続し、特定道路から敷地までの延長Lは35m(70m以内)なので、法第52条第9項・令第135条の18より、Wa=(12−Wr)×(70−L)/70=(12−8)×(70−35)/70=2mを加えて、8+2=10mとする。
③商業地域の部分:法第52条第2項第三号より、10×6/10=60/10と都市計画の80/10の小さいほうで60/10
④準住居地域の部分:同項第二号より、10×4/10=40/10と都市計画の30/10の小さいほうで30/10
⑤敷地全体(法第52条第7項・加重平均):(60/10×800+30/10×400)/1,200=(4,800+1,200)/1,200=5.0=50.00/10

⚠️ ひっかけの所(No.14)

解き方西側の8m道路は幅員15mの特定道路に接続し、敷地までの延長は35m。Wa=(12−8)×(70−35)/70=2mを加えた10mが前面道路の幅員。南側の2項道路は中心線から2mの線が道路境界線とみなされ、敷地は1m減る(令第2条第1項第一号)。

ほかの選択肢1(42.00/10)は特定道路による加算を忘れた値、2(49.35/10)は2項道路の後退を忘れた値、5(63.33/10)は前面道路の幅員による制限を考えない値、4(62.25/10)は前面道路の制限と2項道路の後退の両方を忘れたときの値(7,720÷1,240≒6.226)に近い値。

📖 法令集で引く条文

法第42条第2項、法第52条第1項・第2項・第7項・第9項、令第2条第1項第一号、令第135条の18

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「容積率・建蔽率」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

📋 その他の規定(No.15)

No.15その他の規定(工事中の安全上の措置等に関する計画・消防長の同意・応急仮設建築物・工作物の確認・既存不適格建築物の移転)

その他誤っているもの

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1地上5階建ての既存のホテル(5階における当該用途に供する部分の床面積の合計が3,000㎡のもの)の屋外への出口の戸に用いるガラスの取替えの工事の施工中に、当該建築物を使用する場合においては、当該建築主は、あらかじめ、当該工事の施工中における建築物の安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければならない。
2鉄骨造、延べ面積100㎡、地上2階建ての一戸建ての住宅で、その全部を住宅の用途に供する建築物の建築確認に当たっては、防火地域及び準防火地域以外の区域内である場合、消防長(消防本部を置かない市町村にあっては、市町村長)又は消防署長の同意は不要である。
3非常災害があった場合において、非常災害区域等(防火地域内を除く。)においては、地方公共団体が災害救助のための応急仮設建築物の建築で、その災害が発生した日から1月以内に工事に着手するものについては、建築基準法令の規定は適用しない。
4建築物の屋上に設ける高さが4mの広告塔については、確認済証の交付を受ける必要はない。
5建築基準法第3条第2項の規定により建築基準法令の規定の適用を受けない建築物を移転する場合において、移転が同一敷地内におけるものについては、建築基準法令の規定は、適用しない。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.15

▼ 解答・解説を見る(No.15)▲ 解答・解説を閉じる
正答1誤っているものは、1である。
1正答
地上5階建ての既存のホテル(5階における当該用途に供する部分の床面積の合計が3,000㎡のもの)の屋外への出口の戸に用いるガラスの取替えの工事の施工中に、当該建築物を使用する場合においては、当該建築主は、あらかじめ、当該工事の施工中における建築物の安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければならない。
設問は、誤っている。

法第90条の3・令第147条の2第三号より、5階以上の階におけるホテルの用途に供する部分の床面積の合計が2,000㎡を超える建築物で、避難施設等に関する工事の施工中に建築物を使用する場合は、あらかじめ、安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければならない。ただし、法第7条の6第1項・令第13条の2より、屋外への出口の戸に用いるガラスの取替えの工事は軽易な工事として避難施設等に関する工事から除かれているので、届出は不要。

2
鉄骨造、延べ面積100㎡、地上2階建ての一戸建ての住宅で、その全部を住宅の用途に供する建築物の建築確認に当たっては、防火地域及び準防火地域以外の区域内である場合、消防長(消防本部を置かない市町村にあっては、市町村長)又は消防署長の同意は不要である。
設問は、正しい。

法第93条第1項ただし書・令第147条の3より、確認に係る建築物が防火地域及び準防火地域以外の区域内における住宅(長屋、共同住宅や、住宅以外の用途に供する部分の床面積が延べ面積の1/2以上又は50㎡を超える一戸建ての住宅を除く)である場合は、消防長又は消防署長の同意は不要。

3
非常災害があった場合において、非常災害区域等(防火地域内を除く。)においては、地方公共団体が災害救助のための応急仮設建築物の建築で、その災害が発生した日から1月以内に工事に着手するものについては、建築基準法令の規定は適用しない。
設問は、正しい。

法第85条第1項第一号より、非常災害区域等(防火地域内を除く)において、地方公共団体が災害救助のために建築する応急仮設建築物で、その災害が発生した日から1月以内に工事に着手するものについては、建築基準法令の規定は適用しない。

4
建築物の屋上に設ける高さが4mの広告塔については、確認済証の交付を受ける必要はない。
設問は、正しい。

法第88条第1項・令第138条第1項第三号より、確認が必要な工作物は、高さが4mを超える広告塔など。高さが4mの広告塔は対象とならないので、確認済証の交付を受ける必要はない。

5
建築基準法第3条第2項の規定により建築基準法令の規定の適用を受けない建築物を移転する場合において、移転が同一敷地内におけるものについては、建築基準法令の規定は、適用しない。
設問は、正しい。

法第86条の7第4項・令第137条の16第一号より、既存不適格建築物について、同一敷地内における移転をする場合においては、建築基準法令の規定は適用しない。

⚠️ ひっかけの所(No.15)

選択肢1屋外への出口の戸に用いるガラスの取替えは「軽易な工事」(令第13条の2)で、避難施設等に関する工事に当たらない。工事中の安全上の措置等に関する計画の届出(法第90条の3)は不要。

選択肢4確認が必要な広告塔は高さが4mを「超える」もの(令第138条第1項第三号)。

📖 法令集で引く条文

法第7条の6第1項、法第85条第1項第一号、法第86条の7第4項、法第88条第1項、法第90条の3、法第93条第1項、令第13条の2、令第137条の16第一号、令第138条第1項第三号、令第147条の2第三号、令第147条の3

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「その他の規定」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

📚 消防法・関係法令(No.16〜No.17)

No.16消防法(避難器具・複合用途防火対象物の自動火災報知設備・無窓階の排煙設備・用途変更とスプリンクラー設備・機械式駐車場)

消防法誤っているもの

次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。ただし、特に記載がない場合は、防火対象物には地階又は無窓階はなく、指定可燃物の貯蔵又は取扱いはないものとする。また、消防法施行令第29条の4に規定する基準、同施行令第32条に規定する基準の特例及び総務大臣の認定は考慮しないものとする。

1地上15階建ての共同住宅の11階以上の階には、避難器具の設置を要しない。
2共同住宅及び宿泊所の用途に供する地上2階建て、延べ面積180㎡の複合用途防火対象物(消防法施行令別表第1(16)項イに掲げるもの)には、宿泊所の用途に供する部分に自動火災報知設備を設置しなければならない。
3物品販売業を営む店舗の無窓階で、床面積が2,000㎡のものに設置する排煙設備は、消防法に適合する排煙設備でなくてもよい。
4地上2階建て、延べ面積300㎡の住宅を認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設に用途の変更をする場合、火災発生時の延焼を抑制する機能を備える構造として総務省令で定める構造を有しないものには、原則として、スプリンクラー設備を設置しなければならない。
5地上4階建ての共同住宅の駐車の用に供される部分で、昇降機等の機械装置により車両を駐車させる構造のもので、車両の収容台数が20台のものには、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備を設置しなければならない。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.16

▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
正答3誤っているものは、3である。
1
地上15階建ての共同住宅の11階以上の階には、避難器具の設置を要しない。
設問は、正しい。

消防法施行令第25条第1項より、避難器具は、同項各号の防火対象物の階(避難階及び11階以上の階を除く)に設置する。11階以上の階には設置を要しない。

2
共同住宅及び宿泊所の用途に供する地上2階建て、延べ面積180㎡の複合用途防火対象物(消防法施行令別表第1(16)項イに掲げるもの)には、宿泊所の用途に供する部分に自動火災報知設備を設置しなければならない。
設問は、正しい。

消防法施行令第9条より、(16)項の複合用途防火対象物の部分で各用途に供されるものは、自動火災報知設備の規定(第21条第1項第一号など)の適用について、当該用途に供される一の防火対象物とみなす。宿泊所は(5)項イで、第21条第1項第一号イより、(5)項イの防火対象物には延べ面積にかかわらず自動火災報知設備を設置しなければならない。

3正答
物品販売業を営む店舗の無窓階で、床面積が2,000㎡のものに設置する排煙設備は、消防法に適合する排煙設備でなくてもよい。
設問は、誤っている。

消防法施行令第28条第1項第三号より、(4)項(物品販売業を営む店舗など)の防火対象物の地階又は無窓階で、床面積が1,000㎡以上のものには、排煙設備を設置しなければならない。床面積2,000㎡の無窓階には、消防法に適合する排煙設備が必要。

4
地上2階建て、延べ面積300㎡の住宅を認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設に用途の変更をする場合、火災発生時の延焼を抑制する機能を備える構造として総務省令で定める構造を有しないものには、原則として、スプリンクラー設備を設置しなければならない。
設問は、正しい。

認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設は(6)項ロで、消防法施行令第12条第1項第一号ロより、火災発生時の延焼を抑制する機能を備える構造として総務省令で定める構造を有するもの以外のものには、延べ面積にかかわらずスプリンクラー設備を設置しなければならない。消防法第17条の3第2項第四号より、変更後の用途が特定防火対象物の用途である場合は、変更後の用途の基準に適合させなければならない。

5
地上4階建ての共同住宅の駐車の用に供される部分で、昇降機等の機械装置により車両を駐車させる構造のもので、車両の収容台数が20台のものには、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備を設置しなければならない。
設問は、正しい。

消防法施行令第13条第1項より、駐車の用に供される部分で、昇降機等の機械装置により車両を駐車させる構造のもので、車両の収容台数が10以上のものには、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備のいずれかを設置しなければならない。

⚠️ ひっかけの所(No.16)

選択肢3物品販売店舗((4)項)の地階又は無窓階で床面積1,000㎡以上のものには、消防法の排煙設備が必要(消防法施行令第28条第1項第三号)。2,000㎡は対象。

📖 法令集で引く条文

消防法第17条の3第2項第四号、消防法施行令第9条・第12条第1項第一号・第13条第1項・第21条第1項第一号・第25条第1項・第28条第1項第三号

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「消防法」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

No.17関係法令(建築物省エネ法の適合判定通知書の提出・容積率の特例/バリアフリー法の自動車教習所・公衆便所・集会場)

関係法令誤っているものℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。

1「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、適合判定通知書の交付を受けた者は、建築基準法に基づく確認申請書を建築主事に提出するときに、併せて適合判定通知書又はその写しを提出しなければならない。
2「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、認定建築物エネルギー消費性能向上計画に係る建築物の床面積のうち通常の建築物の床面積を超えることとなる国土交通大臣が定めるものについては、当該建築物の延べ面積の1/10を限度として、容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しないものとする。
3「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、建築主等は延べ面積2,000㎡の自動車教習所を新築しようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
4「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、建築主等は床面積の合計が50㎡の公衆便所を新築しようとするときは、便所内に、高齢者、障害者等が円滑に利用することができる構造の水洗器具を設けた便房を1以上(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれ1以上)設けなければならない。
5「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、床面積の合計が2,000㎡の集会場の新築に当たって、建築確認の申請を受けた建築主事又は指定確認検査機関は、建築物移動等円滑化基準に適合する計画であることを確認しなければならない。

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.17

▼ 解答・解説を見る(No.17)▲ 解答・解説を閉じる
正答1誤っているものは、1である。
1正答
「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、適合判定通知書の交付を受けた者は、建築基準法に基づく確認申請書を建築主事に提出するときに、併せて適合判定通知書又はその写しを提出しなければならない。
設問は、誤っている。

建築物省エネ法第12条第6項より、建築主は、適合判定通知書の交付を受けた場合、適合判定通知書又はその写しを確認をする建築主事などに提出しなければならない。同条第7項より、建築主事の確認に係るものであるときは、その提出は、建築基準法第6条第4項の期間の末日の3日前までにすればよい。確認申請書を提出するときに併せて提出しなければならないわけではない。

2
「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、認定建築物エネルギー消費性能向上計画に係る建築物の床面積のうち通常の建築物の床面積を超えることとなる国土交通大臣が定めるものについては、当該建築物の延べ面積の1/10を限度として、容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しないものとする。
設問は、正しい。

建築物省エネ法第35条第1項・同法施行令第14条より、認定建築物エネルギー消費性能向上計画に係る建築物の床面積のうち、通常の建築物の床面積を超えることとなるものとして国土交通大臣が定めるものは、当該建築物の延べ面積の1/10を限度として、容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しない。

3
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、建築主等は延べ面積2,000㎡の自動車教習所を新築しようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
設問は、正しい。

自動車教習所は特定建築物(バリアフリー法施行令第4条第十七号)だが、特別特定建築物(同令第5条)ではない。同法第16条第1項より、建築主等は、特定建築物(特別特定建築物を除く)の建築をしようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

4
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、建築主等は床面積の合計が50㎡の公衆便所を新築しようとするときは、便所内に、高齢者、障害者等が円滑に利用することができる構造の水洗器具を設けた便房を1以上(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれ1以上)設けなければならない。
設問は、正しい。

バリアフリー法第14条第1項・同法施行令第9条より、公衆便所は床面積の合計50㎡以上で建築物移動等円滑化基準への適合義務の対象となる。同令第14条第1項第二号より、不特定かつ多数の者が利用する便所を設ける場合は、そのうち1以上(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれ1以上)に、高齢者、障害者等が円滑に利用することができる構造の水洗器具を設けた便房を1以上設けなければならない。

5
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、床面積の合計が2,000㎡の集会場の新築に当たって、建築確認の申請を受けた建築主事又は指定確認検査機関は、建築物移動等円滑化基準に適合する計画であることを確認しなければならない。
設問は、正しい。

集会場は特別特定建築物(バリアフリー法施行令第5条第四号)で、床面積の合計2,000㎡以上は基準適合義務の対象(同法第14条第1項・同令第9条)。同法第14条第4項より、これらの規定は建築基準法第6条第1項に規定する建築基準関係規定とみなすので、建築主事又は指定確認検査機関は、確認の際に建築物移動等円滑化基準に適合するかどうかを審査する。

⚠️ ひっかけの所(No.17)

選択肢1適合判定通知書(又はその写し)は、確認申請と同時でなく、建築主事の確認の期間の末日の3日前までに提出すればよい(建築物省エネ法第12条第7項)。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

建築物省エネ法は、2024年4月1日に題名が「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」に改められ、2025年4月1日施行の改正で条番号も変わりました(適合判定通知書の提出は今は第11条第6項・第7項、容積率の特例の床面積は同法施行令第7条)。バリアフリー法施行令第14条(便所)も2025年6月1日施行の改正で組み替えられ、水洗器具を設けた便房は今は同条第3項です。

📖 法令集で引く条文

建築物省エネ法第12条第6項・第7項・第35条第1項、同法施行令第14条、バリアフリー法第14条第1項・第4項・第16条第1項、同法施行令第4条第十七号・第5条・第9条・第14条第1項第二号

この分野の過去問をまとめて解く:分野別「関係法令」(一級・二級)→

↑ 問題の一覧へ戻る

令和3年の合格基準点と合格率

合否は、考査Aと考査Bの合計(総得点)で決まります。令和3年の合格基準点は総得点64点で、実受検者933人のうち272人が合格しました(合格率29.2%)。

区分内容
考査A17問(法令の知識)
考査B建築計画1・建築計画2(図面などによる判定)
合格基準点64点(考査A+考査Bの総得点)

出典:国土交通省「令和3年建築基準適合判定資格者検定合格者の発表について(公告)」

💡 考査Aの位置づけ

考査Aは法令集を引けば根拠を確かめられる問題が中心です。ここで確実に得点しておくと、図面を読み込む考査Bに時間と気持ちの余裕を持って臨めます。

ほかの年度の過去問

関連記事

ほかの年度の考査A、建築士試験の法規の過去問(一級・二級)、法令集の選び方は次の記事で紹介しています。

令和4年|一級 建築基準適合判定 資格者検定 考査A|年度別・解答解説付(資格教材キング) 【過去問題】令和4年 一級建築基準適合判定資格者検定(適判)考査A 全17問【解答・解説付】※完全無料 令和7年|一級 建築基準適合判定 資格者検定 考査A|年度別・解答解説付(資格教材キング) 【過去問題】令和7年 一級建築基準適合判定資格者検定(適判)考査A 全17問【解答・解説付】※完全無料 過去問題 一覧|一級建築士 建築法規|解答・解説付(資格教材キング) 【過去問題一覧】一級建築士試験「建築法規」10年分(令和8年〜平成29年)【解答・解説付】※完全無料 過去問題 一覧|二級建築士 建築法規|解答・解説付(資格教材キング) 【過去問題一覧】二級建築士試験「建築法規」10年分(令和8年〜平成29年)【解答・解説付】※完全無料