考査A 全17問の解答・解説
平成30年(2018年8月31日実施)の一級建築基準適合判定資格者検定 考査A(全17問・五肢択一)を、建築基準適合判定資格者が選択肢ごとに根拠の条文を示して解説します。法令の基準日は平成30年1月1日です。まず法令集を引きながら自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

平成30年 一級建築基準適合判定資格者検定の概要
分野ごとの問題一覧
考査Aの17問は、毎年おおむね同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
=その後の改正で、今の法令では答えが変わる問題
📐 総則・手続き・建築主事等(No.1〜No.3)
No.1適用等(公共事業による敷地面積の減少・地域活動支援センター・重要文化財の仮指定・防火地域の内外にわたる敷地の建蔽率・建築材料の品質)
建築基準法の適用等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1都市計画法の規定により土地を収用することができる都市計画事業の施行の際現に存する建築物が、当該事業の施行による建築物の敷地面積の減少により、建築基準法の規定に適合しないこととなった場合、この建築物に対する当該建築基準法の規定は適用しない。2地域活動支援センターは、特殊建築物である。3文化財保護法の規定によって重要文化財として仮指定された建築物については、建築基準法の規定は適用しない。4建築基準法第53条第1項第二号から第四号までの規定により、建蔽率の限度が8/10とされている地域内で、建築物の敷地が防火地域の内外にわたる場合において、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物であるときは、当該建築物の全部について、建蔽率の制限を受けない。5建築材料の品質の規定における「建築物の基礎、主要構造部その他安全上、防火上又は衛生上重要である政令で定める部分」には、防火構造の構造部分で主要構造部以外のものは含まない。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.1
▼ 解答・解説を見る(No.1)▲ 解答・解説を閉じる
法第86条の9第1項第一号より、法第3条第2項(既存不適格)の規定は、土地収用法第3条各号に掲げるものに関する事業や、都市計画法の規定により土地を収用することができる都市計画事業の施行の際現に存する建築物が、当該事業の施行による敷地面積の減少により規定に適合しないこととなった場合について準用される。このため、適合しないこととなった規定は適用しない。
令第19条第1項より、地域活動支援センターは児童福祉施設等に含まれる。令第115条の3第一号より、児童福祉施設等は法別表第1(い)欄(2)項の用途に類するものなので、特殊建築物である。
法第3条第1項第一号より、文化財保護法の規定によって国宝、重要文化財などとして指定され、又は仮指定された建築物については、建築基準法並びにこれに基づく命令及び条例の規定は、適用しない。
法第53条第5項第一号より、建蔽率の限度が8/10とされている地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物には、建蔽率の制限は適用しない。同条第6項より、建築物の敷地が防火地域の内外にわたる場合において、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物であるときは、その敷地は、全て防火地域内にあるものとみなして、同条第5項第一号の規定を適用する。
法第37条より、建築物の基礎、主要構造部その他安全上、防火上又は衛生上重要である政令で定める部分に使用する建築材料は、日本工業規格などに適合するものでなければならない。令第144条の3第二号より、この政令で定める部分には、耐火構造、準耐火構造又は防火構造の構造部分で主要構造部以外のものが含まれる。
選択肢5建築材料の品質の規定(法第37条)の対象の部分には、耐火構造・準耐火構造・防火構造の構造部分で主要構造部以外のものも含まれる(令第144条の3第二号)。
2019年6月25日施行の改正で法第53条が組み替えられ、防火地域の内外にわたる敷地の規定(第6項)は今は同条第7項で、「耐火建築物」は「耐火建築物等」(耐火建築物と同等以上の延焼防止性能の建築物を含む)となりました。
法第3条第1項第一号、法第37条、法第53条第5項第一号・第6項、法第86条の9第1項第一号、法別表第1(い)欄(2)項、令第19条第1項、令第115条の3第一号、令第144条の3第二号
No.2手続等(基礎ぐいの位置の変更・中間検査・工事用の仮設事務所・ナイトクラブからキャバレーへの用途変更・用途変更の工事完了届)
建築基準法の手続等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1建築主は、確認済証の交付を受けた建築物の計画について、構造耐力上主要な部分である基礎ぐいの位置の変更(変更に係る基礎ぐい及び当該基礎ぐいに接する部材以外に応力度の変更がない場合であって、変更に係る基礎ぐい及び当該基礎ぐいに接する部材が建築基準法施行令第82条各号に規定する構造計算によって確かめられる安全性を有するものに限る。)をして、当該建築物を建築しようとする場合においては、変更後も建築物の計画が建築基準関係規定に適合することが明らかなものは、改めて確認済証の交付を受ける必要はない。2建築主は、鉄筋コンクリート造、延べ面積500㎡、地上3階建ての共同住宅の新築の工事において、2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事の工程を終えたときは、指定確認検査機関が中間検査の引受けを行った場合を除き、建築主事の中間検査を申請しなければならない。3都市計画区域内において、共同住宅の新築に当たって工事を施工するために現場に設ける鉄骨造、延べ面積300㎡、地上2階建ての仮設事務所を建築しようとする者は、確認済証の交付を受ける必要はない。4近隣商業地域内にある延べ面積300㎡のナイトクラブを、増築、改築、大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わずに、用途を変更してキャバレーとする場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。5建築主は、指定確認検査機関から建築物の用途の変更に係る確認済証の交付を受けた場合において、工事を完了したときは、工事完了届を建築主事に届け出なければならない。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.2
▼ 解答・解説を見る(No.2)▲ 解答・解説を閉じる
規則第3条の2第1項第八号より、構造耐力上主要な部分である基礎ぐいなどの位置の変更(変更に係る部材及びこれに接する部材以外に応力度の変更がない場合で、これらの部材が令第82条各号の構造計算によって安全性を有するものに限る)は、軽微な変更に当たる。変更後も建築基準関係規定に適合することが明らかなものは、改めて確認済証の交付を受ける必要はない。
法第7条の3第1項第一号・令第11条より、階数が3以上である共同住宅の2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事の工程は特定工程で、建築主は、その工程に係る工事を終えたときは、建築主事の中間検査を申請しなければならない。法第7条の4第1項より、指定確認検査機関が中間検査を引き受けた場合は、建築主事への申請は要しない。
法第85条第2項より、工事を施工するために現場に設ける事務所、下小屋、材料置場その他これらに類する仮設建築物については、法第6条から第7条の6までの規定などは適用しない。確認済証の交付を受ける必要はない。
法第87条第1項より、用途を変更して特殊建築物とする場合は確認が必要(政令で指定する類似の用途相互間の変更を除く)。令第137条の18第九号より、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バーは類似の用途だが、同条ただし書より、第九号の用途に供する建築物が準住居地域若しくは近隣商業地域内にある場合は除かれる。近隣商業地域内のナイトクラブをキャバレーとする用途変更には、確認済証の交付が必要。
法第87条第1項より、用途変更の確認には法第7条第1項が準用され、「建築主事の検査を申請しなければならない」は「建築主事に届け出なければならない」と読み替える。指定確認検査機関から確認済証の交付を受けた場合でも、工事が完了したときは建築主事に届け出る。
選択肢4ナイトクラブとキャバレーは類似の用途(令第137条の18第九号)だが、準住居地域・近隣商業地域内にある場合は類似の用途から除かれる(同条ただし書)。確認が必要。
2019年6月25日施行の改正で、確認が必要な特殊建築物(法第6条第1項第一号)の規模は「100㎡を超えるもの」から「200㎡を超えるもの」になりました(用途変更の確認も同じ)。選択肢4(300㎡)の答えは変わりません。令第137条の18のただし書には、2018年4月1日から田園住居地域も加わっています。法第87条第1項の読替えの「建築主事」は、2024年4月1日から「建築主事等」(大規模建築物は建築主事)です(選択肢5で、用途の変更の工事が完了したときに届け出る点は同じ)。
法第7条の3第1項第一号、法第7条の4第1項、法第85条第2項、法第87条第1項、令第11条、令第137条の18、規則第3条の2第1項第八号
No.3建築主事・特定行政庁等(国土交通大臣の立入検査・帳簿の提出・確認済証の失効・既存不適格建築物の除却命令・建築監視員の仮の命令)
建築主事、特定行政庁等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1国土交通大臣が特に必要があると認め、その職員に、住居に立ち入り、当該住居を検査させる場合においては、あらかじめ、その居住者の承諾を得なくてもよい。2建築主事は、申請に係る建築物の計画が建築基準関係規定に適合するかどうかの審査に必要な限度において、当該建築物の建築主に対して、帳簿の提出を求めることができる。3指定確認検査機関から確認審査報告書の提出を受けた特定行政庁が、確認済証の交付を受けた建築物の計画が建築基準関係規定に適合しないと認め、その旨を当該建築物の建築主及び当該確認済証を交付した指定確認検査機関に通知したときに、当該確認済証は、その効力を失う。4特定行政庁は、建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けている建築物が著しく保安上危険であると認める場合においては、当該建築物の所有者に対し、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却を命ずることができる。5建築監視員は、緊急の必要がある場合においては、通知書の交付等所定の手続によらないで、違反建築物の建築主に対して、仮に、使用禁止又は使用制限の命令をすることができる。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.3
▼ 解答・解説を見る(No.3)▲ 解答・解説を閉じる
法第15条の2第1項より、国土交通大臣は、特に必要があると認めるときは、その職員に、建築物、建築物の敷地などに立ち入り、検査させることなどができる。ただし、住居に立ち入る場合においては、あらかじめ、その居住者の承諾を得なければならない。
法第12条第6項より、建築主事は、法第6条第4項(確認の審査)などの規定の施行に必要な限度において、建築主、設計者などに対し、帳簿、書類その他の物件の提出を求めることができる。
法第6条の2第6項より、特定行政庁は、指定確認検査機関から確認審査報告書の提出を受けた場合において、確認済証の交付を受けた建築物の計画が建築基準関係規定に適合しないと認めるときは、建築主及び指定確認検査機関にその旨を通知しなければならない。この場合において、当該確認済証は、その効力を失う。
法第10条第3項より、特定行政庁は、既存不適格の建築物の敷地、構造又は建築設備が著しく保安上危険であり、又は著しく衛生上有害であると認める場合においては、所有者などに対して、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用禁止、使用制限その他必要な措置をとることを命ずることができる。
法第9条の2より、特定行政庁は、建築監視員を命じ、法第9条第7項(緊急の場合の仮の使用禁止又は使用制限の命令)及び第10項に規定する特定行政庁の権限を行わせることができる。
選択肢1国土交通大臣の職員の立入検査でも、住居に立ち入る場合は、あらかじめ居住者の承諾が必要(法第15条の2第1項ただし書)。
法第6条の2第6項、法第9条第7項、法第9条の2、法第10条第3項、法第12条第6項、法第15条の2第1項
🏠 一般構造(No.4)
No.4一般構造(有料老人ホームの採光・傾斜路の中間の手すり・図書館の換気・界壁の遮音性能・地階の住宅の居室)
一般構造に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1地上3階建ての有料老人ホームの居室で、入所者の談話のために使用されているものについては、採光のための窓その他の開口部を設けなければならない。2映画館における階段に代わる高さ1.0m、勾配1/8の傾斜路で、その幅が4mの場合においては、中間に手すりを設けなくてもよい。3図書館の居室において、換気に有効な部分の面積としてその居室の床面積の1/50の窓その他の開口部を設けた場合は、換気設備を設けなくてもよい。4共同住宅の各戸の界壁は、2,000Hzの振動数の音に対しては、50dB以上の透過損失となる遮音性能を有する構造としなければならない。5住宅の居室で地階に設けるものは、国土交通大臣が定めるところにより、からぼりに面する開口部を設けた場合、壁及び床の防湿の措置等衛生のための換気設備は設けなくてもよい。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.4
▼ 解答・解説を見る(No.4)▲ 解答・解説を閉じる
法第28条第1項・令第19条第1項より、児童福祉施設等(有料老人ホームを含む)の居室のうち入所する者の談話、娯楽などのために使用されるものには、採光のための窓その他の開口部を設けなければならない。
令第26条より、階段に代わる傾斜路は勾配1/8以下とし、同条第2項より、令第25条(手すり)などの規定が準用される。令第25条第3項より、幅が3mをこえる場合は中間に手すりを設けなければならないが、同条第4項より、これらの規定は高さ1m以下の部分には適用しない。高さ1.0mの傾斜路には中間の手すりを設けなくてもよい。
法第28条第2項より、居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して1/20以上としなければならない(政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けた場合を除く)。1/50では足りないので、換気設備が必要。
法第30条・令第22条の3の表より、長屋又は共同住宅の各戸の界壁の遮音性能は、振動数2,000Hzの音に対して透過損失50dB以上とする。
法第29条・令第22条の2第一号より、住宅の居室で地階に設けるものは、からぼりその他の空地に面する開口部(同号イ)、換気設備(同号ロ)、湿度を調節する設備(同号ハ)のいずれかに該当すればよい。からぼりに面する開口部を設けた場合は、換気設備を設けなくてもよい。
選択肢3換気設備を設けなくてよいのは、換気に有効な部分の面積が居室の床面積の1/20以上の場合(法第28条第2項)。1/50では足りない。
選択肢2高さ1m以下の階段(傾斜路)の部分には、手すりの規定(令第25条第1項〜第3項)は適用しない(同条第4項・令第26条第2項)。
法第30条は2019年6月25日施行の改正で組み替えられ、界壁の遮音性能は今は法第30条第1項第一号・令第22条の3第1項です(振動数2,000Hzの音で透過損失50dB以上などの数値は同じ)。界壁を小屋裏又は天井裏に達するものとする規定は同項第二号で、天井に遮音性能がある場合は同条第2項により除かれます。
法第28条第1項・第2項、法第29条、法第30条、令第19条第1項、令第22条の2第一号イ、令第22条の3、令第25条第3項・第4項、令第26条
🧱 構造強度(No.5〜No.6)
No.5構造計算(廊下の積載荷重・雪止めと積雪荷重・地下部分の水平震度・多雪区域の地震時の組合せ・層間変形角の地震力)
建築物の構造計算に関する次の記述のうち、建築基準法上、正しいものはどれか。
1実況に応じた積載荷重の計算を行わない場合、大ばり、柱又は基礎の構造計算において、ささえる床の数が10の柱の垂直荷重による圧縮力を計算するときは、百貨店の売場に連絡する廊下の積載荷重を、1,600N/㎡とすることができる。2屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を減らして計算してはならない。3建築物の地下部分の各部分に作用する地震力の計算に用いる水平震度は、地震時における建築物の振動の性状を適切に評価して計算をすることができない場合、地盤面からの深さが30mの部分については、建築基準法施行令第88条第1項に規定する Z の数値に0.025を乗じて得た数値とすることができる。4建築基準法施行令第82条第二号の構造計算に当たって、特定行政庁が指定する多雪区域において、地震時に構造耐力上主要な部分の断面に生ずる短期の各応力度を計算する場合、固定荷重、積載荷重及び地震力によって生ずる力のほか、積雪荷重によって生ずる力に0.35倍を乗じて得た値を加算して計算しなければならない。5保有水平耐力計算において、層間変形角を計算する場合の地震力の計算に当たっては、標準せん断力係数を1.0以上としなければならない。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.5
▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
令第85条第1項の表(七)より、(三)から(五)までの室に連絡する廊下の積載荷重は、(五)の「その他の場合」の数値による。大ばり、柱又は基礎の構造計算用は3,200N/㎡で、同条第2項より、支える床の数が9以上の場合は0.6を乗じた数値まで減らせるので、3,200×0.6=1,920N/㎡が下限。1,600N/㎡とすることはできない。
令第86条第4項より、屋根に雪止めがある場合は、屋根の勾配に応じた屋根形状係数による低減ができない。一方、同条第6項より、雪下ろしを行う慣習のある地方においては、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして計算することができ、雪止めの有無による制限はない。
令第88条第4項より、地下部分の水平震度kは、k≧0.1×(1−H/40)×Z(Hは地盤面からの深さ。20mを超えるときは20mとする)。深さ30mの部分では、H=20として0.1×(1−20/40)×Z=0.05Z以上でなければならない。0.025Zとすることはできない。
令第82条第二号の表より、特定行政庁が指定する多雪区域において、地震時の短期の応力度は、G+P+0.35S+K(固定荷重・積載荷重・地震力によって生ずる力に、積雪荷重によって生ずる力の0.35倍を加える)によって計算しなければならない。
令第82条の2より、層間変形角は、令第88条第1項に規定する地震力(標準せん断力係数0.2以上)によって計算する。標準せん断力係数を1.0以上とするのは、必要保有水平耐力を計算する場合(令第88条第3項)。
選択肢1百貨店の売場に連絡する廊下は(五)の「その他の場合」の数値(柱の計算用 3,200N/㎡)。支える床の数が10(9以上)なら0.6を乗じて1,920N/㎡までしか減らせない。
選択肢3地下部分の水平震度は0.1×(1−H/40)×Z で、深さHが20mを超えるときは20mとする。深さ30mでも0.05Zまでしか下げられない。
令第82条第二号、令第82条の2、令第85条第1項・第2項、令第86条第4項・第6項、令第88条第1項・第3項・第4項
No.6鉄筋コンクリート造の構造方法(小規模な建築物の帯筋比・鉄筋の末端・床版の厚さ・かぶり厚さ・耐力壁の厚さ)
鉄筋コンクリート造の建築物の構造方法に関する次の記述のうち、建築基準法上、正しいものはどれか。
1高さが3.6mで、延べ面積が45㎡の建築物については、構造耐力上主要な部分である柱の帯筋比に関する規定に適合することを要しない。2高さ18mの建築物において、許容応力度等計算により安全性が確かめられた場合、柱の出すみ部分に使用する異形鉄筋の末端をかぎ状に折り曲げなくてもよい。3高さ10mの建築物において、国土交通大臣が定める方法の構造計算によって振動又は変形による使用上の支障が起こらないことが確かめられた場合、構造耐力上主要な部分である床版の厚さを8cm以上としなくてもよい。4高さ40mの建築物において、限界耐力計算により安全性が確かめられた場合、鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さの規定に適合することを要しない。5高さ40mの建築物において、保有水平耐力計算により安全性が確かめられた場合であっても、耐力壁の厚さを12cm以上としなければならない。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.6
▼ 解答・解説を見る(No.6)▲ 解答・解説を閉じる
国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定考査A No.6について」によると、No.6 は選択肢3と選択肢5の二つが正答となっていたため、両方を正答とする措置がとられました。
令第71条第2項より、鉄筋コンクリート造の節の規定のうち第72条、第75条及び第79条だけを適用すればよいのは、高さが4m以下で、かつ、延べ面積が30㎡以内の建築物。延べ面積45㎡は30㎡を超えるので、柱の帯筋比(令第77条第五号)の規定にも適合させなければならない。
令第73条第1項第一号より、柱及びはり(基礎ばりを除く)の出すみ部分に使用する鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げなければならない。令第36条第2項第三号より、許容応力度等計算によって安全性を確かめる場合は、仕様規定(第3節から第7節の2まで)のすべてに適合させる必要があるので、この規定は除かれない。
令第77条の2第1項より、構造耐力上主要な部分である床版は、厚さ8cm以上などとしなければならないが、同項ただし書より、令第82条第四号に掲げる構造計算によって振動又は変形による使用上の支障が起こらないことが確かめられた場合においては、この限りでない。
令第36条第2項第二号より、限界耐力計算によって安全性を確かめる場合でも、耐久性等関係規定に適合する構造方法を用いなければならない。令第79条(鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さ)は耐久性等関係規定(同条第1項)に含まれるので、適合させなければならない。
令第36条第2項第一号より、保有水平耐力計算によって安全性を確かめる場合に除かれる規定は、令第73条、第77条第二号から第六号まで、第77条の2第2項、第78条(プレキャストのはりの接合部)及び第78条の2第1項第三号など。耐力壁の厚さを12cm以上とする令第78条の2第1項第一号は除かれないので、保有水平耐力計算を行った場合でも適合させなければならない。
選択肢5保有水平耐力計算で安全を確かめた場合に除かれる仕様規定(令第36条第2項第一号)は、耐力壁では令第78条の2第1項第三号(鉄筋)だけ。第一号の厚さ12cm以上は除かれない。
選択肢4限界耐力計算で安全を確かめた場合も、耐久性等関係規定(かぶり厚さの令第79条を含む)には適合させなければならない(令第36条第2項第二号)。
令第36条第1項・第2項、令第71条第2項、令第73条第1項第一号、令第77条第五号、令第77条の2第1項、令第78条の2第1項、令第79条第1項
🔥 防火・避難・建築設備(No.7〜No.9)
No.7防火・耐火(防火地域の看板・機械製作工場の防火壁・防火地域の3階建ての店舗・児童福祉施設等の間仕切壁・特定防火設備の構造)
防火・耐火に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、耐火性能検証法、防火区画検証法及び避難上の安全の検証は行わないものとする。
1防火地域内にある看板で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ3mを超えるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。2延べ面積が3,000㎡の主要構造部が不燃材料で造られた機械製作工場は、防火上有効な構造の防火壁によって有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内としなければならない。3防火地域内において、地上3階建てで延べ面積1,000㎡の物品販売業を営む店舗は、耐火建築物としなければならない。4児童福祉施設等の用途に供する部分の防火上主要な間仕切壁のうち、自動スプリンクラー設備等設置部分の間仕切壁は、準耐火構造としなくてもよい。5防火区画に用いる特定防火設備で、人の通行の用に供する部分に設けるものは、閉鎖又は作動をするに際して、当該特定防火設備の周囲の人の安全を確保することができる構造としなければならない。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.7
▼ 解答・解説を見る(No.7)▲ 解答・解説を閉じる
法第66条より、防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ3mをこえるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又はおおわなければならない。
法第26条より、延べ面積が1,000㎡を超える建築物は防火壁によって区画しなければならないが、同条第二号より、卸売市場の上家、機械製作工場その他これらと同等以上に火災の発生のおそれが少ない用途に供する建築物で、主要構造部が不燃材料で造られたものなどは除かれる。防火壁で区画しなくてもよい。
法第61条より、防火地域内においては、階数が3以上であり、又は延べ面積が100㎡を超える建築物は、耐火建築物としなければならない。
令第114条第2項より、学校、病院、児童福祉施設等などの用途に供する部分の防火上主要な間仕切壁は準耐火構造としなければならないが、自動スプリンクラー設備等設置部分その他防火上支障がないものとして国土交通大臣が定める部分の間仕切壁は除かれる。
令第112条第14項第一号ロより、防火区画に用いる特定防火設備は、閉鎖又は作動をするに際して、当該特定防火設備の周囲の人の安全を確保することができるものとしなければならない。
選択肢2主要構造部が不燃材料で造られた卸売市場の上家・機械製作工場は、防火壁による区画が不要(法第26条第二号)。
選択肢4防火上主要な間仕切壁を準耐火構造とする規定(令第114条第2項)からは、自動スプリンクラー設備等設置部分の間仕切壁が除かれている。
2019年6月25日の改正で防火地域・準防火地域の規定が組み替えられ(今の法第61条・令第136条の2)、防火地域内の階数3以上又は延べ面積100㎡を超える建築物は「耐火建築物」又は「これと同等以上の延焼防止性能をもつ建築物(延焼防止建築物)」とすればよくなりました。今の法令では、3の「耐火建築物としなければならない」は言い切れなくなり誤りとなるため、誤っているものは2と3の2つになります。なお、看板等の規定は今は法第64条、防火壁は「防火壁又は防火床」、特定防火設備の構造は令第112条第19項です。
法第26条、法第61条、法第66条、令第112条第14項第一号、令第114条第2項
No.8避難施設等(ボーリング場の非常用の照明装置・物品販売店舗の避難階段の幅・バルコニーの手すり・共同住宅の2以上の直通階段・歩行距離)
避難施設等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、避難階は1階とし、避難上の安全の検証は行わないものとする。
1地上3階建て、延べ面積1,500㎡のボーリング場の3階の居室から地上に通ずる屋内の廊下及び階段の部分には、非常用の照明装置を設けなければならない。2各階を物品販売業を営む店舗の用途に供する地上4階建ての建築物(各階の床面積500㎡)においては、各階における避難階段の幅の合計は3.0m以上としなければならない。3地上3階建て、延べ面積150㎡の一戸建ての住宅において、2階にあるバルコニーの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手すり壁、さく又は金網を設けなければならない。4主要構造部を耐火構造とした地上3階建ての共同住宅で、各階に住戸(居室の床面積50㎡)が5戸あるものは、各階に避難上有効なバルコニーを有したものであっても、避難階又は地上に通ずる2以上の直通階段を設けなければならない。5主要構造部を耐火構造とした地上5階建ての共同住宅(各階の居室の床面積の合計200㎡)における5階の住戸の居室で、当該居室及びこれから避難階に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でしたものについては、当該居室の各部分から1階に通ずる直通階段の一に至る歩行距離は、60m以下としなければならない。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.8
▼ 解答・解説を見る(No.8)▲ 解答・解説を閉じる
令第126条の4第三号より、学校等には非常用の照明装置の規定は適用しない。令第126条の2第1項第二号より、学校等には学校、体育館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場又はスポーツの練習場が含まれる。
令第124条第1項第一号より、物品販売業を営む店舗(床面積の合計が1,500㎡を超えるもの)の各階における避難階段の幅の合計は、その直上階以上の階のうち床面積が最大の階における床面積100㎡につき60cmの割合で計算した数値以上。各階の床面積が500㎡なので、500/100×60cm=3.0m以上。
令第126条第1項より、屋上広場又は2階以上の階にあるバルコニーその他これに類するものの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手すり壁、さく又は金網を設けなければならない。地上3階建ての建築物(法第35条・令第117条第1項)なので、一戸建ての住宅でも適用される。
令第121条第1項第五号・第2項より、主要構造部を耐火構造とした共同住宅で、その階における居室の床面積の合計が200㎡を超える階には、2以上の直通階段を設けなければならない。各階の居室は50㎡×5戸=250㎡なので該当する。避難上有効なバルコニーによる緩和は同項第六号の階だけで、第五号には適用されない。
令第120条第1項の表(二)より、主要構造部が準耐火構造等の建築物の共同住宅(法別表第1(い)欄(2)項)の居室からの歩行距離は50m以下。同条第2項より、居室及び主たる通路の壁・天井の仕上げを準不燃材料としたものは、10を加えて60m以下となる(15階以上の階の居室を除く)。
選択肢1ボーリング場は「学校等」(令第126条の2第1項第二号)に含まれ、非常用の照明装置の規定は適用されない(令第126条の4第三号)。
選択肢4共同住宅の階で居室の床面積の合計が100㎡(主要構造部が耐火構造等なら200㎡)を超えると、2以上の直通階段が必要(令第121条第1項第五号・第2項)。バルコニーによる緩和は第六号の階だけ。
令第120条第1項・第2項、令第121条第1項第五号・第2項、令第124条第1項第一号、令第126条第1項、令第126条の2第1項第二号、令第126条の4第三号
No.9建築設備(排煙口の手動開放装置・非常用の昇降機・エスカレーターの積載荷重・換気設備の風道・給水管の防火区画の貫通)
建築設備に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、国土交通大臣の認定を取得したもの等特殊な建築設備ではないものとする。
1排煙設備を設置しなければならない居室に設ける排煙設備の排煙口には、煙感知器と連動する自動開放装置を設けたものについても、手動開放装置を設けなければならない。2高さ31mを超える建築物において、高さ31mを超える部分を全て建築設備の機械室とする場合には、非常用エレベーターを設けなくてもよい。3踏段面の水平投影面積が6㎡であるエスカレーターの踏段の積載荷重は、16kNとしてもよい。4階数が3以上で延べ面積が3,000㎡を超える建築物に設ける換気設備の風道で、屋外に面する部分については、不燃材料で造らなければならない。5管の外径が165mm、肉厚が9.6mm、材質が硬質塩化ビニルの給水管が、居室と居室との間の準耐火構造の防火区画を貫通する場合においては、管の当該貫通する部分及び貫通する部分からそれぞれ両側に1m以内の距離にある部分を不燃材料で造らなければならない。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.9
▼ 解答・解説を見る(No.9)▲ 解答・解説を閉じる
令第126条の3第1項第四号より、排煙口には、手動開放装置を設けなければならない。煙感知器と連動する自動開放装置を設けた場合でも、手動開放装置は必要。
法第34条第2項より、高さ31mをこえる建築物には非常用の昇降機を設けなければならないが、令第129条の13の2第一号より、高さ31mを超える部分を階段室、昇降機その他の建築設備の機械室、装飾塔、物見塔、屋窓その他これらに類する用途に供する建築物は除かれる。
令第129条の12第3項より、エスカレーターの踏段の積載荷重は、P=2,600A(Pは積載荷重(N)、Aは踏段面の水平投影面積(㎡))以上とする。2,600×6=15,600N=15.6kNなので、16kNとしてもよい。
令第129条の2の5第1項第六号より、地階を除く階数が3以上である建築物などや延べ面積が3,000㎡を超える建築物に設ける換気、暖房又は冷房の設備の風道は、不燃材料で造らなければならないが、屋外に面する部分その他防火上支障がないものとして国土交通大臣が定める部分は除かれる。
令第129条の2の5第1項第七号より、給水管などが準耐火構造の防火区画を貫通する場合は、イ(貫通する部分及びその両側1m以内の部分を不燃材料で造る)、ロ(管の外径が用途・材質などに応じて国土交通大臣が定める数値未満)、ハ(国土交通大臣の認定)のいずれかに適合しなければならない。外径165mmの硬質塩化ビニル管はロの数値未満に当たらないので、認定を受けたものでなければ、イのとおり不燃材料で造らなければならない。
選択肢4風道を不燃材料で造る規定(令第129条の2の5第1項第六号)からは、屋外に面する部分その他防火上支障がないものとして国土交通大臣が定める部分が除かれている。
給水管・風道などの配管設備の規定(令第129条の2の5第1項)は、今は令第129条の2の4第1項です。
法第34条第2項、令第126条の3第1項第四号、令第129条の2の5第1項第六号・第七号、令第129条の12第3項、令第129条の13の2第一号
🗺️ 道路・用途地域・高さ・容積率・防火地域(No.10〜No.14)
No.10道路等(自動車専用道路内の休憩所・位置の指定を受ける道の縦断勾配・幅員1.8m未満の2項道路・条例による制限の付加・水平距離の指定)
都市計画区域及び準都市計画区域内の道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、特定行政庁による道路幅員に関する区域の指定はないものとする。
1自動車のみの交通の用に供する道路内に、建築物である休憩所を設ける場合は、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。2土地を建築物の敷地として利用するため、道路法等によらないで、特定行政庁からその位置の指定を受けて築造する道は、特定行政庁が周囲の状況により避難及び通行の安全上支障がないと認めた場合を除き、縦断勾配を15%以下とし、階段状でないものとしなければならない。3特定行政庁は、建築基準法第3章の規定が適用された際現に建築物が立ち並んでいる幅員1.8m未満の道を指定して、建築基準法上の道路とみなす場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。4敷地が道の中心線から2m未満1.35m以上の範囲内において特定行政庁が水平距離を指定した道路にのみ2m(建築基準法第43条第2項に規定する建築物で同項の条例によりその敷地が道路に接する部分の長さの制限が付加されているものにあっては、当該長さ)以上接する建築物について、地方公共団体は、交通上、安全上、防火上又は衛生上必要があると認めるときは、条例で、その敷地、構造、建築設備又は用途に関して必要な制限を付加することができる。5特定行政庁は、幅員4m未満の道について、土地の状況に因りやむを得ず、その中心線からの水平距離を2m未満1.35m以上の範囲において建築基準法上の道路とみなす場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.10
▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
法第44条第1項第四号・令第145条第2項より、自動車のみの交通の用に供する道路に設けられる建築物である休憩所、給油所及び自動車修理所は、特定行政庁が許可したものに限り道路内に建築することができる。同条第2項より、この許可をする場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。
令第144条の4第1項第四号より、位置の指定を受ける道は、縦断勾配が12%以下であり、かつ、階段状でないものでなければならない(特定行政庁が周囲の状況により避難及び通行の安全上支障がないと認めた場合を除く)。15%ではない。
法第42条第6項より、特定行政庁は、同条第2項の規定により幅員1.8m未満の道を指定する場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。
法第43条の2より、地方公共団体は、交通上、安全上、防火上又は衛生上必要があると認めるときは、その敷地が法第42条第3項の規定により水平距離が指定された道路にのみ2m以上接する建築物について、条例で、その敷地、構造、建築設備又は用途に関して必要な制限を付加することができる。
法第42条第3項より、特定行政庁は、土地の状況に因りやむを得ない場合においては、中心線からの水平距離を2m未満1.35m以上の範囲内において別に指定することができる。同条第6項より、この場合は、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。
選択肢2位置の指定を受ける道の縦断勾配は12%以下(令第144条の4第1項第四号)。15%ではない。
選択肢1自動車のみの交通の用に供する道路に設ける休憩所は、法第44条第1項第四号の許可の対象(令第145条第2項)で、許可には建築審査会の同意が必要(同条第2項)。
2018年9月25日施行の改正で、条例による接道の制限の付加(当時の法第43条第2項)は同条第3項に移り、法第43条の2のかっこ書も「前条第三項各号のいずれかに該当する建築物で同項の条例により…」という書き方に改められました(4の答えは同じ)。
法第42条第2項・第3項・第6項、法第43条の2、法第44条第1項第四号・第2項、令第144条の4第1項第四号、令第145条第2項
No.11用途地域内の建築物の制限(特定行政庁の許可が必要なもの)
(イ)欄に掲げる用途地域内において、(ロ)欄に掲げる建築物を新築しようとする場合、建築基準法第48条の規定により、特定行政庁の許可を受けなければ建築することができないものは、次のうちどれか。ただし、いずれの建築物も各階を当該用途に供するものとする。
(イ) (ロ) 1 第二種低層住居専用地域 地上3階建ての学習塾で床面積の合計が150㎡のもの 2 第一種中高層住居専用地域 延べ面積が1,000㎡の老人ホームに附属する平家建ての自動車車庫で床面積の合計が800㎡のもの 3 第二種住居地域 地上3階建てのゲームセンターで床面積の合計が3,000㎡のもの 4 近隣商業地域 地上2階建ての飲食店で床面積の合計が120㎡のもの 5 工業専用地域 平家建ての保育所で床面積の合計が300㎡のもの 出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.11
▼ 解答・解説を見る(No.11)▲ 解答・解説を閉じる
法別表第2(ろ)項第二号・令第130条の5の2第五号より、第二種低層住居専用地域で建築できる学習塾、華道教室、囲碁教室などは、床面積の合計が150㎡以内で、3階以上の部分をその用途に供するものを除く。地上3階建てで各階を学習塾とするものは建築できないので、特定行政庁の許可を受けなければならない。
法別表第2(は)項第八号・令第130条の5の5第1項第一号より、第一種中高層住居専用地域では、附属する自動車車庫で、床面積の合計が3,000㎡(同一敷地内の建築物(車庫の部分を除く)の延べ面積の合計が3,000㎡以下の場合は、その延べ面積の合計)を超えるものなどが除かれる。800㎡は老人ホームの延べ面積1,000㎡以下で、平家建てなので建築できる。
法別表第2(へ)項第六号より、第二種住居地域で建築してはならないのは、店舗、飲食店、展示場、遊技場などの用途に供する部分の床面積の合計が10,000㎡を超えるもの。3,000㎡のゲームセンターは建築できる。
法別表第2(ち)項より、近隣商業地域で建築してはならないのは、(り)項(商業地域)に掲げるもの、キャバレー、料理店など。飲食店は制限されていない。
法別表第2(を)項より、工業専用地域で建築してはならないのは、住宅、共同住宅、老人ホーム・福祉ホームその他これらに類するもの、物品販売業を営む店舗又は飲食店、図書館など。保育所はこれらに掲げられていないので、建築することができる。
選択肢1第二種低層住居専用地域で建築できる学習塾などは、床面積150㎡以内で、3階以上の部分をその用途に供するものを除く(法別表第2(ろ)項第二号)。
選択肢3第二種住居地域で制限される店舗・遊技場などは、床面積の合計が10,000㎡を超えるもの(法別表第2(へ)項第六号)。3,000㎡のゲームセンターは建築できる。
2018年4月1日施行の改正で田園住居地域ができ、法別表第2の項の記号が変わりました(今は近隣商業地域が(り)項、工業専用地域が(わ)項)。答えは変わりません。
法第48条、法別表第2(ろ)項第二号・(は)項第八号・(へ)項第六号・(ち)項・(を)項、令第130条の5の2第五号、令第130条の5の5第1項第一号
No.12日影規制・高さの制限(北側高さ制限との関係・幅員10m超の道路の緩和・隣地との高低差・平均地盤面・同一敷地内の2以上の建築物)
日影による中高層の建築物の高さの制限(以下、「日影規制」という。)又は建築物の各部分の高さの制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1第一種中高層住居専用地域又は第二種中高層住居専用地域内で日影規制が適用される区域内においては、北側高さ制限は適用しない。2日影規制の緩和の規定において、建築物の敷地が幅員10mを超える道路に接する場合にあっては、当該道路の反対側の境界線から当該敷地の側に水平距離5mの線を敷地境界線とみなす。3建築物の敷地の地盤面が隣地の地盤面より2.0m低い場合においては、その建築物の敷地の地盤面は50cm高い位置にあるものとみなして隣地高さ制限を適用する。4日影規制とは、平均地盤面から一定の高さの水平面に生じる日影について規制するものであり、当該平均地盤面は、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面をいい、その接する位置の高低差が3mを超える場合においては、その高低差3m以内ごとの平均の高さにおける水平面をいう。5同一敷地内に2以上の建築物がある場合においては、これらの建築物を一の建築物とみなして、日影規制を適用する。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.12
▼ 解答・解説を見る(No.12)▲ 解答・解説を閉じる
法第56条第1項第三号より、第一種中高層住居専用地域又は第二種中高層住居専用地域のうち、日影規制の条例で指定された区域内においては、北側高さ制限は適用しない。
令第135条の12第1項第一号より、建築物の敷地が道路などに接する場合は、その道路などに接する敷地境界線は道路などの幅の1/2だけ外側にあるものとみなすが、その幅が10mを超えるときは、当該道路などの反対側の境界線から当該敷地の側に水平距離5mの線を敷地境界線とみなす。
令第135条の3第1項第二号より、建築物の敷地の地盤面が隣地の地盤面より1m以上低い場合においては、その建築物の敷地の地盤面は、当該高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。(2.0−1)/2=0.5m(50cm)。
法別表第4より、日影規制の「平均地盤面からの高さ」は、当該建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面からの高さをいう。高低差が3mを超える場合に3m以内ごとの平均の高さにおける水平面とするのは、令第2条第2項の「地盤面」(建築物の高さなどの算定)の定義で、平均地盤面には当てはまらない。
法第56条の2第2項より、同一の敷地内に2以上の建築物がある場合においては、これらの建築物を一の建築物とみなして日影規制を適用する。
選択肢4日影規制の「平均地盤面」は、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面(法別表第4)で、高低差3m以内ごとに分ける考え方(令第2条第2項の「地盤面」)は使わない。
令第135条の12は2018年9月25日施行の改正で項が組み替えられ、日影規制の敷地境界線の緩和(道路などに接する場合)は今は同条第3項第一号です。
法第56条第1項第三号、法第56条の2第1項・第2項、法別表第4、令第2条第2項、令第135条の3第1項第二号、令第135条の12第1項第一号
No.13容積率の最高限度(2つの用途地域・特定道路による幅員の加算・2項道路の後退・計算)
図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の容積率(同法第52条に規定する容積率)の最高限度として、最も適当な値は、次のうちどれか。ただし、図に記載されている事項を除き、特定行政庁等の指定等は考慮しないものとする。
図を押すと大きく表示します 160.31/10260.38/10360.61/10475.33/10575.44/10出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.13
▼ 解答・解説を見る(No.13)▲ 解答・解説を閉じる
①敷地面積:東側の道は法第42条第2項の道で、中心線から2mの線が道路境界線とみなされる。現況の幅員は2mなので、敷地側に1m後退し、令第2条第1項第一号より、その部分は敷地面積に算入しない(敷地の東西は30m−1m=29m)。用途地域の境界は、図の西側の道路の東端から30mの線(敷地の西端から12.5m)と、敷地の北端から5mの線。第二種住居地域の部分は(17.5m−1m)×5m=82.5㎡、商業地域の部分は12.5m×25m+(17.5m−1m)×20m=312.5+330=642.5㎡、合計725㎡。
②前面道路の幅員:南側の道路(幅員6m)は、幅員15m以上の道路(特定道路=西側の幅員16mの道路)に接続し、特定道路から敷地までの延長Lは17.5mなので、法第52条第9項・令第135条の18より、Wa=(12−Wr)×(70−L)/70=(12−6)×(70−17.5)/70=4.5mを加えて、6+4.5=10.5mとする。
③商業地域の部分:法第52条第2項第三号より、10.5×6/10=63/10と都市計画の80/10の小さいほうで63/10
④第二種住居地域の部分:同項第二号より、10.5×4/10=42/10と都市計画の40/10の小さいほうで40/10
⑤敷地全体(法第52条第7項・加重平均):(63/10×642.5+40/10×82.5)/725=(4,047.75+330)/725≒6.038=60.38/10
解き方南側の6m道路は幅員16mの特定道路に接続し、敷地までの延長は17.5m。Wa=(12−6)×(70−17.5)/70=4.5mを加えた10.5mが前面道路の幅員。東側の2項道路は中心線から2mの線が道路境界線とみなされ、敷地は1m減る。
ほかの選択肢1(60.31/10)は2項道路の後退を忘れた値、5(75.44/10)は前面道路の幅員による制限を考えない値、4(75.33/10)はその両方を忘れた値。
法第42条第2項、法第52条第1項・第2項・第7項・第9項、令第2条第1項第一号、令第135条の18
No.14防火地域等(防火地域の地下1階付き住宅・卸売市場の上家・準防火地域の診療所・準防火地域の劇場・外壁と隣地境界線)
防火地域等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1防火地域内において、延べ面積90㎡、地下1階、地上2階建ての一戸建ての住宅で各階に居室を設ける場合は、耐火建築物としなければならない。2防火地域内において、延べ面積2,000㎡、平家建ての卸売市場の上家で主要構造部が不燃材料で造られたものは、耐火建築物及び準耐火建築物以外の建築物とすることができる。3準防火地域内において、延べ面積600㎡、地上2階建ての診療所(各階の診療所部分の床面積が300㎡であって、患者の収容施設がないもの)を新築する場合、耐火建築物としなければならない。4準防火地域内において、延べ面積600㎡、平家建ての劇場(客席の床面積180㎡)を新築する場合、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。5準防火地域内において、外壁が耐火構造の建築物については、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.14
▼ 解答・解説を見る(No.14)▲ 解答・解説を閉じる
法第61条より、防火地域内においては、階数が3以上であり、又は延べ面積が100㎡を超える建築物は、耐火建築物としなければならない。階数は地階を含めて数えるので、地下1階・地上2階の住宅は階数3となり、延べ面積90㎡でも耐火建築物としなければならない。
法第61条第二号より、防火地域内でも、卸売市場の上家又は機械製作工場で主要構造部が不燃材料で造られたものなどは、耐火建築物・準耐火建築物の規定は適用されない。
法第62条第1項より、準防火地域内においては、地階を除く階数が4以上又は延べ面積が1,500㎡を超える建築物は耐火建築物とし、延べ面積が500㎡を超え1,500㎡以下の建築物は耐火建築物又は準耐火建築物とすればよい。患者の収容施設がない診療所は、法第27条(特殊建築物)の対象でもないので、耐火建築物とする必要はない。
法第62条第1項より、準防火地域内の延べ面積が500㎡を超え1,500㎡以下の建築物は、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。劇場は主階が1階にあり、客席の床面積は180㎡(法別表第1(は)欄(1)項の200㎡未満)なので、法第27条の耐火建築物等の規定には当たらない。
法第65条より、防火地域又は準防火地域内にある建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
選択肢3準防火地域で耐火建築物としなければならないのは、地階を除く階数4以上又は延べ面積1,500㎡超(法第62条第1項)。延べ面積600㎡(500㎡超1,500㎡以下)は耐火建築物又は準耐火建築物でよい。患者の収容施設がない診療所は法第27条の対象でもない。
選択肢1防火地域の「階数が3以上」は地階を含めて数える(法第61条)。地下1階・地上2階は階数3。
2019年6月25日の改正で防火地域・準防火地域の規定が組み替えられ(今の法第61条・令第136条の2)、防火地域内の階数3以上又は延べ面積100㎡を超える建築物は「耐火建築物」又は「これと同等以上の延焼防止性能をもつ建築物(延焼防止建築物)」、準防火地域内の延べ面積500㎡超1,500㎡以下の建築物(地階を除く階数2以下)は「準耐火建築物」又は「これと同等以上の延焼防止性能をもつ建築物」とすればよくなりました。今の法令では、1の「耐火建築物としなければならない」と4の「耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない」は言い切れなくなり誤りとなるため、誤っているものは1・3・4の3つになります。2の卸売市場の上家の除外も法第61条からなくなり、令第136条の2の基準で判断します。隣地境界線に接する外壁は、今は法第63条です。
法第27条第1項、法第61条、法第62条第1項、法第65条
📋 その他の規定(No.15)
No.15その他の規定(一団地の住宅施設・開放的簡易建築物・病院から有料老人ホームへの用途変更・設計図書の備付け・工事現場からの投下)
次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1一団地の住宅施設に関する都市計画を定める場合においては、第一種低層住居専用地域又は第二種低層住居専用地域については、建築基準法第52条第1項第一号に規定する容積率及び第53条第1項第一号に規定する建蔽率と異なる容積率及び建蔽率を定めることができる。2スケート場で、国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物であって、階数が1、かつ、床面積が2,000㎡で、政令で定める基準に適合するものを、防火地域内に建築する場合には、耐火建築物又は準耐火建築物以外の建築物とすることができる。3第一種中高層住居専用地域内において、延べ面積500㎡、地上2階建ての病院の全部を、大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わずに有料老人ホームの用途に変更する場合は、確認済証の交付を受けなければならない。4建築基準法第6条第1項の建築、大規模の修繕又は大規模の模様替の工事の施工者は、当該工事に係る設計図書を当該工事現場に備えておかなければならない。5建築工事等において工事現場の境界線からの水平距離が5m以内で、かつ、地盤面からの高さが2m以上の場所からくず、ごみその他飛散するおそれのある物を投下する場合においては、ダストシュートを用いる等当該くず、ごみ等が工事現場の周辺に飛散することを防止するための措置を講じなければならない。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.15
▼ 解答・解説を見る(No.15)▲ 解答・解説を閉じる
法第86条の6第1項より、一団地の住宅施設に関する都市計画を定める場合においては、第一種低層住居専用地域又は第二種低層住居専用地域については、法第52条第1項第一号の容積率、法第53条第1項第一号の建蔽率などと異なる容積率、建蔽率などを定めることができる。
法第84条の2・令第136条の9第一号ロより、国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物で、スケート場などの運動施設の用途に供するもののうち、階数が1で床面積が3,000㎡以内のもの(政令で定める基準に適合するもの)については、法第61条(防火地域)などの規定は適用しない。耐火建築物又は準耐火建築物以外の建築物とすることができる。
法第87条第1項より、用途を変更して特殊建築物とする場合は確認が必要。令第137条の18第三号の類似の用途は「診療所(患者の収容施設があるもの)、児童福祉施設等」で、病院は含まれていない。病院から有料老人ホーム(児童福祉施設等)への用途変更には、確認済証の交付が必要。
法第89条第2項より、法第6条第1項の建築、大規模の修繕又は大規模の模様替の工事の施工者は、当該工事に係る設計図書を当該工事現場に備えておかなければならない。
令第136条の5第1項より、工事現場の境界線からの水平距離が5m以内で、かつ、地盤面からの高さが3m以上の場所からくず、ごみその他飛散するおそれのある物を投下する場合においては、ダストシュートを用いる等の措置を講じなければならない。2m以上ではない。
選択肢5くずなどの投下の飛散防止の措置が必要なのは、工事現場の境界線から5m以内で、かつ、地盤面からの高さが3m以上の場所から投下する場合(令第136条の5第1項)。2mではない。
法第84条の2、法第86条の6第1項、法第87条第1項、法第89条第2項、令第136条の5第1項、令第136条の9第一号、令第137条の18第三号
📚 消防法・関係法令(No.16〜No.17)
No.16消防法(移動式の粉末消火設備の非常電源・避難器具・令8区画・病院の自動火災報知設備・特別養護老人ホームのスプリンクラー設備)
次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。ただし、防火対象物には地階及び無窓階はないものとし、また、指定可燃物の貯蔵又は取扱いはないものとする。
1ホテルに附属する駐車場に設置する移動式の粉末消火設備には、非常電源を附置しなければならない。2地上20階建ての共同住宅の11階以上の階については、消防法施行令に規定する避難器具の設置を要しない。3共同住宅と宿泊所とが開口部のない耐火構造の床又は壁で区画されているときは、その区画された部分は、屋内消火栓設備に関する基準の規定の適用については、それぞれ別の防火対象物とみなす。4病院には、原則として、自動火災報知設備を設置しなければならない。5特別養護老人ホームで、火災発生時の延焼を抑制する機能を備える構造として総務省令で定める構造を有しないものには、原則として、スプリンクラー設備を設置しなければならない。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.16
▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
消防法施行令第18条第六号より、非常電源を附置しなければならないのは、全域放出方式又は局所放出方式の粉末消火設備。移動式の粉末消火設備には、非常電源の附置は求められていない。
消防法施行令第25条第1項より、避難器具は、同項各号の防火対象物の階(避難階及び11階以上の階を除く)に設置する。
消防法施行令第8条より、防火対象物が開口部のない耐火構造の床又は壁で区画されているときは、その区画された部分は、消防用設備等の設置の規定(屋内消火栓設備を含む)の適用については、それぞれ別の防火対象物とみなす。
消防法施行令第21条第1項第一号イより、病院(別表第1(6)項イ(1)から(3)まで)には、延べ面積にかかわらず、自動火災報知設備を設置しなければならない。
特別養護老人ホームは別表第1(6)項ロ(1)で、消防法施行令第12条第1項第一号ロより、火災発生時の延焼を抑制する機能を備える構造として総務省令で定める構造を有するもの以外のものには、延べ面積にかかわらずスプリンクラー設備を設置しなければならない。
選択肢1粉末消火設備に非常電源を附置しなければならないのは、全域放出方式又は局所放出方式のもの(消防法施行令第18条第六号)。移動式のものは含まれない。
消防法施行令第8条は2024年4月1日施行の改正で号に分かれ、開口部のない耐火構造の床又は壁による区画は今は同条第一号です(選択肢3の答えは同じ)。
消防法施行令第8条・第12条第1項第一号・第18条第六号・第21条第1項第一号・第25条第1項
No.17関係法令(建築物省エネ法の複合用途の特定建築物・スポーツの練習場の適用除外/バリアフリー法の駐車施設・用途変更・旅館の客室)
次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
1「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」に基づき、主たる用途が、床面積2,500㎡の事務所と床面積500㎡の自動車車庫との複合用途である床面積の合計が3,000㎡の建築物を新築する場合、建築物全体として建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければならない。2「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」に基づき、床面積の合計が2,000㎡の高い開放性を有することにより空気調和設備を設ける必要がないスポーツの練習場を新築する場合、建築物エネルギー消費性能基準に適合させなくてもよい。3「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づき、床面積の合計が2,000㎡の物品販売業を営む店舗を新築しようとするときは、不特定かつ多数の者が利用する駐車場を設ける場合、車いす使用者用駐車施設を1以上設けなければならない。4「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づき、建築主等は、現に存する建築物の用途を変更して、特別特定建築物(用途の変更に係る部分の床面積の合計が2,000㎡)にしようとするときは、当該特別特定建築物を建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。5「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づき、床面積の合計が2,000㎡の旅館を新築しようとするときは、客室の総数にかかわらず、車いす使用者用客室を1以上設けなければならない。出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.17
▼ 解答・解説を見る(No.17)▲ 解答・解説を閉じる
建築物省エネ法第11条第1項・同法施行令第4条より、非住宅部分の床面積の合計が2,000㎡以上の特定建築物の新築をしようとするときは、当該特定建築物(非住宅部分)を建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければならない。事務所と自動車車庫はどちらも非住宅部分なので、合計3,000㎡の建築物全体を適合させなければならない。
建築物省エネ法第18条第1項第一号・同法施行令第7条第1項第二号より、高い開放性を有することにより空気調和設備を設ける必要がないものとして政令で定める用途(観覧場、スケート場、水泳場、スポーツの練習場など)に供する建築物については、適合義務の規定は適用しない。
バリアフリー法第14条第1項・同法施行令第9条より、床面積の合計が2,000㎡以上の物品販売業を営む店舗(特別特定建築物)は建築物移動等円滑化基準への適合義務の対象。同令第17条より、不特定かつ多数の者が利用する駐車場を設ける場合には、そのうち1以上に車いす使用者用駐車施設を設けなければならない。
バリアフリー法第14条第1項より、建築主等は、特別特定建築物の政令で定める規模(2,000㎡、同法施行令第9条)以上の建築(用途の変更をして特別特定建築物にすることを含む)をしようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。
バリアフリー法施行令第15条第1項より、ホテル又は旅館には、客室の総数が50以上の場合は、車いす使用者用客室を1以上設けなければならない。客室の総数にかかわらず設けなければならないわけではない。
選択肢5車いす使用者用客室を設けなければならないのは、客室の総数が50以上のホテル又は旅館(バリアフリー法施行令第15条第1項)。客室の総数にかかわらず必要なわけではない。
建築物省エネ法は、2024年4月1日に題名が「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」に改められ、2025年4月1日から省エネ基準への適合義務はすべての建築物(法第10条)に広がりました(適用除外は今は法第20条・同法施行令第4条)。バリアフリー法施行令も2025年6月1日施行の改正で組み替えられ、駐車施設は今は第18条、客室は第16条です(客室は、その後の改正で総数が50以上のときに総数の1/100以上となっています)。車椅子使用者用駐車施設の数も、2025年6月1日から駐車施設の数の2/100以上(200を超えるときは1/100に2を加えた数以上)に改められました(「1以上」を下回ることはないので、3の答えは同じ)。
建築物省エネ法第11条第1項・第18条第1項第一号、同法施行令第4条・第7条第1項第二号、バリアフリー法第14条第1項、同法施行令第9条・第15条第1項・第17条
平成30年の合格基準点と合格率
合否は、考査Aと考査Bの合計(総得点)で決まります。平成30年の合格基準点は総得点69点で、実受検者1,161人のうち461人が合格しました(合格率39.7%)。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 考査A | 17問(法令の知識) |
| 考査B | 建築計画1・建築計画2(図面などによる判定) |
| 合格基準点 | 69点(考査A+考査Bの総得点) |
出典:国土交通省「平成30年建築基準適合判定資格者検定合格者の発表について」
考査Aは法令集を引けば根拠を確かめられる問題が中心です。ここで確実に得点しておくと、図面を読み込む考査Bに時間と気持ちの余裕を持って臨めます。
ほかの年度の過去問
関連記事
ほかの年度の考査A、建築士試験の法規の過去問(一級・二級)、法令集の選び方は次の記事で紹介しています。



