要点と過去問10年分
一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)の No.16 を中心に出題される「各種建築物の計画」のうち、病院と、高齢者・福祉施設を要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を解説します。

医療・福祉・高齢者の施設の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
医療・福祉は No.16 にほぼ毎年出て、No.7・No.15 に出る年もあります。正答は、病院(ICU・LDR・部門の配置・感染症病室・看護単位・病棟の防火区画)が8回、高齢者・福祉施設(グループホーム・共同生活室・ジェントリフィケーション・急性期リハビリ)が4回です。
No.7・No.15・No.16 に出題(10年のうち9年・12問)。ほかの問題の選択肢から、この分野のもの(1問から)も載せています。この記事で解説する選択肢は41肢です。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している一級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「要点」は、今の法令・基準や設計の資料でまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。
🏥 病院
📖 病院の計画
病院は、部門の配置、病室・病棟の計画、医療法の基準が問われます。10年で8回正答になっています。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 部門の配置 | 外来と入院の患者が使う診療部門を、外来部門と病棟部門の間に置く。ICU は手術部の近く(離さない)。中央材料部門は手術部と専用の搬送設備で直結。変化の大きい診療部門の隣に増築用の空地。手術室の上に設備階(インタースティシャル・スペース)を置くと医療を止めずに設備を更新できる |
| 病室・病棟 | 感染症病室は個室で、廊下に対して陰圧にし前室を設ける(陽圧にするのは無菌室)。LDR は陣痛・分娩・回復を一つの部屋で行う。4床室は32㎡程度以上が目安。ベッドで運ぶ病室の出入口は1.35m程度。患者用トイレは分散し、左右勝手の違うものを。緩和ケア病棟は全室個室で家族も使える調理室。各階を防火・防煙区画して2つ以上の安全区画に分け、水平避難(竪穴区画だけにしない) |
| 専門の部門 | 放射線治療の照射室は厚いコンクリートと鋼板で遮蔽。精神科の保護室は柔らかい材料と観察廊下。下部内視鏡の待合に更衣室と前処置のトイレ |
| 医療法の基準・看護単位 | 病院は20人以上の患者を入院させる施設をもつ(医療法 第1条の5)。療養病床は1室4床以下、廊下は片側居室1.8m以上・両側2.7m以上。1看護単位は40〜50床程度 |
✏️ 過去問:病院(10年で25肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:総合病院の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
部門構成において、病院運営の効率及び患者の動線を考慮して、外来部門は診療部門と病棟部門との間に配置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢4
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外来・入院の両方の患者が使う診療部門(検査・放射線・手術など)を、外来部門と病棟部門の間に配置すると、どちらからも行きやすく効率がよい。外来部門を診療部門と病棟部門の間に置くのは不適当。
問題:医療施設の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ICU(Intensive Care Unit)は、個室を原則とし、人や機器の出入りが多い手術部とは離すなど、集中して治療を行うことができる配置計画が重要である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢1
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ICU(集中治療室)は、手術後の重症の患者を移すことが多いので、手術部の近くに配置し、移動の距離を短くするのが基本。手術部から離すのは不適当。
問題:各種建築物のゾーニング計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
総合病院の計画に当たり、ICU(集中治療室)を、人や機器の出入りが多い手術部と離し、療養できる病棟部門に配置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7 選択肢4
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ICU(集中治療室)は、手術後の重症の患者をすぐ移せるよう、手術部の近くに配置するのが基本。手術部から離して病棟部門に配置するのは不適当。
問題:総合病院の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
中央材料部門は、手術室で使用した器材の洗浄・滅菌を行うため、手術部と専用の搬送設備で直結させたうえで、手術部以外の部門に対しては廊下経由の搬送経路を確保した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢3
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中央材料部門は、手術室などで使った器材を洗浄・滅菌して供給する部門。手術部とは専用の搬送設備で直結させ、ほかの部門へは廊下を通って運ぶ経路を確保する。
問題:病院及び保育所の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
急性期病院において、病棟部門に比べ、医療機器の更新や機能拡充が必要な診療部門には、隣接したところに増築が可能な空地を確保した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢1
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急性期病院の診療部門は、医療機器の更新や機能の拡充が多く、病棟部門より変化が大きいので、隣に増築できる空地を確保しておくとよい。
問題:建築計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
病院の計画に当たり、医療行為を中断することなく設備更新が行えるように、手術室のある階の上階に設備階(インタースティシャル・スペース)を設けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.4 選択肢2
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手術室の階の上に設備階(インタースティシャル・スペース)を設けると、下の階の医療を止めずに配管・ダクトなどの設備を更新できる。
問題:医療施設の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
感染症病室は、個室を原則とし、廊下に対して室内を陰圧に保ち、汚染空気が室外に流出しないよう、出入口に前室を設けるなどの配慮が重要である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢3
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感染症病室は個室とし、廊下に対して室内を陰圧(空気が室内側へ流れる状態)に保ち、出入口に前室を設けて、汚れた空気が室外に出ないようにする。
問題:病院及び保育所の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
病院の感染症病室において、廊下に対して室内を陽圧に保ち、外部の汚染空気を室内には流入させずに無菌に近い状態が確保できるようにした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢2
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感染症病室は、病原体を含む空気が廊下などへ出ないよう、廊下に対して室内を陰圧に保つ。室内を陽圧にして外の汚れた空気を入れないのは、免疫が低下した患者のための無菌室(防護環境)の考え方で、感染症病室とは逆。
問題:総合病院の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
産科部門は、LDR(Labor Delivery Recovery)を採用し、陣痛・分娩・回復という出産の過程に応じて、専用の部屋をそれぞれ設けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢4
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LDR(Labor Delivery Recovery)は、陣痛・分娩・回復を一つの部屋で行う方式。妊婦が出産の過程ごとに部屋を移動しなくてよいのが特徴で、それぞれ専用の部屋を設けるのは誤り。
問題:医療施設等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
LDRとは、陣痛・分娩・回復と出産の過程に応じてそれぞれに必要な設備が整った専用の部屋を設ける方式である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢2
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LDR は、陣痛(Labor)・分娩(Delivery)・回復(Recovery)を一つの部屋で行う方式。出産の過程ごとに専用の部屋を設けるのではない。
問題:医療施設等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
4床病室の計画において、隣り合うベッドとベッドとの間に幅1m以上のスペースを確保するためには、病室面積は32㎡以上が目安となる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢3
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4床病室で、ベッドとベッドの間に1m以上の空きをとり、ベッドまわりの作業スペースも確保するには、32㎡程度以上が目安になる。
問題:総合病院の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
病室の出入口の有効幅員は、円滑に患者をベッドごと搬送できるように、1.35mとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢1
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問題:総合病院の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
病棟において、患者用のトイレは、利用時の安全性と利便性の確保のため、便器側方へのアプローチについて左右勝手が異なるタイプのものを分散して配置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢1
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病棟の患者用トイレは、まひのある側などによって使いやすい向きが違うので、便器の横から近づく向き(左右勝手)が違うタイプを分散して配置する。
問題:医療施設等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
病棟の患者用トイレの計画においては、トイレを分散して配置するなど、病室とトイレの距離を短くする工夫が必要である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢1
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問題:総合病院の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
緩和ケア病棟において、病室は全て個室とし、共用部に患者や患者家族が利用できる調理室や食事室を設置するなど、患者とその家族とのQOLを高める計画とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢2
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緩和ケア病棟は、病室をすべて個室とし、患者や家族が使える調理室・食事室などを設けて、患者と家族の生活の質(QOL)を高める。
問題:総合病院の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
病室階において、火災時に避難階段等の縦動線を利用せずに一定の時間の安全性が確保できるように、各階に防火防煙区画された、2つ以上の安全区画を設ける計画とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢3
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病室のある階では、自力で避難しにくい患者が多いので、階段などの縦の移動をしなくても一定の時間安全にいられるよう、防火・防煙区画した安全区画を各階に2つ以上設け、水平に避難できるようにする。
問題:高齢者福祉施設、病院及び保育所の火災対策に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
病院の病棟階(1層2看護単位)において、防火扉を多く設けると避難の妨げとなるので、階段やエレベーターシャフト等の竪穴区画以外には防火区画を設けない計画とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢3
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病棟では、自力で避難しにくい患者が多いので、階段を使わずに隣の区画へ逃げられるよう、同じ階を防火区画で2つ以上の区画に分けて水平避難できるようにする(1層2看護単位なら看護単位ごとに区画するのが基本)。竪穴区画以外に防火区画を設けないのは不適当。
問題:医療施設の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
放射線治療部門の照射室は、放射線による治療装置(リニアック等)を使用するので、壁や天井等のコンクリート厚さを確保し、鋼板を組み合わせた遮蔽壁等を設けるなど、放射線の漏洩を防ぐ対策が必要となる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢2
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リニアックなどの放射線治療装置を使う照射室は、厚いコンクリートの壁・天井や鋼板を組み合わせた遮蔽壁などで、放射線が外に漏れないようにする。
問題:医療施設の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
精神科病院又は総合病院の精神科病棟の保護室は、患者の自傷行為を防ぐため、床や壁に柔らかい材料等を用い、窓側には観察廊下を設けるなどの設えが必要となる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢4
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精神科の保護室は、患者が自分を傷つけないよう、床や壁に柔らかい材料を使うなどし、窓の側に観察廊下を設けて安全に様子を見られるようにする。
問題:総合病院の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
下部内視鏡検査を行う部門の患者待合エリアには、検査衣に着替えるための更衣室や前処置のためのトイレを併設した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢2
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下部内視鏡(大腸の内視鏡)検査では、検査衣への着替えや、検査前の処置(腸の中をきれいにする)でトイレを何度も使うので、待合の近くに更衣室とトイレを設ける。
問題:病院に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
病院は、医業又は歯科医業を行う場所であり、20人以上の患者を入院させるための施設を有するものである。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢1
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病院は、医業または歯科医業を行う場所で、20人以上の患者を入院させるための施設をもつもの(医療法 第1条の5)。
問題:病院に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
療養病床における1病室当たりの病床数は、4床以下とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢2
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問題:病院に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
療養病床における患者の利用する廊下の幅は、医療法に基づき、片側に病室がある場合、内法による測定で1.8m以上とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢4
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療養病床の病室に隣接する患者用の廊下の幅は、片側に病室がある場合、内法で1.8m以上(両側は2.7m以上)(医療法施行規則 第16条第1項第十一号イ)。
問題:病院に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1看護単位当たりの病床数は、80床を標準とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢3
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1看護単位(ひとまとまりの看護師のチームが受け持つ病床)は、一般に40〜50床程度が標準。80床では多すぎる。
問題:医療施設等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
回復期リハビリテーションは、疾患に応じ90日から180日をかけて身体の機能や日常生活動作(ADL)の改善を図ることを目的としている。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢4
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回復期リハビリテーションは、脳血管疾患や大腿骨の骨折などの急性期を過ぎた患者に、疾患に応じて90〜180日程度をかけて集中的にリハビリを行い、身体の機能や日常生活動作(ADL)の改善と在宅復帰を図るもの。
🧓 高齢者・福祉施設
📖 高齢者・福祉施設
高齢者・福祉施設は、施設の基準と、福祉の言葉、施設の火災対策が問われます。10年で4回正答になっています。
| 施設・言葉 | ポイント |
|---|---|
| 認知症高齢者グループホーム | 1ユニット5〜9人で家庭的な環境。居間と食堂は同一の場所にできるが、機能訓練室は設置基準にない(食堂と機能訓練室を同一にできるのはデイサービス) |
| ユニット型特養・小規模多機能 | ユニット型特養の共同生活室はユニットごとに設ける(隣のユニットと共用にしない)。個室にトイレがなければ動線を短く、3室に1つ以上。小規模多機能型居宅介護の宿泊室は個室なら7.43㎡以上 |
| 施設とリハビリの言葉 | 介護老人保健施設は医学的管理のもとで介護・機能訓練を行い在宅復帰を目指す。回復期リハビリは急性期を過ぎた患者に90〜180日程度(発症直後に始めるのは急性期リハビリ)。日本版 CCRC は元気なうちに地方へ移り住む構想。放課後等デイサービスは就学中の障がい児に放課後や夏休みなどに訓練を続けて提供(指導訓練室を備える) |
| 福祉の言葉 | ノーマライゼーションは障害者がごく普通に生活できるように社会を整える考え方(ジェントリフィケーションは所得の高い人の流入で元の住民が住めなくなる現象)。レスパイトケアは介護する家族の休息のための支援。地域包括ケアシステムは住まい・医療・介護・予防・生活支援を地域で一体的に提供する仕組み。インクルーシブ教育には落ち着ける小部屋などの合理的配慮 |
| 施設の火災対策 | 平家の特養は天井を高くして蓄煙空間に。防煙垂れ壁を増やして防煙区画を小さく。保育所の屋内避難階段の近くに付室の待避スペース |
✏️ 過去問:高齢者・福祉施設(10年で16肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:高齢者施設に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
認知症高齢者グループホームにおいて、家庭にできるだけ近い環境で生活できるように、1ユニットの定員を8人とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢1
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認知症高齢者グループホームの1ユニット(共同生活住居)の定員は5人以上9人以下(基準 第93条)。8人は適当。
問題:建築計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
認知症高齢者グループホーム(認知症対応型共同生活介護)において、食堂とリハビリテーションのための機能訓練室は同一の場所とし、設置基準に応じた面積を確保した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7 選択肢2
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認知症高齢者グループホーム(認知症対応型共同生活介護)の共同生活住居に設けるのは、居室・居間・食堂・台所・浴室などで、居間と食堂を同一の場所とすることができる(基準 第93条)。機能訓練室は設置基準にない。「食堂と機能訓練室を同一の場所とすることができる(合計面積は利用定員×3㎡以上)」のは、通所介護(デイサービス)の基準(第95条)。
問題:高齢者施設に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
二つのユニットを有する個室ユニットケア型特別養護老人ホームにおいて、隣接するユニットの共同生活室は共用として、二つのユニットが一体的に使えるようにした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢3
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ユニット型の特別養護老人ホームの共同生活室は、いずれかのユニットに属するものとし、そのユニットの入居者が交流し、共同で日常生活を営む場所とする(基準 第35条)。隣のユニットと共用にして2つのユニットを一体で使うのは、少人数の家庭的なケアというユニットケアの考え方に合わない。
問題:高齢者施設に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
個室ユニットケア型特別養護老人ホームにおいて、入居者の個室内にトイレを設けない場合、排泄リズムの重なる場合が多いことを配慮し、個室からトイレに至る動線を短くし、トイレを個室3部屋に対し一つ以上設けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢4
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個室にトイレを設けない場合は、排泄の時間が重なることを考え、個室からトイレまでの動線を短くし、3室に1つ以上の割合で設けるなど、十分な数を確保する。
問題:高齢者施設に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
小規模多機能型居宅介護施設において、要介護者が短期間宿泊するための宿泊室は個室とし、その床面積を、1室当たり10㎡とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢2
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問題:医療・福祉等の用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
「介護老人保健施設」は、医療ケアを必要とする要介護者に対し、看護や医学的管理下における介護及び機能訓練等並びに日常生活上の世話を行うことにより、入所者が自立した日常生活を営むことや居宅における生活への復帰を目指す施設である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢1
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介護老人保健施設は、医療ケアの必要な要介護者に、看護・医学的管理のもとでの介護、機能訓練、日常生活の世話を行い、自立した生活や在宅への復帰を目指す施設。
問題:医療・福祉等の用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
「急性期リハビリテーション」は、疾患に応じ90日から180日をかけて身体の機能や日常生活動作(ADL)の改善を目指すことであり、専門リハビリテーション医療機能をもつ医療施設で行われている。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢2
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急性期リハビリテーションは、病気やけがの発症直後から、急性期の病院でベッドサイドなどで早く始めるリハビリ。疾患に応じて90〜180日程度をかけ、専門の病棟で日常生活動作(ADL)の改善を目指すのは、回復期リハビリテーション。
問題:医療・福祉等の用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
「放課後等デイサービス事業所」は、就学中の障がい児に対して、放課後や夏休み等の長期休暇中において、生活能力の向上のための訓練や支援等を継続的に提供するもので、指導訓練室や支援に必要な設備・備品等を備えることが求められている。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢3
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放課後等デイサービスは、学校に通う障がい児に、放課後や夏休みなどに、生活能力の向上のための訓練などを続けて提供するもので、指導訓練室などを備える。
問題:医療・福祉等の用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
「日本版CCRC(Continuing Care Retirement Community)」は、大都市に在住する高齢者が健康な段階から地方へ移住し、地域活動に積極的に参加することをとおして、地域社会に溶け込み、多世代と交流・共働する居住が基本となっている。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢4
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日本版CCRCは、大都市の高齢者が元気なうちに地方へ移り住み、地域活動に参加しながら、多世代と交流して暮らすことを基本とする構想。
問題:社会福祉に関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。
ジェントリフィケーションは、障害者が社会の中でごく普通に生活ができるように社会を整えることであり、在宅生活支援や地域に溶け込む小規模な就労支援の場などの整備が進められている。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.15 選択肢2
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障害者が社会の中でごく普通の生活ができるように社会を整える考え方は、ノーマライゼーション。ジェントリフィケーションは、都市の古い地区に所得の高い人が移り住んで再開発が進み、家賃の上昇などで、もとの住民が住み続けられなくなる現象。
問題:社会福祉に関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。
レスパイトケアは、在宅で介護をする者が一時的に介護から離れて休息等をとれるようにする支援のことであり、医療型短期入所(ショートステイ)は、一時預かりだけでなく、介護をする者・される者が家族以外の人々と交流できる場としても期待されている。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.15 選択肢3
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レスパイトケアは、在宅で介護をしている家族が一時的に介護から離れて休めるようにする支援。医療型短期入所(ショートステイ)は、一時預かりだけでなく、家族以外の人との交流の場としても期待されている。
問題:社会福祉に関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。
地域包括ケアシステムは、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けることができるような仕組みのことであり、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるよう、地域の特性に応じた対応が重要である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.15 選択肢4
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地域包括ケアシステムは、重い要介護状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供する仕組みで、地域の特性に応じてつくる。
問題:社会福祉に関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。
インクルーシブ教育は、障害の有無にかかわらず学べる仕組みのことであり、カームダウンのためのデンやアルコーブを教室まわりに設けるなど、それぞれの状況に応じて環境を整える「合理的配慮」が必要となる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.15 選択肢1
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インクルーシブ教育は、障害の有無にかかわらず、ともに学べる仕組み。気持ちを落ち着けるための小部屋(カームダウン・デン)やアルコーブを教室のまわりに設けるなど、一人ひとりに応じた「合理的配慮」が必要になる。
問題:高齢者福祉施設、病院及び保育所の火災対策に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
平家建ての特別養護老人ホームにおいて、共同生活室の天井を高くして蓄煙空間とするとともに、採光のためのトップライトを開くようにして、排煙口の役割を果たすように計画した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢1
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平家建ての施設で共同生活室の天井を高くすると、煙をためる空間(蓄煙)ができて避難の時間をかせげる。開けられるトップライトは排煙口の役割も果たす。
問題:高齢者福祉施設、病院及び保育所の火災対策に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
介護老人保健施設において、煙の拡散を遅らせるために、防煙垂れ壁を増やし、防煙区画を小さくする計画とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢2
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防煙垂れ壁を増やして防煙区画を小さくすると、煙が広がるのを遅らせることができ、自力で避難しにくい入所者の避難の時間を確保しやすい。
問題:高齢者福祉施設、病院及び保育所の火災対策に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
3階に保育室のある保育所において、幼児数人ごとに保育士等が引率して避難することを想定し、屋内避難階段に隣接した位置に付室を設け、待避スペースとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16 選択肢4
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3階に保育室のある保育所では、保育士が数人の幼児を連れて避難することを想定し、屋内避難階段の近くに付室を設けて一時的に待てる場所(待避スペース)とするのは有効。
まとめ:医療・福祉・高齢者の施設で覚えておくこと
試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
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