全25問の解答・解説
平成30年(2018年7月1日実施)の二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)全25問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。構造力学(計算問題)・荷重と外力・地盤と基礎・木造や鉄筋コンクリート造などの各種構造・建築材料の分野から出題されます。計算問題は、式と途中の数値を順に示しています。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

平成30年 二級建築士試験(学科)の概要
問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。
解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は平成30年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。
分野ごとの問題一覧
構造の25問は、毎年ほぼ同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
📐 構造力学(No.1〜No.6)
No.1溝形の断面2つの断面二次モーメント(X軸まわり)
図のような断面におけるX軸に関する断面二次モーメントの値として、正しいものは、次のうちどれか。
図を押すと大きく表示します 1251.5 cm42433.0 cm43540.0 cm44796.0 cm45978.0 cm4出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.1
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溝形1つ分=外形(幅4.5cm・高さ12cm)-内側の空き(幅3cm・高さ10cm)。どれも図心が X軸上にある。
・溝形1つ:(4.5×12³-3×10³)/12=(7,776-3,000)/12=398.0cm⁴
・2つ分:2×398.0=796.0cm⁴
No.2許容曲げモーメントに達するときの荷重 P(3点の集中荷重を受ける単純梁)
図のような荷重を受ける単純梁に、断面90 mm×200 mmの部材を用いた場合、その部材が許容曲げモーメントに達するときの荷重Pの値として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、部材の許容曲げ応力度は20 N/mm²とし、自重は無視するものとする。
図を押すと大きく表示します 12 kN24 kN36 kN48 kN512 kN出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.2
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・支点の反力:左右とも 3P/2=1.5P
・最大曲げモーメント(中央):M=1.5P×3m-P×1.5m=3P(kN・m)
・断面係数:Z=bh²/6=90×200²/6=600,000mm³
・許容曲げモーメント:20N/mm²×600,000mm³=12×10⁶N・mm=12kN・m
・3P=12 より、P=4kN
No.3張り出しのある単純梁の曲げモーメント(集中荷重と等分布荷重)
図のような荷重を受ける単純梁のA点における曲げモーメントの大きさとして、正しいものは、次のうちどれか。
図を押すと大きく表示します 110 kN・m212 kN・m314 kN・m416 kN・m518 kN・m出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.3
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・等分布荷重の合力:3kN/m×4m=12kN(A点から右へ2mの位置)
・左の支点まわりのつり合い:右の支点の反力×8m=12kN×6m-2kN×2m=68kN・m より、右の支点の反力=8.5kN(上向き)
・A点の曲げモーメント(右側で考える):8.5kN×4m-12kN×2m=34-24=10kN・m
No.4静定ラーメンの曲げモーメント図の形(水平荷重 P と鉛直荷重 2P)
図のような外力を受ける静定ラーメンにおける曲げモーメント図の形として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、曲げモーメント図は、材の引張側に描くものとする。
図を押すと大きく表示します 図を押すと大きく表示します 1(図の1.)2(図の2.)3(図の3.)4(図の4.)5(図の5.)出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.4
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・反力:右の支点(ローラー)は鉛直反力だけ。左の支点まわりのつり合い:VB×2l=2P×l+P×2l より VB=2P、左の支点の鉛直反力=2P-2P=0、水平反力=P(左向き)
・右の柱:水平反力がないので、曲げモーメントは0
・左の柱:水平反力 P により、柱脚の0から柱頭の2Plまで直線で増える
・梁:左の支点の鉛直反力が0なので、左端から中央までは2Pl で一定。中央から右端(VB×距離)へ直線で0になる
この形になっているのは4。右の柱に曲げモーメントがある1・2・3・5は誤り。
No.5静定トラスの軸方向力(斜材A・下弦材B・縦材C)
図のような外力を受ける静定トラスにおいて、部材A、B、Cに生じる軸方向力の組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、軸方向力は、引張力を「+」、圧縮力を「-」とする。
図を押すと大きく表示します
A B C 1. +12 kN +6√3 kN 0 kN 2. +12 kN -6√3 kN 0 kN 3. -12 kN +6√3 kN +6 kN 4. +6 kN -3√3 kN 0 kN 5. -6 kN +3√3 kN -6 kN 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.5
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・左端の節点(6kN・部材A・部材B):部材Aは30°の傾き。鉛直方向:NA×sin30°=6 より NA=+12kN(引張り)
・水平方向:NA×cos30°+NB=0 より NB=-12×√3/2=-6√3kN(圧縮)
・下弦の中央の節点:荷重がなく、下弦材2本が一直線なので、縦材Cは0kN
No.6支持条件の異なる柱の弾性座屈荷重の大小(一端ピン他端固定・両端ピン・一端自由他端固定)
図のような材の長さ及び材端の支持条件が異なる柱A、B、Cの弾性座屈荷重をそれぞれPA、PB、PCとしたとき、それらの大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、全ての柱の材質及び断面形状は同じものとする。
図を押すと大きく表示します 1PA > PB > PC2PA = PC > PB3PB > PA = PC4PC > PA > PB5PC > PB > PA出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.6
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Pk=π²EI/lk²。材質と断面が同じなので、座屈長さ lk が短いほど大きい。
・A(一端ピン他端固定):lk=0.7×2l=1.4l
・B(両端ピン):lk=1.0×1.5l=1.5l
・C(一端自由他端固定):lk=2.0×l=2.0l
座屈長さは A<B<C なので、弾性座屈荷重は PA > PB > PC
⚖️ 荷重・外力と地盤・基礎(No.7〜No.9)
No.7荷重及び外力(地震力用の積載荷重・積載荷重の低減・屋根勾配と積雪・Ai・Rt)
構造計算における荷重及び外力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1同一の室における床の単位面積当たりの積載荷重は、一般に、「床の構造計算をする場合」より「地震力を計算する場合」のほうが小さい。2各階が事務室である建築物において、垂直荷重による柱の圧縮力を低減して計算する場合の「積載荷重を減らすために乗ずべき数値」は、一般に、その柱が支える床の数が多くなるほど小さくなる。3屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合を除き、その勾配が60度を超える場合においては、零とすることができる。4地震力の計算に用いる地震層せん断力係数の建築物の高さ方向の分布を示す係数Aiは、一般に、上階になるほど大きくなり、かつ、建築物の設計用一次固有周期Tが長くなるほどその傾向が著しくなる。5地震力の計算に用いる振動特性係数Rtは、同一の地盤種別の場合、一般に、建築物の設計用一次固有周期Tが長くなるほど大きくなる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.7
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同じ室の積載荷重は、床の構造計算用>大ばり・柱・基礎用>地震力用の順に小さくなる(例 事務室 2,900・1,800・800N/㎡。建築基準法施行令第85条第1項の表)。
柱の圧縮力を計算するときの「積載荷重を減らすために乗ずべき数値」は、支える床の数が多いほど小さくなる(2で0.95〜9以上で0.6。同条第2項)。
屋根の積雪荷重は、雪止めがある場合を除き、勾配が60度を超える場合は零とすることができる(同令第86条第4項)。
Ai は上階ほど大きく、固有周期 T が長いほど、その傾向が著しくなる(昭和55年建設省告示第1793号)。
振動特性係数 Rt は、同じ地盤種別なら、固有周期 T が地盤の周期 Tc を超えると、T が長いほど小さくなる(1以下)。大きくなるのではない。
建築基準法施行令 第85条第1項の表・第2項(積載荷重と低減)・第86条第4項(屋根形状係数)・第88条第1項、昭和55年建設省告示第1793号(Rt・Ai)
No.8風圧力(速度圧と風速・地表面粗度区分・風力係数・ラチス構造物・地震力との組合せ)
構造計算における建築物に作用する風圧力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1速度圧は、その地方において定められた風速の平方根に比例する。2速度圧の計算に用いる地表面粗度区分は、都市計画区域の指定の有無、海岸線からの距離、建築物の高さ等を考慮して定められている。3閉鎖型及び開放型の建築物の風力係数は、原則として、建築物の外圧係数から内圧係数を減じた数値とする。4ラチス構造物の風圧作用面積は、風の作用する方向から見たラチス構面の見付面積とする。5風圧力が作用する場合の応力算定においては、一般に、地震力が同時に作用しないものとして計算する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.8
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速度圧は q=0.6EV0²(建築基準法施行令第87条第2項)で、基準風速 V0 の2乗に比例する。平方根に比例するのではない。
地表面粗度区分は、都市計画区域の指定の有無、海岸線からの距離、建築物の高さなどで決める(平成12年建設省告示第1454号)。
閉鎖型・開放型の建築物の風力係数は、外圧係数から内圧係数を引いた値とする(同告示 第3)。
ラチス構造物(トラスの鉄塔など)の風圧作用面積は、風の方向から見たラチス構面の見付面積とする。
暴風時(G+P+W)と地震時(G+P+K)は別々に組み合わせ、風圧力と地震力は同時に作用しないものとして計算する(同令第82条第二号の表)。
建築基準法施行令 第87条第1項・第2項(速度圧 q=0.6EV0²)・第82条第二号の表(暴風時と地震時は別に組み合わせる)、平成12年建設省告示第1454号
No.9地盤及び基礎構造(改良地盤の確認・静止土圧係数・許容応力度の算定式・土の粒径・布基礎の無筋)
地盤及び基礎構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1セメント系固化材を用いて地盤改良を行った場合、原則として、改良後の地盤から採取したコア供試体に対する一軸圧縮試験により、改良後の地盤の設計基準強度を確認する必要がある。2地下外壁に作用する土圧を静止土圧として算定する場合の静止土圧係数は、一般に、砂質土、粘性土のいずれの場合であっても、0.5程度である。3建築基準法に基づいて地盤の許容応力度を定める方法には、「支持力係数による算定式」、「平板載荷試験による算定式」及び「スウェーデン式サウンディング試験による算定式」を用いるものがある。4土の粒径の大小関係は、砂 > 粘土 > シルトである。5布基礎は、地盤の長期許容応力度が70 kN/m²以上であり、かつ、不同沈下等の生ずるおそれのない地盤にあり、基礎に損傷を生ずるおそれのない場合にあっては、無筋コンクリート造とすることができる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.9
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セメント系固化材で改良した地盤は、改良後の地盤から採ったコア供試体の一軸圧縮試験で、設計基準強度を満たすか確認する。
静止土圧係数は、砂質土・粘性土とも0.5程度とされる。
地盤の許容応力度は、支持力係数による式、平板載荷試験による式、スウェーデン式サウンディング試験による式のいずれかで定めることができる(平成13年国土交通省告示第1113号)。
土の粒径は、砂(0.075〜2mm)>シルト(0.005〜0.075mm)>粘土(0.005mm未満)の順。粘土が最も細かく、設問は粘土とシルトが逆。
布基礎は、地盤の長期許容応力度が70kN/㎡以上で、著しい不同沈下などのおそれがなく、基礎に損傷を生ずるおそれのない場合は、無筋コンクリート造とすることができる(平成12年建設省告示第1347号 第1第4項第一号)。
平成12年建設省告示第1347号 第1第4項第一号(第3項第一号の準用=布基礎の無筋)
🏠 各種構造・構造計画(No.10〜No.19)
No.10木造の部材と説明(鼻隠・鼻母屋・方づえ・ささら桁・雇いざね)
木造建築物の部材の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1鼻隠軒先において、垂木の端部などを隠すために取り付ける横板2鼻母屋最も軒に近い位置にある母屋3方づえ小屋組、床組における水平構面において、斜めに入れて隅角部を固める部材4ささら桁階段の段板を受けるため、上端を段形に切り込み、斜めに架ける部材5雇いざね2枚の板をはぎ合わせるときに、相互の板材の側面の溝に、接合のためにはめ込む細長い材出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.10
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鼻隠は、軒先で垂木の端部(木口)を隠すために取り付ける横板。
鼻母屋は、母屋のうち、最も軒に近い位置にあるもの。
小屋組・床組の水平構面の隅角部に斜めに入れて固める部材は火打材(火打梁・火打土台)。方づえは、柱と梁・桁などの横架材の鉛直面の隅に斜めに入れて、骨組の変形を防ぐ部材。
ささら桁は、階段の段板を受けるため、上端を段形に切り込んで斜めに架ける部材。
雇いざねは、2枚の板をはぎ合わせるとき、両方の板の側面の溝にはめ込む細長い材。
No.11木質構造の接合(ラグスクリューの木口打ち・メタルプレートコネクター・含水率と低減・釘の材厚・接合法の併用)
木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1ラグスクリューを木口に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面打ちの場合の値の2/3とする。2メタルプレートコネクター接合において、プレート圧入時の木材は、気乾状態である必要がある。3釘接合及びボルト接合において、施工時の木材の含水率が20%以上の場合には、接合部の許容耐力を低減する。4釘を用いた木材と木材の一面せん断接合において、有効主材厚は釘径の9倍以上とし、側材厚は釘径の6倍以上とする。5同一の接合部に力学特性の異なる接合法を併用する場合の許容耐力は、一般に、個々の接合法の許容耐力を加算して算出する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11
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ラグスクリューを木口に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面打ちの場合の2/3とする。
メタルプレートコネクターは、圧入時の木材が気乾状態(含水率の低い状態)でないと、乾燥収縮で歯が抜けるおそれがあるので、気乾材を用いる。
施工時の木材の含水率が20%以上の場合は、乾燥によるゆるみなどを考慮して、釘接合・ボルト接合の許容耐力を低減する。
釘による木材どうしの一面せん断接合では、有効主材厚は釘径の9倍以上、側材厚は6倍以上とする。
剛性や変形性能など力学特性の異なる接合法を併用すると、硬いほうが先に力を負担し、両方が同時に最大の耐力を出すわけではない。許容耐力は、個々の許容耐力を単純に加算してはならない(一般には、剛性の高いほうの耐力などで評価する)。
No.12木造平家建ての耐力壁の配置計画(壁量と四分割法)
木造軸組工法による平家建ての建築物(屋根は日本瓦葺きとする。)において、図に示す平面の耐力壁(図中の太線)の配置計画として、最も不適当なものは、次のうちどれか。ただし、全ての耐力壁の倍率は1とする。
図を押すと大きく表示します 1(図の1.)2(図の2.)3(図の3.)4(図の4.)5(図の5.)出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12
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X方向・Y方向とも、1.8mの耐力壁が6か所(10.8m)あり、必要な9.72m以上。両端の1/4の部分にも、どちらの方向も壁が3か所(5.4m)ずつあり、四分割法の条件を満たす。
X方向・Y方向とも、耐力壁は6か所(10.8m)で9.72m以上。両端の1/4の部分にも、どちらの方向も3か所ずつあり、つり合いがよい。
壁の量は X方向・Y方向とも6か所(10.8m)で、必要な9.72m(15cm/㎡×64.8㎡)以上ある。しかし、Y方向の壁は、左端の1/4の部分(幅2.25m)に内部の1か所(1.8m)しかなく、右端の1/4の部分には3か所(5.4m)ある。
・側端部分の必要壁量:15cm/㎡×(2.25m×7.2m)=243cm=2.43m
・壁量充足率:左 1.8/2.43≒0.74、右 5.4/2.43≒2.22(左は1を超えない)
・壁率比:0.74/2.22≒0.33で、0.5未満
四分割法の条件を満たさず、ねじれが生じやすい配置なので、最も不適当である。
X方向・Y方向とも、耐力壁は6か所(10.8m)で9.72m以上。両端の1/4の部分にも、どちらの方向も3か所ずつあり、つり合いがよい。
X方向・Y方向とも、耐力壁は6か所(10.8m)で9.72m以上。両端の1/4の部分にも、どちらの方向も3か所ずつあり、つり合いがよい。
令和7年4月1日施行の改正で、建築基準法施行令第46条第4項の「床面積に乗ずる数値」の表はなくなり、建築物の荷重の実況に応じて必要壁量を算定する方法(昭和56年建設省告示第1100号)に変わった。四分割法を定めていた平成12年建設省告示第1352号も廃止され、同じ内容が第1100号に移った。
建築基準法施行令 第43条第1項の表(三)(瓦葺きなど)・第46条第4項の表2(階数が一の建築物で15cm/㎡)、平成12年建設省告示第1352号(四分割法)
No.13壁式鉄筋コンクリート造平家建ての X方向の壁量
図のような平面を有する壁式鉄筋コンクリート造平家建ての建築物の構造計算において、X方向の壁量の値として、最も近いものは、次のうちどれか。ただし、階高は3 m、壁厚は12 cmとする。
図を押すと大きく表示します 116.0 cm/m²217.1 cm/m²318.1 cm/m²419.1 cm/m²521.1 cm/m²出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.13
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壁量=その方向の耐力壁の長さの合計÷その階の床面積。
・耐力壁として数える壁:実長45cm以上(かつ、同一の実長を有する部分の高さの30%以上)。0.4mの壁は45cm未満なので数えない
・X方向の耐力壁:上側 1.8+0.45+1.8、下側 1.8+1.8 =7.65m(765cm)
・床面積:8×5=40㎡
・壁量:765÷40=19.125≒19.1cm/㎡(平家建ての地上階は12cm/㎡以上が必要=平成13年国土交通省告示第1026号 第六第二号の表一)
平成13年国土交通省告示第1026号(壁式鉄筋コンクリート造)第六第二号の表一(平家建ての地上階は12cm/㎡以上)
No.14鉄筋コンクリート構造(圧縮鉄筋・床スラブの厚さ・柱の小径・袖壁付き柱・帯筋とあばら筋の目的)
鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1梁の圧縮鉄筋は、長期荷重によるクリープたわみの抑制や地震時における靱性の確保に有効である。2四周を梁で支持されている床スラブの厚さが、短辺方向における有効張り間長さの1/30以下の場合、建築物の使用上の支障が起こらないことについて確かめる必要がある。3普通コンクリートを用いた柱の小径は、一般に、その構造耐力上主要な支点間の距離の1/15以上とする。4袖壁付きの柱のせん断補強筋比は、原則として、0.3%以上とする。5帯筋・あばら筋は、一般に、せん断ひび割れの発生を抑制することを主な目的として設ける。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.14
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梁の圧縮鉄筋は、クリープたわみの抑制と、地震時の靱性の確保に有効。
四周を梁で支持された床スラブは、厚さが短辺方向の有効張り間長さの1/30を超える場合を除き、使用上の支障が起こらないことを確かめる(平成12年建設省告示第1459号 第1の表)。
柱の小径は、構造耐力上主要な支点間の距離の1/15以上とする(建築基準法施行令第77条第五号)。
袖壁付きの柱のせん断補強筋比は、0.3%以上とする。
帯筋・あばら筋は、せん断ひび割れが生じた後に、せん断力を負担してせん断破壊を防ぐ(せん断耐力と靱性を確保する)ために設ける。せん断ひび割れの発生の抑制が主な目的ではない。
建築基準法施行令 第77条第五号(柱の小径は支点間距離の1/15以上)、平成12年建設省告示第1459号 第1の表(床版 t/lx>1/30)
No.15柱のせん断補強筋比 pw を求める式(地震力の方向と補強筋の本数)
図のように配筋された柱のせん断補強筋比pwを求める式として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、地震力は、図に示す方向とする。
図を押すと大きく表示します 1pw=2aw/(DXs)2pw=2aw/(DYs)3pw=3aw/(DXs)4pw=3aw/(DYs)5pw=3at/(DXDY)出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.15
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せん断補強筋比=1組のせん断補強筋の断面積の和÷(柱の幅×間隔)。
・地震力(Y方向)に抵抗するのは、Y方向に平行な補強筋の足:外周の帯筋の左右2本+中央の副帯筋1本=3本 → 3aw
・それと直交する柱の幅は DX
・pw=3aw/(DXs)。主筋の断面積 at は関係しない
No.16鉄骨構造(梁のたわみの制限・短期許容応力度・アンカーボルトの定着長さ・鋳鉄・疲労)
鉄骨構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1長期に作用する荷重に対する梁材のたわみは、通常の場合ではスパンの1/200以下とし、片持ち梁の場合ではスパンの1/150以下とする。2構造用鋼材の短期許容応力度は、圧縮、引張り、曲げ、せん断にかかわらず、それぞれの長期許容応力度の1.5倍とする。3露出形式の柱脚においては、一般に、アンカーボルトの基礎に対する定着長さをアンカーボルトの径の20倍以上とする。4鋳鉄は、原則として、引張応力が生ずる構造耐力上主要な部分には、使用してはならない。5鋼材に多数回の繰返し荷重が作用する場合、応力の大きさが降伏点以下の範囲であっても破断することがある。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.16
▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
長期の荷重に対する鉄骨の梁のたわみは、通常はスパンの1/300以下、片持ち梁は1/250以下とする(日本建築学会 鋼構造設計規準)。設問の1/200・1/150は大きすぎる。
構造用鋼材の短期許容応力度は、圧縮・引張り・曲げ・せん断とも、長期許容応力度の1.5倍とする(建築基準法施行令第90条の表1)。
露出形式の柱脚では、アンカーボルトの基礎への定着長さを、アンカーボルトの径の20倍以上とする。
鋳鉄は、圧縮応力又は接触応力以外の応力が存在する部分には、使用してはならない(同令第64条第2項)。
繰返し荷重が多数回作用すると、応力が降伏点以下でも、疲労によって破断することがある。
建築基準法施行令 第64条第2項(鋳鉄)・第90条の表1(短期は長期の1.5倍)
No.17鉄骨構造の接合(普通ボルトの制限・高力ボルトとの併用・トラスの接合部・隅肉溶接の角度とサイズ)
鉄骨構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1軒の高さが9 mを超える、又は張り間が13 mを超える建築物の構造耐力上主要な部分には、原則として、普通ボルトを使用してはならない。2一つの継手に高力ボルトと普通ボルトを併用する場合には、一般に、全応力を高力ボルトが負担するものとして設計する。3トラス部材の接合部は存在応力を十分に伝えるものとし、その耐力は部材の許容応力の1/2以下であってはならない。4隅肉溶接においては、一般に、接合しようとする母材間の角度が60度以下、又は120度以上である場合、溶接部に応力を負担させてはならない。5溶接接合において、隅肉溶接のサイズは、一般に、薄いほうの母材の厚さを超える値とする。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.17
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普通ボルト接合(戻り止めをしたもの)を使えるのは、軒の高さ9m以下、張り間13m以下、延べ面積3,000㎡以下の建築物(建築基準法施行令第67条第1項ただし書)。これを超える建築物には、原則として使えない。
高力ボルトと普通ボルトを併用する場合は、普通ボルトはすべりが生じてから力を負担するので、全応力を高力ボルトが負担するものとして設計する。
トラス部材の接合部は、存在応力を十分に伝え、その耐力は部材の許容応力の1/2以下であってはならない。
隅肉溶接は、母材間の角度が60度以下又は120度以上の場合、溶接部に応力を負担させてはならない(有効なのど厚が確保しにくい)。
隅肉溶接のサイズは、一般に、薄いほうの母材の厚さ以下とする。母材の厚さを超える大きさにしても、母材のほうが先に壊れるので意味がなく、溶接の欠陥やひずみの原因にもなる。
建築基準法施行令 第67条第1項ただし書(軒の高さ9m以下・張り間13m以下・延べ面積3,000㎡以下ならボルト接合でよい)
No.18耐震設計と構造計画(一次設計・RC造の重量と地震力・エキスパンションジョイント・床の面内剛性・重心と剛心)
建築物の耐震設計、構造計画等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1耐震設計の一次設計では、まれに発生する地震(中程度の地震)に対して建築物の損傷による性能の低下を生じないことを確かめる。2鉄筋コンクリート造の建築物は、一般に、鉄骨造や木造の建築物より単位床面積当たりの重量が大きいので、構造設計においては地震力よりも風圧力に対する検討が重要となる。3エキスパンションジョイントのみで接している複数の建築物については、それぞれ別の建築物として構造計算を行う。4建築物は、一般に、屋根や床の面内剛性を高くし、地震力や風圧力などの水平力に対して建築物の各部が一体となって抵抗できるように計画する。5地震時に建築物のねじれが生じないようにするため、建築物の重心と剛心との距離ができるだけ小さくなるように計画する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.18
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一次設計では、まれに発生する中程度の地震に対して、建築物が損傷して性能が低下しないこと(許容応力度以内であること)を確かめる。
地震力は建築物の重量に比例するので、単位床面積当たりの重量が大きい鉄筋コンクリート造では、地震力に対する検討が重要となる。風圧力の検討が重要になりやすいのは、軽い鉄骨造や木造の建築物。
エキスパンションジョイントなど、相互に応力を伝えない構造方法だけで接している部分は、それぞれ別の建築物として構造計算を行う(建築基準法施行令第36条の4)。
屋根や床の面内剛性を高くすると、水平力を各部の柱・壁に伝えて、建築物全体が一体となって抵抗できる。
重心と剛心の距離(偏心距離)が大きいと、地震時にねじれが生じるので、できるだけ小さくなるように計画する。
建築基準法施行令 第36条の4(エキスパンションジョイントで接する部分は別の建築物とみなす)
No.19RC造の耐震診断と耐震改修(形状指標・あと施工アンカー・耐震壁の増設・耐震スリット・柱の巻き立て補強)
鉄筋コンクリート構造の既存建築物の耐震診断、耐震改修に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1耐震診断基準における第2次診断法においては、建築物の形状の複雑さや剛性のアンバランスな分布などが耐震性能に及ぼす影響を評価するための形状指標を算出する。2あと施工アンカーを用いた補強壁の増設工事を行う場合、新設するコンクリートの割裂を防止するために、アンカー筋の周辺にスパイラル筋などを設けることが有効である。3既存の耐震壁の開口部をふさいだり壁厚を増したりすることは、建築物の保有水平耐力を増加させる強度抵抗型の補強に適している。4耐震スリットを設ける目的の一つは、せん断破壊型の柱を曲げ破壊型に改善することである。5柱における鋼板巻き立て補強や炭素繊維巻き付け補強は、柱の曲げ耐力を高めることを目的としている。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.19
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第2次診断法では、建築物の形状の複雑さや剛性の偏りなどの影響を評価する形状指標(SD)を算出する。
あと施工アンカーで補強壁を増設する場合、新設するコンクリートの割裂を防ぐため、アンカー筋の周辺にスパイラル筋などを設けることが有効。
耐震壁の開口部をふさいだり、壁厚を増したりすると、保有水平耐力が増えるので、強度抵抗型の補強に適している。
柱と腰壁・垂れ壁の間に耐震スリットを設けると、柱が短柱にならず、せん断破壊型の柱を曲げ破壊型(粘りのある壊れ方)に改善できる。
鋼板巻き立て補強や炭素繊維巻き付け補強は、柱のまわりを拘束して、せん断耐力と靱性を高めることが目的(靱性抵抗型の補強)。柱の曲げ耐力を高めることを目的とするものではない。
🧱 建築材料(No.20〜No.25)
No.20木材(含水率と伸縮・収縮率の異方性・基準強度の大小・腐朽菌・熱伝導率)
建築材料として使用される木材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1含水率が繊維飽和点以下の木材において、膨張・収縮は、ほぼ含水率に比例する。2木材(心持ち材)の収縮率が接線方向と半径方向とで大きく異なることは、乾燥割れの原因の一つである。3木材の繊維方向の基準強度の大小関係は、一般に、圧縮 > 引張り > 曲げである。4木材の腐朽菌は、酸素、温度、水分及び栄養素の全ての条件が満たされた環境下でなければ繁殖しない。5木材の熱伝導率は、一般に、鋼材の熱伝導率に比べて小さい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.20
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繊維飽和点(含水率約30%)以下では、含水率の変化にほぼ比例して膨張・収縮する。繊維飽和点以上ではほとんど変化しない。
収縮率は 接線方向>半径方向(約2倍)>繊維方向 で、接線方向と半径方向の差が、心持ち材の乾燥割れの原因の一つになる。
木材の繊維方向の基準強度は、一般に、曲げ>圧縮>引張りの順(例 スギの無等級材:曲げ22.2、圧縮17.7、引張り13.5N/mm²)。設問は曲げが最も小さいとしているので誤り。
腐朽菌は、酸素・温度・水分・栄養素の4つの条件がそろわないと繁殖しない。どれか1つを断てば腐朽を防げる。
木材の熱伝導率は、鋼材に比べてはるかに小さい(断熱性が高い)。
No.21コンクリートの性質(プラスティック収縮ひび割れ・乾燥収縮・中性化・ヤング係数・養生温度)
コンクリートの一般的な性質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1プラスティック収縮ひび割れは、コンクリートが固まる前に、コンクリートの表面が急激に乾燥することによって生じるひび割れである。2コンクリートの乾燥収縮は、単位水量が小さくなるほど大きくなる。3コンクリートの中性化速度は、圧縮強度が低くなるほど大きくなる。4コンクリートのヤング係数は、単位容積質量が大きくなるほど大きくなる。5コンクリートは、養生温度が低くなるほど、材齢初期の強度発現が遅くなる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.21
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プラスティック収縮ひび割れは、固まる前のコンクリートの表面が、急激に乾燥して生じるひび割れ。
乾燥収縮は、蒸発する水が多いほど大きいので、単位水量が大きいほど大きくなる。単位水量が小さいほど小さい。
圧縮強度が低い(水セメント比が大きい)コンクリートほど組織が粗く、中性化速度は大きい。
コンクリートのヤング係数は、単位容積質量が大きいほど(また圧縮強度が高いほど)大きい。
養生温度が低いほど水和反応が遅く、材齢初期の強度発現が遅くなる。
No.22セメントと骨材(高炉セメントB種・せっこう・水硬性・骨材の粒度・AE剤)
セメント、骨材等のコンクリートの材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1高炉セメントB種は、普通ポルトランドセメントに比べて、アルカリシリカ反応に対する抵抗性に優れている。2ポルトランドセメントには、凝結時間を調整するためにせっこうが混合されている。3セメントは、水和反応後、時間が経過して乾燥するにしたがって強度が増大する気硬性材料である。4骨材の粒径は、均一であるよりも、小さな粒径から大きな粒径までが混ざり合っているほうが望ましい。5AE剤は、コンクリートの凍結融解作用に対する抵抗性を増大させ、耐久性も向上させる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.22
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高炉セメントB種は、普通ポルトランドセメントに比べて、アルカリシリカ反応の抑制に有効。
ポルトランドセメントには、急な凝結を防ぎ、凝結時間を調整するために、せっこうが混合されている。
セメントは、水と化学反応(水和反応)して硬化する水硬性の材料で、水中でも硬化する。乾燥にしたがって強度が増す気硬性材料(しっくいなど)ではない。
骨材は、小さな粒から大きな粒までが適度に混ざっている(粒度分布がよい)ほうが、すき間が少なく、単位水量やセメント量を減らせる。
AE剤による微細な気泡は、凍結融解作用に対する抵抗性を増大させ、耐久性を向上させる。
No.23鋼材(SN490とSM490の降伏点・疲労強さ・ステンレス鋼・高温での引張強さ・炭素量と溶接性)
建築物の構造材として用いられる鋼材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1日本工業規格(JIS)において、「建築構造用圧延鋼材SN490」と「溶接構造用圧延鋼材SM490」のそれぞれの降伏点の下限値から上限値までの範囲は、同じである。2鋼材の許容疲労強さは、鋼材の強度によらず、継手等の形式に応じた基準疲労強さを用いて算定する。3ステンレス鋼(SUS304A材等)は、一般構造用圧延鋼材(SS400材等)の炭素鋼に比べて、耐食性、耐火性に優れている。4一般の鋼材の引張強さは、温度が200~300℃程度で最大となり、それ以上の温度になると急激に低下する。5鋼材は、炭素含有量が多くなると、一般に、溶接性が低下する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.23
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建築構造用圧延鋼材 SN490B・C は、塑性変形能力を確保するため、降伏点に上限値が定められている(例 325〜445N/mm²)。溶接構造用圧延鋼材 SM490 は下限値だけで上限値がない。範囲は同じではない(日本工業規格〔JIS〕は、2019年7月1日から「日本産業規格」に名前が変わった)。
鋼材の許容疲労強さは、鋼材の強度によらず、継手などの形式に応じた基準疲労強さを用いて算定する。
ステンレス鋼(SUS304A など)は、炭素鋼(SS400 など)に比べて、耐食性・耐火性(高温での強度の低下が少ない)に優れる。
一般の鋼材の引張強さは、200〜300℃程度で最大となり、それ以上の温度では急激に低下する。
炭素含有量が多くなると、硬く強くなる一方、溶接部が硬化して割れやすくなるので、溶接性が低下する。
No.24建築材料と用途(チタン・花こう岩・グラスウール・インシュレーションボード・シージングせっこうボード)
建築材料とその用途との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1チタン屋根材2花こう岩耐火被覆材3グラスウール断熱材4インシュレーションボード吸音材5シージングせっこうボード湿気の多い場所の壁下地材出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.24
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チタンは、軽く耐食性に優れるので、屋根材や外装材に用いられる。
花こう岩は、硬く耐久性・耐摩耗性に優れるが、熱を受けると中の石英が膨張して崩れやすく、耐火性が低い。耐火被覆材には用いない(床・外壁の仕上げ材などに用いる)。
グラスウールは、ガラスを繊維状にしたもので、断熱材(や吸音材)に用いられる。
インシュレーションボードは、木材の繊維を固めた軽い軟質繊維板で、吸音材や断熱材、畳床に用いられる。
シージングせっこうボードは、両面の紙と心材のせっこうに防水処理をしたもので、湿気の多い場所の壁下地に用いられる。
No.25建築材料(酢酸ビニル樹脂系接着剤・せっこうラスボード・けい酸カルシウム板・強化ガラス・砂岩)
建築材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1酢酸ビニル樹脂系接着剤は、固化後にのこぎりなどにより加工ができるので、屋内の木工事に用いられる。2せっこうラスボードは、左官材の付着をよくするために、表面に多数のくぼみを付けたせっこうボードである。3けい酸カルシウム板は、断熱性・耐火性に優れているので、耐火構造の天井や壁に用いられる。4強化ガラスは、2枚のフロート板ガラスを透明で強靱な中間膜で貼り合わせたもので、耐貫通性に優れている。5砂岩は、堆積した岩石や鉱物の破片や粒子等が圧力により固化した岩石であり、耐火性に優れているので、内壁の仕上げに用いられる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.25
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酢酸ビニル樹脂系接着剤(木工用ボンド)は、固化後にのこぎりなどで加工できるので、屋内の木工事に用いられる。
せっこうラスボードは、左官材の付着をよくするため、表面に多数のくぼみを付けたせっこうボード。
けい酸カルシウム板は、断熱性・耐火性に優れ、耐火構造の天井や壁に用いられる。
2枚のフロート板ガラスを強靱な中間膜で貼り合わせ、耐貫通性に優れるのは合わせガラス。強化ガラスは、板ガラスを加熱・急冷して強度を高めたもので、割れると細かい粒状になる。
砂岩は、堆積した岩石や鉱物の破片・粒子が圧力で固まった岩石(堆積岩)で、耐火性に優れ、内壁の仕上げなどに用いられる。
平成30年の合格基準点(学科の試験)
配点は各問題1点(各科目25点・合計100点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。
| 学科Ⅰ 計画 | 学科Ⅱ 法規 | 学科Ⅲ 構造 | 学科Ⅳ 施工 | 総得点 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 合格基準点 | 13点 | 13点 | 13点 | 13点 | 60点 |
出典:建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」
平成30年の構造の基準点は13点でした。構造は法令集を使えない科目で、前半の構造力学(断面の性質・応力・反力・トラス・座屈など)は毎年同じ形の計算問題が出ます。計算問題を確実に解けるようにし、後半の各種構造と材料は、建築基準法施行令や告示の数値と材料の性質をセットで覚えておくと安心です。
ほかの年度・ほかの科目の過去問
この記事の問題文と図は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している平成30年 二級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。
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