要点と過去問10年分
一級建築士試験 学科Ⅳ(建築構造)の No.3・No.4 で出題される「ラーメン・骨組の応力」について、静定ラーメン、2層ラーメンの曲げモーメント図の読み方、固定モーメント法と水平剛性を要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を図つきで解説します。

ラーメン・骨組の応力・水平剛性の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
No.3・No.4 は、毎年どちらか(年によっては両方)がラーメン・骨組の応力の計算でした(もう一方は塑性解析が多い)。静定ラーメン・3ヒンジが5年、2層ラーメンの曲げモーメント図から読む問題が3年(ほかに筋かい付きの骨組が1年)、柱脚の条件と水平剛性・層間変位が3年、固定モーメント法の曲げモーメント図が2年です。
No.3・No.4 に出題(10年のうち10年・14問)。この記事では、14問を問題ごとに解説しています。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している一級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「要点」は、今の建築基準法・告示や日本建築学会の規準などでまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。
🏗️ 静定ラーメン・3ヒンジの骨組
📖 静定ラーメンの解き方
静定ラーメンは、つり合いの式だけで反力が決まります。反力が出れば、曲げモーメントは「反力×距離」で求まります。
| 骨組の形 | 考え方 |
|---|---|
| ピンとローラーで支えたラーメン | ローラーの反力は1つ(支持面に直角)。ピン支点まわりのモーメントのつり合いでローラーの反力を出す。ローラー側の柱は、途中に荷重がなければ曲げモーメント0 |
| 3ヒンジの骨組 | 支点まわりのつり合いに加えて、「ヒンジの曲げモーメントは0」の条件を1つ使う |
| 荷重のない側のピン支点(3ヒンジ) | 反力はヒンジを通る向きになる(向きが決まるので、水平と鉛直の大きさの関係が分かる) |
| 片持ちの骨組 | 固定端の曲げモーメントは、固定端まわりの荷重のモーメントの和。等分布荷重は合力(wl)をその中央に置く |
| 曲げモーメント図 | 材の引張側に描く。ある点の値は、その点から片側だけを見たモーメントの和 |
✏️ 過去問:静定ラーメン・3ヒンジの骨組(10年で5問)
まず支点まわりのモーメントのつり合いで反力を出してから、求める点の曲げモーメントを計算し、「解答・解説を見る」を開いてください。
平成29年 No.3ピン・ローラー支持のラーメンに鉛直荷重と水平荷重が作用したときの曲げモーメント図
図のようなラーメンに鉛直荷重4P及び水平荷重Pが作用したときの曲げモーメント図として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、曲げモーメント図は、材の引張側に描くものとする。
図を押すと大きく表示します 1図の12図の23図の34図の4出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.3
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左の柱脚はピン、右の柱脚はローラー(鉛直反力だけ)で、静定のラーメン。
・左の支点まわりのモーメント:4P×l+P×2l=(右の鉛直反力)×2l → 右の鉛直反力=3P。左の鉛直反力は上向きP、水平反力は左向きP
・右の柱:ローラーの反力は柱の軸方向だけなので、曲げモーメントは0(右の柱と梁の右端も0)
・左の柱:柱頭の曲げモーメントは 水平反力P×高さ2l=2Pl(柱脚は0)
・梁:左端は2Pl、荷重点(中央)は 右の反力3P×l=3Pl、右端は0
これを示すのは図の1。
令和3年 No.3ピン・ローラー支持のラーメンで梁中央の曲げモーメントを0にする水平荷重
図のようなラーメンにおいて、A点に鉛直荷重P及びB点に水平荷重αPが作用したとき、A点における曲げモーメントが0になるためのαの値として、正しいものは次のうちどれか。ただし、全ての部材は全長にわたって等質等断面の弾性部材とし、自重は無視する。
図を押すと大きく表示します 1α=1/22α=13α=3/24α=2出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.3
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左の支点はピン、右の支点はローラーなので静定のラーメン。右の支点の鉛直反力をVとする。
・左の支点まわりのモーメント:P×l(時計回り)=αP×l(B点の水平荷重。反時計回り)+V×2l → V=P(1-α)/2
・A点の曲げモーメントを右側(右の柱とB点)から求めると、水平荷重αPはA点と同じ高さに働くのでモーメントを生じず、MA=V×l
・MA=0 となるのはV=0 のとき → α=1
令和4年 No.3固定端に曲げモーメントが生じない等分布荷重と水平荷重の比
図のような鉛直方向に等分布荷重wと水平方向に集中荷重Pが作用する骨組において、固定端A点に曲げモーメントが生じない場合の荷重wlと荷重Pの比として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、全ての部材は弾性部材とし、自重は無視する。
図を押すと大きく表示します
wl : P 1. 1 : 1 2. 1 : 2 3. 2 : 1 4. 3 : 1 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.3
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片持ちの骨組なので、A点の曲げモーメントは、A点まわりの荷重のモーメントの和。
・等分布荷重:合力wlが、A点から水平にl/2の位置に下向きに働く → wl×l/2(時計回り)
・水平荷重P:A点からの高さは 3l/2-l/2=l、向きは左 → P×l(反時計回り)
・0になる条件:wl×l/2=P×l → wl:P=2:1
平成30年 No.33ヒンジの山形骨組の柱頭の曲げモーメント
図のような水平荷重Pを受ける骨組において、A点における曲げモーメントの大きさとして、正しいものは、次のうちどれか。
図を押すと大きく表示します 1Pl/222Pl/333Pl/44Pl出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.3
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両方の柱脚がピン、頂部がヒンジの3ヒンジの骨組(静定)。柱の高さl、頂部は柱頭からl/2 上。
・左の柱脚まわりのモーメント:P×l=(右の柱脚の鉛直反力)×2l → 右の鉛直反力は上向きP/2
・頂部のヒンジで右半分を切り、曲げモーメント0の条件:(P/2)×l(水平距離)=(右の水平反力)×(l+l/2) → 右の水平反力はP/3(左向き)
・水平のつり合いから、左の柱脚の水平反力は P-P/3=2P/3(左向き)
・A点(左の柱頭)の曲げモーメント=2P/3×l=2Pl/3
令和8年 No.33ヒンジの骨組の反力と応力(梁の軸力・せん断力・曲げモーメント・柱のせん断力の比)
図のような水平荷重Pを受ける骨組に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
図を押すと大きく表示します 1梁BC及び梁CDに生じる圧縮軸力の大きさは、2P/3である。2梁BC及び梁CDに生じるせん断力の大きさは、2P/3である。3点Bと点Dの曲げモーメントの大きさはともに、PL/3である。4柱ABと柱EDのせん断力の大きさQABとQEDとの比は、QAB:QED=1:2である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.3
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A・E はピン支点、C はヒンジ。右の部分(C〜D〜E)は、E の反力が C を通る向きでないとつり合わないので、E の反力は E→C の向き(水平・鉛直の大きさが等しい)になる。
・A まわりのモーメントのつり合い:P×2L=VE×2L+HE×L、HE=VE より、VE=HE=2P/3
・水平のつり合い:HA=P-2P/3=P/3
選択肢ごとに:
1. 梁BC・CDの軸力は、E の水平反力と同じ2P/3 の圧縮(正しい)
2. 梁のせん断力は、E の鉛直反力と同じ2P/3(正しい)
3. 点Bの曲げモーメント=HA×2L=(P/3)×2L=2PL/3、点D=HE×L=(2P/3)×L=2PL/3。PL/3 ではない(誤り)
4. 柱のせん断力は QAB=P/3、QED=2P/3 で、比は1:2(正しい)
🏢 2層ラーメン・筋かい付きの骨組
📖 2層ラーメンの読み方
2層ラーメンの柱の曲げモーメント図から、水平荷重・梁のせん断力・柱の軸力・反力を読む問題は、同じ形で3年出ています。順番に求めれば必ず解けます。
| 求めるもの | 式 |
|---|---|
| 柱のせん断力 | (柱頭の曲げモーメント+柱脚の曲げモーメント)÷階高 |
| 層せん断力と水平荷重 | 層せん断力=その層の柱のせん断力の和=その層より上の水平荷重の和。下の階の荷重は、層せん断力の差 |
| 梁の端の曲げモーメント | 節点で柱の曲げモーメントとつり合う(外側の節点では、上の柱の柱脚+下の柱の柱頭) |
| 梁のせん断力 | (両端の曲げモーメントの和)÷スパン |
| 柱の軸力・鉛直反力 | 柱の軸力は、上にある梁のせん断力の合計。柱脚の下に梁があるときは、鉛直反力=柱の軸力+その梁のせん断力。最後に全体のつり合い(転倒モーメント=鉛直反力×スパン)で確かめる |
| 筋かい付きの層 | 両端ピンの柱は水平力を負担しない。筋かいの軸力=層せん断力×(筋かいの長さ÷水平の長さ) |
✏️ 過去問:2層ラーメン・筋かい付きの骨組(10年で4問)
柱のせん断力 → 水平荷重 → 梁の端のM → 梁のせん断力 → 柱の軸力 → 反力、の順に求めます。
平成30年 No.42層ラーメンの柱の曲げモーメント図から求める水平荷重・梁のせん断力・柱の軸力・鉛直反力
図は、2層のラーメンにおいて、2階に水平荷重P1、R階に水平荷重P2が作用したときの柱の曲げモーメントを示したものである。次の記述のうち、誤っているものはどれか。
図を押すと大きく表示します 12階に作用する水平荷重P1は、80kNである。22階の梁のせん断力QBは、70kNである。31階右側の柱の軸方向圧縮力NCは、105kNである。4右側の支点の鉛直反力Vは、120kNである。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.4
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柱のせん断力=(柱頭と柱脚の曲げモーメントの和)÷階高。梁の端の曲げモーメントは、節点で柱の曲げモーメントとつり合う。
・2階の柱:(140+100)/4=60kN が2本 → P2=120kN
・1階の柱:(180+220)/4=100kN が2本で200kN → P1=200-120=80kN(選択肢1は正しい)
・2階の梁:端の曲げモーメントは 100+180=280kN・m → QB=(280+280)/8=70kN(選択肢2は正しい)
・R階の梁:(140+140)/8=35kN → 1階右側の柱の軸方向圧縮力 NC=35+70=105kN(選択肢3は正しい)
・柱脚の下の1階の梁(両端ピン支点):(220+220)/8=55kN → 右側の支点の鉛直反力 V=105+55=160kN(120kN ではない。全体のつり合い 120×8+80×4=V×8 からも160kN)
令和5年 No.42層ラーメンの柱の曲げモーメント図から求める水平荷重・梁のせん断力・柱の軸力・鉛直反力
図は、2層のラーメンにおいて、2階に水平荷重P1、R階に水平荷重P2が作用したときの柱の曲げモーメントを示したものである。次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、全ての部材の自重は無視する。
図を押すと大きく表示します 12階に作用する水平荷重P1は、100kNである。22階の梁のせん断力QBは、64kNである。31階右側の柱の軸方向圧縮力NCは、128kNである。4右側の支点の鉛直反力Vは、152kNである。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.4
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柱のせん断力=(柱頭と柱脚の曲げモーメントの和)÷階高。梁の端の曲げモーメントは、節点で柱の曲げモーメントとつり合う。
・2階の柱:(160+120)/4=70kN が2本 → P2=140kN
・1階の柱:(200+280)/4=120kN が2本で240kN → P1=240-140=100kN(選択肢1は正しい)
・2階の梁:端の曲げモーメントは 120+200=320kN・m → QB=(320+320)/10=64kN(選択肢2は正しい)
・R階の梁:(160+160)/10=32kN
・1階右側の柱の軸方向圧縮力:32+64=96kN(128kN ではない。誤り)
・柱脚の下の1階の梁(両端ピン支点):(280+280)/10=56kN → 右側の支点の鉛直反力 V=96+56=152kN(選択肢4は正しい。全体のつり合い 140×8+100×4=V×10 からも152kN)
令和8年 No.42層ラーメンの柱の曲げモーメント図から求める水平荷重・梁のせん断力・柱の軸力・鉛直反力
図は、2層のラーメンにおいて、2階に水平荷重P1、R階に水平荷重P2が作用したときの柱の曲げモーメントを示したものである。次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、全ての部材の自重は無視する。
図を押すと大きく表示します 12階に作用する水平荷重P1は、80kNである。22階の梁のせん断力QBは、100kNである。31階右側の柱の軸方向圧縮力NCは、150kNである。4右側の支点の鉛直反力Vは、230kNである。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.4
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柱のせん断力=(柱頭と柱脚の曲げモーメントの和)÷階高。梁の端の曲げモーメントは、節点で柱の曲げモーメントとつり合う。
・2階の柱(R階〜2階):(200+160)/4=90kN が2本 → P2=180kN
・1階の柱(2階〜1階):(240+320)/4=140kN が2本で280kN → P1=280-180=100kN(80kN ではない)
・2階の梁:端の曲げモーメントは 160+240=400kN・m(両端とも)→ QB=(400+400)/8=100kN(選択肢2は正しい)
・R階の梁:端の曲げモーメントは200kN・m → せん断力は (200+200)/8=50kN
・1階右側の柱の軸力:上の梁のせん断力の合計 50+100=150kN(選択肢3は正しい)
・柱脚の下にも梁(1階の梁)があり、支点はピン。1階の梁の端の曲げモーメントは柱脚の320kN・m なので、せん断力は (320+320)/8=80kN
・右側の支点の鉛直反力:150+80=230kN(選択肢4は正しい。全体のつり合い 180×8+100×4=V×8 からも V=230kN)
令和7年 No.4剛接合の2階とピン接合・筋かい付きの1階からなる架構の応力(せん断力の比・曲げモーメント・柱の軸力・筋かいの軸力)
図のような、柱と梁が剛接合された2階と、柱頭及び柱脚がピン接合され、筋かいを有する1階からなる架構が、水平荷重3P及びPを受けている。次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、部材は等質等断面で伸縮はないものとし、部材の自重は無視する。
図を押すと大きく表示します 1部材のせん断力の大きさの比は、柱A:梁B=4:3である。2柱の曲げモーメントの大きさの最大値と、梁の曲げモーメントの大きさの最大値は等しい。31階柱の軸力の大きさの比は、柱C:柱D=3:10である。4筋かいEの引張り軸力は、5Pである。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.4
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1階の柱は両端ピンなので軸力だけを負担し、1階の水平力は筋かいEだけが負担する。
4. 1階の層せん断力は 3P+P=4P。筋かいEは水平4m・鉛直3m・長さ5m なので、軸力=4P×5/4=5P(引張り。正しい)。鉛直成分は 5P×3/5=3P
3. 上の箱形の部分(2階)を取り出し、右下の節点まわりのモーメントのつり合いを考える:3P×3m=(柱Cの軸力)×4m → 柱Cは 9P/4(引張り)。鉛直のつり合い:柱Dの軸力=筋かいの鉛直成分3P+9P/4=21P/4(圧縮)。比は 9/4:21/4=3:7(3:10 ではない。誤り)
1・2. 2階の箱形の骨組は、柱・梁が等質等断面で、上下・左右に対称な形なので、柱・梁の中央が反曲点になる。柱A・右の柱は層せん断力3Pを半分ずつ負担し、柱Aのせん断力は3P/2。梁は上下で同じせん断力を負担し、2本の梁のせん断力の合計が柱Cの軸力9P/4 とつり合うので、梁Bのせん断力は9P/8。比は 3/2:9/8=4:3(選択肢1は正しい)。柱の端の曲げモーメントは 3P/2×1.5m=9P/4、梁の端は 9P/8×2m=9P/4 で等しい(選択肢2は正しい)。
🔗 固定モーメント法・水平剛性
📖 剛度と水平剛性で分ける
不静定のラーメンは、剛度や水平剛性の比で力を分けて考えます。
| 考え方 | 式・ポイント |
|---|---|
| 固定モーメント法(節点の分配) | 他端が固定の部材どうしなら、節点に働くモーメントを剛度(EI/l)の比で分け、その1/2が他端に到達する(向きは反対側が引張り) |
| 柱の水平剛性(梁が剛) | 柱脚固定は 12EI/h³、柱脚ピンは 3EI/h³(固定はピンの4倍)。水平荷重は水平剛性の比で分かれる |
| 柱脚ピンの柱の曲げモーメント | 柱頭で最大になり、M=(負担するせん断力)×高さ |
| 層間変位 | 層間変位=層せん断力÷その層の水平剛性 |
✏️ 過去問:固定モーメント法・水平剛性(10年で5問)
剛度(EI/l)や水平剛性(12EI/h³・3EI/h³)の比を先に出してから、力を分けます。
令和元年 No.3片持ち部分に荷重を受けるラーメンの曲げモーメント図(剛度の異なる梁と柱)
図のようなラーメンに荷重10Pが作用したときの曲げモーメント図として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、梁部材の曲げ剛性は2EI、柱部材の曲げ剛性は3EIとし、図のA点は自由端、B点は剛接合とする。また、曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。
図を押すと大きく表示します 1図の12図の23図の34図の4出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.3
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・片持ち部分AB:付け根Bの曲げモーメントは 10P×l=10Pl
・これを節点Bで、右の梁(2EI、長さl、他端固定)と柱(3EI、長さl、他端固定)が剛度の比2:3で分け合う → 梁 10Pl×2/5=4Pl、柱 10Pl×3/5=6Pl
・固定端には1/2が到達する → 梁の右端 2Pl、柱脚 3Pl(いずれもB側とは反対側が引張り)
10Pl・4Pl・2Pl・6Pl・3Pl となる図の1が正しい。
令和6年 No.3片持ち部分に荷重を受けるラーメンの曲げモーメント図(固定モーメント法)
図のようなラーメンに荷重6Pが作用したときの曲げモーメント図として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、全ての部材の曲げ剛性はEIとし、自重は無視する。また、図のA点は自由端、B点は剛接合とし、曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。
図を押すと大きく表示します 1図の12図の23図の34図の4出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.3
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・片持ち部分BA:付け根Bの曲げモーメントは 6P×l=6Pl
・この6Plを、節点Bで左の梁(長さ2l・他端固定)と柱(長さl・他端固定)が剛度の比で分け合う。剛度は 梁 EI/(2l):柱 EI/l=1:2 なので、梁は6Pl×1/3=2Pl、柱は6Pl×2/3=4Pl
・他端(固定端)には1/2が到達する:梁の左端はPl(2Plの1/2)、柱脚は2Pl(4Plの1/2)
よって、片持ち部分6Pl・梁のB端2Plと左端Pl(左端は反対側が引張り)・柱頭4Plと柱脚は2Pl(反対側が引張り)となる図の4が正しい。
令和2年 No.3柱脚の支持条件が異なるラーメンの柱のせん断力の大小
図のような柱脚の支持条件が異なる3つのラーメンに水平荷重Pが作用する場合、柱A、柱B及び柱Cに生じるせん断力をそれぞれQA、QB及びQCとしたとき、それらの大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、全ての柱は等質等断面の弾性部材とし、梁は剛体とする。
図を押すと大きく表示します 1QA>QB>QC2QA=QC>QB3QB>QA=QC4QC>QB>QA出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.3
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梁は剛体なので柱頭は回転しない。柱1本の水平剛性は、柱脚ピンで3EI/h³、柱脚固定で12EI/h³。水平荷重は剛性の比で分かれる。
・左のラーメン:2本とも柱脚ピン → 柱AはP/2
・中央のラーメン:柱B(柱脚ピン)と右の柱(固定)の比は3:12 → 柱Bは P×3/15=P/5
・右のラーメン:2本とも柱脚固定 → 柱CはP/2
よって QA=QC>QB。
令和6年 No.4筋かい付き骨組で筋かいの引張力から求める柱頭の曲げモーメント
図のような筋かいを有する骨組に水平荷重180kNが作用したとき、筋かいBCの引張力Tは100kNであった。このとき、柱ABの柱頭A点における曲げモーメントの絶対値として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、B点はピン支持、D点は固定支持とし、梁ACは剛体とする。また、柱ABと柱CDは等質等断面で伸縮はないものとし、全ての部材の自重は無視する。
図を押すと大きく表示します 160kN・m2120kN・m3180kN・m4240kN・m出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.4
▼ 解答・解説を見る(No.4)▲ 解答・解説を閉じる
・筋かいBC(水平4m・鉛直3m・長さ5m)の水平成分:100×4/5=80kN
・2本の柱が負担する水平力:180-80=100kN
・梁ACは剛体なので、柱頭は回転しない。柱AB(柱脚ピン)の水平剛性は 3EI/h³、柱CD(柱脚固定)は 12EI/h³ で、比は1:4
・柱ABの負担:100×1/5=20kN。柱脚がピンなので曲げモーメントは柱頭で最大になり、MA=20×3=60kN・m
令和元年 No.4水平剛性の異なる2層構造物の層間変位の比
図のような水平力が作用する2層構造物(1層の水平剛性2K、2層の水平剛性K)において、1層の層間変位δ1と2層の層間変位δ2との比として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、梁は剛とし、柱の軸方向の伸縮はないものとする。
図を押すと大きく表示します
δ1 : δ2 1. 1 : 2 2. 1 : 4 3. 2 : 3 4. 3 : 4 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.4
▼ 解答・解説を見る(No.4)▲ 解答・解説を閉じる
層間変位=層せん断力÷その層の水平剛性。
・2層の層せん断力は2P(R階の荷重)→ δ2=2P/K
・1層の層せん断力は 2P+P=3P → δ1=3P/(2K)
・δ1:δ2=3/2:2=3:4
まとめ:ラーメン・骨組の応力・水平剛性で覚えておくこと
試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
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