【過去問題】令和5年 一級建築士 建築計画 全20問【解答・解説付】※完全無料

令和5年|一級建築士 建築計画|年度別・解答解説付(資格教材キング)

📝 令和5年(2023年)一級建築士 学科Ⅰ
令和5年 一級建築士「建築計画」
全20問の解答・解説

令和5年(2023年7月23日実施)の一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)の全20問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。建築史・各種建築物の計画・都市計画・住まい・建築生産(契約・積算・マネジメント)などから出題されます。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

運営者 トトまる
監修・執筆:運営者「トトまる」
一級建築士建築基準適合判定資格者
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目次 表示

令和5年 一級建築士試験(学科)の概要

試験日
2023年7月23日(日)
令和5年・学科の試験
法令の基準日
令和5年1月1日
法令がからむ問題はこの日の法令
出題
20問・四肢択一
環境・設備と合わせて2時間
合格基準点
11点/20点
総得点88点以上も必要
学科の合格率
16.2%
実受験者28,118人・合格者4,562人
出題の範囲
建築計画・積算等
建築史・都市計画・建築生産なども
📌 出典と、この記事の読み方

問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。

解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は令和5年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。

分野ごとの問題一覧

🏯 建築士の倫理・建築史・著作(No.1〜No.3)

No.1建築士の設計業務等(アカウンタビリティ・高い倫理性・リスクコミュニケーション・コンプライアンス)

建築士の業務・倫理最も不適当なもの

建築士の行う設計業務等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1建築士は、建築に係る専門家として、非専門家との間の知識や情報等の格差を埋める責任があり、アカウンタビリティ(専門家としての説明責任)の実践が求められる。
2建築士は、本来、国家資格者にふさわしい国民の生命や財産を守る技術的資質や能力を自ら保持すべきとされ、同時に業務独占を賦与された資格者として高い倫理性を求められる。
3プロジェクト達成にとってのリスク(不都合な情報)の積極的な共有による集団内での意思疎通をリスクコミュニケーションといい、その実践が特に重要である。
4建築士が専門家として建築関連の法令を遵守する基本的な態度をコンプライアンスといい、遵守すべき対象は法令に限定されている。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.1

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
建築士は、建築に係る専門家として、非専門家との間の知識や情報等の格差を埋める責任があり、アカウンタビリティ(専門家としての説明責任)の実践が求められる。
設問は、適当である。

建築士は、専門家として、建築主などの専門家でない人との知識・情報の差を埋める責任があり、説明責任(アカウンタビリティ)を果たすことが求められる。

2
建築士は、本来、国家資格者にふさわしい国民の生命や財産を守る技術的資質や能力を自ら保持すべきとされ、同時に業務独占を賦与された資格者として高い倫理性を求められる。
設問は、適当である。

建築士は、国民の生命や財産を守る技術的な資質・能力を自ら保ち、業務独占を与えられた資格者として、高い倫理性が求められる。

3
プロジェクト達成にとってのリスク(不都合な情報)の積極的な共有による集団内での意思疎通をリスクコミュニケーションといい、その実践が特に重要である。
設問は、適当である。

リスクコミュニケーションは、プロジェクトにとって不都合な情報(リスク)も積極的に共有して、関係者の間で意思疎通を図ること。

4正答
建築士が専門家として建築関連の法令を遵守する基本的な態度をコンプライアンスといい、遵守すべき対象は法令に限定されている。
設問は、最も不適当である。

コンプライアンス(法令等遵守)で守る対象は、法令だけに限定されない。社会の規範や企業倫理、職業上の倫理なども含まれる。

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No.2日本の歴史的な建築物(宇佐神宮本殿・円覚寺舎利殿・箱木家住宅・妙喜庵待庵)

建築史(日本)最も不適当なもの

日本の歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1宇佐神宮本殿(大分県)は、独立した前殿と後殿を切妻造り・平入りとし、両殿を相の間でつないだ、八幡造りの建築物である。
2円覚寺舎利殿(神奈川県)は、内部を化粧屋根裏とし、柱上に組物を置かず、挿肘木で軒荷重を支える、大仏様の建築物である。
3箱木家住宅(兵庫県)は、屋根を棟束で支え、柱間が長く、内法高の低い、現存最古級の一つと推定されている民家である。
4妙喜庵待庵(京都府)は、二畳隅炉に次の間をもつ、16世紀末頃に建てられたと推定されている草庵風茶室である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.2

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
宇佐神宮本殿(大分県)は、独立した前殿と後殿を切妻造り・平入りとし、両殿を相の間でつないだ、八幡造りの建築物である。
設問は、適当である。

宇佐神宮本殿は、切妻造・平入りの前殿と後殿の2棟を、相の間でつないだ八幡造り。

2正答
円覚寺舎利殿(神奈川県)は、内部を化粧屋根裏とし、柱上に組物を置かず、挿肘木で軒荷重を支える、大仏様の建築物である。
設問は、最も不適当である。

円覚寺舎利殿は禅宗様の建築物で、組物を柱の上だけでなく柱の間にも置く詰組、扇垂木などが特徴。内部を化粧屋根裏とし、挿肘木で軒を支えるのは大仏様(東大寺南大門・浄土寺浄土堂など)の特徴で、円覚寺舎利殿の説明ではない。

3
箱木家住宅(兵庫県)は、屋根を棟束で支え、柱間が長く、内法高の低い、現存最古級の一つと推定されている民家である。
設問は、適当である。

箱木家住宅(神戸市)は、現存最古級の民家の一つと推定され、屋根を棟束で支え、柱間が長く、内法の高さが低いのが特徴。

4
妙喜庵待庵(京都府)は、二畳隅炉に次の間をもつ、16世紀末頃に建てられたと推定されている草庵風茶室である。
設問は、適当である。

妙喜庵待庵は、千利休の作と伝えられる、二畳隅炉に次の間をもつ草庵風の茶室で、16世紀末ごろの建築と推定されている。

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No.3建築・都市の著作物と説明の組合せ(広場の造形・装飾と犯罪・空間・時間・建築・都市の建築)

建築史(著作)最も不適当なもの

建築や都市に関する著作物とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

著作物(著作者、発行年)説明
1.『広場の造形(芸術的原理に基づく都市計画)』
(カミロ・ジッテ、1889年)
ヨーロッパ各地の歴史的な広場を分析することで、中世の街並みに起源をもつ自然発生的な都市空間の構成を再評価し、そのスケール感や空間感覚を学ぶことの重要性を主張した。
2.『装飾と犯罪(装飾と罪悪)』
(アドルフ・ロース、1908年)
建築の快適性や有用性といった実用的側面を重視し、文化としての生活との有機的関連性を欠き、実用に資することのない表面的な装飾が不要であることを主張した。
3.『空間・時間・建築』
(ジークフリート・ギーディオン、1941年)
「空間」という概念を前面に押し出し、近代建築を西欧の建築の歴史的な流れの中にあらためて位置づけることを試み、近代建築のもつ特徴や理論の正当性を主張した。
4.『都市の建築』
(アルド・ロッシ、1966年)
歴史上の建築を例に、曖昧さや複雑さのある建築の魅力を伝え、不整合性をもつ多様な建築表現の有効性を示し、単純化・抽象化されすぎた近代建築が建築の唯一の解でないことを主張した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.3

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
『広場の造形(芸術的原理に基づく都市計画)』(カミロ・ジッテ、1889年)/ヨーロッパ各地の歴史的な広場を分析することで、中世の街並みに起源をもつ自然発生的な都市空間の構成を再評価し、そのスケール感や空間感覚を学ぶことの重要性を主張した。
設問は、適当である。

カミロ・ジッテ『広場の造形』は、ヨーロッパの歴史的な広場を分析し、中世の自然発生的な都市空間の構成と、そのスケール感を学ぶことの大切さを説いた。

2
『装飾と犯罪(装飾と罪悪)』(アドルフ・ロース、1908年)/建築の快適性や有用性といった実用的側面を重視し、文化としての生活との有機的関連性を欠き、実用に資することのない表面的な装飾が不要であることを主張した。
設問は、適当である。

アドルフ・ロース『装飾と犯罪』は、実用に役立たない表面的な装飾は不要だと主張し、装飾を排した近代建築の考え方に大きな影響を与えた。

3
『空間・時間・建築』(ジークフリート・ギーディオン、1941年)/「空間」という概念を前面に押し出し、近代建築を西欧の建築の歴史的な流れの中にあらためて位置づけることを試み、近代建築のもつ特徴や理論の正当性を主張した。
設問は、適当である。

ジークフリート・ギーディオン『空間・時間・建築』は、「空間」の概念を軸に、近代建築を西欧の建築史の流れの中に位置づけ、その正当性を主張した。

4正答
『都市の建築』(アルド・ロッシ、1966年)/歴史上の建築を例に、曖昧さや複雑さのある建築の魅力を伝え、不整合性をもつ多様な建築表現の有効性を示し、単純化・抽象化されすぎた近代建築が建築の唯一の解でないことを主張した。
設問は、最も不適当である。

曖昧さや複雑さ・不整合性をもつ建築の魅力を説き、単純化された近代建築を批判したのは、ロバート・ヴェンチューリ『建築の多様性と対立性』(1966年)。アルド・ロッシ『都市の建築』は、都市を歴史の中でつくられてきた建築の集まりとしてとらえ、建築の類型(タイプ)や都市の記憶の大切さを説いた著作。

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📐 各部の計画・材料・寸法・バリアフリー(No.4〜No.9)

No.4開口部に用いるガラス(Low-E複層ガラス・網入板ガラス・倍強度ガラス・合わせガラス)

各部の計画(材料)最も不適当なもの

建築物の開口部等に用いるガラスに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1Low-E複層ガラスは、中空層側のガラス面に特殊金属膜をコーティングしたものであり、日射取得型と日射遮蔽型を使い分けることにより、建築物の省エネルギー化に貢献できる。
2網入板ガラスは、破損してもガラスが脱落しにくくしたものであり、同程度の厚さのフロート板ガラスよりも強度が高いので、耐風圧性能を高めることができる。
3倍強度ガラスは、同程度の厚さの強化ガラスよりも強度は低いが、破損時に細かい粒状の破片にならないので、高所で使う際には破損しても脱落しにくいなどの効果が期待できる。
4合わせガラスは、2枚以上の板ガラスで中間膜を挟み全面接着したものであり、破損時の飛散防止や開口部の防犯性能を高めることができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.4

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
Low-E複層ガラスは、中空層側のガラス面に特殊金属膜をコーティングしたものであり、日射取得型と日射遮蔽型を使い分けることにより、建築物の省エネルギー化に貢献できる。
設問は、適当である。

Low-E複層ガラスは、中空層側のガラス面に特殊な金属膜をコーティングしたもの。膜の位置などで日射取得型と日射遮蔽型があり、方位や地域で使い分けると省エネルギーに役立つ。

2正答
網入板ガラスは、破損してもガラスが脱落しにくくしたものであり、同程度の厚さのフロート板ガラスよりも強度が高いので、耐風圧性能を高めることができる。
設問は、最も不適当である。

網入板ガラスは、破損してもガラスが落ちにくい(防火設備に使える)が、ワイヤーが入っているため、同じ厚さのフロート板ガラスより強度は低い(熱割れもしやすい)。耐風圧性能を高める目的には使えない。

3
倍強度ガラスは、同程度の厚さの強化ガラスよりも強度は低いが、破損時に細かい粒状の破片にならないので、高所で使う際には破損しても脱落しにくいなどの効果が期待できる。
設問は、適当である。

倍強度ガラスは、フロート板ガラスの約2倍の強度で、強化ガラスより強度は低いが、割れたときに細かい粒にならず、大きな破片のまま枠に残りやすいので、高い所で使うと落下しにくい。

4
合わせガラスは、2枚以上の板ガラスで中間膜を挟み全面接着したものであり、破損時の飛散防止や開口部の防犯性能を高めることができる。
設問は、適当である。

合わせガラスは、2枚以上の板ガラスの間に中間膜を挟んで全面接着したもの。割れても破片が飛び散りにくく、貫通しにくいので、防犯性能も高められる。

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No.5屋根・庇(陸屋根のルーフドレン・スノーダクト方式・霧除け庇・水平の庇の日射遮蔽)

各部の計画(屋根・庇)最も不適当なもの

建築物の屋根や庇に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1陸屋根は、信頼性及び耐久性のある防水工事を施すほか、水下にルーフドレンを複数設置する又はオーバーフロー管を設けることが、建築物内への漏水防止に有効である。
2積雪地で採用されるスノーダクト方式の無落雪屋根は、都市部などで、隣地との間に雪を堆積する空間がない場合に有効である。
3霧除け庇は、窓等の外部に面する開口部の上部に設ける小庇のことであり、雨仕舞いにおいて有効である。
4建築物の開口部に設ける水平の庇は、北緯35度の地点において、一般に、南面の開口部に設けるよりも西面の開口部に設けたほうが、夏期における日射遮蔽効果が期待できる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.5

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
陸屋根は、信頼性及び耐久性のある防水工事を施すほか、水下にルーフドレンを複数設置する又はオーバーフロー管を設けることが、建築物内への漏水防止に有効である。
設問は、適当である。

陸屋根は、信頼性・耐久性のある防水のほか、水下にルーフドレンを複数設けたり、オーバーフロー管を設けたりすると、ドレンが詰まったときの漏水を防げる。

2
積雪地で採用されるスノーダクト方式の無落雪屋根は、都市部などで、隣地との間に雪を堆積する空間がない場合に有効である。
設問は、適当である。

スノーダクト方式の無落雪屋根は、屋根の中央に向けて勾配をつけ、融けた雪を中央のダクトから排水する方式。屋根から雪が落ちないので、隣地との間に雪をためる空間がない都市部で有効。

3
霧除け庇は、窓等の外部に面する開口部の上部に設ける小庇のことであり、雨仕舞いにおいて有効である。
設問は、適当である。

霧除け庇は、窓や出入口の上に設ける小さな庇で、雨が開口部にかかるのを防ぐ。

4正答
建築物の開口部に設ける水平の庇は、北緯35度の地点において、一般に、南面の開口部に設けるよりも西面の開口部に設けたほうが、夏期における日射遮蔽効果が期待できる。
設問は、最も不適当である。

夏の太陽は、南面では高い位置にあるので、南面の水平の庇で日射を遮りやすい。西面には午後の低い角度から日射が入るので、水平の庇では遮りにくく、縦型のルーバーなどが有効。

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No.6木質系材料・工法(CLT・LVL・被覆型木質耐火部材・燃え止まり型木質耐火部材)

各部の計画(材料)最も不適当なもの

木質系材料及び工法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1CLTとは、ひき板を繊維方向がほぼ直交となるように積層接着した木質系材料であり、構造躯体として建築物を支えるとともに、高い断熱性能も期待できる。
2LVLとは、ひき板を繊維方向にほぼ平行となるように積層接着した木質系材料であり、引張強度の高さと品質の均一性から、主に、耐力壁等の面材として使用される。
3被覆型(メンブレン型)木質系耐火部材とは、柱や梁等の木材の周りに、無機質系建材等を耐火被覆として用いたものである。
4燃え止まり型木質系耐火部材とは、柱や梁等の木材の周りに、燃え止まり層と呼ばれる耐火被覆材を設け、その外側に燃え代層を張り付けたものである。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.6

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
CLTとは、ひき板を繊維方向がほぼ直交となるように積層接着した木質系材料であり、構造躯体として建築物を支えるとともに、高い断熱性能も期待できる。
設問は、適当である。

CLT(直交集成板)は、ひき板を繊維方向がほぼ直交するように積層接着した厚い板。構造躯体として建物を支えるほか、木材の厚みによる断熱性能も期待できる。

2正答
LVLとは、ひき板を繊維方向にほぼ平行となるように積層接着した木質系材料であり、引張強度の高さと品質の均一性から、主に、耐力壁等の面材として使用される。
設問は、最も不適当である。

LVL(単板積層材)は、ひき板ではなく単板(薄くむいた板)を、繊維方向をほぼ平行にそろえて積層接着した材料。品質が均一で強度が高いので、主に梁や柱などの軸材に使われる。耐力壁などの面材として使うのが主ではない。

3
被覆型(メンブレン型)木質系耐火部材とは、柱や梁等の木材の周りに、無機質系建材等を耐火被覆として用いたものである。
設問は、適当である。

被覆型(メンブレン型)の木質耐火部材は、木の柱や梁のまわりを、せっこうボードなどの無機質の材料で耐火被覆したもの。

4
燃え止まり型木質系耐火部材とは、柱や梁等の木材の周りに、燃え止まり層と呼ばれる耐火被覆材を設け、その外側に燃え代層を張り付けたものである。
設問は、適当である。

燃え止まり型の木質耐火部材は、荷重を支える木材のまわりに燃え止まり層を設け、その外側に燃えしろ層を張ったもの。火災のとき、燃えしろ層が燃えても、燃え止まり層で燃焼が止まる。

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No.7各種建築物のゾーニング(市庁舎の出入口・義務教育学校の運動広場・博物館の研究部門・ICU)

各種建築物の計画(ゾーニング)最も不適当なもの

各種建築物のゾーニング計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1市庁舎の計画に当たり、市民が通常利用するメインエントランス、職員・サービスのエントランス、議会エントランスを、それぞれ別に設けた。
2施設一体型の義務教育学校の計画に当たり、低学年児童が安心して運動や遊ぶことができるように、専用の運動広場を設けた。
3調査・研究部門をもつ博物館の計画に当たり、研究対象である収蔵品を不必要に移動させることがないよう、研究部門を収蔵部門に近接して配置した。
4総合病院の計画に当たり、ICU(集中治療室)を、人や機器の出入りが多い手術部と離し、療養できる病棟部門に配置した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
市庁舎の計画に当たり、市民が通常利用するメインエントランス、職員・サービスのエントランス、議会エントランスを、それぞれ別に設けた。
設問は、適当である。

市庁舎では、市民が使うメインエントランス、職員・サービス用のエントランス、議会のエントランスを分けると、利用者ごとの動線が交わらず、セキュリティも保ちやすい。

2
施設一体型の義務教育学校の計画に当たり、低学年児童が安心して運動や遊ぶことができるように、専用の運動広場を設けた。
設問は、適当である。

施設一体型の義務教育学校は、1年生から9年生までが同じ敷地で過ごすので、体格の違いを考えて、低学年の子どもが安心して遊べる専用の運動広場を設けることがある。

3
調査・研究部門をもつ博物館の計画に当たり、研究対象である収蔵品を不必要に移動させることがないよう、研究部門を収蔵部門に近接して配置した。
設問は、適当である。

調査・研究部門をもつ博物館では、収蔵品をむやみに動かさないよう、研究部門を収蔵部門の近くに配置する。

4正答
総合病院の計画に当たり、ICU(集中治療室)を、人や機器の出入りが多い手術部と離し、療養できる病棟部門に配置した。
設問は、最も不適当である。

ICU(集中治療室)は、手術後の重症の患者をすぐ移せるよう、手術部の近くに配置するのが基本。手術部から離して病棟部門に配置するのは不適当。

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No.8各部の寸法(地下駐車場の車路の勾配・運動場の寸法・特別養護老人ホームの居室・バルコニーの手すり)

各部の寸法最も不適当なもの

建築物に関する各部の寸法等の記述のうち、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1地下駐車場の自動車の車路において、傾斜部の本勾配を1/8とし、傾斜部の始まりと終わりのそれぞれに設けた長さ4mの緩和勾配を1/16とした。
2高等学校の配置計画において、400mトラックを設けるための運動場の寸法を、120m ×190mとした。
3ユニット型の介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)において、トイレを除いた定員1人の居室の内法寸法を、2.7m ×3.6mとした。
4サービス付き高齢者向け住宅において、2階以上の階に設けるバルコニーには、床仕上げ面からコンクリート躯体の立上りを80mm設けた上に、高さ1,200mmの金属製手すりを設置し、手すり子間の内法寸法を100mmとした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.8

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
地下駐車場の自動車の車路において、傾斜部の本勾配を1/8とし、傾斜部の始まりと終わりのそれぞれに設けた長さ4mの緩和勾配を1/16とした。
設問は、適当である。

路外駐車場の車路の傾斜部の縦断勾配は17%以下(駐車場法施行令 第8条第三号ハ)。1/8(12.5%)は基準内で、傾斜の始まりと終わりに緩和勾配(1/16)を設けると、車の底をこすりにくい。

2
高等学校の配置計画において、400mトラックを設けるための運動場の寸法を、120m ×190mとした。
設問は、適当である。

400mトラック(直線と半径約37mの曲線)を設けるには、少なくとも長さ約180m・幅約100m程度の場所が必要で、120m×190mは適当。

3正答
ユニット型の介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)において、トイレを除いた定員1人の居室の内法寸法を、2.7m ×3.6mとした。
設問は、最も不適当である。

ユニット型の特別養護老人ホームの居室(定員1人)の床面積は10.65㎡以上(特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準 第35条)。2.7m×3.6m=9.72㎡では足りない。

4
サービス付き高齢者向け住宅において、2階以上の階に設けるバルコニーには、床仕上げ面からコンクリート躯体の立上りを80mm設けた上に、高さ1,200mmの金属製手すりを設置し、手すり子間の内法寸法を100mmとした。
設問は、適当である。

2階以上のバルコニーの周りには、高さ1.1m以上の手すり壁・さくなどを設ける(建築基準法施行令 第126条第1項)。住宅性能表示の評価方法基準(高齢者等配慮対策等級)では、子どもがすり抜けないよう、手すり子の間隔を内法110mm以下とする。床から手すりの上端まで1,280mm(立上り80mm+手すり1,200mm)・間隔100mmは適当。

📖 根拠の法令・基準

駐車場法施行令 第8条第三号ハ(傾斜部の縦断勾配は17%以下)、特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準 第35条第4項第一号イ(4)(ユニット型の居室の床面積10.65㎡以上)

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No.9建築設計標準による配慮(便房の自動式引戸の開閉スイッチ・授乳室・車椅子使用者用客室・階段の段鼻)

各部の計画(バリアフリー)最も不適当なもの

高齢者、障害者等の利用に配慮した建築物の計画に関する次の記述のうち、「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省)」に照らして、最も不適当なものはどれか。

1美術館の車椅子使用者用トイレにおいて、内部の自動式引戸の開閉スイッチは、引戸の戸先からできるだけ近い位置に設置した。
2大規模な物販店舗において、授乳及びおむつ替え室は、男女ともにアクセスしやすい場所とし、中から施錠できる授乳のための個室を設けた。
3シティホテルにおいて、車椅子使用者用客室は、客室内のレイアウトが変更しやすいように、ベッドやベッドサイドキャビネットを可動式とした。
4病院の階段において、段鼻と踏面との色の明度差が大きいものを選定し、昇り始めから終わりの段まで、それぞれの色を統一した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.9

▼ 解答・解説を見る(No.9)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
美術館の車椅子使用者用トイレにおいて、内部の自動式引戸の開閉スイッチは、引戸の戸先からできるだけ近い位置に設置した。
設問は、最も不適当である。

車椅子使用者用便房の自動式引戸の開閉スイッチ(開閉盤)は、車椅子使用者が便房の中に入りきってから操作できるよう、戸から70cm以上離して設置する(建築設計標準 2.7)。戸先の近くに置くと、車椅子が戸の位置にあるうちに操作することになり、戸に挟まれるおそれがある。

2
大規模な物販店舗において、授乳及びおむつ替え室は、男女ともにアクセスしやすい場所とし、中から施錠できる授乳のための個室を設けた。
設問は、適当である。

授乳とおむつ替えの部屋は、男性も子どもを連れて使えるよう、男女ともに行きやすい場所に設け、授乳のための個室は中から施錠できるようにする。

3
シティホテルにおいて、車椅子使用者用客室は、客室内のレイアウトが変更しやすいように、ベッドやベッドサイドキャビネットを可動式とした。
設問は、適当である。

車椅子使用者用客室は、利用する人の状態に合わせて移乗や回転のスペースを確保できるよう、ベッドやベッドサイドキャビネットを床に固定せず、レイアウトを変えられるようにする。

4
病院の階段において、段鼻と踏面との色の明度差が大きいものを選定し、昇り始めから終わりの段まで、それぞれの色を統一した。
設問は、適当である。

階段の段鼻は、踏面との色の明度差を大きくして段を見分けやすくし、昇り始めから終わりの段まで同じ色づかいにそろえる。

📖 根拠の法令・基準

高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(令和3年3月)第2章 2.7 便所・洗面所(戸の開閉盤は戸から70cm以上離して設置)

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🏙️ 都市計画・住まい(No.10〜No.13)

No.10交通からみた都市計画の用語(MaaS・TOD・ITS・LRT)

都市計画(交通)最も不適当なもの

交通の面からみた都市計画に関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1MaaS(Mobility as a Service)とは、自動車利用者の交通行動の変更を促すことにより、都市や地域レベルの道路交通の混雑を緩和するための手法のことである。
2TOD(Transit Oriented Development)とは、公共交通機関の利用を前提として、過度に自動車へ依存しない持続可能な都市を実現する手法のことである。
3ITS(Intelligent Transport Systems)とは、最先端の情報通信技術を用いて、交通事故、渋滞などの道路交通の問題解決を目的に構築する交通システムのことである。
4LRT(Light Rail Transit)とは、低床式車両の活用や軌道・電停の改良による乗降の容易性、定時性、速達性、快適性などの面で優れた特徴を有する軌道系交通システムのことである。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.10

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
MaaS(Mobility as a Service)とは、自動車利用者の交通行動の変更を促すことにより、都市や地域レベルの道路交通の混雑を緩和するための手法のことである。
設問は、最も不適当である。

MaaS(Mobility as a Service)は、鉄道・バス・タクシー・シェアサイクルなど複数の交通手段を、一つのサービスとしてまとめ、検索・予約・決済などを一括で行えるようにする仕組み。自動車利用者の交通行動を変えて道路の混雑を和らげる手法は、TDM(交通需要マネジメント)。

2
TOD(Transit Oriented Development)とは、公共交通機関の利用を前提として、過度に自動車へ依存しない持続可能な都市を実現する手法のことである。
設問は、適当である。

TOD(公共交通指向型開発)は、駅などの公共交通の拠点を中心にまちを開発し、自動車に頼りすぎない持続可能な都市をつくる手法。

3
ITS(Intelligent Transport Systems)とは、最先端の情報通信技術を用いて、交通事故、渋滞などの道路交通の問題解決を目的に構築する交通システムのことである。
設問は、適当である。

ITS(高度道路交通システム)は、最先端の情報通信技術で、人・道路・車をつなぎ、交通事故や渋滞などの問題を解決するためのシステム。

4
LRT(Light Rail Transit)とは、低床式車両の活用や軌道・電停の改良による乗降の容易性、定時性、速達性、快適性などの面で優れた特徴を有する軌道系交通システムのことである。
設問は、適当である。

LRT(次世代型路面電車システム)は、低床式の車両や軌道・電停の改良で、乗り降りのしやすさ・定時性・速達性・快適性にすぐれた軌道系の交通システム。

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No.11都市計画法の地域地区と説明の組合せ(高度利用地区・市街化調整区域・生産緑地地区・景観地区)

都市計画(地域地区)最も不適当なもの

都市計画法に規定される地域地区の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

地域地区説明
1.高度利用地区市街地の合理的かつ健全な高度利用を図るため、都市計画に建築物の高さの最高限度又は最低限度を定めることができる地区
2.市街化調整区域無秩序な市街化防止と計画的な市街化を図るために定められる、市街化を抑制すべき区域
3.生産緑地地区市街化区域内にある農地等において、公害又は災害防止、農林漁業と調和した都市環境の保全等の良好な生活環境の確保に効用があり、かつ、公共施設等の敷地の用に供する土地として適していると指定された地区
4.景観地区市街地の良好な景観の形成を図るため、建築物の形態意匠の制限、建築物の高さの最高限度又は最低限度、壁面の位置の制限、敷地面積の最低限度について、都市計画に定めることができる地区

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.11

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
高度利用地区/市街地の合理的かつ健全な高度利用を図るため、都市計画に建築物の高さの最高限度又は最低限度を定めることができる地区
設問は、最も不適当である。

建築物の高さの最高限度・最低限度を定めるのは高度地区(都市計画法 第9条第18項)。高度利用地区は、土地の合理的で健全な高度利用と都市機能の更新を図るため、容積率の最高限度・最低限度、建蔽率の最高限度、建築面積の最低限度、壁面の位置の制限を定める地区(同第19項)。

2
市街化調整区域/無秩序な市街化防止と計画的な市街化を図るために定められる、市街化を抑制すべき区域
設問は、適当である。

市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域(都市計画法 第7条第3項)。区域区分で市街化区域と分けて、無秩序な市街化を防ぐ。

3
生産緑地地区/市街化区域内にある農地等において、公害又は災害防止、農林漁業と調和した都市環境の保全等の良好な生活環境の確保に効用があり、かつ、公共施設等の敷地の用に供する土地として適していると指定された地区
設問は、適当である。

生産緑地地区は、市街化区域内の農地等で、公害・災害の防止などの良好な生活環境の確保に効用があり、公共施設等の敷地に適している区域などについて定める(生産緑地法 第3条)。

4
景観地区/市街地の良好な景観の形成を図るため、建築物の形態意匠の制限、建築物の高さの最高限度又は最低限度、壁面の位置の制限、敷地面積の最低限度について、都市計画に定めることができる地区
設問は、適当である。

景観地区は、市街地の良好な景観の形成を図るため、建築物の形態意匠の制限、高さの最高限度・最低限度、壁面の位置の制限、敷地面積の最低限度などを都市計画に定める地区(景観法 第61条)。

📖 根拠の法令・基準

都市計画法 第7条第3項(市街化調整区域)・第9条第18項(高度地区)・第19項(高度利用地区)、生産緑地法 第3条、景観法 第61条(景観地区)

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No.12住宅作品(バラガン自邸・夏の家・ガラスの家・バワ自邸)

建築史(住宅作品)最も不適当なもの

住宅の作品名(設計者、建設地)とその特徴に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1バラガン自邸(ルイス・バラガン、メキシコ)は、庭と分かち難く結びついた内部空間をもち、居間の奥には庭に面して大きな窓を設け、積極的に外部を内部に取り込んだ住宅である。
2夏の家(E. G. アスプルンド、スウェーデン)は、切妻屋根の2棟が組み合わさった形状であり、主棟に対し、居間棟をずらして配置することで、主棟にあるホール(食堂)からも海を見渡せるようにした住宅である。
3ガラスの家(フィリップ・ジョンソン、アメリカ)は、南北全面を半透明のガラスブロック壁とし、間仕切り壁にガラスやパンチングメタルを使うことで、内部まで明るい一塊の空間とした住宅である。
4バワ自邸[Number 11](ジェフリー・バワ、スリランカ)は、4軒長屋を改造・改築することにより、路地を長い回廊に置き換え、アプローチから建築物の深部に至るまでに坪庭が随所に設けられた住宅である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.12

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
バラガン自邸(ルイス・バラガン、メキシコ)は、庭と分かち難く結びついた内部空間をもち、居間の奥には庭に面して大きな窓を設け、積極的に外部を内部に取り込んだ住宅である。
設問は、適当である。

バラガン自邸(メキシコシティ)は、庭と強く結びついた内部空間をもち、居間の奥の大きな窓から庭を室内に取り込んでいる。

2
夏の家(E. G. アスプルンド、スウェーデン)は、切妻屋根の2棟が組み合わさった形状であり、主棟に対し、居間棟をずらして配置することで、主棟にあるホール(食堂)からも海を見渡せるようにした住宅である。
設問は、適当である。

アスプルンドの夏の家(スウェーデン)は、切妻屋根の2棟を組み合わせ、居間棟を主棟に対して少し振って配置して、食堂のあるホールからも海を眺められるようにしている。

3正答
ガラスの家(フィリップ・ジョンソン、アメリカ)は、南北全面を半透明のガラスブロック壁とし、間仕切り壁にガラスやパンチングメタルを使うことで、内部まで明るい一塊の空間とした住宅である。
設問は、最も不適当である。

フィリップ・ジョンソンのガラスの家(アメリカ・コネチカット州)は、四周の壁を全面透明なガラスとし、中央にれんがの円筒(浴室・暖炉)を置いた住宅。南北の壁を半透明のガラスブロックとし、間仕切りにガラスやパンチングメタルを使ったのは、パリのピエール・シャローらの「ガラスの家(メゾン・ド・ヴェール)」の特徴。

4
バワ自邸[Number 11](ジェフリー・バワ、スリランカ)は、4軒長屋を改造・改築することにより、路地を長い回廊に置き換え、アプローチから建築物の深部に至るまでに坪庭が随所に設けられた住宅である。
設問は、適当である。

バワ自邸(Number 11・コロンボ)は、4軒の長屋をつなげて改築した住宅で、路地を長い回廊に置き換え、奥へ進む途中に坪庭がいくつも設けられている。

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No.13高層の分譲集合住宅の新築計画(多様な住戸・浸水対策・長期修繕計画・長期優良住宅)

住まいの計画(集合住宅)最も不適当なもの

高層の分譲集合住宅の新築計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1一度期に多くの住民が住み始めるので、人口構成のバランスに配慮した多様な住戸平面とし、低層部に保育所と高齢者の通所施設を設置する計画とした。
2自治体によるハザードマップの浸水想定が1.5mの区域内にある敷地であったので、建築物の外周等における水防ラインを設定し、高圧受変電設備と非常用発電機を屋上等の浸水リスクの低い場所への設置を計画した。
3「長期修繕計画作成ガイドライン(国土交通省)」に基づいて長期修繕計画を作成するに当たり、建物・設備、調査・診断、修繕計画内容、修繕積立金等について、計画期間を30年間と設定し、その間に大規模修繕工事が1回含まれる内容とした。
4「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」における長期優良住宅の認定を受けるため、住戸の躯体天井高さは認定基準を満たし、居住者のライフスタイルの変化等に応じて間取りの変更が可能な措置を講じた。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.13

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
一度期に多くの住民が住み始めるので、人口構成のバランスに配慮した多様な住戸平面とし、低層部に保育所と高齢者の通所施設を設置する計画とした。
設問は、適当である。

大規模な集合住宅は一度に多くの住民が入居するので、年齢などの人口構成が偏らないよう多様な住戸平面とし、保育所や高齢者の通所施設を低層部に設けるのは有効。

2
自治体によるハザードマップの浸水想定が1.5mの区域内にある敷地であったので、建築物の外周等における水防ラインを設定し、高圧受変電設備と非常用発電機を屋上等の浸水リスクの低い場所への設置を計画した。
設問は、適当である。

浸水が想定される区域では、建物の外周などに水防ラインを設定し、高圧受変電設備や非常用発電機を屋上などの浸水しにくい場所に設けると、浸水しても電気を確保しやすい。

3正答
「長期修繕計画作成ガイドライン(国土交通省)」に基づいて長期修繕計画を作成するに当たり、建物・設備、調査・診断、修繕計画内容、修繕積立金等について、計画期間を30年間と設定し、その間に大規模修繕工事が1回含まれる内容とした。
設問は、最も不適当である。

国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」(令和3年9月改定)では、計画期間は30年以上で、かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上とする。大規模修繕工事が1回だけ含まれる計画期間では足りない。

4
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」における長期優良住宅の認定を受けるため、住戸の躯体天井高さは認定基準を満たし、居住者のライフスタイルの変化等に応じて間取りの変更が可能な措置を講じた。
設問は、適当である。

長期優良住宅の認定基準には、居住者の暮らし方の変化などに応じて間取りを変えられるようにするための躯体天井高さ(可変性)の基準がある(共同住宅等)。

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🏫 各種建築物の計画(No.14〜No.17)

No.14事務所ビルの計画(センターコア・ABW・退避区画・VDT作業の照明)

各種建築物の計画(事務所)最も不適当なもの

事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1高層事務所ビルにおいて、基準階の平面寸法を45m×80mとしたので、フレキシビリティや面積効率を高めるため、センターコアタイプとした。
2事務所内だけでなく事務所外も含めて、業務内容や気分に合わせて自由に働く場所を選択できる働き方「ABW(Activity Based Working)」を導入し、事務所内には多様な場所を計画した。
3直通階段が1か所のみの賃貸事務所ビルの改修において、直通階段と離れた位置に外部から救出可能な開口部がある退避区画を設けた。
4パソコンを使った作業の多い執務空間の照明計画において、ディスプレイ面の文字や図の見やすさを考慮し、鉛直面照度を水平面照度より高くした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
高層事務所ビルにおいて、基準階の平面寸法を45m×80mとしたので、フレキシビリティや面積効率を高めるため、センターコアタイプとした。
設問は、適当である。

基準階が45m×80mのような大きな平面では、コアを中央にまとめるセンターコアタイプにすると、まわりの執務スペースを広く使え、面積効率やフレキシビリティを高めやすい。

2
事務所内だけでなく事務所外も含めて、業務内容や気分に合わせて自由に働く場所を選択できる働き方「ABW(Activity Based Working)」を導入し、事務所内には多様な場所を計画した。
設問は、適当である。

ABW(Activity Based Working)は、業務の内容や気分に合わせて、事務所の内外で働く場所を自由に選ぶ働き方。事務所の中には集中席・打合せスペースなど多様な場所を用意する。

3
直通階段が1か所のみの賃貸事務所ビルの改修において、直通階段と離れた位置に外部から救出可能な開口部がある退避区画を設けた。
設問は、適当である。

直通階段が1か所しかない建物では、階段が使えなくなったときに備えて、階段から離れた位置に、外から救出できる開口部のある退避区画を設けると安全性が高まる。

4正答
パソコンを使った作業の多い執務空間の照明計画において、ディスプレイ面の文字や図の見やすさを考慮し、鉛直面照度を水平面照度より高くした。
設問は、最も不適当である。

パソコンを使う作業(情報機器作業)では、ディスプレイ面に光が強く当たると、画面への映り込みやまぶしさで文字が見にくくなるので、ディスプレイ面の鉛直面照度は高くしすぎないようにし、書類やキーボードの上(水平面)の照度を確保する(厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」〔令和3年12月改正〕:書類上・キーボード上の照度は300lx以上、画面の明るさと周りの明るさの差はなるべく小さく)。鉛直面照度を水平面照度より高くするのは不適当。

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No.15公立小学校・中学校等の計画(義務教育学校の職員室・聴覚障害の特別支援学校・図書室と図書館の一体整備・内装の木質化)

各種建築物の計画(学校)最も不適当なもの

公立小学校・中学校等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1施設一体型の義務教育学校の計画において、小・中学校段階の教職員が連携し、教育内容の充実や学校運営の円滑化を図るため、共同の職員室とした。
2特別支援学校の計画において、聴覚障害児童・生徒に対応するため、普通教室に発音・発語の練習に利用する鏡や、練習後の手洗いやうがいのための流し台を設けた。
3小学校の図書室と公立図書館とを一体整備した小学校の計画において、建築物移動等円滑化誘導基準に合わせ、両側居室の廊下幅を1.8mとした。
4小学校の内装の木質化計画において、板材単体での吸音性能は低いので、普通教室の天井や壁に木板を表面材とした孔あき板等を用いることで、残響過多とならないように配慮した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.15

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
施設一体型の義務教育学校の計画において、小・中学校段階の教職員が連携し、教育内容の充実や学校運営の円滑化を図るため、共同の職員室とした。
設問は、適当である。

施設一体型の義務教育学校では、小・中学校段階の教職員が連携しやすいよう、共同の職員室とすることがある。

2
特別支援学校の計画において、聴覚障害児童・生徒に対応するため、普通教室に発音・発語の練習に利用する鏡や、練習後の手洗いやうがいのための流し台を設けた。
設問は、適当である。

聴覚障害の児童・生徒の教室には、発音・発語の練習に使う鏡や、練習のあとの手洗い・うがいのための流しを設ける。

3正答
小学校の図書室と公立図書館とを一体整備した小学校の計画において、建築物移動等円滑化誘導基準に合わせ、両側居室の廊下幅を1.8mとした。
設問は、最も不適当である。

移動等円滑化誘導基準の廊下の幅(180cm以上)は、バリアフリーのための基準。小学校の児童が使う廊下で両側に居室がある場合は、建築基準法施行令で2.3m以上が必要(第119条)なので、1.8mでは足りない。

4
小学校の内装の木質化計画において、板材単体での吸音性能は低いので、普通教室の天井や壁に木板を表面材とした孔あき板等を用いることで、残響過多とならないように配慮した。
設問は、適当である。

木の板そのものは音を吸収しにくいので、天井や壁に木の孔あき板などを使い、裏に吸音材を入れて、教室の響き(残響)が多くなりすぎないようにする。

📖 根拠の法令・基準

建築基準法施行令 第119条(小学校の児童用の廊下で両側に居室がある場合は2.3m以上)、誘導基準省令 第3条第一号(廊下等の幅180cm以上)

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No.16病院・保育所の計画(増築の空地・感染症病室の陰圧・食事の空間・トイレの配置)

各種建築物の計画(医療・保育)最も不適当なもの

病院及び保育所の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1急性期病院において、病棟部門に比べ、医療機器の更新や機能拡充が必要な診療部門には、隣接したところに増築が可能な空地を確保した。
2病院の感染症病室において、廊下に対して室内を陽圧に保ち、外部の汚染空気を室内には流入させずに無菌に近い状態が確保できるようにした。
3保育所において、それぞれの子どもの生活リズムを尊重するため、食事のための空間は保育室と分けて計画した。
4保育所において、子どもがトイレに行くのが間に合わずに失敗することを減らすために、保育室間ごとにトイレを設置した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
急性期病院において、病棟部門に比べ、医療機器の更新や機能拡充が必要な診療部門には、隣接したところに増築が可能な空地を確保した。
設問は、適当である。

急性期病院の診療部門は、医療機器の更新や機能の拡充が多く、病棟部門より変化が大きいので、隣に増築できる空地を確保しておくとよい。

2正答
病院の感染症病室において、廊下に対して室内を陽圧に保ち、外部の汚染空気を室内には流入させずに無菌に近い状態が確保できるようにした。
設問は、最も不適当である。

感染症病室は、病原体を含む空気が廊下などへ出ないよう、廊下に対して室内を陰圧に保つ。室内を陽圧にして外の汚れた空気を入れないのは、免疫が低下した患者のための無菌室(防護環境)の考え方で、感染症病室とは逆。

3
保育所において、それぞれの子どもの生活リズムを尊重するため、食事のための空間は保育室と分けて計画した。
設問は、適当である。

保育所で、子どもによって食事や昼寝の時間が違う生活リズムを大切にするため、食事の空間を保育室と分けて計画する(食寝分離)。

4
保育所において、子どもがトイレに行くのが間に合わずに失敗することを減らすために、保育室間ごとにトイレを設置した。
設問は、適当である。

保育室ごとに近くにトイレを設けると、子どもがトイレに間に合わずに失敗することを減らせる。

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No.17劇場・舞台の用語(ワインヤード型・フライズ・橋掛り・本花道)

各種建築物の計画(劇場)最も不適当なもの

劇場・舞台に関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1コンサートホールにおけるワインヤード型とは、舞台を取り囲むように段差をつけて客席が配置されたホール形式のことである。
2プロセニアムステージ形式の劇場におけるフライズ(フライロフト)とは、幕や舞台照明等の吊物が収納された、舞台上部に設けられた空間のことである。
3能舞台における橋掛りとは、本舞台の後座から鏡の間に続く廊下のことであり、出演者の入退場だけでなく、演技・演出上の重要な場所である。
4歌舞伎劇場における本花道とは、観客席を上手側で縦に貫く通路舞台のことであり、客席の中を通って舞台に出入りできる歌舞伎独特の演技空間である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.17

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
コンサートホールにおけるワインヤード型とは、舞台を取り囲むように段差をつけて客席が配置されたホール形式のことである。
設問は、適当である。

ワインヤード型は、ぶどう畑の段々のように、舞台を取り囲んで段差のある客席のブロックを配置したコンサートホールの形式(ベルリン・フィルハーモニーなど)。

2
プロセニアムステージ形式の劇場におけるフライズ(フライロフト)とは、幕や舞台照明等の吊物が収納された、舞台上部に設けられた空間のことである。
設問は、適当である。

フライズ(フライロフト)は、プロセニアム形式の劇場で、幕・照明・背景などの吊物を収める舞台の上部の空間。

3
能舞台における橋掛りとは、本舞台の後座から鏡の間に続く廊下のことであり、出演者の入退場だけでなく、演技・演出上の重要な場所である。
設問は、適当である。

能舞台の橋掛りは、本舞台の後座から鏡の間(楽屋)に続く廊下状の部分で、出演者の出入りだけでなく、演技にも使われる大切な場所。

4正答
歌舞伎劇場における本花道とは、観客席を上手側で縦に貫く通路舞台のことであり、客席の中を通って舞台に出入りできる歌舞伎独特の演技空間である。
設問は、最も不適当である。

歌舞伎劇場の本花道は、下手側(客席から見て左側)の客席を縦に貫く通路状の舞台。上手側に設けるものは仮花道という。

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📋 建築生産(契約・積算・マネジメント)(No.18〜No.20)

No.18設計・工事監理の契約(設計受託契約・重要事項説明・意匠登録・実費加算方法)

建築生産(契約)最も不適当なもの

設計及び工事監理の契約等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1建築設計受託契約とは、建築設計業務を建築主が設計者に対して依頼することを契約することであり、各々の対等な立場における合意に基づいて公正な契約をしなければならない。
2重要事項説明とは、作成する設計図書の種類や、工事監理に際して工事と設計図書との照合方法等を建築主に対し説明することであり、契約締結後、速やかに実施する必要がある。
3四会連合協定「建築設計・監理等業務委託契約約款」を使用して契約する、委託者、受託者双方は、完成した建築物について、新たに意匠登録を受けようとする場合、相手側の承諾を得る必要がある。
4「建築士事務所の開設者がその業務に関して請求することのできる報酬の基準(平成31年国土交通省告示第98号)」における実費加算方法とは、業務経費(直接人件費、特別経費、直接経費、間接経費)、技術料等経費及び消費税に相当する額を個別に積み上げたうえで合算して算出する方法である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.18

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
建築設計受託契約とは、建築設計業務を建築主が設計者に対して依頼することを契約することであり、各々の対等な立場における合意に基づいて公正な契約をしなければならない。
設問は、適当である。

設計受託契約の当事者は、対等な立場で合意し、公正な契約を結ばなければならない(建築士法 第22条の3の2)。

2正答
重要事項説明とは、作成する設計図書の種類や、工事監理に際して工事と設計図書との照合方法等を建築主に対し説明することであり、契約締結後、速やかに実施する必要がある。
設問は、最も不適当である。

重要事項説明(作成する設計図書の種類、工事と設計図書との照合の方法など)は、建築士事務所の開設者が、管理建築士などに、設計受託契約・工事監理受託契約を締結しようとするときに、あらかじめ建築主に説明させるもの(建築士法 第24条の7)。契約締結後に行うのではない。

3
四会連合協定「建築設計・監理等業務委託契約約款」を使用して契約する、委託者、受託者双方は、完成した建築物について、新たに意匠登録を受けようとする場合、相手側の承諾を得る必要がある。
設問は、適当である。

四会連合協定の約款を使う場合、委託者・受託者のどちらも、完成した建築物について新たに意匠登録を受けようとするときは、相手方の承諾を得る必要がある。

4
「建築士事務所の開設者がその業務に関して請求することのできる報酬の基準(平成31年国土交通省告示第98号)」における実費加算方法とは、業務経費(直接人件費、特別経費、直接経費、間接経費)、技術料等経費及び消費税に相当する額を個別に積み上げたうえで合算して算出する方法である。
設問は、適当である。

報酬の基準(平成31年国土交通省告示第98号。令和6年1月に令和6年国土交通省告示第8号に改められた)の実費加算方法は、業務経費(直接人件費・特別経費・直接経費・間接経費)、技術料等経費、消費税相当額をそれぞれ積み上げて合算する方法。

📖 根拠の法令・基準

建築士法 第22条の3の2(設計受託契約等の原則)・第24条の7(重要事項の説明は契約を締結しようとするときにあらかじめ)

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No.19建築積算(所要数量・設計数量・工事原価・共通費)

建築生産(積算)最も不適当なもの

建築積算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1所要数量とは、仮設、土工事等における、設計図書に基づいた施工計画による数量のことである。
2設計数量とは、設計図書に記載されている個数及び設計寸法から求めた長さ、面積、体積等の数量のことである。
3工事費における工事原価とは、純工事費と現場管理費を合わせたものである。
4工事費における共通費とは、共通仮設費、現場管理費及び一般管理費等を合わせたものである。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.19

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
所要数量とは、仮設、土工事等における、設計図書に基づいた施工計画による数量のことである。
設問は、最も不適当である。

仮設・土工事などで、設計図書に基づく施工計画によって求める数量は計画数量。所要数量は、定尺寸法による切りむだや、施工上やむを得ない損耗などを含めた数量(鉄筋・鉄骨・木材など)。

2
設計数量とは、設計図書に記載されている個数及び設計寸法から求めた長さ、面積、体積等の数量のことである。
設問は、適当である。

設計数量は、設計図書に書かれた個数や、設計寸法から求めた長さ・面積・体積などの数量。

3
工事費における工事原価とは、純工事費と現場管理費を合わせたものである。
設問は、適当である。

工事原価=純工事費+現場管理費(公共建築工事積算基準 第3)。

4
工事費における共通費とは、共通仮設費、現場管理費及び一般管理費等を合わせたものである。
設問は、適当である。

共通費は、共通仮設費・現場管理費・一般管理費等の3つを合わせたもの(公共建築工事積算基準 第2)。

📖 根拠の法令・基準

公共建築数量積算基準 第1編(設計数量・計画数量・所要数量)、公共建築工事積算基準 第3(工事費の構成)・第2(共通費の区分)

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No.20建築のマネジメント(プロジェクトファイナンス・ファシリティマネジメント・設計競技・CM方式)

建築生産(マネジメント)最も不適当なもの

建築のマネジメントに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1プロジェクトファイナンスとは、資金調達手法の一つであり、不動産などを担保に資金調達をしてきたのに対し、プロジェクトから得られる事業収益に着目し、大規模な資金が融資される仕組みである。
2ファシリティマネジメントとは、企業、団体などが組織活動のために施設とその環境を総合的に企画、管理、活用する経営活動である。
3国土交通省が示す設計者選定方式における設計競技(コンペ)方式とは、技術力や経験、プロジェクトにのぞむ体制などを含めた提案書の提出を求め、最も適した設計者を選ぶ方式である。
4CM(Construction Management)方式とは、発注者の委任を受けたCMr(Construction Manager)が、設計・発注・施工の各段階において、設計内容や工事発注方式の検討、工程管理、品質管理、コスト管理等の各種のマネジメント業務の全部又は一部を行うものである。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.20

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
プロジェクトファイナンスとは、資金調達手法の一つであり、不動産などを担保に資金調達をしてきたのに対し、プロジェクトから得られる事業収益に着目し、大規模な資金が融資される仕組みである。
設問は、適当である。

プロジェクトファイナンスは、会社の信用や不動産などの担保ではなく、そのプロジェクトから得られる事業収益を返済の元手として、大規模な資金を融資する仕組み。

2
ファシリティマネジメントとは、企業、団体などが組織活動のために施設とその環境を総合的に企画、管理、活用する経営活動である。
設問は、適当である。

ファシリティマネジメント(FM)は、企業・団体などが、組織の活動のために施設とその環境を総合的に企画・管理・活用する経営活動。

3正答
国土交通省が示す設計者選定方式における設計競技(コンペ)方式とは、技術力や経験、プロジェクトにのぞむ体制などを含めた提案書の提出を求め、最も適した設計者を選ぶ方式である。
設問は、最も不適当である。

設計競技(コンペ)方式は、具体的な設計案を提出させ、最もよい設計案を選ぶ方式。技術力・経験・プロジェクトへの体制などを含む提案書を出させて、最も適した設計者(人)を選ぶのは、プロポーザル方式。

4
CM(Construction Management)方式とは、発注者の委任を受けたCMr(Construction Manager)が、設計・発注・施工の各段階において、設計内容や工事発注方式の検討、工程管理、品質管理、コスト管理等の各種のマネジメント業務の全部又は一部を行うものである。
設問は、適当である。

CM方式は、発注者の側に立つコンストラクションマネージャー(CMr)が、設計・発注・施工の各段階で、設計内容や発注方式の検討、工程・品質・コストの管理などのマネジメント業務の全部または一部を行う方式。

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令和5年の合格基準点(学科の試験)

配点は各問題1点(学科Ⅰ・Ⅱは各20点、学科Ⅲ・Ⅳは各30点、学科Ⅴは25点、合計125点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。

学科Ⅰ
計画
学科Ⅱ
環境・設備
学科Ⅲ
法規
学科Ⅳ
構造
学科Ⅴ
施工
総得点
合格基準点11点11点16点16点13点88点

※ 合格基準点は、各科目は過半の得点、総得点はおおむね90点程度を基本的な水準として想定し、令和5年は総じて難度が高かったことから、総得点の基準点が88点とされました。

出典:建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」

💡 計画は何点を目指すか

令和5年の計画の基準点は11点(20点中)でした。計画は法令集を使えない科目で、20問と問題数が少ないぶん1問の重みが大きく、建築史・各種建築物の計画・都市計画・建築生産と範囲も広いので、過去問で正誤の理由まで説明できるようにしておくと安心です。

ほかの年度・ほかの科目の過去問

この記事の問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和5年 一級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。

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