要点と過去問10年分
二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)の No.11・No.12 で毎年出題される木造のうち、接合(接合具ごとの性質、木材の比重と含水率、継手・仕口・アンカーボルト・筋かい)を要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を選択肢ごとに解説します。構造設計・壁量・枠組壁工法は「木造の構造設計・壁量・枠組壁工法」の記事で解説します。

木造の接合の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
木造は No.11・No.12 の2問が毎年出題され、そのうち1問は接合の問題になることが多い(10年で9問)です。接合具ごとの性質(木ねじは釘より粘りが小さい、ボルトは座金が少しめり込むまで締める、ボルトの間隔は加力方向で変わる)と、含水率20%以上で許容耐力を低減、がくり返し出ます。
10年分の木造の問題(No.11・No.12)20問のうち、接合の問題9問を集めました。この記事で解説する選択肢は40肢、図・表・計算の問題は1問(問題ごとに掲載)です。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している二級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「要点」は、今の建築基準法・告示や日本建築学会の規準などでまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。
🔩 接合具
📖 接合具ごとの決まり
木材の接合は、接合具(釘・木ねじ・ボルト・ドリフトピンなど)ごとの性質と、木材の比重・含水率による違いがよく問われます。
| 項目 | 決まり |
|---|---|
| 木材の比重 | 比重が大きいほど、めり込みにくく接合耐力は大きい(比重に影響されない、は誤り) |
| 施工時の含水率20%以上 | 乾燥による緩みなどを考えて、釘・ボルト・ドリフトピン接合の許容耐力を低減する |
| 錆のおそれ | 耐用年数に応じた防錆処理をする |
| 釘(木材どうしの一面せん断) | 側材厚は釘径の6倍以上、有効主材厚は9倍以上 |
| 釘の打込み過ぎ | 釘頭が合板にめり込みすぎると、終局耐力・靱性が低下する |
| 木口面の釘・木ねじ | 引抜き力に抵抗させない(抜けやすい) |
| 木ねじ | 引抜き耐力は大きいが、釘接合より変形性能は小さい。鋼板との1面せん断では、有効主材厚を呼び径の6倍以上 |
| ラグスクリュー | 木口に打ち込んだ許容せん断耐力は、側面打ちの2/3。ねじ込みやすくするため潤滑剤を使ってよい |
| ボルト | 座金がわずかにめり込む程度に締める。割裂・せん断などの脆性的な破壊が先に起きないようにする。間隔は加力方向(繊維に平行か直交か)で違う。引張耐力はボルトの長さでは増えない |
| ドリフトピン | 先孔はピンと同じ径。降伏後の耐力上昇が期待できないので、終局せん断耐力は降伏耐力とほぼ同じ |
| メタルプレートコネクター | 乾燥収縮で歯が抜けないよう、気乾状態の木材に使う |
| 接着接合 | 木材の含水率20%以下、接着する木材どうしの含水率の差5%以内 |
| 接合法の併用 | 力学特性(剛性・変形性能)の異なる接合法の許容耐力は、単純に足さない |
✏️ 過去問:接合具(釘・木ねじ・ボルト・ドリフトピンなど)(10年で29肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。同じ文で何年も出た選択肢は1枚にまとめています(全28枚)。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
接合耐力は、一般に、木材の比重に影響されない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢1
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釘やボルトなどの接合耐力は、木材の比重(密度)に大きく影響される。比重の大きい樹種ほど、めり込みにくく耐力が大きい。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
木材の比重は、一般に、接合部の接合耐力に影響を与える。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢1
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ドリフトピン接合において、気乾状態で使用する前提であっても、施工時の木材の含水率が 20 %以上の場合、接合部の設計用許容耐力を低減する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢3
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ドリフトピン接合は、施工時の含水率が高い(20%以上)と、乾燥による収縮で接合部にすき間や割れが生じるので、気乾状態で使う場合でも許容耐力を低減する。
問題:木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ドリフトピン接合において、施工時の木材の含水率が 20 %以上であったので、接合部の許容せん断耐力を低減した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢3
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施工時の木材の含水率が20%以上の場合は、乾燥によるゆるみなどを考慮して、ドリフトピン接合の許容せん断耐力を低減する。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
釘接合及びボルト接合において、施工時の木材の含水率が 20 %以上の場合には、接合部の許容耐力を低減する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢3
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施工時の木材の含水率が20%以上の場合は、乾燥によるゆるみなどを考慮して、釘接合・ボルト接合の許容耐力を低減する。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
接合部の木材の含水状態が、使用環境条件下において、接合具に錆を生じさせるおそれのある場合には、耐用年数に応じた防錆処理を施す。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢3
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
釘接合において、木材と木材の一面せん断接合とする場合、側材厚は釘径の 6 倍以上とし、有効主材厚は釘径の 9 倍以上とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢2
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
釘を用いた木材と木材の一面せん断接合において、有効主材厚は釘径の 9 倍以上とし、側材厚は釘径の 6 倍以上とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢4
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
針葉樹合板を釘で接合する場合、打込み過ぎにより釘頭部が合板に過度にめり込むと、終局耐力や靱性が低下しやすくなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢2
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釘を打ち込み過ぎて釘頭が合板に深くめり込むと、合板が薄くなって釘が抜けやすくなり、終局耐力や靱性が低下する。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
木造軸組工法の釘接合において、木材の木口面に打たれた釘を引抜力に抵抗させることはできない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢5
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
構造耐力上主要な部分において、木口面にねじ込まれた木ねじを、引抜き方向に抵抗させることは避けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢1
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
木ねじ接合部は、ねじ部の存在により、一般に、釘接合部に比べて変形性能が大きい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢5
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木ねじ接合は、ねじ部が木材に食い込むので引抜き耐力は大きいが、一般に、釘接合より変形性能は小さい(せん断を受けると、ねじが早く破断しやすい)。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
木ねじ接合部は、一般に、ねじ部分の影響により、釘接合部に比べて変形性能が小さい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢5
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
木ねじ接合において、木材を主材として、鋼板との 1 面せん断接合とする場合、有効主材厚は木ねじの呼び径の 6 倍以上とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢1
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ラグスクリュー接合において、ラグスクリューが緩む可能性があるため、潤滑剤を用いてはならない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢3
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ラグスクリューは、木材にねじ込みにくいので、ねじ込みを容易にするため石けんなどの潤滑剤を用いてよい。用いてはならないのではない。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ラグスクリューを木口面に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面に打ち込んだ場合の値の 2/3 とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢2
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ラグスクリューを木口に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面打ちの場合の値の 2/3 とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢1
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ボルト接合においては、一般に、接合部が降伏する前に、木材に割裂、せん断、引張り等による脆性的な破壊が生じないようにする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢4
同じ文:令和元年 No.11 選択肢1
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ボルト接合では、接合部が粘り強く降伏する前に、木材の割裂・せん断・引張りなどによる脆性的な破壊が先に起きないように設計する。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
せん断力を受けるボルト接合において、座金が木材にめり込まない程度にボルトを締付けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢3
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ボルト接合では、座金が木材にわずかにめり込む程度に締め付ける。めり込まない程度では、接合部にがたが生じる。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ボルト接合部において、せん断を受けるボルトの間隔は、木材の繊維に対する加力方向の違いに関係なく一定とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢4
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せん断を受けるボルトの間隔は、加力方向が木材の繊維に平行か直交かで異なる。木材は繊維方向に割れやすいので、繊維に平行な方向の間隔を大きくとる。加力方向に関係なく一定ではない。
問題:木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
引張力を受けるボルト接合部において、ボルトの材質、ボルトの径、座金の寸法及び樹種が同じであったので、許容引張耐力は、ボルトが長くなるほど大きくなることを考慮した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢2
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引張力を受けるボルト接合の許容引張耐力は、座金の木材へのめり込み(座金の寸法・樹種)とボルトの強さで決まる。材質・径・座金・樹種が同じなら、ボルトの長さによって大きくはならない。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ドリフトピン接合において、先孔の径は、ドリフトピンと先孔との隙間の存在により構造部に支障をきたす変形を生じさせないために、ドリフトピンの径と同径とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢2
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ドリフトピン接合部において、終局せん断耐力を降伏せん断耐力と同じ値とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢4
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ドリフトピンは頭やナットがなく抜け出しやすいので、終局せん断耐力は降伏せん断耐力と同じ値とする(粘りを見込まない)。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ドリフトピン接合は、ボルト接合と異なり、降伏後の耐力上昇が期待できないので、終局せん断耐力は降伏耐力とほぼ同じ値となる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢3
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ドリフトピンは座金とナットがないので、ボルト接合のように降伏後に締め付けの効果で耐力が上昇することは期待できず、終局せん断耐力は降伏耐力とほぼ同じになる。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
メタルプレートコネクターを用いて木材同士を接合する場合の木材は、気乾状態のものとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢5
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
メタルプレートコネクター接合において、プレート圧入時の木材は、気乾状態である必要がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢2
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メタルプレートコネクターは、圧入時の木材が気乾状態(含水率の低い状態)でないと、乾燥収縮で歯が抜けるおそれがあるので、気乾材を用いる。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
接着接合において、木材の含水率は 20 %を超えない範囲で、接着される木材間の含水率の差は 5 %以内とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢4
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
同一の接合部に力学特性の異なる接合法を併用する場合の許容耐力は、一般に、個々の接合法の許容耐力を加算して算出する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢5
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剛性や変形性能など力学特性の異なる接合法を併用すると、硬いほうが先に力を負担し、両方が同時に最大の耐力を出すわけではない。許容耐力は、個々の許容耐力を単純に加算してはならない(一般には、剛性の高いほうの耐力などで評価する)。
🪵 継手・仕口・アンカーボルト・筋かい
📖 継手・仕口と金物
継手・仕口・アンカーボルト・筋かいの留め方と、火災のときの接合部の扱いが出題されています。
| 項目 | 決まり | 根拠 |
|---|---|---|
| 継手の位置 | 部材の弱点になるので、できるだけ応力の小さい位置に設ける | |
| 追掛け大栓継ぎ | 梁・桁など断面の大きい横架材を、材軸方向に継ぐときに使う | |
| 柱の上下端と横架材 | ほぞ差しなどで、せん断力を伝えられる仕口にする。軒桁と小屋梁は羽子板ボルトなどで緊結 | |
| 土台のアンカーボルト | 継手の付近では、上木(上側の材)の端部に設ける(下木の端部ではない) | |
| 筋かい | 圧縮力を負担する木材の筋かいは厚さ3cm以上・幅9cm以上。端部の一方は柱と横架材の仕口に、もう一方は柱などに緊結できる | 建築基準法施行令 第45条 |
| 柱の浮き上がり軸力 | 柱の位置に応じた周囲の押さえの効果を見込んで、水平力時の柱軸力を低減して求める | |
| 大規模木造の接合金物 | 加熱で耐力が急に下がるので、部材の内部に埋め込む。燃えしろ設計は、燃えしろを除いた有効断面で計算する |
✏️ 過去問:継手・仕口・アンカーボルト・筋かい(10年で11肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
継手は、できるだけ応力の小さい位置に設ける。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢5
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問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
追掛け大栓継ぎは、断面が大きい梁・桁などの横架材を、材軸方向に継ぐ場合に用いられる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11 選択肢2
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問題:木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
柱の上下端部と横架材の接合部は、ほぞ差しなどによって、せん断力を伝達できる仕口とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢3
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問題:木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
軒桁と小屋梁の仕口を、羽子板ボルトで緊結した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢2
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問題:木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
土台継手の上木側に、アンカーボルトを設置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢1
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問題:木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
土台継手の下木の端部に、アンカーボルトを設置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢1
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土台の継手付近では、継手の上木(上側の材)の端部にアンカーボルトを設ける。上木を押さえれば下木も押さえられるが、下木の端部に設けると上木が浮き上がる。
問題:木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
水平力を負担する筋かいの緊結方法において、端部の一方を柱と横架材との仕口、もう一方を柱等に緊結することができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢4
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筋かいは両端を柱や横架材に金物で緊結し、そのいずれか一方の端部は、柱と横架材との仕口の部分に緊結する(建築基準法施行令第45条第3項)。もう一方は柱などに緊結できる。
問題:木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
圧縮力を負担する筋かいに、厚さ 3 cm、幅 9 cmの木材を使用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢4
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圧縮力を負担する筋かいは、厚さ3cm以上で幅9cm以上の木材を使用する(建築基準法施行令第45条第2項)。
問題:木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
水平力が作用した場合に生じる柱の浮き上がり軸力は、柱の位置に応じて、水平力時の柱軸力を低減して算定した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢5
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柱の浮き上がり軸力は、柱の位置(出隅かどうかなど)に応じた周囲の部材の押さえの効果を見込んで、水平力時の柱軸力を低減して算定する。
問題:木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
大規模木造建築物の接合部に用いられる接合金物は、火災等により加熱されると急激に耐力が低下する特性があるので、部材内部に埋め込むようにした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢4
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鋼製の接合金物は、火災で加熱されると急に耐力が下がるので、大規模木造では木材の内部に埋め込んで、木材で覆って守る。
問題:木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
燃えしろ設計では、柱や梁の燃えしろを除いた有効断面を用いて許容応力度等計算を行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12 選択肢5
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✏️ 過去問:接合金物と用途(10年で1問)
金物と用途の組合せの問題は、問題ごとに載せています。
令和3年 No.12接合金物と用途(山形プレート・短ざく金物・柱脚金物・火打金物・くら金物)
図に示す木造建築物に用いる接合金物とその用途との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。ただし、図の寸法は一例である。
(注)No.12については、著作権法上の関係から、その出所等を明示しています。図の出典:2021年版フラット35対応 木造住宅工事仕様書(住宅金融支援機構)
接合金物 用途 1. 山形プレート 柱と土台、柱と桁の接合に用いる。 2. 短ざく金物 胴差同士の接合に用いる。 3. 柱脚金物 玄関の独立柱等の柱脚支持に用いる。 4. 火打金物 隅木と横架材の接合に用いる。 5. くら金物 垂木と軒桁、垂木と母屋の接合に用いる。 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12
▼ 解答・解説を見る(No.12)▲ 解答・解説を閉じる
山形プレートは、柱と土台、柱と桁(横架材)の接合に用いる。※この問題の金物の図は、住宅金融支援機構の仕様書の図のため、この記事には載せていない。
短ざく金物は、胴差どうしの継手(通し柱をはさんだ胴差の接合など)に用いる。
柱脚金物は、玄関の独立柱などの柱脚を基礎に固定して支持するのに用いる。
火打金物は、床組や小屋組の横架材どうしの隅角部に、火打梁の代わりに入れて水平構面を固める金物。隅木と横架材の接合に用いるものではない。
くら金物は、垂木と軒桁、垂木と母屋の接合(垂木の吹上げ防止)に用いる。
まとめ:木造の接合で覚えておくこと
試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
ほかの分野の解説・年度別の過去問
二級建築士 建築構造の分野別の解説(25分野)の一覧です。
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