【過去問題】令和7年 一級建築士 建築構造 全30問【解答・解説付】※完全無料

令和7年|一級建築士 建築構造|年度別・解答解説付(資格教材キング)

📝 令和7年(2025年)一級建築士 学科Ⅳ
令和7年 一級建築士「建築構造」
全30問の解答・解説

令和7年(2025年7月27日実施)の一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)の全30問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。構造力学(計算)・荷重と外力・各種構造(木造・RC・S・SRC・基礎)・建築材料から出題されます。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

運営者 トトまる
監修・執筆:運営者「トトまる」
一級建築士建築基準適合判定資格者
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目次 表示

令和7年 一級建築士試験(学科)の概要

試験日
2025年7月27日(日)
令和7年・学科の試験
法令の基準日
令和7年1月1日
法令がからむ問題はこの日の法令
出題
30問・四肢択一
施工と合わせて2時間45分
合格基準点
16点/30点
総得点88点以上も必要
学科の合格率
16.5%
実受験者27,489人・合格者4,529人
出題の範囲
構造力学・一般構造・材料
計算問題もある
📌 出典と、この記事の読み方

問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。

解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は令和7年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。

分野ごとの問題一覧

📐 構造力学(偏心荷重・たわみ・崩壊荷重・骨組・トラス・座屈)(No.1〜No.6)

No.1偏心した鉛直荷重を受ける矩形断面材の底部の応力度分布から求める偏心距離

構造力学(断面の応力度)正しいもの(計算)

図-1のような底部で固定された矩形断面材の頂部において、図心G点からeだけ離れた点に鉛直荷重Pが作用している。底部(a-a断面)における垂直応力度分布が図-2のようになる場合、距離eとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、BやDに対してhは十分に大きく、矩形断面材は等質等断面とし、自重は無視する。

No.1の図
図を押すと大きく表示します
1D/12
2D²/(12B)
3D/6
4D²/(6B)

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.1

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正答1正しいものは、1である。
解説
正しいものは1(D/12)である。

偏心した圧縮力Pは、図心に働く圧縮力Pと、曲げモーメントPeに分けて考える。
・縁の応力度:P/A±Pe/Z(A=BD、Z=BD²/6)
・図-2より、P/A+Pe/Z=3σ、P/A-Pe/Z=σ
・2式から、P/A=2σ、Pe/Z=σ → Pe/Z=(1/2)×P/A
・e=Z/(2A)=(BD²/6)÷(2BD)=D/12

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No.2片持ち梁と張出し梁の先端に集中荷重を受けるときのたわみの比

構造力学(たわみ)正しいもの(計算)

図のような集中荷重Pを受ける梁A及びBの荷重点に生じるたわみδAとδBとの比として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、梁A及びBは同一断面で、全長にわたって等質等断面の弾性部材とし、自重は無視する。

No.2の図
図を押すと大きく表示します
δA : δB
1.1 : 1
2.1 : 2
3.1 : 3
4.1 : 4

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.2

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正答2正しいものは、2である。
解説
正しいものは2(1:2)である。

・梁A(片持ち梁):δA=Pl³/(3EI)
・梁B(張出し梁):先端のたわみ=(張出し部分を片持ち梁とみたたわみ)+(中間の支点の回転角×張出しの長さ)
 張出し部分のたわみは Pl³/(3EI)。中間の支点には曲げモーメントPlが働き、長さlの単純梁の端にモーメントを受けたときの回転角は θ=Pl×l/(3EI)=Pl²/(3EI)。これにlを掛けると Pl³/(3EI)
 よって δB=2Pl³/(3EI)
・δA:δB=1:2

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No.3全塑性モーメントの異なる柱・梁からなる閉じたラーメンの崩壊荷重

構造力学(塑性解析)正しいもの(計算)

図のようなラーメンに作用する水平荷重Pを増大させたとき、ラーメンの崩壊荷重の値として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、柱、梁の全塑性モーメントの値は図中に示す値とする。

No.3の図
図を押すと大きく表示します
1100kN
2200kN
3300kN
4450kN

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.3

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正答2正しいものは、2である。
解説
正しいものは2(200kN)である。

柱・梁に途中の荷重がないので、曲げモーメントは4つの隅で最大になる。崩壊機構は、4つの隅に塑性ヒンジができ、柱が回転して上の梁が横に動く形。各隅のヒンジは、そこで接する柱と梁のうち、全塑性モーメントの小さいほうにできる。
・左上:600と200 → 200kN・m ・右上:200と100 → 100kN・m
・右下:100と400 → 100kN・m ・左下:600と400 → 400kN・m
柱の回転角をθとすると、仮想仕事の式は、外力の仕事 P×4θ=内力の仕事 (200+100+100+400)θ=800θ
よって P=800/4=200kN。

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No.4剛接合の2階とピン接合・筋かい付きの1階からなる架構の応力(せん断力の比・曲げモーメント・柱の軸力・筋かいの軸力)

構造力学(骨組の応力)誤っているもの(計算)

図のような、柱と梁が剛接合された2階と、柱頭及び柱脚がピン接合され、筋かいを有する1階からなる架構が、水平荷重3P及びPを受けている。次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、部材は等質等断面で伸縮はないものとし、部材の自重は無視する。

No.4の図
図を押すと大きく表示します
1部材のせん断力の大きさの比は、柱A:梁B=4:3である。
2柱の曲げモーメントの大きさの最大値と、梁の曲げモーメントの大きさの最大値は等しい。
31階柱の軸力の大きさの比は、柱C:柱D=3:10である。
4筋かいEの引張り軸力は、5Pである。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.4

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正答3誤っているものは、3である。
解説
誤っているものは3である(柱C:柱D=3:7)。

1階の柱は両端ピンなので軸力だけを負担し、1階の水平力は筋かいEだけが負担する。
4. 1階の層せん断力は 3P+P=4P。筋かいEは水平4m・鉛直3m・長さ5m なので、軸力=4P×5/4=5P(引張り。正しい)。鉛直成分は 5P×3/5=3P
3. 上の箱形の部分(2階)を取り出し、右下の節点まわりのモーメントのつり合いを考える:3P×3m=(柱Cの軸力)×4m → 柱Cは 9P/4(引張り)。鉛直のつり合い:柱Dの軸力=筋かいの鉛直成分3P+9P/4=21P/4(圧縮)。比は 9/4:21/4=3:7(3:10 ではない。誤り)
1・2. 2階の箱形の骨組は、柱・梁が等質等断面で、上下・左右に対称な形なので、柱・梁の中央が反曲点になる。柱A・右の柱は層せん断力3Pを半分ずつ負担し、柱Aのせん断力は3P/2。梁は上下で同じせん断力を負担し、2本の梁のせん断力の合計が柱Cの軸力9P/4 とつり合うので、梁Bのせん断力は9P/8。比は 3/2:9/8=4:3(選択肢1は正しい)。柱の端の曲げモーメントは 3P/2×1.5m=9P/4、梁の端は 9P/8×2m=9P/4 で等しい(選択肢2は正しい)。

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No.5異なる水平荷重を受ける同一のトラスの部材の軸方向力

構造力学(トラス)誤っているもの(計算)

図のような異なる荷重を受ける同一のトラスにおいて、部材A、B、C及びDに生じる軸方向力をそれぞれ、NA、NB、NC及びNDとするとき、それらの値として、誤っているものは、次のうちどれか。ただし、全ての部材は弾性部材とし、自重は無視する。また、軸方向力は、引張力を「+」、圧縮力を「-」とする。

No.5の図
図を押すと大きく表示します
1NA=+3P
2NB=+3√2P
3NC=+P
4ND=+√2P

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.5

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正答4誤っているものは、4である。
解説
誤っているものは4である(ND=+2√2P)。

中央の段を水平に切り、上の部分のつり合いを考える(切断法)。切られるのは、左の柱材(A・C)、斜材(B・D)、右の柱材の3本。
・左のトラス:上の部分に働く水平力は3Pだけ。これを打ち消すのは斜材Bの水平成分なので、NB×(1/√2)=3P → NB=+3√2P(正しい)。斜材Bと右の柱材が交わる点(中央の段の右上)まわりのモーメントのつり合い:3P×l=NA×l → NA=+3P(引張り。正しい)
・右のトラス:切った上の部分に働く水平力は、上の2つの荷重のP+P=2P。ND×(1/√2)=2P → ND=+2√2P(+√2P ではない。誤り)。同じ点まわりのモーメント:P×l(一番上の荷重。中段の荷重はその点と同じ高さなので0)=NC×l → NC=+P(正しい)

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No.6柱脚・柱頭の条件と高さの異なる構造物の柱の弾性座屈荷重の大小

構造力学(座屈)正しいもの(計算)

図のような構造物A、B、Cの柱の弾性座屈荷重をそれぞれPA、PB、PCとしたとき、それらの大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、全ての柱は等質等断面で、梁は剛体であり、柱及び梁の自重、柱の面外方向の座屈は無視する。

No.6の図
図を押すと大きく表示します
1PA=PB<PC
2PA=PC<PB
3PB<PA=PC
4PC<PA=PB

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.6

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正答2正しいものは、2である。
解説
正しいものは2(PA=PC<PB)である。

弾性座屈荷重は P=π²EI/lk²(lk:座屈長さ)。梁は剛体なので、柱頭は回転しない。
・A:柱脚ピン・柱頭は回転拘束で水平移動は自由、高さh → lk=2h、PA=π²EI/(4h²)
・B:柱脚ピン・柱頭は回転拘束で水平移動も拘束、高さ2h → lk=0.7×2h=1.4h、PB=π²EI/(1.96h²)
・C:柱脚固定・柱頭は回転拘束で水平移動は自由、高さ2h → lk=2h、PC=π²EI/(4h²)
よって PA=PC<PB。

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🌬️ 荷重・外力・木造(No.7〜No.10)

No.7建築基準法における建築物の構造計算に用いる地震力(地下部分の水平震度・地盤種別・Ai・必要保有水平耐力の C₀)

荷重・外力(地震力)最も不適当なもの

建築基準法における建築物の構造計算に用いる地震力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1建築物の地下部分に作用する地震力の計算を行う場合、水平震度kは、地盤面からの深さが深くなるほど大きくなる。
2建築物の設計用一次固有周期Tが長い場合、建築物の地上部分に作用する地震力は、一般に、第一種地盤より第三種地盤のほうが大きくなる。
3地震層せん断力係数の高さ方向の分布を表す係数Aiは、一般に、建築物の上階になるほど大きくなり、建築物の設計用一次固有周期Tが長いほど大きくなる。
4建築物の地上部分の必要保有水平耐力を計算する場合、標準せん断力係数は1.0以上とする。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.7

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
建築物の地下部分に作用する地震力の計算を行う場合、水平震度kは、地盤面からの深さが深くなるほど大きくなる。
設問は、最も不適当である。

地下部分の水平震度は k≧0.1(1-H/40)Z(H:地盤面からの深さ。20mを超えるときは20)で、深くなるほど小さくなる(建築基準法施行令 第88条第4項)。

2
建築物の設計用一次固有周期Tが長い場合、建築物の地上部分に作用する地震力は、一般に、第一種地盤より第三種地盤のほうが大きくなる。
設問は、適当である。

振動特性係数Rtは、固有周期が長い範囲では、地盤が軟らかい(第三種地盤)ほど大きい。そのため、Tが長い建築物の地震力は、第一種地盤より第三種地盤のほうが大きくなる。

3
地震層せん断力係数の高さ方向の分布を表す係数Aiは、一般に、建築物の上階になるほど大きくなり、建築物の設計用一次固有周期Tが長いほど大きくなる。
設問は、適当である。

Ai=1+(1/√αi-αi)×2T/(1+3T)。上の階ほど(αiが小さいほど)大きく、Tが長いほど大きくなる(昭和55年建設省告示第1793号)。

4
建築物の地上部分の必要保有水平耐力を計算する場合、標準せん断力係数は1.0以上とする。
設問は、適当である。

必要保有水平耐力を計算する場合は、標準せん断力係数を1.0以上とする(建築基準法施行令 第88条第3項)。

📖 根拠の法令・基準

建築基準法施行令 第88条第1項〜第4項(第4項:地下部分の水平震度 k≧0.1(1-H/40)Z、H は地盤面からの深さで20mを超えるときは20)

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No.8建築基準法における建築物の構造計算に用いる風圧力(風力係数・外装材用の風圧力・ガスト影響係数・速度圧)

荷重・外力(風圧力)最も不適当なもの

建築基準法における建築物の構造計算に用いる風圧力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1風圧力を計算するに当たって用いる風力係数は、風洞試験によらない場合、建築物の断面及び平面の形状に応じて定める数値によらなければならない。
2単位面積当たりの風圧力については、一般に、「外装材に用いる風圧力」より「構造骨組に用いる風圧力」のほうが小さい。
3ガスト影響係数Gfは、風の時間的変動により建築物が揺れた場合に発生する最大の力を計算するために用いる係数である。
4風圧力を計算するに当たって用いる速度圧qは、建築物の高さと軒の高さとの平均Hの平方根に比例する。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.8

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
風圧力を計算するに当たって用いる風力係数は、風洞試験によらない場合、建築物の断面及び平面の形状に応じて定める数値によらなければならない。
設問は、適当である。

風力係数は、風洞試験によって定める場合のほか、建築物の断面及び平面の形状に応じて国土交通大臣が定める数値による(建築基準法施行令 第87条第4項)。

2
単位面積当たりの風圧力については、一般に、「外装材に用いる風圧力」より「構造骨組に用いる風圧力」のほうが小さい。
設問は、適当である。

外装材の風圧力は、局部的に大きくなる風圧(ピーク風力係数)を使うので、単位面積当たりでは構造骨組用の風圧力より大きい。

3
ガスト影響係数Gfは、風の時間的変動により建築物が揺れた場合に発生する最大の力を計算するために用いる係数である。
設問は、適当である。

ガスト影響係数Gfは、風の乱れ(時間的な変動)で建築物が揺れたときに生じる最大の力を求めるため、平均的な風圧力を割り増す係数。

4正答
風圧力を計算するに当たって用いる速度圧qは、建築物の高さと軒の高さとの平均Hの平方根に比例する。
設問は、最も不適当である。

速度圧は q=0.6EV0²、E=Er²Gfで、Er=1.7(H/ZG)α(HがZbを超える場合)。Hの影響はEr²を通じて H2α(αは地表面粗度区分で0.10〜0.27)に比例し、平方根に比例するのではない(平成12年建設省告示第1454号)。

📖 根拠の法令・基準

建築基準法施行令 第87条第2項(速度圧 q=0.6EV₀²)・第4項(風力係数は風洞試験によるほか、断面及び平面の形状に応じて国土交通大臣が定める数値)、平成12年建設省告示第1454号(E=Er²Gf)

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No.9木造軸組工法による地上2階建ての建築物(柱の有効細長比・筋かいの壁倍率・布基礎の底盤の厚さ・構造計算が要らない規模)

木構造最も不適当なもの

木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1圧縮力を負担する構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比を150以下とした。
29cm角の木材の筋かいを入れた軸組の倍率(壁倍率)を3とし、9cm角の木材の筋かいをたすき掛けに入れた軸組の倍率(壁倍率)を5とした。
3布基礎の底盤の厚さを、所定の構造計算を行わず、12cmとした。
4建築物の高さが7m、延べ面積が300㎡であったので、壁量の検討及び耐力壁の釣合いのよい配置の検討を行い、許容応力度計算は行わなかった。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.9

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
圧縮力を負担する構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比を150以下とした。
設問は、適当である。

構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は150以下とする(建築基準法施行令 第43条第6項)。

2
9cm角の木材の筋かいを入れた軸組の倍率(壁倍率)を3とし、9cm角の木材の筋かいをたすき掛けに入れた軸組の倍率(壁倍率)を5とした。
設問は、適当である。

9cm角以上の木材の筋かいを入れた軸組の倍率は3、たすき掛けは5(建築基準法施行令 第46条第4項 表1)。

3正答
布基礎の底盤の厚さを、所定の構造計算を行わず、12cmとした。
設問は、最も不適当である。

構造計算をしない場合、布基礎の底盤の厚さは15cm以上とする(平成12年建設省告示第1347号 第4項第一号ただし書)。12cmは、立上り部分の厚さ(12cm以上)や、べた基礎の底盤の厚さ(12cm以上・同第3項第三号)の数値。

4
建築物の高さが7m、延べ面積が300㎡であったので、壁量の検討及び耐力壁の釣合いのよい配置の検討を行い、許容応力度計算は行わなかった。
設問は、適当である。

基準日(令和7年1月1日)の規定では、木造で構造計算が必要になるのは、階数3以上または延べ面積500㎡・高さ13m・軒の高さ9mを超えるもの(建築基準法 第6条第1項第二号・第20条第1項)。2階建て・高さ7m・延べ面積300㎡なら、壁量と釣合いのよい配置の検討(建築基準法施行令 第46条)でよい。

📖 根拠の法令・基準

建築基準法施行令 第43条第6項(柱の有効細長比150以下)・第46条第4項 表1(9cm角以上の木材の筋かい 3・たすき掛け 5)、建築基準法 第6条第1項第二号・第20条第1項(令和7年1月1日の版)、平成12年建設省告示第1347号(布基礎)

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No.10木造の四分割法(1/4の線上の耐力壁・側端部分・壁率比・壁量充足率)

木構造(壁の配置)最も不適当なもの

木造軸組工法による地上2階建ての建築物において、「木造の建築物の軸組の構造方法及び設置の基準を定める件(昭和56年建設省告示第1100号)」第4(いわゆる四分割法)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1建築物の平面を分割する1/4の線上に耐力壁の中心線があったので、当該壁を側端部分の存在壁量に算入した。
2壁量充足率の算定において、側端部分は、建築物の張り間方向にあっては桁行方向の、桁行方向にあっては張り間方向の両端から1/4の部分とした。
3各階の張り間方向及び桁行方向のそれぞれについて、「壁量充足率の小さいほう」を「壁量充足率の大きいほう」で除して壁率比を求めた。
4検討する方向の各側端部分の壁量充足率がそれぞれ0.4及び1.2であったので、当該階のその方向については、偏心率の確認を行わず、壁率比の規定を満足すると判断した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.10

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
建築物の平面を分割する1/4の線上に耐力壁の中心線があったので、当該壁を側端部分の存在壁量に算入した。
設問は、適当である。

建築物の平面を分割する1/4の線上にある耐力壁は、側端部分の存在壁量に算入する。

2
壁量充足率の算定において、側端部分は、建築物の張り間方向にあっては桁行方向の、桁行方向にあっては張り間方向の両端から1/4の部分とした。
設問は、適当である。

張り間方向の側端部分は桁行方向の両端から1/4の部分、桁行方向の側端部分は張り間方向の両端から1/4の部分とする(昭和56年建設省告示第1100号 第4)。

3
各階の張り間方向及び桁行方向のそれぞれについて、「壁量充足率の小さいほう」を「壁量充足率の大きいほう」で除して壁率比を求めた。
設問は、適当である。

壁率比は、「壁量充足率の小さいほう」÷「壁量充足率の大きいほう」で求め、0.5以上とする。

4正答
検討する方向の各側端部分の壁量充足率がそれぞれ0.4及び1.2であったので、当該階のその方向については、偏心率の確認を行わず、壁率比の規定を満足すると判断した。
設問は、最も不適当である。

壁率比によらなくてよいのは、各側端部分の壁量充足率がいずれも1を超える場合。0.4と1.2では一方が1以下で、壁率比は 0.4÷1.2≒0.33 と0.5に満たないので、規定を満足しない(偏心率の確認をするなら別)。

📖 根拠の法令・基準

昭和56年建設省告示第1100号 第4(問題文のとおり。令和6年の改正〔令和7年4月1日施行〕で、それまでの平成12年建設省告示第1352号〔木造建築物の軸組の設置の基準〕の内容を移したもの。側端部分の壁量充足率と壁率比 0.5以上。各側端部分の壁量充足率がいずれも1を超える場合は壁率比によらなくてよい)

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🏢 鉄筋コンクリート構造(No.11〜No.14)

No.11鉄筋コンクリート構造(あばら筋比・帯筋比・帯筋の片面溶接・梁の引張鉄筋の量・圧縮側の主筋)

鉄筋コンクリート構造最も不適当なもの

鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1梁のあばら筋比及び柱の帯筋比は、それぞれ0.2%以上とする。
2柱の帯筋は、高強度せん断補強筋を除き、135度フックを設ける代わりに、必要溶接長さを満たせば、帯筋相互を片面溶接とすることができる。
3梁において、長期荷重時に正負最大曲げモーメントを受ける部分の引張鉄筋断面積は、引張鉄筋比で0.4%以上となる面積、又は、存在応力によって必要とされる量の4/3倍のうち、小さいほうの数値以上とする。
4梁における圧縮側の主筋は、一般に、地震時荷重に対する靱性の確保には効果がない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.11

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
梁のあばら筋比及び柱の帯筋比は、それぞれ0.2%以上とする。
設問は、適当である。

梁のあばら筋比・柱の帯筋比は、それぞれ0.2%以上とする(柱の帯筋比は建築基準法施行令 第77条第四号にもある)。

2
柱の帯筋は、高強度せん断補強筋を除き、135度フックを設ける代わりに、必要溶接長さを満たせば、帯筋相互を片面溶接とすることができる。
設問は、適当である。

柱の帯筋は、135°フックの代わりに、必要な溶接長さ(片面溶接で10d以上)を満たせば、帯筋相互を片面溶接とすることができる(高強度せん断補強筋を除く)。

3
梁において、長期荷重時に正負最大曲げモーメントを受ける部分の引張鉄筋断面積は、引張鉄筋比で0.4%以上となる面積、又は、存在応力によって必要とされる量の4/3倍のうち、小さいほうの数値以上とする。
設問は、適当である。

長期荷重で正負最大の曲げモーメントを受ける部分の引張鉄筋は、0.004bd(引張鉄筋比0.4%)以上となる量か、存在応力で必要な量の4/3倍のうち、小さいほう以上とする(日本建築学会 RC規準)。

4正答
梁における圧縮側の主筋は、一般に、地震時荷重に対する靱性の確保には効果がない。
設問は、最も不適当である。

梁の圧縮側の主筋は、圧縮側のコンクリートを補って中立軸を浅くし、コンクリートの圧壊を遅らせるので、地震時の靱性の確保に効果がある(長期のクリープによるたわみを抑える効果もある)。

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No.12鉄筋コンクリート構造の配筋(大梁の上端筋の継手位置・重ね継手のずらし方・下端筋の定着・基礎梁の打継ぎ)

鉄筋コンクリート構造(配筋)最も不適当なもの

鉄筋コンクリート構造の配筋に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1大梁の上端筋において、ガス圧接継手を梁端部から梁せいDの1/2離れた位置に設けた。
2大梁の下端筋において、主筋相互の重ね継手位置を重ね継手長さの1/2ずつずらして配筋した。
3柱梁接合部内の応力伝達を考慮し、大梁の下端筋を上向きに折り曲げて定着させた。
4基礎梁せいが大きかったので、基礎梁に水平な打継ぎ部を設け、打継ぎ部のあばら筋はフック付き重ね継手とした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.12

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
大梁の上端筋において、ガス圧接継手を梁端部から梁せいDの1/2離れた位置に設けた。
設問は、最も不適当である。

大梁の主筋の継手は、応力の小さい所に設ける。上端筋は、梁の端部で引張りの応力が大きくなるので、継手はスパンの中央部に設ける(下端筋は端部側)。梁端からD/2の位置は応力の大きい範囲で、不適当。

2
大梁の下端筋において、主筋相互の重ね継手位置を重ね継手長さの1/2ずつずらして配筋した。
設問は、適当である。

重ね継手の位置は、重ね継手長さの約0.5倍ずらすか、1.5倍以上ずらして、同じ断面に集中させない。

3
柱梁接合部内の応力伝達を考慮し、大梁の下端筋を上向きに折り曲げて定着させた。
設問は、適当である。

柱梁接合部内の応力伝達を考えて、大梁の下端筋は接合部内で上向きに折り曲げて定着させる。

4
基礎梁せいが大きかったので、基礎梁に水平な打継ぎ部を設け、打継ぎ部のあばら筋はフック付き重ね継手とした。
設問は、適当である。

せいの大きい基礎梁は、水平な打継ぎ部を設けて2回に分けて打つことがあり、打継ぎ部のあばら筋はフック付きの重ね継手とする。

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No.13鉄筋コンクリート構造の設計(スラブ付き梁の曲げ剛性・梁幅と靱性・上端筋の許容付着応力度・柱梁接合部の検討)

鉄筋コンクリート構造(設計)最も不適当なもの

鉄筋コンクリート構造の設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1片側スラブ付き梁部材の曲げ剛性の算定において、スラブの効果を無視して計算を行った。
2曲げ降伏する梁部材の靱性を高めるために、梁せい及び引張側の鉄筋量を変えることなく、梁幅を大きくした。
3梁において、上端筋のコンクリートに対する許容付着応力度は、下端筋よりも小さい値を用いた。
4柱梁接合部のせん断終局強度に基づいてせん断破壊に対する安全性の検討を行ったので、許容せん断力を用いた安全性の検討を省略した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.13

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
片側スラブ付き梁部材の曲げ剛性の算定において、スラブの効果を無視して計算を行った。
設問は、最も不適当である。

スラブ付きの梁は、スラブの有効幅を考えたT形断面として曲げ剛性を算定する。スラブの効果を無視すると剛性を小さく見積もり、ラーメンの応力の分布や変形を正しく評価できない。

2
曲げ降伏する梁部材の靱性を高めるために、梁せい及び引張側の鉄筋量を変えることなく、梁幅を大きくした。
設問は、適当である。

梁幅を大きくすると、圧縮側のコンクリートの面積が増えて中立軸が浅くなり、曲げ降伏後の変形能力(靱性)が高まる。

3
梁において、上端筋のコンクリートに対する許容付着応力度は、下端筋よりも小さい値を用いた。
設問は、適当である。

上端筋(その下に300mm以上のコンクリートが打ち込まれる水平の鉄筋)は、ブリーディングの影響で付着が弱くなるので、許容付着応力度を下端筋より小さくする。

4
柱梁接合部のせん断終局強度に基づいてせん断破壊に対する安全性の検討を行ったので、許容せん断力を用いた安全性の検討を省略した。
設問は、適当である。

柱梁接合部は、大地震時の終局強度に基づくせん断破壊に対する安全性の検討を行えば、許容せん断力による検討は省略できる(日本建築学会 RC規準)。

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No.14鉄筋コンクリート構造(鉄筋の短期許容応力度・構造特性係数 Ds・保有水平耐力と最大応答変形・限界耐力計算)

鉄筋コンクリート構造(耐震計算)最も不適当なもの

鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1鉄筋の短期許容応力度は、一般に、JISに定められた最小の規格降伏点の数値を用いる。
2保有水平耐力計算では、部材の破壊形式、寸法、配筋、応力などに応じて構造特性係数Dsを算出する。
3保有水平耐力計算では、一般に、保有水平耐力を発揮したときの変形と、大地震時の最大応答変形が一致する。
4限界耐力計算では、地震に対しては損傷限界と安全限界に対する性能を確認する。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.14

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
鉄筋の短期許容応力度は、一般に、JISに定められた最小の規格降伏点の数値を用いる。
設問は、適当である。

鉄筋の短期許容応力度は基準強度Fと同じで、Fには JIS に定められた規格降伏点の最小値を用いる。

2
保有水平耐力計算では、部材の破壊形式、寸法、配筋、応力などに応じて構造特性係数Dsを算出する。
設問は、適当である。

保有水平耐力計算では、部材の破壊形式・寸法・配筋・応力などから部材の種別を決め、構造特性係数Dsを算出する。

3正答
保有水平耐力計算では、一般に、保有水平耐力を発揮したときの変形と、大地震時の最大応答変形が一致する。
設問は、最も不適当である。

保有水平耐力計算は、保有水平耐力が必要保有水平耐力(Dsで地震力を低減した値)以上であることを確かめる方法で、大地震時の最大応答変形を直接求めるものではない。保有水平耐力を発揮したときの変形と最大応答変形は、一般に一致しない(塑性変形が進んだ所で応答が決まる)。

4
限界耐力計算では、地震に対しては損傷限界と安全限界に対する性能を確認する。
設問は、適当である。

限界耐力計算では、地震に対して、損傷限界(稀に発生する地震)と安全限界(極めて稀に発生する地震)の性能を確かめる(建築基準法施行令 第82条の5)。

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🔩 鉄骨構造(No.15〜No.18)

No.15鉄骨構造の筋かい(座屈拘束ブレース・有効細長比と塑性変形能力・溝形鋼の有効断面積・側面隅肉溶接)

鉄骨構造(筋かい)最も不適当なもの

鉄骨構造の筋かいに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1座屈拘束ブレースの芯材の周囲に設けられる座屈拘束材は、芯材の座屈を拘束するだけの剛性や曲げ耐力を必要とする一方、軸力を負担しない。
2有効細長比λが中程度の筋かい(λ=80程度)は、有効細長比λが小さい筋かい(λ=20程度)に比べて塑性変形能力が高い。
3溝形鋼を用いた筋かい材とガセットプレートとの高力ボルト摩擦接合において、高力ボルトを筋かい材の軸方向に二列で同本数配置する場合、筋かい材の有効断面積は、一般に、高力ボルトの本数が多くなるほど大きくなる。
4筋かい材とガセットプレートとの接合部の溶接を側面隅肉溶接とするとき、筋かいの軸方向力は、せん断力によりガセットプレートに伝達される。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.15

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
座屈拘束ブレースの芯材の周囲に設けられる座屈拘束材は、芯材の座屈を拘束するだけの剛性や曲げ耐力を必要とする一方、軸力を負担しない。
設問は、適当である。

座屈拘束ブレースは、芯材が軸力を負担し、周りの座屈拘束材(鋼管とモルタルなど)は芯材の座屈を拘束するだけで、軸力は負担しない。

2正答
有効細長比λが中程度の筋かい(λ=80程度)は、有効細長比λが小さい筋かい(λ=20程度)に比べて塑性変形能力が高い。
設問は、最も不適当である。

有効細長比が中程度(λ=80程度)の筋かいは、座屈した後に耐力が大きく下がるので、塑性変形能力が最も低い部類になる(筋かいの種別 BC)。有効細長比が小さい筋かい(λ=20程度)は、座屈より先に引張り・圧縮で降伏するので塑性変形能力が高い(種別 BA)。

3
溝形鋼を用いた筋かい材とガセットプレートとの高力ボルト摩擦接合において、高力ボルトを筋かい材の軸方向に二列で同本数配置する場合、筋かい材の有効断面積は、一般に、高力ボルトの本数が多くなるほど大きくなる。
設問は、適当である。

溝形鋼などの片側だけを接合する筋かいは、突出脚の一部が有効に働かない(無効部分)。ボルトの本数が多いほど無効部分が小さくなるので、有効断面積は大きくなる。

4
筋かい材とガセットプレートとの接合部の溶接を側面隅肉溶接とするとき、筋かいの軸方向力は、せん断力によりガセットプレートに伝達される。
設問は、適当である。

側面隅肉溶接(力の方向に平行な溶接)では、筋かいの軸方向力は溶接継目のせん断力としてガセットプレートに伝わる。

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No.16鉄骨構造の接合部(溶接継目の許容せん断応力度・組立溶接のビードの長さ・摩擦接合部の破断耐力・高力ボルトの許容せん断応力度)

鉄骨構造(接合部)最も不適当なもの

鉄骨構造の接合部に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1溶接継目ののど断面に対する長期許容せん断応力度は、溶接継目の形式が「完全溶込み溶接の場合」と「部分溶込み溶接の場合」とで異なる。
2組立溶接において、ビードの長さが短い溶接は、冷却時間が短いことから、塑性変形能力の低下や低温割れが生じる危険性が高い。
3高力ボルト摩擦接合部の破断耐力の検討に当たっては、摩擦接合面がすべって支圧接合状態となったことを想定することができる。
4高力ボルト摩擦接合の二面せん断の長期許容せん断応力度は、高力ボルトの基準張力T0(単位N/mm²)の0.6倍である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.16

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
溶接継目ののど断面に対する長期許容せん断応力度は、溶接継目の形式が「完全溶込み溶接の場合」と「部分溶込み溶接の場合」とで異なる。
設問は、最も不適当である。

溶接継目ののど断面の長期許容せん断応力度は、突合せ(完全溶込み溶接)でも、突合せ以外のもの(部分溶込み溶接・隅肉溶接)でも、同じ F/(1.5√3)(建築基準法施行令 第92条)。異なるのは圧縮・引張り・曲げの値。

2
組立溶接において、ビードの長さが短い溶接は、冷却時間が短いことから、塑性変形能力の低下や低温割れが生じる危険性が高い。
設問は、適当である。

組立溶接のビードが短いと、急に冷えて硬くなり、塑性変形能力の低下や低温割れが起きやすい。そのため、ビードの長さの最小値が定められている。

3
高力ボルト摩擦接合部の破断耐力の検討に当たっては、摩擦接合面がすべって支圧接合状態となったことを想定することができる。
設問は、適当である。

摩擦接合部の破断耐力(保有耐力接合の検討など)は、摩擦面がすべって支圧接合の状態になったと考えて求めることができる。

4
高力ボルト摩擦接合の二面せん断の長期許容せん断応力度は、高力ボルトの基準張力T0(単位N/mm²)の0.6倍である。
設問は、適当である。

高力ボルト摩擦接合の長期許容せん断応力度は、一面せん断で0.3T0、二面せん断で0.6T0(建築基準法施行令 第92条の2)。

📖 根拠の法令・基準

建築基準法施行令 第92条(溶接継目ののど断面の許容応力度:せん断は突合せ・突合せ以外とも F/(1.5√3))・第92条の2(高力ボルト摩擦接合:一面せん断 0.3T₀・二面せん断 0.6T₀)

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No.17鉄骨構造の耐震設計(上位のルートによる設計・ルート2 の C₀・ねじれ変形と剛性率・部材群の種別と Ds)

鉄骨構造(耐震設計)最も不適当なもの

鉄骨構造の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1高さ12m、最大スパン10mの建築物を「ルート1-2」によって設計できることを確認したが、「ルート3」によって設計した。
2建築物を「ルート2」で設計したので、標準せん断力係数を0.2として地震力の算定を行った。
3地震時のねじれ変形を抑制する目的で、各階の剛性率ができるだけ大きくなるように建築物を設計した。
4柱及び梁の部材群としての種別がCであったので、種別がAの場合よりも構造特性係数Dsの値を大きくして建築物を設計した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.17

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
高さ12m、最大スパン10mの建築物を「ルート1-2」によって設計できることを確認したが、「ルート3」によって設計した。
設問は、適当である。

下位のルート(ルート1-2)で設計できる建築物を、より詳しい上位のルート(ルート3)で設計してもよい。

2
建築物を「ルート2」で設計したので、標準せん断力係数を0.2として地震力の算定を行った。
設問は、適当である。

ルート2 では、標準せん断力係数C0を0.2以上として地震力を算定し、許容応力度計算と層間変形角・剛性率・偏心率などの確認を行う。

3正答
地震時のねじれ変形を抑制する目的で、各階の剛性率ができるだけ大きくなるように建築物を設計した。
設問は、最も不適当である。

地震時のねじれ変形を抑えるには、重心と剛心のずれを小さくし、偏心率を小さくする。剛性率は、高さ方向の剛性の偏り(ある階だけ柔らかいこと)を見る指標で、ねじれ変形とは直接関係しない。

4
柱及び梁の部材群としての種別がCであったので、種別がAの場合よりも構造特性係数Dsの値を大きくして建築物を設計した。
設問は、適当である。

部材群の種別が C(塑性変形能力が低い)の場合は、種別 A より構造特性係数Dsを大きくする。

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No.18鉄骨構造の設計(降伏比と塑性変形能力・弱軸曲げの許容曲げ応力度・横補剛の箇所数・断面二次半径と許容圧縮応力度)

鉄骨構造(設計)最も不適当なもの

鉄骨構造の設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1梁の塑性変形能力は、使用する鋼材の降伏比が小さいほど向上する。
2弱軸まわりに曲げを受けるH形鋼の許容曲げ応力度は、幅厚比の制限に従う場合、許容引張応力度と同じ値とすることができる。
3梁の弱軸まわりの細長比が200で、梁の全長にわたって均等間隔で横補剛を設ける場合、梁の鋼種がSN400BよりSN490Bのほうが横補剛の必要箇所は多くなる。
4圧縮材の許容圧縮応力度は、鋼材及び部材の座屈長さが同じ場合、座屈軸まわりの断面二次半径が小さいほど大きくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.18

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
梁の塑性変形能力は、使用する鋼材の降伏比が小さいほど向上する。
設問は、適当である。

降伏比(降伏点÷引張強さ)が小さい鋼材ほど、降伏してから破断するまでの余裕が大きく、梁の塑性変形能力が高まる。

2
弱軸まわりに曲げを受けるH形鋼の許容曲げ応力度は、幅厚比の制限に従う場合、許容引張応力度と同じ値とすることができる。
設問は、適当である。

弱軸まわりの曲げでは横座屈が起きないので、幅厚比の制限に従えば、許容曲げ応力度を許容引張応力度と同じ値にできる。

3
梁の弱軸まわりの細長比が200で、梁の全長にわたって均等間隔で横補剛を設ける場合、梁の鋼種がSN400BよりSN490Bのほうが横補剛の必要箇所は多くなる。
設問は、適当である。

梁全長にわたって均等に横補剛を設ける場合の条件は、SN400 で λy≦170+20n、SN490 で λy≦130+20n(n:横補剛の箇所数)。λy=200 なら SN400 は2か所、SN490 は4か所必要で、SN490 のほうが多い。

4正答
圧縮材の許容圧縮応力度は、鋼材及び部材の座屈長さが同じ場合、座屈軸まわりの断面二次半径が小さいほど大きくなる。
設問は、最も不適当である。

細長比λ=(座屈長さ)÷(断面二次半径)なので、断面二次半径が小さいほど細長比が大きくなり、許容圧縮応力度は小さくなる。

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🪨 地盤・基礎(No.19〜No.21)

No.19土質及び地盤(圧密沈下・N値と許容支持力度・極限鉛直支持力・主働土圧)

地盤最も不適当なもの

土質及び地盤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1圧密沈下は、有効応力の増加により、間隙水の排出を伴いながら地盤が徐々に沈下していく現象である。
2地盤の許容支持力度は、標準貫入試験によるN値が同じ場合、一般に、粘性土地盤に比べて砂質土地盤のほうが大きい。
3地盤の極限鉛直支持力は、一般に、土のせん断破壊が生じることにより決定される。
4主働土圧は、地下壁や擁壁が地盤から離れる方向に変位するときに、最終的に一定値に落ち着いた状態で発揮される土圧である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.19

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
圧密沈下は、有効応力の増加により、間隙水の排出を伴いながら地盤が徐々に沈下していく現象である。
設問は、適当である。

圧密沈下は、荷重による有効応力の増加で、間隙水が少しずつ排出され、長い時間をかけて地盤が沈下する現象(主に粘性土)。

2正答
地盤の許容支持力度は、標準貫入試験によるN値が同じ場合、一般に、粘性土地盤に比べて砂質土地盤のほうが大きい。
設問は、最も不適当である。

N値が同じ場合、粘性土は砂質土より強度が大きい(粘性土のN値は小さめに出る)ので、許容支持力度は一般に粘性土地盤のほうが大きい。

3
地盤の極限鉛直支持力は、一般に、土のせん断破壊が生じることにより決定される。
設問は、適当である。

地盤の極限鉛直支持力は、基礎の下の土がすべり面に沿ってせん断破壊することで決まる。

4
主働土圧は、地下壁や擁壁が地盤から離れる方向に変位するときに、最終的に一定値に落ち着いた状態で発揮される土圧である。
設問は、適当である。

主働土圧は、壁が地盤から離れる向きに動いたとき、土圧が下がって一定値に落ち着いた状態の土圧(静止土圧より小さい)。

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No.20杭基礎(弾性支承梁理論の適用条件・水平地盤反力係数と杭頭の曲げモーメント・水平変位・応答変位法)

基礎(杭)最も不適当なもの

杭基礎に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1弾性支承梁理論の適用条件は、地震時の地盤変位が小さく、かつ、杭変形に影響を与える範囲の地盤がほぼ均一とみなせることである。
2長い杭において、杭頭が回転拘束の場合、杭の曲げ剛性、杭幅及び杭に作用する水平力が同じであれば、水平地盤反力係数が大きいほど杭頭の曲げモーメントは小さくなる。
3長い杭において、杭の曲げ剛性、杭幅及び杭に作用する水平力が同じであれば、水平地盤反力係数が大きいほど杭頭の水平変位は大きくなる。
4応答変位法は、地震時の杭頭に作用する水平力と地盤変位を考慮して杭応力等を計算する方法であり、地震時に液状化しやすい軟弱地盤における杭の検討にも適用できる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.20

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
弾性支承梁理論の適用条件は、地震時の地盤変位が小さく、かつ、杭変形に影響を与える範囲の地盤がほぼ均一とみなせることである。
設問は、適当である。

弾性支承梁理論(地盤をばねとみなす方法)は、地震時の地盤の変位が小さく、杭の変形に影響する範囲の地盤がほぼ均一とみなせることが条件。

2
長い杭において、杭頭が回転拘束の場合、杭の曲げ剛性、杭幅及び杭に作用する水平力が同じであれば、水平地盤反力係数が大きいほど杭頭の曲げモーメントは小さくなる。
設問は、適当である。

杭頭を回転拘束した長い杭では、杭頭の曲げモーメントは Q/(2β)、β=(khB/(4EI))1/4。水平地盤反力係数khが大きいほどβが大きくなり、曲げモーメントは小さくなる。

3正答
長い杭において、杭の曲げ剛性、杭幅及び杭に作用する水平力が同じであれば、水平地盤反力係数が大きいほど杭頭の水平変位は大きくなる。
設問は、最も不適当である。

水平地盤反力係数が大きい(地盤が硬い)ほど、地盤が杭を強く支えるので、杭頭の水平変位は小さくなる。

4
応答変位法は、地震時の杭頭に作用する水平力と地盤変位を考慮して杭応力等を計算する方法であり、地震時に液状化しやすい軟弱地盤における杭の検討にも適用できる。
設問は、適当である。

応答変位法は、杭頭の水平力に加えて、地震時の地盤の変位を杭に与えて応力を求める方法で、液状化しやすい軟弱地盤の杭の検討にも使える。

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No.21杭基礎及び直接基礎(負の摩擦力の低減・斜面の近くの杭・根入れによる水平力の低減・即時沈下の計算)

基礎最も不適当なもの

杭基礎及び直接基礎に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1地盤沈下が生じている埋立て地盤において、杭に負の摩擦力が生じる可能性がある場合、杭の表面に潤滑材を塗布することは杭の摩擦力低減に効果がある。
2斜面上部の水平面に建つ建築物を支持する杭基礎に地震力等の水平力が作用した場合、斜面近傍の杭は斜面から離れた杭に比べて、負担せん断力は大きくなる。
3地震時に杭に作用する水平力は、基礎スラブの根入れ深さに応じて一定の範囲で低減できるが、建築物の地上部分の高さが大きいほど、この低減の度合いは小さくなる。
4直接基礎の即時沈下の計算において、粘性土地盤及び砂質土地盤ともに、地盤の変形係数及びポアソン比を適切に設定した弾性体と仮定してもよい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.21

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
地盤沈下が生じている埋立て地盤において、杭に負の摩擦力が生じる可能性がある場合、杭の表面に潤滑材を塗布することは杭の摩擦力低減に効果がある。
設問は、適当である。

杭の表面に潤滑材(瀝青材など)を塗ると、周りの地盤との摩擦が小さくなり、負の摩擦力を減らす効果がある(すべり層付きの杭)。

2正答
斜面上部の水平面に建つ建築物を支持する杭基礎に地震力等の水平力が作用した場合、斜面近傍の杭は斜面から離れた杭に比べて、負担せん断力は大きくなる。
設問は、最も不適当である。

斜面の近くの杭は、斜面側の地盤の抵抗が小さく水平剛性が低いので、同じ水平変位なら斜面から離れた杭より負担するせん断力は小さくなる(そのぶん変形が大きくなる)。

3
地震時に杭に作用する水平力は、基礎スラブの根入れ深さに応じて一定の範囲で低減できるが、建築物の地上部分の高さが大きいほど、この低減の度合いは小さくなる。
設問は、適当である。

地震時に杭に作用する水平力は、基礎スラブの根入れ深さに応じて一定の範囲で低減できるが、地上部分の高さが大きいほど低減の度合いは小さくなる。

4
直接基礎の即時沈下の計算において、粘性土地盤及び砂質土地盤ともに、地盤の変形係数及びポアソン比を適切に設定した弾性体と仮定してもよい。
設問は、適当である。

直接基礎の即時沈下は、粘性土・砂質土とも、変形係数とポアソン比を適切に設定した弾性体と仮定して計算してよい。

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🧱 各種構造・耐震・構造計画・材料(No.22〜No.30)

No.22プレストレストコンクリート構造(復元性・パーシャルプレストレッシング(Ⅱ種)・アンボンド PC鋼材・定着部の支圧)

プレストレストコンクリート構造最も不適当なもの

プレストレストコンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1プレストレストコンクリート部材は、地震による繰返し荷重に対して、ひび割れが閉じて変形も元に戻る復元性を有しており、地震後の残留変形が小さい。
2パーシャルプレストレッシングの設計(Ⅱ種)は、長期設計荷重時に断面に引張応力が生じないように制限するものである。
3アンボンドPC鋼材を用いたポストテンション梁部材では、常時荷重の保持に対して冗長性を高めるために、バックアップシステムを設ける必要がある。
4PC鋼材定着部では、コンクリートの支圧破壊を避けるために、支圧板とコンクリート端面との接触面積が広くなるように設計する。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.22

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
プレストレストコンクリート部材は、地震による繰返し荷重に対して、ひび割れが閉じて変形も元に戻る復元性を有しており、地震後の残留変形が小さい。
設問は、適当である。

プレストレストコンクリートの部材は、プレストレスの力でひび割れが閉じて変形が元に戻る復元性があり、地震後の残留変形が小さい。

2正答
パーシャルプレストレッシングの設計(Ⅱ種)は、長期設計荷重時に断面に引張応力が生じないように制限するものである。
設問は、最も不適当である。

長期設計荷重時に断面に引張応力を生じさせないのは、フルプレストレッシング(Ⅰ種)。パーシャルプレストレッシング(Ⅱ種)は、長期設計荷重時に許容引張応力度以下の引張応力は認め、ひび割れは生じさせない設計(Ⅲ種はひび割れ幅を制限する設計)。

3
アンボンドPC鋼材を用いたポストテンション梁部材では、常時荷重の保持に対して冗長性を高めるために、バックアップシステムを設ける必要がある。
設問は、適当である。

アンボンド PC鋼材は、定着部が壊れると緊張力が一度に失われるので、常時荷重を保持する冗長性を高めるためにバックアップシステムを設ける。

4
PC鋼材定着部では、コンクリートの支圧破壊を避けるために、支圧板とコンクリート端面との接触面積が広くなるように設計する。
設問は、適当である。

PC鋼材の定着部は大きな集中力を受けるので、支圧板とコンクリートとの接触面積を広くして、支圧破壊を避ける。

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No.23各種建築構造(壁式RCと壁式PCaの混用・合成梁のフランジの局部座屈・方向別の構造規定・CFT柱の応力伝達)

各種構造最も不適当なもの

各種建築構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1壁式鉄筋コンクリート構造と壁式プレキャスト鉄筋コンクリート構造は、一つの建築物の同じ階で混用することができない。
2H形断面の鉄骨梁と鉄筋コンクリートスラブを緊結した合成梁では、一般に、下フランジの局部座屈の検討を行う必要があるが、上フランジの局部座屈の検討は省略することができる。
3桁行方向を鉄骨鉄筋コンクリート構造、張り間方向を鉄筋コンクリート構造として設計する場合に、方向別にそれぞれの構造計算等の規定を適用することができる。
4コンクリート充塡鋼管(CFT)造の柱では、梁から伝達されるせん断力の一部を充塡コンクリートに負担させる場合、鋼管と充塡コンクリートとの間で応力伝達ができるように設計する必要がある。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.23

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
壁式鉄筋コンクリート構造と壁式プレキャスト鉄筋コンクリート構造は、一つの建築物の同じ階で混用することができない。
設問は、最も不適当である。

壁式鉄筋コンクリート構造と壁式プレキャスト鉄筋コンクリート構造は、接合部を適切に設計すれば、同じ階で混用することができる。

2
H形断面の鉄骨梁と鉄筋コンクリートスラブを緊結した合成梁では、一般に、下フランジの局部座屈の検討を行う必要があるが、上フランジの局部座屈の検討は省略することができる。
設問は、適当である。

合成梁では、上フランジがスラブと緊結されて局部座屈が拘束されるので、上フランジの局部座屈の検討は省略できる。下フランジは拘束されないので検討が必要。

3
桁行方向を鉄骨鉄筋コンクリート構造、張り間方向を鉄筋コンクリート構造として設計する場合に、方向別にそれぞれの構造計算等の規定を適用することができる。
設問は、適当である。

桁行方向と張り間方向で構造種別が異なる場合は、方向別にそれぞれの構造の構造計算の規定を適用できる。

4
コンクリート充塡鋼管(CFT)造の柱では、梁から伝達されるせん断力の一部を充塡コンクリートに負担させる場合、鋼管と充塡コンクリートとの間で応力伝達ができるように設計する必要がある。
設問は、適当である。

CFT 柱で、梁からのせん断力の一部を充塡コンクリートに負担させる場合は、鋼管とコンクリートの間で応力を伝達できるように(ダイアフラムなどで)設計する。

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No.24制振構造及び免震構造(せん断パネルダンパーの変形角・オイルダンパー・直動型転がり支承・積層ゴムの圧縮応力度)

制振構造・免震構造最も不適当なもの

制振構造及び免震構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1制振構造において、せん断パネルを鋼材ダンパーとして比較的高い剛性の支持部材を介して架構に設置した場合、せん断パネルのせん断変形角は層間変形角に比べて大きくなる。
2制振構造に用いられるオイルダンパーは、建築物の揺れが比較的小さな段階から制振効果を発揮する。
3超高層の免震建築物に用いられる直動型転がり支承は、転倒モーメントによりアイソレータに大きな引張軸力が生じる場合などに採用される。
4免震構造に用いられる積層ゴムアイソレータでは、長期荷重時の外周部の圧縮応力度は、中心部の圧縮応力度より大きくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.24

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
制振構造において、せん断パネルを鋼材ダンパーとして比較的高い剛性の支持部材を介して架構に設置した場合、せん断パネルのせん断変形角は層間変形角に比べて大きくなる。
設問は、適当である。

せん断パネルを剛性の高い支持部材を介して設置すると、層間変位がせん断パネルに集中し、パネルの高さは階高より小さいので、せん断変形角は層間変形角より大きくなる。

2
制振構造に用いられるオイルダンパーは、建築物の揺れが比較的小さな段階から制振効果を発揮する。
設問は、適当である。

オイルダンパーは速度に応じた抵抗力を出すので、揺れが小さい段階から制振効果を発揮する。

3
超高層の免震建築物に用いられる直動型転がり支承は、転倒モーメントによりアイソレータに大きな引張軸力が生じる場合などに採用される。
設問は、適当である。

直動型転がり支承は引張力にも抵抗できるので、超高層の免震建築物で、転倒モーメントによって大きな引張軸力が生じる場合などに使われる。

4正答
免震構造に用いられる積層ゴムアイソレータでは、長期荷重時の外周部の圧縮応力度は、中心部の圧縮応力度より大きくなる。
設問は、最も不適当である。

積層ゴムの長期荷重時の圧縮応力度は、ゴムが横にはみ出そうとするのを鋼板が拘束するため、中心部のほうが外周部より大きくなる(外周部は小さい)。

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No.25建築物の耐震設計(完全スリットと腰壁付き梁の剛性・保有水平耐力の定義・筋かい付き架構の Ds・剛性率による割増し)

耐震設計最も不適当なもの

建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1鉄筋コンクリート造の腰壁付き梁の剛性は、腰壁と柱との間に完全スリットを設けた場合であっても、腰壁の影響を考慮する必要がある。
2保有水平耐力は、建築物の一部又は全体が地震力の作用によって崩壊形を形成する場合において、各階の柱、耐力壁及び筋かいが負担する水平せん断力の和として求められる値である。
3鉄骨造の筋かい付き架構の構造特性係数Dsは、筋かいが所定の条件を満足する場合、柱及び梁の部材群の種別が同一で筋かいのない架構の構造特性係数Dsに比べて、小さくすることができる。
4各階の必要保有水平耐力の算定において、ある階の剛性率が所定の数値未満の場合、全ての階ではなく、当該階のみ必要保有水平耐力を割増しすればよい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
鉄筋コンクリート造の腰壁付き梁の剛性は、腰壁と柱との間に完全スリットを設けた場合であっても、腰壁の影響を考慮する必要がある。
設問は、適当である。

腰壁と柱の間に完全スリットを設けても、腰壁は梁と一体なので、腰壁付き梁の剛性には腰壁の影響を考える。

2
保有水平耐力は、建築物の一部又は全体が地震力の作用によって崩壊形を形成する場合において、各階の柱、耐力壁及び筋かいが負担する水平せん断力の和として求められる値である。
設問は、適当である。

保有水平耐力は、建築物の一部または全体が崩壊形を形成するときに、各階の柱・耐力壁・筋かいが負担する水平せん断力の和。

3正答
鉄骨造の筋かい付き架構の構造特性係数Dsは、筋かいが所定の条件を満足する場合、柱及び梁の部材群の種別が同一で筋かいのない架構の構造特性係数Dsに比べて、小さくすることができる。
設問は、最も不適当である。

筋かい付き架構の構造特性係数Dsは、筋かいの種別が BA なら筋かいのない架構と同じ値で、BB・BC では筋かいの水平力の分担率βuが大きいほど大きくなる(昭和55年建設省告示第1792号)。同じ種別の柱・梁で筋かいのない架構より小さくなることはない。

4
各階の必要保有水平耐力の算定において、ある階の剛性率が所定の数値未満の場合、全ての階ではなく、当該階のみ必要保有水平耐力を割増しすればよい。
設問は、適当である。

剛性率が0.6未満の階の割増し(形状係数Fs)は、その階だけに行えばよい(形状係数Fesは階ごとに求める)。

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No.26建築物の構造設計(超高層の風直交方向の振動・プレストレスの減少率・露出柱脚のせん断耐力・開口のある耐力壁)

構造計画最も不適当なもの

建築物の構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1超高層建築物に作用する風圧力に対する構造計算を行う場合、水平面内での風向に直交する方向及びねじれ方向の建築物の振動についても考慮する必要がある。
2プレストレストコンクリート構造において、クリープ等によるプレストレスの減少率は、一般に、プレテンション方式に比べて、ポストテンション方式のほうが小さい。
3鉄骨構造において、露出柱脚の最大せん断耐力は、一般に、「摩擦により抵抗するせん断耐力」と「アンカーボルトのせん断耐力の和」のいずれか大きいほうとする。
4開口部を有する鉄筋コンクリート造の耐力壁のせん断耐力を計算する場合、開口部の面積の影響を考慮すれば、開口部の長さ及び高さの影響を無視してよい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.26

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
超高層建築物に作用する風圧力に対する構造計算を行う場合、水平面内での風向に直交する方向及びねじれ方向の建築物の振動についても考慮する必要がある。
設問は、適当である。

超高層建築物の風に対する構造計算では、風向の方向だけでなく、風向に直交する方向とねじれ方向の振動も考える。

2
プレストレストコンクリート構造において、クリープ等によるプレストレスの減少率は、一般に、プレテンション方式に比べて、ポストテンション方式のほうが小さい。
設問は、適当である。

プレテンション方式は、緊張力を与えるとコンクリートの弾性短縮がそのまま減少につながるので、プレストレスの減少率は一般にポストテンション方式より大きい(ポストテンション方式のほうが小さい)。

3
鉄骨構造において、露出柱脚の最大せん断耐力は、一般に、「摩擦により抵抗するせん断耐力」と「アンカーボルトのせん断耐力の和」のいずれか大きいほうとする。
設問は、適当である。

露出柱脚の最大せん断耐力は、「摩擦で抵抗するせん断耐力」と「アンカーボルトのせん断耐力の和」の大きいほうとする(両者を足し合わせない)。

4正答
開口部を有する鉄筋コンクリート造の耐力壁のせん断耐力を計算する場合、開口部の面積の影響を考慮すれば、開口部の長さ及び高さの影響を無視してよい。
設問は、最も不適当である。

開口のある耐力壁のせん断耐力は、開口の面積比だけでなく、開口の長さ比・高さ比による低減率も求め、そのうち最も小さいものを使って低減する。長さや高さの影響は無視できない。

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No.27木材及び木質系材料(常時湿潤状態の許容応力度・集成材のせん断・短期と長期の許容応力度の比・機械等級区分構造用製材)

材料(木材)最も不適当なもの

木材及び木質系材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1木材を常時湿潤状態にある部分に使用する場合、繊維方向の許容応力度は、所定の割合で減じた数値とする。
2繊維方向のせん断に対する許容応力度は、一般に、同樹種であれば、構造用製材より構造用集成材のほうが大きい。
3木材の繊維方向の短期許容応力度は、積雪時の構造計算以外の場合、長期許容応力度の2倍と定められている。
4製材の日本農林規格において、機械等級区分構造用製材は、構造用製材のうち、人工乾燥処理を施した材のヤング係数を機械によって測定し、等級区分したものである。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.27

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
木材を常時湿潤状態にある部分に使用する場合、繊維方向の許容応力度は、所定の割合で減じた数値とする。
設問は、適当である。

基礎ぐい・水槽・浴室など常時湿潤状態にある部分に使う木材の許容応力度は、70%に相当する数値とする(建築基準法施行令 第89条第3項)。

2
繊維方向のせん断に対する許容応力度は、一般に、同樹種であれば、構造用製材より構造用集成材のほうが大きい。
設問は、適当である。

構造用集成材は、ひき板の欠点が分散されるので、同じ樹種なら構造用製材より基準強度が大きく、繊維方向のせん断の許容応力度も大きい。

3正答
木材の繊維方向の短期許容応力度は、積雪時の構造計算以外の場合、長期許容応力度の2倍と定められている。
設問は、最も不適当である。

木材の繊維方向の許容応力度は、長期が1.1F/3、短期が2F/3(建築基準法施行令 第89条第1項)。短期は長期の 2÷1.1≒1.82倍で、2倍ではない。

4
製材の日本農林規格において、機械等級区分構造用製材は、構造用製材のうち、人工乾燥処理を施した材のヤング係数を機械によって測定し、等級区分したものである。
設問は、適当である。

機械等級区分構造用製材は、構造用製材のうち、人工乾燥処理をした材のヤング係数を機械で測定し、等級区分したもの(製材の日本農林規格)。

📖 根拠の法令・基準

建築基準法施行令 第89条第1項(長期 1.1F/3・短期 2F/3)・第3項(常時湿潤状態は70%)

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No.28コンクリート(載荷速度と圧縮強度・水セメント比と引張強度・曲げ強度・ヤング係数)

材料(コンクリート)最も不適当なもの

コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1圧縮強度試験用供試体を用いた圧縮強度試験において、コンクリートの圧縮強度は、一般に、載荷速度が大きいほど小さい。
2コンクリートの引張強度は、一般に、水セメント比が大きいほど小さい。
3コンクリートの曲げ強度は、一般に、引張強度が大きいほど大きい。
4コンクリートのヤング係数は、一般に、水セメント比が小さいほど大きい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.28

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
圧縮強度試験用供試体を用いた圧縮強度試験において、コンクリートの圧縮強度は、一般に、載荷速度が大きいほど小さい。
設問は、最も不適当である。

圧縮強度試験では、載荷速度が大きいほど圧縮強度は大きく出る。そのため、試験の載荷速度は規格で定められている。

2
コンクリートの引張強度は、一般に、水セメント比が大きいほど小さい。
設問は、適当である。

水セメント比が大きいほど、コンクリートの強度は小さくなり、引張強度も小さくなる。

3
コンクリートの曲げ強度は、一般に、引張強度が大きいほど大きい。
設問は、適当である。

曲げ強度は、引張強度が大きいほど大きい(曲げ強度は引張強度の約2倍)。

4
コンクリートのヤング係数は、一般に、水セメント比が小さいほど大きい。
設問は、適当である。

水セメント比が小さいほど強度が大きくなり、ヤング係数も大きくなる。

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No.29鋼材(シャルピー吸収エネルギー・SN490B の基準強度・SN400 の板厚の許容差・リンと硫黄)

材料(鋼材)最も不適当なもの

鋼材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1シャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが大きい鋼材を使用することは、溶接部の脆性的破壊を防ぐために有効である。
2板厚40mm以下の建築構造用圧延鋼材SN490Bについて、基準強度Fは325N/mm²であり、短期荷重に対する許容引張応力度はこれに等しい。
3建築構造用圧延鋼材SN400の鋼板の厚さのマイナス許容差は、一般構造用圧延鋼材SS400と同じである。
4リン(P)は鋼材及び溶接部の靱性を劣化させ、硫黄(S)は鋼の延性や靱性に悪影響を及ぼすので、これらの含有量が少ない鋼材を使用することが望ましい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.29

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
シャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが大きい鋼材を使用することは、溶接部の脆性的破壊を防ぐために有効である。
設問は、適当である。

シャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが大きい鋼材は靱性が高く、溶接部の脆性的な破壊を防ぐのに有効。

2
板厚40mm以下の建築構造用圧延鋼材SN490Bについて、基準強度Fは325N/mm²であり、短期荷重に対する許容引張応力度はこれに等しい。
設問は、適当である。

板厚40mm以下の SN490B の基準強度Fは325N/mm²で、短期の許容引張応力度はFと同じ。

3正答
建築構造用圧延鋼材SN400の鋼板の厚さのマイナス許容差は、一般構造用圧延鋼材SS400と同じである。
設問は、最も不適当である。

建築構造用圧延鋼材(SN材)は、板厚のマイナス側の許容差を、一般構造用圧延鋼材(SS材)より厳しく(小さく)定めている(断面の欠損による耐力の不足を防ぐため)。

4
リン(P)は鋼材及び溶接部の靱性を劣化させ、硫黄(S)は鋼の延性や靱性に悪影響を及ぼすので、これらの含有量が少ない鋼材を使用することが望ましい。
設問は、適当である。

リン(P)と硫黄(S)は、鋼の靱性や延性を下げるので、含有量が少ない鋼材が望ましい(SN材の B・C 種は上限を厳しくしている)。

📖 根拠の法令・基準

平成12年建設省告示第2464号(SN490B の基準強度 F:板厚40mm以下で325N/mm²)

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No.30建築物等の構造計画及び構造設計(塀の地下部分の水平震度・CFT のコンファインド効果・プレキャストのかぶり厚さ・鋼管杭の腐食代)

構造計画最も不適当なもの

建築物等の構造計画及び構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1補強コンクリートブロック造の塀の構造計算に用いる地下部分の水平震度は、建築物の地下部分と同様に計算することができる。
2コンクリート充塡鋼管(CFT)造柱の特徴の一つであるコンファインド効果は、短柱において角形鋼管より円形鋼管のほうがその効果が高い。
3国土交通大臣が定めた構造方法によるプレキャスト鉄筋コンクリート造の柱及び梁における、鉄筋に対する最小かぶり厚さは、鉄筋コンクリート造の場合と同じ厚さである。
4鋼管杭の設計においては、地盤が強い酸性ではない場合、一般に、その鋼管の腐食代として厚さ1mmを見込む。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.30

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
補強コンクリートブロック造の塀の構造計算に用いる地下部分の水平震度は、建築物の地下部分と同様に計算することができる。
設問は、適当である。

補強コンクリートブロック造の塀の地下部分の水平震度は、建築物の地下部分と同じように計算してよい。

2
コンクリート充塡鋼管(CFT)造柱の特徴の一つであるコンファインド効果は、短柱において角形鋼管より円形鋼管のほうがその効果が高い。
設問は、適当である。

円形鋼管は充塡コンクリートを周りから均等に拘束できるので、コンファインド効果は角形鋼管より円形鋼管のほうが高い(特に短柱)。

3正答
国土交通大臣が定めた構造方法によるプレキャスト鉄筋コンクリート造の柱及び梁における、鉄筋に対する最小かぶり厚さは、鉄筋コンクリート造の場合と同じ厚さである。
設問は、最も不適当である。

国土交通大臣が定めた構造方法によるプレキャスト鉄筋コンクリートの部材は、工場で精度よく造られるので、建築基準法施行令 第79条第1項のかぶり厚さ(柱・梁は3cm以上)を適用せず(同条第2項)、それより小さいかぶり厚さにできる(平成13年国土交通省告示第1372号)。

4
鋼管杭の設計においては、地盤が強い酸性ではない場合、一般に、その鋼管の腐食代として厚さ1mmを見込む。
設問は、適当である。

鋼管杭は、地盤が強い酸性でなければ、腐食代として一般に厚さ1mmを見込む。

📖 根拠の法令・基準

建築基準法施行令 第79条(第1項:柱・梁のかぶり厚さ3cm以上など。第2項:国土交通大臣が定めた構造方法を用いる部材などは第1項を適用しない)

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令和7年の合格基準点(学科の試験)

配点は各問題1点(学科Ⅰ・Ⅱは各20点、学科Ⅲ・Ⅳは各30点、学科Ⅴは25点、合計125点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。

学科Ⅰ
計画
学科Ⅱ
環境・設備
学科Ⅲ
法規
学科Ⅳ
構造
学科Ⅴ
施工
総得点
合格基準点11点11点16点16点13点88点

※ 合格基準点は、各科目は過半の得点、総得点はおおむね90点程度を基本的な水準として想定し、令和7年は総じて難度が高かったことから、総得点の基準点が88点とされました。

出典:建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」

💡 構造は何点を目指すか

令和7年の構造の基準点は16点(30点中)でした。構造は前半に計算問題がまとまって出る科目です。計算問題は解き方の型を身につければ確実に得点でき、後半の各種構造・材料は過去問のくり返しが効きます。

ほかの年度・ほかの科目の過去問

この記事の問題文と図は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和7年 一級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。

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