考査A 全17問の解答・解説
令和元年(2019年8月30日実施)の一級建築基準適合判定資格者検定 考査A(全17問・五肢択一)を、建築基準適合判定資格者が選択肢ごとに根拠の条文を示して解説します。法令の基準日は平成31年1月1日です。まず法令集を引きながら自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和元年 一級建築基準適合判定資格者検定の概要
分野ごとの問題一覧
考査Aの17問は、毎年おおむね同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
=その後の改正で、今の法令では答えが変わる問題
📐 総則・手続き・特定行政庁(No.1〜No.3)
No.1適用等(敷地面積の最低限度の適用除外・建築基準関係規定・道路高さ制限の高さ・限定特定行政庁・準防火性能)
建築基準法の適用等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1用途地域に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度が定められている地域の場合、建蔽率の限度が8/10と定められている準住居地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物の敷地については、当該敷地面積の最低限度以上でなければならない。2建築主事を置かない市町村が、地区整備計画が定められた地区計画の区域内において、建築物の用途に関する事項で当該地区計画の内容として定められたものを、条例で、建築物の用途に関する制限として定めた規定は、建築基準関係規定である。3建築基準法第56条第1項第一号の規定による建築物の高さは、前面道路の路面の中心からの高さにより算定する。4建築主事の権限に属するものとされている事務で政令で定めるものをつかさどらせるために、建築主事を置くことができる市町村は、建築基準法第4条第1項の政令で指定する人口25万以上の市以外の市又は町村である。5「準防火性能に関する技術的基準」は、耐力壁である外壁にあっては、これに建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものであることとされている。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.1
▼ 解答・解説を見る(No.1)▲ 解答・解説を閉じる
法第53条の2第1項より、建築物の敷地面積は、敷地面積の最低限度以上でなければならないが、同項第一号より、法第53条第5項第一号に掲げる建築物(建蔽率の限度が8/10とされている地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物)の敷地は除かれる。準住居地域で建蔽率の限度が8/10の地域内の防火地域にある耐火建築物の敷地には、敷地面積の最低限度の規定は適用されない。
法第68条の2第1項より、市町村は、地区整備計画が定められている区域内において、建築物の用途などに関する事項で地区計画の内容として定められたものを、条例で、制限として定めることができる。この条例は法に基づく条例なので、法第6条第1項の建築基準法令の規定に当たり、建築基準関係規定に含まれる。建築主事を置いているかどうかは関係しない。
令第2条第1項第六号イより、法第56条第1項第一号(道路高さ制限)の規定による高さの算定については、前面道路の路面の中心からの高さによる。
法第97条の2第1項より、法第4条第1項の市(政令で指定する人口25万以上の市)以外の市又は町村においては、建築主事の権限に属するものとされている事務で政令で定めるものをつかさどらせるために、建築主事を置くことができる。
令第109条の7第一号より、準防火性能に関する技術的基準として、耐力壁である外壁は、建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものであること。
選択肢1建蔽率の限度が8/10の地域で、防火地域内にある耐火建築物の敷地は、敷地面積の最低限度の規定が適用されない(法第53条の2第1項第一号・法第53条第5項第一号)。
2019年6月25日施行の改正で、法第53条の2第1項第一号が引く建蔽率の規定は法第53条第6項第一号に移り、「耐火建築物」は「耐火建築物等」(耐火建築物と同等以上の延焼防止性能の建築物を含む)に広がりました。準防火性能の技術的基準(令第109条の7)は、今は令第109条の10です。
法第4条第1項、法第6条第1項、法第53条第5項第一号、法第53条の2第1項第一号、法第68条の2第1項、法第97条の2第1項、令第2条第1項第六号イ、令第109条の7
No.2手続等(最下階の床の修繕・病院から老人福祉施設への用途変更・プラットホームの上家・工事中の安全計画・軽微な変更)
建築基準法の手続等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1鉄筋コンクリート造、延べ面積500㎡、地上3階建ての共同住宅の最下階の床の過半の修繕を行う場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。2鉄骨造、延べ面積1,000㎡、地上2階建ての病院を、増築、改築、大規模の修繕又は大規模の模様替を行わずに、用途を変更して老人福祉施設とする場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。3鉄骨造、床面積800㎡、鉄道の線路敷地内に設ける平家建てのプラットホームの上家を新築する場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。4延べ面積12,000㎡の病院(地階における病院の用途に供する部分の床面積の合計が2,200㎡のもの)の大規模の修繕の工事で、避難施設等に関する工事の施工中において当該建築物を使用する場合においては、当該建築主は、あらかじめ、当該工事の施工中における当該建築物の安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければならない。5建築主は、確認済証の交付を受けた建築物の計画について、当該建築物の構造耐力上主要な部分である柱の構造を準耐火構造から耐火構造に変更(変更後の建築材料が変更前の建築材料と異なる変更及び強度又は耐力が減少する変更を除く。)をして当該建築物を建築しようとする場合においては、変更後も建築物の計画が建築基準関係規定に適合することが明らかなものは、あらためて確認済証の交付を受ける必要はない。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.2
▼ 解答・解説を見る(No.2)▲ 解答・解説を閉じる
法第2条第五号より、最下階の床は主要構造部から除かれている。同条第十四号より、大規模の修繕は主要構造部の一種以上について行う過半の修繕なので、最下階の床の過半の修繕は大規模の修繕に当たらず、確認済証の交付を受ける必要はない。
法第87条第1項より、建築物の用途を変更して法第6条第1項第一号の特殊建築物とする場合は、確認が必要(政令で指定する類似の用途相互間の変更を除く)。令第137条の18第三号の類似の用途は「診療所(患者の収容施設があるものに限る。)、児童福祉施設等」で、病院は含まれていない。老人福祉施設は児童福祉施設等(令第19条第1項)に当たるが、病院からの用途変更は類似の用途相互間ではないので、確認済証の交付を受けなければならない。
法第2条第一号より、鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設は、建築物から除かれる。建築物ではないので、確認済証の交付を受ける必要はない。
法第90条の3・令第147条の2第三号より、病院などの用途に供する建築物で5階以上の階又は地階におけるその用途に供する部分の床面積の合計が2,000㎡を超えるものについて、避難施設等に関する工事の施工中に建築物を使用する場合は、あらかじめ、安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければならない。地階の病院の部分が2,200㎡なので該当する。
法第6条第1項・規則第3条の2第1項第九号より、構造耐力上主要な部分である部材の材料又は構造の変更(変更後の建築材料が変更前と異なる変更及び強度又は耐力が減少する変更を除く)で、同項第十二号の表により準耐火構造を耐火構造とする変更は、軽微な変更に当たる。変更後も建築基準関係規定に適合することが明らかなものは、あらためて確認済証の交付を受ける必要はない。
選択肢2病院は、類似の用途(令第137条の18第三号=患者の収容施設がある診療所・児童福祉施設等)に含まれていない。病院から老人福祉施設(児童福祉施設等)への用途変更には確認が必要。
選択肢1最下階の床は主要構造部ではない(法第2条第五号)ので、その過半の修繕は大規模の修繕に当たらない。
2019年6月25日施行の改正で、確認が必要な特殊建築物(法第6条第1項第一号)の規模は「100㎡を超えるもの」から「200㎡を超えるもの」になりました(用途変更の確認も同じ)。選択肢2(1,000㎡)の答えは変わりません。
法第2条第一号・第五号・第十四号、法第6条第1項、法第87条第1項、法第90条の3、令第19条第1項、令第137条の18第三号、令第147条の2第三号、規則第3条の2第1項第九号・第十二号
No.3特定行政庁の事務(緊急の工事施工停止命令・確認不要の工事の停止命令・公示・国等の建築物への要請・代執行)
特定行政庁の事務に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反することが明らかな建築の工事中の建築物について、緊急の必要がある場合にあっては、通知書の交付等の手続を経ずに、当該工事の請負人に対して、当該違反を是正するための工事を命ずることができる。2特定行政庁は、防火地域及び準防火地域外における床面積10㎡以内の増築工事等、確認済証の交付を受ける必要のない建築物の工事であっても、当該工事を行う建築物又は建築物の敷地が建築基準法令の規定に違反するときは、当該建築物の建築主に対して、当該工事の施工の停止を命ずることができる。3特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反した建築物の建築主に対して使用制限の命令をした場合においては、標識の設置その他国土交通省令で定める方法により、その旨を公示しなければならない。4特定行政庁は、建築主事を置く市町村の建築物について、建築基準法令の規定に違反すると認める場合においては、直ちに、その旨を当該建築物を管理する市町村の長に通知し、当該違反を是正するために必要な措置をとるべきことを要請しなければならない。5特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反した建築物の建築主に対して、当該建築物の除却を命じたにもかかわらず、当該建築物の建築主が除却を行わないときは、行政代執行法の定めるところに従い、自ら当該建築物を除却することができる。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.3
▼ 解答・解説を見る(No.3)▲ 解答・解説を閉じる
法第9条第10項より、特定行政庁は、違反することが明らかな工事中の建築物について、緊急の必要があって手続によることができない場合に限り、これらの手続によらないで、建築主又は工事の請負人などに対して、当該工事の施工の停止を命ずることができる。手続を経ずに是正するための工事を命ずることはできない(法第9条第1項の命令には、同条第2項〜第6項の手続が必要)。
法第9条第1項より、特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反した建築物又は建築物の敷地について、建築主などに対して、当該工事の施工の停止を命ずることができる。確認済証の交付を受ける必要のない工事であっても、違反していれば対象となる。
法第9条第13項より、特定行政庁は、同条第1項又は第10項の規定による命令をした場合においては、標識の設置その他国土交通省令で定める方法により、その旨を公示しなければならない。
法第18条第25項より、特定行政庁は、国、都道府県又は建築主事を置く市町村の建築物などが違反すると認める場合においては、直ちに、その旨を当該建築物を管理する国の機関の長等に通知し、必要な措置をとるべきことを要請しなければならない。
法第9条第12項より、特定行政庁は、同条第1項の規定により必要な措置を命じた場合において、その措置を命ぜられた者がその措置を履行しないときなどは、行政代執行法の定めるところに従い、みずから義務者のなすべき行為をし、又は第三者をしてこれをさせることができる。
選択肢1手続によらない緊急の命令(法第9条第10項)は「工事の施工の停止」だけ。違反を是正するための工事を命ずるには、通知書の交付などの手続(同条第2項〜第6項)が必要。
法第18条第25項(国等の建築物の違反の通知・要請)は、2024年11月1日施行の改正で項が繰り下がり、今は同条第41項です。
法第9条第1項・第10項・第12項・第13項、法第18条第25項
🏠 一般構造(No.4)
No.4一般構造(住宅の調理室の換気設備・クロルピリホス・物品販売店舗の階段の踊場・石綿の既存不適格の増築・有料老人ホームの採光)
一般構造に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1延べ面積110㎡の一戸建て住宅において、発熱量の合計が6kWの火を使用する設備又は器具(「密閉式燃焼器具等」ではない。)を設けた調理室で換気上有効な開口部を設けたものには、政令で定める技術的基準に従って、換気設備を設けなければならない。2居室を有する建築物においては、居室以外の部分についても、クロルピリホスをあらかじめ添加した建築材料(国土交通大臣が定めたものを除く。)を使用してはならない。3地上2階建て、床面積の合計が1,500㎡の物品販売業を営む店舗については、階段の高さ3.5mの1階から2階への客用の階段に踊場を設けなくてもよい。4石綿をあらかじめ添加した建築材料を使用しているが、建築基準法第3条第2項の規定により同法第28条の2第一号及び第二号の石綿についての基準の適用を受けない建築物の増築を行う場合、増築部分が当該基準に適合しており、基準時における延べ面積の1/2を超えない床面積の増築であれば、当該増築に係る部分以外の部分については、当該石綿を添加した建築材料を被覆する等の措置の必要はない。5地上2階建ての有料老人ホームに入所する者の談話のために使用される居室については、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して1/10以上でなければならない。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.4
▼ 解答・解説を見る(No.4)▲ 解答・解説を閉じる
法第28条第3項より、火を使用する設備又は器具を設けた調理室には換気設備を設けなければならない。令第20条の3第1項第二号の除外は、床面積の合計が100㎡以内の住宅又は住戸の調理室で、発熱量の合計が12kW以下のもの(換気上有効な開口部があるもの)。延べ面積110㎡の住宅は100㎡を超えるので除外されず、換気設備が必要。
法第28条の2第三号・令第20条の6より、居室を有する建築物には、建築材料にクロルピリホスを添加しないこと、及びクロルピリホスをあらかじめ添加した建築材料(国土交通大臣が定めたものを除く)を使用しないこと。居室に限らず、建築物の建築材料が対象。
令第24条第1項より、高さ3mをこえる階段に3m以内ごとに踊場が必要なのは、令第23条第1項の表の(一)又は(二)の階段。(二)の物品販売業を営む店舗は床面積の合計が1,500㎡を超えるものなので、1,500㎡の店舗は該当しない。その他の階段は高さ4mをこえるものに4m以内ごとに踊場を設けるので、高さ3.5mの階段には踊場を設けなくてもよい。
法第86条の7第1項・令第137条の4の3より、石綿の基準の適用を受けない建築物の増築で現行の規定が適用されないのは、増築に係る部分の床面積の合計が基準時の延べ面積の1/2を超えないこと、増築部分が基準に適合することに加えて、同条第三号より、増築に係る部分以外の部分が、石綿が添加された建築材料を被覆し又は固着する措置について国土交通大臣が定める基準に適合する場合に限られる。被覆等の措置は必要。
令第19条第1項より、有料老人ホームは児童福祉施設等に含まれる。同条第3項の表(七)より、児童福祉施設等の居室のうち入所する者の談話、娯楽その他これらに類する目的のために使用されるものの採光に有効な部分の面積は、その床面積に対して1/10以上でなければならない。
選択肢4石綿の既存不適格建築物の増築で現行の規定が適用されないのは、増築部分以外の部分が石綿を被覆し又は固着する措置の基準に適合する場合に限られる(令第137条の4の3第三号)。
選択肢3階段の高さ3mごとに踊場が必要なのは、物品販売店舗で床面積の合計が1,500㎡を「超える」もの(令第23条第1項の表(二))。1,500㎡ちょうどは4mごと。
石綿の既存不適格建築物の増築の範囲(令第137条の4の3)は、2024年4月1日施行の改正で、今は令第137条の4の2です。令第19条第3項の採光の割合の表も2023年4月1日施行の改正で組み替えられ、入所者の談話などのための居室は、今は表の(八)(1/10)です。
法第28条第3項、法第28条の2第三号、法第86条の7第1項、令第19条第1項・第3項、令第20条の3第1項第二号、令第20条の6、令第23条第1項、令第24条第1項、令第137条の4の3
🧱 構造強度(No.5〜No.6)
No.5構造計算(暴風時の応力の組合せ・屋上広場の積載荷重・層間変形角・炭素鋼の曲げの許容応力度・付着の許容応力度)
建築物の構造計算に関する次の記述のうち、建築基準法上、正しいものはどれか。
1建築物の構造耐力上主要な部分の断面に生ずる暴風時の短期の応力度を計算する場合には、特定行政庁が指定する多雪区域内であるか否かにかかわらず、積雪荷重のある状態と積雪荷重のない状態のそれぞれについて行わなければならない。2積載荷重の計算に当たって、学校の屋上広場をささえる柱の垂直荷重による圧縮力の計算において、柱のささえる床の数が3である場合、床の積載荷重として採用する数値を、建築物の実況によらないで2,200N/㎡とすることができる。3保有水平耐力計算において、建築物の地上部分について、地震力による構造耐力上主要な部分の変形によって当該建築物の部分に著しい損傷が生ずるおそれのないことを確かめた場合、地震力によって各階に生ずる層間変形角が1/150以内であることを確かめなければならない。4炭素鋼を構造用鋼材として用いる場合、長期に生ずる力に対する曲げの許容応力度の数値は、鋼材等の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度の数値と同じである。5軽量骨材を使用しないコンクリートの長期に生ずる力に対する丸鋼を用いた付着の許容応力度は、設計基準強度の0.7倍である。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.5
▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
令第82条第二号の表より、暴風時の短期の応力度は、一般の場合はG+P+W。積雪荷重のある状態(G+P+0.35S+W)とない状態の両方を計算するのは、特定行政庁が指定する多雪区域における場合に限られる。
令第85条第1項の表(八)より、屋上広場の積載荷重は、学校の用途に供する建築物にあっては(四)(百貨店又は店舗の売場)の数値による。柱の計算用の数値は2,400N/㎡で、同条第2項より、支える床の数が3の場合は0.9を乗じた数値まで減らすことができるので、2,400×0.9=2,160N/㎡以上であればよい。2,200N/㎡はこれ以上なので、採用することができる。
令第82条の2より、地震力によって各階に生ずる層間変形角は、1/200以内(地震力による構造耐力上主要な部分の変形によって建築物の部分に著しい損傷が生ずるおそれのない場合にあっては、1/120以内)であることを確かめなければならない。1/150ではない。
令第90条の表より、炭素鋼の構造用鋼材の長期に生ずる力に対する曲げの許容応力度は、F/1.5(Fは基準強度)。基準強度の数値と同じではない。
令第91条第1項の表より、コンクリートの長期に生ずる力に対する付着の許容応力度は、0.7N/mm²(軽量骨材を使用するものにあっては0.6N/mm²)。設計基準強度の0.7倍ではない。
選択肢2学校の屋上広場の積載荷重は(四)百貨店・店舗の売場の数値(柱の計算用 2,400N/㎡)。支える床の数が3なら0.9を乗じて2,160N/㎡まで減らせるので、2,200N/㎡は採用できる(令第85条第1項・第2項)。
選択肢3層間変形角は1/200以内(著しい損傷が生ずるおそれのない場合は1/120以内)(令第82条の2)。1/150という数値はない。
令第82条第二号、令第82条の2、令第85条第1項・第2項、令第90条、令第91条第1項
No.6構造方法(組積造の塀の控壁・芋目地・補強コンクリートブロック造の壁量・臥梁の有効幅・塀の空胴部)
建築物の構造方法に関する次の記述のうち、建築基準法に適合するものはどれか。ただし、構造計算による構造耐力上安全であることの確認は行わないものとする。
1高さ1mで厚さ12cmの石造の塀には、控壁を設けなかった。2高さ1mの石造の塀を、芋目地ができるように組積した。3平家建てで延べ面積30㎡の補強コンクリートブロック造の倉庫において、張り間方向及び桁行方向に配置する補強コンクリートブロック造の耐力壁の長さの合計を、張り間方向について4m、桁行方向について6mとした。4地上2階建てで高さ6mの補強コンクリートブロック造の建築物において、水平力に対する支点間の距離が5mである耐力壁の壁頂に設ける鉄筋コンクリート造の臥梁の有効幅を、20cmとした。5高さ2mの補強コンクリートブロック造の塀において、鉄筋を入れていない空胴部(縦目地には接していない。)をモルタル又はコンクリートで埋めなかった。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.6
▼ 解答・解説を見る(No.6)▲ 解答・解説を閉じる
令第61条第三号より、組積造の塀には、長さ4m以下ごとに、壁面からその部分における壁の厚さの1.5倍以上突出した控壁を設けなければならない(壁の厚さが同条第二号の厚さ(壁頂までの垂直距離の1/10以上)の1.5倍以上ある場合を除く)。高さ1mの塀の第二号の厚さは10cmで、その1.5倍は15cm。厚さ12cmでは控壁を省略できない。
令第52条第4項より、組積材は、芋目地ができないように組積しなければならない。
令第62条の4第2項より、各階の張り間方向及びけた行方向に配置する補強コンクリートブロック造の耐力壁の長さの合計は、それぞれの方向について、その階の床面積1㎡につき15cm以上としなければならない。延べ面積30㎡では30×15=450cm=4.5m以上必要で、張り間方向の4mは足りない(延べ面積が20㎡を超えるので、令第62条の2第2項の緩和もない)。
令第62条の5第2項より、臥梁の有効幅は、20cm以上で、かつ、耐力壁の水平力に対する支点間の距離の1/20以上としなければならない。支点間の距離が5mなので、5m×1/20=25cm以上必要。
令第62条の6第1項より、モルタル又はコンクリートで埋めなければならないのは、鉄筋を入れた空胴部及び縦目地に接する空胴部。鉄筋を入れていない、縦目地に接していない空胴部は、埋めなくてもよい。
選択肢5モルタル又はコンクリートで埋めなければならないのは、鉄筋を入れた空胴部と縦目地に接する空胴部(令第62条の6第1項)。それ以外の空胴部は埋めなくてよい。
選択肢4臥梁の有効幅は20cm以上で、かつ、支点間の距離の1/20以上(令第62条の5第2項)。支点間の距離5mなら25cm以上が必要。
令第52条第4項、令第61条、令第62条の2第2項、令第62条の4第2項、令第62条の5第2項、令第62条の6第1項
🔥 防火・避難・建築設備(No.7〜No.9)
No.7防火・耐火(防火区画に接する外壁・防火壁の構造・異種用途区画・同一敷地内の木造建築物・竪穴区画の防火設備)
防火・耐火に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、耐火性能検証法、防火区画検証法及び避難上の安全の検証並びに国土交通大臣の認定は行わないものとする。
1主要構造部を耐火構造とした、自動式のスプリンクラー設備等が設置されていない延べ面積2,000㎡の事務所の用途に供する建築物において、床面積1,500㎡以内ごとに設ける防火区画の壁が接する外壁のうち、防火区画を構成する壁に接する部分を含む幅90cm以内の部分には、防火設備であっても開口部を設けてはならない。2主要構造部を木造とした旅館の用途に供する平家建て、延べ面積1,500㎡の建築物(耐火建築物又は準耐火建築物ではない。)において、1,000㎡以内ごとに設ける防火上有効な構造の防火壁は組積造としてはならない。3主要構造部を準耐火構造とした地上2階建ての建築物を床面積200㎡の共同住宅と床面積100㎡の自動車車庫とした場合、それぞれの用途部分を1時間準耐火基準に適合する準耐火構造とした床若しくは壁又は特定防火設備で区画しなくてもよい。4主要構造部を木造とした延べ面積900㎡の建築物と、主要構造部を木造とした延べ面積150㎡の建築物とが同一敷地内にある場合には、それらの外壁及び軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、それらの屋根の構造を建築基準法第22条第1項に規定する構造としなければならない。5主要構造部を耐火構造とした地上5階建ての建築物で、各階に居室を有するものにおいて、階段の部分とその他の部分とを区画する防火設備は、常時閉鎖又は作動をした状態にあるものを除き、火災により煙が発生した場合に自動的に閉鎖又は作動をするものとしなければならない。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.7
▼ 解答・解説を見る(No.7)▲ 解答・解説を閉じる
令第112条第10項より、防火区画(1,500㎡区画など)の壁などに接する外壁は、これらに接する部分を含み幅90cm以上の部分を準耐火構造としなければならない。同条第11項より、その部分に開口部がある場合は、開口部に防火設備を設ければよい。開口部を設けてはならないわけではない。
法第26条より、延べ面積が1,000㎡を超える建築物(耐火建築物・準耐火建築物などを除く)は、防火壁によって1,000㎡以内ごとに区画しなければならない。令第113条第1項第二号より、木造の建築物においては、防火壁は無筋コンクリート造又は組積造としないこと。
令第112条第12項の区画(異種用途区画)は、建築物の一部が法第27条各項各号のいずれかに該当する場合に必要。2階建ての共同住宅200㎡は、法第27条(共同住宅は3階以上の階、又は2階の部分300㎡以上)に当たらず、自動車車庫100㎡も同条第3項第一号(150㎡以上)に当たらないので、区画しなくてもよい。
法第25条より、延べ面積(同一敷地内に2以上の木造建築物等がある場合においては、その延べ面積の合計)が1,000㎡を超える木造建築物等は、外壁及び軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、屋根を法第22条第1項の構造としなければならない。900㎡+150㎡=1,050㎡なので該当する。
令第112条第9項より、主要構造部を準耐火構造とし(耐火構造を含む)、3階以上の階に居室を有する建築物の階段の部分は、その他の部分と防火設備などで区画しなければならない(竪穴区画)。同条第13項第二号より、この区画に用いる防火設備は、遮煙性能を有し、常時閉鎖又は作動をした状態にあるもの以外のものは、火災により煙が発生した場合に自動的に閉鎖又は作動をするものとしなければならない。
選択肢1防火区画に接する外壁の幅90cm以上の部分は準耐火構造とするが、開口部を設けることはでき、その開口部に防火設備を設ければよい(令第112条第10項・第11項)。
選択肢4法第25条の延べ面積は、同一敷地内に2以上の木造建築物等があるときはその合計(900㎡+150㎡=1,050㎡)。
2019年6月25日施行の改正で、法第26条の防火壁に「防火床」が加わり、令第113条第1項の「木造の建築物においては、無筋コンクリート造又は組積造としないこと」は施行令からなくなって、国土交通大臣が定めた構造方法(告示)による形に変わりました。2020年4月1日施行の改正で令第112条の項の番号も組み替えられ、外壁の90cmの部分は第16項・第17項、異種用途区画は第18項、竪穴区画は第11項・第19項です。
法第25条、法第26条、法第27条、令第112条第1項・第9項〜第13項、令第113条第1項第二号
No.8避難施設等(ホテルの歩行距離・高等学校の廊下の幅・避難階段の構造・病室の非常用の照明装置・物品販売店舗の2以上の直通階段)
避難施設等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、居室については、「建築基準法施行令第116条の2に規定する窓その他の開口部を有しない居室」には該当しないものとする。また、避難階は地上1階とし、「避難上の安全の検証」は行われていないものとする。
1主要構造部を耐火構造とした地上10階建てのホテルの10階の客室(居室)で、当該客室及びこれから地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でしたものについては、当該客室の各部分から地上に通ずる直通階段の一に至る歩行距離は、60m以下としなければならない。2地上3階建て、延べ面積1,200㎡の高等学校における生徒用の廊下の幅は、両側に居室がある場合は2.3m以上としなければならない。3地上5階建ての物品販売業を営む店舗(各階の床面積が300㎡)で、各階を当該用途に供するものの屋内に設ける避難階段については、階段室に設ける所定の開口部、窓又は出入口の部分を除き、耐火構造の壁で囲まなければならない。4地上3階建ての病院の病室には、非常用の照明装置を設けなくてもよい。5地上3階建て、延べ面積1,000㎡の物品販売業を営む店舗で、各階を当該用途に供するものにあっては、各階の売場及び屋上広場に通ずる2以上の直通階段を設け、これを避難階段又は特別避難階段としなければならない。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.8
▼ 解答・解説を見る(No.8)▲ 解答・解説を閉じる
令第120条第1項の表(二)より、主要構造部が準耐火構造等の建築物のホテル(法別表第1(い)欄(2)項)の居室からの歩行距離は50m以下。同条第2項より、居室及び主たる通路の壁・天井の仕上げを準不燃材料としたものは、この数値に10を加えるので60m以下(15階以上の階の居室を除く)。
令第119条の表より、高等学校における生徒用の廊下の幅は、両側に居室がある廊下で2.3m以上、その他の廊下で1.8m以上としなければならない。
令第122条第1項より、建築物の5階以上の階に通ずる直通階段は、避難階段又は特別避難階段としなければならない。令第123条第1項第一号より、屋内に設ける避難階段の階段室は、所定の開口部、窓又は出入口の部分を除き、耐火構造の壁で囲むこと。
令第126条の4第二号より、病院の病室、下宿の宿泊室又は寄宿舎の寝室その他これらに類する居室には、非常用の照明装置を設けなくてもよい。
令第122条第2項より、3階以上の階を物品販売業を営む店舗の用途に供する建築物は、各階の売場及び屋上広場に通ずる2以上の直通階段を設け、避難階段又は特別避難階段としなければならない。ただし、令第121条第1項第二号のかっこ書より、この物品販売業を営む店舗は床面積の合計が1,500㎡を超えるものに限られる。延べ面積1,000㎡の店舗は対象とならない。
選択肢53階以上の階を物品販売店舗とする建築物の2以上の直通階段・避難階段(令第122条第2項)は、床面積の合計が1,500㎡を超える物品販売店舗に限る(令第121条第1項第二号のかっこ書)。1,000㎡は対象外。
令第119条、令第120条第1項・第2項、令第121条第1項第二号、令第122条第1項・第2項、令第123条第1項第一号、令第126条の4第二号
No.9建築設備(独立部分の非常用の照明装置・排煙設備・機械換気設備・冷却塔設備・共同住宅の住戸の排煙設備)
建築設備に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1非常用の照明装置を設けていないことについて、建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けている建築物であって、独立部分(開口部のない耐火構造の床又は壁で区画された部分)が2以上あるものについて増築をする場合において、当該増築をする独立部分以外の独立部分には、非常用の照明装置を設けなくてもよい。2延べ面積500㎡の事務所において、開放できる部分の面積の合計が2㎡の窓(天井から下方80cm以内にあるもの)のある床面積120㎡の事務室には、原則として、排煙設備を設けなければならない。3機械換気設備は、換気上有効な給気機及び排気機を有する構造としなければならない。4地階を除く階数が11以上である建築物の屋上に設ける冷房のための冷却塔設備は、防火上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる場合においては、主要な部分を不燃材料以外の材料で造ることができる。5共同住宅の住戸にあっては、準耐火構造の床若しくは壁又は建築基準法第2条第九号の二ロに規定する防火設備で床面積200㎡以内ごとに区画されている場合、窓その他の開口部で開放できる部分の面積にかかわらず、排煙設備を設けなくてもよい。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.9
▼ 解答・解説を見る(No.9)▲ 解答・解説を閉じる
法第86条の7第2項・令第137条の14第二号より、法第35条(非常用の照明装置を含む)の既存不適格の建築物で、令第117条第2項各号の部分(開口部のない耐火構造の床又は壁で区画された部分=独立部分)が2以上あるものについて増築をする場合は、増築をする独立部分以外の独立部分に対しては、これらの規定は適用しない。
令第116条の2第1項第二号より、開放できる部分(天井から下方80cm以内)の面積の合計が居室の床面積の1/50以上でない居室は、排煙上の無窓居室となる。床面積120㎡の1/50は2.4㎡で、2㎡は足りない。令第126条の2第1項より、この無窓居室には、原則として、排煙設備を設けなければならない。
令第129条の2の6第2項第一号より、機械換気設備は、換気上有効な給気機及び排気機、換気上有効な給気機及び排気口又は換気上有効な給気口及び排気機を有するものとすればよい。給気機と排気機の両方を設ける必要はない。
令第129条の2の7第一号より、地階を除く階数が11以上である建築物の屋上に設ける冷房のための冷却塔設備は、主要な部分を不燃材料で造るか、又は防火上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとすればよい。
令第126条の2第1項第一号より、法別表第1(い)欄(2)項の特殊建築物(共同住宅など)のうち、準耐火構造の床若しくは壁又は防火設備で区画された部分で、その床面積が100㎡(共同住宅の住戸にあっては、200㎡)以内のものには、排煙設備を設けなくてもよい。
選択肢3機械換気設備は「給気機及び排気機」「給気機及び排気口」「給気口及び排気機」のいずれかでよい(令第129条の2の6第2項第一号)。給気機と排気機の両方が必要なわけではない。
機械換気設備の構造(令第129条の2の6)は今は令第129条の2の5、冷却塔設備(令第129条の2の7)は今は令第129条の2の6です。2024年4月1日施行の改正で、非常用の照明装置の独立部分は令第137条の14から外れ、令第126条の4第2項で「それぞれ別の建築物とみなす」形になりました。排煙上の無窓居室の開放できる部分(令第116条の2第1項第二号)も、2025年11月1日施行の改正で「天井又は壁(国土交通大臣が定める部分)」という書き方に変わっています。
法第86条の7第2項、令第116条の2第1項第二号、令第117条第2項、令第126条の2第1項、令第129条の2の6第2項第一号、令第129条の2の7第一号、令第137条の14第二号
🗺️ 道路・用途地域・高さ・容積率・防火地域(No.10〜No.14)
No.10道路等(私道の変更の禁止の手続・袋路状道路・位置の指定の基準の条例・2項道路の水平距離の指定・条例による接道の制限)
都市計画区域又は準都市計画区域内の道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1私道の変更によって、その道路に接する敷地が建築基準法第43条第1項の規定に抵触することとなる場合において、特定行政庁がその私道の変更を禁止しようとするときは、あらかじめ、その措置を命じようとする者に対して、その命じようとする措置等を記載した通知書を交付して、その措置を命じようとする者又はその代理人に意見書等を提出する機会を与えなければならない。2土地を建築物の敷地として利用するため、道路法等によらないで道を築造しようとする者が特定行政庁からその位置の指定を受ける場合、道の一端のみが他の道路に接続し、幅員が4mで延長が35mを超える場合であっても、終端が自動車の転回に支障がない公園に接続する場合には、区間35m以内ごとに国土交通大臣の定める基準に適合する自動車の転回広場を設けなくても袋路状道路とすることができる。3土地を建築物の敷地として利用するため、道路法等によらないで道を築造しようとする者が特定行政庁からその位置の指定を受ける場合の政令で定める道に関する基準について、地方公共団体は、その地方の気候等により必要と認めて、条例で、区域を限り、当該基準と異なる基準を定めることができ、当該基準を緩和する場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。4都市計画区域に編入された際、現に建築物が立ち並んでいる幅員2.7mの道を、建築基準法上の道路とみなすものとして特定行政庁が指定する場合、土地の状況に因りやむを得ない場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得て、当該道路の境界線とみなす線の「道路の中心線からの水平距離」を別に指定することができる。5地方公共団体は、共同住宅の敷地が道路に接する部分の長さについて、避難等の目的を十分に達成することが困難であると認めるときは、条例で、必要な制限を付加することができる。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.10
▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
法第45条第2項より、私道の変更又は廃止を禁止・制限する措置を命ずる場合には、法第9条第2項から第6項まで(通知書の交付、意見書の提出の機会など)の規定が準用される。
令第144条の4第1項第一号より、位置の指定を受ける道は両端が他の道路に接続したものとするが、同号ロより、終端が公園、広場その他これらに類するもので自動車の転回に支障がないものに接続している場合は、延長が35mを超えていても袋路状道路とすることができる。
令第144条の4第2項より、地方公共団体は、条例で、区域を限り、同条第1項各号の基準と異なる基準を定めることができる。同条第3項より、基準を緩和する場合においては、あらかじめ、国土交通大臣の承認を得なければならない。建築審査会の同意ではない。
法第42条第3項より、特定行政庁は、土地の状況に因りやむを得ない場合においては、2項道路の境界線とみなす線の中心線からの水平距離を、2m未満1.35m以上の範囲内で別に指定することができる。同条第6項より、この場合は、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。
法第43条第3項第一号より、地方公共団体は、特殊建築物(共同住宅を含む)について、避難又は通行の安全の目的を十分に達成することが困難であると認めるときは、条例で、その敷地が道路に接する部分の長さその他必要な制限を付加することができる。
選択肢3道の基準を条例で緩和するときに必要なのは、あらかじめ国土交通大臣の承認(令第144条の4第3項)。建築審査会の同意ではない。
法第9条第2項〜第6項、法第42条第2項・第3項・第6項、法第43条第3項、法第45条第2項、令第144条の4
No.11用途地域内の建築物の制限(特定行政庁の許可が必要なもの)
(イ)欄に掲げる用途地域内において、(ロ)欄に掲げる建築物を新築しようとする場合、建築基準法第48条の規定により、特定行政庁の許可を受けなければ建築することができないものは、次のうちどれか。ただし、いずれの建築物も各階を当該用途に供するものとする。
(イ) (ロ) 1 第一種低層住居専用地域 地上2階建ての老人福祉センターで床面積の合計が600㎡のもの 2 第一種中高層住居専用地域 地上2階建ての自動車車庫で床面積の合計が300㎡のもの 3 第二種中高層住居専用地域 地上2階建ての事務所で床面積の合計が1,500㎡のもの 4 田園住居地域 地上3階建ての日用品の販売を主たる目的とする店舗で床面積の合計が150㎡のもの 5 工業地域 地上30階建ての共同住宅で床面積の合計が15,000㎡のもの 出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.11
▼ 解答・解説を見る(No.11)▲ 解答・解説を閉じる
法別表第2(い)項第九号・令第130条の4第二号より、第一種低層住居専用地域では、老人福祉センター、児童厚生施設その他これらに類するもので延べ面積が600㎡以内のものを建築することができる。
法別表第2(は)項第六号より、第一種中高層住居専用地域では、自動車車庫で床面積の合計が300㎡以内のもの(3階以上の部分をその用途に供するものを除く)を建築することができる。
法別表第2(に)項第七号・第八号より、第二種中高層住居専用地域で建築してはならないのは、3階以上の部分を(は)項以外の用途に供するものと、(は)項以外の用途に供する部分の床面積の合計が1,500㎡を超えるもの。地上2階建てで1,500㎡の事務所は、どちらにも当たらない。
法別表第2(ち)項第五号・令第130条の5の2第一号より、田園住居地域で建築できる日用品の販売を主たる目的とする店舗は、床面積の合計が150㎡以内で、3階以上の部分をその用途に供するものを除く。地上3階建てで各階を店舗とするものは建築できないので、特定行政庁の許可を受けなければならない。
法別表第2(を)項より、工業地域で建築してはならないのは、ホテル、旅館、学校、病院、物品販売業を営む店舗などで、共同住宅は制限されていない(住宅・共同住宅が制限されるのは工業専用地域)。
選択肢4田園住居地域で建築できる日用品の店舗などは、床面積150㎡以内で、3階以上の部分をその用途に供するものを除く(法別表第2(ち)項第五号)。
選択肢3第二種中高層住居専用地域で制限されるのは、(は)項以外の用途で1,500㎡を「超える」ものと、3階以上の部分をその用途に供するもの。2階建ての1,500㎡の事務所は建築できる。
法第48条、法別表第2(い)項第九号・(は)項第六号・(に)項第七号・第八号・(ち)項第五号・(を)項、令第130条の4第二号、令第130条の5の2第一号
No.12日影規制・高さの制限(隣地の天空率の算定位置・北側高さ制限・屋上部分の高さ・道路沿いの塀・対象区域外の建築物)
日影による中高層の建築物の高さの制限(以下、「日影規制」という。)、建築物の高さの限度又は建築物の各部分の高さの制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1近隣商業地域内の建築物(特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内の建築物を除く。)の隣地高さ制限において、天空率を適用する場合、天空率を算定する位置は、隣地境界線からの水平距離12.4mだけ外側の線上の政令で定める位置とする。2日影規制の対象区域内である第一種低層住居専用地域内においては、日影規制に加えて、北側高さ制限の適用も受ける。3都市計画で定められた建築物の高さの限度が12mの第一種低層住居専用地域内における建築物の高さの限度の適用について、階段室及び昇降機塔のみからなる屋上部分の水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8以内の場合においては、その部分の高さは、12mまでは、原則として、当該建築物の高さに算入しない。4建築物の敷地の地盤面が前面道路の路面の中心の高さより1.2m高く、かつ、前面道路の境界に沿って塀(地盤面からの高さは1m)が設けられている場合においては、前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限の特例を適用することができない。5日影規制の対象区域外にある高さが11mの建築物で、冬至日において、日影規制の対象区域内の土地に日影を生じさせるものは、当該対象区域内にある建築物とみなして、日影規制を適用する。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.12
▼ 解答・解説を見る(No.12)▲ 解答・解説を閉じる
法第56条第7項第二号・令第135条の10より、隣地高さ制限に天空率を適用する場合、算定する位置は、隣地境界線からの水平距離が、隣地高さ制限の勾配が1.25の建築物は16m、2.5の建築物は12.4mだけ外側の線上の政令で定める位置。近隣商業地域は勾配が2.5(法第56条第1項第二号ロ)なので、12.4m。
法第56条第1項第三号より、北側高さ制限が日影規制の指定によって除外されるのは第一種・第二種中高層住居専用地域だけ。第一種低層住居専用地域では、日影規制に加えて北側高さ制限も適用される。
令第2条第1項第六号ロより、階段室、昇降機塔などの屋上部分の水平投影面積の合計が建築面積の1/8以内の場合、その部分の高さは12mまでは高さに算入しないが、法第55条第1項(第一種低層住居専用地域等の高さの限度)などの場合は、5mまでとなる。
令第130条の12第三号より、道路高さ制限の後退距離の算定で除くことができる塀は、高さが2m以下のもの。令第2条第1項第六号イより、この高さは前面道路の路面の中心からの高さによるが、令第135条の2第1項より、地盤面が前面道路より1m以上高い場合は、前面道路は高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるとみなす。(1.2−1)/2=0.1mなので、塀の高さは1.2+1−0.1=2.1mとなり、2mを超えるので、特例は適用できない。
法第56条の2第4項より、対象区域外にある高さが10mを超える建築物で、冬至日において、対象区域内の土地に日影を生じさせるものは、当該対象区域内にある建築物とみなして、日影規制を適用する。
選択肢3階段室などの屋上部分(建築面積の1/8以内)を高さに算入しないのは、低層住居専用地域の絶対高さ(法第55条第1項)の場合は5mまで(令第2条第1項第六号ロのかっこ書)。12mまでではない。
選択肢4地盤面が前面道路より1.2m高いので、令第135条の2第1項より道路は(1.2−1)/2=0.1m高いとみなす。塀の高さは前面道路の路面の中心から1.2+1−0.1=2.1mで、2mを超える。
法第55条第1項、法第56条第1項第三号・第7項第二号、法第56条の2第4項、令第2条第1項第六号イ・ロ、令第130条の12第三号、令第135条の2第1項、令第135条の10
No.13容積率の最高限度(2つの用途地域・特定道路による幅員の加算・川に沿う2項道路の後退・計算)
図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の容積率(同法第52条に規定する容積率)の最高限度として、最も適当な値は、次のうちどれか。ただし、図に記載されている事項を除き、特定行政庁等の指定等は考慮しないものとする。
図を押すと大きく表示します 143.76/10244.12/10348.85/10449.23/10549.63/10出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.13
▼ 解答・解説を見る(No.13)▲ 解答・解説を閉じる
①敷地面積:東側の道は、法第42条第2項ただし書きの道で、川に沿っている。同項ただし書より、川の道の側の境界線から4mの線がその道の境界線とみなされるので、幅員2mの道に対して敷地側に2m後退し、令第2条第1項第一号より、その部分は敷地面積に算入しない。商業地域の部分は25m×20m=500㎡、準住居地域の部分は(10m−2m)×20m=160㎡、合計660㎡。
②前面道路の幅員:南側の道路(幅員6m)は、幅員15m以上の道路(特定道路=西側の幅員16mの道路)に接続し、特定道路から敷地までの延長Lは27m+8m=35m(70m以内)なので、法第52条第9項・令第135条の18より、Wa=(12−Wr)×(70−L)/70=(12−6)×(70−35)/70=3mを加えて、6+3=9m。西側の道路(8m)より大きいので、前面道路の幅員は9mとする。
③商業地域の部分:法第52条第2項第三号より、9×6/10=54/10と都市計画の60/10の小さいほうで54/10
④準住居地域の部分:同項第二号より、9×4/10=36/10と都市計画の40/10の小さいほうで36/10
⑤敷地全体(法第52条第7項・加重平均):(54/10×500+36/10×160)/660=(2,700+576)/660≒4.963=49.63/10
解き方南側の6m道路は幅員16mの特定道路に接続し、敷地までの延長は27m+8m=35m。Wa=(12−6)×(70−35)/70=3mを加えた9mが、西側の8mより大きいので前面道路の幅員になる。東側の道は川に沿う2項道路(法第42条第2項ただし書)なので、川の側の境界線から4mの線が道路境界線となり、敷地は2m減る。
ほかの選択肢4(49.23/10)は川に沿う道を中心線から2mと考えた値(1m後退)、3(48.85/10)は後退を忘れた値、2(44.12/10)は特定道路による加算を忘れた値、1(43.76/10)は加算を忘れ、かつ1m後退とした値。
法第42条第2項、法第52条第1項・第2項・第7項・第9項、令第2条第1項第一号、令第135条の18
No.14防火地域・準防火地域(屋根の構造・外壁と隣地境界線・両地域にわたる建築物・3階建ての映画スタジオ・広告塔)
防火地域又は準防火地域内の建築物等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1防火地域内にある建築物の屋根の構造は、市街地における火災を想定した火の粉による建築物の火災の発生を防止するために屋根に必要とされる性能に関して建築物の構造及び用途の区分に応じて政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。2準防火地域内にある建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。3防火地域及び準防火地域にわたる建築物で、防火地域外において防火壁で区画されている場合、その防火壁外の部分については、準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。4準防火地域において、延べ面積1,500㎡、地上3階建ての建築物で各階を映画スタジオの用途に供するものは、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。5防火地域内にある高さ10mの広告塔は、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.14
▼ 解答・解説を見る(No.14)▲ 解答・解説を閉じる
法第63条より、防火地域又は準防火地域内の建築物の屋根の構造は、市街地における火災を想定した火の粉による建築物の火災の発生を防止するために屋根に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。
法第65条より、防火地域又は準防火地域内にある建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
法第67条第2項より、建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合は、その全部について防火地域内の建築物に関する規定を適用するが、建築物が防火地域外において防火壁で区画されている場合は、その防火壁外の部分については、準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。
法第27条第2項第二号より、法別表第1(ろ)欄(6)項の階(3階以上の階)を同表(い)欄(6)項の用途(自動車車庫、自動車修理工場など。令第115条の3第四号より映画スタジオ又はテレビスタジオを含む)に供するものは、耐火建築物としなければならない。準防火地域の規定(法第62条第1項:延べ面積500㎡超1,500㎡以下は耐火建築物又は準耐火建築物)にかかわらず、準耐火建築物とすることはできない。
法第66条より、防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ3mをこえるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又はおおわなければならない。高さ10mの広告塔は該当する。
選択肢4映画スタジオ(法別表第1(い)欄(6)項)を3階以上の階に設けるものは、法第27条第2項第二号により耐火建築物としなければならない。準耐火建築物は不可。
2019年6月25日施行の改正で、防火地域・準防火地域の条文の番号が変わりました(準防火地域の建築物は今は法第61条・令第136条の2、屋根は法第62条、隣地境界線に接する外壁は法第63条、看板等は法第64条、両地域にわたる場合は法第65条第2項)。答えは変わりません。
法第27条第2項第二号、法第62条第1項、法第63条、法第65条、法第66条、法第67条第2項、法別表第1(6)項、令第115条の3第四号
📋 その他の規定(No.15)
No.15その他の規定(工事現場の確認の表示・仮設店舗・一団地の認定・伝統的建造物群保存地区の条例・用途変更の工事完了届)
次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1建築基準法第6条第1項の大規模の修繕の工事の施工者は、当該工事現場の見易い場所に、国土交通省令で定める様式によって、建築主、設計者、工事施工者及び工事の現場管理者の氏名又は名称並びに当該工事に係る同項の確認があった旨を表示しなければならない。2建築物の工事を施工するためその工事期間中当該従前の建築物に代えて必要となる仮設店舗について、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合においては、特定行政庁が当該工事の施工上必要と認める期間を定めて、その建築を許可することができる。3一団地内に建築される「1又は2以上の建築物」のうち、特定行政庁が当該「1又は2以上の建築物」の位置及び構造が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるものに対する「敷地等と道路との関係」の規定の適用については、当該一団地を一の敷地とみなす。4市町村は、伝統的建造物群保存地区内における現状変更の規制及び保存のための措置を確保するため必要と認める場合においては、国土交通大臣の承認を得て、条例で、「隣地境界線に接する外壁」の規定による制限を緩和することができる。5建築主は、指定確認検査機関から建築物の用途の変更に係る確認済証の交付を受けた場合で、用途の変更に関する工事が完了したときは、工事完了届を建築主事に届け出なければならない。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.15
▼ 解答・解説を見る(No.15)▲ 解答・解説を閉じる
法第89条第1項より、法第6条第1項の建築、大規模の修繕又は大規模の模様替の工事の施工者は、工事現場の見易い場所に、建築主、設計者、工事施工者及び工事の現場管理者の氏名又は名称並びに当該工事に係る確認があった旨の表示をしなければならない。
法第85条第5項より、特定行政庁は、仮設店舗などについて安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合においては、1年以内の期間(建築物の工事を施工するためその工事期間中従前の建築物に代えて必要となる仮設店舗などについては、特定行政庁が当該工事の施工上必要と認める期間)を定めてその建築を許可することができる。
法第86条第1項より、一団地内に建築される1又は2以上の建築物のうち、特定行政庁がその位置及び構造が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるものに対する法第43条(敷地等と道路との関係)などの規定の適用については、当該一団地を一の敷地とみなす。
法第85条の3より、伝統的建造物群保存地区内において、市町村が国土交通大臣の承認を得て、条例で適用せず又は緩和することができるのは、法第21条から第25条まで、第28条、第43条、第44条、第52条、第53条、第55条、第56条、第61条から第64条まで及び第67条の3第1項の規定。隣地境界線に接する外壁(法第65条)は含まれていない。
法第87条第1項より、用途変更の確認には法第7条第1項が準用され、「建築主事の検査を申請しなければならない」は「建築主事に届け出なければならない」と読み替える。指定確認検査機関から確認済証の交付を受けた場合でも、工事が完了したときは建築主事に届け出る。
選択肢4伝統的建造物群保存地区の条例で緩和できる規定(法第85条の3)に、隣地境界線に接する外壁(法第65条)は含まれていない。
選択肢5用途変更の工事が完了したときは、指定確認検査機関で確認を受けた場合でも、建築主事に届け出る(法第87条第1項の読替え)。
仮設店舗などの許可(法第85条第5項)は、2022年5月31日施行の改正で法第85条第6項に移りました。法第85条の3が引く防火地域・準防火地域の条文も、2019年6月25日の改正で番号が変わっています(今は法第61条・第62条・第67条第1項。隣地境界線に接する外壁〔今は法第63条〕は今も含まれていません)。法第87条第1項の読替えの「建築主事」は、2024年4月1日から「建築主事等」(大規模建築物は建築主事)です(用途の変更の工事が完了したときに届け出る点は同じ)。2023年4月1日施行の改正で、法第86条第1項は「一団地内において建築、大規模の修繕又は大規模の模様替(建築等)をする1又は2以上の構えを成す建築物」の書き方になりました(大規模の修繕・模様替も対象に加わりました)。法第43条(敷地等と道路との関係)などの規定の適用について一団地を一の敷地とみなすことは同じで、選択肢3の答えは変わりません。
法第7条第1項、法第85条第5項、法第85条の3、法第86条第1項、法第87条第1項、法第89条第1項
📚 消防法・関係法令(No.16〜No.17)
No.16消防法(共同住宅の屋内消火栓設備・特定施設水道連結型スプリンクラー設備・病院の火災通報装置・連結送水管の加圧送水装置・飲食店の自動火災報知設備)
次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。ただし、防火対象物には地階又は無窓階はなく、指定可燃物の貯蔵又は取扱いはないものとする。また、消防法施行令第29条の4に規定する基準、同施行令第32条に規定する基準の特例及び総務大臣の認定は考慮しないものとする。
1地上3階建て、延べ面積1,200㎡の共同住宅で、その主要構造部を耐火構造としたものには、屋内消火栓設備を設置しなくてもよい。2スプリンクラー設備を設置しなければならない認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設において、防火上有効な措置が講じられた構造を有するものとして総務省令で定める部分以外の部分の床面積の合計が1,000㎡以上の場合には、特定施設水道連結型スプリンクラー設備を設置することはできない。3病院には、原則として、消防機関へ常時通報することができる電話を設置した場合であっても、その延べ面積にかかわらず、消防機関へ通報する火災報知設備を設置しなければならない。4地上30階建ての共同住宅に設置する連結送水管には、総務省令で定めるところにより、非常電源を附置した加圧送水装置を設けなければならない。5飲食店には、原則として、その延べ面積にかかわらず、自動火災報知設備を設置しなければならない。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.16
▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
消防法施行令第11条第1項第二号より、共同住宅((5)項ロ)には延べ面積700㎡以上で屋内消火栓設備が必要。同条第2項より、主要構造部を耐火構造としたものは、この数値を2倍(内装を難燃材料としたものは3倍)とするので1,400㎡以上となり、延べ面積1,200㎡では設置しなくてもよい。
消防法施行令第12条第2項第三号の二より、特定施設水道連結型スプリンクラー設備は、防火上有効な措置が講じられた構造を有するものとして総務省令で定める部分以外の部分の床面積の合計が1,000㎡未満のものに限り、設置することができる。1,000㎡以上の場合は設置できない。
消防法施行令第23条第1項第一号より、病院((6)項イ(1)・(2))には、延べ面積にかかわらず消防機関へ通報する火災報知設備を設置しなければならない。同条第3項より、消防機関へ常時通報することができる電話を設置したときに設置しないことができる防火対象物から、病院などは除かれている。
消防法施行令第29条第2項第四号ロより、地階を除く階数が11以上の建築物に設置する連結送水管には、総務省令で定めるところにより、非常電源を附置した加圧送水装置を設けなければならない。
消防法施行令第21条第1項第三号イより、飲食店((3)項ロ)には、延べ面積が300㎡以上のものに自動火災報知設備を設置しなければならない。延べ面積にかかわらず設置しなければならないものではない。
選択肢5飲食店((3)項ロ)の自動火災報知設備は、延べ面積300㎡以上のもの(消防法施行令第21条第1項第三号)。延べ面積にかかわらず設置するものではない。
消防法施行令第11条第2項の「主要構造部」は、2024年4月1日施行の改正(建築基準法の改正に合わせたもの)で、今は「特定主要構造部」です。
消防法施行令第11条第1項第二号・第2項、第12条第2項第三号の二、第21条第1項、第23条第1項・第3項、第29条第2項第四号
No.17関係法令(建築物省エネ法の向上計画の認定と適合判定・適合判定通知書の提出時期/バリアフリー法の容積率の特例・病院・案内所)
次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、建築物の新築等のうち、建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けなければならないものについて、当該建築物の新築等をしようとする者が建築物エネルギー消費性能向上計画の認定を受けたときは、原則として、適合判定通知書の交付を受けたものとみなされる。2「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けた建築主が、建築基準法に基づく確認申請書を建築主事に提出する場合には、確認申請書の提出時に併せて適合判定通知書又はその写しを提出しなければならない。3「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、認定特定建築物の建築物特定施設の床面積のうち、移動等円滑化の措置をとることにより、通常の建築物の建築物特定施設の床面積を超える面積については、当該建築物の延べ面積の1/10を限度として、建築基準法に規定する建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には算入しないものとする。4「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、床面積の合計が1,500㎡の病院を新築する場合には、建築物移動等円滑化基準に適合させなくてもよい。5「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、建築物移動等円滑化基準への適合が求められる建築物において、案内所を設ける場合には、当該建築物内の移動等円滑化の措置がとられたエレベーター等の配置を表示した案内板を設けなくてもよい。出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.17
▼ 解答・解説を見る(No.17)▲ 解答・解説を閉じる
建築物省エネ法第30条第8項より、建築物エネルギー消費性能向上計画の認定を受けたときは、建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けなければならない新築等については、同条第2項の申出があった場合を除き、適合判定通知書の交付を受けたものとみなす。
建築物省エネ法第12条第6項より、建築主は、適合判定通知書の交付を受けた場合、適合判定通知書又はその写しを確認をする建築主事などに提出しなければならない。同条第7項より、建築主事の確認に係るものであるときは、その提出は、建築基準法第6条第4項の期間の末日の3日前までにすればよい。確認申請書の提出時に併せて提出しなければならないわけではない。
バリアフリー法第19条・同法施行令第24条より、認定特定建築物の建築物特定施設の床面積のうち、通常の建築物の建築物特定施設の床面積を超えることとなるもの(国土交通大臣が定めるもの)は、認定特定建築物の延べ面積の1/10を限度として、容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しない。
バリアフリー法第14条第1項・同法施行令第9条より、建築物移動等円滑化基準への適合義務の対象は、特別特定建築物(病院を含む)で床面積の合計が2,000㎡以上のもの。1,500㎡の病院は対象とならない。
バリアフリー法施行令第20条第1項より、建築物には、移動等円滑化の措置がとられたエレベーターなどの配置を表示した案内板その他の設備を設けなければならないが、同条第3項より、案内所を設ける場合には、これらの規定は適用しない。
選択肢2適合判定通知書(又はその写し)は、確認申請と同時でなく、建築主事の確認の期間の末日の3日前までに提出すればよい(建築物省エネ法第12条第7項)。
選択肢5案内所を設ける場合は、案内板などの規定は適用しない(バリアフリー法施行令第20条第3項)。
建築物省エネ法は、2024年4月1日に題名が「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」に改められ、2025年4月1日施行の改正で、適合判定通知書の提出は今は第11条第6項・第7項です(向上計画の認定のみなし規定は今も第30条第8項)。バリアフリー法施行令も2025年6月1日施行の改正で組み替えられ、案内設備は今は第21条、容積率の特例の床面積は第27条です。
建築物省エネ法第12条第6項・第7項・第30条第8項、バリアフリー法第14条第1項・第19条、同法施行令第9条・第20条・第24条
令和元年の合格基準点と合格率
合否は、考査Aと考査Bの合計(総得点)で決まります。令和元年の合格基準点は総得点66点で、実受検者1,108人のうち352人が合格しました(合格率31.8%)。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 考査A | 17問(法令の知識) |
| 考査B | 建築計画1・建築計画2(図面などによる判定) |
| 合格基準点 | 66点(考査A+考査Bの総得点) |
出典:国土交通省「令和元年建築基準適合判定資格者検定合格者の発表について」
考査Aは法令集を引けば根拠を確かめられる問題が中心です。ここで確実に得点しておくと、図面を読み込む考査Bに時間と気持ちの余裕を持って臨めます。
ほかの年度の過去問
関連記事
ほかの年度の考査A、建築士試験の法規の過去問(一級・二級)、法令集の選び方は次の記事で紹介しています。



