【過去問題】令和6年 一級建築士 建築計画 全20問【解答・解説付】※完全無料

令和6年|一級建築士 建築計画|年度別・解答解説付(資格教材キング)

📝 令和6年(2024年)一級建築士 学科Ⅰ
令和6年 一級建築士「建築計画」
全20問の解答・解説

令和6年(2024年7月28日実施)の一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)の全20問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。建築史・各種建築物の計画・都市計画・住まい・建築生産(契約・積算・マネジメント)などから出題されます。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

運営者 トトまる
監修・執筆:運営者「トトまる」
一級建築士建築基準適合判定資格者
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目次 表示

令和6年 一級建築士試験(学科)の概要

試験日
2024年7月28日(日)
令和6年・学科の試験
法令の基準日
令和6年1月1日
法令がからむ問題はこの日の法令
出題
20問・四肢択一
環境・設備と合わせて2時間
合格基準点
11点/20点
総得点92点以上も必要
学科の合格率
23.3%
実受験者28,067人・合格者6,531人
出題の範囲
建築計画・積算等
建築史・都市計画・建築生産なども
📌 出典と、この記事の読み方

問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。

解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は令和6年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。

分野ごとの問題一覧

🏯 建築士の業務・建築史(No.1〜No.3)

No.1建築士の設計業務等(違反行為の指示の禁止・業務停止処分・免許・地球環境・建築憲章)

建築士の業務・倫理最も不適当なもの

建築士の行う、設計業務等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1建築士は、違反建築物の建築等の法令違反行為について、指示をする、相談に応じる等の行為をしてはならない。
2建築士は、設計者ではなく施工者として建築基準関係規定に違反する工事を行った場合であっても、建築士法により業務停止処分を受けることがある。
3一級建築士、二級建築士及び木造建築士は、国土交通大臣の免許を受け、設計、工事監理その他の業務を行う者で、常に品位を保持し、建築物の質の向上に寄与するように、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
4建築関連5団体によって制定された「地球環境・建築憲章」(2000年)では、持続可能な循環型社会の実現に向けての21世紀の目標として、「長寿命」、「自然共生」、「省エネルギー」、「省資源・循環」、「継承」に取り組むことを宣言している。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.1

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
建築士は、違反建築物の建築等の法令違反行為について、指示をする、相談に応じる等の行為をしてはならない。
設問は、適当である。

建築士は、建築基準法などの法令に違反する建築物の建築などについて、指示をしたり、相談に応じたりしてはならない(建築士法 第21条の3)。

2
建築士は、設計者ではなく施工者として建築基準関係規定に違反する工事を行った場合であっても、建築士法により業務停止処分を受けることがある。
設問は、適当である。

建築士が建築基準法などの法令に違反したときは、設計者としてだけでなく施工者として違反工事を行った場合でも、戒告・業務停止・免許取消しの懲戒処分を受けることがある(建築士法 第10条第1項)。

3正答
一級建築士、二級建築士及び木造建築士は、国土交通大臣の免許を受け、設計、工事監理その他の業務を行う者で、常に品位を保持し、建築物の質の向上に寄与するように、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
設問は、最も不適当である。

国土交通大臣の免許を受けるのは一級建築士。二級建築士と木造建築士は都道府県知事の免許を受ける(建築士法 第4条)。品位の保持と公正・誠実な業務の義務(第2条の2)は、すべての建築士に共通。

4
建築関連5団体によって制定された「地球環境・建築憲章」(2000年)では、持続可能な循環型社会の実現に向けての21世紀の目標として、「長寿命」、「自然共生」、「省エネルギー」、「省資源・循環」、「継承」に取り組むことを宣言している。
設問は、適当である。

「地球環境・建築憲章」(2000年・建築関連5団体)は、21世紀の目標として「長寿命」「自然共生」「省エネルギー」「省資源・循環」「継承」の5つに取り組むことを宣言している。

📖 根拠の法令・基準

建築士法 第4条(一級建築士は国土交通大臣、二級建築士・木造建築士は都道府県知事の免許)・第10条第1項(懲戒)・第21条の3(違反行為の指示等の禁止)

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No.2日本の歴史的な建築物(豊平館・臨春閣・本願寺飛雲閣・三徳山三仏寺投入堂)

建築史(日本)最も不適当なもの

日本の歴史的な建築物(所在地)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1豊平館(北海道)は、木造総2階建てで、中央入口の上部に架かる半円形に張り出したバルコニーをコリント式の柱で支える、明治時代に建てられた洋風の建築物である。
2臨春閣(大正期に移築、現・神奈川県)は、3棟からなり、現在の第三屋においては、1階に雅楽の楽器を用いた欄間、2階に縁を配した小部屋が設けられている、江戸時代に建てられた数寄屋風書院造りの建築物である。
3本願寺飛雲閣(京都府)は、敷地内の池に面して建つ3層の楼閣建築であり、左右対称を避けるように3層を中央からずらして配置し、屋根や唐破風を複雑に配した、平安時代に建てられた寝殿造りの建築物である。
4三徳山三仏寺投入堂(鳥取県)は、修験道の道場として山中に営まれた寺院の奥院で、岩山の崖のくぼみにあり、長短の様々な柱を巧みに用いた、平安時代に建てられた懸造りの建築物である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.2

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
豊平館(北海道)は、木造総2階建てで、中央入口の上部に架かる半円形に張り出したバルコニーをコリント式の柱で支える、明治時代に建てられた洋風の建築物である。
設問は、適当である。

豊平館(札幌)は、明治時代に開拓使が建てた木造2階建ての洋風建築。中央入口の上に半円形に張り出したバルコニーを、コリント式の柱で支えている。

2
臨春閣(大正期に移築、現・神奈川県)は、3棟からなり、現在の第三屋においては、1階に雅楽の楽器を用いた欄間、2階に縁を配した小部屋が設けられている、江戸時代に建てられた数寄屋風書院造りの建築物である。
設問は、適当である。

臨春閣は、江戸時代に建てられた数寄屋風書院造りの建築物で、大正時代に横浜の三溪園に移築された。3棟からなり、第三屋には雅楽の楽器をかたどった欄間などがある。

3正答
本願寺飛雲閣(京都府)は、敷地内の池に面して建つ3層の楼閣建築であり、左右対称を避けるように3層を中央からずらして配置し、屋根や唐破風を複雑に配した、平安時代に建てられた寝殿造りの建築物である。
設問は、最も不適当である。

本願寺飛雲閣は、桃山時代から江戸時代初めごろに建てられた楼閣建築で、3層を左右非対称にずらして重ね、屋根や唐破風を複雑に組み合わせた数寄屋風の建築物。平安時代の寝殿造りではない(寝殿造りは平安時代の貴族の住宅の形式で、楼閣ではない)。

4
三徳山三仏寺投入堂(鳥取県)は、修験道の道場として山中に営まれた寺院の奥院で、岩山の崖のくぼみにあり、長短の様々な柱を巧みに用いた、平安時代に建てられた懸造りの建築物である。
設問は、適当である。

三徳山三仏寺投入堂は、修験道の寺院の奥院で、岩山の崖のくぼみに、長さの違う柱を組んで建てた平安時代の懸造りの建築物。

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No.3西洋の歴史的な建築物(サン・マルコ大聖堂・シュパイヤー大聖堂・ノートルダム大聖堂・ウェストミンスター宮殿)

建築史(西洋)最も不適当なもの

西洋の歴史的な建築物(所在地)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1サン・マルコ大聖堂(イタリア)は、ギリシア十字形の集中式の平面に、中央交差部及び十字の各腕(ベイ)の上部にドームをもつ、ビザンツ様式の建築物である。
2シュパイヤー大聖堂(ドイツ)は、内陣の前に袖廊(トランセプト)を配したラテン十字形の三廊式バシリカの平面に、西面の中央と両端、身廊・側廊と袖廊との交差部、内陣の両側に塔をもつ、ロマネスク様式の建築物である。
3パリのノートルダム大聖堂(フランス)は、二重周歩廊をめぐらした内陣と階上廊を有する側廊が設けられた五廊式バシリカの平面に、バラ窓や双塔を西面にもつ、ゴシック様式の建築物である。
4ウェストミンスター宮殿(イギリス)は、広大かつ整然とした幾何学的庭園をもち、宮殿内は「鏡の間」に代表される豪華な室内装飾が随所に施された、バロック様式の建築物である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.3

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
サン・マルコ大聖堂(イタリア)は、ギリシア十字形の集中式の平面に、中央交差部及び十字の各腕(ベイ)の上部にドームをもつ、ビザンツ様式の建築物である。
設問は、適当である。

サン・マルコ大聖堂(ヴェネツィア)は、ギリシア十字形の集中式の平面で、中央の交差部と十字の各腕の上に計5つのドームをもつビザンツ様式の建築物。

2
シュパイヤー大聖堂(ドイツ)は、内陣の前に袖廊(トランセプト)を配したラテン十字形の三廊式バシリカの平面に、西面の中央と両端、身廊・側廊と袖廊との交差部、内陣の両側に塔をもつ、ロマネスク様式の建築物である。
設問は、適当である。

シュパイヤー大聖堂は、袖廊をもつラテン十字形の三廊式バシリカで、西正面・交差部・内陣の両側などに塔をもつ、ロマネスク様式の代表例。

3
パリのノートルダム大聖堂(フランス)は、二重周歩廊をめぐらした内陣と階上廊を有する側廊が設けられた五廊式バシリカの平面に、バラ窓や双塔を西面にもつ、ゴシック様式の建築物である。
設問は、適当である。

パリのノートルダム大聖堂は、二重の周歩廊をめぐらした内陣と、階上廊のある側廊をもつ五廊式バシリカで、西正面にバラ窓と双塔をもつゴシック様式の建築物。

4正答
ウェストミンスター宮殿(イギリス)は、広大かつ整然とした幾何学的庭園をもち、宮殿内は「鏡の間」に代表される豪華な室内装飾が随所に施された、バロック様式の建築物である。
設問は、最も不適当である。

広大な幾何学的庭園と「鏡の間」に代表される豪華な室内装飾をもつバロック様式の宮殿は、ヴェルサイユ宮殿(フランス)。ウェストミンスター宮殿(ロンドンの国会議事堂)は、19世紀に再建されたゴシック・リバイバルの建築物。

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📐 各部の計画・材料・寸法・バリアフリー(No.4〜No.9)

No.4人間の行動・心理に配慮した計画(グループホームの定員・ウェイファインディング・まもりやすい空間・ソシオフーガル)

計画の考え方(行動・心理)最も不適当なもの

人間の行動や心理の特性に配慮した計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1認知症高齢者グループホームにおいて、「環境移行」によるADLの低下や心理的混乱を避けるため、1ユニットの定員を9人とし、小規模で家庭的な環境となるようにした。
2総合病院において、患者や見舞い客等が病室に設置された備品・什器を混乱なく、色や形状等で直感的に分かりやすく使えるよう、ウェイファインディング・デザインを採用した。
3住宅地において、防犯性を高めるため、オスカー・ニューマンによる「まもりやすい空間」の理論に基づき、パブリックからプライベートまでの段階的な空間構成を採用した。
4商業施設において、ソシオフーガルな関係での利用ができるよう、互いの視線が合わずに座れるベンチを休憩スペースに設置した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.4

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
認知症高齢者グループホームにおいて、「環境移行」によるADLの低下や心理的混乱を避けるため、1ユニットの定員を9人とし、小規模で家庭的な環境となるようにした。
設問は、適当である。

認知症の高齢者は、住む環境が大きく変わる(環境移行)と、日常生活動作(ADL)の低下や混乱が起きやすい。グループホームの1ユニット(共同生活住居)の定員は5〜9人で、小規模で家庭的な環境をつくる。

2正答
総合病院において、患者や見舞い客等が病室に設置された備品・什器を混乱なく、色や形状等で直感的に分かりやすく使えるよう、ウェイファインディング・デザインを採用した。
設問は、最も不適当である。

ウェイファインディング・デザインは、初めての場所や複雑な建物でも、人が迷わずに目的地までたどり着けるようにするデザイン(サイン・色・照明・目印などで経路を分かりやすくする)。病室の備品・什器を直感的に使えるようにするのは、ユニバーサルデザインなどの考え方で、ウェイファインディングの説明ではない。

3
住宅地において、防犯性を高めるため、オスカー・ニューマンによる「まもりやすい空間」の理論に基づき、パブリックからプライベートまでの段階的な空間構成を採用した。
設問は、適当である。

オスカー・ニューマンの「まもりやすい空間(ディフェンシブル・スペース)」は、パブリックからセミパブリック・セミプライベート・プライベートへと段階的に空間を構成し、住民の目が届く領域をつくることで、犯罪を防ぐ考え方。

4
商業施設において、ソシオフーガルな関係での利用ができるよう、互いの視線が合わずに座れるベンチを休憩スペースに設置した。
設問は、適当である。

ソシオフーガルは、人どうしが向き合わず、交流が起きにくい配置(背中合わせのベンチなど)。互いの視線が合わないので、知らない人どうしでも気兼ねなく休める。反対に、向き合って交流を促す配置はソシオペタル。

📖 根拠の法令・基準

指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準 第93条第2項(共同生活住居の入居定員5人以上9人以下)

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No.5断熱・気密の計画(外壁の通気層・基礎断熱・内窓・気候風土適応住宅)

各部の計画(断熱・気密)最も不適当なもの

断熱計画、気密計画等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1木造の一戸建て住宅の外壁において、繊維系断熱材の屋外側に透湿防水シートを設けたうえで胴縁等を用いて通気層を確保することは、壁体内に侵入した湿気が屋外に排出され、壁体内の結露を防止する効果がある。
2木造の一戸建て住宅において、基礎断熱工法を採用する場合、外周部の土台と基礎天端の間にねこ土台を設け、床下の通気性を確保する必要がある。
3建築物の改修において、既存の窓に内窓を設置し、その内窓の気密性を高めることは、既存の窓の室内側の表面結露を防止する効果がある。
4気候風土適応住宅は、地域の気候及び風土に応じた住宅であることにより、外皮基準に適合させることが困難であるものとして国土交通大臣が定める基準に適合するものである。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.5

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
木造の一戸建て住宅の外壁において、繊維系断熱材の屋外側に透湿防水シートを設けたうえで胴縁等を用いて通気層を確保することは、壁体内に侵入した湿気が屋外に排出され、壁体内の結露を防止する効果がある。
設問は、適当である。

繊維系断熱材の屋外側に透湿防水シートを張り、その外に胴縁で通気層をつくると、壁の中に入った湿気が通気層から外へ出ていくので、壁体内の結露を防げる。

2正答
木造の一戸建て住宅において、基礎断熱工法を採用する場合、外周部の土台と基礎天端の間にねこ土台を設け、床下の通気性を確保する必要がある。
設問は、最も不適当である。

基礎断熱工法は、基礎の立上りで断熱し、床下を室内と同じ環境として扱う工法なので、床下を外気で換気しない(床下換気口やねこ土台による通気は設けない)。ねこ土台で床下の通気を確保するのは、床で断熱する床断熱工法の場合。

3
建築物の改修において、既存の窓に内窓を設置し、その内窓の気密性を高めることは、既存の窓の室内側の表面結露を防止する効果がある。
設問は、適当である。

既存の窓の内側に気密性の高い内窓を設けると、室内の湿った空気が既存の窓との間に入りにくくなり、室内側の表面結露を防ぐ効果がある。

4
気候風土適応住宅は、地域の気候及び風土に応じた住宅であることにより、外皮基準に適合させることが困難であるものとして国土交通大臣が定める基準に適合するものである。
設問は、適当である。

気候風土適応住宅は、地域の気候と風土に応じた住宅で、外皮の基準に合わせることが難しいものとして、国土交通大臣が定める基準に合うもの(外皮の基準の適用が除外される)。

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No.6建築物の長期利用(さや管ヘッダー工法・BCP・特殊継手排水システムの点検・検査済証のない建築物の調査)

各部の計画(長期利用・設備)最も不適当なもの

建築物の長期利用に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1一戸建て住宅において、敷設したさや管の内部に樹脂製の配管を通すさや管ヘッダー工法を用い、ヘッダーを設置した洗面室の床下から集中的に点検や更新が行える計画とした。
2事務所ビルにおいて、大規模災害時の事業継続や早期復旧を目的としたBCP (事業継続計画)の策定に当たり、サテライトオフィスを設置して事業拠点を分散する計画とした。
3高層集合住宅において、各階で更新ができるように、排水管の接合方法が工夫された特殊継手排水システムを採用したので、排水管及びパイプシャフトは専有部から点検する計画とした。
4建築物の耐震改修に当たり、確認済証が交付されていたが検査済証の交付を受けていなかったので、建築当時の建築基準法等への適合状況を調査するため、確認済証に添付された図書等を用いて図上調査・現地調査を実施した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.6

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
一戸建て住宅において、敷設したさや管の内部に樹脂製の配管を通すさや管ヘッダー工法を用い、ヘッダーを設置した洗面室の床下から集中的に点検や更新が行える計画とした。
設問は、適当である。

さや管ヘッダー工法は、ヘッダーから各器具へ、さや管の中に樹脂管を1本ずつ通す工法。ヘッダーを点検しやすい所(洗面室の床下など)にまとめると、点検や配管の更新がしやすい。

2
事務所ビルにおいて、大規模災害時の事業継続や早期復旧を目的としたBCP (事業継続計画)の策定に当たり、サテライトオフィスを設置して事業拠点を分散する計画とした。
設問は、適当である。

BCP(事業継続計画)では、災害時にも事業を続けたり早く復旧したりできるよう、サテライトオフィスなどで拠点を分散するのが有効。

3正答
高層集合住宅において、各階で更新ができるように、排水管の接合方法が工夫された特殊継手排水システムを採用したので、排水管及びパイプシャフトは専有部から点検する計画とした。
設問は、最も不適当である。

集合住宅の排水立管やパイプシャフトは、住戸の中(専有部)から点検する計画にすると、住戸に入らないと点検・更新ができない。長く使うためには、共用部(共用廊下など)から点検・更新できるようにパイプシャフトを計画するのが望ましい。

4
建築物の耐震改修に当たり、確認済証が交付されていたが検査済証の交付を受けていなかったので、建築当時の建築基準法等への適合状況を調査するため、確認済証に添付された図書等を用いて図上調査・現地調査を実施した。
設問は、適当である。

検査済証のない建築物を改修するときは、確認済証に添付された図書などをもとに、図面の上での調査と現地の調査を行い、建築当時の建築基準法への適合状況を確かめる(国土交通省のガイドラインの方法)。

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No.7木質系材料(構造用集成材・構造用合板・OSB・MDF)

各部の計画(材料)最も不適当なもの

木質系材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1構造用集成材は、ひき板をその繊維方向が互いに直交となるように積層接着したものであり、大断面や湾曲材等の形状とすることで大スパンでの使用も可能である。
2構造用合板は、単板をその繊維方向が互いに直交となるように積層接着したものであり、JASにおいて特類のものは、屋外又は常時湿潤状態となる環境下での使用も可能である。
3OSB (Oriented Strand Board)は、木材のストランド(切削片)を配向した層が互いに直交となるように積層接着したものであり、耐力壁にも使用されている。
4MDF(Medium Density Fiberboard)は、主に木材等の植物繊維を成形した繊維板であり、下地材、家具材料のほか、構造用の面材にも使用されている。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
構造用集成材は、ひき板をその繊維方向が互いに直交となるように積層接着したものであり、大断面や湾曲材等の形状とすることで大スパンでの使用も可能である。
設問は、最も不適当である。

構造用集成材は、ひき板(ラミナ)を繊維方向が互いに平行になるように積層接着したもの。大断面や湾曲した材もつくれ、大スパンにも使える。繊維方向を直交させて積層するのは、合板(単板)や CLT(ひき板)。

2
構造用合板は、単板をその繊維方向が互いに直交となるように積層接着したものであり、JASにおいて特類のものは、屋外又は常時湿潤状態となる環境下での使用も可能である。
設問は、適当である。

構造用合板は、単板を繊維方向が互いに直交するように積層接着したもの。JAS の接着の程度が特類のものは、屋外や常に湿った環境でも使える。

3
OSB (Oriented Strand Board)は、木材のストランド(切削片)を配向した層が互いに直交となるように積層接着したものであり、耐力壁にも使用されている。
設問は、適当である。

OSB は、木材の細長い削片(ストランド)を一定の方向にそろえた層を、互いに直交させて積層接着した板。耐力壁の面材にも使われる。

4
MDF(Medium Density Fiberboard)は、主に木材等の植物繊維を成形した繊維板であり、下地材、家具材料のほか、構造用の面材にも使用されている。
設問は、適当である。

MDF は、木材などの繊維を固めて成形した中密度の繊維板。下地材・家具材のほか、構造用の面材(耐力壁)にも使われている。

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No.8建築物の各部の寸法(保育所のほふく室・図書館のカウンター・体育館の天井高・療養病床の廊下)

各部の寸法最も不適当なもの

建築物の各部の寸法等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1保育所の計画において、乳児を対象とした定員10人のほふく室の有効面積を、40㎡とした。
2図書館の計画において、子どもや車椅子使用者に配慮して、貸出用のカウンターについては、上端高さを700mm、下端高さを650mmとした。
3体育館の計画において、バレーボールの公式試合(日本バレーボール協会主催の競技会)が行えるようにするため、天井の高さを、10.5mとした。
4病院の療養病床の病棟計画において、患者が使用する廊下の有効幅員は、片側居室となる部分を2.0m、両側居室となる部分を3.0mとした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.8

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
保育所の計画において、乳児を対象とした定員10人のほふく室の有効面積を、40㎡とした。
設問は、適当である。

保育所のほふく室の面積は、乳児または満2歳未満の幼児1人につき3.3㎡以上(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第32条第三号)。10人なら33㎡以上なので、40㎡は適当。

2
図書館の計画において、子どもや車椅子使用者に配慮して、貸出用のカウンターについては、上端高さを700mm、下端高さを650mmとした。
設問は、適当である。

子どもや車椅子使用者が使うローカウンターは、上端の高さ70〜75cm程度、下端の高さ65〜70cm程度で、下に膝が入るスペースを設ける(建築設計標準 2.14 C カウンター)。上端700mm・下端650mmは適当。

3正答
体育館の計画において、バレーボールの公式試合(日本バレーボール協会主催の競技会)が行えるようにするため、天井の高さを、10.5mとした。
設問は、最も不適当である。

日本バレーボール協会主催の競技会を行う体育館は、競技規則で天井の高さを12.5m以上とすることが求められる。10.5mでは足りない。

4
病院の療養病床の病棟計画において、患者が使用する廊下の有効幅員は、片側居室となる部分を2.0m、両側居室となる部分を3.0mとした。
設問は、適当である。

療養病床の病室に隣接する廊下の幅は、片側居室で1.8m以上、両側居室で2.7m以上(医療法施行規則 第16条第1項第十一号イ)。2.0m・3.0mは基準を満たしている。

📖 根拠の法令・基準

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第32条第三号(ほふく室は1人3.3㎡以上)、医療法施行規則 第16条第1項第十一号イ(療養病床の病室に隣接する廊下は1.8m以上・両側居室は2.7m以上)

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No.9建築設計標準による高齢者・障害者・子ども連れへの配慮(着替え台・客室の浴室の出入口・二段手すり・白内障の人のサイン)

各部の計画(バリアフリー)最も不適当なもの

高齢者、障害者、子ども連れ利用者等に配慮した建築物の計画に関する次の記述のうち、「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省)」に照らして、最も不適当なものはどれか。

1商業施設のベビー休憩室(授乳及びおむつ替えのための部屋)において、幼児の立位姿勢でのおむつ交換と排泄前後の着脱衣を安全にできるよう、乳幼児用おむつ交換台とは別に着替え台を設けた。
2ビジネスホテルの客室において、客室内の浴室の出入口に至る経路を直角路としたので、浴室の出入口付近の通路の有効幅員を、800mmとした。
3市庁舎の主たる階段において、杖使用者等が円滑に上下移動できるよう、両側に段鼻から高さ650mmと850mmの二段の手すりを設けた。
4特別養護老人ホームのサイン計画において、特に白内障の人に表示内容が分かりやすくなるよう、黒い表示板に白色の文字を用いた。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.9

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
商業施設のベビー休憩室(授乳及びおむつ替えのための部屋)において、幼児の立位姿勢でのおむつ交換と排泄前後の着脱衣を安全にできるよう、乳幼児用おむつ交換台とは別に着替え台を設けた。
設問は、適当である。

おむつ交換台は乳幼児を寝かせて使う台で、立った姿勢の幼児のおむつ交換や着替えには向かない。建築設計標準も、幼児の立位でのおむつ交換や排泄前後の着脱衣には着替え台が適しているとしている(2.14 F 乳幼児用設備)。

2正答
ビジネスホテルの客室において、客室内の浴室の出入口に至る経路を直角路としたので、浴室の出入口付近の通路の有効幅員を、800mmとした。
設問は、最も不適当である。

客室内の浴室などの出入口に至る車椅子使用者の経路が直角路となる場合は、出入口付近の通路の有効幅員を100cm以上とする(建築設計標準 2.9)。車椅子が直角に曲がるには幅が必要で、800mmでは足りない。

3
市庁舎の主たる階段において、杖使用者等が円滑に上下移動できるよう、両側に段鼻から高さ650mmと850mmの二段の手すりを設けた。
設問は、適当である。

階段の二段手すりは、杖使用者や子ども・小柄な人も使えるよう、下段を60〜65cm程度、上段を75〜85cm程度の高さにする(建築設計標準 2.14 A 手すり)。650mm・850mmは適当。

4
特別養護老人ホームのサイン計画において、特に白内障の人に表示内容が分かりやすくなるよう、黒い表示板に白色の文字を用いた。
設問は、適当である。

白内障の人は、黒い背景に青、白い背景に黄色などが見分けにくい。文字と背景の明度の差を大きくすることが大切で、黒い表示板に白い文字は分かりやすい(建築設計標準 2.14 G 案内表示)。

📖 根拠の法令・基準

高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(令和3年3月)第2章 2.14 F 乳幼児用設備・2.9 客室(直角路の通路幅100cm以上)・2.14 A 手すり(二段手すりの高さ)・2.14 G 案内表示(白内障への配慮)

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🏙️ 都市計画・住まい(No.10〜No.13)

No.10協定と土地所有者等の合意(景観協定・都市利便増進協定・建築協定・緑地協定)

都市計画(協定)最も不適当なもの

各種の法令に基づく協定における、土地所有者等の合意に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1景観法に基づく景観協定は、景観計画区域内の一団の土地の区域における良好な景観の形成に関する事項について、原則として、土地所有者等の全員の合意により結ばれる。
2都市再生特別措置法に基づく都市利便増進協定は、まちのにぎわいや交流の創出に寄与する施設を、イベント等を実施しながら一体的に整備又は管理していくことを目的としたもので、区域内の土地所有者等の相当部分の参加により結ばれる。
3建築基準法に基づく建築協定は、住宅地としての環境や商店街としての利便を高度に維持増進することなどを目的としたもので、原則として、土地所有者等の全員の合意により結ばれる。
4都市緑地法に基づく緑地協定は、都市計画区域又は準都市計画区域内の地域の良好な環境を確保するため、緑地の保全及び緑化の推進に関する事項について、土地所有者等の相当部分の参加により結ばれる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.10

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
景観法に基づく景観協定は、景観計画区域内の一団の土地の区域における良好な景観の形成に関する事項について、原則として、土地所有者等の全員の合意により結ばれる。
設問は、適当である。

景観協定は、景観計画区域内の一団の土地の土地所有者等が、その全員の合意により締結する(景観法 第81条第1項)。

2
都市再生特別措置法に基づく都市利便増進協定は、まちのにぎわいや交流の創出に寄与する施設を、イベント等を実施しながら一体的に整備又は管理していくことを目的としたもので、区域内の土地所有者等の相当部分の参加により結ばれる。
設問は、適当である。

都市利便増進協定は、まちのにぎわいや交流のための施設を一体的に整備・管理するための協定で、市町村長の認定には、土地所有者等の相当部分が参加していることが必要(都市再生特別措置法 第74条・第75条第一号)。

3
建築基準法に基づく建築協定は、住宅地としての環境や商店街としての利便を高度に維持増進することなどを目的としたもので、原則として、土地所有者等の全員の合意により結ばれる。
設問は、適当である。

建築協定は、住宅地の環境や商店街の利便を高度に維持増進するなどの目的で、土地の所有者等の全員の合意により締結し、特定行政庁の認可を受ける(建築基準法 第69条・第70条)。

4正答
都市緑地法に基づく緑地協定は、都市計画区域又は準都市計画区域内の地域の良好な環境を確保するため、緑地の保全及び緑化の推進に関する事項について、土地所有者等の相当部分の参加により結ばれる。
設問は、最も不適当である。

緑地協定は、土地所有者等の全員の合意により締結する(都市緑地法 第45条第1項)。「相当部分の参加」ではない。

📖 根拠の法令・基準

景観法 第81条第1項、都市再生特別措置法 第74条・第75条第一号、建築基準法 第69条・第70条、都市緑地法 第45条第1項

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No.11都市計画・まちづくりの用語(区域区分・まちづくり三法・連担建築物設計制度・風致地区)

都市計画(用語)最も不適当なもの

都市計画やまちづくりに関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1区域区分(線引き)は、都市計画区域について、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときに定める、市街化区域と市街化調整区域との区分のことである。
2まちづくり三法は、「改正都市計画法」、「中心市街地における市街地の整備改善と商業等の活性化の一体的推進に関する法律」、「大規模小売店舗立地法」の総称である。
3連担建築物設計制度は、複数敷地により構成される一団の土地の区域内において、既存建築物の存在を前提とした合理的な設計をする場合には、複数建築物が同一敷地内にあるものとみなして、建築規制を適用する制度である。
4風致地区は、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(歴史まちづくり法)」に基づき、都市の風致を維持するために定められた地区である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.11

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
区域区分(線引き)は、都市計画区域について、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときに定める、市街化区域と市街化調整区域との区分のことである。
設問は、適当である。

区域区分(線引き)は、都市計画区域について、無秩序な市街化を防ぎ計画的な市街化を図るため、必要なときに市街化区域と市街化調整区域に分けること(都市計画法 第7条)。

2
まちづくり三法は、「改正都市計画法」、「中心市街地における市街地の整備改善と商業等の活性化の一体的推進に関する法律」、「大規模小売店舗立地法」の総称である。
設問は、適当である。

まちづくり三法は、改正都市計画法、中心市街地活性化法(中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律)、大規模小売店舗立地法の3つの総称。

3
連担建築物設計制度は、複数敷地により構成される一団の土地の区域内において、既存建築物の存在を前提とした合理的な設計をする場合には、複数建築物が同一敷地内にあるものとみなして、建築規制を適用する制度である。
設問は、適当である。

連担建築物設計制度は、既存の建築物がある敷地を含む複数の敷地で、既存建築物を前提に合理的に設計する場合に、それらを同じ敷地にあるものとみなして規制を適用する制度(建築基準法 第86条第2項)。

4正答
風致地区は、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(歴史まちづくり法)」に基づき、都市の風致を維持するために定められた地区である。
設問は、最も不適当である。

風致地区は、都市計画法に基づく地域地区で、都市の風致を維持するために定める地区(第9条第22項)。歴史まちづくり法に基づくものは、歴史的風致維持向上計画や歴史的風致維持向上地区計画で、風致地区はこの法律に基づく地区ではない。

📖 根拠の法令・基準

都市計画法 第7条(区域区分)・第9条第22項(風致地区)、建築基準法 第86条第2項(連担建築物設計制度)

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No.12住宅作品と設計者(まつかわぼっくす・住吉の長屋・中野本町の家・私たちの家)

建築史(住宅作品)最も不適当なもの

住宅の作品名(設計者)とその特徴に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1まつかわぼっくす(宮脇檀)は、鉄筋コンクリート造の内側に木構造をおさめた混構造で、中庭のあるコートハウス形式の住宅である。
2住吉の長屋(安藤忠雄)は、ファサードに玄関以外の開口部がなく、中央部に中庭を設けた住宅である。
3中野本町の家(伊東豊雄)は、鉄筋コンクリートの柱の上に鉄骨フレームを架け、上部をアルミやテントで覆った住宅である。
4私たちの家(林昌二・林雅子)は、庭と居間とが面する関係を保ちつつ、コンクリートブロック造の住宅を増改築することで、夫婦2人の住まいとした住宅である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.12

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
まつかわぼっくす(宮脇檀)は、鉄筋コンクリート造の内側に木構造をおさめた混構造で、中庭のあるコートハウス形式の住宅である。
設問は、適当である。

まつかわぼっくす(宮脇檀)は、鉄筋コンクリート造の箱の内側に木造の架構をおさめた混構造で、中庭をもつコートハウス形式の住宅。

2
住吉の長屋(安藤忠雄)は、ファサードに玄関以外の開口部がなく、中央部に中庭を設けた住宅である。
設問は、適当である。

住吉の長屋(安藤忠雄)は、道路側に玄関以外の開口部がない打放しコンクリートの箱で、中央に中庭を設けた住宅。

3正答
中野本町の家(伊東豊雄)は、鉄筋コンクリートの柱の上に鉄骨フレームを架け、上部をアルミやテントで覆った住宅である。
設問は、最も不適当である。

鉄筋コンクリートの柱の上に鉄骨のフレームを架け、上部をアルミやテントで覆った軽やかな住宅は、伊東豊雄の自邸シルバーハット。中野本町の家(伊東豊雄)は、外に閉じたU字形の鉄筋コンクリートの壁で中庭を囲んだ住宅。

4
私たちの家(林昌二・林雅子)は、庭と居間とが面する関係を保ちつつ、コンクリートブロック造の住宅を増改築することで、夫婦2人の住まいとした住宅である。
設問は、適当である。

私たちの家(林昌二・林雅子)は、庭と居間が向き合う関係を保ちながら、コンクリートブロック造の住宅を増改築して夫婦2人の住まいとした自邸。

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No.13住宅地・集合住宅の計画(防災集団移転促進事業・ボンエルフ・コレクティブハウス・デュアルリビング)

住まいの計画(住宅地・集合住宅)最も不適当なもの

住宅地・集合住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1防災集団移転促進事業は、災害が発生した地域又は建築基準法に基づく災害危険区域のうち、住民の居住に適当でないと認められる区域内にある住居の集団的移転を促進することを目的としたものである。
2ボンエルフ方式は、住宅地内の道路の計画において、シケインを用いて車の通行部分を蛇行させるなど、スピードを落とさせることにより、歩車共存を図ることを目的としたものである。
3コレクティブハウスは、自ら居住する住宅を建設しようとする者が集まって結成した組合によって、事業計画の策定、建築物の設計、工事発注から住宅の管理・運営までを行うものである。
4デュアルリビングは、住宅内に接客用のリビング(フォーマルリビング)と家族用のリビング(ファミリーリビング)のような、異なる機能をもつ2つのリビングを設けるものである。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.13

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正答3最も不適当なものは、3である。
1
防災集団移転促進事業は、災害が発生した地域又は建築基準法に基づく災害危険区域のうち、住民の居住に適当でないと認められる区域内にある住居の集団的移転を促進することを目的としたものである。
設問は、適当である。

防災集団移転促進事業は、災害が起きた地域や災害危険区域のうち、住むのに適当でない区域の住居を、安全な場所へ集団で移転させることを促す事業。

2
ボンエルフ方式は、住宅地内の道路の計画において、シケインを用いて車の通行部分を蛇行させるなど、スピードを落とさせることにより、歩車共存を図ることを目的としたものである。
設問は、適当である。

ボンエルフ(オランダ語で「生活の庭」)は、住宅地の道路で、シケイン(車道を蛇行させる)や狭さく・ハンプなどで車の速度を落とさせ、歩行者と車の共存を図る方式。

3正答
コレクティブハウスは、自ら居住する住宅を建設しようとする者が集まって結成した組合によって、事業計画の策定、建築物の設計、工事発注から住宅の管理・運営までを行うものである。
設問は、最も不適当である。

住宅をつくりたい人が集まって組合をつくり、事業計画・設計・工事の発注から管理・運営までを自分たちで行うのは、コーポラティブハウス。コレクティブハウスは、それぞれの住戸のほかに、食堂・台所などの共用の空間をもち、住む人どうしが生活の一部を共同で行う集合住宅。

4
デュアルリビングは、住宅内に接客用のリビング(フォーマルリビング)と家族用のリビング(ファミリーリビング)のような、異なる機能をもつ2つのリビングを設けるものである。
設問は、適当である。

デュアルリビングは、接客用のリビング(フォーマルリビング)と家族用のリビング(ファミリーリビング)のように、機能の違う2つのリビングを設ける住宅の計画。

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🏫 各種建築物の計画(No.14〜No.17)

No.14商業建築物等の計画(階段室の出入口の幅・駐車場の出入口・車椅子使用者用客席・エレベーター)

各種建築物の計画(商業・劇場・事務所)最も不適当なもの

商業建築物等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1大規模店舗において、避難時に利用する階段室への出入口の有効幅員は、流動係数を考慮して、階段の有効幅員よりも狭くした。
2大規模店舗において、同じ道路に面した駐車場の入口と出口とを、10m離して設けたうえで、左折入庫・左折出庫となるようにした。
3劇場において、車椅子使用者用客席は、劇場の舞台の先端から車椅子使用者の眼高までのサイトラインの確保を基本とし、異なる階・異なる水平位置に分散して配置した。
4事務所ビルにおいて、2階建てのエレベーター籠によって奇数階と偶数階と同時に乗客の輸送が可能なコンベンショナルゾーニング方式を採用し、建築面積に占めるエレベーターの割合を減らした。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
大規模店舗において、避難時に利用する階段室への出入口の有効幅員は、流動係数を考慮して、階段の有効幅員よりも狭くした。
設問は、適当である。

避難時は、階段室の出入口で人の流れを絞ると、階段の中に人が入りすぎず、階段での混雑や転倒を防げる。流動係数(単位幅・単位時間に通れる人数)を考えて、出入口の幅を階段の幅より狭くすることがある。

2
大規模店舗において、同じ道路に面した駐車場の入口と出口とを、10m離して設けたうえで、左折入庫・左折出庫となるようにした。
設問は、適当である。

大規模な駐車場では、同じ道路に面した入口と出口を離し(10m以上程度)、左折で入って左折で出る計画にすると、道路の交通を妨げにくい。

3
劇場において、車椅子使用者用客席は、劇場の舞台の先端から車椅子使用者の眼高までのサイトラインの確保を基本とし、異なる階・異なる水平位置に分散して配置した。
設問は、適当である。

車椅子使用者用客席は、舞台の先端などが見えるサイトライン(視線)を確保し、異なる階・異なる位置に分散して配置する(選べる客席を増やす)。

4正答
事務所ビルにおいて、2階建てのエレベーター籠によって奇数階と偶数階と同時に乗客の輸送が可能なコンベンショナルゾーニング方式を採用し、建築面積に占めるエレベーターの割合を減らした。
設問は、最も不適当である。

籠を2階建てにして、奇数階と偶数階の乗客を同時に運ぶのは、ダブルデッキエレベーター。コンベンショナルゾーニング方式は、建物を低層・中層・高層などのゾーンに分け、ゾーンごとにエレベーター群を割り当てる方式で、説明が合わない。

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No.15社会福祉の用語(インクルーシブ教育・ジェントリフィケーション・レスパイトケア・地域包括ケアシステム)

各種建築物の計画(福祉)最も不適当なもの

社会福祉に関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1インクルーシブ教育は、障害の有無にかかわらず学べる仕組みのことであり、カームダウンのためのデンやアルコーブを教室まわりに設けるなど、それぞれの状況に応じて環境を整える「合理的配慮」が必要となる。
2ジェントリフィケーションは、障害者が社会の中でごく普通に生活ができるように社会を整えることであり、在宅生活支援や地域に溶け込む小規模な就労支援の場などの整備が進められている。
3レスパイトケアは、在宅で介護をする者が一時的に介護から離れて休息等をとれるようにする支援のことであり、医療型短期入所(ショートステイ)は、一時預かりだけでなく、介護をする者・される者が家族以外の人々と交流できる場としても期待されている。
4地域包括ケアシステムは、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けることができるような仕組みのことであり、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるよう、地域の特性に応じた対応が重要である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.15

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正答2最も不適当なものは、2である。
1
インクルーシブ教育は、障害の有無にかかわらず学べる仕組みのことであり、カームダウンのためのデンやアルコーブを教室まわりに設けるなど、それぞれの状況に応じて環境を整える「合理的配慮」が必要となる。
設問は、適当である。

インクルーシブ教育は、障害の有無にかかわらず、ともに学べる仕組み。気持ちを落ち着けるための小部屋(カームダウン・デン)やアルコーブを教室のまわりに設けるなど、一人ひとりに応じた「合理的配慮」が必要になる。

2正答
ジェントリフィケーションは、障害者が社会の中でごく普通に生活ができるように社会を整えることであり、在宅生活支援や地域に溶け込む小規模な就労支援の場などの整備が進められている。
設問は、最も不適当である。

障害者が社会の中でごく普通の生活ができるように社会を整える考え方は、ノーマライゼーション。ジェントリフィケーションは、都市の古い地区に所得の高い人が移り住んで再開発が進み、家賃の上昇などで、もとの住民が住み続けられなくなる現象。

3
レスパイトケアは、在宅で介護をする者が一時的に介護から離れて休息等をとれるようにする支援のことであり、医療型短期入所(ショートステイ)は、一時預かりだけでなく、介護をする者・される者が家族以外の人々と交流できる場としても期待されている。
設問は、適当である。

レスパイトケアは、在宅で介護をしている家族が一時的に介護から離れて休めるようにする支援。医療型短期入所(ショートステイ)は、一時預かりだけでなく、家族以外の人との交流の場としても期待されている。

4
地域包括ケアシステムは、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けることができるような仕組みのことであり、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるよう、地域の特性に応じた対応が重要である。
設問は、適当である。

地域包括ケアシステムは、重い要介護状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供する仕組みで、地域の特性に応じてつくる。

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No.16総合病院の計画(患者用トイレ・緩和ケア病棟・安全区画・部門の配置)

各種建築物の計画(医療)最も不適当なもの

総合病院の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1病棟において、患者用のトイレは、利用時の安全性と利便性の確保のため、便器側方へのアプローチについて左右勝手が異なるタイプのものを分散して配置した。
2緩和ケア病棟において、病室は全て個室とし、共用部に患者や患者家族が利用できる調理室や食事室を設置するなど、患者とその家族とのQOLを高める計画とした。
3病室階において、火災時に避難階段等の縦動線を利用せずに一定の時間の安全性が確保できるように、各階に防火防煙区画された、2つ以上の安全区画を設ける計画とした。
4部門構成において、病院運営の効率及び患者の動線を考慮して、外来部門は診療部門と病棟部門との間に配置した。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.16

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
病棟において、患者用のトイレは、利用時の安全性と利便性の確保のため、便器側方へのアプローチについて左右勝手が異なるタイプのものを分散して配置した。
設問は、適当である。

病棟の患者用トイレは、まひのある側などによって使いやすい向きが違うので、便器の横から近づく向き(左右勝手)が違うタイプを分散して配置する。

2
緩和ケア病棟において、病室は全て個室とし、共用部に患者や患者家族が利用できる調理室や食事室を設置するなど、患者とその家族とのQOLを高める計画とした。
設問は、適当である。

緩和ケア病棟は、病室をすべて個室とし、患者や家族が使える調理室・食事室などを設けて、患者と家族の生活の質(QOL)を高める。

3
病室階において、火災時に避難階段等の縦動線を利用せずに一定の時間の安全性が確保できるように、各階に防火防煙区画された、2つ以上の安全区画を設ける計画とした。
設問は、適当である。

病室のある階では、自力で避難しにくい患者が多いので、階段などの縦の移動をしなくても一定の時間安全にいられるよう、防火・防煙区画した安全区画を各階に2つ以上設け、水平に避難できるようにする。

4正答
部門構成において、病院運営の効率及び患者の動線を考慮して、外来部門は診療部門と病棟部門との間に配置した。
設問は、最も不適当である。

外来・入院の両方の患者が使う診療部門(検査・放射線・手術など)を、外来部門と病棟部門の間に配置すると、どちらからも行きやすく効率がよい。外来部門を診療部門と病棟部門の間に置くのは不適当。

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No.17美術館(富弘美術館・ポーラ美術館・京都市京セラ美術館・豊島美術館)

各種建築物の計画(美術館)最も不適当なもの

美術館(所在地)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1富弘美術館(群馬県)は、様々な大きさの矩形の展示空間が独立して配置され、その間の空間も展示や交流のためのスペースとなるように計画されている。
2ポーラ美術館(神奈川県)は、周囲の景観を極力損なわないよう、すり鉢状の構造体を地下に埋め込んで建築物の高さを抑え、美術館の中心を貫くアトリウムにより自然光を取り入れることで、自然と美術との共生を目指した空間が計画されている。
3京都市京セラ美術館[京都市美術館](京都府)は、昭和初期に開館した美術館の既存のメインエントランスを残し、スロープからつながる地下広場に面した新たなエントランスを設けるなどの改修がされている。
4豊島美術館(香川県)は、鉄筋コンクリートのシェル構造による屋根の大きな開口部から、周囲の風・音・光を内部に直接取り込むことで、周辺環境と建築物、展示作品とを一体で感じられるように計画されている。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.17

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
富弘美術館(群馬県)は、様々な大きさの矩形の展示空間が独立して配置され、その間の空間も展示や交流のためのスペースとなるように計画されている。
設問は、最も不適当である。

富弘美術館(ヨコミゾマコト)は、大きさの違う円形の部屋を正方形の平面の中に詰め込むように並べた美術館。大きさの違う矩形の展示室を独立して配置し、その間の空間も交流などに使えるようにしたのは、金沢21世紀美術館(SANAA)の特徴。

2
ポーラ美術館(神奈川県)は、周囲の景観を極力損なわないよう、すり鉢状の構造体を地下に埋め込んで建築物の高さを抑え、美術館の中心を貫くアトリウムにより自然光を取り入れることで、自然と美術との共生を目指した空間が計画されている。
設問は、適当である。

ポーラ美術館(箱根)は、周りの森の景観を損なわないよう、すり鉢状の構造体を地下に埋め込んで建物の高さを抑え、中央のアトリウムから自然光を取り入れている。

3
京都市京セラ美術館[京都市美術館](京都府)は、昭和初期に開館した美術館の既存のメインエントランスを残し、スロープからつながる地下広場に面した新たなエントランスを設けるなどの改修がされている。
設問は、適当である。

京都市京セラ美術館は、昭和初期に開館した京都市美術館の本館を残し、前の広場を掘り下げたスロープからつながる地下に新しいエントランスを設けるなどの改修(2020年)が行われた。

4
豊島美術館(香川県)は、鉄筋コンクリートのシェル構造による屋根の大きな開口部から、周囲の風・音・光を内部に直接取り込むことで、周辺環境と建築物、展示作品とを一体で感じられるように計画されている。
設問は、適当である。

豊島美術館(西沢立衛)は、柱のない鉄筋コンクリートのシェルの屋根に大きな開口部があり、風・音・光が内部に直接入り、周りの自然と建築・作品を一体で感じられる。

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📋 建築生産(契約・積算・マネジメント)(No.18〜No.20)

No.18設計・監理業務(報酬の基準の実施設計・監理業務・建築士の独占業務・監理者の権限)

建築生産(契約・業務)最も不適当なもの

設計・監理業務等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1「建築士事務所の開設者がその業務に関して請求することのできる報酬の基準(平成31年国土交通省告示第98号)」における実施設計に関する標準業務には、工事施工者が設計図書の内容を正確に読み取り、設計意図に合致した建築物の工事を的確に行い、工事費の適切な見積りができるよう、基本設計に基づき、設計意図をより詳細に具体化した仕様書や図面等の図書を作成する業務が含まれる。
2四会連合協定「建築設計・監理業務委託契約書」を利用する場合の「監理業務」は、工事監理と工事監理に係るそれ以外の業務(契約で定められる任意の業務)を含んでいる。
3「工事監理」、「工事と設計図書との照合及び確認の結果報告等」及び「工事監理の結果報告」は、建築士法における、いわゆる「建築士の独占業務」に該当する。
4四会連合協定「建築設計・監理等業務委託契約約款」における監理者の権限は、基本的に発注者との個別の契約で定められるが、契約で特に定められた場合を除き、工事施工段階での設計変更の権限も含まれる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.18

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正答4最も不適当なものは、4である。
1
「建築士事務所の開設者がその業務に関して請求することのできる報酬の基準(平成31年国土交通省告示第98号)」における実施設計に関する標準業務には、工事施工者が設計図書の内容を正確に読み取り、設計意図に合致した建築物の工事を的確に行い、工事費の適切な見積りができるよう、基本設計に基づき、設計意図をより詳細に具体化した仕様書や図面等の図書を作成する業務が含まれる。
設問は、適当である。

報酬の基準(平成31年国土交通省告示第98号)の実施設計の標準業務には、工事施工者が設計図書を正確に読み取り、設計意図どおりに工事を行い、工事費を適切に見積もれるよう、基本設計をもとに詳細な仕様書や図面をつくる業務が含まれる。

2
四会連合協定「建築設計・監理業務委託契約書」を利用する場合の「監理業務」は、工事監理と工事監理に係るそれ以外の業務(契約で定められる任意の業務)を含んでいる。
設問は、適当である。

四会連合協定の契約書を使う場合の「監理業務」は、建築士法の工事監理と、それ以外の工事監理に関する業務(契約で決める業務)をあわせたもの。

3
「工事監理」、「工事と設計図書との照合及び確認の結果報告等」及び「工事監理の結果報告」は、建築士法における、いわゆる「建築士の独占業務」に該当する。
設問は、適当である。

工事監理(工事を設計図書と照合し、そのとおり行われているか確認すること)は、一定の建築物では建築士でなければ行えない独占業務。照合・確認の結果の報告や、工事監理の結果の報告も、工事監理を行う建築士の業務(建築士法 第18条第3項・第20条第3項)。

4正答
四会連合協定「建築設計・監理等業務委託契約約款」における監理者の権限は、基本的に発注者との個別の契約で定められるが、契約で特に定められた場合を除き、工事施工段階での設計変更の権限も含まれる。
設問は、最も不適当である。

監理者の権限は、発注者との契約で決まる。工事施工段階での設計変更を決める権限は発注者(建築主)にあり、契約で特に定めた場合を除き、監理者の権限に設計変更は含まれない。監理者は、設計変更が必要なときに発注者へ報告・助言などを行う立場。

📖 根拠の法令・基準

建築士事務所の開設者がその業務に関して請求することのできる報酬の基準(平成31年国土交通省告示第98号。令和6年1月9日に令和6年国土交通省告示第8号に改められた)別添一、建築士法 第3条〜第3条の3・第2条第8項・第18条第3項・第20条第3項

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No.19建築数量積算基準(工事価格・木取り・複合単価・所要数量)

建築生産(積算)最も不適当なもの

建築積算に関する次の記述のうち、建築工事積算研究会「建築数量積算基準・同解説」に照らして、最も不適当なものはどれか。

1工事費における工事価格は、純工事費と一般管理費等を合わせたものである。
2木取りは、規格長さの製材から1本又は複数の部材を挽き出すことをいう。
3工事費における複合単価は、材料、副資材、施工等をまとめた単価のことである。
4仕上の計測・計算において、木製間仕切下地を材料と施工手間に分離する場合の材料価格に対応する数量は、所要数量とする。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.19

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
工事費における工事価格は、純工事費と一般管理費等を合わせたものである。
設問は、最も不適当である。

工事価格は、工事原価と一般管理費等を合わせたもの。工事原価=純工事費+現場管理費、純工事費=直接工事費+共通仮設費(公共建築工事積算基準 第3)。純工事費と一般管理費等を合わせたものではない。

2
木取りは、規格長さの製材から1本又は複数の部材を挽き出すことをいう。
設問は、適当である。

木取りは、決まった長さの製材から、1本または何本かの部材を無駄なく挽き出すこと。

3
工事費における複合単価は、材料、副資材、施工等をまとめた単価のことである。
設問は、適当である。

複合単価は、材料・副資材・施工(労務など)をまとめた単価。

4
仕上の計測・計算において、木製間仕切下地を材料と施工手間に分離する場合の材料価格に対応する数量は、所要数量とする。
設問は、適当である。

材料と施工手間に分けて積算する場合、材料の価格に対応する数量は、切りむだなどを含めた所要数量とする。

📖 根拠の法令・基準

公共建築工事積算基準 第3(工事費の構成:工事価格=工事原価+一般管理費等)

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No.20建築のマネジメント(BOT方式・プロパティマネジメント・ライフサイクルマネジメント・BIM)

建築生産(マネジメント)最も不適当なもの

建築のマネジメントに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1PFI事業におけるBOT方式は、民間事業者が資金調達を行って施設を建設し、完成直後に公共工事の発注者に所有権を移転し、当該民間事業者に一定期間、維持管理及び運営を委ねる方式である。
2プロパティマネジメントは、ビル運営管理業務以外にも、リーシングマネジメント業務、コンストラクションマネジメント業務等を含むことがある。
3ライフサイクルマネジメントは、建築物の機能や効用の維持あるいは向上を適切なコストのもとで、建築物の企画から解体・廃棄処分まで管理実行することである。
4BIMは、3次元の建築モデルに部材の寸法、材料、コスト等の属性情報をもたせたデータベースであり、設計から施工、維持管理までの各工程での情報活用が可能である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.20

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正答1最も不適当なものは、1である。
1正答
PFI事業におけるBOT方式は、民間事業者が資金調達を行って施設を建設し、完成直後に公共工事の発注者に所有権を移転し、当該民間事業者に一定期間、維持管理及び運営を委ねる方式である。
設問は、最も不適当である。

BOT(Build Operate Transfer)方式は、民間事業者が施設を建設し、事業期間中は所有したまま維持管理・運営を行い、事業期間の終了後に公共へ所有権を移す方式。完成直後に所有権を公共へ移し、民間が維持管理・運営を行うのは、BTO(Build Transfer Operate)方式。

2
プロパティマネジメントは、ビル運営管理業務以外にも、リーシングマネジメント業務、コンストラクションマネジメント業務等を含むことがある。
設問は、適当である。

プロパティマネジメントは、所有者に代わって不動産を運営管理する業務で、ビルの運営管理のほか、テナントの募集・契約などのリーシングマネジメントや、改修工事のコンストラクションマネジメントなどを含むことがある。

3
ライフサイクルマネジメントは、建築物の機能や効用の維持あるいは向上を適切なコストのもとで、建築物の企画から解体・廃棄処分まで管理実行することである。
設問は、適当である。

ライフサイクルマネジメントは、建築物の機能や効用を、適切なコストで維持・向上させるよう、企画から解体・廃棄までを管理すること。

4
BIMは、3次元の建築モデルに部材の寸法、材料、コスト等の属性情報をもたせたデータベースであり、設計から施工、維持管理までの各工程での情報活用が可能である。
設問は、適当である。

BIM は、3次元の建物のモデルに、部材の寸法・材料・コストなどの属性情報をもたせたデータベースで、設計・施工・維持管理の各段階で情報を活用できる。

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令和6年の合格基準点(学科の試験)

配点は各問題1点(学科Ⅰ・Ⅱは各20点、学科Ⅲ・Ⅳは各30点、学科Ⅴは25点、合計125点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。

学科Ⅰ
計画
学科Ⅱ
環境・設備
学科Ⅲ
法規
学科Ⅳ
構造
学科Ⅴ
施工
総得点
合格基準点11点11点16点16点13点92点

※ 合格基準点は、各科目は過半の得点、総得点はおおむね90点程度を基本的な水準として想定し、令和6年は総じて難度が低かったことから、総得点の基準点が92点とされました。

出典:建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」

💡 計画は何点を目指すか

令和6年の計画の基準点は11点(20点中)でした。計画は法令集を使えない科目で、20問と問題数が少ないぶん1問の重みが大きく、建築史・各種建築物の計画・都市計画・建築生産と範囲も広いので、過去問で正誤の理由まで説明できるようにしておくと安心です。

ほかの年度・ほかの科目の過去問

この記事の問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和6年 一級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。

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