要点と過去問10年分
一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)の No.11〜No.13 を中心に出題される「空気調和設備」のうち、空調方式、熱源、搬送(ダクト・送風機・配管)を要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を解説します。

空調方式・熱源・空調機器の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
空気調和・換気は毎年 No.11〜No.13 の3問で、そのうち空調方式・熱源・搬送がこの記事の内容です(換気設備・計画は別の記事)。No.19(建築設備)の選択肢も合わせると、正答は、空調方式(放射空調・床吹出し・パーソナル空調・屋外機の配置など)が9回、熱源(冷凍機の COP・冷却塔・蓄熱槽・APF)が7回、搬送(ダクトのアスペクト比・送風機・リバースリターン)が4回です。
No.11・No.12・No.13・No.19 に出題(10年のうち10年・16問)。ほかの問題の選択肢から、この分野のもの(9問から)も載せています。この記事で解説する選択肢は63肢、図・表・計算の問題は2問(問題ごとに掲載)です。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している一級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「要点」は、今の法令・基準や設計の資料でまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。
❄️ 空調方式
📖 空調方式の特徴
空調方式は、それぞれの方式の得意・不得意(何を処理できて、何が苦手か)が問われます。10年で9回正答になっています。
| 方式 | ポイント |
|---|---|
| 定風量・変風量(VAV) | 定風量単一ダクトは負荷が小さくても同じ風量を送るので、搬送動力は VAV より大きい。VAV は部屋・ゾーンごとの VAV ユニットで個別に温度制御できる |
| 再熱コイル | 冷房の部分負荷時に、冷却除湿した空気を温め直して湿度の上昇を防げるが、エネルギー消費量は多い |
| 個別分散方式・マルチ | 室・ゾーンごとに空調機を置き、機械室のスペースを小さくできる。冷暖同時型マルチは熱回収で省エネ。屋外機を各階に分散すると冷媒管が短く高低差も小さく、運転効率は上がる |
| 放射空調 | パネルと人との放射で冷暖房し、気流や温度むらの不快感が少ない。冷房は主に顕熱を処理し、結露を防ぐためパネル表面温度を露点温度以上に保つ(除湿・恒温恒湿は別の設備)。受ける面の反射率が高いと暖房の効果は小さい |
| 床吹出し空調 | 暖房時は足元から暖かい空気が出て上下の温度差は小さいが、冷房時は冷気が床付近にたまり上下の温度差が生じやすい。吹出し口の気流特性を選べば、天井高によらず居住域空調ができる |
| パーソナル空調・用途に合った方式 | 中央熱源方式でも、床吹出しや席ごとの吹出口と組み合わせればパーソナル空調にできる。フリーアドレスにはパーソナル空調、サーバールームには壁吹出し、劇場の客席には椅子吹出し |
| デシカント空調 | 除湿剤で潜熱を処理し、潜熱と顕熱を分けて処理できる。除湿剤の再生には加熱が要り、コージェネの排熱を使えば総合効率が上がる。予冷すると除湿性能が上がる |
✏️ 過去問:空調方式(10年で24肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:空気調和設備の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
光学機器等の精密機器を製造する工場に、温度と湿度を常に一定に保持することができる放射冷却方式を採用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢1
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放射冷暖房方式は、天井・床などの面の温度で室を冷やしたり暖めたりする方式で、湿度の調整はできない(除湿には別に空調機などが必要)。温度と湿度を常に一定に保つ必要がある精密機器の工場には、恒温恒湿の空調方式(空調機による温湿度の制御)が適する。
問題:空気調和設備の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
フリーアドレスを採用している事務室に、在席者に合わせて空調することができるパーソナル空調方式を採用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢2
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パーソナル空調は、席ごとなどに吹出口を設け、在席者に合わせて個別に空調できるので、フリーアドレスの事務室に適する。
問題:空気調和設備の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
データセンターのサーバールームに、高密度な発熱を冷却することができる壁吹出し空調方式を採用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢3
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データセンターのサーバールームは発熱密度が高い。壁面から大量の冷気を吹き出す壁吹出し空調方式は、高密度の発熱の冷却に用いられる。
問題:空気調和設備の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
劇場のホールに、客席部分を効率よく空調することができる椅子吹出し空調方式を採用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢4
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劇場のホールでは、客席の椅子の下などから吹き出す椅子吹出し空調方式にすると、人のいる客席部分(居住域)を効率よく空調できる。
問題:空気調和設備・換気設備・排煙設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
中央熱源空調方式は、在館者の要望に対して個別に対応できないので、パーソナル空調には適さない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢1
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中央熱源方式でも、床吹出し空調や席ごとの吹出口・小型の端末機器などと組み合わせれば、在館者ごとに調整できるパーソナル空調に対応できる。中央熱源方式だから適さない、ということはない。
問題:空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
中央熱源空調方式は、在館者それぞれの要望に対応することができないことから、パーソナル空調方式としては採用されない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢4
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中央熱源空調方式でも、床吹出し空調や席ごとの吹出口・端末機器などと組み合わせれば、パーソナル空調に対応できる。中央熱源方式だから採用されない、ということはない。
問題:事務所の空調方式に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
定風量単一ダクト方式は、一般に、変風量単一ダクト方式に比べて搬送動力の消費量が大きい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢1
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定風量単一ダクト方式は、負荷が小さいときも同じ風量を送るので、風量を減らせる変風量単一ダクト方式より搬送動力が大きい。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
変風量単一ダクト方式は、VAVユニットを部屋ごと又はゾーンごとに設けることによって、個別の温度制御を行うことができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢3
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変風量単一ダクト方式は、部屋ごとやゾーンごとに VAV ユニットを設け、風量を変えて個別に温度を制御できる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
熱負荷に応じて送風量を調整する変風量(VAV)方式は、VAVユニットを部屋ごと又はゾーンごとに配置することから、個別の温度制御が可能である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢2
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変風量(VAV)方式は、部屋やゾーンごとに VAV ユニットを置いて風量を変えるので、個別の温度制御ができる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
空調機に再熱コイルを設置する場合は、冷房時の部分負荷時において、設定室温での室内の湿度上昇を防ぐことはできるが、エネルギー消費量は多くなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢4
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再熱コイルを設けると、冷房の部分負荷時に、十分に冷却除湿した空気を温め直して送れるので湿度の上昇を防げるが、冷やしてから温めるので、エネルギー消費量は多くなる。
問題:事務所の空調方式に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
個別分散方式は、空調機を室単位やゾーン単位ごとに設置する方式であり、一般に、天井内等に機器の設置が可能なため、機器等の設置に必要なスペースを小さくすることができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢2
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個別分散方式は、室やゾーンごとに空調機(パッケージ型など)を置く方式で、天井内などに機器を置けるので、機械室などのスペースを小さくできる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
冷暖同時型のマルチパッケージ型空調機は、同一冷媒系統内で冷房と暖房の混在運転をする場合には、熱回収により省エネルギー効果が期待できる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢1
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冷暖同時型のマルチパッケージ型空調機は、同じ冷媒の系統で冷房と暖房を同時に行うとき、冷房側の排熱を暖房側に使う熱回収ができるので、省エネルギーになる。
問題:建築設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
マルチパッケージ型空調機の屋外機は、屋上に集中設置するよりも各階バルコニーに分散設置するほうが、冷媒管が短く、高低差が少なくなるため、一般に、機器の運転効率は低下する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.19 選択肢4
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屋外機を各階のバルコニーに分散して置くと、屋上に集中して置くより冷媒管が短く、高低差も小さくなるので、冷媒の圧力損失が減り、機器の運転効率は上がる(低下しない)。
問題:建築設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
一般的な事務所ビルの執務空間における天井放射冷房は、潜熱処理を主な目的として用いられる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.19 選択肢1
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天井放射冷房は、天井面を冷やして放射で冷房する方式で、主に顕熱を処理する。結露のおそれがあるのでパネルの温度を露点より下げられず、潜熱(除湿)は空調機など別の設備で処理する。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
冷水パネルを用いた放射空調方式は、気流や温度むらによる不快感が少ない方式であるが、パネル表面の結露を防止するため、パネル表面温度を室内空気の露点温度以上に保つ必要がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢1
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冷水パネルの放射空調は、気流や温度のむらによる不快感が少ないが、パネルの表面で結露しないよう、表面温度を室内空気の露点温度以上に保つ必要がある。
問題:事務所の空調方式に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
放射空調方式は、一般に、天井等に設置した放射パネルを冷却又は加熱することにより放射パネルと人との間で放射熱交換を行う方式であり、気流や温度むらによる不快感が少ない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢3
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放射空調方式は、天井などの放射パネルを冷却・加熱し、パネルと人の間の放射の熱交換で冷暖房する方式で、気流や温度むらによる不快感が少ない。
問題:空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
放射暖房方式は、放射パネルが高い放射率をもつ必要があり、反射率の高い受照面には十分な効果を及ぼすことができない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢4
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放射暖房は、放射率の高いパネルから出る放射熱で暖めるので、受ける面の反射率が高い(放射を吸収しにくい)と十分な効果が得られない。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
放射暖房方式は、一般に、室の床、壁、天井や放射パネルを加熱して、その放射熱を利用するものである。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢4
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問題:事務所の空調方式に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
床吹出し空調方式は、二重床の床下空間を利用し、床面に設けた吹出し口から空調空気を吹き出す方式であり、一般に、暖房運転時における居住域高さでの垂直温度差は大きい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢4
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床吹出し空調方式は、床から空調空気を吹き出すので、暖房時には暖かい空気が足元から供給され、居住域の高さでの垂直温度差は小さい(足元が冷えにくい)。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
床吹出し空調方式は、事務所等で利用され、冷房・暖房のいずれにおいても、居住域での垂直温度差が生じにくい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢2
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床吹出し空調は、暖房では暖かい空気が足元から上がるので上下の温度差が小さいが、冷房では冷たい空気が床付近にたまるので、居住域で上下の温度差が生じやすい。冷房・暖房のどちらでも温度差が生じにくいのではない。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
床吹出し空調方式は、冷房運転時であっても、空調域の高さに応じた気流特性を有する床吹出し口を用いることにより、天井高にかかわらず効率的な居住域空調が可能である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢2
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床吹出し空調は、空調する高さに合った気流の特性をもつ吹出し口を使えば、冷房でも天井高によらず効率よく居住域を空調できる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
デシカント空調方式は、コージェネレーションシステムと組み合わせることによって、排熱の利用が可能となるので、コージェネレーションシステムの総合効率の向上に寄与することができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢4
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デシカント空調は、除湿剤の再生に熱を使うので、コージェネレーションの排熱を使えば排熱の利用先が増え、システムの総合効率が上がる。
問題:空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
デシカント空調は、コージェネレーションシステムに組み合わせることで排熱が利用可能となり、コージェネレーションシステムの総合効率の向上に寄与することができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢3
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デシカント空調は除湿剤の再生に熱を使うので、コージェネレーションの排熱を使えば排熱の利用先が増え、システムの総合効率が上がる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
デシカント空調方式は、除湿剤等を用いることにより潜熱を効率よく除去することが可能であり、潜熱と顕熱とを分離処理する空調システムに利用することができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢1
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デシカント空調は、除湿剤で湿気(潜熱)を効率よく取り除けるので、潜熱と顕熱を別々に処理する空調システム(潜顕分離)に使える。
✏️ 過去問:空調方式・デシカント空調機の構成(図の問題)(10年で2問)
外気がどこから入り、どのコイルで温度・湿度を処理しているかを図でたどってから確かめます。
令和6年 No.11空気調和設備の方式A・B(変風量・低負荷時の外気量・湿度の調整・外気冷房)
図のような空気調和設備の方式A及びBに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、空調機、外調機及びターミナル空調機には、それぞれ、冷温水コイルは1つのみ設置されている。
図を押すと大きく表示します 1方式A、方式Bともに、負荷に応じて風量を調整することができ、搬送動力の低減が可能である。2方式A、方式Bともに、低負荷時に導入外気量が不足することがある。3方式Aでは、室内湿度の微調整が難しいが、方式Bは、室内湿度の微調整が可能である。4方式Aでは、外気冷房はできないが、方式Bは、外気冷房が可能である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11
▼ 解答・解説を見る(No.11)▲ 解答・解説を閉じる
方式A・Bとも、各ゾーンの給気ダクトに変風量装置があるので、負荷に応じて風量を変え、送風(搬送)の動力を減らせる。
変風量方式では、負荷が小さいときに給気量を絞るので、それに合わせて取り入れる外気の量も減り、必要な外気量が不足することがある。
方式Aは各空調機の1つのコイルで温度と湿度を同時に処理するので、湿度の細かな調整は難しい。方式Bは外調機で外気の湿度を処理してから送るので、湿度の微調整がしやすい。
方式Aでも、各空調機が外気ダクト(OA)から外気を取り入れているので、外気の量を増やして外気冷房ができる。外気冷房ができないとするのは誤り。
令和7年 No.11デシカント空調機の構成(冷温水コイル・デシカントローター・再生コイル・加湿器)
図はデシカント空調機の模式図である。構成部等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
図を押すと大きく表示します 1冷温水コイルは、予冷、予熱を行うものであり、予冷することで、デシカントローターの除湿性能を上げることができる。2デシカントローターは、除湿剤による吸湿を行うものであり、除湿剤の種類(シリカゲル系、ゼオライト系等)により、それぞれ再生温度が異なる。3再生コイルは、デシカントローターの再生のために冷却を行うものであり、井水や地下水を利用して冷却することで、省エネルギー化が図れる。4加湿器は、冬期において加湿を行うものであり、デシカントローターを使用して還気より回収した湿分だけでは室内の湿度が目標値に達しない場合に稼働する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11
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外気側の冷温水コイルで予冷・予熱する。予冷すると外気の相対湿度が上がり、デシカントローターの吸湿(除湿)の能力が上がる。
デシカントローターは、シリカゲル系・ゼオライト系などの除湿剤で空気中の水分を吸着する。除湿剤の種類によって、再生に必要な温度が違う。
再生コイルは、ローターが吸った水分を追い出す(再生する)ために、再生側の空気を加熱するもの。冷却するものではない。加熱には排熱や太陽熱を使うと省エネルギーになる。
冬は、デシカントローターで還気から回収した湿分を給気に戻して加湿するが、それだけで室内の湿度が目標に届かないときに加湿器を動かす。
🏭 熱源
📖 熱源の決まり
熱源は、冷凍機の効率(COP)が上がる条件と、冷却塔・蓄熱槽の性質が問われます。
| 機器 | ポイント |
|---|---|
| 冷凍機の COP | 冷水出口温度を高く・冷却水温度を低くするほど COP は高い(冷却塔の出口水温は許容範囲内で低く運転する)。中間期は夏より低い冷却水温度で運転すると効率が上がる。選定では定格だけでなく部分負荷時の COP も考える |
| 水熱源ヒートポンプ | 井水・河川水は夏は外気より低く冬は外気より高いので、空気熱源より COP が高い |
| 吸収冷凍機 | 機内は運転中も真空に近く、破裂のおそれがない。ガスエンジンの排熱は排熱投入型の吸収冷温水機で使う |
| 冷却塔 | 開放式は冷却水に直接空気を当てるので効率がよく、密閉式は同じ能力で送風機動力が大きい。冷却水は外気の湿球温度より低くできない。飛散水を吸わないよう外気取入れ口から離す |
| 蓄熱槽 | 熱源機の容量を小さくでき、電力の平準化になる。熱源を効率のよい全負荷で運転できる。高温水と低温水を分けて(温度成層)蓄え、利用温度差を確保するため熱交換器の水量は変流量で制御する |
| そのほか | APF=(冷房期間と暖房期間の総合負荷の和)÷通年の消費電力量。モジュール型チリングユニットは台数制御で効率がよい。自然冷媒にはアンモニア・二酸化炭素・水などがある |
✏️ 過去問:熱源(冷凍機・ヒートポンプ・冷却塔・蓄熱槽)(10年で26肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。同じ文で何年も出た選択肢は1枚にまとめています(全25枚)。
問題:COP(成績係数)等、空気調和設備に使用される熱源のエネルギー効率に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
遠心冷凍機の冷水出口温度を高く設定すると、COPは低くなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢4
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遠心冷凍機の冷水出口温度を高く設定すると、蒸発温度が上がって冷凍サイクルの圧縮の仕事が小さくなるので、COPは高くなる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
空調熱源用の冷却塔の設計出口水温は、冷凍機の冷却水入口水温の許容範囲内の高い温度で運転したほうが、省エネルギー上有効である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢2
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冷却水の温度が低いほど冷凍機の凝縮温度が下がり、COP がよくなる。冷却塔の出口水温(冷凍機の冷却水入口水温)は、許容範囲内で低い温度で運転したほうが省エネルギーになる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
遠心冷凍機の成績係数を改善するために、中間期においては、夏期よりも低い冷却水入口温度で運転できるようにした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢3
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遠心冷凍機は、冷却水の温度が低いほど成績係数(COP)がよくなる。中間期は夏より低い冷却水入口温度で運転できるようにすると効率が上がる。
問題:COP(成績係数)等、空気調和設備に使用される熱源のエネルギー効率に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
省エネルギー性能が高い冷凍機の選定に当たっては、定格条件のCOPとともに、年間で発生頻度が高い部分負荷運転時のCOPも考慮する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢2
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冷凍機は一年の大半を部分負荷で運転するので、省エネ性能の高い機種を選ぶには、定格のCOPだけでなく、発生頻度の高い部分負荷運転時のCOPも考える。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
省エネルギー性能が高い冷凍機の選定に当たっては、定格条件の成績係数(COP)とともに、年間で発生頻度が高い部分負荷時の成績係数(COP)も考慮する必要がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢3
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冷凍機は一年の多くを部分負荷で運転するので、定格の COP だけでなく、発生頻度の高い部分負荷時の COP も考えて選ぶ。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
井水を熱源水とする水熱源ヒートポンプは、一般に、熱源水の温度が冷房時には外気温度よりも低く、暖房時には外気温度よりも高いので、空気熱源ヒートポンプに比べてCOPが高い。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢1
同じ文:令和2年 No.11 選択肢1
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井水の温度は一年中ほぼ一定で、夏は外気より低く冬は外気より高いので、井水を熱源にする水熱源ヒートポンプは、空気熱源ヒートポンプよりCOP(成績係数)が高い。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
河川水や井戸水を熱源とする水熱源ヒートポンプは、一般に、熱源水の温度が冷房時には外気温度よりも低く、暖房時には外気温度よりも高いことから、空気熱源ヒートポンプより成績係数(COP)が高い。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢2
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河川水や井戸水は、夏は外気より低く冬は外気より高いので、水熱源ヒートポンプは空気熱源ヒートポンプより COP が高い。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
吸収冷凍機は、一般に、運転中も機内が真空に近い状態であり、圧力による破裂等のおそれがない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢1
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問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ガスエンジンから発生する排熱を利用するために、排熱投入型の吸収冷温水機を設置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢4
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問題:建築設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
パッケージ型空調機のAPF (Annual Performance Factor)は、「通年消費電力量」を「冷房期間総合負荷及び暖房期間総合負荷の和」で除した値により表される。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.19 選択肢1
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APF(通年エネルギー消費効率)は、冷房期間と暖房期間の総合負荷の和を、通年の消費電力量で割った値。説明は割る数と割られる数が逆。値が大きいほど効率がよい。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
パッケージユニット方式の空調機のAPF(Annual Performance Factor)は、「想定した年間の空調負荷」と「年間の消費電力量」により求められる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢4
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パッケージ型空調機の APF(通年エネルギー消費効率)は、想定した年間の空調負荷(冷房と暖房の総合負荷)を、年間の消費電力量で割って求める。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
空気熱源ヒートポンプチリングユニットを複数台連結するモジュール型は、負荷変動に対応して運転台数が変わるので、効率的な運転が可能である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢4
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空気熱源ヒートポンプチリングユニットを何台もつないだモジュール型は、負荷に合わせて運転台数を変えられるので、効率のよい運転ができる。
問題:建築設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ノンフロン化を目指して空調用冷凍機等に用いられる自然冷媒には、アンモニア、二酸化炭素、水等がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.19 選択肢3
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問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
開放式冷却塔は、同じ冷却能力の密閉式冷却塔に比べて、送風機動力が大きくなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢2
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開放式冷却塔は、冷却水に直接空気を当てて冷やすので熱交換の効率がよい。密閉式冷却塔は、コイルの中の冷却水を散布水と空気で間接的に冷やすので、同じ冷却能力では大きくなり、送風機の動力は密閉式のほうが大きい。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
冷却水を直接大気に開放しない密閉式冷却塔は、同じ冷却能力の開放式冷却塔に比べて、送風機動力が小さくなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢4
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密閉式冷却塔は、冷却水をコイルの中に通して間接的に冷やすので熱交換の効率が低く、同じ冷却能力なら開放式より大きくなり、送風機の動力は大きくなる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
密閉式冷却塔の省エネルギーを図るために、ファン発停制御及びファン回転数制御を行えるようにした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢2
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問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
冷却塔内の冷却水の温度は、外気の湿球温度よりも低くすることはできない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢3
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問題:建築設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
冷却塔は、冷却水の蒸発による冷却作用を有効に利用するため、建築物の外気取入れ口に近い位置に計画することが望ましい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.19 選択肢1
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冷却塔から飛散する水滴(レジオネラ属菌のおそれ)や湿った排気を吸い込まないよう、冷却塔は建物の外気取入れ口から十分に離して計画する。近い位置にするのは不適当。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
空調用水蓄熱槽の利用温度差を確保するために、熱交換器を通過する蓄熱槽からの水量を一定に制御した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢1
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水蓄熱槽の利用温度差(往きと還りの温度差)を確保するには、熱交換器を通る蓄熱槽の水量を、二次側の出口温度などに応じて変える(変流量で制御する)必要がある。水量を一定にすると、負荷が小さいときに還りの温度差が小さくなり、蓄熱槽を有効に使えない。
問題:空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
水蓄熱槽の性能を十分に発揮させるために、槽内の高温水と低温水とを可能な限り分離させた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢4
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水蓄熱槽は、槽内の温かい水と冷たい水が混ざると、使える温度差が小さくなって性能が落ちる。高温水と低温水をできるだけ分けて(温度成層)蓄える。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
水蓄熱槽を用いた熱源システムは、熱源機が空調負荷の変動に直接追従しなくてよいので、熱源機の容量を低減できる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢3
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水蓄熱槽があると、熱源機は負荷の変動に直接合わせて運転しなくてよく、夜間などに蓄えた熱を使えるので、熱源機の容量を小さくできる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
水蓄熱式空調システムは、熱源機器の容量を小さくできるとともに、電力需要の平準化を図ることができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢1
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水蓄熱式空調システムは、夜間電力などで熱を蓄えて昼間に使うので、熱源機器の容量を小さくでき、電力需要の平準化(ピークの抑制)にもなる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
蓄熱方式は、熱源装置の負荷のピークを平準化しその容量を小さくすることができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢1
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問題:COP(成績係数)等、空気調和設備に使用される熱源のエネルギー効率に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
水蓄熱槽の採用は、一般に、熱源を全負荷運転することによる高効率運転に加えて、冷水ポンプや冷却水に係る熱源補機も含めた熱源システムのエネルギー効率を高めることができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢3
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水蓄熱槽を使うと、熱源を効率のよい全負荷で運転できるうえ、ポンプや冷却水系の補機も含めた熱源システム全体のエネルギー効率を高められる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
蓄熱槽を利用した空調方式では、建築物の冷房負荷が小さくなる中間期の冷房においても、冷房負荷の大きい夏期と同様に、冷凍機の成績係数(COP)を高く維持することが可能である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢3
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蓄熱槽があれば、冷房負荷が小さい中間期でも、冷凍機を効率のよい全負荷で運転して蓄熱できるので、夏期と同じように COP を高く保てる。
🌬️ 搬送(ダクト・送風機・配管)
📖 搬送の決まり
搬送(ダクト・送風機・配管)は、抵抗と動力の関係が問われます。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 長方形ダクトのアスペクト比 | 長辺÷短辺が大きい(細長い)ほど摩擦損失が増え、騒音も出やすい。4:1程度以下が望ましい(正方形に近いほど送風動力が小さい) |
| 高圧ダクト・局部損失 | 高層建築物のセントラルダクトは、ダクトスペースを小さくするため高圧ダクトにする。局部圧力損失は風速の2乗に比例する |
| 送風機 | 軸流送風機は風量が大きく静圧の低い用途、静圧の高い用途は遠心送風機。同じ送風機2台の並列運転でも風量は2倍にならない |
| 吹出し・ガラリ | 天井から下向きに吹き出す場合、居住域の上面の風速は0.5m/s以下。外気取入れガラリは雨水を吸わないよう通過風速を遅くするので、排気ガラリより大きな面積が要る |
| リバースリターン方式 | 往き管と還り管の長さの合計をそろえて流量を均等にする。配管が長くなりスペースは大きい。流量がほぼ同じ循環配管に適し、給湯管と返湯管には適さない |
✏️ 過去問:搬送(ダクト・送風機・配管)(10年で13肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。同じ文で何年も出た選択肢は1枚にまとめています(全12枚)。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
送風機のエネルギー消費量は、同じ風量であれば、接続する長方形ダクトのアスペクト比(ダクト断面の短辺に対する長辺の比)を小さくするほど大きくなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢2
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長方形ダクトは、アスペクト比(長辺÷短辺)が大きい(細長い)ほど、同じ断面積でも周長が長くなって摩擦損失が増える。アスペクト比を小さくする(正方形に近づける)ほど送風機のエネルギー消費量は小さくなる。
問題:空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
長方形ダクトの断面のアスペクト比を、6:1とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢1
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長方形ダクトのアスペクト比(長辺÷短辺)が大きいと、同じ断面積でも周長が長くなって摩擦損失が増え、騒音も出やすい。アスペクト比は4:1程度以下にするのが望ましく、6:1は大きすぎる。
問題:空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
セントラルダクト方式を採用した高層建築物において、低圧ダクトではダクトスペースが建築面積に対して大きな割合となることから、高圧ダクトとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢2
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セントラルダクト方式の高層建築物では、低圧ダクトだとダクトが太くなってスペースが大きくなるので、風速を上げて細くできる高圧ダクトにする。
問題:空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
換気ダクトにおいて、ダクトの曲がり部分や断面変化部分に生じる局部圧力損失は、風速の二乗に比例する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢1
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問題:空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
軸流送風機は、一般に、遠心送風機に比べて、静圧の高い用途に用いられる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢2
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軸流送風機は、風量が大きく静圧の低い用途(換気扇・冷却塔など)に向く。静圧の高い用途には、遠心送風機(シロッコファン・ターボファンなど)を使う。
問題:空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
並列に接続した2台の同一性能をもつ送風機から単一ダクトに送風する場合、2台を同時に運転するときの風量は、そのうち1台のみを運転するときの風量の2倍よりも小さくなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢3
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同じ性能の送風機2台を並列でダクトに送風しても、ダクトの抵抗が増えるので、風量は1台のときの2倍より小さくなる。
問題:建築設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
空調用の低圧送風機系統において、同一特性の送風機を2台並列運転させた場合の風量は、一般に、単独運転時の2倍にはならない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.19 選択肢2
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問題:空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
天井から下向きに軸流吹出し口を設置する事務室の計画に当たり、居住域の上面における風速が0.5m/s以下となるようにした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.13 選択肢3
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天井から下向きに吹き出す場合、居住域の上の面の風速を0.5m/s以下にすると、ドラフト(不快な気流)を感じにくい。
問題:空気調和・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
同じ風量用の外気取入れガラリと排気ガラリを比べると、排気ガラリのほうが、一般に、通過風速を高くできることから必要な正面面積は小さくなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.11 選択肢4
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外気取入れガラリは雨水を吸い込まないよう通過風速を遅くするので、排気ガラリのほうが通過風速を高くでき、同じ風量なら必要な正面面積は小さくなる。
問題:空気調和設備・換気設備・排煙設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
同風量の外気取入れガラリと排気ガラリを比べると、外気取入れガラリのほうが、一般に、通過風速を遅くするので、必要な正面面積は大きくなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢2
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外気取入れガラリは、雨水の吸い込みを防ぐため、排気ガラリより通過風速を遅く(例:3m/s程度以下)するので、同じ風量でも必要な正面面積は大きくなる。
問題:空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
リバースリターン方式は、ダイレクトリターン方式に比べて、冷温水配管のスペースを縮小することができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.12 選択肢3
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リバースリターン方式は、各機器までの往き管と還り管の長さの合計をそろえるため、還り管をいったん遠回りさせる。ダイレクトリターン方式より配管が長くなり、配管スペースは大きくなる。
問題:建築設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
リバースリターン方式は、往き管と還り管の流量が等しい循環配管系には適しているが、給湯管と返湯管で流量が大きく異なる場合には適さない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.19 選択肢1
同じ文:令和元年 No.19 選択肢2
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リバースリターン方式は、各機器までの往き管と還り管の長さの合計をそろえて流量を均等にする方式。往きと還りで流量がほぼ同じ冷温水などの循環配管に適し、給湯管と返湯管のように流量が大きく違う場合には適さない。
まとめ:空調方式・熱源・空調機器で覚えておくこと
試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
ほかの分野の解説・年度別の過去問
一級建築士 環境・設備の分野別の解説(18分野)の一覧です。
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