全25問の解答・解説
令和8年(2026年7月26日実施)の一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)の全25問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。施工計画・現場の管理・各種工事(地業・鉄筋・コンクリート・鉄骨・仕上げ・設備・改修)・契約から出題されます。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和8年 一級建築士試験(学科)の概要
問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。
解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は令和8年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。
分野ごとの問題一覧
施工の25問は、毎年おおむね同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
📋 施工計画・現場の管理・届出(No.1〜No.5)
No.1設計図書に基づく施工計画(専門工事業者の選定・遠隔臨場・埋蔵文化財の発見・実施工程表の変更)
設計図書に基づく施工計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1設計図書に選ぶべき専門工事業者の候補が記載されていなかったので、設計図書に示された工事の内容・品質を達成し得ると考えられる専門工事業者を、事前に監理者と協議し、施工者の責任において選定した。2特記仕様書に記載のあった「遠隔臨場」(動画撮影用カメラ等とWeb会議システム等により映像と音声を配信し、監理者の立会い等を行うことをいう。)の適用及び実施内容に基づき、施工者は実施計画書を作成し、監理者は適用する工種・確認項目を「遠隔臨場」にて行った。3地下掘削工事中に埋蔵文化財が発見されたので、監理者は施工者に、書面にて工事の一時中止を命じた。4工事請負契約書に基づく条件変更等により、承諾済みの実施工程表を変更する必要が生じたので、施工者が施工等に支障がないよう実施工程表を直ちに変更し、監理者は、当該部分の施工に先立ち、それを承諾した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.1
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設計図書に専門工事業者の候補が書かれていないときは、設計図書に示された工事の内容・品質を満たせる業者を、施工者が自らの責任で選ぶ。事前に監理者と協議しておくのは適当。
遠隔臨場(カメラと Web 会議システムなどで映像と音声を配信して立会いなどを行うこと)の適用と実施の内容は特記による(公共建築工事標準仕様書 1.1.14)。特記に基づいて施工者が実施計画書をつくり、監理者が対象の工種・確認項目を遠隔臨場で確認するのは適当。
埋蔵文化財が見つかったときは、施工者がすぐに状況を監理者(公共工事では監督職員)に報告する(公共建築工事標準仕様書 1.1.9)。工事を一時中止させるかどうかを決めて施工者に通知するのは発注者で、監理者が自らの判断で工事の一時中止を命じるのではない。
契約書に基づく条件変更などで実施工程表を変える必要が生じたときは、施工などに支障がないよう実施工程表を直ちに変更し、その部分の施工に先立って承諾を受ける(公共建築工事標準仕様書 1.2.1)。
No.2工事現場の管理等(安全衛生責任者・施工体制台帳・主任技術者・建設業の許可の更新)
工事現場の管理等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1下請負業者は、請け負った範囲の仕事を安全に実施するために、統括安全衛生責任者との連絡、調整事項についての関係作業員への連絡等を行う安全衛生責任者を選任しなければならない。2発注者から建築一式工事を直接請け負った特定建設業者は、当該工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額の総額が7,500万円の場合、全ての下請負業者を含む施工体制台帳を作成し、建設工事の目的物を引き渡すまで工事現場ごとに備え置かなければならない。3建設業の許可を受けて建設業を営む者は、請け負った建設工事を施工する場合、下請負業者であっても主任技術者を置かなければならない。4建設業の許可の有効期間は許可日から5年間であり、許可の更新を受ける際には有効期間満了の日の30日前までに許可申請書を提出しなければならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.2
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統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人で、その仕事を自ら行う者(下請負業者)は、安全衛生責任者を選任し、統括安全衛生責任者との連絡などを行わせる(労働安全衛生法 第16条第1項)。
施工体制台帳を作成して工事現場ごとに備え置かなければならないのは、特定建設業者が発注者から直接請け負った工事で、下請契約の請負代金の総額が政令で定める金額以上になる場合(建設業法 第24条の8第1項)。基準日の金額は、建築一式工事では8,000万円(建設業法施行令 第7条の4)なので、7,500万円の場合は作成の義務はない(公共工事を除く)。
建設業者は、請け負った建設工事を施工するときは、元請・下請にかかわらず主任技術者を置かなければならない(建設業法 第26条第1項)。
建設業の許可は5年ごとに更新を受けなければ効力を失う(建設業法 第3条第3項)。更新の申請は、有効期間が満了する日の30日前までに行う(同法施行規則)。
労働安全衛生法 第16条第1項、建設業法 第3条第3項・第24条の8第1項・第26条第1項、建設業法施行令 第7条の4(施工体制台帳の作成が必要になる下請代金の総額=5,000万円、建築一式工事は8,000万円)
No.3材料管理及び品質管理(既製コンクリート杭の仮置き・アスファルトルーフィング・タイルカーペット・押出成形セメント板)
材料管理及び品質管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1地業工事に用いる既製コンクリート杭は、工事現場に仮置きするための場所が狭かったので、やむを得ず、有害な応力が生じないよう適切な処置をとったうえで、荷崩れしないように2段まで積み重ねて、現場に仮置きした。2防水工事に用いるアスファルトルーフィングは、雨露や湿気の影響を受けにくい屋内の乾燥した場所に、平積みで保管した。3内装工事に用いるタイルカーペットは、材料が荷崩れしないように、5段積みで保管した。4外壁工事に用いる押出成形セメント板は、屋内の平坦で乾燥した場所に、積置き高さを最大1mとして保管した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.3
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既製コンクリート杭を現場に仮置きするときは、地盤を整え、杭に有害な応力が生じないよう支持点を決め、やむを得ず積み重ねる場合も2段程度までとする。
アスファルトルーフィングは、屋内の乾燥した場所に立置き(縦置き)で保管する。平積みにすると、重みで巻きがつぶれたり、くっついたりする。
タイルカーペットは、荷崩れしないよう、平らな場所に5段積み程度までにして保管する。
押出成形セメント板は、屋内の平坦で乾燥した場所に、台木を使って積み重ねて保管する。積置きの高さは1m程度までとする。
No.4建築工事の届出等(道路占用許可・特定元方事業者の事業開始報告・建設工事計画届・共同企業体代表者届)
建築工事の届出等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1道路に外部足場を設置するに当たり、継続して道路の一部を使用する必要があったので、その許可を受けようとする者が、「道路占用許可申請書」を道路管理者あてに提出した。2特定元方事業者の労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一場所において行われる建築工事の着手に当たり、特定元方事業者が、当該作業の開始後、遅滞なく、「特定元方事業者の事業開始報告」を労働基準監督署長あてに提出した。3高さ35mの建築物の新築工事において、事業者が、当該工事の開始の日の14日前までに、「建設工事計画届」を労働基準監督署長あてに提出した。4共同住宅の新築工事を共同連帯して請け負ったので、共同企業体を構成する事業者が、当該工事の開始の日の14日前までに、「共同企業体代表者届」を都道府県知事あてに提出した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.4
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道路に足場などを設けて継続して道路を使用するときは、道路占用許可申請書を道路管理者に出して許可を受ける(道路法 第32条)。
特定元方事業者は、自社と関係請負人の労働者の作業が同じ場所で行われるときは、作業の開始後、遅滞なく、所轄の労働基準監督署長に報告する(労働安全衛生規則 第664条第1項)。
高さ31mを超える建築物の建設の仕事は、仕事の開始の日の14日前までに、建設工事計画届を労働基準監督署長に届け出る(労働安全衛生法 第88条第3項・労働安全衛生規則 第90条第一号)。
共同企業体代表者届は、仕事の開始の日の14日前までに、仕事が行われる場所を管轄する都道府県労働局長に提出する(労働安全衛生規則 第1条第2項)。都道府県知事あてではない。
労働安全衛生法 第88条第3項、労働安全衛生規則 第90条第一号(高さ31mを超える建築物の建設=14日前までに労働基準監督署長)・第664条第1項(特定元方事業者の報告)・第1条第2項(共同企業体代表者届=14日前までに都道府県労働局長)
No.5地盤調査及び仮設工事等(固定ピストン式シンウォールサンプラー・動的コーン貫入試験・開口部の手すり・振動の測定場所)
地盤調査及び仮設工事等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1N値0~4程度の粘性土の地盤から室内試験に用いる試料を採取するために、固定ピストン式シンウォールサンプラーを用いた。2広大な敷地で地層の不陸が予想される地盤であったので、標準貫入試験を補間する位置で動的コーン貫入試験を実施した。3単管パイプを用いて床面開口部の周囲に設ける仮設の手摺については、高さを1mとし、物体落下防止として高さ10cmの幅木を設け、墜落防止として床から65cmの位置に中桟1本を取り付けた。4特定建設作業に該当する杭打ち作業により発生する著しい振動について、振動規制法の基準を管理するための測定場所を、特定建設作業場所の敷地境界線とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.5
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N値0〜4程度の軟らかい粘性土から、乱さない試料を採るには、固定ピストン式シンウォールサンプラーを使う。
広い敷地で地層の傾きや凹凸(不陸)が予想されるときは、標準貫入試験の位置の間を補うように、簡易な動的コーン貫入試験を行って地層の変化を確かめるのは有効。
墜落防止の手すりは高さ85cm以上とし、中桟は床から35cm以上50cm以下の位置に設ける(足場・架設通路の手すりと同じ考え方)。床から65cmの位置の中桟では、手すりとの間も床との間も広すぎる。高さ1mの手すりと高さ10cmの幅木は適当。
振動規制法の特定建設作業の振動の基準(75dB)は、特定建設作業の場所の敷地の境界線で測った値で判断する。
🏗️ 土工事・地業・鉄筋・型枠・コンクリート(No.6〜No.12)
No.6土工事及び山留工事(地盤アンカーの確認試験・腹起しの継手・ソイルセメント壁・上載荷重)
土工事及び山留工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1山留め支保工の地盤アンカー工法において、施工した地盤アンカーの半数について、計画最大荷重を設計アンカー力の1.1倍とする引張試験を行い、引抜き耐力を確認した。2山留め工事における腹起しの継手は、火打ち梁と切梁との間の曲げ応力の小さい位置とし、補強プレートとボルトとを使用して連結した。3ソイルセメント壁の施工において、掘削対象土が攪拌不良となりやすいロームを含んでいる地層であったので、入念に原位置土とセメント系懸濁液との攪拌を行った。4山留め壁・支保工の検討を行うに当たり、山留め壁外周上への掘削土の仮置きや大型の重機械を据え付ける作業がない範囲については、作業荷重及び資材仮置き時の積載荷重として、10kN/㎡の上載荷重を考慮した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.6
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地盤アンカーは、施工したアンカーの全数について、設計アンカー力の1.1倍程度の荷重(計画最大荷重)で確認試験を行い、所定の耐力があることを確かめる。半数だけの試験では不適当。
腹起しの継手は、曲げ応力の小さい位置(火打ち梁と切梁の間など)に設け、補強プレートとボルトでしっかり連結する。
ロームのように攪拌不良になりやすい土を含む地層では、原位置土とセメント系懸濁液を入念に攪拌して、均一なソイルセメントにする。
山留めの検討で、山留め壁の周りに土の仮置きや大型の重機がない範囲では、作業荷重・資材の仮置きの荷重として、一般に10kN/㎡程度の上載荷重を見込む。
No.7地業工事(杭頭のはつりの時期・場所打ち杭の調合管理強度・支持地盤の確認・根固め液の供試体)
地業工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1場所打ちコンクリート杭工事において、杭頭の余盛り部分は根切り後、所定の位置まではつり処理とするので、そのはつり処理の時期を、コンクリート打込みから7日経過した後とした。2場所打ちコンクリート杭工事において、コンクリートは地中に打ち込まれるので外気温による影響が少ないことから、例年の建設地の施工時期の地中温度が低温でないことを確認したうえで、コンクリートの養生温度による調合管理強度の補正は行わなかった。3セメントミルク工法による既製コンクリート杭工事において、アースオーガーの支持地盤への到達については、アースオーガーの駆動用電動機の電流値や積分電流値の変化及びオーガーの先端に付着した排出土と土質標本との照合により確認した。4セメントミルク工法による既製コンクリート杭工事において、根固め液及び杭周固定液の管理試験に用いる供試体を作製するに当たり、根固め液についてはグラウトプラントで混練した液を、杭周固定液については杭建込み後の掘削孔からオーバーフローした液を、それぞれ採取した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.7
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場所打ちコンクリート杭の杭頭の余盛り部分は、コンクリートの打込みから14日程度経過したあとに、杭体を傷めないようにはつり取る(公共建築工事標準仕様書 4.5.7)。7日では早すぎる。
場所打ちコンクリート杭のコンクリートは地中に打ち込まれ、気温の影響を受けにくいので、構造体強度補正値は特記がなければ3N/㎟とし、気温による補正は行わない(公共建築工事標準仕様書 4.5.4)。
セメントミルク工法で支持地盤に届いたことは、アースオーガー駆動用電動機の電流値または積分電流値の変化と、アースオーガーに付いた土砂と土質標本との照合で確かめる(公共建築工事標準仕様書 4.3.4)。
根固め液の管理試験の供試体はグラウトプラントで練り混ぜた液から、杭周固定液の供試体は杭の建込み後に掘削孔からあふれ出た液から採取する。
No.8鉄筋工事(圧接部の試験を行う者・先組み鉄筋のアプセット・柱のスペーサー・煙突の鉄筋のフック)
鉄筋工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1ガス圧接において、圧接部の外観試験及び超音波探傷試験を行う技能資格者は、当該工事における圧接部の品質管理を行った者とした。2先組み鉄筋において、軸方向鉄筋にガス圧接継手を用いることとしたので、圧接時の鉄筋のアプセット(縮み量)を見込んで組み立てた。3鉄筋の組立てにおいて、柱部材のスペーサーの配置は、特記がなかったので、上段は梁下より0.5m程度、中段は上段より1.5m間隔程度とした。4鉄筋の加工において、煙突に使用する異形鉄筋の末端部には、フックを付けた。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.8
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圧接部の外観試験と超音波探傷試験を行う技能資格者は、その工事の圧接部の品質管理を行っていない者とする(公共建築工事標準仕様書 5.4.3)。品質管理を行った者が自分で試験するのは不適当。
ガス圧接では、圧接のときに鉄筋が縮む(アプセット)ので、先組みの鉄筋はその縮み量を見込んで組み立てる。
柱のスペーサーは、特記がなければ、上段は梁下から0.5m程度、中段は上段から1.5m間隔程度に配置するのが一般的。
煙突の鉄筋は、異形鉄筋でも末端部にフックを付ける(公共建築工事標準仕様書 5.3.2)。
No.9型枠工事(せき板の硬化不良の確認・紙チューブのスリーブ・コンクリートの仕上りの平たんさ・片持梁の支柱)
型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1コンクリート表面の硬化不良を起こしやすいせき板を現場で見分けるため、せき板表面にセメントペーストを塗り付けた3日後に剥がして、その表面状態を確認した。2型枠に設ける配管用スリーブについて、柱及び梁以外の箇所で開口補強が不要であり、スリーブ径が200mm以下であったので、紙チューブを用いた。3構造体コンクリートの仕上りの平たんさについて、仕上げ厚さが5mmとなる部分の平たんさは、特記がなかったので、1mにつき10mm以下とした。4片持梁の型枠を支持する支柱について、支柱の取外しによりコンクリートに支障が生じるおそれがあったので、存置期間を延長した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9
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直射日光を受けた木製のせき板は、表面の成分でコンクリートの硬化不良を起こしやすい。せき板にセメントペーストを塗り、数日後にはがして表面の状態を見ると、硬化不良を起こしやすいせき板を見分けられる。
柱・梁以外で開口補強が不要で、スリーブ径が200mm以下の部分は、紙チューブとすることができる(公共建築工事標準仕様書 6.8.2)。
コンクリートの仕上りの平たんさは、仕上げ厚さが7mm未満の場合などは b種=3mにつき10mm以下とする(公共建築工事標準仕様書 表6.2.5)。1mにつき10mm以下は c種(仕上げ厚さが7mm以上の場合など)の値で、仕上げ厚さ5mmの部分には不十分。
片持梁やひさしの支柱は、取り外すとコンクリートに支障が生じるおそれがあるので、存置期間を延ばすなど監理者と協議して決める。
No.10コンクリートの調合計画(暑中期の目標スランプ・構造体強度補正値・水セメント比の最大値・試し練りの省略)
コンクリート工事におけるコンクリートの調合計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1暑中期(日平均気温の日別平滑値が25℃を超える期間)に施工するコンクリートにおいて、荷卸し地点における目標スランプについては、特記がなかったので、21cmとした。2普通ポルトランドセメントを使用したコンクリート(設計基準強度36N/mm²)の調合管理強度を定めるに当たり、特記がなく、コンクリートの打込みから材齢28日までの期間の予想平均気温が5℃であったので、構造体強度補正値を3N/mm²とした。3普通ポルトランドセメントを用いた普通コンクリートの水セメント比の最大値は、65%とした。4JISへの適合を認証されたⅠ類のコンクリート(エコセメント及び再生骨材を使用しない。)の計画調合を定めるに当たり、試し練りを省略した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.10
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暑中期のコンクリートの荷卸し地点の目標スランプは、特記がなければ21cmとするのは適当(暑中コンクリートはスランプの低下を見込んで管理する)。
普通ポルトランドセメントで、打込みから材齢28日までの期間の予想平均気温が8℃未満のときの構造体強度補正値は6N/㎟(公共建築工事標準仕様書 表6.3.2。8℃以上は3N/㎟)。予想平均気温5℃で3N/㎟とするのは誤り。
普通ポルトランドセメントを使う普通コンクリートの水セメント比の最大値は65%(公共建築工事標準仕様書 6.3.2)。
計画調合は試し練りで定めるが、普通エコセメント・再生骨材Hを使うものを除くⅠ類のコンクリートは、試し練りを省略できる(公共建築工事標準仕様書 6.3.2)。
No.11コンクリート工事(輸送管の呼び寸法・練混ぜから打込み終了までの時間・棒形振動機・湿潤養生の期間)
コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1コンクリートポンプによる圧送において、コンクリートの粗骨材の最大寸法が20mmであったので、それに対する輸送管の呼び寸法については100Aとした。2コンクリートの打込み日の外気温が25℃を超えることが予想されたので、コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間の限度を120分とした。3コンクリート棒形振動機(内部振動機)によるコンクリートの締固めは、打込み各層ごとに行い、その下層に振動機の先端が入るようにほぼ垂直に挿入し、挿入間隔を60cm以下としたうえで、コンクリートの上面にペーストが浮くまで加振した。4計画供用期間の級が「標準」で、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの打込み後の湿潤養生期間は、5日以上とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.11
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粗骨材の最大寸法が20mm・25mmのときの輸送管の呼び寸法は100A以上(公共建築工事標準仕様書 表6.6.1)。
コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間は、外気温が25℃以下のときは120分以内、25℃を超えるときは90分以内とする(公共建築工事標準仕様書 6.6.2)。25℃を超える予想なのに120分とするのは不適当。
棒形振動機は、打込み各層ごとに、下層に先端が入るようほぼ垂直に差し込み、挿入間隔60cm以下で、コンクリートの上面にペーストが浮くまで加振する(公共建築工事標準仕様書 6.6.5)。
計画供用期間の級が「標準」で普通ポルトランドセメントを使うコンクリートの湿潤養生の期間は5日以上(公共建築工事標準仕様書 表6.7.1)。
No.12プレキャスト鉄筋コンクリート工事(脱型後の湿潤養生・出荷日所要強度・ひび割れの補修・柱部材の組立精度)
プレキャスト鉄筋コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1計画供用期間の級が「標準」で、普通ポルトランドセメントを用いた厚さが20cmのプレキャスト部材コンクリートにおいて、脱型後は、プレキャスト部材同一養生した供試体の圧縮強度が10N/mm²に達するまで湿潤養生を行った。2プレキャスト部材コンクリートの出荷日所要強度については、品質基準強度を採用した。3プレキャスト部材の製造工場における製品検査において、外壁のプレキャスト部材の屋外に面する部分に、外壁の性能上支障がない幅0.10mm以下のひび割れがあったので、プレキャスト部材製造要領書に従って、初期補修用プレミックスポリマーセメントペーストによる補修を行ったうえで、合格とした。4プレキャスト柱部材の組立精度の検査は、±10mmを判定基準として行った。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.12
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プレキャスト部材は、脱型後も、部材と同じ条件で養生した供試体の圧縮強度が所定の値(標準の級・厚さ20cm程度の部材では10N/㎟)に達するまで湿潤養生を続ける。
出荷日所要強度は、工場から出荷するときに部材に必要なコンクリートの強度。品質基準強度を出荷日所要強度とすれば、運搬・吊上げ・組立てで受ける力に十分耐える強度を確かめてから出荷することになるので、適当。
外壁の屋外に面する部分で、性能上支障のない幅0.10mm以下のひび割れは、製造要領書に従って補修すれば合格とできる。
プレキャスト柱部材の組立精度は、位置・倒れなどを±5mm程度を判定基準として検査する。±10mmでは基準として大きすぎる。
🔩 鉄骨工事・木工事(No.13〜No.15)
No.13鉄骨工事(柱据付け面の高さ・製作工場のグレード・1節複数層の溶接順序・融合不良の補修)
鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1鉄骨柱据付け面の高さについては、特記がなかったので、その管理許容差を±5mmとし、ベースモルタルの平たん度を±0.5mm程度として管理した。2鉄骨溶接構造の3階建ての建築物(延べ床面積500㎡、高さ10m)の鉄骨を製作するに当たり、設計図書に加工能力が国土交通大臣のJグレード以上の認定をうけた工場と指定されていたので、Rグレードの鉄骨製作工場とした。31節複数層の骨組の現場溶接において、その節の下層階から溶接を行うと、上層階において柱の倒れ変形が累積するおそれがあったので、その節の最上階から溶接を行った。4溶接部の融合不良の補修について、内部欠陥の位置を確認した後、欠陥部分及び欠陥端部からさらに20mm程度広げた部分を除去し、舟底形に仕上げてから再溶接した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13
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鉄骨柱の据付け面(ベースモルタルの天端)の高さの管理許容差は±3mm(限界許容差は±5mm)。管理許容差を±5mmとするのは大きすぎる。
鉄骨製作工場のグレードは上から S・H・M・R・J の順。設計図書で「Jグレード以上」と指定されていれば、適用範囲(5階建て以下・延べ面積3,000㎡以下・高さ20m以下など)に入る建物なら、Rグレードの工場で製作できる。
1節が複数層の柱を現場溶接するとき、下の階から溶接すると上の階で柱の倒れが累積するおそれがあるので、その節の最上階の梁から溶接するのが一般的。
融合不良などの有害な欠陥は、除去してから再溶接する(公共建築工事標準仕様書 7.6.13)。内部欠陥は位置を確かめ、欠陥の端からさらに20mm程度広げて除去し、舟底形に整えてから溶接する。
No.14鉄骨工事(逆ひずみ・合成梁の焼抜き栓溶接・トルシア形高力ボルトの余長・フィラープレート)
鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1鉄骨部材の組立てにおいて、溶接後の精度を確保するために、溶接により生じるひずみを考慮して、あらかじめ、逆ひずみを与える方向に鋼材を曲げ加工した。2デッキ合成スラブの効果を考慮した合成梁において、デッキプレートと鉄骨梁との接合として、デッキプレートを貫通して軸径16mmの頭付きスタッドを溶接することが特記されていたので、焼抜き栓溶接を省略した。3トルシア形高力ボルトの締付け検査において、ボルトの余長については、ナット面から突き出たボルトのねじ山はなかったが、ピンテールが破断し共回りがないことが確認されたので合格とした。4接合部の母材がSN490Bである高力ボルト接合において、接合部に1mmを超える肌すきが生じたので、両面とも摩擦面としての処理を行ったSN400Aのフィラープレートを挿入した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14
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溶接で生じるひずみを見込み、あらかじめ逆方向にひずみを与えておく(逆ひずみ)と、溶接後の精度を確保しやすい。
デッキプレートを貫通して頭付きスタッドを梁に溶接する合成梁では、スタッドでデッキプレートも固定されるので、焼抜き栓溶接を省略できる。
トルシア形高力ボルトの締付け後の確認では、ボルトの余長がねじ1山から6山までの範囲であることを確かめる(公共建築工事標準仕様書 7.4.8)。ナット面からねじ山が出ていないものは、ピンテールが破断し共回りがなくても不合格。
1mmを超える肌すきにはフィラープレートを入れる(公共建築工事標準仕様書 7.4.6)。フィラープレートは鋼板とし、摩擦面と同様に両面を処理する(同 7.4.2)。材質は母材にかかわらず400N/㎟級でよい。
No.15木造軸組工法による木工事(構造用面材の胴差部の隙間・ボルト孔の径・根太張りの接着剤・真壁の耐力壁)
木造軸組工法による木工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1一戸建て住宅において、大壁造の構造用面材による耐力壁を、1階と2階の上下同位置に設けたので、胴差部の上下の構造用面材の相互間に隙間がないように釘留めとした。2ボルト径が16mmの孔あけ加工は、特記がなかったので、ボルトが木部のボルト孔に密着するように、ボルト孔の径をボルト径に2.0mmを加えた大きさとした。3釘留め工法の根太張り工法において、根太張り用フローリングの留付けには、床鳴り防止のため、ウレタン樹脂系接着剤を併用した。4厚さ9mmの構造用合板による壁倍率2.5の真壁耐力壁において、緊結の方法は、NZ50釘を用いて、釘の間隔を150mmとした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.15
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1階と2階の同じ位置に構造用面材の耐力壁を設けるとき、胴差部では、上下の面材の間に、原則として5〜6mm以上の空きを設けて釘留めする(公共建築木造工事標準仕様書 5.9.3)(木材の乾燥収縮で胴差がやせたとき、面材どうしが突き当たって浮いたり壊れたりしないようにする)。隙間なく張るのは不適当。
ボルト孔は、ボルトが木部の孔に密着するようにあける。特記がなければ、ボルト径に加える大きさは、径16mm未満は1.0mm、16mm以上は2.0mm(公共建築木造工事標準仕様書 表5.4.2)。
根太張り用のフローリングを釘留めするときは、床鳴りを防ぐためウレタン樹脂系などの接着剤を併用する。
厚さ7.5mm以上の構造用合板を使った真壁の耐力壁(受材タイプ)は、N50釘(NZ50釘も同等)を150mm以下の間隔で打ち付けて、壁倍率2.5(昭和56年建設省告示第1100号)。
昭和56年建設省告示第1100号(構造用合板の真壁の耐力壁:厚さ7.5mm以上・N50釘の間隔150mm以下・壁倍率2.5)
🧱 防水・左官・ガラス・内外装・設備(No.16〜No.21)
No.16防水工事及び屋根工事(保護層のあるルーフィングのふくれ・改質アスファルトシートの下地・異種シーリング材の打継ぎ・ルーフドレン)
防水工事及び屋根工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1保護層のある場合のアスファルトルーフィングに発生したふくれ箇所のうち、ふくれに進行性がなく小面積のものについては、確認して補修を行わなかった。2改質アスファルトシート防水工事において、防水層の下地の入隅については直角とし、出隅については45度の面取りとした。3シーリング工事において、やむを得ず、種類の異なるシーリング材を使用して打継ぎを行うこととしたので、シリコーン系シーリング材を先打ちし、変成シリコーン系シーリング材を後打ちした。4鉄筋コンクリート造の陸屋根に設ける縦形ルーフドレンの取付けに当たって、ルーフドレンのつばの天端レベルを周辺コンクリート天端より30~50mm程度下げてルーフドレンが水平となるように固定して、コンクリートに打ち込んだ。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.16
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保護層のあるアスファルト防水で、進行性がなく小面積のふくれは、保護層で押さえられているので補修を行わないことがある。
改質アスファルトシート防水の下地は、出隅を通りよく45°の面取りとし、入隅を通りよく直角とする(公共建築工事標準仕様書 9.3.4)。
異なる種類のシーリング材を打ち継ぐときは、先打ちの材料に後打ちの材料が接着するかを確かめる。シリコーン系を先打ちすると、ほかの種類のシーリング材はほとんど接着しないので、シリコーン系の上に変成シリコーン系を後打ちするのは不適当。
縦形ルーフドレンは、つばの天端を周辺のコンクリートの天端より30〜50mm程度下げ、水平に固定してコンクリートに打ち込む(水がドレンに集まるようにする)。
No.17左官工事及び張り石工事(床の下地補修・乾式工法の躯体の許容差・ポリマーセメントモルタルの塗厚・セルフレベリング材の養生)
左官工事及び張り石工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1コンクリートの床の下地処理において、ひずみ、不陸等の著しい箇所は、目荒し、水洗い等のうえ、モルタルで補修し、14日間放置した。2張り石工事における外壁乾式工法において、石材取付け用ファスナーの面外調整機構を考慮して、下地となるコンクリート部材の位置の許容差を±10mmとした。3鉄筋コンクリート造の外壁へのモルタル塗りにおいて、下塗りとしてポリマーセメントモルタルを塗り付ける際の1回の塗厚については、6mmとした。4セルフレベリング材塗り後の養生について、施工した直後から硬化するまでの期間は、開口部を開放して通風を確保した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.17
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コンクリートの床のひずみや不陸の著しい所は、目荒し・水洗いなどのうえ、モルタルまたは下地調整塗材で補修し、14日以上放置する(公共建築工事標準仕様書 15.3.4)。
外壁の乾式工法では、ファスナーの調整機構で吸収できるよう、下地のコンクリートの位置の許容差を±10mm程度とする。
モルタル塗りの1回の塗厚は、床を除き7mm以下とする(公共建築工事標準仕様書 15.3.3)。下塗りのポリマーセメントモルタルを6mmで塗るのは適当(1回に厚く塗るとはく離やひび割れの原因になる)。
セルフレベリング材は、塗った直後から硬化するまで、表面が急に乾いたり風で波打ったりしないよう、開口部をふさいで通風を避ける。開口部を開けて通風を確保するのは逆。
No.18ガラス工事及び金属工事(防火設備のガラス・グレイジングチャンネル・異種金属の接触腐食・あと施工アンカーの確認試験)
ガラス工事及び金属工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1防火設備へのガラスの設置において、ガラスの破損がないように線入り板ガラスを使用した。2単板のフロート板ガラスの取付けにおいて、グレイジングチャンネルを用いたので、セッティングブロックを使用しなかった。3接触腐食の防止のために、電極電位の差が大きい材料である亜鉛めっき鋼板とステンレスは絶縁して施工した。4現場で施工された、あと施工アンカーの固着力を確認する際、1日に施工されたものの各径ごとを1ロットとし、この中から無作為に3本を試験した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.18
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防火設備に使えるのは、網入り板ガラスや耐熱強化ガラスなど防火設備として認められたガラス。線入り板ガラスは防火の性能が認められていないので、防火設備には使えない。
グレイジングチャンネルは、アルミニウム製建具の引違い・片引きの障子などでガラスの周りを包んではめ込むガスケット(公共建築工事標準仕様書 16.14.2)。ガラスを周りから支えるので、セッティングブロックを使わない。
亜鉛めっき鋼板とステンレスのように電極電位の差が大きい金属が接すると、電気的に腐食が進む(接触腐食)ので、絶縁材を挟んで施工する。
あと施工アンカーの施工後の確認試験は、特記がなければ、1日に施工したものの径・仕様ごとを1ロットとし、1ロットに対し3本を無作為に抜き取って行う(公共建築改修工事標準仕様書 8.12.7)。
No.19内外装工事(せっこうボードの遮音のシーリング・突付け工法・シージングせっこうボード・吹付け断熱材の厚さ)
内外装工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1せっこうボード張りの壁面からの音漏れの低減のために、せっこうボードの周辺部の隙間に弾性シーリング材を充塡した。2せっこうボード突付け工法において、ボードの上に仕上げを行わないので、ベベルエッジボードのへり折り面どうしを突き合わせて張った。3シージングせっこうボードを屋内の多湿箇所に用いた。4鉄筋コンクリート造の建築物において、断熱材現場発泡工法による断熱材の総吹付け厚さが90mmだったので、1日で施工した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.19
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せっこうボード張りの壁で音漏れを減らすには、ボードの周辺部の隙間を弾性シーリング材でふさぐ。
継目処理をせずにボードの上に仕上げを行わない突付け工法では、ベベルエッジのボードのへり折りの面どうしを突き合わせて、目地を目立たなくする。
シージングせっこうボードは、防水処理をして吸水しにくくしたボードで、屋内の湿気の多い所に使う。
吹付け硬質ウレタンフォーム(断熱材現場発泡工法)は、1層の吹付け厚さを30mm程度以下とし、1日の総吹付け厚さは80mmを超えないようにする(厚く吹くと、反応熱がこもって自然発火や品質の低下のおそれがある)。総厚さ90mmを1日で施工するのは不適当。
No.20設備工事(埋設表示テープ・スリーブの径・トラップます・消防用水の位置)
設備工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1給水管を埋め戻すに当たり、土被り150mm程度の深さに埋設表示用アルミテープを埋設した。2配管工事におけるスリーブの径は、保温材の厚さを含む管の外径よりも40mm程度大きなものとした。3屋外の雨水排水管と汚水排水管とを接続させるに当たり、臭気の侵入を防ぐため、雨水排水系統にトラップますを設置した。4消防用水の設置場所は、消防ポンプ自動車が3mまで接近できる位置とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.20
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地中に埋設する給水管には、掘り返しなどで傷つけないよう、管の上の土被り150mm程度の位置に埋設表示テープを埋める。
配管のスリーブの径は、保温材の厚さを含めた管の外径より40mm程度大きいものとする。
雨水排水管を汚水排水管につなぐときは、汚水系統の臭気が雨水管に入らないよう、雨水の系統にトラップますを設ける。
消防用水は、消防ポンプ自動車が2m以内に接近できるように設ける(消防法施行令 第27条第3項第四号)。3mまでしか近づけない位置では不適当。
消防法施行令 第27条第3項第四号(消防用水は、消防ポンプ自動車が2m以内に接近できるように設ける)
No.21各種工事(ナット回転量の不足・溶融亜鉛めっき高力ボルトの施工管理技術者・180度フックの余長・押出成形セメント板の目地幅)
各種工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1ナット回転法によるJIS形高力ボルトの締付け後の検査において、ナット回転量が不足していたボルトについては、それ以外に異常がなかったので、所定のナット回転量まで追締めを行った。2鉄骨工事の溶融亜鉛めっき高力ボルトの締付け作業において、施工管理技術者を配置した。3鉄筋に180度フックを設けるための折曲げ加工において、鉄筋の種類がSD345、呼び名がD29であったので、その余長は4d以上とした。4外壁に使用する押出成形セメント板の相互の目地幅は、特記がなかったので、長辺及び短辺ともに10mmとした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.21
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ナット回転法による JIS 形高力ボルトで、ナットの回転量が不足しているものは、ほかに異常がなければ、所定の回転量まで追締めする。
溶融亜鉛めっき高力ボルトの締付け作業においては、施工管理技術者を配置する(公共建築工事標準仕様書 7.12.2)。
180度フックの余長は、鉄筋の種類・径にかかわらず4d以上(公共建築工事標準仕様書 5.3.2)。
押出成形セメント板の相互の目地幅は、特記がなければ、パネル幅900mm以下の場合は長辺10mm以上・短辺15mm以上とする(公共建築工事標準仕様書 8.5.3)。短辺を10mmとするのは不適当。
📐 改修工事・工法の用語・契約(No.22〜No.25)
No.22鉄筋コンクリート造の耐震改修工事(鋼板巻きのグラウト厚さ・炭素繊維シートのラップ位置・あと施工アンカーのビット径・コア供試体の補正)
鉄筋コンクリート造の建築物の耐震改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1鋼板巻き工法による柱補強工事において、鋼板の形状を角形とするに当たって、既存柱と鋼板の間のグラウト材の厚さは、特記がなかったので、10mmとした。2独立した矩形柱の炭素繊維シートによる補強工事において、シートの水平方向のラップ位置については、構造的な弱点をなくすために、柱の同一箇所、同一面とならないようにした。3接着系アンカーによるあと施工アンカーの穿孔作業において、アンカー筋がD13であったので、ビット径が15.0~16.0mmのドリルを使用した。4既存コンクリートの圧縮強度試験について、コアを壁厚の小さい部位から採取することになり、コア供試体の高さ(h)と直径(d)との比(h/d)が1.50となったので、試験で得られた補正前の圧縮強度に比(h/d)の数値に応じた補正係数を乗じて、直径の2倍の高さをもつ供試体の強度に換算した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.22
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角形の鋼板巻き工法では、既存の柱と鋼板の間のグラウト材の厚さ(隙間)を、柱の寸法の誤差や表面の凹凸があってもグラウト材が十分に回るように、20〜30mm程度とするのが一般的(耐震改修の指針などの値で、資料により幅がある。公共建築改修工事標準仕様書には数値がない)。10mmでは薄すぎる。
炭素繊維シートの水平方向のラップ(重ね)位置は、柱の同じ箇所・同じ面にそろうと弱点になるので、位置をずらして配置する。
接着系アンカーのアンカー筋が D13 のときのドリルのビット径は、15.0〜16.0mm程度とするのが一般的(アンカー筋の径+2〜3mm程度)。
コア供試体の高さと直径の比(h/d)が2より小さいときは、試験で得た圧縮強度に、h/d に応じた補正係数を掛けて、直径の2倍の高さの供試体の強度に換算する(JIS A 1107)。
No.23各種改修工事(耐根シートの重ね合わせ・かぶせ工法・既存インサートの引張試験・保護コンクリートの撤去)
各種改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1屋上緑化改修工事において、植物の地下茎が肥大成長する際に、耐根層のシートの隙間を貫通しないよう、耐根層に使用する耐根シートの接合箇所における重ね合わせ部については、平面部と同等の耐根性能となるようにした。2建具改修工事において、かぶせ工法により改修するに当たり、既存建具の方立、無目、障子等を撤去したうえで、外周枠を残し、その上から新規の金属製建具を取り付けた。3内装改修工事において、特定天井の天井下地に該当しない軽量鉄骨天井下地(吊りボルト受け等の間隔が900mm程度以下かつ天井面構成部材等の単位面積当たりの質量が20kg/㎡以内)を新設するに当たり、再利用する既存の埋込みインサートについては、特記がなかったので、工事の当該階の3か所に対して、それぞれ200Nの荷重による引張試験を行った。4防水改修工事において、既存保護コンクリートの撤去は、躯体や仕上げ材に損傷を与えないように、質量15kg未満のハンドブレーカーを使用した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.23
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屋上緑化で、植物の根や地下茎が耐根層の継目を貫通しないよう、耐根シートの重ね合わせ部も、平面部と同じ耐根性能になるようにする。
かぶせ工法は、既存の建具の外周枠を残して方立・無目・障子などを撤去し、その上から新しい金属製建具をかぶせて取り付ける工法。
既存の埋込みインサートを使うときは、つりボルトを引張試験で確かめる。特記がなければ、箇所数は屋内では当該階で3か所、確認する強度は、つりボルト受けなどの間隔が900mm程度以下で天井の質量が20kg/㎡以内の天井では400N程度(公共建築改修工事標準仕様書 6.6.4)。200Nでは小さすぎる。
既存の保護コンクリートの撤去は、ハンドブレーカーなどで、取合い部の仕上げや構造体に影響を及ぼさないように行う。やむを得ず質量15kg以上のハンドブレーカーを使う場合は協議する(公共建築改修工事標準仕様書 3.2.3)ので、15kg未満を使うのは適当。
No.24建築工事に関する工法の説明(トーチ工法・グリッパー工法・バイブロフローテーション工法・リフトアップ工法)
建築工事に関する工法の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。
工法 説明 1. トーチ工法 専用のバーナーで改質アスファルトシート裏面及び下地を均一にあぶり、裏面の改質アスファルトを溶融させながら均一に押し広げて密着させる防水工法 2. グリッパー工法 突き合わせた異形鉄筋の端部にスリーブを被せた後、このスリーブを油圧ジャッキで圧着し、異形鉄筋の節に食い込ませて接合する鉄筋継手工法 3. バイブロフローテーション工法 主として砂質土地盤を締め固めるための地盤改良のうち、振動体を地盤内に貫入させ、砂礫などを充塡しながら引き上げることで密に詰まった砂杭を造成する工法 4. リフトアップ工法 地上等の低所であらかじめ組み立てた大スパン構造の屋根架構等を、ジャッキ又は吊上げ装置を用いて所定の位置まで上昇させ設置する建方工法 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.24
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トーチ工法は、専用のバーナーで改質アスファルトシートの裏面と下地をあぶり、溶けた改質アスファルトで下地に密着させる防水工法。
スリーブをかぶせて油圧ジャッキで圧着し、鉄筋の節に食い込ませる継手は、スリーブ圧着継手(グリップジョイント)。グリッパー工法は、カーペットの敷き込みの工法で、部屋の周りの床にグリッパー(釘の出た木製の部材)を固定し、カーペットを引っ張って引っ掛けて留める。
バイブロフローテーション工法は、振動体を砂質土の地盤に入れ、振動と注水で地盤を締め固めながら砂礫を詰めて、密な砂杭をつくる地盤改良の工法。
リフトアップ工法は、地上などの低い所で組み立てた大スパンの屋根架構などを、ジャッキや吊上げ装置で所定の高さまで持ち上げて設置する建方の工法。
No.25工事請負契約・監理等業務委託契約(監理業務方針の修正の協議・業務内容の変更と履行期間・第三者への損害・発注者の解除)
建築物の工事請負契約又は監理等業務委託契約に関する次の記述のうち、民間(七会)連合協定「工事請負契約約款」(令和7年12月改正)又は四会連合協定「建築設計・監理等業務委託契約約款」(令和6年8月改正)に照らして、最も不適当なものはどれか。
1監理業務委託契約において、業務委託書に基づいた受託者の監理業務方針の説明を受けた委託者は、その説明を受けた日から7日以内に、受託者に対して、その修正につき協議を請求することができる。2建築設計・監理等業務委託契約において、委託者は、調査・企画業務段階において、必要があると認めるときは、業務委託書等の内容を受託者に通知して、変更することができるが、この場合において、受託者は委託者に対し、履行期間の変更を請求することはできない。3工事請負契約において、施工について受注者が善良な管理者として注意を払っても避けることのできない騒音等の事由により第三者に与えた損害を補償するときは、発注者がこれを負担する。4工事請負契約において、発注者は受注者がこの契約の目的物を完成させることができないことが明らかであるときは、書面をもって受注者に通知し直ちにこの契約を解除することができる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.25
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四会連合協定の約款では、受託者から監理業務方針の説明を受けた委託者は、説明を受けた日から7日以内に、その修正について協議を請求できる。
委託者が業務委託書などの内容を変更したときは、受託者は、必要に応じて履行期間や業務報酬の変更を請求できる。業務内容が変わるのに履行期間の変更を請求できないとするのは誤り。
施工について受注者が善良な管理者の注意を払っても避けられない騒音・振動などで第三者に与えた損害を補償するときは、発注者が負担する(民間(七会)連合協定 工事請負契約約款)。
受注者がこの契約の目的物を完成させられないことが明らかなときは、発注者は書面で通知して、催告をせずに直ちに契約を解除できる。
令和8年の合格基準点(学科の試験)
配点は各問題1点(学科Ⅰ・Ⅱは各20点、学科Ⅲ・Ⅳは各30点、学科Ⅴは25点、合計125点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。
| 学科Ⅰ 計画 | 学科Ⅱ 環境・設備 | 学科Ⅲ 法規 | 学科Ⅳ 構造 | 学科Ⅴ 施工 | 総得点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 合格基準点 | 11点 | 11点 | 16点 | 16点 | 13点 | 94点 |
※ 合格基準点は、各科目は過半の得点、総得点はおおむね90点程度を基本的な水準として想定し、令和8年は総じて難度が低かったことから、総得点の基準点が94点とされました。
出典:建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」
令和8年の施工の基準点は13点(25点中)でした。施工は工事の数値(寸法・温度・日数など)が多く問われる科目なので、公共建築工事標準仕様書の数値と結びつけて、過去問で正誤の理由まで説明できるようにしておくと安心です。
ほかの年度・ほかの科目の過去問
この記事の問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和8年 一級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。
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