考査A 全50問の解答・解説
二級建築基準適合判定資格者検定の最初の年となった令和6年(2024年6月28日実施)の考査A(全50問・正誤の二択)を、建築基準適合判定資格者が1問ずつ根拠の条文を示して解説します。法令の基準日は令和6年1月1日です。まず法令集を引きながら正誤を判断し、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和6年 二級建築基準適合判定資格者検定の概要
分野ごとの問題一覧
考査Aの50問は、手続き・一般構造・構造・防火・避難・集団規定・関係法令の順に出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
=その後の改正で、今の法令では答えが変わる問題
📐 総則・手続き・特定行政庁等(No.1〜No.10)
No.1敷地面積の最低限度(用途地域の内外にわたる敷地)
建築物の敷地が建築物の敷地面積の最低限度が定められている用途地域の内外にわたる場合においては、その敷地の全部について敷地の過半の属する用途地域における敷地面積の最低限度の規定を適用する。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.1
▼ 解答・解説を見る(No.1)▲ 解答・解説を閉じる
法第91条より、建築物の敷地が制限の異なる区域、地域又は地区の内外にわたる場合は、敷地の過半の属する区域等の規定を、その敷地の全部に適用する。過半の考え方から除かれるのは法第52条(容積率)、法第53条(建蔽率)、法第54条から第56条の2まで(外壁の後退・高さ・日影)などで、法第53条の2(敷地面積の最低限度)は除かれていない。
問題文過半で決めないもの=容積率・建蔽率・高さ・日影など(法第91条かっこ書)。敷地面積の最低限度は過半で決める。
法第53条の2、法第91条
No.2法第22条区域の内外にわたる敷地と法第23条
建築物の敷地が建築基準法第22条第1項の市街地の区域の内外にわたる場合において、建築物の全部が同法第22条第1項の市街地の区域の外である場合は、同法第23条の規定は適用されない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.2
▼ 解答・解説を見る(No.2)▲ 解答・解説を閉じる
法第91条の「区域」からは法第22条第1項の市街地の区域が除かれているので、敷地の過半では判断しない。法第24条より、区域の規定を全部に適用するのは、建築物が法第22条第1項の区域の内外にわたる場合。建築物の全部が区域の外にあれば、区域内の建築物の外壁の規定(法第23条)は適用されない。
法第22条第1項、法第23条、法第24条、法第91条
No.3確認後の軽微な変更(類似の用途相互間の用途の変更)
建築主は、確認済証の交付を受けた建築物の計画について、建築基準法施行令第137条の18で指定する類似の用途相互間におけるものに用途の変更をする場合においては、変更後も建築物の計画が建築基準関係規定に適合することが明らかなものは、あらためて確認済証の交付を受ける必要はない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.3
▼ 解答・解説を見る(No.3)▲ 解答・解説を閉じる
法第6条第1項かっこ書・規則第3条の2第1項第七号より、確認済証の交付を受けた建築物の計画の変更のうち、用途の変更(令第137条の18で指定する類似の用途相互間におけるものに限る)は、変更後も建築基準関係規定に適合することが明らかなものであれば軽微な変更に当たり、あらためて確認済証の交付を受ける必要はない。
法第6条第1項、規則第3条の2第1項第七号
No.4仮設店舗の許可と確認
特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認め、その建築を許可した仮設店舗であっても、その建築に当たり確認済証の交付を受けなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.4
▼ 解答・解説を見る(No.4)▲ 解答・解説を閉じる
法第85条第6項より、特定行政庁が1年以内の期間を定めて建築を許可した仮設店舗などについて適用しないのは、法第12条第1項から第4項まで、第21条から第27条まで、第31条、第34条第2項、第35条の2、第35条の3、第37条及び第3章の規定。法第6条(確認)は適用除外に含まれていないので、確認済証の交付を受けなければならない。
法第85条第6項
No.5認証型式部材等の確認の審査の特例
認証型式部材等製造者が製造をするその認証に係る型式部材等は、建築確認の審査において、その認証に係る型式に適合するものとみなす。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.5
▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
法第68条の20第1項より、認証型式部材等製造者が製造をするその認証に係る型式部材等(認証型式部材等)は、法第6条第4項・法第6条の2第1項などの確認の審査において、その認証に係る型式に適合するものとみなす。
法第68条の20第1項
No.6用途変更の計画通知(都道府県・延べ面積150㎡)
鉄骨造、延べ面積150㎡、地上2階建ての事務所を用途の変更をして集会場とする場合であって、建築主が都道府県である場合においては、当該都道府県知事は、当該工事に着手する前に、その計画を建築主事に通知しなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.6
▼ 解答・解説を見る(No.6)▲ 解答・解説を閉じる
法第87条第1項より、用途の変更で確認(国等の場合は法第18条の計画通知)が必要なのは、法第6条第1項第一号の特殊建築物(その用途に供する部分の床面積の合計が200㎡を超えるもの)とする場合。延べ面積150㎡の建築物を集会場に用途変更する場合は200㎡を超えないので、確認も計画通知も必要ない。
問題文用途変更の確認・計画通知は特殊建築物の部分が200㎡を超えるときだけ。150㎡は対象外。
法第6条第1項第一号、法第18条第2項、法第87条第1項
No.7国等の建築物の違反と要請
特定行政庁は、建築主事を置く市町村の建築物について、建築基準法令の規定に違反すると認める場合においては、直ちに、その旨を当該建築物を管理する市町村の長に通知し、当該違反を是正するために必要な措置をとるべきことを要請しなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.7
▼ 解答・解説を見る(No.7)▲ 解答・解説を閉じる
法第18条第25項より、特定行政庁は、国、都道府県又は建築主事を置く市町村の建築物又は建築物の敷地が法第9条第1項(違反建築物)などの規定に該当すると認める場合は、直ちに、その旨を当該建築物を管理する国の機関の長等(市町村の建築物では、その建築物を管理する市町村の機関の長など)に通知し、必要な措置をとるべきことを要請しなければならない。国等の建築物には、法第9条の命令ではなく、通知と要請による。
法第18条第25項は、2024年11月1日施行の改正で項が繰り下がり、今は法第18条第41項です(中身は同じ)。
法第18条第25項
No.8指定確認検査機関への監督命令
特定行政庁は、確認検査の業務の公正かつ適確な実施を確保するため必要があると認めるときは、その指定に係る指定確認検査機関に対し、確認検査の業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.8
▼ 解答・解説を見る(No.8)▲ 解答・解説を閉じる
法第77条の30第1項より、確認検査の業務に関し監督上必要な命令をすることができるのは、指定確認検査機関を指定した国土交通大臣等(国土交通大臣又は都道府県知事)。特定行政庁ではない(特定行政庁は、法第77条の31第2項により指定確認検査機関の事務所に立入検査を行うことなどができる)。
問題文監督命令は「その指定に係る」=指定をした国土交通大臣又は都道府県知事。特定行政庁と入れ替えてある。
法第77条の30第1項
No.9公益上著しく支障がある既存不適格建築物の除却命令
特定行政庁は、建築物の敷地、構造、建築設備又は用途(いずれも建築基準法第3条第2項の規定により同法第3章の規定又はこれに基づく命令若しくは条例の規定の適用を受けないものに限る。)が公益上著しく支障があると認める場合においては、建築審査会の同意を得た場合に限り、当該建築物の所有者に対して、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却を命ずることができる。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.9
▼ 解答・解説を見る(No.9)▲ 解答・解説を閉じる
法第11条第1項より、特定行政庁が公益上著しく支障がある既存不適格建築物の除却などを命ずるには、当該建築物の所在地の市町村の議会の同意を得なければならない。建築審査会の同意ではない。
問題文必要なのは「市町村の議会の同意」。建築審査会の同意と入れ替えてある。
法第11条第1項
No.10除却の届出(10㎡以内)
建築物の除却の工事を施工する者は、延べ面積200㎡の建築物の当該除却工事に係る部分の床面積の合計が10㎡である場合、その旨を都道府県知事に届け出なくてもよい。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.10
▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
法第15条第1項より、建築物を除却しようとする場合は、除却の工事を施工する者は、建築主事を経由して都道府県知事に届け出なければならないが、当該建築物又は当該工事に係る部分の床面積の合計が10㎡以内である場合は、届出は不要である。
法第15条第1項
🏠 一般構造(No.11〜No.14)
No.11傾斜路の幅(手すり10cm)
階段に代わる高さ1.2mの傾斜路で、幅10cm の手すりを設けた場合において、当該傾斜路の幅の算定に当たっては、手すりがないものとみなして算定する。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.11
▼ 解答・解説を見る(No.11)▲ 解答・解説を閉じる
令第26条第2項より、階段に代わる傾斜路には、令第23条から第25条まで(蹴上げ及び踏面に関する部分を除く)の規定が準用される。令第23条第3項より、高さ50cm以下の手すり等が設けられた場合、階段の幅は、手すり等の幅が10cmを限度として、ないものとみなして算定する。幅10cmの手すりは、ないものとみなせる。
令第23条第3項、令第26条第2項
No.12公会堂の居室の換気設備
公会堂の用途に供する床面積100㎡の居室には、換気に有効な部分の面積が5㎡の窓を設けた場合においても、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.12
▼ 解答・解説を見る(No.12)▲ 解答・解説を閉じる
法第28条第3項より、法別表第1(い)欄(一)項の用途(劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場)に供する特殊建築物の居室には、窓の面積にかかわらず、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けなければならない(換気に有効な部分が床面積の1/20=5㎡あっても同じ)。
法第28条第2項・第3項
No.13助産所の談話室の採光
地上2階建ての助産所に入所する者の談話のために使用される居室については、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して1/10以上でなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.13
▼ 解答・解説を見る(No.13)▲ 解答・解説を閉じる
令第19条第1項より、助産所は児童福祉施設等に含まれる。同条第2項第五号より、病院、診療所及び児童福祉施設等の居室のうち入院患者又は入所する者の談話、娯楽その他これらに類する目的のために使用されるものは採光の対象となる居室で、同条第3項の表(八)より、採光に有効な部分の面積は床面積の1/10以上としなければならない。
法第28条第1項、令第19条
No.14地階の住宅の居室(からぼり)
住宅の居室で地階に設けるものは、国土交通大臣が定めるところにより、からぼりに面する開口部を設けた場合であっても、居室内の湿度を調節する設備を設けなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.14
▼ 解答・解説を見る(No.14)▲ 解答・解説を閉じる
法第29条・令第22条の2第1項第一号より、住宅の居室などで地階に設けるものは、からぼりその他の空地に面する開口部を設ける、換気設備を設ける、居室内の湿度を調節する設備を設ける、のいずれかの措置を講ずればよい(壁・床の防水の基準も満たすこと)。からぼりに面する開口部を設けた場合は、湿度を調節する設備は不要である。
問題文からぼり・換気設備・湿度調節設備は「いずれか」でよい。
法第29条、令第22条の2第1項
🧱 構造強度(No.15〜No.20)
No.15標準せん断力係数(軟弱地盤の木造)
地震力の計算に用いる標準せん断力係数 Co は、地盤が著しく軟弱な区域として特定行政庁が指定する区域内における木造建築物(令第46条第2項第一号に掲げる基準に適合するものを除く。)にあっては、0.3以上としなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.15
▼ 解答・解説を見る(No.15)▲ 解答・解説を閉じる
令第88条第2項より、標準せん断力係数は0.2以上とするが、地盤が著しく軟弱な区域として特定行政庁が規則で指定する区域内における木造の建築物(令第46条第2項第一号に掲げる基準に適合するものを除く)は0.3以上としなければならない。
令第88条第2項
No.16コンクリートの短期の引張りの許容応力度
設計基準強度21N/mm²のコンクリートの短期に生ずる力に対する引張りの許容応力度を、長期に対する圧縮の許容応力度の1/3の数値とした。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.16
▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
令第91条の表より、コンクリートの長期に生ずる力に対する引張りの許容応力度はF/30(圧縮はF/3)、短期はそれぞれ長期の2倍。設計基準強度21N/mm²の場合、短期の引張りは21/30×2=1.4N/mm²。長期の圧縮(21/3=7N/mm²)の1/3(約2.33N/mm²)ではない。
解き方引張りは「長期 F/30、短期はその2倍=F/15」。長期の圧縮(F/3)の1/3(=F/9)とは違う。
令第91条
No.17地盤の許容応力度(堅い粘土質地盤)
堅い粘土質地盤の短期に生ずる力に対する許容応力度を、地盤調査を行わずに300kN/㎡とした。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.17
▼ 解答・解説を見る(No.17)▲ 解答・解説を閉じる
令第93条の表より、地盤調査を行わない場合の堅い粘土質地盤の長期に生ずる力に対する許容応力度は100kN/㎡、短期は長期の2倍の200kN/㎡。300kN/㎡とすることはできない。
解き方堅い粘土質地盤は長期100・短期200kN/㎡。300kN/㎡は土丹盤・密実な礫層の長期の数値。
令第93条
No.18土砂災害特別警戒区域内の外壁(居室を有しない建築物)
土砂災害特別警戒区域内において、建築物の外壁の構造は、原則として、居室を有しない建築物であっても、自然現象の種類、最大の力の大きさ等及び土石等の高さ等に応じて、当該自然現象により想定される衝撃が作用した場合においても破壊を生じないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとしなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.18
▼ 解答・解説を見る(No.18)▲ 解答・解説を閉じる
令第80条の3より、土砂災害特別警戒区域内で、外壁などの構造を自然現象により想定される衝撃が作用しても破壊を生じないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとしなければならないのは、居室を有する建築物。居室を有しない建築物は対象ではない。
令第80条の3
No.19鉄筋のかぶり厚さ
鉄筋コンクリート造の建築物において、鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、原則として、基礎(布基礎の立上り部分を除く。)にあっては、捨てコンクリートの部分を除いて6cm以上、耐力壁にあっては、3cm以上としなければならない。ただし、構造計算による安全性の確認は行わないものとする。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.19
▼ 解答・解説を見る(No.19)▲ 解答・解説を閉じる
令第79条第1項より、鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁以外の壁又は床で2cm以上、耐力壁、柱又ははりで3cm以上、直接土に接する壁、柱、床若しくははり又は布基礎の立上り部分で4cm以上、基礎(布基礎の立上り部分を除く)で捨てコンクリートの部分を除いて6cm以上としなければならない。
令第79条第1項
No.20木造の柱の有効細長比
木造の建築物において、構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、200以下としなければならない。ただし、構造計算による安全性の確認は行わないものとする。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.20
▼ 解答・解説を見る(No.20)▲ 解答・解説を閉じる
令第43条第6項より、構造耐力上主要な部分である木造の柱の有効細長比は、150以下としなければならない。200以下は、鉄骨造の柱の有効細長比(令第65条)の数値である。
問題文木造の柱=150以下、鉄骨造の柱=200以下(柱以外の圧縮材250以下)。
令第43条第6項、令第65条
🔥 防火・避難・内装・設備(No.21〜No.28)
No.21法第22条区域内の屋根の構造
建築基準法第22条第1項の市街地の区域内にある建築物の屋根の構造は、市街地における通常の火災による火の粉により、防火上有害な発炎をしないものであり、かつ、屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないものとしなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.21
▼ 解答・解説を見る(No.21)▲ 解答・解説を閉じる
法第22条第1項・令第109条の8より、法第22条第1項の区域内の建築物の屋根の基準は、通常の火災による火の粉により防火上有害な発炎をしないこと、及び屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないこと(不燃性の物品を保管する倉庫等は前者だけ)。設問の「市街地における通常の火災による火の粉」は、防火地域・準防火地域内の屋根の基準(法第62条・令第136条の2の2)の言い方で、法第22条区域の基準とは異なる(法第22条第1項ただし書の茶室、あずまや等の除外もある)。
問題文法第22条区域=「通常の火災」の火の粉、防火・準防火地域=「市街地における通常の火災」の火の粉。言い方が入れ替えてある。
その後の改正(2024年4月1日施行)で、法第22条第1項の屋根の基準は令第109条の9に移りました(中身は同じ)。
法第22条第1項、法第62条、令第109条の8、令第136条の2の2
No.22大規模の木造建築物(延べ面積3,000㎡超)
防火地域及び準防火地域以外の地域において、木造、延べ面積3,300㎡、平屋建ての展示場は、耐火建築物としなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.22
▼ 解答・解説を見る(No.22)▲ 解答・解説を閉じる
法第21条第2項より、延べ面積が3,000㎡を超える木造などの建築物は、耐火建築物の基準(法第2条第九号の二イ)に適合するもの(第一号)か、壁等によって3,000㎡以内ごとに区画したもの(第二号)としなければならない。必ず耐火建築物としなければならないわけではない。なお、展示場(法別表第1(い)欄(4)項)で床面積の合計が3,000㎡以上なので法第27条第1項第三号にも当たるが、同項は、主要構造部を令第110条の基準(第一号:特定避難時間倒壊・延焼を防止する性能、又は第二号:耐火構造などの基準)に適合させることなどを求めるもので、耐火建築物に限られない。
2024年4月1日施行の改正(令和4年法律第69号)で、法第21条第2項は、壁・柱・床などや防火設備を、火災の熱が建築物の周囲に有害な影響を及ぼさない性能(令第109条の7)とする規定に改められ、壁等による区画は、別の建築物とみなす部分として扱う形(同条第3項・令第109条の8)に整理されました。耐火建築物にしなくてもよい方法がある点は同じです。
法第21条第2項、法第27条第1項第三号、令第110条
No.23無窓居室の主要構造部(採光1/20以上)
建築基準法施行令第20条の規定により計算した採光に有効な部分の面積の合計が当該居室の床面積の1/20以上である場合にあっては、当該居室の主要構造部は木造とすることができる。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.23
▼ 解答・解説を見る(No.23)▲ 解答・解説を閉じる
法第35条の3・令第111条第1項より、主要構造部を耐火構造又は不燃材料としなければならない居室は、採光に有効な部分の面積が床面積の1/20以上のもの(第一号)又は直径1m以上の円が内接する、若しくは幅75cm以上・高さ1.2m以上の避難上有効な開口部(第二号)のいずれも有しない居室。採光に有効な部分が1/20以上あれば、この規定は適用されないので、主要構造部を木造とすることができる。
法第35条の3、令第111条第1項
No.24竪穴区画(3階建ての寄宿舎の階段)
主要構造部を準耐火構造とした延べ面積180㎡、地上3階建ての寄宿舎で、3階部分に居室を有するものの階段部分については、当該階段部分以外の部分と準耐火構造の床若しくは壁又は法第2条第9号のニロに規定する防火設備で区画しなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.24
▼ 解答・解説を見る(No.24)▲ 解答・解説を閉じる
令第112条第11項より、主要構造部を準耐火構造とした建築物で、地階又は3階以上の階に居室を有するものの竪穴部分(階段の部分など)は、竪穴部分以外の部分と準耐火構造の床若しくは壁又は法第2条第九号の二ロの防火設備で区画しなければならない。同項第二号の除外は一戸建ての住宅や長屋・共同住宅の住戸(階数3以下・200㎡以内)で、寄宿舎は含まれない。
令第112条第11項
No.25屋外に設ける避難階段の構造
屋外に設ける避難階段については、有効な防腐措置を講じた準耐火構造とし、地上まで直通させなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.25
▼ 解答・解説を見る(No.25)▲ 解答・解説を閉じる
令第123条第2項第三号より、屋外に設ける避難階段の階段は、耐火構造とし、地上まで直通させなければならない。有効な防腐措置を講じた準耐火構造とすることはできない。
令第123条第2項第三号
No.26住宅の調理室の内装制限(1階)
主要構造部を準耐火構造とした延べ面積200㎡、地上3階建ての一戸建ての住宅において、1階に設ける火を使用する調理室の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、準不燃材料とした。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.26
▼ 解答・解説を見る(No.26)▲ 解答・解説を閉じる
法第35条の2・令第128条の4第4項より、階数が2以上の住宅(主要構造部を耐火構造としたものを除く)の最上階以外の階にある火を使用する調理室は内装制限を受ける。地上3階建ての住宅の1階の調理室は対象で、令第128条の5第6項より、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料(又はこれに準ずるものとして大臣が定める組合せ)とすればよい。
2024年4月1日施行の改正(令和4年法律第69号)で、令第128条の4第4項の「主要構造部を耐火構造としたもの」は「特定主要構造部を耐火構造としたもの」に改められました(答えは同じ)。
法第35条の2、令第128条の4第4項、令第128条の5第6項
No.27排煙口の手動開放装置
排煙設備を設置しなければならない居室に設ける排煙設備の排煙口について、煙感知器と連動する自動開放装置を設けた場合においては、手動開放装置を設けなくてもよい。なお、当該排煙設備は、通常の火災時に生ずる煙を有効に排出することができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる特殊な構造のものではない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.27
▼ 解答・解説を見る(No.27)▲ 解答・解説を閉じる
令第126条の3第1項第四号より、排煙口には、手動開放装置を設けなければならない。煙感知器と連動する自動開放装置を設けた場合でも、手動開放装置は省略できない(第六号は、手動開放装置若しくは自動開放装置又は遠隔操作方式で開放された場合を除き閉鎖状態を保持する戸などの規定)。
令第126条の3第1項第四号・第六号
No.28処理区域内の便所
下水道法第2条第八号に規定する処理区域においては、便所は水洗便所とし、合併処理浄化槽を設けなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.28
▼ 解答・解説を見る(No.28)▲ 解答・解説を閉じる
法第31条第1項より、下水道法第2条第八号に規定する処理区域内においては、便所は、汚水管が公共下水道に連結された水洗便所としなければならない。合併処理浄化槽を設けるのは処理区域外で便所から汚水を排出する場合(同条第2項)である。
法第31条
🗺️ 道路・用途地域(No.29〜No.34)
No.29水平距離が指定された道路にのみ接する敷地の制限の付加
都市計画区域又は準都市計画区域内において、敷地が道の中心線から2m 未満1.35m 以上の範囲内において特定行政庁が水平距離を指定した道路にのみ2m(建築基準法第43条第3項各号のいずれかに該当する建築物で同項の条例によりその敷地が道路に接する部分の長さの制限が付加されているものにあっては、当該長さ)以上接する建築物について、地方公共団体は、交通上、安全上、防火上又は衛生上必要があると認めるときは、条例で、その敷地、構造、建築設備又は用途に関して必要な制限を付加することができる。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.29
▼ 解答・解説を見る(No.29)▲ 解答・解説を閉じる
法第43条の2より、地方公共団体は、交通上、安全上、防火上又は衛生上必要があると認めるときは、その敷地が法第42条第3項の規定により水平距離が指定された道路(中心線から2m未満1.35m以上)にのみ2m以上接する建築物について、条例で、その敷地、構造、建築設備又は用途に関して必要な制限を付加することができる。
法第42条第3項、法第43条の2
No.30高架の道路の路面下の店舗
都市計画区域又は準都市計画区域内において、高架の道路の路面下に設ける店舗は、特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可したものでなければ、建築することができない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.30
▼ 解答・解説を見る(No.30)▲ 解答・解説を閉じる
法第44条第1項第四号・令第145条第2項より、高架の道路の路面下に設けられる建築物は、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上他の建築物の利便を妨げ、その他周囲の環境を害するおそれがないと認めて許可したものであれば、道路内に建築することができる。同条第2項より、この許可をする場合は、あらかじめ建築審査会の同意を得なければならない。
法第44条第1項第四号・第2項、令第145条第2項
No.31第一種低層住居専用地域の児童厚生施設(700㎡)
第一種低層住居専用地域内において、地上3階建ての児童厚生施設で床面積の合計が700㎡のものは、建築基準法上、新築することができる。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.31
▼ 解答・解説を見る(No.31)▲ 解答・解説を閉じる
法別表第2(い)項第九号・令第130条の4第二号より、第一種低層住居専用地域に建築できる老人福祉センター、児童厚生施設その他これらに類するものは、延べ面積が600㎡以内のもの。700㎡の児童厚生施設は新築することができない。
法別表第2(い)項第九号、令第130条の4第二号
No.32近隣商業地域の自動車修理工場(作業場200㎡)
近隣商業地域内において、平家建ての原動機を使用する自動車修理工場で作業場の床面積の合計が200㎡の建築物を新築しようとする場合、建築基準法第48条の規定により、特定行政庁の許可を受けなければ建築することができない。ただし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.32
▼ 解答・解説を見る(No.32)▲ 解答・解説を閉じる
法別表第2(り)項第一号・(ぬ)項第二号より、近隣商業地域では、原動機を使用する工場で作業場の床面積の合計が150㎡を超えるものは建築してはならないが、作業場の床面積の合計が300㎡を超えない自動車修理工場は除かれる。作業場200㎡の自動車修理工場は、許可を受けずに建築することができる。
問題文自動車修理工場の作業場の上限は、準住居150㎡、近隣商業・商業300㎡。
法別表第2(り)項・(ぬ)項第二号
No.33第一種中高層住居専用地域の旅館
第一種中高層住居専用地域内において、地上2階建ての旅館で床面積の合計が500㎡のものは、建築基準法上、新築することができる。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.33
▼ 解答・解説を見る(No.33)▲ 解答・解説を閉じる
法別表第2(は)項より、第一種中高層住居専用地域に建築できるのは、住宅、共同住宅、学校、病院、500㎡以内の一定の店舗・飲食店などで、ホテル又は旅館は含まれていない。規模にかかわらず新築することができない(第一種住居地域では3,000㎡以下なら建築できる)。
法別表第2(は)項
No.34工業専用地域の幼保連携型認定こども園
工業専用地域内において、幼保連携型認定こども園で床面積の合計が300㎡のものは、建築基準法上、新築することができる。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.34
▼ 解答・解説を見る(No.34)▲ 解答・解説を閉じる
法別表第2(わ)項より、工業専用地域で建築してはならないものは、(を)項に掲げるもの(学校(幼保連携型認定こども園を除く)、病院、ホテル等)、住宅、共同住宅、老人ホーム、物品販売業を営む店舗・飲食店、図書館などで、幼保連携型認定こども園は含まれていない。新築することができる。
問題文工業地域・工業専用地域で禁止される「学校」からは幼保連携型認定こども園が除かれている。
法別表第2(を)項・(わ)項
📏 高さ・日影・容積率(No.35〜No.42)
No.35道路高さ制限の後退距離の緩和(塀の高さ2.2m)
建築物の敷地の前面道路に沿って塀(前面道路の路面の中心からの高さが2.2m のもの)が設けられている場合においては、前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限の緩和を適用することができる。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.35
▼ 解答・解説を見る(No.35)▲ 解答・解説を閉じる
法第56条第2項・令第130条の12第三号より、後退部分に道路に沿って設ける門又は塀は、高さが2m以下(1.2mを超える部分は網状その他これに類する形状)でなければ、後退距離の緩和は適用できない。令第2条第1項第六号イより、この高さは前面道路の路面の中心からの高さによる。2.2mの塀では緩和を適用することができない。
法第56条第2項、令第2条第1項第六号イ、令第130条の12第三号
No.36日影規制(用途地域の異なる区域にわたる場合)
日影規制において、建築物の敷地が用途地域の異なる区域の内外にわたる場合は、その建築物の全部について敷地の過半の属する区域の規定が適用される。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.36
▼ 解答・解説を見る(No.36)▲ 解答・解説を閉じる
法第91条より、敷地の過半の考え方は日影規制(法第56条の2)には使わない。法第56条の2第5項・令第135条の13より、建築物が日影時間の制限の異なる区域の内外にわたる場合は、当該建築物がある各区域内に建築物があるものとみなして、それぞれの区域の日影規制を適用する。
法第56条の2第1項・第5項、法第91条、令第135条の13
No.37日影規制の対象建築物の高さ
日影規制の対象となる建築物の高さの算定は、地盤面からの高さではなく、平均地盤面からの高さによる。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.37
▼ 解答・解説を見る(No.37)▲ 解答・解説を閉じる
日影規制の対象となる建築物(法別表第4(ろ)欄:軒の高さが7mを超える建築物、高さが10mを超える建築物など)の高さは、令第2条第1項第六号より地盤面からの高さで判断する。「平均地盤面からの高さ」は、日影を測定する水平面の高さ(法別表第4(は)欄=1.5m、4m、6.5m)に使う言葉である。
問題文対象建築物の高さ=地盤面から。測定面の高さ=平均地盤面から。
法第56条の2第1項、法別表第4、令第2条第1項第六号
No.38日影規制の対象区域(用途地域の指定のない区域)
用途地域の指定のない区域においては、地方公共団体の条例で日影規制の対象区域とすることができる。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.38
▼ 解答・解説を見る(No.38)▲ 解答・解説を閉じる
法第56条の2第1項・法別表第4より、日影規制の対象区域は、住居系の用途地域、近隣商業地域、準工業地域及び用途地域の指定のない区域のうちから、地方公共団体の条例で指定する区域である。
法第56条の2第1項、法別表第4
No.39高度利用地区内の公益上必要な公衆便所
高度利用地区内において公益上必要な公衆便所を建築する場合、建築物の容積率は、高度利用地区に関する都市計画において定められた内容に適合するものでなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.39
▼ 解答・解説を見る(No.39)▲ 解答・解説を閉じる
法第59条第1項より、高度利用地区内の建築物の容積率などは高度利用地区に関する都市計画に適合するものでなければならないが、同項第二号より、公衆便所、巡査派出所その他これらに類する建築物で、公益上必要なものは除かれる。
法第59条第1項第二号
No.40容積率の延べ面積に算入しない蓄電池設置部分
建築基準法第52条第1項に規定する延べ面積には、蓄電池(床に据え付けるものに限る。)を設ける部分の床面積は、当該建築物の各階の床面積の合計の1/100を限度として算入しない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.40
▼ 解答・解説を見る(No.40)▲ 解答・解説を閉じる
法第52条第3項・第6項以外の不算入として、令第2条第1項第四号・第3項第三号より、蓄電池(床に据え付けるもの)を設ける部分は、各階の床面積の合計の1/50を限度として容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しない。1/100ではない。
解き方不算入の限度:自動車車庫等1/5、備蓄倉庫・蓄電池1/50、自家発電設備・貯水槽・宅配ボックス1/100。
令第2条第1項第四号・第3項
No.41壁面線の指定がある場合の容積率の特例と敷地面積
前面道路の境界線から後退して壁面線の指定がある場合において、特定行政庁が所定の基準に適合すると認めて許可した建築物については、当該建築物の敷地のうち前面道路と壁面線との間の部分の面積は、敷地面積又は敷地の部分の面積に算入できる。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.41
▼ 解答・解説を見る(No.41)▲ 解答・解説を閉じる
法第52条第11項より、前面道路の境界線から後退して壁面線の指定がある場合に、特定行政庁が許可した建築物については、前面道路の境界線は壁面線にあるものとみなして容積率の規定を適用する。この場合、当該建築物の敷地のうち前面道路と壁面線との間の部分の面積は、敷地面積又は敷地の部分の面積に算入しない。
法第52条第11項
No.42容積率(敷地が2以上の地域にわたる場合)
建築物の敷地が、建築基準法第52条第1項及び第2項の規定による建築物の容積率に関する制限を受ける地域、地区又は区域の2以上にわたる場合においては、当該建築物の容積率は、その建築物又はその敷地の全部について敷地の過半の属する地域、地区又は区域内の建築物に関する同条の規定を適用する。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.42
▼ 解答・解説を見る(No.42)▲ 解答・解説を閉じる
法第52条第7項より、敷地が容積率の制限の異なる地域等の2以上にわたる場合は、それぞれの地域等の容積率の限度に、その地域等にある敷地の部分の面積の割合を乗じて得たものの合計(加重平均)を、その敷地の容積率の限度とする。敷地の過半の属する地域の規定を全部に適用するのではない(法第91条でも容積率は除かれている)。
法第52条第7項、法第91条
🧯 防火地域(No.43〜No.44)
No.43防火地域の不燃性物品倉庫の屋根
防火地域内において、不燃性の物品を保管する倉庫を建築する場合で、市街地における通常の火災による火の粉が屋内に到達した場合に建築物の火災が発生するおそれのないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものの屋根の構造については、市街地における通常の火災による火の粉により、屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないものとしなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.43
▼ 解答・解説を見る(No.43)▲ 解答・解説を閉じる
法第62条・令第136条の2の2より、防火地域又は準防火地域内の建築物の屋根は、火の粉により防火上有害な発炎をしないもの(第一号)で、かつ、屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないもの(第二号)とするが、同条のかっこ書より、不燃性の物品を保管する倉庫などで火の粉が屋内に到達しても火災が発生するおそれのない構造のものの屋根は、第一号の基準だけでよい。
法第62条、令第136条の2の2
No.44防火地域内の屋上の看板
防火地域内にある高さ3m 未満の看板で、建築物の屋上に設けるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆う構造とする必要はない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.44
▼ 解答・解説を見る(No.44)▲ 解答・解説を閉じる
法第64条より、防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ3mを超えるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。屋上に設けるものは、高さ3m未満でも対象となる。
問題文「屋上に設けるもの」又は「高さ3m超」のどちらかに当たれば対象。
法第64条
📋 仮設建築物・消防同意(No.45〜No.46)
No.45工事現場の事務所と接道
都市計画区域又は準都市計画区域内において、工事を施工するために現場に設ける事務所や材料置場の敷地であっても、道路に2m以上接しなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.45
▼ 解答・解説を見る(No.45)▲ 解答・解説を閉じる
法第85条第2項より、工事を施工するために現場に設ける事務所、下小屋、材料置場その他これらに類する仮設建築物には、第3章の規定(法第43条の接道義務を含む)は適用しない。道路に2m以上接しなくてもよい。
法第85条第2項
No.46消防長等の同意(誰が同意を得るか)
設計者は、防火地域又は準防火地域内における一戸建住宅の新築に係る建築基準法の規定による許可又は確認を受けようとする場合においては、当該許可又は確認に係る建築物の工事施工地又は所在地を管轄する消防長(消防本部を置かない市町村にあっては、市町村長)又は消防署長の同意を得なければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.46
▼ 解答・解説を見る(No.46)▲ 解答・解説を閉じる
法第93条第1項より、消防長又は消防署長の同意を得なければならないのは、許可又は確認をする特定行政庁、建築主事又は指定確認検査機関。設計者ではない(防火地域・準防火地域内の一戸建ての住宅は同意の対象になる)。
問題文消防同意を得るのは許可・確認をする側(特定行政庁・建築主事・指定確認検査機関)。
法第93条第1項
📚 消防法・省エネ法(No.47〜No.50)
No.47旅館の自動火災報知設備
消防法上、旅館には、原則として、その延べ面積にかかわらず、自動火災報知設備を設置しなければならない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.47
▼ 解答・解説を見る(No.47)▲ 解答・解説を閉じる
消防法施行令第21条第1項第一号イより、同令別表第1(二)項ニ、(五)項イ(旅館、ホテルなど)、(六)項イ(1)〜(3)及びロ、(十三)項ロ並びに(十七)項の防火対象物には、延べ面積にかかわらず自動火災報知設備を設置しなければならない。
消防法施行令第21条第1項第一号
No.48消防機関へ通報する火災報知設備(病院)
消防法上、病院には、原則として、消防機関へ常時通報することができる電話を設置した場合は、その延べ面積にかかわらず、消防機関へ通報する火災報知設備を設置しなくてもよい。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.48
▼ 解答・解説を見る(No.48)▲ 解答・解説を閉じる
消防法施行令第23条第3項より、消防機関へ常時通報することができる電話を設置したときは、消防機関へ通報する火災報知設備を設置しないことができるが、同令別表第1(六)項イ(1)から(3)まで(病院など)及びロなどは、この緩和から除かれている。病院には、電話を設置しても火災報知設備を設置しなければならない。
消防法施行令第23条第1項・第3項
No.49火を使用する器具の取扱いの基準
消防法上、こんろ、こたつその他火を使用する器具又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある器具の取扱いに関し火災の予防のために必要な事項は、政令で定める。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.49
▼ 解答・解説を見る(No.49)▲ 解答・解説を閉じる
消防法第9条より、かまど、風呂場その他火を使用する設備の位置、構造及び管理、こんろ、こたつその他火を使用する器具の取扱いなど、火の使用に関し火災の予防のために必要な事項は、政令で定める基準に従い市町村条例で定める。政令で定めるのではない。
消防法第9条
No.50建築物エネルギー消費性能向上計画の認定と適合判定通知書
「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」に基づき、建築物エネルギー消費性能向上計画の認定を受けたときでも、当該建築物の新築等のうち、建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けなければならないものについては、適合判定通知書の交付を受けたものとみなす場合はない。
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定 考査A」No.50
▼ 解答・解説を見る(No.50)▲ 解答・解説を閉じる
建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律第35条第8項より、所管行政庁が建築物エネルギー消費性能向上計画の認定をしたときは、その建築物の新築等のうち建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けなければならないものについては、適合判定通知書の交付を受けたものとみなして、同法第12条第6項から第8項までの規定を適用する(同条第2項の申出があった場合などを除く)。みなす場合はない、というのは誤りである。
この法律は、2024年4月1日に題名が「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」に改められ、2025年4月1日施行の改正で条番号も変わりました。今は第30条で、認定を受けたときは適合判定通知書の交付を受けたものとみなす扱いは同じです。
建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律第35条第8項
令和6年の合格基準点と合格率
配点は考査A 50点・考査B 100点の合計150点で、合否は考査Aと考査Bの合計(総得点)で決まります。令和6年の合格基準点は総得点94点で、実受検者1,154人のうち347人が合格しました(合格率30.1%)。
| 区分 | 配点 | 内容 |
|---|---|---|
| 考査A | 50点 | 50問(正誤の二択・1問1点) |
| 考査B | 100点 | 建築計画1・建築計画2(図面などによる判定) |
| 合格基準点 | 94点 | 総得点(150点満点) |
出典:国土交通省「令和6年二級建築基準適合判定資格者検定要領・令和6年二級建築基準適合判定資格者検定合格者の発表について(公告)」
考査Aは50問すべてが正誤の二択で、1問ずつ条文の言葉で正しいかどうかを決める力が問われます。法令集を引けば確かめられる問題が中心なので、ここで得点を積み上げておくと、時間のかかる考査Bに余裕を持って臨めます。
ほかの年度の過去問
関連記事
ほかの年度の考査A(二級・一級)、二級建築士試験の法規の過去問、法令集の選び方は次の記事で紹介しています。


