要点と過去問10年分
一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)の No.14 を中心に出題される「各種建築物の計画」のうち、事務所ビル、商業施設・宿泊施設・劇場、高層建築物の防災・サイン・用語を要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を解説します。

事務所・商業施設・宿泊施設・劇場の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
事務所・商業・劇場は No.14 にほぼ毎年出て、No.5・No.7・No.17 に出る年もあります。正答は、事務所ビル(コアの型と配置・エレベーター・照明・事例)が6回、商業施設・宿泊施設・劇場(客室のキャビネット・大臣認定・本花道・グローブ座)が4回、防災・サイン・用語が3回です。
No.5・No.7・No.14・No.17 に出題(10年のうち9年・13問)。ほかの問題の選択肢から、この分野のもの(1問から)も載せています。この記事で解説する選択肢は45肢、図・表・計算の問題は2問(問題ごとに掲載)です。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している一級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「要点」は、今の法令・基準や設計の資料でまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。
🏢 事務所ビル
📖 事務所ビルの計画
事務所ビルは、コアの型と配置、エレベーターの方式、執務空間の環境が問われます。10年で6回正答になっています。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| コアの型 | センターコアは面積効率がよく大規模・高層向きで、分けて貸すときもレンタブル比を高めやすい(二方向避難には工夫)。両端コアは二方向避難がしやすいが、分けると廊下が要る。片コアはねじれやすく高層には不利(中小規模向き)。外コアは整形な執務空間がとれ、接続部にエキスパンションジョイント |
| コアの配置と環境 | 夏の熱負荷を減らすには東西面にコアを置いて東西の窓を減らす(南北面ではない)。天空率を使うと斜線制限に合わせて削らずにすむ場合がある。高層ビルのビル風は出隅を曲面にし、常緑の高木を植えて弱める。セキュリティはレベルの低い所から高い所へ |
| エレベーター・避難 | コンベンショナルゾーニングは建物をゾーンに分けてゾーンごとにエレベーター群を割り当てる(2階建ての籠で奇数階・偶数階を運ぶのはダブルデッキ)。非常用エレベーターは荷物用と兼用しない(乗降ロビーは特別避難階段の付室と兼用できる)。避難は廊下(第1次安全区画)→ 付室(第2次)→ 特別避難階段。直通階段が1か所なら離れた位置に退避区画 |
| 執務空間 | パソコンの作業ではディスプレイ面の鉛直面照度を高くしすぎず、書類・キーボード上は300lx以上(厚生労働省のガイドライン)。ABW は業務に合わせて働く場所を選ぶ働き方 |
| 事例 | ジョンソン・ワックス・ビル(ライト)は樹木状の柱と天窓。フォード財団本部ビルは植栽のアトリウムを執務空間が L字に囲む。丸の内ビルディングのアトリウムは低層部(高層階の中央にはない)。ROKI Global Innovation Center は階段状のワンルーム |
✏️ 過去問:事務所ビル(10年で18肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:事務所ビルの平面計画・配置計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
基準階の平面形状は、南北面にコアを配置することで南北面の窓を減らし、東西面に開口部を設けることで、夏期の熱負荷の影響を軽減させた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7 選択肢2
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夏の熱負荷を減らすには、朝夕に低い角度から日射が入る東西面にコアを配置して東西の窓を減らすのが有効。南北面にコアを置いて南北の窓を減らし、東西面に開口部を設けると、東西からの日射で熱負荷がかえって大きくなる。
問題:30階建ての事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
基準階の平面計画において、南北面にコアを配置して窓を減らすことで、熱負荷の影響を軽減した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7 選択肢1
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夏の熱負荷を減らすには、朝夕に低い角度から日射が入る東西面にコアを配置して東西の窓を減らすのが有効。南北面にコアを置くのは不適当(公式の正答)。
問題:事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高層事務所ビルにおいて、基準階の平面寸法を45m×80mとしたので、フレキシビリティや面積効率を高めるため、センターコアタイプとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢1
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基準階が45m×80mのような大きな平面では、コアを中央にまとめるセンターコアタイプにすると、まわりの執務スペースを広く使え、面積効率やフレキシビリティを高めやすい。
問題:事務所ビルの平面計画・配置計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
一つの階を分割して貸し出すことを想定した場合、両端コアタイプを採用するとレンタブル比が低下するおそれがあったので、共用廊下、エレベーター、避難階段、トイレ等の共用部分を集約したセンターコアタイプとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7 選択肢3
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一つの階を分けて貸す場合は、共用廊下・エレベーター・階段・トイレなどの共用部分をまとめたセンターコアタイプにすると、貸せる面積の割合(レンタブル比)を高くしやすい。
問題:事務所ビルの平面計画・配置計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
斜線制限の規定を適用せずに天空率を用いることで、基準階の合理化、床面積と地上部分の空地の確保を実現した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7 選択肢1
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天空率を使うと、斜線制限(道路斜線・隣地斜線など)に合わせて建物を削らなくてよい場合があるので、基準階の形を整えたり、床面積と地上の空地を確保したりしやすくなる(建築基準法 第56条第7項)。
問題:商業建築物等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高層事務所ビルにおいて、ビル風対策のため、建築物の外壁の出隅部分を曲面にするほか、クスノキやシラカシ等の常緑樹の高木を建築物の外周部に植栽した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢4
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高層の建物のビル風(強い風)を弱めるには、外壁の出隅を曲面にしたり面取りしたりするほか、一年中葉のある常緑の高木(クスノキ・シラカシなど)を建物の周りに植えるのが有効。
問題:事務所ビルの平面計画・配置計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
公道から敷地内や建築物内、事務室等への動線は、セキュリティレベルの低いほうから高いほうへと連続させた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7 選択肢4
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セキュリティの計画では、公道 → 敷地 → 建物 → 事務室のように、だれでも入れる所から、限られた人しか入れない所へ、レベルを段階的に上げていく。
問題:商業建築物等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
事務所ビルにおいて、2階建てのエレベーター籠によって奇数階と偶数階と同時に乗客の輸送が可能なコンベンショナルゾーニング方式を採用し、建築面積に占めるエレベーターの割合を減らした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢4
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籠を2階建てにして、奇数階と偶数階の乗客を同時に運ぶのは、ダブルデッキエレベーター。コンベンショナルゾーニング方式は、建物を低層・中層・高層などのゾーンに分け、ゾーンごとにエレベーター群を割り当てる方式で、説明が合わない。
問題:30階建ての事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
エレベーターの運行方式は、建築物を10層ごとに三つのゾーンに分割して各ゾーンにエレベーター群を割り当てるコンベンショナルゾーニング方式とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7 選択肢3
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30階建ての建物を10層ごとに3つのゾーンに分け、ゾーンごとにエレベーター群を割り当てるのは、コンベンショナルゾーニング方式。
問題:30階建ての事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
非常用エレベーターは荷物用エレベーターと兼用することとし、その乗降ロビーは特別避難階段の付室と兼用する計画とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7 選択肢4
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非常用エレベーターは、消防隊が消火・救助に使う人を乗せるエレベーターで、ふだんは乗用や人荷用として使えるが、専ら荷物を運ぶための荷物用エレベーター(荷扱者・運転者以外は乗れないもの)と兼用することは不適当。この肢も公式の別紙で正答とされた。なお、乗降ロビーを特別避難階段の付室と兼用することは認められている。
問題:30階建ての事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
防災計画上の避難経路は、日常動線に配慮し、第1次安全区画である廊下から第2次安全区画である特別避難階段の付室を通じて、特別避難階段に避難できるように計画した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7 選択肢2
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避難経路は、ふだん使う動線と同じ向きに、第1次安全区画(廊下)→ 第2次安全区画(特別避難階段の付室)→ 特別避難階段と、だんだん安全な区画へ移れるように計画する。
問題:事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
直通階段が1か所のみの賃貸事務所ビルの改修において、直通階段と離れた位置に外部から救出可能な開口部がある退避区画を設けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢3
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直通階段が1か所しかない建物では、階段が使えなくなったときに備えて、階段から離れた位置に、外から救出できる開口部のある退避区画を設けると安全性が高まる。
問題:事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
パソコンを使った作業の多い執務空間の照明計画において、ディスプレイ面の文字や図の見やすさを考慮し、鉛直面照度を水平面照度より高くした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢4
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パソコンを使う作業(情報機器作業)では、ディスプレイ面に光が強く当たると、画面への映り込みやまぶしさで文字が見にくくなるので、ディスプレイ面の鉛直面照度は高くしすぎないようにし、書類やキーボードの上(水平面)の照度を確保する(厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」〔令和3年12月改正〕:書類上・キーボード上の照度は300lx以上、画面の明るさと周りの明るさの差はなるべく小さく)。鉛直面照度を水平面照度より高くするのは不適当。
問題:事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
事務所内だけでなく事務所外も含めて、業務内容や気分に合わせて自由に働く場所を選択できる働き方「ABW(Activity Based Working)」を導入し、事務所内には多様な場所を計画した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢2
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ABW(Activity Based Working)は、業務の内容や気分に合わせて、事務所の内外で働く場所を自由に選ぶ働き方。事務所の中には集中席・打合せスペースなど多様な場所を用意する。
問題:事務所ビルに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ジョンソン・ワックス・ビル(アメリカ、1936年)の2層吹抜けの執務スペースでは、天井付近が広がった樹木状の柱や柱頭まわりの天窓、ハイサイドライトによって、内部に自然を再現している。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢1
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ジョンソン・ワックス・ビル(フランク・ロイド・ライト)の大執務室は、上に向かって広がる樹木のような柱と、柱頭の間の天窓・ハイサイドライトで、内部に森のような空間をつくっている。
問題:事務所ビルに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
フォード財団本部ビル(アメリカ、1967年)は、ビル内部に豊かな植栽が施されたアトリウムをもち、各フロアの執務スペースはアトリウムをL字型に囲むように配置されている。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢2
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フォード財団本部ビル(ケヴィン・ローチ、ジョン・ディンケルー)は、植栽豊かなアトリウムをもち、執務スペースがアトリウムをL字形に囲んでいる。
問題:事務所ビルに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
丸の内ビルディング(東京都、2002年)の高層階のオフィスゾーンは、中央にアトリウムを設け、事務室沿いの廊下をアトリウムに面して配置しており、その廊下から建築物のどこの位置に自分がいるのかを把握することができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢3
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丸の内ビルディング(2002年)は、低層部の商業ゾーンに吹抜けのアトリウム(マルキューブ)を設けた超高層ビルで、高層階のオフィスゾーンには中央のアトリウムはない。高層階の中央にアトリウムを設け、廊下をアトリウムに面して配置したという説明は合わない。
問題:事務所ビルに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ROKI Global Innovation Center (静岡県、2013年)は、執務スペースが階段状に積層する立体的なワンルーム空間に、ガラスをはめこんだ木と鉄のハイブリッドトラスの屋根をかけ、自然光を通すフィルターを使用した天幕を設けている。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢4
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ROKI Global Innovation Center(小堀哲夫)は、階段状に積み重なる立体的なワンルームの執務空間に、木と鉄のハイブリッドトラスの屋根を架け、自然光をやわらげる天幕を設けている。
✏️ 過去問:事務所ビルのコアの型(組合せの問題)(10年で1問)
コアの型ごとに、面積効率・二方向避難・構造(ねじれ)の得意・不得意を確かめます。
平成30年 No.5事務所ビルのコアの型と特徴(センターコア・両端コア・片コア・外コア)
事務所ビルにおけるコアの型とその一般的な特徴について、次の組合せのうち、最も不適当なものはどれか。なお、コアの型に示す図は平面略図であり、■はコアを示す。
図を押すと大きく表示します
コアの型 一般的な特徴 1. センターコア 面積効率がよく、大きな床面積の場合に適しているが、二方向避難の計画が難しい。 2. 両端コア 二方向避難の計画はしやすいが、フロアを分割する場合には廊下が必要となるため面積効率が低下する。 3. 片コア(偏心コア) 共用部の管理がしやすく、高層建築物に適しているが、二方向避難の計画が難しい。 4. 外コア(分離コア) 整形な執務空間を確保することができるが、執務空間とコアとの接続部でエキスパンションジョイントを設ける等の検討が必要である。 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.5
▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
センターコアは、平面の中央にコアをまとめるので、周りを執務空間にでき、面積効率がよく大規模・高層の事務所に向く。階段もコアにまとまるため、二つの階段を十分に離す二方向避難の計画には工夫がいる。
両端コアは、平面の両端に階段などを置くので二方向避難の計画がしやすい。フロアを複数のテナントに分けると、両端のコアを結ぶ廊下が必要になり面積効率が下がる。
片コア(偏心コア)は、コアが平面の片側に寄るため、地震のときに建物がねじれやすく、構造的に高層建築物には不利(中小規模の事務所向き)。共用部の管理がしやすい点や、二方向避難の計画が難しい点は正しい。
外コア(分離コア)は、コアを執務空間の外に出すので、柱や壁のない整形な執務空間をとれる。執務空間とコアは揺れ方が違うので、接続部にエキスパンションジョイントを設けるなどの検討が必要。
🎭 商業施設・宿泊施設・劇場
📖 商業施設・宿泊施設・劇場
商業施設・宿泊施設・劇場は、利用者の安全と使いやすさ、劇場の舞台と客席の形式が問われます。10年で4回正答になっています。
| 施設 | ポイント |
|---|---|
| 商業施設 | 階段室の出入口は階段の幅より狭くして人の流れを絞る。駐車場の入口と出口は離し、左折入庫・左折出庫。車椅子使用者用駐車スペースの路面を青く塗る。全館避難安全検証法の大臣認定ルートは、区画を変えると認定の取り直しが要ることがある。防災センターは屋外と非常用エレベーターから近く |
| 宿泊施設 | 非常用エレベーターを人荷用のサービス用エレベーターとして使える(近くにリネン室)。車椅子使用者用客室のベッドサイドキャビネットは床に固定しない(高さはマットレス上面より10cm程度高く) |
| 劇場の舞台 | 上手は客席から見て右、下手は左。プロセニアム形式は主舞台のまわりに後舞台・上手側舞台・下手側舞台。フライズは吊物を収める舞台上部の空間。搬出入のサービスヤードは天井高5m以上(ウィング車)。能舞台の橋掛りは後座から鏡の間への廊下で、能楽堂は3方向から見る。歌舞伎の本花道は下手側(上手側は仮花道)。グローブ座は客席に張り出した舞台(プロセニアムではない)。ワインヤード型(コンサートホール)は舞台を段々の客席で囲む |
| 劇場の客席 | もぎりの後のホワイエは十分な広さ。エントランスから段階的に暗くし、客席は赤を基調にすると暗さに慣れやすい。車椅子使用者用客席はサイトラインを確保し、異なる階・位置に分散 |
✏️ 過去問:商業施設・宿泊施設・劇場(10年で19肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:商業建築物等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
大規模店舗において、竣工後に短期間で容易にテナントの入れ替えや区画変更ができるよう、全館避難安全検証法の性能設計のうち国土交通大臣の個別認定による安全検証を行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢1
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国土交通大臣の個別の認定による安全検証(全館避難安全検証法の大臣認定ルート)は、認定を受けた計画に合わせて安全性を確かめるものなので、テナントの入れ替えや区画の変更で計画が変わると、認定の取り直しが必要になることがある。短期間で容易に区画を変えるための方法としては不適当。
問題:商業建築物等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
大規模店舗において、避難時に利用する階段室への出入口の有効幅員は、流動係数を考慮して、階段の有効幅員よりも狭くした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢1
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避難時は、階段室の出入口で人の流れを絞ると、階段の中に人が入りすぎず、階段での混雑や転倒を防げる。流動係数(単位幅・単位時間に通れる人数)を考えて、出入口の幅を階段の幅より狭くすることがある。
問題:商業建築物等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
大規模店舗において、同じ道路に面した駐車場の入口と出口とを、10m離して設けたうえで、左折入庫・左折出庫となるようにした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢2
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大規模な駐車場では、同じ道路に面した入口と出口を離し(10m以上程度)、左折で入って左折で出る計画にすると、道路の交通を妨げにくい。
問題:商業建築物等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
百貨店において、駐車場の適正利用を図るため、駐車場内の一般駐車スペースと区別がつくように車椅子使用者用駐車スペースの路面を青色に塗装してゾーン分けを行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢3
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車椅子使用者用駐車スペースの路面を青色などに塗り分けると、一般のスペースと区別しやすくなり、不適正な駐車を減らすのに役立つ。
問題:商業施設等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
大規模複合施設における防災センターは、消防隊が屋外からアクセスしやすく、かつ、非常用エレベーターにアクセスしやすい位置に配置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢1
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防災センターは、火災のときに消防隊が活動の拠点にするので、屋外から入りやすく、非常用エレベーターにも行きやすい位置に設ける。
問題:商業施設等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ビジネスホテルにおける車椅子使用者用客室のベッドサイドキャビネットは、床に固定し、高さをベッドのマットレス上面より高い位置となるようにした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢2
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建築設計標準では、車椅子使用者用客室のベッドサイドキャビネットは、客室内のレイアウトを変えられるよう床に固定することは避けるとしている(11.2.3.8.2。高さはマットレス上面より10cm程度高くするのが望ましい)。床に固定するのは不適当。
問題:商業施設等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高層ホテルにおける非常用エレベーターは、その近くにリネン室等のサービス諸室を配置し、サービス用エレベーターとしても利用することとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢3
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非常用エレベーターは、ふだんは乗用や人荷用として使うことができる。ホテルでは、近くにリネン室などのサービス諸室を置き、サービス用エレベーターとして使う計画が多い。
問題:商業施設等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
プロセニアムステージ形式の劇場における副舞台は、後舞台のほか、客席から見て主舞台の右側に上手側舞台、左側に下手側舞台を配置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢4
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舞台の上手(かみて)は客席から見て右側、下手(しもて)は左側。プロセニアム形式の劇場では、主舞台のまわりに後舞台・上手側舞台・下手側舞台などの副舞台を設け、場面転換に使う。
問題:劇場・舞台に関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。
プロセニアムステージ形式の劇場におけるフライズ(フライロフト)とは、幕や舞台照明等の吊物が収納された、舞台上部に設けられた空間のことである。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.17 選択肢2
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問題:劇場に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
搬出入のためのサービスヤードにおいて、ウィング式の大型トラックが停車するスペースの、床から天井までの高さは5m以上とすることが望ましい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢3
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ウィング式の大型トラックは、荷台の側面を跳ね上げて荷を出し入れするので、停車スペースの床から天井までの高さは5m以上とすることが望ましい。
問題:劇場・舞台に関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。
能舞台における橋掛りとは、本舞台の後座から鏡の間に続く廊下のことであり、出演者の入退場だけでなく、演技・演出上の重要な場所である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.17 選択肢3
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能舞台の橋掛りは、本舞台の後座から鏡の間(楽屋)に続く廊下状の部分で、出演者の出入りだけでなく、演技にも使われる大切な場所。
問題:劇場に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
能楽堂は、一般に、「本舞台」、「後座」、「地謡座」及び「橋掛り」から成り立つ舞台と、その舞台を3方向から眺める客席をもつ空間である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢1
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問題:劇場・舞台に関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。
歌舞伎劇場における本花道とは、観客席を上手側で縦に貫く通路舞台のことであり、客席の中を通って舞台に出入りできる歌舞伎独特の演技空間である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.17 選択肢4
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歌舞伎劇場の本花道は、下手側(客席から見て左側)の客席を縦に貫く通路状の舞台。上手側に設けるものは仮花道という。
問題:劇場に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1997年に復元されたロンドンのシェークスピア劇場(グローブ座)は、観客と舞台との一体感を得られやすいプロセニアム形式の劇場である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢2
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1997年に復元されたロンドンのグローブ座(シェークスピア劇場)は、客席の中に舞台が張り出し、観客が舞台を3方向から囲むオープンステージ(張り出し舞台)形式の劇場。プロセニアム形式は、額縁状の開口で舞台と客席を分ける形式。
問題:劇場・舞台に関する用語の説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。
コンサートホールにおけるワインヤード型とは、舞台を取り囲むように段差をつけて客席が配置されたホール形式のことである。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.17 選択肢1
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ワインヤード型は、ぶどう畑の段々のように、舞台を取り囲んで段差のある客席のブロックを配置したコンサートホールの形式(ベルリン・フィルハーモニーなど)。
問題:建築計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
劇場において、もぎり(チケットチェック)の後に配置されるホワイエは、観客の開演待ちや幕間の休憩時における集中的利用に対応できるよう、十分な広さを確保した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.7 選択肢3
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ホワイエは、もぎり(チケットの確認)を過ぎた後の、開演前や幕間に観客が過ごす広間。開演前や休憩時に一度に人が集まるので、十分な広さが必要。
問題:商業建築物等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
劇場において、エントランスホールから客席までのアプローチを十分に確保したうえで、段階的に暗くし、暗さに目が慣れるのを早めるため、客席空間は赤色を基調とした内装とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢2
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明るい所から暗い所に入ると、目が暗さに慣れる(暗順応)までに時間がかかるので、エントランスから客席へ段階的に暗くする。暗い所で働く目の細胞(桿体)は赤い光をほとんど感じないので、赤色を基調とした客席は暗さに慣れるのを妨げにくい。また、暗い所では赤色は暗く見える(プルキンエ現象)ので、照明を落とすと客席が暗く沈み、舞台に集中しやすい。
問題:商業建築物等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
劇場において、車椅子使用者用客席は、劇場の舞台の先端から車椅子使用者の眼高までのサイトラインの確保を基本とし、異なる階・異なる水平位置に分散して配置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢3
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車椅子使用者用客席は、舞台の先端などが見えるサイトライン(視線)を確保し、異なる階・異なる位置に分散して配置する(選べる客席を増やす)。
問題:劇場に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
車椅子使用者用の客席は、車椅子使用者が選択できるように、2箇所以上の異なる位置に分散して設けることが望ましい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢4
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🪧 高層建築物の防災・サイン・用語
📖 防災・サイン・用語
高層建築物の防災・サイン・用語は、数値と言葉の意味が問われます。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 高層建築物の防災 | 非常用エレベーターの乗降ロビーは1基につき10㎡以上(建築基準法施行令 第129条の13の3第3項第七号)。片寄せコアは避難上不利な点が多い。出火の危険が高い部分を区画する。屋上の緊急離着陸場は救助と消防隊の進入に |
| サイン | 位置・誘導・案内・規制などの種別。黄と白、赤と緑の組合せは避ける。1m 程度から見るサインの中心は、立位と車椅子の目の高さの間の130cm程度。離れた所から見上げるサインは仰角10度程度まで |
| 用語 | BEMS は建物のエネルギーの計測・監視・制御の管理システム(二重ガラスの間に空気を通すのはエアフローウィンドウ)。POE は入居後評価。OPAC はオンラインの蔵書目録。BDS は本の無断持ち出しを防ぐ装置 |
✏️ 過去問:高層建築物の防災・サイン(10年で8肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:大規模で高層の事務所ビルの防災計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
非常用エレベーターの乗降ロビーは、消防隊が消火活動拠点として利用するため、その面積は、非常用エレベーター1台につき15㎡以上と定められている。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢1
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非常用エレベーターの乗降ロビーの床面積は、非常用エレベーター1基について10㎡以上(建築基準法施行令 第129条の13の3第3項第七号)。15㎡以上ではない。
問題:大規模で高層の事務所ビルの防災計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
エレベーター、階段等を含むコアの配置のうち片寄せタイプについては、一般に、避難上不利な点が多く、その採用に当たっては、シミュレーションや実験等により安全性を確認することが望ましい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢2
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コアを片側に寄せた片寄せタイプは、避難の方向が偏り二方向避難がとりにくいなど避難上不利な点が多いので、採用するときはシミュレーションなどで安全性を確かめるのが望ましい。
問題:大規模で高層の事務所ビルの防災計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
火災の拡大を防止するためには、出火の可能性が高いエリア(部分)に、防火上有効な区画を設けるとともに、初期消火設備の設置や不燃性のある建築材料を使用することが求められる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢3
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火災の拡大を防ぐには、出火の危険が高い部分を防火上有効に区画し、初期消火の設備を設け、燃えにくい建築材料を使う。
問題:大規模で高層の事務所ビルの防災計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
屋上に緊急離着陸場を設けた場合、そのスペースは、在館者の救助に使用されるとともに消防隊の突入時にも利用される。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢4
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屋上の緊急離着陸場(ヘリコプター)は、在館者の救助に使うとともに、消防隊が上から進入するときにも使われる。
問題:建築物に設けるサインの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
サインの種別には、場所の名称を示す「位置サイン」、特定の場所への方角を矢印表示等で示す「誘導サイン」、利用者が行動を選択するために必要な情報を提供する「案内サイン」等がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢1
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サインには、場所の名称を示す「位置サイン」、矢印などで方向を示す「誘導サイン」、地図などで全体を知らせる「案内サイン」、禁止などを示す「規制サイン」などの種別がある。
問題:建築物に設けるサインの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
サインの色彩は、高齢者、弱視者、色覚障がい者等に配慮して、「黄と白」、「赤と緑」等の色の組合せを用いないことが望ましい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢2
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「黄と白」「赤と緑」の組合せは、高齢者(水晶体の黄変)・弱視者・色覚障がい者などには区別しにくいので、避けるのが望ましい。
問題:建築物に設けるサインの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
視距離1mから視認するサインの計画において、一般に、立位の利用者と車椅子を使用する利用者の双方に配慮して、床面からサイン表示面の中心までの高さを150cmとすることが望ましい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢3
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視距離1m程度から見る近距離のサインは、立位の人と車椅子使用者の双方が見やすいよう、表示面の中心を、立位の人の目の高さ(150cm程度)と車椅子使用者の目の高さ(110〜120cm程度)の間の床から130cm程度にするのが目安。150cmでは車椅子使用者には高すぎる(建築設計標準 2.14 G も、目線の低い車椅子使用者にも見やすい高さとするのが望ましいとしている)。
問題:建築物に設けるサインの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
視距離10mから視認するサインの計画において、サインの設置位置は仰角(水平からの見上げ角度)が10度を超えないようにすることが望ましい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14 選択肢4
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離れた位置から見上げるサインは、首を大きく上げなくても見えるよう、仰角が10度程度を超えないように設置位置を決める。
✏️ 過去問:計画の用語(組合せの問題)(10年で1問)
BEMS・POE・OPAC・BDS の略語を、正式な名前から意味を考えて確かめます。
令和4年 No.14用語と説明の組合せ(BEMS・POE・OPAC・BDS)
用語とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
用語 説明 1. BEMS
(Building and Energy Management System)二重のガラス間にブラインド等の遮光装置を設置し、空調空気を通すことで、ペリメーターゾーンの熱負荷を軽減するシステムのことである。 2. POE
(Post Occupancy Evaluation)建築物が建設され、その施設の使用者が入居してある程度の時間が経過した後、その施設を評価する、入居後評価のことである。 3. OPAC
(Online Public Access Catalog)電子情報化された蔵書目録であり、利用者が目的の書籍の収蔵場所等をパソコン上で検索できるシステムのことである。 4. BDS
(Book Detection System)図書館の出入口等に設置し、書籍等の館外への不正な持ち出し等を防ぐための資料管理システムのことである。 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅰ(計画)」No.14
▼ 解答・解説を見る(No.14)▲ 解答・解説を閉じる
BEMS(ビル・エネルギー管理システム)は、建物のエネルギーの使われ方を計測・監視し、空調・照明などの設備を制御してエネルギーを効率よく使うための管理システム。二重のガラスの間にブラインドを入れ、空調の空気を通してペリメーターゾーンの熱負荷を減らすのは、エアフローウィンドウなどの説明。
POE(入居後評価)は、建物ができて利用者が入居してしばらくたってから、その建物の使われ方や満足度などを評価すること。次の計画に生かす。
OPAC は、オンラインで公開された蔵書目録で、利用者がパソコンなどで本を検索し、収蔵場所などを調べられる。
BDS(ブックディテクションシステム)は、図書館の出入口などに設置し、貸出の手続きをしていない本の持ち出しを防ぐ装置。
まとめ:事務所・商業施設・宿泊施設・劇場で覚えておくこと
試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
ほかの分野の解説・年度別の過去問
一級建築士 建築計画の分野別の解説(17分野)の一覧です。
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