考査A 全17問の解答・解説
令和6年(2024年8月30日実施)の一級建築基準適合判定資格者検定 考査A(全17問・五肢択一)を、建築基準適合判定資格者が選択肢ごとに根拠の条文を示して解説します。法令の基準日は令和6年1月1日です。まず法令集を引きながら自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和6年 一級建築基準適合判定資格者検定の概要
分野ごとの問題一覧
考査Aの17問は、毎年おおむね同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
=その後の改正で、今の法令では答えが変わる問題
📐 総則・手続き・特定行政庁等(No.1〜No.3)
No.1用語の定義(特定天井・準防火性能・延焼のおそれのある部分・大規模の修繕・特殊建築物)
建築基準法の適用等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1「特定天井」とは、脱落によって重大な危害を生ずるおそれがあるものとして国土交通大臣が定める天井をいう。2「準防火性能」とは、建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に必要とされる性能をいう。3一戸建ての住宅に附属する塀で幅員4mの道路に接して設けられるものは、「延焼のおそれのある部分」に該当する。4木造、地上2階建ての一戸建ての住宅において、最下階の床の過半について行う修繕は、「大規模の修繕」に該当する。5幼保連携型認定こども園は、「特殊建築物」に該当する。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.1
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令第39条第3項より、特定天井とは、脱落によって重大な危害を生ずるおそれがあるものとして国土交通大臣が定める天井をいう。
法第23条より、準防火性能とは、建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に必要とされる性能をいう。
法第2条第一号より、建築物に附属する門若しくは塀も建築物に含まれる。同条第六号より、延焼のおそれのある部分とは、隣地境界線、道路中心線又は同一敷地内の2以上の建築物の外壁間の中心線から、1階にあっては3m以下、2階以上にあっては5m以下の距離にある建築物の部分をいう。幅員4mの道路に接して設ける塀は、道路中心線から2mの位置にあるので、延焼のおそれのある部分に該当する。
法第2条第十四号より、大規模の修繕とは、建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう。同条第五号より、主要構造部は壁、柱、床、はり、屋根又は階段で、最下階の床は除かれている。最下階の床の過半の修繕は、大規模の修繕に該当しない。
法第2条第二号より、特殊建築物には学校、病院などその他これらに類する用途に供する建築物が含まれ、令第115条の3第一号より、法別表第1(い)欄(二)項の用途に類するものとして児童福祉施設等(幼保連携型認定こども園を含む)がある。幼保連携型認定こども園は特殊建築物に該当する。
選択肢4主要構造部から「最下階の床」は除かれている(法第2条第五号)。最下階の床の過半の修繕は大規模の修繕に当たらない。
選択肢3建築物に附属する塀も建築物(法第2条第一号)。道路中心線から1階は3m以下が延焼のおそれのある部分。
法第2条第一号・第二号・第五号・第六号・第十四号、法第23条、令第39条第3項、令第115条の3第一号
No.2手続き(仮使用・卸売市場の位置・確認後の軽微な変更・用途変更の確認・工事中の安全計画の届出)
建築基準法の手続等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1鉄骨造、平家建ての診療所(患者の収容施設があるもの)で、その用途に供する部分の床面積の合計が200㎡のものを新築する場合においては、当該建築主は、検査済証の交付を受ける前であっても、当該建築物を仮に使用することができる。2都市計画区域内においては、延べ面積500㎡の卸売市場を準住居地域内に新築する場合、都市計画においてその敷地の位置が決定していないものであっても、特定行政庁の許可を受ける必要はない。3建築主は、確認済証の交付を受けた建築物について、当該建築物の階数が減少する場合における建築物の階数の変更(変更後も建築物の計画が建築基準関係規定に全体架構モデルの計算を要さず適合することが明らかなもの)をして、当該建築物を建築しようとする場合は、あらためて、確認済証の交付を受ける必要はない。4都市計画区域内において、鉄骨造、延べ面積500㎡、平家建ての事務所の一部(床面積200㎡)を飲食店へ用途の変更(大規模の修繕又は大規模の模様替は伴わないもの)をする場合、確認済証の交付を受ける必要はない。5延べ面積2,000㎡、地上4階建ての病院の避難施設等に関する工事の施工中において、当該建築物を使用する場合においては、当該建築主は、仮使用の認定を受けるとともに、あらかじめ、当該工事の施工中における当該建築物の安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければならない。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.2
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法第7条の6第1項より、検査済証の交付を受ける前の使用が制限されるのは、法第6条第1項第一号から第三号までの建築物の新築など。患者の収容施設がある診療所(特殊建築物)は200㎡を超えるもの(第一号)、木造以外の建築物は2以上の階数又は200㎡を超えるもの(第三号)が対象で、鉄骨造、平家建て、200㎡の診療所はどちらにも当たらない(第四号の建築物)。このため、検査済証の交付を受ける前でも使用することができる。
法第51条より、都市計画区域内の卸売市場は、都市計画においてその敷地の位置が決定しているものでなければ新築できないが、同条ただし書・令第130条の2の3第1項第一号より、第一種・第二種低層住居専用地域、中高層住居専用地域、第一種・第二種住居地域、田園住居地域及び工業専用地域以外の区域内の卸売市場で延べ面積の合計が500㎡以下のものは、許可なしで新築できる。準住居地域内の延べ面積500㎡の卸売市場は、これに当たる。
法第6条第1項かっこ書・規則第3条の2第1項第四号より、建築物の階数が減少する場合における建築物の階数の変更は、変更後も建築基準関係規定に適合することが明らかなもの(同項柱書)であれば、軽微な変更として、あらためて確認済証の交付を受ける必要はない。
法第87条第1項より、用途の変更で確認が必要なのは、法第6条第1項第一号の特殊建築物(その用途に供する部分の床面積の合計が200㎡を超えるもの)とする場合。飲食店に用途を変更する部分は200㎡で、200㎡を超えないので、確認済証の交付を受ける必要はない。
法第90条の3・令第147条の2第二号より、工事中における安全上の措置等に関する計画の届出が必要な病院は、5階以上の階におけるその用途に供する部分の床面積の合計が1,500㎡を超えるもの。地上4階建ての病院は届出の対象ではない(避難施設等に関する工事中に使用する場合は、法第7条の6第1項の仮使用の認定は必要)。
選択肢5工事中の安全計画の届出は、病院では「5階以上の階」の病院の部分が1,500㎡を超えるもの。地上4階建てなら届出は要らない(仮使用の認定は必要)。
選択肢4用途変更の確認は、特殊建築物の部分が「200㎡を超える」とき。ちょうど200㎡は対象外。
2025年4月1日施行の改正(令和4年法律第69号)で法第6条第1項の号が組み替えられ、木造以外の建築物の区分(旧第三号)はなくなりました。今の法令でも、鉄骨造、平家建て、延べ面積200㎡の診療所は第一号(特殊建築物で200㎡を超えるもの)・第二号(階数2以上又は延べ面積200㎡超)に当たらないので、法第7条の6の使用制限はかからず、選択肢1の答えは同じです。
法第6条第1項、法第7条の6第1項、法第51条、令第130条の2の3第1項第一号、規則第3条の2第1項第四号、法第87条第1項、法第90条の3、令第147条の2
No.3特定行政庁等(違反建築物の命令・緊急時の命令・建築監視員・公益上支障のある建築物・国土交通大臣の立入検査)
特定行政庁等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反した建築物の敷地の管理者に対して、相当の猶予期限を付けて使用禁止を命ずることができる。2特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反した建築物について、緊急の必要がある場合であっても、違反建築物に対する措置の通知書の交付等所定の手続を経ずに、当該建築物の所有者、管理者又は占有者に対して、違反を是正するために必要な当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕又は模様替を行うことを命ずることはできない。3建築監視員は、緊急の必要がある場合においては、通知書の交付等所定の手続によらないで、違反建築物の建築主に対して、仮に、使用禁止又は使用制限の命令をすることができる。4特定行政庁は、建築物の敷地、構造、建築設備又は用途が公益上著しく支障があると認める場合においては、当該建築物の所在地の市町村の議会の同意を得ることなく、当該建築物の所有者に対して、相当の猶予期限を付けて当該建築物の除却を命ずることができる。5国土交通大臣が特に必要があると認め、その職員に、住居に立ち入り、当該住居を検査させる場合においては、あらかじめ、その居住者の承諾を得なければならず、また、立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.3
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法第9条第1項より、特定行政庁は、建築基準法令の規定に違反した建築物又は建築物の敷地については、建築主、工事の請負人、現場管理者又は当該建築物若しくは建築物の敷地の所有者、管理者若しくは占有者に対して、相当の猶予期限を付けて、使用禁止、使用制限などの措置を命ずることができる。
法第9条第7項より、緊急の必要がある場合に手続によらないでできるのは、仮の使用禁止又は使用制限の命令だけ。除却、移転、改築、増築、修繕又は模様替を命ずるには、同条第2項以下の通知書の交付などの手続が必要である。
法第9条の2より、特定行政庁は、建築監視員を命じ、法第9条第7項(緊急時の仮の使用禁止・使用制限)及び第10項に規定する特定行政庁の権限を行わせることができる。建築監視員は、緊急の必要がある場合、手続によらないで、仮に使用禁止又は使用制限の命令をすることができる。
法第11条第1項より、特定行政庁は、建築物の敷地、構造、建築設備又は用途が公益上著しく支障があると認める場合においては、当該建築物の所在地の市町村の議会の同意を得た場合に限り、所有者、管理者又は占有者に対して、相当の猶予期限を付けて、除却、移転などを命ずることができる。
法第15条の2第1項より、国土交通大臣は、特に必要があると認めるときは、その職員に建築物などに立ち入り、検査させることができるが、住居に立ち入る場合は、あらかじめ居住者の承諾を得なければならない。同条第2項より、立入検査をする職員は、身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
選択肢4公益上著しく支障がある建築物の除却などの命令は、市町村の議会の同意を得た場合に限る(法第11条第1項)。
選択肢3建築監視員は、特定行政庁の法第9条第7項(緊急時の仮の使用禁止・使用制限)の権限を行うことができる(法第9条の2)。
法第9条第1項・第7項、法第9条の2、法第11条第1項、法第15条の2
🏠 一般構造(No.4)
No.4一般構造(学校の職員室の採光・住宅の調理室の換気・傾斜路の幅・界壁の遮音・床下の換気孔)
一般構造に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1中学校における職員室には、採光のための窓その他の開口部を設けなくてもよい。2床面積の合計が130㎡の一戸建ての住宅に設けられた調理室で、発熱量の合計が6kWの火を使用する設備又は器具(密閉式燃焼器具等でないもの)を設けたものにおいて、換気上有効な開口部を設けた場合には、換気設備を設けなくてもよい。3直上階の居室の床面積の合計が400㎡である児童福祉施設の地上階に設ける階段に代わる傾斜路で、両側に側壁を設けるものにおいて、側壁の一方に幅15cmの手すりを設けた場合、側壁間の距離は125cm以上としなければならない。4共同住宅の各戸の界壁の構造は、500Hzの振動数の音に対しては透過損失が40dB以上である遮音性能を有するものとしなければならない。5最下階の居室の床が木造である場合における外壁の床下部分には、原則として、壁の長さ5m以下ごとに、面積300cm²以上の換気孔を設け、これにねずみの侵入を防ぐための設備をしなければならない。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.4
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法第28条第1項・令第19条より、採光のための開口部が必要な居室は、学校では教室など。職員室は採光の規定の対象となる居室に含まれていないので、採光のための窓その他の開口部を設けなくてもよい。
法第28条第3項・令第20条の3第1項より、換気設備を設けなくてよい火を使用する室は、第二号の床面積の合計が100㎡以内の住宅又は住戸の調理室(発熱量の合計12kW以下で、床面積の1/10以上(0.8㎡以上)の有効開口面積の開口部を設けたもの)や、第三号の発熱量の合計が6kW以下の設備等を設けた室で調理室を除くもので換気上有効な開口部を設けたものなど。床面積の合計が130㎡の住宅の調理室はどちらにも当たらないので、換気設備を設けなければならない。
令第26条第2項より、階段に代わる傾斜路には、令第23条(幅)の規定などが準用される。令第23条第1項の表(三)より、直上階の居室の床面積の合計が200㎡を超える地上階の階段の幅は120cm以上。同条第3項より、手すり等は幅10cmを限度としてないものとみなすので、幅15cmの手すりを設けた場合は、側壁間の距離を120+(15−10)=125cm以上としなければならない。
法第30条第1項第一号・令第22条の3第1項の表より、長屋又は共同住宅の各戸の界壁の遮音性能は、振動数125Hzで25dB以上、500Hzで40dB以上、2,000Hzで50dB以上の透過損失を有するものとしなければならない。
令第22条第二号より、最下階の居室の床が木造である場合、外壁の床下部分には、壁の長さ5m以下ごとに、面積300cm²以上の換気孔を設け、これにねずみの侵入を防ぐための設備をしなければならない(床下をコンクリート等で覆う場合などを除く=「原則として」)。
選択肢2発熱量6kW以下で換気上有効な開口部があれば換気設備が不要になるのは「調理室を除く」室(令第20条の3第1項第三号)。住宅の調理室は、床面積の合計100㎡以内の住宅に限り第二号の緩和がある。
選択肢3傾斜路にも階段の幅の規定(令第23条)が準用される。手すりは幅10cmまでないものとみなす。
法第28条第1項・第3項、令第19条、令第20条の3第1項、令第22条、令第22条の3、令第23条第1項・第3項、令第26条
🧱 構造強度(No.5〜No.6)
No.5構造計算(倉庫の積載荷重・多雪区域以外の積雪時・地震地域係数・屋根の勾配と積雪荷重・鉄筋の許容応力度)
建築物の構造計算に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1倉庫業を営む倉庫の床の構造計算をする場合の積載荷重については、実況に応じて計算した数値が3,900N/㎡未満の場合においても、3,900N/㎡としなければならない。2特定行政庁が指定する多雪区域以外における建築物について、構造耐力上主要な部分の断面に生ずる積雪時の長期の応力度を計算する場合、積雪荷重によって生ずる力は考慮しないことができる。3建築物の地上部分の地震力の計算において、地震層せん断力係数を計算する際に用いるZは、その地方における過去の地震の記録に基づく震害の程度及び地震活動の状況その他地震の性状に応じて1.0から0.7までの範囲内において国土交通大臣が定める数値としなければならない。4雪止めがない屋根の積雪荷重については、その勾配が60度を超える場合には、0とすることができる。5径が28mmを超える異形鉄筋をせん断補強に用いる場合の短期に生ずる力に対する引張りの許容応力度は、鋼材等の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度の数値と390N/㎡のうち、大きいほうの数値としなければならない。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.5
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国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定の検定問題について」によると、選択肢5の「390N/㎡」は「390N/㎟」の誤字でした。ただし、選択肢5は「大きいほうの数値」としている点で誤りであり、誤字が解答に影響しないため、得点調整などの措置はとられていません(正答は5)。
令第85条第3項より、倉庫業を営む倉庫における床の積載荷重は、実況に応じて計算した数値が3,900N/㎡未満の場合においても、3,900N/㎡としなければならない。
令第82条第二号の表より、特定行政庁が指定する多雪区域以外では、積雪時の長期に生ずる力は G+P(固定荷重と積載荷重)とし、積雪荷重Sによって生ずる力は考慮しない。
令第88条第1項より、地震層せん断力係数の計算に用いるZは、その地方における過去の地震の記録に基づく震害の程度及び地震活動の状況その他地震の性状に応じて1.0から0.7までの範囲内において国土交通大臣が定める数値とする。
令第86条第4項より、屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合を除き、その勾配が60度を超える場合においては、0とすることができる。
令第90条の表より、異形鉄筋をせん断補強に用いる場合の短期に生ずる力に対する引張りの許容応力度は、F(当該数値が390を超える場合には390)N/㎟。基準強度Fと390N/㎟の小さいほうの数値であり、「大きいほうの数値」ではない。
選択肢5せん断補強に用いる鉄筋の短期の引張りは、基準強度Fと390N/㎟の「小さいほう」(F が390を超えるときは390)。
選択肢4屋根の勾配が60度を超える場合、積雪荷重は0とすることができる(令第86条第4項)。
令第82条第二号、令第85条第3項、令第86条第4項、令第88条第1項、令第90条
No.6鉄筋コンクリート造の構造方法(塀のコンクリートの強度・床版の厚さ・壁式構造の耐力壁の鉄筋・柱の小径・はりの複筋ばり)
鉄筋コンクリート造の建築物の構造方法に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1建築物に附属する高さ2.2mの鉄筋コンクリート造の塀に使用するコンクリートの四週圧縮強度は、12N/㎡以上としなくてもよい。2高さ16mの建築物の構造耐力上主要な部分である床版の厚さは、国土交通大臣が定める方法による構造計算によって構造耐力上主要な部分である構造部材の変形又は振動によって建築物の使用上の支障が起こらないことが確かめられた場合においては、短辺方向における有効張り間長さの1/40以上としなくてもよい。3高さ3m、延べ面積50㎡の平家建ての壁式構造の建築物の耐力壁に、径9mmの鉄筋を縦横に複配筋として配置する場合においては、その間隔を50cm以下としなくてもよい。4高さ12mの建築物の構造耐力上主要な部分である柱の小径は、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、その構造耐力上主要な支点間の距離の1/15以上としなくてもよい。5高さ20mの建築物のプレキャスト鉄筋コンクリートで造られた構造耐力上主要な部分であるはりで2以上の部材を組み合わせるものの接合部は、保有水平耐力計算によって安全性が確かめられた場合においては、複筋ばりとしなくてもよい。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.6
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国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定の検定問題について」によると、当初は選択肢3を正答として想定していましたが、選択肢1の「12N/㎡」が「12N/㎟」の誤字であったことから、「12N/㎡としなくてもよい」という規定はなく、コンクリート造の塀の強度として明らかに不十分であるとして、選択肢1と選択肢3の両方を正答とする措置がとられました。
令第71条第2項より、高さが3m以下の塀には、鉄筋コンクリート造の節の規定のうち令第72条(コンクリートの材料)、令第75条(コンクリートの養生)及び令第79条(鉄筋のかぶり厚さ)だけが適用され、令第74条(コンクリートの強度=四週圧縮強度12N/㎟以上)は適用されない。ただし、問題文の単位「N/㎡」は「N/㎟」の誤字で、「12N/㎡以上としなくてもよい」という規定はなく、コンクリート造の塀の強度として明らかに不十分であることから、国土交通省は選択肢1も正答とした。
令第77条の2第1項より、構造耐力上主要な部分である床版の厚さは8cm以上、かつ、短辺方向における有効張り間長さの1/40以上としなければならないが、同項ただし書より、国土交通大臣が定める方法による構造計算によって振動又は変形によって建築物の使用上の支障が起こらないことが確かめられた場合は、この限りでない。
令第71条第2項の緩和(高さ4m以下で延べ面積30㎡以内の建築物)は、延べ面積50㎡の建築物には当たらないので、壁式構造の規定(令第78条の2)が適用される。同条第1項第三号より、耐力壁には径9mm以上の鉄筋を縦横に30cm(複配筋の場合は45cm)以下の間隔で配置するが、平家建てでは35cm(複配筋の場合は50cm)以下とすることができる。50cm以下としなくてもよいわけではない。
令第77条第五号より、構造耐力上主要な部分である柱の小径は、その構造耐力上主要な支点間の距離の1/15以上とするが、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合は、この限りでない。
令第78条より、構造耐力上主要な部分であるはりは複筋ばりとしなければならないが、令第36条第2項第一号より、保有水平耐力計算によって安全性を確かめる場合は、令第78条(プレキャスト鉄筋コンクリートで造られたはりで2以上の部材を組み合わせるものの接合部に適用される場合に限る)は、適合させる仕様規定から除かれている。
選択肢3壁式構造の耐力壁の鉄筋の間隔は、平家建てで複配筋なら50cm以下。延べ面積30㎡以内(かつ高さ4m以下)ではないので、令第78条の2が適用される。
選択肢5プレキャストのはりの接合部の複筋ばりの規定(令第78条)は、保有水平耐力計算で安全を確かめれば除かれる(令第36条第2項第一号)。
令第36条第2項第一号、令第71条第2項、令第74条第1項、令第77条第五号、令第77条の2第1項、令第78条、令第78条の2第1項第三号
🔥 防火・避難・建築設備(No.7〜No.9)
No.7防火・耐火(自動車車庫・防火壁・木造の大規模建築物・防火地域の屋根・異種用途区画)
防火・耐火に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、耐火性能検証法、防火区画検証法及び避難上の安全の検証は行わないものとする。
1自動車車庫の用途に供する建築物で、当該用途に供する部分の床面積の合計が150㎡以上のものは、耐火建築物又は準耐火建築物(建築基準法第2条第九号の三ロに該当する準耐火建築物のうち政令で定めるものを除く。)としなければならない。2延べ面積が1,000㎡を超える準耐火建築物である倉庫は、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によって床面積の合計1,000㎡以内ごとに有効に区画しなくてもよい。3防火地域及び準防火地域以外の地域における地上4階建ての事務所で、主要構造部である柱及びはりに木材を用いたものは、その周囲に延焼防止上有効な空地で政令で定める技術的基準に適合するものを有する場合を除き、その主要構造部を通常火災終了時間が経過するまでの間当該火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するために主要構造部に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。4防火地域における不燃性の物品を保管する倉庫で、市街地における通常の火災による火の粉が屋内に到達した場合に建築物の火災が発生するおそれのないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものの屋根の構造は、市街地における通常の火災による火の粉により、防火上有害な発炎をしないものであり、かつ、屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないものとしなければならない。5主要構造部を準耐火構造とした地上2階建ての建築物を床面積200㎡の共同住宅と床面積100㎡の診療所(患者の収容施設のないもの)とする場合、それぞれの用途部分を1時間準耐火基準に適合する準耐火構造とした床若しくは壁又は特定防火設備で区画しなくてもよい。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.7
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法第27条第3項第一号・法別表第1(い)欄(六)項より、自動車車庫の用途に供する部分の床面積の合計が150㎡以上のものは、耐火建築物又は準耐火建築物(法第2条第九号の三ロの準耐火建築物のうち政令で定めるものを除く)としなければならない。令第115条の4より、除かれるのは令第109条の3第一号の準耐火建築物(外壁耐火構造のもの)で同条第二号に適合しないもの。
法第26条ただし書第一号より、耐火建築物又は準耐火建築物は、延べ面積が1,000㎡を超えても、防火壁又は防火床で区画しなくてよい。
法第21条第1項第一号より、地階を除く階数が4以上の建築物で、主要構造部(床、屋根及び階段を除く)の政令で定める部分に木材などの可燃材料を用いたものは、主要構造部を、通常火災終了時間が経過するまでの間、火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するために必要とされる性能に関する技術的基準に適合するもの(大臣の構造方法又は認定)としなければならない。同項ただし書より、周囲に延焼防止上有効な空地で政令の基準に適合するものを有する建築物は除かれる。
法第62条・令第136条の2の2より、防火地域又は準防火地域内の建築物の屋根は、火の粉により防火上有害な発炎をしないもので(第一号)、かつ、屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないもの(第二号)としなければならないが、同条のかっこ書より、不燃性の物品を保管する倉庫などで、火の粉が屋内に到達しても火災が発生するおそれのないものとして大臣が定めた構造方法を用いるものの屋根は、第一号の基準だけでよい。
令第112条第18項の区画(異種用途区画)が必要なのは、建築物の一部が法第27条第1項各号などに該当する場合。共同住宅(法別表第1(い)欄(二)項)は、2階の部分の床面積の合計が300㎡以上で同項第二号に該当し、床面積200㎡では該当しない。患者の収容施設のない診療所も同項に該当しないので、区画しなくてよい。
選択肢4不燃性の物品を保管する倉庫などで、火の粉で火災が発生するおそれのない構造のものは、屋根の基準が「発炎しない」ことだけになる(令第136条の2の2のかっこ書)。
選択肢5共同住宅は2階の部分が300㎡以上で法第27条の対象。200㎡なら異種用途区画は要らない。
2024年4月1日施行の改正(令和4年法律第69号)で、法第21条第1項の「その主要構造部を…」は「その特定主要構造部を…」に改められました(地階を除く階数が4以上の木造等の建築物が対象である点は同じ)。
法第21条第1項、法第26条第1項、法第27条第3項・法別表第1、法第62条、令第112条第18項、令第115条の4、令第136条の2の2
No.8避難施設等(物品販売店舗の避難階段の幅・ホテルの排煙設備・ボーリング場の非常用の照明装置・2以上の直通階段・特別避難階段の付室)
避難施設等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、居室については、「建築基準法施行令第116条の2に規定する窓その他の開口部を有しない居室」には該当しないものとする。また、避難階は地上1階とし、「避難上の安全の検証」は行わないものとする。
1各階を物品販売業を営む店舗の用途に供する地上4階建ての建築物(各階及び屋上広場の床面積が400㎡)の3階における避難階段の幅の合計は、2.4m以上としなければならない。2延べ面積3,000㎡、地上5階建てのホテルの客室において、100㎡以内ごとに準耐火構造とした床若しくは壁又は建築基準法第2条第九号の二ロに規定する防火設備で区画されている場合には、排煙設備を設けなくてもよい。3延べ面積2,000㎡、地上2階建てのボーリング場の2階の居室から地上に通ずる屋内の廊下及び階段の部分には、非常用の照明装置を設けなければならない。4主要構造部を耐火構造とした地上6階建ての事務所において、居室の床面積の合計が各階とも200㎡で、かつ、6階に避難上有効なバルコニー及び建築基準法施行令第123条第2項の規定に適合する屋外に設ける避難階段を設けた場合、2以上の直通階段は設けなくてもよい。5地上20階建ての共同住宅の特別避難階段について、15階以上の各階における階段室及びこれと屋内とを連絡するバルコニー又は付室の床面積(バルコニーで床面積がないものにあっては、床部分の面積)の合計は、当該階に設ける各居室の床面積に3/100を乗じたものの合計以上としなければならない。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.8
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令第124条第1項第一号より、物品販売業を営む店舗(床面積の合計1,500㎡超)の用途に供する建築物の各階の避難階段の幅の合計は、その直上階以上の階のうち床面積が最大の階における床面積100㎡につき60cmの割合で計算した数値以上としなければならない。3階の直上階以上(4階)の床面積は400㎡なので、400/100×60=240cm=2.4m以上となる(店舗の床面積の合計は400㎡×4=1,600㎡で1,500㎡を超える)。
令第126条の2第1項第一号より、法別表第1(い)欄(二)項の特殊建築物(ホテルなど)のうち、準耐火構造の床若しくは壁又は法第2条第九号の二ロの防火設備で区画された部分で、床面積が100㎡以内のものには、排煙設備を設けなくてよい。
令第126条の4ただし書第三号より、学校等(令第126条の2第1項第二号:学校、体育館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場又はスポーツの練習場)には、非常用の照明装置の規定は適用されない。
令第121条第1項第六号より、6階以上の階で居室を有するものは2以上の直通階段が必要だが、その階の居室の床面積の合計が100㎡を超えず、避難上有効なバルコニー等及び屋外避難階段等を設けた場合は除かれる。同条第2項より、主要構造部が準耐火構造(耐火構造を含む)の建築物は、100㎡を200㎡と読み替える。また、5階以下の階は、居室の床面積の合計が200㎡(避難階の直上階は400㎡)を超えなければ2以上の直通階段は不要。各階200㎡なので、2以上の直通階段は設けなくてよい。
令第123条第3項第十二号より、15階以上の階に通ずる特別避難階段の15階以上の各階における階段室及び付室等の床面積の合計は、当該階に設ける各居室の床面積に、法別表第1(い)欄(一)項又は(四)項の用途の居室は8/100、その他の居室は3/100を乗じたものの合計以上としなければならない。共同住宅は3/100となる。
選択肢3ボーリング場は「学校等」(令第126条の2第1項第二号)。非常用の照明装置の規定は適用されない。
選択肢1避難階段の幅の合計は「直上階以上の階のうち床面積が最大の階」の床面積100㎡につき60cm。
令第121条第1項第六号・第2項、令第123条第3項第十二号、令第124条第1項第一号、令第126条の2第1項第一号・第二号、令第126条の4第三号
No.9建築設備(事務室の機械換気・排煙設備の中央管理室・病室の非常用の照明装置・排水の配管設備・非常用エレベーター)
建築設備に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、「避難上の安全の検証」は行わないものとする。
1事務所の用途に供する建築物で、事務室における機械換気設備の必要有効換気量の計算において、実況に応じた1人当たりの占有面積は、3㎡を超えるときは3㎡としなければならない。2非常用エレベーターを設けなければならない建築物における排煙設備の制御及び作動状態の監視は、中央管理室において行うことができるものとしなければならない。33階建て、延べ面積2,000㎡の病院の病室には、非常用の照明装置を設けなくてもよい。4建築物に設ける排水のための配管設備は、排出すべき雨水又は汚水の量及び水質に応じ有効な容量、傾斜及び材質を有するものでなければならない。5高さ31mを超える部分の階数が5であり、当該部分の各階の床面積の合計が500㎡の建築物には、非常用エレベーターを設けなくてもよい。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.9
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令第20条の2第1項第一号ロより、機械換気設備の必要有効換気量V=20Af/Nで、Nは実況に応じた1人当たりの占有面積。特殊建築物の居室(法第28条第3項の特殊建築物=法別表第1(い)欄(一)項の劇場、集会場など)では3を超えるときは3とし、その他の居室では10を超えるときは10とする。事務所の事務室は10㎡まで見込める。
令第126条の3第1項第十一号より、法第34条第2項に規定する建築物(非常用の昇降機を設けなければならない建築物)又は各構えの床面積の合計が1,000㎡を超える地下街における排煙設備の制御及び作動状態の監視は、中央管理室において行うことができるものとしなければならない。
令第126条の4ただし書第二号より、病院の病室、下宿の宿泊室又は寄宿舎の寝室その他これらに類する居室には、非常用の照明装置の規定は適用されない。
令第129条の2の4第3項第一号より、建築物に設ける排水のための配管設備は、排出すべき雨水又は汚水の量及び水質に応じ有効な容量、傾斜及び材質を有するものでなければならない。
令第129条の13の2第二号より、高さ31mを超える部分の各階の床面積の合計が500㎡以下の建築物には、非常用の昇降機を設けなくてよい。高さ31mを超える部分の階数は問わない。
選択肢11人当たりの占有面積Nを3㎡で打ち切るのは特殊建築物(劇場・集会場など)の居室。事務室は10㎡まで。
選択肢5非常用エレベーターは、高さ31mを超える部分の各階の床面積の合計が500㎡以下なら不要(階数は問わない)。
令第20条の2第1項第一号ロ、令第126条の3第1項第十一号、令第126条の4第二号、令第129条の2の4第3項第一号、令第129条の13の2第二号
🗺️ 道路・用途地域・高さ・容積率・防火地域(No.10〜No.14)
No.10道路等(応急仮設建築物の接道・事業執行予定の道路・制限の付加・位置指定道路の勾配・農道に接する敷地の許可)
都市計画区域又は準都市計画区域内の道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1災害があった場合において建築する公益上必要な用途に供する応急仮設建築物の敷地は、建築基準法上の道路に接しなくてもよい。2都市再開発法による新設の事業計画のある幅員6mの道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したものは、建築基準法上の道路である。3地方公共団体は、階数が3以上である建築物の敷地が道路に接する部分の長さについて、当該建築物の用途、規模又は位置の特殊性により、避難又は通行の安全の目的を十分に達成することが困難であると認めるときは、条例で、必要な制限を付加することができる。4土地を建築物の敷地として利用するため、道路法等によらないで、特定行政庁からその位置の指定を受けて築造する道は、特定行政庁が周囲の状況により避難及び通行の安全上支障がないと認めた場合を除き、縦断勾配を12%以下とし、かつ、階段状でないものとしなければならない。5幅員4m以上の農道に2m以上接する敷地において、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める集会場は、建築審査会の同意を得ずに建築することができる。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.10
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法第85条第2項より、災害があった場合において建築する停車場、官公署その他これらに類する公益上必要な用途に供する応急仮設建築物には、第3章の規定(法第43条の接道義務を含む)は適用しない。
法第42条第1項第四号より、道路法、都市計画法、土地区画整理法、都市再開発法などによる新設又は変更の事業計画のある道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したもの(幅員4m以上)は、建築基準法上の道路である。
法第43条第3項第二号より、地方公共団体は、階数が3以上である建築物について、用途、規模又は位置の特殊性により避難又は通行の安全の目的を十分に達成することが困難であると認めるときは、条例で、敷地が道路に接する部分の長さなどについて必要な制限を付加することができる。
令第144条の4第1項第四号より、位置の指定を受ける道は、縦断勾配が12%以下であり、かつ、階段状でないものとしなければならない(周囲の状況により避難及び通行の安全上支障がないと特定行政庁が認めた場合を除く)。
法第43条第2項第一号の特定行政庁の認定(建築審査会の同意は不要)で接道義務の特例を受けられるのは、規則第10条の3第1項第一号の道(農道その他これに類する公共の用に供する道)に接する敷地では、同条第3項より、法別表第1(い)欄(一)項の用途(劇場、映画館、集会場など)以外の用途で、延べ面積500㎡以内の建築物。集会場は認定の対象にならないので、規則第10条の3第4項第二号(農道など(幅員4m以上)に2m以上接する建築物)に当たる法第43条第2項第二号の許可によることになり、あらかじめ建築審査会の同意を得なければならない。
選択肢5農道などに接する敷地で、建築審査会の同意が要らない「認定」(法第43条第2項第一号)を使えるのは、法別表第1(い)欄(一)項の用途以外で延べ面積500㎡以内の建築物。集会場は(一)項の用途なので、建築審査会の同意を得た「許可」(同項第二号)になる。
法第42条第1項第四号、法第43条第2項・第3項、法第85条第2項、令第144条の4第1項第四号、規則第10条の3第1項・第3項・第4項
No.11用途地域内の建築物の制限(特定行政庁の許可が必要なもの)
(イ)欄に掲げる用途地域内において、(ロ)欄に掲げる建築物を新築しようとする場合、建築基準法第48条の規定により、特定行政庁の許可を受けなければ建築することができないものは、次のうちどれか。ただし、いずれの建築物も各階を当該用途に供するものとする。
(イ) (ロ) 1 第一種低層住居専用地域 平家建ての老人福祉センターで床面積の合計が600㎡のもの 2 第一種中高層住居専用地域 延べ面積が1,000㎡の老人ホームに附属する平家建ての自動車車庫で床面積の合計が800㎡のもの 3 第二種中高層住居専用地域 1階及び2階:物品販売業を営む店舗(床面積の合計1,000㎡)
3階:学習塾(床面積500㎡)
4階〜6階:共同住宅(床面積の合計1,500㎡)4 準住居地域 1階:原動機を使用する自動車修理工場(作業場の床面積の合計150㎡)
2階:住宅(床面積70㎡)及び事務所(床面積80㎡)5 近隣商業地域 火薬50kgを貯蔵する平家建ての倉庫で床面積の合計が100㎡のもの 出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.11
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法別表第2(い)項第九号・令第130条の4第二号より、第一種低層住居専用地域では、老人福祉センター、児童厚生施設その他これらに類するもので延べ面積が600㎡以内のものを建築することができる。
法別表第2(は)項第八号・令第130条の5の5第一号より、第一種中高層住居専用地域では、附属する自動車車庫で、床面積の合計が3,000㎡(同一敷地内の建築物(車庫の部分を除く)の延べ面積の合計が3,000㎡以下の場合は、その延べ面積の合計)を超えるもの、及び3階以上の部分にあるものが除かれる。800㎡は老人ホームの延べ面積1,000㎡以下で、平家建てなので建築できる。
法別表第2(に)項第七号より、第二種中高層住居専用地域では、3階以上の部分を(は)項に掲げる建築物以外の用途に供するものは建築してはならない。学習塾は(は)項第五号(令第130条の5の3第一号・令第130条の5の2第五号)の店舗等に当たるが、3階以上の部分をその用途に供するものは除かれているので、3階の学習塾は(は)項に掲げる建築物に当たらず、許可を受けなければ建築することができない。
法別表第2(と)項第二号より、準住居地域では、原動機を使用する工場で作業場の床面積の合計が50㎡を超えるものは建築してはならないが、作業場の床面積の合計が150㎡を超えない自動車修理工場は除かれている。
法別表第2(り)項第一号より、近隣商業地域では(ぬ)項(商業地域)に掲げるものは建築してはならず、(ぬ)項第四号・令第130条の9の表より、商業地域で制限される火薬の貯蔵は50kgを超えるもの。火薬50kgの貯蔵は数量を超えていないので、建築することができる。
選択肢3第二種中高層住居専用地域では、3階以上の部分を(は)項以外の用途(学習塾)に供するものは建築できない(法別表第2(に)項第七号)。
選択肢5近隣商業地域の火薬の貯蔵は50kgを「超える」ものが不可(商業地域の数量)。50kgちょうどは建築できる。
法第48条、法別表第2(い)項・(は)項・(に)項・(と)項・(り)項・(ぬ)項、令第130条の4第二号、令第130条の5の2第五号、令第130条の5の3第一号、令第130条の5の5、令第130条の9
No.12日影規制・高さの制限(道路に接する敷地の日影・北側高さ制限の除外・対象区域外の建築物・高度地区にわたる敷地・対象区域)
日影による中高層の建築物の高さの制限(以下、「日影規制」という。)、建築物の高さの限度又は建築物の各部分の高さの制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1日影規制の対象区域内において、建築物の敷地が幅員15mの道路に接する場合には、当該道路の反対側の境界線から当該敷地の側に水平距離5mの線を敷地境界線とみなして、日影規制を適用する。2日影規制の対象区域内である第一種中高層住居専用地域又は第二種中高層住居専用地域内においては、北側高さ制限は適用されない。3日影規制の対象区域外にある高さ11mの建築物で、冬至日において、日影規制の対象区域内の土地に日影を生じさせるものは、当該対象区域内にある建築物とみなして、日影規制を適用する。4建築物の敷地が規制内容の異なる二つの高度地区にわたる場合、敷地の過半が属する高度地区の規制が敷地全体に適用される。5用途地域の指定のない区域であっても、地方公共団体の条例で指定する区域については、日影規制の対象区域とすることができるが、商業地域については、日影規制の対象区域とすることができない。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.12
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令第135条の12第3項第一号より、建築物の敷地が道路、水面、線路敷その他これらに類するものに接する場合、その幅が10mを超えるときは、当該道路などの反対側の境界線から当該敷地の側に水平距離5mの線を敷地境界線とみなす(10m以下のときは、幅の1/2だけ外側の線)。
法第56条第1項第三号より、第一種・第二種中高層住居専用地域の北側高さ制限は、法第56条の2第1項の条例で別表第4の二の項に規定する(一)、(二)又は(三)の号が指定されているもの(日影規制の対象区域)では適用されない。
法第56条の2第4項より、対象区域外にある高さが10mを超える建築物で、冬至日において対象区域内の土地に日影を生じさせるものは、当該対象区域内にある建築物とみなして日影規制を適用する。高さ11mの建築物は対象となる。
法第91条より、敷地が制限の異なる区域、地域又は地区の内外にわたる場合は、敷地の過半の属する区域等の規定を敷地全体に適用するが、この「地区」からは高度地区が除かれている。2つの高度地区にわたる敷地では、それぞれの部分に、それぞれの高度地区の規制が適用される。
法第56条の2第1項・法別表第4より、日影規制の対象区域は、住居系の用途地域、近隣商業地域、準工業地域、用途地域の指定のない区域のうちから地方公共団体が条例で指定する区域。商業地域は法別表第4に掲げられていないので、対象区域とすることはできない。
選択肢4「敷地の過半」の考え方(法第91条)は、高度地区には使わない。2つの高度地区にわたる敷地は、それぞれの部分にそれぞれの規制がかかる。
法第56条第1項第三号、法第56条の2第1項・第4項、法第91条、法別表第4、令第135条の12第3項第一号
No.13容積率の最高限度(2つの用途地域・特定道路による幅員の加算・計算)
図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の容積率(同法第52条に規定する容積率)の最高限度として、最も適当な値は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等の指定等及び特定行政庁の指定、許可等は考慮しないものとする。
図を押すと大きく表示します 133.6/10238.4/10339.6/10440.8/10542.0/10出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.13
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①前面道路の幅員:法第52条第2項より、前面道路が2以上あるときは、その幅員の最大のものによる。東側の道路(幅員6m)は、幅員15m以上の道路(特定道路=北側の幅員20mの道路)に接続し、特定道路から敷地までの延長Lは20m+15m=35m(70m以内)なので、法第52条第9項・令第135条の18より、Wa=(12−Wr)×(70−L)/70=(12−6)×(70−35)/70=3mを加えて、6+3=9m。南側の道路(7m)より大きいので、前面道路の幅員は9mとする。
②第一種住居地域の部分(30m×30m=900㎡):9×4/10=36/10と都市計画の30/10の小さいほうで30/10
③商業地域の部分(20m×30m=600㎡):9×6/10=54/10と都市計画の60/10の小さいほうで54/10
④敷地全体(法第52条第7項・加重平均):(30/10×900+54/10×600)/1,500=(2,700+3,240)/1,500=39.6/10
解き方東側の6m道路は幅員20mの特定道路に接続し、特定道路から敷地までの延長は20m+15m=35m。Wa=(12−6)×(70−35)/70=3m を加えた9mが前面道路の幅員になり、南側の7mより大きい。
法第52条第1項・第2項・第7項・第9項、令第135条の18
No.14防火地域・準防火地域(防火地域の階数3の店舗・地域にわたる建築物・準防火地域の2階建ての飲食店・塀・法第22条区域の外壁)
防火地域又は準防火地域内の建築物に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1防火地域内に建築する延べ面積100㎡、地下1階、地上2階建ての物品販売業を営む店舗は、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。2防火地域及び準防火地域にわたる建築物で、防火地域外において防火壁で区画されている場合、その防火壁外の部分については、準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。3準防火地域に新築する延べ面積600㎡、地上2階建ての飲食店(各階の床面積300㎡)は、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。4準防火地域内の建築物(木造建築物等を除く。)に附属する高さ2.1mの塀は、延焼防止上支障のない構造とする必要はない。5特定行政庁が防火地域及び準防火地域以外の市街地について建築基準法第22条第1項の規定により指定する区域内にある木造建築物は、その非耐力壁である外壁で延焼のおそれのある部分を、建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間当該加熱面以外の面(屋内に面するものに限る。)の温度が可燃物燃焼温度以上に上昇しないものとしなければならない。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.14
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法第61条・令第136条の2第一号より、防火地域内にある建築物で階数が3以上のもの又は延べ面積が100㎡を超えるものは、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。地下1階、地上2階建ては、階数(地階を含む)が3なので該当する。
法第65条第2項より、建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合は、その全部について防火地域内の建築物に関する規定を適用するが、建築物が防火地域外において防火壁で区画されている場合は、その防火壁外の部分については、準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。
令第136条の2第一号より、準防火地域内で耐火建築物等としなければならないのは、地階を除く階数が4以上又は延べ面積が1,500㎡を超える建築物。延べ面積600㎡、地上2階建ての飲食店は、同条第二号(地階を除く階数2以下で延べ面積500㎡超1,500㎡以下)に当たり、準耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物とすればよい。
令第136条の2第五号より、延焼防止上支障のない構造としなければならない高さ2mを超える門又は塀は、防火地域内にある建築物に附属するもの又は準防火地域内にある木造建築物等に附属するもの。準防火地域内の木造建築物等以外の建築物に附属する塀は、対象ではない。
法第23条より、法第22条第1項の区域内にある木造建築物等は、外壁で延焼のおそれのある部分の構造を準防火性能に関する技術的基準に適合するものとしなければならない。令第109条の9第二号より、外壁は、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間当該加熱面以外の面(屋内に面するもの)の温度が可燃物燃焼温度以上に上昇しないものとする(非耐力壁にも適用。耐力壁はさらに第一号)。
選択肢3準防火地域で耐火建築物等が必要なのは、地階を除く階数4以上又は延べ面積1,500㎡超。2階建て600㎡は準耐火建築物等でよい。
選択肢1防火地域の「階数3以上」は地階を含む階数。地下1階・地上2階は階数3。
2024年4月1日施行の改正(令和4年法律第69号)で、法第61条は第1項(建築物の構造)と第2項(別の建築物とみなす部分)に分かれ、令第136条の2の基準の言い方も「特定主要構造部」などに改められました。防火地域内の階数3以上又は延べ面積100㎡超の建築物、準防火地域内の地階を除く階数4以上又は延べ面積1,500㎡超の建築物を耐火建築物等とする点は同じです。選択肢5 の準防火性能の基準(令第109条の9)は、今は令第109条の10です。
法第23条、法第61条、法第65条第2項、令第109条の9、令第136条の2
📋 その他の規定(No.15)
No.15その他の規定(建築審査会の口頭審査・浄化槽の保健所長への通知・応急仮設建築物・伝統的建造物群保存地区・工事現場の確認の表示)
次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1建築審査会は、審査請求に対する裁決を行う場合においては、行政不服審査法第24条の規定により当該審査請求を却下する場合を除き、あらかじめ、審査請求人、特定行政庁、建築主事、建築監視員、都道府県知事、指定確認検査機関、指定構造計算適合性判定機関その他の関係人又はこれらの者の代理人の出頭を求めて、公開による口頭審査を行わなければならない。し2建築主事は、屎尿浄化槽に関して確認の申請書を受理した場合は、遅滞なく、これを当該申請に係る建築物の工事施工地又は所在地を管轄する保健所長に通知しなければならない。3防火地域を除く非常災害区域等内において、被災者が自ら使用するために建築する延べ面積が30㎡以内の応急仮設建築物であって、当該災害が発生した日から1月以内にその工事に着手するものについては、建築基準法令の規定は適用しない。4文化財保護法の規定による伝統的建造物群保存地区内においては、市町村は、同法第143条第1項後段の条例において定められた現状変更の規制及び保存のための措置を確保するため必要と認める場合においては、都道府県知事の承認を得て、条例で、制限の緩和をすることができる。5建築基準法第6条第1項の大規模の模様替の工事の施工者は、当該工事現場の見易い場所に、国土交通省令で定める様式によって、建築主、設計者、工事施工者及び工事の現場管理者の氏名又は名称並びに当該工事に係る同項の確認があった旨の表示をしなければならない。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.15
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法第94条第3項より、建築審査会は、審査請求に対する裁決を行う場合は、行政不服審査法第24条の規定により審査請求を却下する場合を除き、あらかじめ、審査請求人、特定行政庁、建築主事、建築監視員、都道府県知事、指定確認検査機関、指定構造計算適合性判定機関その他の関係人又はこれらの者の代理人の出頭を求めて、公開による口頭審査を行わなければならない。
法第93条第5項より、建築主事又は指定確認検査機関は、法第31条第2項の屎尿浄化槽などに関して確認の申請書を受理した場合などは、遅滞なく、これを当該申請に係る建築物の工事施工地又は所在地を管轄する保健所長に通知しなければならない。
法第85条第1項第二号より、非常災害区域等(防火地域を除く)内において、被災者が自ら使用するために建築する延べ面積30㎡以内の応急仮設建築物で、その災害が発生した日から1月以内に工事に着手するものについては、建築基準法令の規定は適用しない。
法第85条の3より、文化財保護法の伝統的建造物群保存地区内において、市町村が条例で建築基準法の規定の全部若しくは一部を適用せず、又は制限を緩和するには、国土交通大臣の承認を得なければならない。都道府県知事の承認ではない。
法第89条第1項より、法第6条第1項の建築、大規模の修繕又は大規模の模様替の工事の施工者は、当該工事現場の見易い場所に、国土交通省令で定める様式によって、建築主、設計者、工事施工者及び工事の現場管理者の氏名又は名称並びに当該工事に係る確認があった旨の表示をしなければならない。
選択肢4伝統的建造物群保存地区の制限の緩和(法第85条の3)も、景観重要建造物(法第85条の2)と同じく「国土交通大臣の承認」。
2024年4月1日施行の改正(地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律・建築副主事の新設)で、法第94条第3項・法第93条第5項の「建築主事」は「建築主事等」に改められました(選択肢1・2の答えは同じ)。
法第85条第1項、法第85条の3、法第89条第1項、法第93条第5項、法第94条第3項
📚 消防法・関係法令(No.16〜No.17)
No.16消防用設備等(事務所の屋内消火栓設備・飲食店の消火器具・複合用途の自動火災報知設備・駐車場の消火設備・11階建ての病院のスプリンクラー)
次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。ただし、特に記載のない場合は、防火対象物には地階及び無窓階はなく、指定可燃物の貯蔵及び取扱いはないものとする。また、消防法施行令第29条の4に規定する基準、同施行令第32条に規定する基準の特例及び総務大臣の認定は考慮しないものとする。
1地上4階建て、延べ面積1,200㎡の事務所の用途に供する防火対象物で、その主要構造部を耐火構造としたものには、原則として、屋内消火栓設備を設置しなければならない。2飲食店の用途に供する防火対象物で火を使用する設備又は器具を設けたものには、原則として、延べ面積にかかわらず、消火器具を設置しなければならない。3共同住宅及び宿泊所の用途に供する地上2階建て、延べ面積400㎡の複合用途防火対象物には、原則として、自動火災報知設備を設置しなければならない。4地上5階建ての物品販売業を営む店舗、飲食店等の用途に供する複合用途防火対象物で、1階に駐車の用途に供する部分の床面積が500㎡以上あるものには、原則として、当該防火対象物の駐車の用途に供する部分に水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備のいずれかを設置しなければならない。5地上11階建ての病院の用途に供する防火対象物には、原則として、スプリンクラー設備を設置しなければならない。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.16
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消防法施行令第11条第1項第三号より、事務所(同令別表第1(十五)項)は延べ面積1,000㎡以上で屋内消火栓設備が必要。同条第2項より、主要構造部を耐火構造としたものは、この数値を2倍(内装を難燃材料としたものは3倍)とするので、2,000㎡以上で必要になる。同条第1項第六号の4階以上の階の基準((十五)項は床面積200㎡以上)も2倍の400㎡となり、各階300㎡(1,200㎡÷4)では当たらない。延べ面積1,200㎡の事務所には設置しなくてよい。
消防法施行令第10条第1項第一号ロより、同令別表第1(三)項(飲食店など)の防火対象物で、火を使用する設備又は器具(防火上有効な措置が講じられたものを除く)を設けたものには、延べ面積にかかわらず消火器具を設置しなければならない。
共同住宅と宿泊所(同令別表第1(五)項イ)の複合用途防火対象物は、(十六)項イ(特定用途を含む複合用途防火対象物)。消防法施行令第21条第1項第三号イより、(十六)項イは延べ面積300㎡以上で自動火災報知設備が必要なので、延べ面積400㎡のものには設置しなければならない。
消防法施行令第13条第1項の表より、防火対象物の駐車の用に供する部分で、当該部分の存する階における当該部分の床面積が、地階又は2階以上の階で200㎡以上、1階で500㎡以上、屋上部分で300㎡以上のものには、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備のいずれかを設置しなければならない。
消防法施行令第12条第1項第三号より、同令別表第1(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項(病院など)、(九)項イ及び(十六)項イの防火対象物で、地階を除く階数が11以上のものには、スプリンクラー設備を設置しなければならない(総務省令で定める部分を除く)。
選択肢1事務所((十五)項)の屋内消火栓設備は延べ面積1,000㎡以上。主要構造部を耐火構造とすれば2倍の2,000㎡で判断(4階以上の階の床面積の基準200㎡も2倍)。
2024年4月1日施行の改正で、消防法施行令第11条第2項の「主要構造部を耐火構造とし」は「特定主要構造部(建築基準法第2条第九号の二イに規定する特定主要構造部)を耐火構造とし」に改められました(選択肢1の答えは同じ)。
消防法施行令第10条第1項第一号・第11条・第12条第1項第三号・第13条第1項・第21条第1項第三号
No.17関係法令(建築物省エネ法の容積率の特例・報告と立入検査・適合判定通知書/バリアフリー法の修繕の努力義務・敷地内の通路)
次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
1「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、認定建築物エネルギー消費性能向上計画に係る建築物の床面積のうち通常の建築物の床面積を超えることとなるものとして国土交通大臣が定めるものについては、当該建築物の延べ面積の1/10を限度として、容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しないものとする。2「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、登録建築物エネルギー消費性能判定機関は、建築主等に対し、建築物の建築物エネルギー消費性能基準への適合に関する事項に関し報告させ、又はその職員に、建築物に立ち入り、物件を検査させることができる。3「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、建築主は、第12条第3項の規定により交付を受けた通知書が適合判定通知書である場合において、当該特定建築行為に係る建築基準法第6条第1項又は第6条の2第1項の規定による確認をする建築主事又は指定確認検査機関に、原則として、当該適合判定通知書又はその写しを提出しなければならない。4「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、建築主等は、共同住宅のエレベーターを修繕しようとするときは、当該エレベーターを建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。5「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、移動等円滑化経路を構成する敷地内の通路は、幅を120cm以上とし、50m以内ごとに車椅子の転回に支障がない場所を設けなければならない。出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.17
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建築物省エネ法第40条・同法施行令第11条第1項より、認定建築物エネルギー消費性能向上計画に係る建築物の床面積のうち、通常の建築物の床面積を超えることとなるものとして国土交通大臣が定めるものは、当該建築物の延べ面積の1/10を限度として、容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しない。
建築物省エネ法第17条第1項より、建築主等に対し、建築物エネルギー消費性能基準への適合に関する事項に関し報告させ、又はその職員に特定建築物などに立ち入り、検査させることができるのは、所管行政庁。登録建築物エネルギー消費性能判定機関には、この権限はない。
建築物省エネ法第12条第6項より、建築主は、交付を受けた通知書が適合判定通知書である場合は、確認をする建築主事又は指定確認検査機関に、適合判定通知書又はその写しを提出しなければならない(確認の審査の結果の通知書の交付を受けた場合などを除く=「原則として」)。
バリアフリー法第16条第2項より、建築主等は、特定建築物(共同住宅など)の建築物特定施設(エレベーターなど)の修繕又は模様替をしようとするときは、当該建築物特定施設を建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
バリアフリー法施行令第18条第2項第七号より、移動等円滑化経路を構成する敷地内の通路は、幅を120cm以上とし、50m以内ごとに車椅子の転回に支障がない場所を設けなければならない。
選択肢2報告の徴収・立入検査ができるのは所管行政庁。登録建築物エネルギー消費性能判定機関にはこの権限はない。
建築物省エネ法は、2024年4月1日に題名が「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」に改められ、2025年4月1日施行の改正(令和4年法律第69号)で条番号も変わりました(今は、適合判定通知書の提出=第11条第6項、報告と立入検査=第15条、容積率の特例=第35条・同法施行令第7条)。報告・立入検査が所管行政庁の権限である点など、各選択肢の答えは同じです。また、バリアフリー法施行令は2025年6月1日施行の改正で組み替えられ、移動等円滑化経路の規定は今は第19条です(敷地内の通路の幅120cm以上・50m以内ごとの転回場所は同じ)。
建築物省エネ法第12条第6項・第17条・第40条、同法施行令第11条、バリアフリー法第16条第2項、同法施行令第18条第2項第七号
令和6年の合格基準点と合格率
合否は考査Aと考査Bの合計(総得点)で決まります。令和6年(8月30日の検定)の合格基準点は総得点68点で、実受検者984人のうち377人が合格しました(合格率38.3%)。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 考査A | 17問(法令の知識) |
| 考査B | 建築計画1・建築計画2(図面などによる判定) |
| 合格基準点 | 68点(考査A+考査Bの総得点) |
出典:国土交通省「令和6年一級建築基準適合判定資格者検定合格者の発表について(公告)」
考査Aは法令集を引けば根拠を確かめられる問題が中心です。ここで確実に得点しておくと、図面を読み込む考査Bに時間と気持ちの余裕を持って臨めます。
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