一級建築士 建築法規【容積率・建蔽率】前面道路・特定道路・建蔽率の加算と計算問題の解き方・過去問10年分※完全無料

📝 一級建築士 学科Ⅲ(建築法規)|分野別の解説
容積率・建蔽率(法第52条・第53条)
条文の要点と過去問10年分

一級建築士試験 学科Ⅲ(建築法規)で毎年出題される「容積率・建蔽率」について、前面道路の幅員による容積率と特定道路の加算、建蔽率の加算・制限なし・地域の内外にわたる敷地の要点と、図の計算問題の解き方を今の法令でまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を解説します。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の法令によります。

運営者 トトまる
監修・執筆:運営者「トトまる」
一級建築士建築基準適合判定資格者
この記事の使い方
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今の法令の条文を、表と判断の順番でまとめています
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過去問の選択肢を読み、正しいか誤りかを考えてから解説を開く
10年分・4肢・9問
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年度別の記事で、4つの選択肢がそろった問題を時間を計って解く
📖 容積率の要点から読む

目次 表示

容積率・建蔽率の出題の傾向(令和8年〜平成29年)

容積率・建蔽率は、10年とも No.16(令和4年・令和3年は No.17)で1問出題されています。平成30年以降はすべて図の計算問題で、容積率(延べ面積)の年と建蔽率(建築面積)の年がほぼ交互です。2つの用途地域にわたる敷地・2項道路・特定道路・角地・準防火地域が組み合わせて問われます。

出題No.16・No.17 に出題(10年のうち10年・10問)。この記事で解説する選択肢は4肢、図・計算などの問題は9問(問題ごとに掲載)
問題の形10問中9問が計算・図の問題。ほかは「誤っているものを選ぶ」1問
ねらい目2項道路の後退(反対側が川なら4m)と特定道路の Wa の計算は毎回のように出ます。手順どおりに途中の数値を書き出せば、選択肢の数字のひっかけ(後退を忘れた値・加算を忘れた値)に気づけます。
📌 出典と、この記事の読み方

過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している一級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。

「条文の要点」は今の法令でまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の法令(各年の法令の基準日)によります。その後の改正で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の法令では」、条文の番号や言い方だけが変わった選択肢には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。

法令集で開く条文

容積率・建蔽率の問題は、ほとんどが図の計算問題で、主に次の条文を使います。

条文内容
法第42条第2項・令第2条第1項第一号2項道路の後退と敷地面積
法第52条第1項・第2項・第7項容積率(都市計画の数値と前面道路の幅員による数値)・2つの用途地域にわたる敷地
法第52条第9項・令第135条の18特定道路による前面道路の幅員の加算
法第53条建蔽率・防火地域等と角地の加算・制限なし・地域の内外にわたる敷地
法第59条高度利用地区
📌 法令集の線引き・インデックスについて

試験に持ち込む法令集に認められている書き込みは、次の4つだけです。

  • 目次・見出し・関連する条文の指示(法令名・章・節・条などの名称、番号、ページまで)
  • 改正年月日
  • アンダーライン(二重線・囲み枠を含む)
  • ○・△・×の記号

言葉の書き足しや、表・図・計算式の書き込み・貼り付けは「解説」「早見表」にあたり、認められません。紛らわしい書き込みがあると、確認が終わるまで法令集なしで受験することになる場合もあります。

どこに線を引き、どこにインデックスを貼るかは、文章で読むより見本を見るほうが確実です。法令集の出版社や資格学校が出している「線引き見本」を見ながら進めてください。

✏️法令集の線引き・インデックスの進め方二級建築士向けの「建築法規 攻略ガイド」の「STEP 2:法令集の初期セットアップ」で、見本の入手から作業の手順まで紹介しています(書き込みの決まりは一級も同じです)›

出典:建築技術教育普及センター「使用が認められる法令集について」(一級建築士試験の試験当日の注意事項のページから)

📐 容積率(法第52条)

📖 容積率の計算の手順

延べ面積の最高限度は、用途地域ごとに「都市計画の容積率」と「前面道路の幅員による容積率」の小さいほうを使い、その部分の敷地面積に掛けて足します。

手順すること条文
① 前面道路の幅員前面道路が2以上あるときは、幅員の最大のもの。12m以上なら②はない法第52条第2項
② 幅員による容積率幅員×4/10(低層住居専用、中高層住居専用、第一種・第二種住居、準住居、田園住居地域)、幅員×6/10(その他の地域)法第52条第2項第一号〜第三号
③ 特定道路幅員15m以上の道路(特定道路)に接続する幅員6m以上12m未満の前面道路で、特定道路から70m以内の部分に接する敷地は、幅員に Wa=(12−Wr)×(70−L)/70 を加える法第52条第9項・令第135条の18
④ 合計用途地域ごとに、小さいほうの容積率×その部分の敷地面積を出して足す法第52条第7項

特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域では、4/10・6/10と違う数値になる場合があります(問題文の「指定はない」を確かめます)。

✅ チェックポイント
1L は直近の端まで
L は、特定道路から、敷地が接する前面道路の部分の直近の端までの延長。令第135条の18
22項道路の後退も先に
容積率の問題でも、2項道路の後退部分は敷地面積に入れない。前面道路の幅員は、広いほうの道路で考える。法第42条第2項・法第52条第2項

📖 高度利用地区(法第59条)

決まり内容(条文の要点)条文
高度利用地区の容積率など高度利用地区内では、都市計画で定めた容積率の最高限度・最低限度、建蔽率の最高限度、建築面積の最低限度に適合しなければならない法第59条第1項
適用しない建築物木造・鉄骨造などで階数2以下・地階なしの移転が容易な建築物公衆便所・巡査派出所など公益上必要なもの学校・駅舎・卸売市場など公益上必要な建築物で、特定行政庁が用途上又は構造上やむを得ないと認めて許可したもの法第59条第1項第一号〜第三号
✏️ この項目の過去問を解く(10年で2肢)↓

✏️ 過去問:特定道路・高度利用地区(文章の問題)(10年で2肢)

正しいか誤りかを考えてから「正しい? 誤り?」を開いてください。解説は出題当時の法令によります。

特定道路による前面道路の幅員の加算
平成29年 No.16選択肢11 / 2

問題:建築物の容積率及び建蔽率に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、敷地は、街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものではないものとする。

幅員15mの道路に接続する幅員8mの道路を前面道路とする敷地が、幅員15mの道路から当該敷地が接する前面道路の部分の直近の端までの延長が35mの場合、容積率の算定に係る当該前面道路の幅員に加える数値は2mとする。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16 選択肢1

▼ 正しい? 誤り?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、正しい。
解説は平成29年1月1日時点の法令

法第52条第9項・令第135条の18より、前面道路の幅員に加える数値は Wa=(12−Wr)×(70−L)/70。Wr=8m、L=35mなので、Wa=(12−8)×(70−35)/70=2m。

本番の形(4つの選択肢)で解く:平成29年 No.16
高度利用地区で許可を受けた建築物
平成29年 No.16選択肢22 / 2

問題:建築物の容積率及び建蔽率に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、敷地は、街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものではないものとする。

高度利用地区内においては、学校、駅舎、卸売市場等で、特定行政庁が用途上又は構造上やむを得ないと認めて許可したものについては、高度利用地区に関する都市計画において定められた容積率に適合しないものとすることができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16 選択肢2

▼ 正しい? 誤り?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、正しい。
解説は平成29年1月1日時点の法令

法第59条第1項第三号より、高度利用地区内でも、学校、駅舎、卸売市場その他これらに類する公益上必要な建築物で、特定行政庁が用途上又は構造上やむを得ないと認めて許可したものは、高度利用地区に関する都市計画に定められた容積率などに適合しなくてよい。

本番の形(4つの選択肢)で解く:平成29年 No.16

✏️ 過去問:容積率・延べ面積の最高限度(図の計算問題)(10年で5問)

図や計算の問題は、問題ごとに載せています。法令集を引きながら解いてから「解答・解説を見る」を開いてください。

令和8年 No.16容積率の最高限度(2つの用途地域・特定道路・図)

容積率(計算・図)計算・図

図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の容積率(同法第52条に規定する容積率)の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定、許可等は考慮しないものとする。

No.16の図:配置図。敷地は東西40m(西側20mが商業地域・都市計画で定められた容積率60/10、東側20mが第二種住居地域・都市計画で定められた容積率30/10)、南北40m。敷地の南側は幅員6mの道路、東側は幅員8mの道路、北側と西側は隣地。南側の幅員6mの道路は、敷地の西端から西へ35mの所で、幅員20mの道路に接続している
図を押すと大きく表示します
130/10
239/10
342/10
445/10

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16

▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
正答3容積率の最高限度は、3である。
解説
容積率の最高限度は、42/10である。

【前面道路の幅員】敷地は、南側の幅員6mの道路と東側の幅員8mの道路に接する。南側の道路は、幅員20mの道路(特定道路:幅員15m以上)に接続し、特定道路から敷地までの延長Lは35m(70m以内)なので、法第52条第9項・令第135条の18より、幅員に次のWaを加える。
Wa=(12−Wr)×(70−L)/70=(12−6)×(70−35)/70=3.0m → 6m+3.0m=9.0m
法第52条第2項より、前面道路が2以上あるときは幅員の最大のものによるので、東側の8mより大きい9.0mを使う。
【各地域の容積率】
・商業地域:9.0×6/10=54/10(同項第三号)。都市計画の60/10より小さいので54/10
・第二種住居地域:9.0×4/10=36/10(同項第二号)。都市計画の30/10より大きいので30/10
【敷地全体】法第52条第7項より、各地域の容積率の限度に、その地域の部分の面積の敷地面積に対する割合を乗じて合計する。敷地は各地域とも20m×40m=800㎡で、敷地面積は1,600㎡。
54/10×800/1,600+30/10×800/1,600=42/10
※特定道路による加算をしないと、8m×6/10=48/10、8m×4/10=32/10→30/10で、39/10(選択肢2)になる。

⚠️ ひっかけの所(No.16)

解き方幅員15m以上の特定道路から70m以内の、幅員6m以上12m未満の前面道路は、Wa=(12−Wr)(70−L)/70 を幅員に加える(法第52条第9項・令第135条の18)。加えた後の幅員とほかの前面道路の幅員を比べ、大きい方を使う。

📖 法令集で引く条文

法第52条第1項・第2項・第7項・第9項、令第135条の18

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:令和8年 No.16

令和6年 No.16容積率の算定の基礎となる延べ面積の最大(2つの用途地域・川に沿う2項道路・図)

容積率(計算・図)計算・図

図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積の最大のものは、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定、許可等は考慮しないものとする。

No.16の図:配置図。敷地は東西20m(西側10mが商業地域・都市計画で定められた容積率50/10、東側10mが準住居地域・都市計画で定められた容積率40/10)、南北10m。西側は幅員8mの道路、北側と東側は隣地。南側は建築基準法第42条第2項の規定に基づき特定行政庁が指定した道(幅員2m)で、その南側は幅6mの川
図を押すと大きく表示します
1640㎡
2720㎡
3800㎡
4810㎡

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16

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正答1延べ面積の最大のものは、1である。
解説
延べ面積の最大のものは、640㎡である。

【敷地面積】南側の道は法第42条第2項の道(幅員2m)で、その向こう側は川。同項ただし書より、道の中心線から水平距離2m未満で川などに沿う場合は、川の側の境界線から道の側に水平距離4mの線を道路の境界線とみなす。道の幅員は2mなので、敷地側に 4m−2m=2m 後退し、その部分は敷地面積に算入しない(令第2条第1項第一号)。敷地の南北の長さは 10m−2m=8m。
・商業地域の部分:10m×8m=80㎡
・準住居地域の部分:10m×8m=80㎡
【前面道路の幅員】法第52条第2項より、前面道路が2以上あるときは幅員の最大のものによる。西側の8m(南側は4m)。
【各地域の容積率】
・商業地域:8m×6/10=48/10(同項第三号)。都市計画の50/10より小さいので48/10
・準住居地域:8m×4/10=32/10(同項第二号)。都市計画の40/10より小さいので32/10
【延べ面積の最大】法第52条第7項より、地域ごとに計算して合計する。
80㎡×48/10+80㎡×32/10=384㎡+256㎡=640㎡
※中心線から2mの後退(1m)で計算すると720㎡(選択肢2)、後退しないで計算すると800㎡(選択肢3)になる。

⚠️ ひっかけの所(No.16)

解き方2項道路の片側が川・崖地などのときは、中心線から2mではなく、川の側の境界線から道の側へ4mの線が道路の境界線(法第42条第2項ただし書)。幅員2mなら敷地側に2m後退する。

📖 法令集で引く条文

法第42条第2項、法第52条第1項・第2項・第7項、令第2条第1項第一号

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:令和6年 No.16

令和4年 No.17容積率の最高限度(2つの用途地域・特定道路による前面道路の幅員の緩和・図)

容積率(計算・図)計算・図

図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の容積率(同法第52条に規定する容積率)の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定、許可等は考慮しないものとする。

No.17の図:配置図。敷地は東西20m(西側10mが準住居地域・都市計画で定められた容積率40/10、東側10mが商業地域・都市計画で定められた容積率80/10)、南北25m。西側は幅員8mの道路、南側は幅員6mの道路、北側・東側は隣地。南側の道路は、敷地の東端から東へ35mの所で幅員15mの道路に接続している
図を押すと大きく表示します
130/10
240/10
345/10
453/10

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.17

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正答3容積率の最高限度は、3である。
解説
容積率の最高限度は、45/10である。

【特定道路による緩和】南側の道路(幅員6m)は、敷地から35mの所で幅員15mの道路(特定道路)に接続している。法第52条第9項・令第135条の18より、前面道路の幅員に加える数値は Wa=(12−Wr)×(70−L)/70=(12−6)×(70−35)/70=3.0m。南側の道路の幅員は 6m+3.0m=9.0m とみなす。
【前面道路の幅員】法第52条第2項より、前面道路が2以上あるときは幅員の最大のものによる。西側8mより大きい9.0m。
【各地域の容積率】
・準住居地域:9.0m×4/10=36/10(同項第二号)。都市計画の40/10より小さいので36/10
・商業地域:9.0m×6/10=54/10(同項第三号)。都市計画の80/10より小さいので54/10
【敷地全体】法第52条第7項より、各地域の容積率の限度に、その地域の部分の面積の敷地面積に対する割合を乗じて合計する。2つの部分は同じ面積(10m×25m)なので、36/10×1/2+54/10×1/2=45/10
※特定道路による緩和を考えないと、前面道路は8mで 32/10×1/2+48/10×1/2=40/10(選択肢2)になる。

⚠️ ひっかけの所(No.17)

解き方幅員15m以上の道路(特定道路)に接続する幅員6m以上12m未満の前面道路で、特定道路からの延長70m以内の部分に接する敷地は、前面道路の幅員に Wa=(12−Wr)×(70−L)/70 を加えて容積率を計算する(法第52条第9項・令第135条の18)。

📖 法令集で引く条文

法第52条第1項・第2項・第7項・第9項、令第135条の18

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:令和4年 No.17

令和3年 No.17容積率の最高限度(2つの用途地域・特定道路による前面道路の幅員の緩和・図)

容積率(計算・図)計算・図

図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の容積率(同法第52条に規定する容積率)の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定、許可等は考慮しないものとする。

No.17の図:配置図。敷地は東西20m、南北20m。北側は幅員7mの道路、西側は幅員6mの道路に接し、東側・南側は隣地。敷地の北側10mは第一種住居地域(都市計画で定められた容積率20/10)、南側10mは商業地域(都市計画で定められた容積率60/10)。西側の道路は、敷地の南端から南へ35mの所で幅員18mの道路に接続している
図を押すと大きく表示します
128/10
231/10
337/10
440/10

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.17

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正答3容積率の最高限度は、3である。
解説
容積率の最高限度は、37/10である。

【特定道路による緩和】西側の道路(幅員6m)は、敷地から35mの所で幅員18mの道路(特定道路)に接続している。法第52条第9項・令第135条の18より、前面道路の幅員に加える数値は Wa=(12−Wr)×(70−L)/70=(12−6)×(70−35)/70=3.0m。西側の道路の幅員は 6m+3.0m=9.0m とみなす。
【前面道路の幅員】法第52条第2項より、前面道路が2以上あるときは幅員の最大のものによる。北側の7mより大きい9.0m。
【各地域の容積率】
・第一種住居地域:9.0m×4/10=36/10(同項第二号)。都市計画の20/10の方が小さいので20/10
・商業地域:9.0m×6/10=54/10(同項第三号)。都市計画の60/10より小さいので54/10
【敷地全体】法第52条第7項より、各地域の容積率の限度に、その地域の部分の面積の敷地面積に対する割合を乗じて合計する。2つの部分は同じ面積(20m×10m)なので、20/10×1/2+54/10×1/2=37/10
※特定道路による緩和を考えないと、前面道路は7mで 20/10×1/2+42/10×1/2=31/10(選択肢2)になる。

⚠️ ひっかけの所(No.17)

解き方幅員15m以上の道路(特定道路)に接続する幅員6m以上12m未満の前面道路で、特定道路からの延長70m以内の部分に接する敷地は、前面道路の幅員に Wa=(12−Wr)×(70−L)/70 を加えて容積率を計算する(法第52条第9項・令第135条の18)。緩和した幅員と他の前面道路の幅員を比べ、大きい方を使う。

📖 法令集で引く条文

法第52条第1項・第2項・第7項・第9項、令第135条の18

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:令和3年 No.17

令和元年 No.16容積率の最高限度(商業地域と準住居地域・特定道路による前面道路の幅員の緩和・前面道路が2つ・図)

容積率(計算・図)計算・図

図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の容積率(同法第52条に規定する容積率)の最高限度は、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定、許可等は考慮しないものとする。

No.16の図:配置図。敷地は東西40m、南北40m。南側は幅員8mの道路、東側は幅員9mの道路に接し、北側・西側は隣地。敷地の西側20mは商業地域(都市計画で定められた容積率70/10)、東側20mは準住居地域(都市計画で定められた容積率20/10)。南側の道路は、敷地の西端から西へ35mの所で幅員20mの道路に接続している
図を押すと大きく表示します
137/10
240/10
341.5/10
445/10

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16

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正答2容積率の最高限度は、2である。
解説
容積率の最高限度は、40/10である。

【特定道路による緩和】南側の道路(幅員8m)は、敷地から35mの所で幅員20mの道路(特定道路)に接続している。法第52条第9項・令第135条の18より、前面道路の幅員に加える数値は Wa=(12−Wr)×(70−L)/70=(12−8)×(70−35)/70=2.0m。南側の道路の幅員は 8m+2.0m=10.0m とみなす。
【前面道路の幅員】法第52条第2項より、前面道路が2以上あるときは幅員の最大のものによる。東側の9mより大きい10.0m。
【各地域の容積率】
・商業地域:10.0m×6/10=60/10(同項第三号)。都市計画の70/10より小さいので60/10
・準住居地域:10.0m×4/10=40/10(同項第二号)。都市計画の20/10の方が小さいので20/10
【敷地全体】法第52条第7項より、各地域の容積率の限度に、その地域の部分の面積の敷地面積に対する割合を乗じて合計する。2つの部分は同じ面積(20m×40m)なので、60/10×1/2+20/10×1/2=40/10
※特定道路による緩和を考えないと、前面道路は東側の9mで 54/10×1/2+20/10×1/2=37/10(選択肢1)になる。

⚠️ ひっかけの所(No.16)

解き方幅員15m以上の道路(特定道路)に接続する幅員6m以上12m未満の前面道路で、特定道路からの延長70m以内の部分に接する敷地は、前面道路の幅員に Wa=(12−Wr)×(70−L)/70 を加える(法第52条第9項・令第135条の18)。緩和した幅員と他の前面道路の幅員を比べ、大きい方を使う。

📖 法令集で引く条文

法第52条第1項・第2項・第7項・第9項、令第135条の18

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:令和元年 No.16

🏠 建蔽率(法第53条)

📖 建蔽率の加算と制限なし

建蔽率の限度は、用途地域ごとに都市計画で定めます(法第53条第1項)。防火地域・準防火地域内の建築物と角地の建築物は、次のように1/10ずつ加えます。

条件加える数値条文
防火地域内の耐火建築物等(建蔽率8/10の地域を除く)+1/10法第53条第3項第一号
準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等+1/10第3項第一号
特定行政庁が指定する角地など+1/10第3項第二号
上の2つ(第一号と第二号)の両方に当たる+2/10第3項
建蔽率8/10の地域内で、防火地域内の耐火建築物等制限なし第6項第一号

防火地域内の準耐火建築物は、1/10を加えません。建蔽率の限度が8/10とされているのは、第一種・第二種住居、準住居、準工業、近隣商業、商業地域で、都市計画で8/10と定められたところ(商業地域は8/10だけ)です。

✅ チェックポイント
1地域の内外にわたる敷地
敷地が防火地域の内外にわたり、建築物の全部が耐火建築物等なら、敷地の全部を防火地域とみなす。準防火地域とそれ以外にわたり、全部が耐火建築物等・準耐火建築物等なら、全部を準防火地域とみなす。法第53条第7項・第8項
2制限を受けない建築物
巡査派出所・公衆便所・公共用歩廊などは、建蔽率の制限を受けない。公園・広場・道路・川などの内にある建築物も、特定行政庁が許可すれば制限を受けない。法第53条第6項第二号・第三号
3建蔽率は道路の幅員で変わらない
前面道路の幅員で限度が変わるのは容積率(法第52条第2項)。建蔽率は関係しない。法第53条
4敷地面積の最低限度
都市計画で定める最低限度は200㎡を超えてはならない。巡査派出所・公衆便所など公益上必要なもの、建蔽率8/10の地域で防火地域内にある耐火建築物等は、最低限度以上でなくてよい(特定行政庁の許可によるものもある)。法第53条の2

📖 建築面積の計算の手順

建築面積の最高限度は、用途地域ごとに「その部分の敷地面積×建蔽率」を出して足します(法第53条第2項)。

手順すること条文
① 敷地面積2項道路は、道の中心線から2mの線が道路の境界線。その線と道との間は敷地面積に入れない法第42条第2項・令第2条第1項第一号
② 建蔽率都市計画の数値に、防火地域・準防火地域の耐火建築物等・準耐火建築物等、角地の1/10を加える法第53条第3項
③ 制限なし建蔽率8/10の地域内で、防火地域内の耐火建築物等は10/10で計算する法第53条第6項第一号
④ 合計用途地域ごとの建築面積の限度を足す法第53条第2項
✅ チェックポイント
1敷地の一部だけが準防火地域
敷地が準防火地域とそれ以外にわたり、建築物の全部が耐火建築物等・準耐火建築物等なら、敷地の全部を準防火地域とみなして1/10を加える。法第53条第8項
2敷地の一部だけが防火地域
敷地が防火地域の内外にわたり、建築物の全部が耐火建築物等なら、敷地の全部を防火地域とみなす。法第53条第7項
3防火地域の準耐火建築物
防火地域内で1/10を加えるのは耐火建築物等だけ。準耐火建築物は加えない。法第53条第3項第一号
✏️ この項目の過去問を解く(10年で2肢)↓

✏️ 過去問:建蔽率の加算(文章の問題)(10年で2肢)

正しいか誤りかを考えてから「正しい? 誤り?」を開いてください。解説は出題当時の法令によります。

準防火地域内の耐火建築物
平成29年 No.16選択肢3🔶 改正で答えが変わる1 / 2

問題:建築物の容積率及び建蔽率に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、敷地は、街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものではないものとする。

都市計画において定められた建蔽率の限度が6/10の第一種住居地域内で、かつ、準防火地域内にある耐火建築物については、建蔽率の限度の緩和の対象となる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16 選択肢3

▼ 正しい? 誤り?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、誤っている。
この問題の正答解説は平成29年1月1日時点の法令

当時の法第53条第3項第一号より、建蔽率の限度に1/10を加える緩和の対象は、建蔽率の限度が8/10とされている地域外で、かつ、防火地域内にある耐火建築物。準防火地域内にある耐火建築物は対象とならない(街区の角にある敷地でもない)。

⚠️ ひっかけの所(平成29年 No.16 選択肢3)

当時、建蔽率に1/10を加える緩和は「防火地域内」の耐火建築物だけ(法第53条第3項第一号)。準防火地域内の耐火建築物は対象外。

🔶 現在の法令では(答えが変わります)

2019年6月25日施行の改正で法第53条が組み替えられ、建蔽率の限度に1/10を加える緩和(同条第3項第一号)は、防火地域内の耐火建築物等に加えて、準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等も対象になりました(耐火建築物等・準耐火建築物等は、耐火建築物・準耐火建築物と同等以上の延焼防止性能を有するものを含みます)。今の法令では、建蔽率の限度が6/10の第一種住居地域で準防火地域内にある耐火建築物も緩和の対象となり、この記述は正しくなります。

本番の形(4つの選択肢)で解く:平成29年 No.16
防火地域と準防火地域にわたる敷地
平成29年 No.16選択肢4ℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)2 / 2

問題:建築物の容積率及び建蔽率に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、敷地は、街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものではないものとする。

工業地域内にある建築物の敷地が防火地域及び準防火地域にわたる場合において、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物であるときは、都市計画において定められた建蔽率の限度にかかわらず、建蔽率の限度の緩和の対象となる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16 選択肢4

▼ 正しい? 誤り?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、正しい。
解説は平成29年1月1日時点の法令

当時の法第53条第6項より、敷地が防火地域の内外にわたる場合で、敷地内の建築物の全部が耐火建築物であるときは、敷地はすべて防火地域内にあるものとみなして同条第3項第一号などを適用する。工業地域(建蔽率の限度は5/10又は6/10で、8/10とされている地域外)の防火地域内にある耐火建築物として、建蔽率の限度に1/10を加える緩和の対象となる。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2019年6月25日施行の改正で法第53条が組み替えられ、敷地が防火地域の内外にわたる場合のみなしは同条第7項になり、対象は「耐火建築物等」(同等以上の延焼防止性能を有するものを含む)になりました。工業地域の敷地の全部を防火地域内とみなして1/10を加える緩和の対象となることは同じで、答えは変わりません。

本番の形(4つの選択肢)で解く:平成29年 No.16

✏️ 過去問:建築面積・建蔽率の最高限度(図の計算問題)(10年で4問)

図や計算の問題は、問題ごとに載せています。法令集を引きながら解いてから「解答・解説を見る」を開いてください。

令和7年 No.16建築面積の最大のもの(2つの用途地域・準防火地域・角地・2項道路・図)

建蔽率(計算・図)計算・図

図のような敷地において、準耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、建築することができる建築面積の最大のものは、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定、許可等は考慮しないものとする。

No.16の図:配置図。敷地は東西20m(西側5mが第一種中高層住居専用地域・都市計画で定められた建蔽率5/10、東側15mが第二種住居地域・準防火地域・都市計画で定められた建蔽率6/10)、南北20m。北側は建築基準法第42条第2項の規定に基づき特定行政庁が指定した道路とみなす道(幅員2m、現況の道の中心線を道路の中心線とする。道の北側は宅地で崖地等ではない)、東側は幅員8mの道路、西側と南側は隣地。敷地は街区の角にある敷地等として特定行政庁が指定したもの
図を押すと大きく表示します
1230.0㎡
2256.5㎡
3270.0㎡
4294.5㎡

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16

▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
正答4建築面積の最大のものは、4である。
解説
建築面積の最大のものは、294.5㎡である。

【敷地面積】北側の道は法第42条第2項の規定に基づき特定行政庁が指定した道(幅員2m)。道の中心線から水平距離2mの線が道路の境界線とみなされるので、敷地のうち1mは道路となり、敷地面積に算入しない(令第2条第1項第一号)。敷地の南北の長さは 20m−1m=19m。
・第一種中高層住居専用地域の部分:5m×19m=95㎡
・第二種住居地域(準防火地域)の部分:15m×19m=285㎡
【建蔽率に加える数値】法第53条第3項より、①準防火地域内の準耐火建築物等(第一号ロ)は1/10、②街区の角にある敷地として特定行政庁が指定したものの内にある建築物(第二号)は1/10を加える。第一種中高層住居専用地域の部分は準防火地域ではないが、同条第8項より、敷地が準防火地域とそれ以外の区域にわたり、敷地内の建築物の全部が耐火建築物等又は準耐火建築物等であるときは、敷地は全て準防火地域内にあるものとみなして同条第3項第一号を適用する。
・第一種中高層住居専用地域:5/10+1/10+1/10=7/10 → 95㎡×7/10=66.5㎡
・第二種住居地域:6/10+1/10+1/10=8/10 → 285㎡×8/10=228㎡
【建築面積の最大のもの】同条第2項より、地域ごとの限度を合計する。
66.5㎡+228㎡=294.5㎡

⚠️ ひっかけの所(No.16)

解き方準防火地域にかかるのは敷地の一部でも、敷地内の建築物の全部が準耐火建築物等なら、敷地全体を準防火地域とみなして1/10を加える(法第53条第8項)。

解き方2項道路は道の中心線から2mの線が道路境界線。幅員2mなら敷地側に1m後退し、その部分は敷地面積に入れない。

📖 法令集で引く条文

法第42条第2項、法第53条第1項・第2項・第3項・第8項、令第2条第1項第一号

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:令和7年 No.16

令和5年 No.16建築面積の最大(2つの用途地域・準防火地域にわたる敷地・角地・2項道路・図)

建蔽率(計算・図)計算・図

図のような敷地において、準耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、建築することができる建築面積の最大のものは、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定、許可等は考慮しないものとする。

No.16の図:配置図。敷地は東西15m、南北25m。北側15mが第一種住居地域(都市計画で定められた建蔽率6/10)、南側10mが近隣商業地域・準防火地域(都市計画で定められた建蔽率8/10)。南側は幅員6mの道路、東側は建築基準法第42条第2項の規定に基づき特定行政庁が指定した道路とみなす道(幅員2m、現況の道の中心線を当該道路の中心線とする)で、その東側は宅地(崖地等ではない)。北側・西側は隣地。敷地は街区の角にある敷地等として特定行政庁が指定したもの
図を押すと大きく表示します
1238.0㎡
2273.0㎡
3292.5㎡
4308.0㎡

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16

▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
正答4建築面積の最大のものは、4である。
解説
建築面積の最大のものは、308.0㎡である。

【敷地面積】東側の道は法第42条第2項の規定により特定行政庁が指定した道(幅員2m)で、反対側は崖地等ではない宅地なので、道の中心線から水平距離2mの線が道路の境界線とみなされる。敷地側に 2m−1m=1m 後退し、その部分は敷地面積に算入しない(令第2条第1項第一号)。敷地の東西の長さは 15m−1m=14m。
・第一種住居地域の部分:14m×15m=210㎡
・近隣商業地域(準防火地域)の部分:14m×10m=140㎡
【建蔽率に加える数値】法第53条第3項より、準防火地域内の耐火建築物等又は準耐火建築物等(第一号)は1/10、特定行政庁が指定する角地(第二号)は1/10を加える。敷地は準防火地域と指定のない区域にわたるが、同条第8項より、敷地内の建築物の全部が準耐火建築物等なので、敷地は全て準防火地域内にあるものとみなして同条第3項第一号を適用する。
・第一種住居地域:6/10+1/10+1/10=8/10
・近隣商業地域:8/10+1/10+1/10=10/10
【建築面積の最大】法第53条第2項より、各地域の建蔽率の限度にその地域の部分の面積を乗じて合計する。
210㎡×8/10+140㎡×10/10=168㎡+140㎡=308㎡
※加える数値を角地の1/10だけにすると273㎡(選択肢2)、加えないと238㎡(選択肢1)になる。

⚠️ ひっかけの所(No.16)

解き方敷地が準防火地域と指定のない区域にわたるときは、建築物の全部が耐火建築物等又は準耐火建築物等なら、敷地の全部が準防火地域内にあるものとみなして1/10を加える(法第53条第8項)。

解き方2項道路は、中心線から2mの線が道路の境界線(法第42条第2項)。幅員2mなら敷地側に1m後退する。

📖 法令集で引く条文

法第42条第2項、法第53条第1項・第2項・第3項第一号・第二号・第8項、令第2条第1項第一号

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:令和5年 No.16

令和2年 No.16建蔽率の最高限度(準住居地域・準防火地域と第一種住居地域・角地・法第42条第2項の道・準耐火建築物・図)

建蔽率(計算・図)計算・図

図のような敷地において、準耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、建築することができる建築面積の最大のものは、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定、許可等は考慮しないものとする。

No.16の図:配置図。敷地は東西30m、南北20m。西側は幅員8mの道路に接し、南側は建築基準法第42条第2項の規定に基づき特定行政庁が指定した道路とみなす道(幅員2m・現況の道の中心線を道路の中心線とする。道の反対側は宅地で崖地等ではない)に接し、北側・東側は隣地。敷地の西側20mは準住居地域・準防火地域(都市計画で定められた建蔽率6/10)、東側10mは第一種住居地域(都市計画で定められた建蔽率5/10)。敷地は街区の角にある敷地等として特定行政庁が指定したもの
図を押すと大きく表示します
1323㎡
2380㎡
3437㎡
4460㎡

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16

▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
正答3建築面積の最大のものは、3である。
解説
建築面積の最大のものは、437㎡である。

【敷地面積】南側の道は法第42条第2項の道で、幅員2m・現況の中心線が道路の中心線なので、中心線から2m(敷地の南端から1m)の線が道路の境界線とみなされる。敷地の南北は 20m−1m=19m。準住居地域の部分 20m×19m=380㎡、第一種住居地域の部分 10m×19m=190㎡。
【建蔽率の緩和】法第53条第3項より、①準防火地域内の準耐火建築物等(第一号ロ)、②街区の角にある敷地で特定行政庁が指定したもの(第二号)は、それぞれ1/10を加える。同条第8項より、敷地が準防火地域と防火地域・準防火地域以外の区域にわたり、敷地内の建築物の全部が準耐火建築物等なら、敷地は全て準防火地域内にあるものとみなして第3項第一号を適用する。
・準住居地域:6/10+1/10+1/10=8/10
・第一種住居地域:5/10+1/10+1/10=7/10
【建築面積の最大】法第53条第2項より、380㎡×8/10+190㎡×7/10=304㎡+133㎡=437㎡
※道路の後退を考えないと 400㎡×8/10+200㎡×7/10=460㎡(選択肢4)、準耐火建築物の緩和を考えないと380㎡(選択肢2)、緩和を何も考えないと323㎡(選択肢1)になる。

⚠️ ひっかけの所(No.16)

解き方法第42条第2項の道は中心線から2mの線が道路境界線とみなされるので、敷地の南側1mは敷地面積に算入しない。敷地の一部が準防火地域で、敷地内の建築物の全部が準耐火建築物等なら、敷地は全て準防火地域内とみなす(法第53条第8項)。

📖 法令集で引く条文

法第42条第2項、法第53条第1項・第2項・第3項第一号ロ・第二号・第8項

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:令和2年 No.16

平成30年 No.16建蔽率と容積率の最高限度(商業地域・防火地域と準住居地域・準防火地域・角地・耐火建築物・特定道路・図)

建蔽率・容積率(計算・図)計算・図ℹ️ 条文が変わった(答えは同じ)

図のような敷地において、耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、新築することができる建築物の建蔽率(同法第53条に規定する建蔽率)と建築物の容積率(同法第52条に規定する容積率)の最高限度の組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定、許可等は考慮しないものとする。

No.16の図:配置図。敷地は東西30m、南北40m。西側は幅員10mの道路、南側は幅員4mの道路に接し、北側・東側は隣地。敷地の北側20mは商業地域・防火地域(都市計画で定められた容積率80/10)、南側20mは準住居地域・準防火地域(都市計画で定められた容積率30/10・建蔽率6/10)。西側の道路は、敷地の北端から北へ35mの所で幅員15mの道路に接続している。敷地は街区の角にある敷地等として特定行政庁が指定したもの
図を押すと大きく表示します
建蔽率の最高限度容積率の最高限度
1.8.5/1040/10
2.8.5/1048/10
3.9/1040/10
4.9/1048/10

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)」No.16

▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
正答4建蔽率と容積率の最高限度の組合せとして正しいものは、4である。
解説
建蔽率の最高限度は9/10、容積率の最高限度は48/10である。

【建蔽率】敷地は防火地域と準防火地域にわたるが、建築物の全部が耐火建築物なので、当時の法第53条第6項より、敷地は全て防火地域内にあるものとみなす。
・商業地域(建蔽率8/10):同条第5項第一号より、建蔽率の限度が8/10とされている地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物には、建蔽率の制限が適用されない → 10/10
・準住居地域(建蔽率6/10):同条第3項より、8/10の地域外で防火地域内にある耐火建築物(第一号)と、街区の角にある敷地(第二号)でそれぞれ1/10を加え、6/10+2/10=8/10
・敷地全体(同条第2項):2つの部分は同じ面積(30m×20m)なので、10/10×1/2+8/10×1/2=9/10
【容積率】西側の道路(幅員10m)は、敷地から35mの所で幅員15mの道路(特定道路)に接続している。法第52条第9項・令第135条の18より、Wa=(12−10)×(70−35)/70=1.0mで、西側の道路の幅員は11mとみなし、南側の4mより大きいので前面道路の幅員は11m。
・商業地域:11m×6/10=66/10。都市計画の80/10より小さいので66/10
・準住居地域:11m×4/10=44/10。都市計画の30/10の方が小さいので30/10
・敷地全体(法第52条第7項):66/10×1/2+30/10×1/2=48/10
※準住居地域の部分を防火地域とみなさないと、建蔽率は6/10+1/10(角地)=7/10で、敷地全体は8.5/10(選択肢1・2)になる。

⚠️ ひっかけの所(No.16)

解き方建蔽率:敷地が防火地域の内外にわたり、敷地内の建築物の全部が耐火建築物なら、敷地は全て防火地域内とみなす(当時の法第53条第6項)。建蔽率8/10の地域内で防火地域内の耐火建築物は建蔽率の制限なし(同条第5項第一号)。容積率:西側の10mの道路は特定道路(15m)から35mなので、Wa=(12−10)×(70−35)/70=1.0m を加えて11m。

ℹ️ その後の改正(答えは同じ)

2019年6月25日施行の改正(基準日の後)で法第53条が組み替えられ、建蔽率の制限が適用されない決まりは今は第6項第一号、敷地が防火地域の内外にわたる場合のみなしは第7項になった(耐火建築物は延焼防止建築物を含む「耐火建築物等」になり、準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等にも1/10の加算が加わった)。この問題では敷地の全部を防火地域内とみなすので、答えは変わらない。

📖 法令集で引く条文

法第52条第1項・第2項・第7項・第9項、法第53条第1項・第2項・第3項・第5項第一号・第6項、令第135条の18

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:平成30年 No.16

まとめ:容積率・建蔽率で覚えておく数字

試験の前に見直す数字を、章ごとにまとめました。数字の右の説明が「何の数字か」です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。

📐 容積率
前面道路の幅員による容積率要点 ›
×4/10住居系の用途地域×6/10その他の地域
法第52条第2項
特定道路要点 ›
15m以上特定道路の幅員70m以内延長LWa=(12−Wr)(70−L)/70加える幅員
法第52条第9項・令第135条の18
🏠 建蔽率
建蔽率の加算要点 ›
+1/10防火地域の耐火建築物等・準防火地域の耐火建築物等と準耐火建築物等+1/10角地
法第53条第3項
制限なし要点 ›
8/10の地域防火地域内の耐火建築物等は10/10
法第53条第6項第一号
地域の内外にわたる敷地要点 ›
全部を防火地域建築物の全部が耐火建築物等全部を準防火地域全部が耐火建築物等・準耐火建築物等
法第53条第7項・第8項
💡 図の計算問題は「①2項道路の後退で敷地面積を出す → ②前面道路の幅員(特定道路の加算も)を決める → ③用途地域ごとに小さいほうの容積率(建蔽率は加算の数値)を出す → ④面積で足す」の順で解きます。途中の数値を書き出しながら進めると、計算の取り違えを防げます。

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