要点と過去問10年分
一級建築士試験 学科Ⅴ(建築施工)の No.13・No.14 で毎年出題される「鉄骨工事」のうち、溶接の準備と施工、溶接部の検査と補修、高力ボルトを要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を解説します。

鉄骨工事(溶接・高力ボルト)の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
溶接は No.13・No.14 で毎年、高力ボルトもほぼ毎年出ています。トルシア形高力ボルト(余長・長さ・回転量)が3回、溶接の数字(段違い・組立溶接の長さ・裏当て金・割れの補修)が4回正答になり、内部欠陥の試験や肌すきもねらわれます。
No.13・No.14・No.24 に出題(10年のうち9年・10問)。ほかの問題の選択肢から、この分野のもの(9問から)も載せています。この記事で解説する選択肢は40肢、図・表・計算の問題は1問(問題ごとに掲載)です。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している一級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「要点」は、公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版や日本建築学会の JASS など、今の基準でまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。
🔥 溶接の準備と施工
📖 溶接の決まり
溶接は、気温による措置・溶接棒・組立溶接・継手の形の数字が問われます。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 気温による措置 | −5℃未満は溶接しない。−5℃以上5℃以下は、溶接線から100mm程度の範囲を加熱して溶接する(7.6.8) |
| 低水素系溶接棒 | 490N/mm²級以上の高張力鋼、又は厚さ25mm以上の400N/mm²級の軟鋼の組立溶接を被覆アーク溶接で行うときに使う |
| ミルスケール | 固着して溶接に支障のないものは除去しなくてよい |
| 組立溶接 | 最小ビード長さは、本溶接が被覆アーク溶接などの場合、板厚6mm以下で30mm、6mmを超えると40mm(表7.6.1)。脚長は4mm以上 |
| 柱梁接合部の裏当て金の組立溶接 | 梁フランジ幅の両端から5mm以内の位置には行わない(破断の起点になるおそれ) |
| 板厚差による段違い | 薄いほうの板厚の1/4以下かつ10mm以下なら、表面を滑らかに移行させて溶接。どちらかを超えるときは T継手に準じた高さの余盛り(7.6.7) |
| T継手の隙間(隅肉溶接) | 2mm以下はそのまま、2mmを超え3mm以下は隙間の分だけ隅肉のサイズを大きくする |
| 鋼製エンドタブ | 切断するかどうかは特記による(特記がなければ一般に切断しなくてよい) |
| 裏はつりの省略 | サブマージアーク溶接で、溶接施工試験で十分な溶込みを確かめれば、監理者の承認を得て省略できる |
| 混用継手(ウェブ高力ボルト・フランジ溶接) | 溶接部に割れなどのおそれがなければ、高力ボルトを締め付けた後に溶接する |
| 合成梁のデッキプレート | デッキプレートを貫通して頭付きスタッドを溶接すれば、焼抜き栓溶接を省略できる |
( )内の番号は公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版の節・表
✏️ この項目の過去問を解く(10年で18肢)↓✏️ 過去問:溶接の準備と施工(10年で18肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。同じ文で何年も出た選択肢は1枚にまとめています(全17枚)。
問題:鉄骨工事に関する記述において、監理者が一般に行うものとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
組立溶接において、鋼材の板厚が6mmを超えていたので、ショートビードとならないように、組立溶接の最小溶接長さが30mmを基準としていることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
組立溶接の最小ビード長さは、被覆アーク溶接などの場合、板厚6mm以下は30mm、板厚6mmを超える場合は40mm(公共建築工事標準仕様書 表7.6.1)。板厚6mm超で30mmは短い(ショートビードは割れやすい)。
問題:鉄骨工事における溶接に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
裏当て金を用いた柱梁接合部の裏当て金の組立溶接については、梁フランジ幅の両端から5mm以内の位置において行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
柱梁接合部の裏当て金の組立溶接は、梁フランジ幅の両端から5mm以内の位置には行わない。端部は力が集中して塑性化する所で、組立溶接の欠陥が破断の起点になるおそれがある(組立に必要な溶接は接合部に悪影響を与えないように行う=公共建築工事標準仕様書 7.6.7)。
問題:鉄骨工事における溶接に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
作業場所の気温が2℃であったので、溶接線より100mmの範囲の母材部分を予熱して溶接を行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢1
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作業場所の気温が−5℃未満では溶接しない。−5℃以上5℃以下の場合は、溶接線から100mm程度の範囲を適切な方法で加熱して溶接する(公共建築工事標準仕様書 7.6.8)。気温2℃で予熱して溶接するのは適当。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
溶接作業において、作業場所の気温が-2℃であったので、溶接線より両側約100mmの範囲の母材部分を加熱して溶接した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢4
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作業場所の気温が−5℃以上5℃以下の場合は、溶接線から100mm程度の範囲の母材を適切な方法で加熱して溶接する(公共建築工事標準仕様書 7.6.8)。−2℃で加熱して溶接するのは適当。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
溶接作業において、作業場所の気温が0℃であったので、溶接線の両側約100mmの範囲の母材部分を加熱(ウォームアップ)して溶接した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢1
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問題:鉄骨工事における溶接に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
溶接接合において、厚さ25mm以上の400N/mm²級の軟鋼の組立溶接を被覆アーク溶接(手溶接)とするので、低水素系溶接棒を使用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢1
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490N/mm²級以上の高張力鋼、または厚さ25mm以上の400N/mm²級の軟鋼の組立溶接を被覆アーク溶接で行う場合は、低水素系溶接棒を使う(公共建築工事標準仕様書 7.6.5)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
溶接接合において、引張強さ490N/mm²以上の高張力鋼及び厚さ25mm以上の鋼材の組立溶接を被覆アーク溶接(手溶接)とするので、低水素系溶接棒を使用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢3
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490N/mm²級以上の高張力鋼や厚さ25mm以上の鋼材の組立溶接を被覆アーク溶接で行う場合は、低水素系溶接棒を使う。
問題:鉄骨工事における溶接に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
母材の溶接面について付着物の確認を行ったところ、固着したミルスケールがあったが、溶接に支障とならなかったので、除去しなかった。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢2
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問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
溶接部の清掃において、母材の溶接面について付着物の確認を行ったところ、固着したミルスケールがあったが、溶接に支障とならなかったので、除去しなかった。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢1
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問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
組立溶接については、溶接部に割れが生じないように、必要で十分な長さと4mm以上の脚長をもつビードを適切な間隔で配置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢3
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問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
完全溶込み溶接とする板厚の異なる突合せ継手において、部材の板厚差による段違いが12mmであったので、薄いほうの部材から厚いほうの部材へ溶接表面が滑らかに移行するように溶接した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢4
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板厚差による段違いが、薄いほうの板厚の1/4を超える場合または10mmを超える場合は、T継手に準じた高さの余盛りを設ける(公共建築工事標準仕様書 7.6.7)。段違い12mmでは、溶接表面を滑らかに移行させるだけでは不十分。
問題:鉄骨工事における溶接に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
完全溶込み溶接とする板厚の異なる突合せ継手において、部材の板厚差による段違いが薄いほうの板厚の1/4以下、かつ、10mm以下であったので、薄いほうの部材から厚いほうの部材へ溶接表面が滑らかに移行するように溶接した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢3
同じ文:平成29年 No.13 選択肢2
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板厚の異なる突合せ継手で、段違いが薄いほうの板厚の1/4以下、かつ、10mm以下なら、溶接の表面が薄いほうから厚いほうへ滑らかに移るように溶接すればよい。
問題:鉄骨工事における溶接に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
隅肉溶接において、T継手の密着不良部の隙間が3.0mmであったので、隅肉溶接のサイズを隙間の大きさだけ大きくした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢2
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隅肉溶接で、T継手の密着不良による隙間があると、のど厚が足りなくなる。隙間が2mm以下ならそのまま溶接し、2mmを超え3mm以下なら、隙間の大きさだけ隅肉溶接のサイズを大きくする(JASS 6 の記述。T継手の隙間の限界許容差は3mm)。3.0mmの隙間でサイズを隙間の分だけ大きくしたのは適当。
問題:鉄骨工事における溶接に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
開先のある溶接の両端に設ける鋼製エンドタブについては、特記がなく、柱材にH形断面柱が用いられている接合部であったので、切断しなかった。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢4
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
鋼製エンドタブを切断するかどうか(切断する箇所・範囲)は特記による(公共建築工事標準仕様書 7.6.7)。特記がなければ、一般に切断しなくてよい。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
サブマージアーク溶接による完全溶込み溶接において、あらかじめ行った溶接施工試験により十分な溶込みが得られることを確認できたので、監理者の承認を得て、裏はつりを省略した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
サブマージアーク溶接で、溶接施工試験により十分な溶込みが得られることを確かめた場合は、監理者の承認を得て裏はつりを省略できる。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
デッキ合成スラブの効果を考慮した合成梁において、デッキプレートと鉄骨梁との接合として、デッキプレートを貫通して軸径16mmの頭付きスタッドを溶接することが特記されていたので、焼抜き栓溶接を省略した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢2
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デッキプレートを貫通して頭付きスタッドを梁に溶接する合成梁では、スタッドでデッキプレートも固定されるので、焼抜き栓溶接を省略できる。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
工事現場において、H形鋼の梁と柱との接合に当たり、梁ウェブを高力ボルト接合とし梁フランジを溶接接合とする混用継手で、梁せいや梁フランジ厚が大きくなく、溶接部に割れ等の欠陥が生じるおそれがないと判断し、高力ボルトを締め付けた後に溶接を行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
梁ウェブを高力ボルト、梁フランジを溶接とする混用継手は、溶接部に割れなどのおそれがなければ、高力ボルトを締め付けた後に溶接する。
✏️ 過去問:V形開先の各部の名称(図の問題)(10年で1問)
開先角度は両側の開先面がなす角度、ベベル角度は片側の開先面と板の表面に垂直な線とがなす角度、ルート面は開先の底の平らな部分の高さ、ルート間隔は底部の母材どうしのすき間です。
平成29年 No.24V形開先の突合せ継手の各部の名称(開先角度・ベベル角度・ルート面・ルート間隔)
鉄骨工事におけるV形開先の突合せ継手において、図に示す記号部とその名称の組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。
図を押すと大きく表示します
A B C D 1. ベベル角度 開先角度 ルート深さ ギャップ 2. ベベル角度 開先角度 ルート面 ルート間隔 3. 開先角度 ベベル角度 ルート面 ルート間隔 4. 開先角度 ベベル角度 ルート深さ ギャップ 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.24
▼ 解答・解説を見る(No.24)▲ 解答・解説を閉じる
A は両側の開先面がなす角度なので開先角度、B は片側の開先面の角度なのでベベル角度。A と B が逆。
A(開先角度)と B(ベベル角度)が逆になっている。
A:開先角度(両側の開先面がなす角度)、B:ベベル角度(片側の開先面と、板の表面に垂直な線とがなす角度)、C:ルート面(開先の底で、開先加工をしていない平らな部分の高さ)、D:ルート間隔(底部の母材どうしのすき間)。正しい組合せは3。
C はルート面、D はルート間隔。「ルート深さ」「ギャップ」は、この図の名称として正しくない。
🔍 溶接部の検査・補修
📖 溶接部の検査と補修
溶接部の検査と補修は、試験の種類と、欠陥を除去する範囲が問われます。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 受入検査の外観検査 | 全ての溶接部について、表面欠陥と精度を目視で検査し、基準を外れていると思われる箇所だけ器具で測る |
| 完全溶込み溶接部の内部欠陥 | 超音波探傷試験で調べる(浸透探傷試験は表面のきずを見つける試験)。受入検査の超音波探傷検査は、特記がなければ抜取検査 |
| 割れの補修 | 溶接金属を全長にわたり除去して再溶接。試験で割れの範囲を明らかにしたときは、割れとその端から50mm以上の範囲を除去(7.6.13) |
| 融合不良などの内部欠陥の補修 | 位置を確かめ、欠陥の端からさらに20mm程度広げて除去し、舟底形に整えてから再溶接する |
( )内の番号は公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版の節
✏️ 過去問:溶接部の検査・補修(10年で6肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:鉄骨工事における溶接に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
溶接部の補修において、表面割れについては、割れの位置を確認した後、割れと割れの両端からさらに20mm程度広げた部分を除去し、舟底形に仕上げてから再溶接した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢4
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
溶接部の割れは、溶接金属を全長にわたり除去して再溶接する。試験で割れの範囲を明らかにした場合は、割れとその端から50mm以上の範囲を除去して再溶接する(公共建築工事標準仕様書 7.6.13)。20mm程度では足りない。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
完全溶込み溶接部の内部欠陥の検査については、浸透探傷試験により行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
完全溶込み溶接部の内部欠陥は超音波探傷試験で調べる。浸透探傷試験は、表面に開口したきずを見つける試験で、内部欠陥の検査には使えない。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
溶接部の融合不良の補修について、内部欠陥の位置を確認した後、欠陥部分及び欠陥端部からさらに20mm程度広げた部分を除去し、舟底形に仕上げてから再溶接した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢4
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融合不良などの有害な欠陥は、除去してから再溶接する(公共建築工事標準仕様書 7.6.13)。内部欠陥は位置を確かめ、欠陥の端からさらに20mm程度広げて除去し、舟底形に整えてから溶接する。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
受入検査における溶接部の外観検査は、特記がなかったので、表面欠陥及び精度に対する目視検査とし、基準を逸脱していると思われる箇所に対してのみ、適正な器具により測定した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢3
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受入検査の外観検査は、特記がなければ、表面欠陥と精度の目視検査とし、基準を逸脱していると思われる箇所だけ適正な器具で測る。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
受入検査における溶接部の外観検査は、特記がなかったので、溶接部の全てについて、表面欠陥及び精度に対する目視検査を行い、基準を逸脱していると思われる箇所に対してのみ、適正な器具により測定した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢4
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受入検査の溶接部の外観検査は、全ての溶接部について表面欠陥と精度を目視で検査し、基準を外れていると思われる箇所だけを適正な器具で測る。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
受入検査において、完全溶込み溶接部の超音波探傷検査については、特記がなかったので、抜取検査により実施した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢1
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🔩 高力ボルト
📖 高力ボルトの決まり
高力ボルトは、摩擦面・肌すきの処理と、トルシア形高力ボルトの長さ・締付けの確認が問われます。トルシア形は3回正答になっています。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 摩擦面 | すべり係数0.45以上を確保する。ミルスケールを摩擦接合面全面の範囲で除去してから一様に赤錆を発生させる。ブラストで表面粗度50μmRz以上なら赤錆は不要(7.4.2) |
| 肌すき | 1mmを超える肌すきは、両面を摩擦面と同じに処理したフィラープレート(材質は400N/mm²級でよい)で補う(7.4.2・7.4.6) |
| 勾配座金 | ボルト頭部やナットと接合部材の面が1/20以上傾斜しているときに使う |
| ボルトの長さ | 締付け長さに表の長さを加えた標準長さに最も近いもの。M22 のトルシア形は35mm を加える(表7.2.2) |
| トルシア形の締付け | 一次締め後にボルト・ナット・座金・母材にわたるマークを付け、専用レンチでピンテールが破断するまで本締めする。専用の締付け機が使えない箇所は高力六角ボルトに替え、ナット回転法などで確かめる |
| トルシア形の締付け後の確認 | 余長はねじ1山から6山まで(出ていなければ不合格)。ナット回転量は群の平均回転角度±30°の範囲。外れたものは新しいボルトセットに取り替える(追締めしない)(7.4.8) |
| ナット回転法(JIS形高力ボルト)の確認 | ナット回転量は規定値±30°の範囲。回転量が不足しているものは、所定の回転量まで追締めする(7.4.8) |
( )内の番号は公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版の節・表
✏️ この項目の過去問を解く(10年で16肢)↓✏️ 過去問:高力ボルト(10年で16肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高力ボルト接合において、接合部に生じた肌すきが2mmであったので、フィラープレートを挿入しないこととした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢3
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接合部の材厚の差などによる1mmを超える肌すきは、フィラープレートで補う(公共建築工事標準仕様書 7.4.6)。2mmの肌すきでフィラープレートを入れないと、摩擦面が密着せず所定の耐力が得られない。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
接合部の母材がSN490Bである高力ボルト接合において、接合部に1mmを超える肌すきが生じたので、両面とも摩擦面としての処理を行ったSN400Aのフィラープレートを挿入した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢4
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1mmを超える肌すきにはフィラープレートを入れる(公共建築工事標準仕様書 7.4.6)。フィラープレートは鋼板とし、摩擦面と同様に両面を処理する(同 7.4.2)。材質は母材にかかわらず400N/㎟級でよい。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高力ボルトにおける摩擦面のすべり係数値を0.45以上確保するには、摩擦接合面全面の範囲のミルスケールを除去した後、一様に錆を発生させる方法がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢3
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すべり係数0.45以上を確保するには、摩擦面全面の範囲のミルスケールを除去した後、屋外に自然放置するなどして一様に赤錆を発生させる方法がある。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高力ボルト接合における摩擦面は、すべり係数値が0.45以上確保できるように、ミルスケールを添え板全面の範囲について除去したのち、一様に錆を発生させることとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢1
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すべり係数0.45以上を確保するには、添え板全面の範囲のミルスケールを除去した後、一様に赤錆を発生させる方法がある。
問題:鉄骨工事に関する記述において、監理者が一般に行うものとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
高力ボルト接合の摩擦面については、ショットブラストにより表面粗度を50μmRz以上確保できていたので、摩擦面に赤錆を発錆させないことを承認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢1
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ショットブラストなどで摩擦面の表面粗度が50μmRz以上確保されていることを確かめた場合は、赤錆を発生させなくてよい(公共建築工事標準仕様書 7.4.2)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
I形鋼のフランジ部分における高力ボルト接合において、ボルト頭部又はナットと接合部材の面とが1/20以上傾斜していたので、勾配座金を使用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢1
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ボルト頭部やナットと接合部材の面が1/20以上傾斜している場合は、勾配座金を使う(公共建築工事標準仕様書 7.4.6)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
I形鋼のフランジ部分における高力ボルト接合において、ボルト頭部又はナットと接合部材の面が1/20以上傾斜していたので、勾配座金を使用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢2
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ボルト頭部やナットと接合部材の面が1/20以上傾斜している場合は、勾配座金を使う(公共建築工事標準仕様書 7.4.6)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの締付け検査において、ボルトの余長については、ナット面から突き出たボルトのねじ山はなかったが、ピンテールが破断し共回りがないことが確認されたので合格とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢3
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トルシア形高力ボルトの締付け後の確認では、ボルトの余長がねじ1山から6山までの範囲であることを確かめる(公共建築工事標準仕様書 7.4.8)。ナット面からねじ山が出ていないものは、ピンテールが破断し共回りがなくても不合格。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ねじの呼び径M22のトルシア形高力ボルトにおいて、ボルトの長さについては、締付け長さに30mmを加えたものを標準長さとし、標準長さに最も近い寸法のボルトを使用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢2
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高力ボルトの長さは、締付け長さに表の長さを加えたものを標準長さとし、それに最も近い寸法のものを使う。M22のトルシア形高力ボルトの締付け長さに加える長さは35mm(公共建築工事標準仕様書 表7.2.2)。30mmでは短い。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、監理者が行った行為として、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの締付け後の検査において、ナット回転量が群の平均値から算出した許容範囲から過小と判定されたものについては、その範囲に入るように追締めが行われていることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢3
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トルシア形高力ボルトで、ナット回転量が群の平均回転角度±30°の範囲を外れたものは、新しいボルトセットに取り替える(公共建築工事標準仕様書 7.4.8)。トルシア形は、追締めして張力を調整することができない。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの締付け後の検査において、ボルトの余長については、ナット面から突き出た長さが、ねじ1山から6山までの範囲にあるものを合格とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢4
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トルシア形高力ボルトの締付け後は、ナット面から突き出た余長がねじ1山から6山までの範囲にあるものを合格とする(公共建築工事標準仕様書 7.4.8)。
問題:鉄骨工事に関する記述において、監理者が一般に行うものとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
ねじの呼びM22のトルシア形高力ボルトにおいて、ボルトの長さについては締付け長さに35mmを加えたものを標準長さとし、標準長さに最も近い寸法のボルトが使用されていることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢4
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M22のトルシア形高力ボルトの長さは、締付け長さに35mmを加えたものを標準長さとし、それに最も近い寸法のものを使う(公共建築工事標準仕様書 表7.2.2)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトによる本接合において、一次締付後に、ボルト・ナット・座金及び母材にわたりマークを施し、専用のレンチを用いてピンテールが破断するまで締付けを行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢1
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トルシア形高力ボルトは、一次締め後にボルト・ナット・座金・母材にわたるマークを付け、専用レンチでピンテールが破断するまで本締めする。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの締付けの確認において、ナット回転量に著しいばらつきが認められるボルト群に対して、その群の全てのボルトのナット回転量を測定して平均回転角度を算出し、平均回転角度±30度の範囲であったものを合格とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.13 選択肢4
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トルシア形高力ボルトで回転量に著しいばらつきがある群は、群の全てのボルトの回転量を測って平均回転角度を出し、平均±30度の範囲にあるものを合格とする。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、監理者の行為として、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルト接合の本締めにおいて、トルシア形高力ボルト専用の締付け機が使用できない箇所については、高力六角ボルトに交換して、ナット回転法により適切なボルト張力が導入されたことを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.14 選択肢3
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専用の締付け機が使えない箇所は、トルシア形高力ボルトを高力六角ボルトに交換し、ナット回転法などで所定のボルト張力が導入されたことを確かめる。
問題:各種工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ナット回転法によるJIS形高力ボルトの締付け後の検査において、ナット回転量が不足していたボルトについては、それ以外に異常がなかったので、所定のナット回転量まで追締めを行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.21 選択肢1
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ナット回転法による JIS 形高力ボルトで、ナットの回転量が不足しているものは、ほかに異常がなければ、所定の回転量まで追締めする。
まとめ:鉄骨工事(溶接・高力ボルト)で覚えておくこと
試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
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