【過去問題】令和2年 一級建築士 環境・設備 全20問【解答・解説付】※完全無料

令和2年|一級建築士 環境・設備|年度別・解答解説付(資格教材キング)

📝 令和2年(2020年)一級建築士 学科Ⅱ
令和2年 一級建築士「環境・設備」
全20問の解答・解説

令和2年(2020年7月12日実施)の一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)の全20問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。環境工学(熱・空気・光・音・色)と建築設備(空調・給排水・電気・防災)から出題されます。令和2年は環境・設備の合格基準点が10点に補正されました。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

運営者 トトまる
監修・執筆:運営者「トトまる」
一級建築士建築基準適合判定資格者
この記事の使い方
1
解く
本番と同じように、答えを1つ選ぶ
⏱ 本番のペース:1問 約3分
2
確かめる
「解答・解説を見る」を開き、選択肢ごとの正誤の理由を確認する
3
復習する
間違えた分野は、ほかの年度の同じ分野(毎年おおむね同じ順番)で解き直す
✏️ No.1 から解きはじめる(全20問)

目次 表示

令和2年 一級建築士試験(学科)の概要

試験日
2020年7月12日(日)
令和2年・学科の試験
法令の基準日
令和2年1月1日
法令がからむ問題はこの日の法令
出題
20問・四肢択一
計画と合わせて2時間
合格基準点
10点/20点
原則から補正・総得点88点以上も必要
学科の合格率
20.7%
実受験者30,409人・合格者6,295人
出題の範囲
環境工学・建築設備
設備機器の概要を含む
📌 出典と、この記事の読み方

問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。

解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は令和2年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。

分野ごとの問題一覧

🌡️ 環境工学の用語・熱貫流率・湿り空気・熱性能・防火(No.1〜No.5)

No.1環境工学の用語(PMV・色温度・音響エネルギー密度レベル・実効放射)

環境工学(用語)最も不適当なもの

環境工学における用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1PMVは、室内における人の温熱感覚に関係する、気温、放射温度、相対湿度、気流速度、人体の代謝量及び着衣量を考慮した温熱環境指標である。
2色温度は、光源の光色を、それと近似する色度の光を放つ黒体の絶対温度で表したものである。
3音響エネルギー密度レベルは、音のもつ単位体積当たりの力学的エネルギー量を、デシベル表示したものである。
4実効放射(夜間放射)は、地表における長波長放射収支であり、日中を除く夜間の「大気放射と地表面放射との差」のことである。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.1

▼ 解答・解説を見る(No.1)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も不適当なものは、4である。
1
PMVは、室内における人の温熱感覚に関係する、気温、放射温度、相対湿度、気流速度、人体の代謝量及び着衣量を考慮した温熱環境指標である。
設問は、適当である。

PMV は、気温・放射温度・相対湿度・気流速度の環境の4要素と、代謝量・着衣量の人の2要素を考えた温熱環境の指標。

2
色温度は、光源の光色を、それと近似する色度の光を放つ黒体の絶対温度で表したものである。
設問は、適当である。

色温度は、光源の光の色を、それに近い色の光を出す黒体の絶対温度(K)で表したもの。

3
音響エネルギー密度レベルは、音のもつ単位体積当たりの力学的エネルギー量を、デシベル表示したものである。
設問は、適当である。

音響エネルギー密度レベルは、音の単位体積当たりのエネルギー(音響エネルギー密度)を、基準の値との比でデシベル表示したもの。

4正答
実効放射(夜間放射)は、地表における長波長放射収支であり、日中を除く夜間の「大気放射と地表面放射との差」のことである。
設問は、最も不適当である。

実効放射は、地表から上向きに出る長波長の放射と、大気から下向きにくる放射の差(地表の長波長の放射の収支)で、昼も夜も生じている。夜間に目立つので夜間放射ともいうが、「日中を除く夜間の」放射収支ではない。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.2外壁の熱貫流率(断熱の位置・熱伝導抵抗・表面の放射率・風速)

環境工学(伝熱)最も不適当なもの

外壁の熱貫流率に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1外壁の熱貫流率は、外壁と屋根や床等との取合い部における熱伝導を考慮しない場合、一般に、構造体の室内側で断熱するよりも室外側で断熱するほうが小さくなる。
2外壁を構成する各部材の熱伝導抵抗が大きくなると、一般に、熱貫流率は小さくなる。
3外壁表面の放射率が大きくなると、一般に、熱貫流率は大きくなる。
4屋外の風速が大きくなると、一般に、熱貫流率は大きくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.2

▼ 解答・解説を見る(No.2)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
外壁の熱貫流率は、外壁と屋根や床等との取合い部における熱伝導を考慮しない場合、一般に、構造体の室内側で断熱するよりも室外側で断熱するほうが小さくなる。
設問は、最も不適当である。

外壁の熱貫流率は、構成する材料の熱抵抗の合計で決まるので、取合い部の熱橋を考えなければ、内断熱でも外断熱でも同じになる。

2
外壁を構成する各部材の熱伝導抵抗が大きくなると、一般に、熱貫流率は小さくなる。
設問は、適当である。

各部材の熱伝導抵抗(厚さ÷熱伝導率)が大きくなると、壁全体の熱抵抗が増えるので、熱貫流率は小さくなる。

3
外壁表面の放射率が大きくなると、一般に、熱貫流率は大きくなる。
設問は、適当である。

外壁の表面の放射率が大きいと、放射による熱伝達が大きくなって表面の熱伝達抵抗が小さくなるので、熱貫流率は大きくなる。

4
屋外の風速が大きくなると、一般に、熱貫流率は大きくなる。
設問は、適当である。

屋外の風速が大きいと、屋外側の表面の対流熱伝達率が大きくなるので、熱貫流率は大きくなる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.3室内の湿り空気(相対湿度と水蒸気量・露点温度・乾球温度と湿球温度・相対湿度を保った加熱)

環境工学(湿り空気)最も不適当なもの

室内の湿り空気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、対象とする湿り空気は1気圧とし、また、室内は無風状態とする。

1相対湿度が同一でも、乾球温度が異なれば、空気1㎥中に含まれる水蒸気量は異なる。
2乾球温度が一定の場合、相対湿度が低くなるほど露点温度は低くなる。
3乾球温度と湿球温度が与えられれば、その空気の相対湿度及び水蒸気分圧を求めることができる。
4相対湿度を一定に保ったまま乾球温度を上昇させるには、加熱と除湿を同時に行う必要がある。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3

▼ 解答・解説を見る(No.3)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も不適当なものは、4である。
1
相対湿度が同一でも、乾球温度が異なれば、空気1㎥中に含まれる水蒸気量は異なる。
設問は、適当である。

相対湿度は、その温度で含みうる最大の水蒸気量に対する割合なので、相対湿度が同じでも、乾球温度が違えば空気1㎥中の水蒸気量は違う。

2
乾球温度が一定の場合、相対湿度が低くなるほど露点温度は低くなる。
設問は、適当である。

乾球温度が同じなら、相対湿度が低いほど水蒸気量が少ないので、露点温度は低くなる。

3
乾球温度と湿球温度が与えられれば、その空気の相対湿度及び水蒸気分圧を求めることができる。
設問は、適当である。

乾球温度と湿球温度がわかれば、湿り空気線図などから、その空気の相対湿度・水蒸気分圧(絶対湿度)を求められる。

4正答
相対湿度を一定に保ったまま乾球温度を上昇させるには、加熱と除湿を同時に行う必要がある。
設問は、最も不適当である。

温度を上げると、その温度で含みうる水蒸気量が増えるので、相対湿度を一定に保つには、加熱と同時に加湿して水蒸気量を増やす必要がある。除湿するのではない。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.4熱容量と断熱性能が違う建築物の暖房時の室温変動(組合せ)

環境工学(伝熱・熱容量)最も適当なもの(組合せ)

図-1のA~Dに示すような熱性能(熱容量と断熱性能)を有する建築物について、室内空間の暖房開始前から暖房停止後までの室温変動を、図-2のイ~ニとして模式的に示している。A~Dとイ~ニとの組合せとして、最も適当なものは、次のうちどれか。ただし、A~Dの室形状・暖房時間・発熱量は同一であり、AとC、BとDの断熱性能は同一であるものとする。

No.4の図
図を押すと大きく表示します
ABCD
1.ハロニイ
2.ハイニロ
3.ニイハロ
4.ニロハイ

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.4

▼ 解答・解説を見る(No.4)▲ 解答・解説を閉じる
正答2最も適当なものは、2である。
1
ハ/ロ/ニ/イ
設問は、不適当である。

B(熱容量が小さく断熱性能が高い)はすぐに暖まって高い室温になる「イ」で、D(熱容量が大きく断熱性能が高い)はゆっくり暖まって冷めにくい「ロ」。B と D が逆。

2正答
ハ/イ/ニ/ロ
設問は、最も適当である。

熱容量が小さいと室温は早く上がって早く下がり、熱容量が大きいとゆっくり上がってゆっくり下がる。断熱性能が高いほど、到達する室温が高い。
・A(熱容量小・断熱低):すぐ上がるが室温は低め、停止後すぐ下がる=ハ
・B(熱容量小・断熱高):すぐ上がって室温が高い、停止後すぐ下がる=イ
・C(熱容量大・断熱低):ゆっくり上がり室温は低い=ニ
・D(熱容量大・断熱高):ゆっくり上がって高くなり、停止後もゆっくり下がる=ロ

3
ニ/イ/ハ/ロ
設問は、不適当である。

A(熱容量小・断熱低)は早く暖まるので「ハ」、C(熱容量大・断熱低)はゆっくりで室温も低い「ニ」。A と C が逆。

4
ニ/ロ/ハ/イ
設問は、不適当である。

A と C、B と D の組合せがどちらも逆。熱容量が大きい C・D は室温の変化がゆるやかな「ニ」「ロ」になる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.5建築物の防火・防災(安全区画の排煙口の位置・面積区画と階段配置・自然排煙の効果・水平避難方式)

環境工学(防火・防災)最も不適当なもの

建築物における防火・防災に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1安全区画を自然排煙とする場合、避難方向と同一の方向に排煙口を設けることが望ましい。
2大規模店舗の売場内に防火区画(面積区画)を設ける場合の階段配置について、防火区画された売場ごとの避難時間と避難扉幅当たりの避難者人数が概ね均等になるように計画することが望ましい。
3自然排煙の排煙量は、煙層の温度と厚さに依存し、煙層の温度が低いときや天井高が低いときにおいては排煙効果が小さい。
4病院等で採用される水平避難方式は、階段での自力避難が困難な者などを出火したエリアから隣接する防火区画されたエリアへ移動させ、避難時間の余裕を生み出したうえで、介助避難させる方法である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.5

▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
安全区画を自然排煙とする場合、避難方向と同一の方向に排煙口を設けることが望ましい。
設問は、最も不適当である。

安全区画(廊下など)を自然排煙とする場合、煙が避難する人と同じ方向へ流れないよう、排煙口は避難方向と反対側に設けるのが望ましい。避難方向と同じ方向に設けると、人が煙を追いかけて避難することになる。

2
大規模店舗の売場内に防火区画(面積区画)を設ける場合の階段配置について、防火区画された売場ごとの避難時間と避難扉幅当たりの避難者人数が概ね均等になるように計画することが望ましい。
設問は、適当である。

大規模店舗の売場を防火区画(面積区画)に分けるときは、区画ごとの避難時間や、避難扉の幅当たりの避難者数がほぼ均等になるよう、階段を配置するのが望ましい。

3
自然排煙の排煙量は、煙層の温度と厚さに依存し、煙層の温度が低いときや天井高が低いときにおいては排煙効果が小さい。
設問は、適当である。

自然排煙の排煙量は、煙の温度(浮力)と煙層の厚さで決まり、煙の温度が低いときや天井が低い(煙層が薄い)ときは排煙の効果が小さい。

4
病院等で採用される水平避難方式は、階段での自力避難が困難な者などを出火したエリアから隣接する防火区画されたエリアへ移動させ、避難時間の余裕を生み出したうえで、介助避難させる方法である。
設問は、適当である。

水平避難方式は、階段で自力避難が難しい人を、出火したエリアから隣の防火区画のエリアへ水平に移して、時間の余裕をつくってから介助避難する方法で、病院などで用いる。

↑ 問題の一覧へ戻る

💡 日照・採光・照明・色彩・音(No.6〜No.10)

No.6日照・日射・採光(設計用全天空照度・頂側窓・昼光率・天空日射量)

環境工学(日照・日射・採光)最も不適当なもの

日照・日射・採光に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1昼光により室内の最低照度を確保するための設計用全天空照度には、一般に、暗い日の値である5,000lxが用いられる。
2頂側窓は、高所において鉛直や鉛直に近い向きで設置される窓をいい、特に北側採光に用いると安定した光環境を得ることができる。
3昼光率は、窓外に見える建築物や樹木の有無にかかわらず、室中央では一定の値となる。
4水平面天空日射量は、大気透過率が大きいほど、小さくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.6

▼ 解答・解説を見る(No.6)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
昼光により室内の最低照度を確保するための設計用全天空照度には、一般に、暗い日の値である5,000lxが用いられる。
設問は、適当である。

昼光で室内の最低照度を確保する計画では、設計用全天空照度に、暗い日の値の5,000lxを使うのが一般的(普通の日は15,000lx)。

2
頂側窓は、高所において鉛直や鉛直に近い向きで設置される窓をいい、特に北側採光に用いると安定した光環境を得ることができる。
設問は、適当である。

頂側窓は、高い位置に鉛直や鉛直に近い向きで設ける窓で、北向きにすると直射日光が入らず、安定した光環境が得られる(美術館の展示室など)。

3正答
昼光率は、窓外に見える建築物や樹木の有無にかかわらず、室中央では一定の値となる。
設問は、最も不適当である。

昼光率は、窓の大きさ・位置のほか、窓の外に見える建築物や樹木(天空を遮るもの)によっても変わる。窓外の状況にかかわらず一定にはならない。

4
水平面天空日射量は、大気透過率が大きいほど、小さくなる。
設問は、適当である。

大気透過率が大きい(空気が澄んでいる)ほど、直達日射が増え、大気中で散乱される天空日射は小さくなる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.7照明(光束発散度・輝度の対比と視力・光束・照度均斉度)

環境工学(照明)最も不適当なもの

照明に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1反射面の光束発散度は、その面の輝度に反射率を乗じたものである。
2白い背景のもとで黒い文字を読むような場合、対象と背景の輝度の対比が大きいほど視力が上がる。
3光束は、単位時間当たりに流れる可視光範囲の放射エネルギーの量に比視感度の重みづけを行った値である。
4一般に、照度均斉度が大きい視作業面ほど、照度分布が均一に近いものとなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.7

▼ 解答・解説を見る(No.7)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
反射面の光束発散度は、その面の輝度に反射率を乗じたものである。
設問は、最も不適当である。

反射面の光束発散度(面から出る光束の密度)は、照度に反射率を掛けた値。均等拡散面では、光束発散度=π×輝度 の関係がある。輝度に反射率を掛けたものではない。

2
白い背景のもとで黒い文字を読むような場合、対象と背景の輝度の対比が大きいほど視力が上がる。
設問は、適当である。

白地に黒い文字のように、対象と背景の輝度の対比が大きいほど、文字が見えやすく視力が上がる。

3
光束は、単位時間当たりに流れる可視光範囲の放射エネルギーの量に比視感度の重みづけを行った値である。
設問は、適当である。

光束は、単位時間に流れる可視光の放射エネルギーを、人の目の感度(比視感度)で重みづけした量。

4
一般に、照度均斉度が大きい視作業面ほど、照度分布が均一に近いものとなる。
設問は、適当である。

照度均斉度(最小照度÷平均照度など)が大きい(1に近い)ほど、照度の分布が均一に近い。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.8色彩(ジャッドの色彩調和・明所視の明るさ・加法混色・マンセルの明度)

環境工学(色彩)最も不適当なもの

色彩に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1ジャッド(D. B. Judd)がまとめた色彩調和の秩序性の原理によると、色相環における等間隔配色は調和する。
2明所視において、ある面からの放射エネルギーが同じ場合、緑色に比べて赤色のほうが光の強さを強く感じられる。
3色光の加法混色においては、混ぜ合わせる光を増やすほど、白色に近くなる。
4マンセル表色系におけるバリュー(明度)は、0から10までの数値で表される。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.8

▼ 解答・解説を見る(No.8)▲ 解答・解説を閉じる
正答2最も不適当なものは、2である。
1
ジャッド(D. B. Judd)がまとめた色彩調和の秩序性の原理によると、色相環における等間隔配色は調和する。
設問は、適当である。

ジャッドの色彩調和の原理の一つ「秩序の原理」では、色相環を等間隔に分けた配色のように、規則的に選んだ色は調和するとされる。

2正答
明所視において、ある面からの放射エネルギーが同じ場合、緑色に比べて赤色のほうが光の強さを強く感じられる。
設問は、最も不適当である。

明るい所(明所視)では、目は約555nmの黄緑の光に最も感度が高いので、同じ放射エネルギーなら、赤より緑のほうが明るく感じる。

3
色光の加法混色においては、混ぜ合わせる光を増やすほど、白色に近くなる。
設問は、適当である。

色光の加法混色では、混ぜる光を増やすほど明るくなり、白に近づく。

4
マンセル表色系におけるバリュー(明度)は、0から10までの数値で表される。
設問は、適当である。

マンセル表色系のバリュー(明度)は、理想的な黒を0、理想的な白を10として、0〜10で表す。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.9音響(平均吸音率と音圧レベル・点音源の距離減衰・セイビンの残響式・空気の音響吸収)

環境工学(音)最も不適当なもの

音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1拡散性の高い室に音響パワーが一定の音源がある場合、室の平均吸音率が2倍になると、室内平均音圧レベルは約3dB減少する。
2自由音場において、無指向性点音源から25m離れた位置における音圧レベルの値が約70dBの場合、100m離れた位置における音圧レベルは約58dBになる。
3セイビン(Sabine)の残響式による残響時間は、室容積に比例し、室の等価吸音面積に反比例する。
4屋外において、遠方の音源から伝搬する音の強さは、空気の音響吸収によって、低周波数域の音ほど減衰する。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.9

▼ 解答・解説を見る(No.9)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も不適当なものは、4である。
1
拡散性の高い室に音響パワーが一定の音源がある場合、室の平均吸音率が2倍になると、室内平均音圧レベルは約3dB減少する。
設問は、適当である。

拡散音場では、吸音力が2倍になると室内の平均音圧レベルは 10log2 で約3dB下がる。

2
自由音場において、無指向性点音源から25m離れた位置における音圧レベルの値が約70dBの場合、100m離れた位置における音圧レベルは約58dBになる。
設問は、適当である。

自由音場の点音源では、距離が2倍になるごとに約6dB下がる。25mから100mは4倍の距離なので約12dB下がり、70−12=約58dB。

3
セイビン(Sabine)の残響式による残響時間は、室容積に比例し、室の等価吸音面積に反比例する。
設問は、適当である。

セイビンの残響式では、残響時間=0.161×室容積÷等価吸音面積で、室容積に比例し、等価吸音面積に反比例する。

4正答
屋外において、遠方の音源から伝搬する音の強さは、空気の音響吸収によって、低周波数域の音ほど減衰する。
設問は、最も不適当である。

空気の音響吸収(空気による減衰)は、高い周波数の音ほど大きい。遠くから伝わる音は高音が減衰して、低い音が残って聞こえる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.10吸音・遮音(多孔質材料の厚さ・孔あき板の吸音・質量則と実測値・多孔質材料の被覆)

環境工学(音)最も不適当なもの

吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1剛壁に密着させて設置する多孔質吸音材料を厚くすると、一般に、低周波数域における吸音率が上昇する。
2孔あき板を用いた吸音構造においては、孔と背後空気層とが共鳴器として機能することによって吸音する。
3単層壁の音響透過損失の値は、質量則を用いた予測値よりも、実測値のほうが大きくなる傾向がある。
4多孔質吸音材料においては、その表面を通気性の低い材料によって被覆すると、高周波数域の吸音率が低下する。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.10

▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
剛壁に密着させて設置する多孔質吸音材料を厚くすると、一般に、低周波数域における吸音率が上昇する。
設問は、適当である。

剛壁に密着させた多孔質吸音材料を厚くすると、低い周波数の吸音率が上がる。

2
孔あき板を用いた吸音構造においては、孔と背後空気層とが共鳴器として機能することによって吸音する。
設問は、適当である。

孔あき板の吸音構造は、板の孔と背後の空気層が共鳴器(ヘルムホルツ共鳴器)として働き、共鳴周波数付近の音をよく吸う。

3正答
単層壁の音響透過損失の値は、質量則を用いた予測値よりも、実測値のほうが大きくなる傾向がある。
設問は、最も不適当である。

一重の壁の実際の透過損失は、斜めに入射する音やコインシデンス効果の影響があるので、質量則による予測値より小さくなる傾向がある。

4
多孔質吸音材料においては、その表面を通気性の低い材料によって被覆すると、高周波数域の吸音率が低下する。
設問は、適当である。

多孔質吸音材料の表面を通気性の低い材料で覆うと、音が材料に入りにくくなり、高い周波数の吸音率が下がる。

↑ 問題の一覧へ戻る

🌀 熱源・空気調和・換気設備(No.11〜No.13)

No.11熱源のエネルギー効率(水熱源ヒートポンプ・部分負荷のCOP・水蓄熱槽・遠心冷凍機の冷水出口温度)

建築設備(空気調和・熱源)最も不適当なもの

COP(成績係数)等、空気調和設備に使用される熱源のエネルギー効率に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1井水を熱源水とする水熱源ヒートポンプは、一般に、熱源水の温度が冷房時には外気温度よりも低く、暖房時には外気温度よりも高いので、空気熱源ヒートポンプに比べてCOPが高い。
2省エネルギー性能が高い冷凍機の選定に当たっては、定格条件のCOPとともに、年間で発生頻度が高い部分負荷運転時のCOPも考慮する。
3水蓄熱槽の採用は、一般に、熱源を全負荷運転することによる高効率運転に加えて、冷水ポンプや冷却水に係る熱源補機も含めた熱源システムのエネルギー効率を高めることができる。
4遠心冷凍機の冷水出口温度を高く設定すると、COPは低くなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11

▼ 解答・解説を見る(No.11)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も不適当なものは、4である。
1
井水を熱源水とする水熱源ヒートポンプは、一般に、熱源水の温度が冷房時には外気温度よりも低く、暖房時には外気温度よりも高いので、空気熱源ヒートポンプに比べてCOPが高い。
設問は、適当である。

井水の温度は一年中ほぼ一定で、夏は外気より低く冬は外気より高いので、井水を熱源にする水熱源ヒートポンプは、空気熱源ヒートポンプよりCOPが高い。

2
省エネルギー性能が高い冷凍機の選定に当たっては、定格条件のCOPとともに、年間で発生頻度が高い部分負荷運転時のCOPも考慮する。
設問は、適当である。

冷凍機は一年の大半を部分負荷で運転するので、省エネ性能の高い機種を選ぶには、定格のCOPだけでなく、発生頻度の高い部分負荷運転時のCOPも考える。

3
水蓄熱槽の採用は、一般に、熱源を全負荷運転することによる高効率運転に加えて、冷水ポンプや冷却水に係る熱源補機も含めた熱源システムのエネルギー効率を高めることができる。
設問は、適当である。

水蓄熱槽を使うと、熱源を効率のよい全負荷で運転できるうえ、ポンプや冷却水系の補機も含めた熱源システム全体のエネルギー効率を高められる。

4正答
遠心冷凍機の冷水出口温度を高く設定すると、COPは低くなる。
設問は、最も不適当である。

遠心冷凍機の冷水出口温度を高く設定すると、蒸発温度が上がって冷凍サイクルの圧縮の仕事が小さくなるので、COPは高くなる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.12空気調和・換気設備(ナイトパージ・冷却塔フリークーリング・デシカント空調・放射暖房)

建築設備(空気調和)最も不適当なもの

空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1ナイトパージは、夜間に外気導入を行い、翌日の空調立上げ負荷を減らす省エネルギー手法で、一般に、昼間の外気冷房よりも低い外気温度まで利用できる。
2冷却塔フリークーリングは、冷却塔ファンを動かすことなく、冷凍機の冷却水を冷やす省エネルギー手法である。
3デシカント空調は、コージェネレーションシステムに組み合わせることで排熱が利用可能となり、コージェネレーションシステムの総合効率の向上に寄与することができる。
4放射暖房方式は、放射パネルが高い放射率をもつ必要があり、反射率の高い受照面には十分な効果を及ぼすことができない。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12

▼ 解答・解説を見る(No.12)▲ 解答・解説を閉じる
正答2最も不適当なものは、2である。
1
ナイトパージは、夜間に外気導入を行い、翌日の空調立上げ負荷を減らす省エネルギー手法で、一般に、昼間の外気冷房よりも低い外気温度まで利用できる。
設問は、適当である。

ナイトパージは、夜間に冷たい外気を取り入れて建物を冷やし、翌朝の空調の立上げ負荷を減らす手法。人がいない夜間なので、昼間の外気冷房より低い外気温度まで使える。

2正答
冷却塔フリークーリングは、冷却塔ファンを動かすことなく、冷凍機の冷却水を冷やす省エネルギー手法である。
設問は、最も不適当である。

冷却塔フリークーリングは、外気温度が低い時期に、冷却塔(ファンを運転する)で冷やした水を使って冷水をつくり、冷凍機を止める省エネの手法。冷却塔ファンを動かさずに冷凍機の冷却水を冷やす手法ではない。

3
デシカント空調は、コージェネレーションシステムに組み合わせることで排熱が利用可能となり、コージェネレーションシステムの総合効率の向上に寄与することができる。
設問は、適当である。

デシカント空調は除湿剤の再生に熱を使うので、コージェネレーションの排熱を使えば排熱の利用先が増え、システムの総合効率が上がる。

4
放射暖房方式は、放射パネルが高い放射率をもつ必要があり、反射率の高い受照面には十分な効果を及ぼすことができない。
設問は、適当である。

放射暖房は、放射率の高いパネルから出る放射熱で暖めるので、受ける面の反射率が高い(放射を吸収しにくい)と十分な効果が得られない。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.13換気設備等(営業用厨房の給排気・置換換気・屋内駐車場の換気方式・全熱交換器)

建築設備(換気)最も不適当なもの

換気設備等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1営業用厨房の換気計画において、一般に、排気量は給気量に比べてやや大きくする。
2ディスプレイスメント・ベンチレーション(置換換気)は、工場等において、汚染物質が周囲空気より高温又は軽量な場合に有効である。
3屋内駐車場の換気方式においては、一般に、周辺諸室への排気ガスの流出を防ぐために、第二種機械換気方式を採用する。
4空調機の外気取入れに全熱交換器を使用することにより、一般に、熱源装置の容量を小さくすることができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13

▼ 解答・解説を見る(No.13)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
営業用厨房の換気計画において、一般に、排気量は給気量に比べてやや大きくする。
設問は、適当である。

営業用厨房は、臭いや熱・水蒸気がほかの室へ流れ出ないよう、排気量を給気量よりやや大きくして、室を負圧にする。

2
ディスプレイスメント・ベンチレーション(置換換気)は、工場等において、汚染物質が周囲空気より高温又は軽量な場合に有効である。
設問は、適当である。

置換換気(ディスプレイスメント・ベンチレーション)は、床近くから低速で給気し、暖かく軽い汚染物質を上へ押し上げて天井近くで排気する方式で、汚染物質が周囲より高温・軽量な工場などに有効。

3正答
屋内駐車場の換気方式においては、一般に、周辺諸室への排気ガスの流出を防ぐために、第二種機械換気方式を採用する。
設問は、最も不適当である。

屋内駐車場は、排気ガスが周りの室に漏れないよう、室を負圧にする第三種機械換気(または排気量を多くした第一種機械換気)とする。給気だけを機械で行う第二種は室が正圧になり、排気ガスが周りに流れ出る。

4
空調機の外気取入れに全熱交換器を使用することにより、一般に、熱源装置の容量を小さくすることができる。
設問は、適当である。

外気を取り入れるときに全熱交換器で排気から熱と湿気を回収すると、外気負荷が減るので、熱源装置の容量を小さくできる。

↑ 問題の一覧へ戻る

🚰 給水・通気・電気・再生可能エネルギー(No.14〜No.17)

No.141日当たりの給水量(集合住宅・事務所ビル・ホテル・総合病院)

建築設備(給水)最も不適当なもの

上水のみ供給される建築物の給水設備について、1日当たりの給水量の算定に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、空調用及びプール等の特別な用途に使用される給水は考慮しないものとする。

1集合住宅において、居住者1人当たり250 l/日とした。
2社員食堂のない事務所ビルにおいて、在勤者1人当たり60 l/日とした。
3客室主体のホテルにおいて、ベッド1台当たり500 l/日とした。
4総合病院において、ベッド1台当たり300 l/日とした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.14

▼ 解答・解説を見る(No.14)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も不適当なものは、4である。
1
集合住宅において、居住者1人当たり250 l/日とした。
設問は、適当である。

集合住宅の給水量は、居住者1人1日当たり200〜350L程度が目安。250Lは適当。

2
社員食堂のない事務所ビルにおいて、在勤者1人当たり60 l/日とした。
設問は、適当である。

社員食堂のない事務所ビルの給水量は、在勤者1人1日当たり60〜100L程度が目安。60Lは適当。

3
客室主体のホテルにおいて、ベッド1台当たり500 l/日とした。
設問は、適当である。

客室主体のホテルの給水量は、客室部でベッド1台1日当たり350〜450L程度が目安で、500Lは適当な範囲。

4正答
総合病院において、ベッド1台当たり300 l/日とした。
設問は、最も不適当である。

総合病院は、診療・検査・厨房・洗濯などに多くの水を使うので、給水量はベッド1台1日当たり1,500〜3,500L程度が目安。300Lは少なすぎる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.15排水通気設備の通気方式(各個通気・ループ通気・伸頂通気・通気弁)

建築設備(排水・通気)最も不適当なもの

排水通気設備の通気方式に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1各個通気方式は、各衛生器具のトラップごとに取り出した通気管を通気横枝管に接続し、その端部を通気立て管等に接続する方式であり、自己サイホン作用の防止に有効である。
2ループ通気方式は、2個以上のトラップを保護するために用いられる方式であり、ループ通気管を排水横枝管に接続される最高位の衛生器具のあふれ縁よりも高く立ち上げて、通気立て管にその端部を接続する。
3伸頂通気方式は、通気立て管を設けず、排水立て管の頂上に設置した伸頂通気管を用いて通気を行う方式であり、一般に、各個通気方式やループ通気方式に比べて許容流量値が大きい。
4通気弁方式は、通気管端部に通気弁を設置する方式であり、通気弁は、通気管内が負圧になると弁が開いて空気を吸引し、排水負荷がないときや通気管内が正圧になるときは弁が閉じる機構を有している。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.15

▼ 解答・解説を見る(No.15)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
各個通気方式は、各衛生器具のトラップごとに取り出した通気管を通気横枝管に接続し、その端部を通気立て管等に接続する方式であり、自己サイホン作用の防止に有効である。
設問は、適当である。

各個通気方式は、トラップごとに通気管を取り出して通気横枝管につなぎ、通気立て管などに接続する方式で、自己サイホン作用の防止に有効。

2
ループ通気方式は、2個以上のトラップを保護するために用いられる方式であり、ループ通気管を排水横枝管に接続される最高位の衛生器具のあふれ縁よりも高く立ち上げて、通気立て管にその端部を接続する。
設問は、適当である。

ループ通気方式は、排水横枝管の2個以上のトラップを1本の通気管で保護する方式で、ループ通気管は最高位の器具のあふれ縁より高く立ち上げてから通気立て管につなぐ。

3正答
伸頂通気方式は、通気立て管を設けず、排水立て管の頂上に設置した伸頂通気管を用いて通気を行う方式であり、一般に、各個通気方式やループ通気方式に比べて許容流量値が大きい。
設問は、最も不適当である。

伸頂通気方式は、通気立て管を設けず、排水立て管の頂部の伸頂通気管だけで通気する方式で、通気の能力が小さいので、各個通気方式やループ通気方式より許容流量値は小さい。

4
通気弁方式は、通気管端部に通気弁を設置する方式であり、通気弁は、通気管内が負圧になると弁が開いて空気を吸引し、排水負荷がないときや通気管内が正圧になるときは弁が閉じる機構を有している。
設問は、適当である。

通気弁は、通気管の中が負圧になると開いて空気を吸い込み、排水がないときや正圧のときは閉じて臭気が出ないようにする。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.16電気方式(単相2線式・単相3線式・三相3線式)の電圧降下の大小

建築設備(電気)正しいもの(大小関係)

電気設備に関する以下のA~Cの電気方式について、電圧降下(電線に電流が流れると損失が発生し、受電端の電圧が送電端の電圧よりも低くなること)の大きさの大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、負荷電流、こう長(電線上の2点間の長さ)及び電線の断面積は同じとし、いずれも200V配電とする。

A:単相2線式
B:単相3線式
C:三相3線式
1A>B>C
2A>C>B
3C>A>B
4C>B>A

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.16

▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
正答2正しいものは、2である。
解説
電圧降下の大きい順に A(単相2線式)>C(三相3線式)>B(単相3線式) で、正しいものは2である。

負荷電流 I・こう長・電線の断面積(電線1本の抵抗 R)が同じとき、電圧降下はおよそ次のようになる。
・A 単相2線式:往きと帰りの2本の電線で電圧が下がる=2IR
・C 三相3線式:√3IR(約1.7IR)
・B 単相3線式:負荷が平衡していれば中性線に電流が流れないので、電圧線1本分=IR
電線の太さを決める式(電圧降下 e=係数×こう長×電流÷断面積)の係数も、単相2線式35.6・三相3線式30.8・単相3線式17.8 の順になる。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.17再生可能エネルギー(パワーコンディショナ・太陽光発電の配線・風車の種類・風力発電の系統連系)

建築設備(電気・再エネ)最も不適当なもの

再生可能エネルギーに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1太陽光発電システムの構成要素の一つであるパワーコンディショナには、インバータ、系統連系保護装置、制御装置等が組み込まれている。
2太陽光発電システムに使用される配線は、アレイ(モジュール)からパワーコンディショナまでの交流配線とパワーコンディショナから配電盤までの直流配線とがある。
3風力発電に用いられる風車は、一般に、水平軸風車(回転軸が地面に対して水平な風車)と垂直軸風車(回転軸が地面に対して垂直な風車)に分類することができ、垂直軸風車は小型風車での採用例が多い。
4風力発電の系統連系において、DC(直流)リンク方式は、AC(交流)リンク方式に比べて出力変動の影響を受けにくく、安定供給が可能な電力として系統に連系できる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.17

▼ 解答・解説を見る(No.17)▲ 解答・解説を閉じる
正答2最も不適当なものは、2である。
1
太陽光発電システムの構成要素の一つであるパワーコンディショナには、インバータ、系統連系保護装置、制御装置等が組み込まれている。
設問は、適当である。

太陽光発電のパワーコンディショナには、直流を交流に変えるインバータ、系統連系の保護装置、制御装置などが組み込まれている。

2正答
太陽光発電システムに使用される配線は、アレイ(モジュール)からパワーコンディショナまでの交流配線とパワーコンディショナから配電盤までの直流配線とがある。
設問は、最も不適当である。

太陽電池アレイ(モジュール)からパワーコンディショナまでは直流の配線、パワーコンディショナから分電盤(配電盤)までは交流の配線。説明は直流と交流が逆。

3
風力発電に用いられる風車は、一般に、水平軸風車(回転軸が地面に対して水平な風車)と垂直軸風車(回転軸が地面に対して垂直な風車)に分類することができ、垂直軸風車は小型風車での採用例が多い。
設問は、適当である。

風車は、回転軸が地面に水平な水平軸風車と、垂直な垂直軸風車に分けられ、垂直軸風車は風向きによらず回るので小型風車に多い。

4
風力発電の系統連系において、DC(直流)リンク方式は、AC(交流)リンク方式に比べて出力変動の影響を受けにくく、安定供給が可能な電力として系統に連系できる。
設問は、適当である。

DC(直流)リンク方式は、発電した電力をいったん直流にしてからインバータで交流にして系統につなぐので、AC(交流)リンク方式より出力変動の影響を受けにくい。

↑ 問題の一覧へ戻る

🔥 消防用設備・建築設備・環境と設備(No.18〜No.20)

No.18消防用設備等(1号消火栓・補助散水栓・屋外消火栓・連結送水管の放水口)

建築設備(消防)最も不適当なもの

消防用設備等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1屋内消火栓設備において、1号消火栓については、階ごとに、その階の各部分から消火栓のホース接続口までの水平距離が25m以下となるように設置した。
2スプリンクラー設備において、スプリンクラーヘッドが設けられていない部分に設ける補助散水栓については、階ごとに、その階の各部分からホース接続口までの水平距離が15m以下となるように設置した。
3屋外消火栓設備については、建築物の各部分から屋外消火栓のホース接続口までの水平距離が50m以下となるように設置した。
4事務所ビルの連結送水管の放水口については、3階以上の階ごとに、その階の各部分から水平距離が50m以下となるように設置した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.18

▼ 解答・解説を見る(No.18)▲ 解答・解説を閉じる
正答3最も不適当なものは、3である。
1
屋内消火栓設備において、1号消火栓については、階ごとに、その階の各部分から消火栓のホース接続口までの水平距離が25m以下となるように設置した。
設問は、適当である。

1号消火栓は、階ごとに、その階の各部分から一つのホース接続口までの水平距離が25m以下になるように設ける(消防法施行令 第11条第3項)。

2
スプリンクラー設備において、スプリンクラーヘッドが設けられていない部分に設ける補助散水栓については、階ごとに、その階の各部分からホース接続口までの水平距離が15m以下となるように設置した。
設問は、適当である。

スプリンクラーヘッドを設けない部分の補助散水栓は、階ごとに、その階の各部分からホース接続口までの水平距離が15m以下になるように設ける(消防法施行規則 第13条の6第4項第一号)。

3正答
屋外消火栓設備については、建築物の各部分から屋外消火栓のホース接続口までの水平距離が50m以下となるように設置した。
設問は、最も不適当である。

屋外消火栓は、建築物の各部分から一つのホース接続口までの水平距離が40m以下になるように設ける(消防法施行令 第19条第3項第一号)。50m以下では足りない。

4
事務所ビルの連結送水管の放水口については、3階以上の階ごとに、その階の各部分から水平距離が50m以下となるように設置した。
設問は、適当である。

連結送水管の放水口は、3階以上の階ごとに、その階の各部分から一つの放水口までの水平距離が50m以下になるように設ける(消防法施行令 第29条)。

📖 根拠の法令・基準

消防法施行令 第11条第3項(1号消火栓は、階ごとに、その階の各部分からホース接続口までの水平距離25m以下)・第19条第3項第一号(屋外消火栓は、建築物の各部分からホース接続口までの水平距離40m以下)・第29条(連結送水管の放水口)、消防法施行規則 第13条の6第4項第一号(補助散水栓は15m以下)

↑ 問題の一覧へ戻る

No.19建築設備(天井放射冷房・コージェネと非常用発電の兼用・常用エレベーターの災害時・非常用エレベーターの配置)

建築設備(空調・電気・昇降機)最も不適当なもの

建築設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1一般的な事務所ビルの執務空間における天井放射冷房は、潜熱処理を主な目的として用いられる。
2一部のコージェネレーションシステムでは、常用発電設備と消防法や建築基準法で定める非常用発電設備との兼用が可能な機種があり、スペースの有効利用やメンテナンスコストの削減等に効果がある。
3常用エレベーターは、利用者の人命確保と閉込めの回避を最優先するために、一般に、災害時における利用は想定されていない。
4非常用エレベーターを複数台設置する必要がある場合は、避難上及び消火上、有効な間隔を保って配置する。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.19

▼ 解答・解説を見る(No.19)▲ 解答・解説を閉じる
正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
一般的な事務所ビルの執務空間における天井放射冷房は、潜熱処理を主な目的として用いられる。
設問は、最も不適当である。

天井放射冷房は、天井面を冷やして放射で冷房する方式で、主に顕熱を処理する。結露のおそれがあるのでパネルの温度を露点より下げられず、潜熱(除湿)は空調機など別の設備で処理する。

2
一部のコージェネレーションシステムでは、常用発電設備と消防法や建築基準法で定める非常用発電設備との兼用が可能な機種があり、スペースの有効利用やメンテナンスコストの削減等に効果がある。
設問は、適当である。

一部のコージェネレーションシステムには、常用の発電設備と、消防法や建築基準法の非常用発電設備を兼用できる機種があり、スペースやメンテナンスの費用を減らせる。

3
常用エレベーターは、利用者の人命確保と閉込めの回避を最優先するために、一般に、災害時における利用は想定されていない。
設問は、適当である。

常用エレベーターは、閉じ込めを避けて利用者の安全を守るため、一般に災害時の利用は想定していない(地震時・火災時は管制運転で停止させる)。

4
非常用エレベーターを複数台設置する必要がある場合は、避難上及び消火上、有効な間隔を保って配置する。
設問は、適当である。

非常用エレベーターを2台以上設けるときは、避難上・消火上有効な間隔を保って配置する(建築基準法施行令 第129条の13の3第2項)。

↑ 問題の一覧へ戻る

No.20環境・設備(eマーク・LEED・PAL*・事務所ビルのライフサイクルCO2)

建築設備(省エネルギー・環境)最も不適当なもの

環境・設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1建築物の「eマーク(省エネ基準適合認定マーク)」は、建築物が建築物の省エネルギー基準に適合していることについて、所管行政庁から認定を受けたことを示すものである。
2LEED (Leadership in Energy & Environmental Design)は、建築物や敷地等に関する環境性能評価システムの一つであり、取得したポイントの合計によって4段階の認証レベルが決まる。
3建築物の省エネルギー基準における年間熱負荷係数(PAL*:パルスター)は、その値が小さいほど建築物の外皮の熱性能が高いと判断される。
4一般的な事務所ビルのライフサイクルCO2においては、「運用段階のCO2排出量の占める割合」より「設計・建設段階及び廃棄段階のCO2排出量の占める割合」のほうが大きい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.20

▼ 解答・解説を見る(No.20)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も不適当なものは、4である。
1
建築物の「eマーク(省エネ基準適合認定マーク)」は、建築物が建築物の省エネルギー基準に適合していることについて、所管行政庁から認定を受けたことを示すものである。
設問は、適当である。

e マーク(省エネ基準適合認定マーク)は、建築物が省エネルギー基準に適合していることについて、所管行政庁の認定を受けたことを示すもの。

2
LEED (Leadership in Energy & Environmental Design)は、建築物や敷地等に関する環境性能評価システムの一つであり、取得したポイントの合計によって4段階の認証レベルが決まる。
設問は、適当である。

LEED は、建築物や敷地などの環境性能の評価システムで、取得したポイントの合計で、標準・シルバー・ゴールド・プラチナの4段階の認証レベルが決まる。

3
建築物の省エネルギー基準における年間熱負荷係数(PAL*:パルスター)は、その値が小さいほど建築物の外皮の熱性能が高いと判断される。
設問は、適当である。

PAL*(パルスター)は、外皮の熱性能の指標で、値が小さいほど外皮の熱性能が高い。

4正答
一般的な事務所ビルのライフサイクルCO2においては、「運用段階のCO2排出量の占める割合」より「設計・建設段階及び廃棄段階のCO2排出量の占める割合」のほうが大きい。
設問は、最も不適当である。

一般的な事務所ビルのライフサイクル CO2 では、冷暖房・照明などのエネルギーを使う運用段階の割合が最も大きく(半分以上)、設計・建設段階と廃棄段階の割合はそれより小さい。

↑ 問題の一覧へ戻る

令和2年の合格基準点(学科の試験)

配点は各問題1点(学科Ⅰ・Ⅱは各20点、学科Ⅲ・Ⅳは各30点、学科Ⅴは25点、合計125点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。

学科Ⅰ
計画
学科Ⅱ
環境・設備
学科Ⅲ
法規
学科Ⅳ
構造
学科Ⅴ
施工
総得点
合格基準点11点10点※16点16点13点88点

※ 合格基準点は、各科目は過半の得点、総得点はおおむね90点程度を基本的な水準として想定し、令和2年は学科Ⅱの難易度が高く、総じて難易度が高かったことから、学科Ⅱ(環境・設備)の基準点が10点、総得点の基準点が88点とされました。

出典:建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」

💡 環境・設備は何点を目指すか

令和2年の環境・設備の基準点は10点(20点中)で、原則の点から補正されました。環境・設備は計算問題もある科目で、20問と問題数が少ないぶん1問の重みが大きいので、用語と式の意味を過去問で正誤の理由まで説明できるようにしておくと安心です。

ほかの年度・ほかの科目の過去問

この記事の問題文と図は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和2年 一級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。

関連記事

一級建築士の過去問の一覧や、学科の教材・勉強の進め方は次の記事で紹介しています。

過去問題 一覧|一級建築士 建築法規|解答・解説付(資格教材キング) 【過去問題一覧】一級建築士試験「建築法規」10年分(令和8年〜平成29年)【解答・解説付】※完全無料 令和2年|一級建築士 建築法規|年度別・解答解説付(資格教材キング) 【過去問題】令和2年 一級建築士 建築法規 全30問【解答・解説付】※完全無料 一級建築士|おすすめテキスト・問題集|学科試験(資格教材キング) 【2026年最新】一級建築士「学科試験」おすすめテキスト・問題集!選び方も徹底解説 一級建築士|独学の勉強方法 学科5科目+製図|勉強法(資格教材キング) 【2026年最新】一級建築士は独学で合格できる|学科5科目+製図の勉強方法完全ガイド