全20問の解答・解説
令和元年(2019年7月28日実施)の一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)の全20問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。建築史・各種建築物の計画・都市計画・住まい・建築生産(契約・積算・マネジメント)などから出題されます。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和元年 一級建築士試験(学科)の概要
問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。
解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は平成31年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。
分野ごとの問題一覧
計画の20問は、毎年おおむね同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
🏯 計画の用語・建築史(No.1〜No.3)
No.1建築・都市の計画の用語(ソシオペタル・ユニバーサルデザイン・パッシブデザイン・スマートシティ)
建築及び都市の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1ソシオペタルは、複数の人間が集まったときに、異なる方向に身体を向けて他人同士でいようとするような位置関係をいう。2ユニバーサルデザインは、全ての人を対象としたものであり、障がいの有無、年齢や体型の違い、身体機能の差等に関係なく、可能な限り誰もが利用できるデザインをいう。3パッシブデザインは、建築物自体の配置・形状、窓の大きさ等を工夫することにより、建築物内外に生じる熱や空気や光等の流れを制御し、暖房・冷房・照明効果等を積極的に得る手法をいう。4スマートシティは、広義では、都市が抱える諸課題に対して、情報通信技術等を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)が行われ、全体の最適化が図られる持続可能な都市又は地区をいう。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.1
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ソシオペタルは、人どうしが向き合うような、交流を促す位置関係(円卓を囲む配置など)。異なる方向に体を向けて他人どうしでいようとする位置関係はソシオフーガル(背中合わせのベンチなど)。
ユニバーサルデザインは、すべての人を対象に、障害の有無・年齢・体型・身体機能の違いなどにかかわらず、できるだけ誰もが使えるようにするデザイン。
パッシブデザインは、建物の配置・形・窓の大きさなどの工夫で、熱・空気・光の流れを制御し、暖房・冷房・照明の効果を積極的に得る手法。
スマートシティは、広い意味では、都市の課題に対して ICT などを活用しながら、計画・整備・管理運営などのマネジメントが行われ、全体の最適化が図られる持続可能な都市や地区のこと。
No.2神社建築(伊勢神宮内宮正殿・出雲大社本殿・賀茂別雷神社本殿・春日大社本殿)
神社建築に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1伊勢神宮内宮正殿(三重県)は、柱は全て掘立て柱で、2本の棟持柱をもつ、神明造りの例である。2出雲大社本殿(島根県)は、桁行2間、梁間2間の平面をもち、正面の片方の柱間を入口とした左右非対称の形式をもつ、大社造りの例である。3賀茂別雷神社本殿・権殿(京都府)は、切妻造り、平入りの形式をもち、前面の屋根を延長して向拝を設けた、流造りの例である。4春日大社本殿(奈良県)は、本殿と拝殿との間を石の間でつないだ、権現造りの例である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.2
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伊勢神宮内宮正殿は、柱をすべて掘立柱とし、妻側に2本の棟持柱をもつ神明造り。
出雲大社本殿は、桁行2間・梁間2間の正方形に近い平面で、正面の片方の柱間を入口とした左右非対称の大社造り。
賀茂別雷神社(上賀茂神社)の本殿・権殿は、切妻造り・平入りで、前の屋根を長く延ばして向拝とした流造り。
春日大社本殿は、切妻造り・妻入りの小さな社殿の正面に庇(向拝)を付けた春日造り。本殿と拝殿の間を石の間でつないだ権現造りは、日光東照宮などの形式。
No.3歴史的な建築物(サン・ピエトロ大聖堂・アーヘンの宮廷礼拝堂・サン・カルロ聖堂・コルドバの大モスク)
歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1サン・ピエトロ大聖堂(ヴァチカン)は、身廊部と袖廊部がともに三廊式であり、内陣には周歩廊と放射状に並ぶ複数の祭室とをもつゴシック建築である。2アーヘンの宮廷礼拝堂(ドイツ)は、平面が八角形の身廊とそれを囲む十六角形の周歩廊があり、身廊の上部にはドーム状のヴォールトをもつ集中式の建築物である。3サン・カルロ・アッレ・クァットロ・フォンターネ聖堂(イタリア)は、楕円形のドームと、凹凸の湾曲面や曲線が使用されたファサードをもつバロック建築である。4コルドバの大モスク(スペイン)は、紅白縞文様の2段のアーチを伴って林立する柱による内部空間をもち、現在はキリスト教文化とイスラム教文化とが混在している建築物である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.3
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サン・ピエトロ大聖堂(ヴァチカン)は、ブラマンテ・ミケランジェロらが手がけたルネサンス〜バロックの建築物で、大ドームを中心とする平面に、のちに身廊を延ばしてラテン十字形とした。身廊と袖廊が三廊式で、内陣に周歩廊と放射状に並ぶ祭室をもつのは、シャルトル大聖堂などのゴシック建築の平面の特徴。
アーヘンの宮廷礼拝堂(カール大帝)は、八角形の中心部を十六角形の周歩廊が囲み、上部にドーム状のヴォールトをもつ集中式の建築物。
サン・カルロ・アッレ・クァットロ・フォンターネ聖堂(ボッロミーニ)は、楕円形のドームと、凹凸の湾曲したファサードをもつバロック建築の代表例。
コルドバの大モスク(メスキータ)は、赤と白の縞模様の2段アーチが林立する柱の空間をもち、のちに内部にキリスト教の大聖堂が建てられ、2つの文化が混在している。
📐 各部の計画・防犯・環境・寸法・バリアフリー(No.4〜No.9)
No.4建築物の各部(隙間なし天井・Low-E複層ガラス・連窓のクリアランス・オープンジョイントの等圧空間)
建築物の各部に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1特定天井に関する設計ルートのうち、仕様ルートの一つとして、天井面と周囲の壁等との間にクリアランスを設けない「隙間なし天井」がある。2Low-E複層ガラスは、中空層側のガラス面に特殊金属膜をコーティングしたものであり、室内の冷暖房効率を高めることができる。3連窓を層間変位の大きな建築物に設ける場合、地震時の安全性を向上させるために、ガラスがサッシ枠内で回転・移動しても力が加わらないように、枠とガラスとの間にクリアランスを設ける必要がある。4カーテンウォールのオープンジョイント方式の水密性能について、雨水の浸入を防止するためには、等圧空間の容量を、空気取入口に比べて大きくする必要がある。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.4
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特定天井の仕様ルートには、天井と周囲の壁などの間に隙間を設けて揺れを逃がす方法のほか、平成28年の告示改正で、隙間を設けずに天井を壁などに突き当てて地震の力を伝える「隙間なし天井」が加えられた。
Low-E複層ガラスは、中空層側のガラス面に特殊な金属膜をコーティングしたもので、断熱性・日射遮蔽性が高く、冷暖房の効率を高められる。
層間変位の大きな建物に連窓を設けるときは、地震でサッシ枠が変形してもガラスに力がかからないよう、枠とガラスの間にクリアランス(すき間)をとり、ガラスが枠の中で回転・移動できるようにする。
オープンジョイントでは、外の風圧の変化に合わせて等圧空間の気圧がすばやく外と等しくなるよう、等圧空間の容量を空気取入口に比べて小さくする。容量を大きくすると、気圧が追いつかず、雨水が押し込まれやすくなる。
No.5防犯計画(セキュリティの動線・職員室の位置・ラドバーン方式・ゲーテッド・コミュニティ)
防犯計画等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1事務所の計画において、公道から敷地内や建築物内、事務室等への動線は、セキュリティレベルの低いほうから高いほうへ連続させることが望ましい。2小学校の計画において、不審者の侵入防止等に配慮して、職員室は運動場や出入口を見渡すことのできる位置に配置することが望ましい。3住宅地の計画において、ラドバーン方式は、心理的効果を考慮した設計によって、犯罪抑止効果を高める手法である。4ゲーテッド・コミュニティは、住宅地をフェンスや壁等で囲い、出入口にゲートを設けて、住民以外の人や車両の出入りを制限した居住地区である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.5
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セキュリティの計画では、公道 → 敷地 → 建物 → 事務室のように、レベルの低い所から高い所へ段階的につなぐ。
小学校の職員室を、運動場や出入口を見渡せる位置に置くと、不審者の侵入に気づきやすい。
ラドバーン方式は、クルドサック(袋小路)と歩行者専用路で歩行者と車を分離し、通過交通を入れない住宅地の計画手法。心理的な効果を考えた設計で犯罪を抑止する手法は、ディフェンシブルスペース(まもりやすい空間)や CPTED(防犯環境設計)。
ゲーテッド・コミュニティは、住宅地をフェンスや壁で囲み、出入口にゲートを設けて、住民以外の人や車の出入りを制限した居住地区。
No.6環境に配慮した計画(越屋根・コンクリートの蓄熱・クールスポット・アースチューブ)
環境に配慮した建築物の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1越屋根は、切妻屋根等の棟の一部に設けられた小屋根又はその下の開口部を含めた部分をいい、当該開口部から自然換気や採光が期待できる。2コンクリート躯体を蓄熱体として利用するためには、「外断熱とすること」、「開口部からの日射を直接コンクリート躯体に当てること」、「コンクリート躯体を直接室内に露出させること」等が有効である。3クールスポットは、外気温度が建築物内の温度以下となる夜間を中心に、外気を室内に導入することによって躯体を冷却する方法であり、冷房開始時の負荷を低減し、省エネルギー化を図ることができる。4アースチューブは、地中に埋設したチューブに空気を送り込み、夏期には冷熱源、冬期には温熱源として利用する方式であり、一般に、外気温度の年較差又は日較差が大きい地域ほど熱交換効果が大きい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.6
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越屋根は、棟の上に一段高く設けた小屋根(とその下の開口部)で、そこから自然換気や採光ができる。
コンクリートの躯体を蓄熱に使うには、外断熱として熱を外へ逃がさず、日射を躯体に直接当て、躯体を室内側に露出させることが有効。
外気温が室温より低い夜間に外気を取り入れて躯体を冷やし、冷房の立ち上がりの負荷を減らす方法はナイトパージ。クールスポットは、木陰や水辺など、まわりより涼しく感じられる場所のこと。
アースチューブは、地中に埋めた管に空気を通し、温度の安定した地中の熱を利用して、夏は冷やし冬は暖める方式。外気温の年較差・日較差が大きい地域ほど効果が大きい。
No.7建築物の各部の寸法(駐車場の柱割り・エレベーターの対面配置・書架の間隔・直角駐車)
建築物の各部の寸法等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1地下階に駐車場を設ける大規模店舗において、売場のレイアウトと駐車場の駐車台数の効率を考慮して、柱割りを8.5 m ×8.5 mとした。2高層事務所ビルのエレベーターの計画において、低層用5台と高層用5台とを幅4mの通路を挟んで対面配置とした。3図書館の開架閲覧室における複式(両面使用型)書架の中央支柱の心々距離については、車椅子使用者同士がすれ違うことができるように、250cmとした。4普通乗用車を駐車させる屋内駐車場の計画において、1台当たりの所要面積をなるべく少なくするため、直角駐車とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7
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普通乗用車1台の駐車幅は2.5m程度なので、柱割り8.5mなら柱間に3台並べられ、駐車の効率がよい。売場のレイアウトとも合わせやすい。
エレベーターは、乗る人が籠の到着を見て移動しやすいよう、1列に並べるのは4台程度までとし、対面配置は乗場の奥行を十分にとる。5台ずつを幅4mの通路を挟んで対面させ、しかも低層用と高層用を向かい合わせるのは、乗り間違いや移動の距離が増えて不適当。
車椅子使用者どうしがすれ違える通路(180cm程度)と書架の奥行を考えると、複式書架の中央支柱の心々距離250cmは適当。
直角駐車は、ほかの駐車の方式(斜め駐車・平行駐車)に比べて、1台当たりの所要面積が小さい。
No.8公立小学校・中学校の計画(義務教育学校の階段・総合教室型・普通教室の広さ・落ち着ける小空間)
公立小学校・中学校の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1既存の中学校の校舎を小中一貫教育を行う義務教育学校に変更する計画に当たり、階段に、手摺、滑止め等の安全上の措置を講じることにより、蹴上げの高さを変更しなかった。2中学校の計画に当たり、各教科で専用の教室をもち、生徒が時間割に従って教室を移動して授業を受ける総合教室型とした。3普通教室(40人)の広さは、多様な学習形態に対応する机、家具等の配置が可能な面積、形状を考慮し、9 m ×8 mとした。4特別の支援を必要とする児童が通常の学級に在籍する場合を想定し、その児童が落着きを取り戻すことのできる小規模な空間を、普通教室に隣接して設けた。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.8
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小学校の児童用の階段は、蹴上げ16cm以下・踏面26cm以上が原則だが、両側に手すりを設け、踏面を滑りにくい仕上げにするなどの安全上の措置をすれば、蹴上げ18cm以下・踏面26cm以上とすることができる(建築基準法施行令 第23条第4項・告示)。中学校の階段(蹴上げ18cm以下)を手すりや滑止めを設けてそのまま使うのは適当。
各教科で専用の教室をもち、生徒が時間割に従って教室を移動する方式は教科教室型。総合教室型は、ほとんどの授業をクラスルーム(普通教室)やその周りで行う方式で、小学校の低学年に向いている。
多様な学習形態に対応できるよう普通教室を広くする傾向があり、40人の教室で9m×8mは適当。
特別な支援が必要な児童が気持ちを落ち着けられる小さな空間(クールダウンの場)を、普通教室の隣に設けるのは有効。
建築基準法施行令 第23条第1項(階段の寸法)・第4項(同等以上に安全に昇降できる構造方法として国土交通大臣が定めた階段は第1項を適用しない=平成26年国土交通省告示第709号)
No.9建築設計標準による配慮(便器洗浄ボタン・乳幼児用設備の分散・籠内の点字表示・一時待避スペース)
高齢者、障害者等の利用に配慮した建築物の計画に関する次の記述のうち、「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省)」に照らして、最も不適当なものはどれか。
1公民館の便所において、車椅子使用者用便房における便器洗浄ボタンは、ペーパーホルダーの直上に設置した。2博物館の便所の計画において、乳幼児用おむつ交換台等の乳幼児連れ利用者に配慮した設備は、利用者の分散を図る観点から多機能便房に設けることは避け、男性用及び女性用の便所内にそれぞれ設けた。3ホテルのエレベーターにおいて、エレベーターの籠内の階数ボタン等の点字表示は、ボタンが縦配列であったので、それぞれのボタンの右側に設けた。4庁舎の避難設備・施設の計画において、利用者が安全に救助を待つための一時待避スペースを階段室内に設け、待避した際に助けを求めたり状況を伝えたりするためのインターホンを設置した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.9
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車椅子使用者用便房の便器洗浄ボタンは、JIS S 0026 の配置にそろえ、ペーパーホルダーの真上に設ける。
乳幼児用おむつ交換台などの乳幼児連れのための設備は、多機能便房(車椅子使用者用便房)に集めると利用が集中するので、男性用・女性用の便所にそれぞれ分散して設ける。
籠内の操作盤の点字表示は、ボタンが縦配列の場合は左側、横配列の場合は上側に設ける(建築設計標準 2.6 エレベーター)。右側に設けるのは不適当。
階段室内などに、車椅子使用者などが安全に救助を待てる一時待避スペースを設け、助けを求めたり状況を伝えたりするためのインターホンを設置するのは有効。
高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省)のエレベーター(籠内の操作盤の点字表示は、ボタンが縦配列の場合は左側、横配列の場合は上側。令和3年3月版の 2.6 にも同じ記述)・便所(JIS S 0026・機能の分散)
🏙️ 都市計画・住まい(No.10〜No.13)
No.10都市の再生・まちづくりの用語(インナーシティ問題・ブラウンフィールド・二地域居住・パークアンドライド)
都市の再生、まちづくり等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1インナーシティ問題は、都市の中心とその周辺の市街地における人口の減少と産業の衰退、地域の荒廃等のことである。2ブラウンフィールドは、土壌汚染の存在、あるいはその懸念から、本来、その土地が有する潜在的な価値よりも著しく低い利用あるいは未利用となった土地をいう。3二地域居住は、都市住民が農山漁村等の地域にも同時に生活拠点をもつこと等をいう。4パークアンドライドシステムは、中心市街地をバリアフリー化して車椅子や電動スクーター等を貸し出し、歩行困難者の外出の機会の拡大だけでなく、市街地の活性化を促す仕組みの一つである。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.10
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インナーシティ問題は、大都市の中心部とその周辺の古い市街地で、人口の減少・産業の衰退・地域の荒廃などが起こる問題。
ブラウンフィールドは、土壌汚染がある、またはその懸念があるために、本来の価値より著しく低く利用されているか、使われていない土地。
二地域居住は、都市に住む人が、農山漁村などにも生活の拠点をもつこと。
パークアンドライドは、都市の外側の駅などの近くに車を止め(パーク)、そこから公共交通機関に乗り換えて(ライド)中心部へ行く仕組みで、中心部の交通渋滞を減らす。中心市街地で車椅子や電動スクーターを貸し出して歩行が困難な人の外出を助け、市街地の活性化も図る仕組みはタウンモビリティ。
No.11都市の再生(ハイライン・ドックランズ・ポツダム広場・門司港レトロ地区)
都市の再生に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1ハイライン(ニューヨーク)は、廃線になった貨物専用の高架線跡を再利用し、緑豊かな展望公園へと再生させたものである。2ドックランズ再開発計画(ロンドン)は、大規模な区画の整理によって街区を撤去し、中央部を遊歩道とする広場をつくり出したプロジェクトである。3ポツダム広場再開発計画(ベルリン)は、第二次世界大戦とその後の東西分断により長年更地であった敷地に、複合機能をもたせたプロジェクトである。4門司港レトロ地区(北九州市)は、門司港周辺の歴史的建造物群と関門海峡や門司港の景観を活かした街並みが形成されている地区である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.11
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ハイライン(ニューヨーク)は、廃線になった貨物専用の高架線の跡を、緑豊かな空中の公園として再生したもの。
ドックランズ再開発(ロンドン)は、港湾の機能が衰えたテムズ川沿いの旧港湾地区(ドック)を、オフィス・住宅・商業などの複合的な市街地に再開発したプロジェクト(カナリー・ワーフなど)。大きな区画の整理で街区を撤去し、中央に遊歩道の広場をつくったプロジェクトではない。
ポツダム広場(ベルリン)は、第二次世界大戦と東西分断で長く更地になっていた場所に、ベルリンの壁の崩壊後、オフィス・劇場・住宅などの複合的な街を開発したプロジェクト。
門司港レトロ地区(北九州市)は、門司港駅などの歴史的建造物と、関門海峡・門司港の景観を生かした街並みをつくった地区。
No.12ニュータウン・集合住宅(ネクサスワールド・基町高層アパート・千里ニュータウン・港北ニュータウン)
ニュータウン及び集合住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1ネクサスワールドのレム棟・コールハース棟(福岡県)は、各住戸に採光と通風を確保するためのプライベートな中庭が設けられた計画である。2基町高層アパート(広島県)は、偶数階に通路をもつ住棟を「く」の字型に連結させた計画である。3千里ニュータウン(大阪府)は、近隣住区の単位にはとらわれず、将来のワンセンター方式への移行等が意図された計画である。4港北ニュータウン(神奈川県)は、公園、保存緑地と緑道、歩行者専用道路とを結ぶネットワークをもつ計画である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.12
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ネクサスワールド(福岡市香椎)のレム・コールハース棟は、各住戸にプライベートな中庭(光庭)を設けて、採光と通風を確保している。
基町高層アパート(広島市・大高正人)は、廊下のある階を限った住棟を「く」の字に連結して並べた高層の公営住宅団地。
千里ニュータウン(大阪府)は、近隣住区理論に基づいて、小学校区を単位とする住区を組み合わせて計画された日本の大規模ニュータウンの最初の例。近隣住区の単位にとらわれず、将来のワンセンター方式(中心を一つにまとめる方式)への移行などを意図したのは、高蔵寺ニュータウン(愛知県)の計画。
港北ニュータウン(横浜市)は、公園・保存緑地・緑道・歩行者専用道路を結ぶネットワーク(グリーンマトリックス)をもつ計画。
No.13日本の住宅の計画(四間取・51C型・テラスハウス・コーポラティブハウス)
日本における住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1四間取は、土間を除く床上部分を田の字型に4室構成とする、伝統的な農家の平面形式の一つである。2公営住宅標準設計51C型は、住生活の多様化に対応するため、食事室と台所とを分離した計画である。3テラスハウスは、区画された専用庭をもつ住戸を、境界壁を介して連続させた接地型の低層集合住宅である。4コーポラティブハウスは、自ら居住する住宅を建設しようとする者が組合を結成し、共同して事業計画を定め、建築物の設計、工事発注等を行って住宅を取得し、管理していく方式である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.13
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四間取(田の字型)は、土間を除く床上部分を田の字に4室に分けた、伝統的な農家の平面形式。
公営住宅標準設計51C型は、台所と食事の場所を一体(ダイニングキッチン)にし、寝る部屋と分ける「食寝分離」と、親子の寝室を分ける「就寝分離」を目指した計画。食事室と台所を分離した計画ではない。
テラスハウスは、区画された専用庭をもつ住戸を、境界壁(戸境壁)を共有して横に連続させた、接地型の低層集合住宅。
コーポラティブハウスは、住宅をつくりたい人が組合をつくり、共同で事業計画・設計・工事発注などを行って住宅を取得し、管理する方式。
🏫 各種建築物の計画(No.14〜No.17)
No.14劇場(能楽堂・グローブ座・サービスヤードの高さ・車椅子使用者用客席)
劇場に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1能楽堂は、一般に、「本舞台」、「後座」、「地謡座」及び「橋掛り」から成り立つ舞台と、その舞台を3方向から眺める客席をもつ空間である。21997年に復元されたロンドンのシェークスピア劇場(グローブ座)は、観客と舞台との一体感を得られやすいプロセニアム形式の劇場である。3搬出入のためのサービスヤードにおいて、ウィング式の大型トラックが停車するスペースの、床から天井までの高さは5m以上とすることが望ましい。4車椅子使用者用の客席は、車椅子使用者が選択できるように、2箇所以上の異なる位置に分散して設けることが望ましい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14
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能楽堂の舞台は、本舞台・後座・地謡座・橋掛りからなり、客席は舞台を3方向(正面・脇正面・中正面)から見る。
1997年に復元されたロンドンのグローブ座(シェークスピア劇場)は、客席の中に舞台が張り出し、観客が舞台を3方向から囲むオープンステージ(張り出し舞台)形式の劇場。プロセニアム形式は、額縁状の開口で舞台と客席を分ける形式。
ウィング式の大型トラックは、荷台の側面を跳ね上げて荷を出し入れするので、停車スペースの床から天井までの高さは5m以上とすることが望ましい。
車椅子使用者用の客席は、選べるよう、2か所以上の異なる位置に分散して設けることが望ましい。
No.15木材を活用した建築物(住田町役場・群馬県農業技術センター・海の博物館・出雲ドーム)
木材を活用した建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1住田町役場(岩手県)は、凸レンズ状に組まれたトラス梁が並んだ屋根架構をもつ建築物である。2群馬県農業技術センター(群馬県)は、小断面の製材を格子状に組み合わせた屋根架構をもつ建築物である。3海の博物館展示棟(三重県)は、主要構造部の柱や梁には、鋼材を内蔵した集成材を使用し、外壁にはガラスカーテンウォールと木製ルーバーを使用した建築物である。4出雲ドーム(島根県)は、集成材とケーブル等で構成された立体張弦アーチと、膜屋根を組み合わせた架構をもつ建築物である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.15
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住田町役場(岩手県)は、地元の木材を使った木造の庁舎で、凸レンズ状に組んだトラス梁を並べた屋根架構をもつ。
群馬県農業技術センターは、小断面の製材を格子状に組み合わせた大きな屋根架構をもつ建築物。
海の博物館(三重県鳥羽市・内藤廣)の展示棟は、集成材の木造の架構と瓦屋根による建物(収蔵庫はプレキャストコンクリート造)。柱・梁に鋼材を内蔵した集成材を使い、外壁にガラスカーテンウォールと木製ルーバーを使った建物ではない。
出雲ドームは、集成材とケーブルなどでつくった立体張弦アーチと、膜屋根を組み合わせた架構をもつドーム。
No.16病院(病院の定義・療養病床の病床数・看護単位・療養病床の廊下)
病院に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1病院は、医業又は歯科医業を行う場所であり、20人以上の患者を入院させるための施設を有するものである。2療養病床における1病室当たりの病床数は、4床以下とする。31看護単位当たりの病床数は、80床を標準とする。4療養病床における患者の利用する廊下の幅は、医療法に基づき、片側に病室がある場合、内法による測定で1.8m以上とする。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16
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病院は、医業または歯科医業を行う場所で、20人以上の患者を入院させるための施設をもつもの(医療法 第1条の5)。
療養病床の1病室の病床数は4床以下(医療法施行規則 第16条第1項第二号の二)。
1看護単位(ひとまとまりの看護師のチームが受け持つ病床)は、一般に40〜50床程度が標準。80床では多すぎる。
療養病床の病室に隣接する患者用の廊下の幅は、片側に病室がある場合、内法で1.8m以上(両側は2.7m以上)(医療法施行規則 第16条第1項第十一号イ)。
医療法 第1条の5第1項(病院は20人以上の患者を入院させるための施設を有するもの)、医療法施行規則 第16条第1項第二号の二(療養病床の1病室の病床数は4床以下)・第十一号イ(療養病床の病室に隣接する廊下は1.8m以上・両側居室は2.7m以上)
No.17美術館と設計者(ニューヨーク近代美術館・ロサンゼルス現代美術館・フォートワース現代美術館・アスペン美術館)
美術館(設計者)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1ニューヨーク近代美術館(谷口吉生)は、敷地の北側と南側に通抜けが可能なエントランスホールがあり、中庭と連続する空間となっている。2ロサンゼルス現代美術館(磯崎新)は、赤砂岩の外壁をもつ基壇部があり、その基壇部の上にピラミッド型のトップライト等が配置されている。3フォートワース現代美術館(安藤忠雄)は、平行に並べられた長方形の室によって展示室が構成され、その展示室には日差しへの配慮から深い庇が掛けられている。4アスペン美術館(坂茂)は、建築物の中央部にアトリウムがあり、アトリウムに面した螺旋状のスロープによって、最上階から地上階まで連続した空間となるように計画されている。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.17
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ニューヨーク近代美術館(MoMA)の増改築(谷口吉生)は、敷地の北と南に通り抜けできるエントランスホールがあり、彫刻庭園(中庭)と連続している。
ロサンゼルス現代美術館(MOCA・磯崎新)は、赤砂岩の外壁の基壇の上に、ピラミッド形のトップライトなどの幾何学的な形を配置している。
フォートワース現代美術館(安藤忠雄)は、平行に並べた長方形の展示室で構成され、展示室には日差しを和らげる深い庇が架けられ、水盤に面している。
アスペン美術館(坂茂)は、建物を木の格子のスクリーンで包み、屋上に木造トラスの屋根を架け、ガラスのエレベーターや大階段で最上階へ上がってから下りていく構成の美術館。中央のアトリウムに面した螺旋状のスロープで最上階から地上階まで連続した空間をつくったのは、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館(ニューヨーク・フランク・ロイド・ライト)の特徴。
📋 建築生産(契約・積算・マネジメント)(No.18〜No.20)
No.18建築物の設計・工事監理(設計業務の中止の請求・成果物の扱い・重要事項説明・善管注意義務)
建築物の設計・工事監理等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1四会連合協定「建築設計・監理等業務委託契約約款」における建築設計業務委託契約において、委託者は、必要があると認めるときは、受託者に書面をもって通知して、設計業務の全部又は一部の中止を請求することができる。2四会連合協定「建築設計・監理等業務委託契約約款」における建築設計業務委託契約において、受託者は、委託者の承諾なく、成果物、未完了の成果物及び設計業務を行ううえで得られた記録等を他人に閲覧させ、複写させ、又は譲渡してはならない。3建築士法に定められた、設計又は工事監理の契約を締結する際に行う重要事項(業務の内容及びその履行に関する事項)の説明等は、管理建築士以外の建築士が行ってはならない。4工事監理業務においては、一般に、民法における「善良な管理者の注意義務(善管注意義務)」が求められており、この義務を怠り損害が生じた場合には、監理業務委託契約書に明記されていなくても過失責任が問われることがある。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.18
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四会連合協定の約款では、委託者は、必要があると認めるときは、受託者に書面で通知して、設計業務の全部または一部の中止を請求できる。
受託者は、委託者の承諾なく、成果物・未完成の成果物・業務で得た記録などを他人に閲覧・複写させたり、譲渡したりしてはならない。
重要事項の説明は、建築士事務所の開設者が、管理建築士その他の、その建築士事務所に属する建築士(管理建築士等)にさせる(建築士法 第24条の7)。管理建築士以外の建築士でも、その事務所に属する建築士なら説明できる。
工事監理の業務は、民法の委任(準委任)にあたり、善良な管理者の注意義務(善管注意義務)を負う(民法 第644条)。これを怠って損害が生じれば、契約書に書いていなくても過失責任を問われることがある。
建築士法 第24条の7(重要事項の説明は、管理建築士その他の当該建築士事務所に属する建築士=管理建築士等にさせる)、民法 第644条(受任者の注意義務)
No.19建築数量積算基準(コンクリートの開口部・斜面の型枠・溶接・ガラス)
建築積算に関する次の記述のうち、建築工事建築数量積算研究会「建築数量積算基準」に照らして、最も不適当なものはどれか。
1コンクリートの数量において、窓、出入口等の開口部によるコンクリートの欠如は、建具類等の開口部の内法寸法とコンクリートの厚さとによる体積とし、1箇所当たりの開口部の体積が0.5㎥以下の場合は、コンクリートの欠除はないものとする。2型枠の数量において、コンクリートの上面が傾斜している場合、その勾配が3/10を超えるものについては、その部分の上面型枠又はコンクリートの上面の処理を計測・計算の対象とする。3鉄骨の溶接の数量において、原則として、溶接の種類に区分し、溶接断面形状ごとに長さを求め、すみ肉溶接脚長6mmに換算した延べ長さとする。4全面がガラスである建具類のガラスの数量において、かまち、方立、桟等の見付幅が0.1mを超えるものがあるときは、その面積を差し引いた面積とする。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.19
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開口部によるコンクリートの欠除は、建具などの開口部の内法寸法とコンクリートの厚さによる体積で計算するが、ないものとするのは、1か所当たりの内法の見付面積が0.5㎡以下の場合(公共建築数量積算基準 第4編 躯体)。体積0.5㎥以下ではない。
コンクリートの上面が傾斜している場合、その勾配が3/10を超える部分は、上面の型枠(またはコンクリートの上面の処理)を計測・計算の対象とする。
鉄骨の溶接は、溶接の種類に分け、溶接断面形状ごとに長さを求め、すみ肉溶接の脚長6mmに換算した延べ長さとする。
全面がガラスの建具類のガラスの数量は、かまち・方立・桟などの見付幅が0.1mを超えるものがあるときは、その面積を差し引いた面積とする。
公共建築数量積算基準(コンクリートの開口部の欠除は1か所当たり内法見付面積0.5㎡以下ならないものとする・斜面の勾配が3/10を超える場合は上面型枠を計測・溶接はすみ肉溶接脚長6mmに換算した延べ長さ)
No.20建築のマネジメント(ECI方式・コミッショニング・BCP・CRE戦略)
建築のマネジメント等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1公共工事におけるECI方式は、設計段階の技術協力の実施期間中に、施工の数量・仕様を確定したうえで工事契約をする方式であり、施工性等の観点から施工者の提案が行われることにより、施工段階における設計変更の発生リスクの減少等が期待できる。2建築物におけるコミッショニングは、一般に、環境・エネルギー性能等の観点から建築物のオーナーやユーザーが求める要求性能を把握して、その要求性能の実現を検証することである。3BCPは、企業が災害や事故で被害を受けても、重要な業務が中断しないこと、中断しても可能な限り短い期間で再開すること等、事業の継続を追求するための計画である。4CRE戦略は、国や地方公共団体の事業コストの削減や、より質の高い公共サービスの提供を目的として、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して公共施設等の設計、建設、維持管理及び運営を行う手法である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.20
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ECI 方式は、設計の段階から施工者が技術協力を行い、その期間中に施工の数量・仕様を確定したうえで工事契約をする方式。施工性などの観点からの提案で、施工段階の設計変更のリスクを減らせる。
コミッショニング(性能検証)は、建物のオーナーやユーザーが求める環境・エネルギー性能などの要求を明らかにし、設計・施工・運用の各段階で、その性能が実現されているかを検証すること。
BCP(事業継続計画)は、災害や事故で被害を受けても、重要な業務を止めない、止まってもできるだけ早く再開するなど、事業を継続するための計画。
CRE(企業不動産)戦略は、企業が持つ不動産を、企業価値の向上の観点から経営戦略として見直し、効率よく活用する考え方。国や地方公共団体の事業で、民間の資金・経営能力・技術的能力を活用して公共施設などの設計・建設・維持管理・運営を行う手法はPFI。
令和元年の合格基準点(学科の試験)
配点は各問題1点(学科Ⅰ・Ⅱは各20点、学科Ⅲ・Ⅳは各30点、学科Ⅴは25点、合計125点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。
| 学科Ⅰ 計画 | 学科Ⅱ 環境・設備 | 学科Ⅲ 法規 | 学科Ⅳ 構造 | 学科Ⅴ 施工 | 総得点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 合格基準点 | 11点 | 11点 | 16点 | 16点 | 13点 | 97点 |
※ 合格基準点は、各科目は過半の得点、総得点はおおむね90点程度を基本的な水準として想定し、令和元年は総じて難易度が低かったことから、総得点の基準点が97点とされました。
出典:建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」
令和元年の計画の基準点は11点(20点中)でした。計画は法令集を使えない科目で、20問と問題数が少ないぶん1問の重みが大きく、建築史・各種建築物の計画・都市計画・建築生産と範囲も広いので、過去問で正誤の理由まで説明できるようにしておくと安心です。
ほかの年度・ほかの科目の過去問
この記事の問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和元年 一級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。
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