全25問の解答・解説
令和元年(2019年7月7日実施)の二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)全25問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。建築史・環境工学・各種建築物の計画・建築設備の4つの分野から出題されます。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和元年 二級建築士試験(学科)の概要
問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。
解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は平成31年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。
分野ごとの問題一覧
計画の25問は、毎年ほぼ同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
=その後の改正や基準の改定で、今の基準では答えが変わる問題
🏯 建築史(No.1〜No.2)
No.1日本の歴史的な建築物(清水寺・円覚寺舎利殿・鹿苑寺金閣・中尊寺金色堂・薬師寺東塔)
日本の歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1清水寺(京都府)は、急な崖に建っている本堂の前面の舞台を、長い束柱で支える懸造りの建築物である。2円覚寺舎利殿(神奈川県)は、部材が細い、組物が精密に細工されている、屋根の反りが強い等の禅宗様(唐様)の特徴をもった建築物である。3鹿苑寺金閣(京都府)は、最上層を禅宗様仏堂風の形式とし、二層を和様仏堂風、一層を住宅風とした建築物である。4中尊寺金色堂(岩手県)は、外観が総漆塗りの金箔押しで仕上げられた方三間の仏堂である。5薬師寺東塔(奈良県)は、各重に裳階が付いた本瓦葺きの五重塔である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.1
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清水寺本堂は、崖に張り出した舞台を長い束柱で支える懸造りの建築物。
円覚寺舎利殿は、細い部材、精密な組物(詰組)、強い屋根の反りなどをもつ禅宗様(唐様)の代表的な建築物。
鹿苑寺金閣は、一層を住宅風(寝殿造り風)、二層を和様仏堂風、最上層を禅宗様仏堂風とした建築物。
中尊寺金色堂は、外観を総漆塗りの金箔押しで仕上げた、方三間(正面・側面とも柱間が三つ)の仏堂。
薬師寺東塔は、各重に裳階が付いているため六重に見えるが、本体は三重塔。五重塔ではない。
No.2西洋の建築物の年代順(ハギア・ソフィア・ノートルダム・フィレンツェ大聖堂・サン・ピエトロ・大英博物館)
西洋建築史における建築物A~Eについて、建造された年代の古いものから新しいものへと並べた順序として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、( )内は、建築様式、所在地を示す。
A.ノートルダム大聖堂(ゴシック建築・パリ)B.大英博物館(ネオクラシシスム建築・ロンドン)C.サン・ピエトロ大聖堂(バロック建築・バチカン)D.フィレンツェ大聖堂(ルネサンス建築・フィレンツェ)E.ハギア・ソフィア(ビザンチン建築・イスタンブール)1A → E → C → D → B2E → A → D → C → B3C → E → D → B → A4E → C → D → A → B5D → E → C → B → A出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.2
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・E ハギア・ソフィア(ビザンチン建築):6世紀
・A ノートルダム大聖堂(ゴシック建築):12〜13世紀
・D フィレンツェ大聖堂(ルネサンス建築):13世紀末に着工し、15世紀にブルネレスキのドームが完成
・C サン・ピエトロ大聖堂(バロック建築):16〜17世紀
・B 大英博物館(ネオクラシシスム建築):19世紀
建築様式の移り変わり(ビザンチン→ゴシック→ルネサンス→バロック→ネオクラシシスム)の順番を覚えておけば解ける。
🌤️ 環境工学(No.3〜No.10)
No.3建築環境工学(容積比熱・照度・NC値・クロ値・照明器具の熱)
建築環境工学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1同じ体積の場合、容積比熱が大きい材料は、容積比熱が小さい材料に比べて、温めるのに多くの熱量を必要とする。2照度は、受照面における単位面積当たりに入射する光束である。3NC値は、室内騒音を評価する指標の一つである。4クロ(clo)値は、衣服の断熱性を表す指標であり、人の温冷感に影響する要素の一つである。5蛍光ランプなどの照明器具から発生する熱は、潜熱である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.3
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容積比熱は、体積1㎥の材料の温度を1K上げるのに必要な熱量。容積比熱が大きい材料ほど、温めるのに多くの熱量が必要。
照度は、受照面の単位面積当たりに入射する光束(単位はlx=lm/㎡)。
NC値は、周波数ごとの騒音の大きさから求める、室内騒音の評価の指標。数値が小さいほど静か。
クロ(clo)値は、衣服の断熱性(着衣量)を表す指標で、人の温冷感に影響する要素の一つ。
照明器具から出る熱は、室温を上げる顕熱。潜熱は、人体の発汗や調理の湯気など、水分の蒸発・凝縮にともなって出入りする熱。
No.4換気(必要換気量・開放型燃焼器具・温度差換気・第2種換気・一酸化炭素の許容値)
換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1居室の必要換気量は、一般に、居室内の二酸化炭素濃度の許容値を基準にして算出する。2開放型燃焼器具に対する必要換気量は、一般に、燃料消費量に対する理論廃ガス量の40倍である。32階建ての住宅において、屋内の温度よりも外気温が低い場合、下階には外気が入ってくる力が生じ、上階には屋内の空気が出ていく力が生じる。4第2種機械換気方式は、室内を負圧に維持することにより、周辺諸室への汚染空気の流出を防ぐものである。5居室内の一酸化炭素濃度の許容値は、一般に、0.001%(10 ppm)である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.4
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居室の必要換気量は、一般に、在室者の呼吸で出る二酸化炭素の濃度が許容値(0.1%=1,000ppm)を超えないように算出する。
開放型燃焼器具の必要換気量は、一般に、燃料消費量に対する理論廃ガス量の40倍とされる。
冬など外気温度が室内温度より低いときは、暖かい室内の空気が上の開口から出ていき、中性帯より下の開口から外気が流入する。
第2種機械換気(機械給気・自然排気)は、室内を正圧に保つので、周りの室から汚れた空気が入りにくい(手術室・クリーンルームなど)。室内を負圧に保って、汚染空気を周りの室へ出さないようにするのは第3種機械換気(便所・浴室など)。
居室の一酸化炭素濃度の許容値は、出題当時、0.001%(10ppm)とされていた(建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令第2条・建築基準法施行令第129条の2の6第3項の基準)。
一酸化炭素の含有率の基準は、建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令第2条が2022年4月1日から、建築基準法施行令第129条の2の5第3項(出題当時は第129条の2の6第3項)が2023年4月1日から、百万分の十(10ppm)から百万分の六(6ppm)以下に強化された。今の基準では、選択肢5の「一酸化炭素濃度の許容値は0.001%(10ppm)」も適当とはいえず、不適当なものは選択肢4と5の2つになる。
No.5伝熱(木材とグラスウールの熱伝導率・真空の中空層・コールドドラフト・白色ペイント・熱伝達抵抗)
伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1木材の熱伝導率は、一般に、グラスウールの3~4倍程度である。2中空層において、内部が真空であっても、放射によって熱移動が生じる。3窓付近に生じるコールドドラフトは、室内空気が窓のガラス面で冷やされることによって重くなり、床面に向けて降下する現象である。4白色ペイント塗りの壁においては、短波長放射である可視光線の反射率は低く、長波長放射である赤外線の反射率は高い。5壁体の屋外側表面の熱伝達抵抗は、一般に、室内側表面の熱伝達抵抗に比べて小さい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5
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木材の熱伝導率は0.12〜0.15W/(m・K)程度、グラスウールは0.04W/(m・K)前後で、木材はグラスウールの3〜4倍程度。
熱放射は電磁波で熱が伝わる現象なので、中空層の内部が真空でも、放射による熱移動は生じる。
コールドドラフトは、窓ガラスで冷やされて重くなった室内の空気が、床面に向かって降りてくる現象。
白色ペイントは、短波長の可視光線の反射率が高く、長波長の赤外線の反射率は低い(よく吸収し、よく放射する)。記述は反対。
屋外側の表面は風があるので熱伝達率が大きく、その逆数の熱伝達抵抗は、室内側の表面より小さい(屋外側0.04・室内側0.11㎡・K/W程度)。
No.6湿り空気(露点温度・相対湿度・乾湿球の温度差・絶対湿度・冷却と再加熱)
湿り空気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1絶対湿度が同じであれば、空気を加熱しても、露点温度は変化しない。2絶対湿度が同じであれば、空気を冷却すると、相対湿度は高くなる。3乾球温度が同じであれば、乾球温度と湿球温度との差が小さいほど、相対湿度は低くなる。4乾球温度が同じであれば、相対湿度が高くなると、絶対湿度も高くなる。5ある空気を露点温度以下に冷却した後、元の温度に加熱すると、相対湿度は低くなる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.6
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露点温度は、空気に含まれる水蒸気の量(絶対湿度)で決まる。絶対湿度が同じなら、加熱しても露点温度は変わらない。
絶対湿度が同じまま冷却すると、その温度で含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)が減るので、相対湿度は高くなる。
湿球温度は、湿った布から水が蒸発して熱が奪われる分だけ乾球温度より低くなる。空気が乾いているほど蒸発しやすく、差が大きくなる。乾球温度と湿球温度の差が小さいほど、相対湿度は高い。
乾球温度が同じなら、相対湿度が高いほど、空気に含まれる水蒸気の量(絶対湿度)も多い。
露点温度以下に冷却すると、水蒸気の一部が結露して空気から除かれる(絶対湿度が下がる)。元の温度に加熱すると、水蒸気の量が減った分だけ、相対湿度は元より低くなる。
No.7日照・日射(日射遮蔽係数・夏至の直達日射量・水平な庇・日照率・昼光率)
日照・日射に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1日射遮蔽係数が小さい窓ほど、日射の遮蔽効果が大きい。2北緯35度の地点において、快晴時の夏至の日の1日間の直達日射量は、東向き鉛直面より南向き鉛直面のほうが大きい。3北緯35度の地点において、開口部に水平な庇を設置する場合、夏期における日射の遮蔽効果は、西面より南面のほうが大きい。4日照率は、可照時間に対する日照時間の割合である。5昼光率は、全天空照度に対する、室内におけるある点の昼光による照度の割合である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.7
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日射遮蔽係数は、3mmの透明ガラスを1としたときの日射熱の入りやすさの割合。小さいほど日射を遮る効果が大きい。
夏至の日は、太陽が東寄りから昇って西寄りに沈み、南中時の高度も高いので、南向き鉛直面が受ける直達日射量は少ない。夏至の1日間の直達日射量は、東向き(西向き)鉛直面のほうが南向き鉛直面より大きい。
夏の南面は太陽高度が高いので、水平な庇で日射を遮りやすい。西面は太陽高度が低い日射が入るので、水平な庇では遮りにくい。
日照率は、可照時間(日の出から日の入りまで)に対する、実際に日が照った日照時間の割合。
昼光率は、全天空照度に対する、室内のある点の昼光による照度の割合。
No.8色彩(マンセル明度と反射率・面積効果・マンセル記号・純色・三原色)
色彩に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1マンセル表色系における明度は、物体表面の反射率の高低を表しており、明度5の反射率は約50%である。2床や壁などの色彩計画において、一般に、小さいカラーサンプルよりも実際に施工された大きな面のほうが、明度・彩度ともに高く見える。3マンセル表色系においては、有彩色を5R4/14のように表現し、5Rが色相、4が明度、14が彩度を示している。4各色相のうちで最も彩度の高い色を、一般に、純色といい、純色の彩度は色相や明度によって異なる。5光の色の三原色は赤、緑、青であり、物体表面の色の三原色はシアン、マゼンタ、イエローである。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.8
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マンセル表色系の明度と反射率は比例せず、反射率はおおむね明度×(明度−1)%で表される。明度5の反射率は約20%で、約50%ではない。
色は、面積が大きくなるほど明度・彩度ともに高く見える(面積効果)。小さいカラーサンプルで決めると、実際の壁や床は明るく鮮やかに見えることがある。
マンセル表色系では、有彩色を「色相 明度/彩度」で表す。5R4/14は、色相5R、明度4、彩度14。
各色相で最も彩度の高い色を純色といい、純色の彩度(最高彩度)は色相や明度によって異なる。
光の三原色は赤(R)・緑(G)・青(B)で、混ぜるほど明るくなる(加法混色)。色料の三原色はシアン・マゼンタ・イエローで、混ぜるほど暗くなる(減法混色)。
No.9音(耳の感度・残響時間・可聴範囲・透過損失・板振動型の吸音構造)
音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1同じ音圧レベルの音であっても、3,000~4,000 Hz程度の音が最も大きく聞こえる。2残響時間は、室容積に比例し、室内の総吸音力に反比例する。3人間の知覚可能な音の周波数の範囲は、一般に、20~20,000 Hzである。4壁体における遮音性能は、音響透過損失の値が大きいほど優れている。5板状材料と剛壁との間に空気層を設けた吸音構造は、一般に、低音域の吸音よりも高音域の吸音に効果がある。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.9
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人の耳は、3,000〜4,000Hz程度の音に最も敏感で、同じ音圧レベルでもこの範囲の音が最も大きく聞こえる。
セイビンの式では、残響時間は室容積に比例し、室内の総吸音力に反比例する。
人が聞くことができる音の周波数の範囲(可聴範囲)は、一般に20〜20,000Hz。
音響透過損失は、壁に入射した音と透過した音のレベルの差。値が大きいほど遮音性能が優れている。
板状材料と剛壁との間に空気層を設けた吸音構造は板振動型で、板と空気層が共振する低音域の吸音に効果がある。高音域の吸音に効果があるのは、グラスウールなどの多孔質材料。
No.10建築物の環境負荷(CASBEE・ヒートアイランド・暖房デグリーデー・ZEH・LCA)
建築物の環境負荷に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1CASBEE(建築環境総合性能評価システム)は、建築物の環境性能について、建築物における環境品質と省エネルギー性能の二つの指標により評価するものである。2大気中の二酸化炭素濃度の上昇は、ヒートアイランド現象の直接的な原因とはならない。3暖房デグリーデーは、ある地域の統計上の日平均外気温と暖房設定温度との差を暖房期間で積算したものであり、暖房エネルギー消費量の予測に使われる。4ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、断熱性能の向上や高効率設備・再生可能エネルギーの導入により、年間の一次エネルギー消費量の収支を0(ゼロ)とすることを目指した住宅である。5建築物におけるLCA(ライフサイクルアセスメント)は、建設から運用、解体に至る一連の過程で及ぼす様々な環境負荷を分析・評価することをいう。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.10
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CASBEEは、建築物の環境品質(Q)と環境負荷(L)の二つの指標から、環境性能効率(BEE=Q÷L)を求めて評価する。省エネルギー性能は環境負荷(L)の評価項目の一つで、二つの指標の一方ではない。
大気中の二酸化炭素濃度の上昇は、地球温暖化の原因。ヒートアイランド現象の直接の原因は、地表面の舗装化や人工排熱の増加、緑地の減少など。
暖房デグリーデーは、日平均外気温と暖房設定温度の差を暖房期間について合計したもので、寒い地域ほど大きく、暖房のエネルギー消費量の予測に使われる。
ZEHは、断熱性能の向上、高効率な設備、太陽光発電などの再生可能エネルギーにより、年間の一次エネルギー消費量の収支を0(ゼロ)にすることを目指した住宅。
LCA(ライフサイクルアセスメント)は、建設から運用、解体・廃棄までの一生を通じて、建築物が環境に与える負荷を分析・評価すること。
🏫 各種建築物の計画・建築生産(No.11〜No.18)
No.11高齢者・車椅子使用者に配慮した住宅(洗面器・浴室の排水溝・キッチンのクリアランス・足元灯・駐車スペース)
高齢者や身体障がい者等に配慮した一戸建て住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1車椅子使用者が利用する洗面器の上端の高さは、洗顔を考慮して、床面から750 mmとした。2浴室の出入口において、脱衣室との段差の解消と水仕舞を考慮して、グレーチングを用いた排水溝を設けた。3車椅子使用者が利用するキッチンカウンターの下部には、高さ400 mm、奥行450 mmのクリアランスを設けた。4階段の昇り口の側壁に設ける足元灯の高さは、昇り口の1段目の踏面から上方に300 mmとした。5車椅子使用者が利用する駐車場において、駐車スペースの幅は、乗降を考慮して、3.5 mとした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.11
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車椅子使用者が使う洗面器の上端の高さは、座ったまま顔を洗えるように750mm程度にする。
浴室の出入口にグレーチング(格子のふた)付きの排水溝を設けると、段差をなくしながら、脱衣室への水の流れ出しを防げる。
車椅子使用者が使うキッチンカウンターの下には、膝や足先が入るように、高さ600mm程度、奥行450mm程度のクリアランスが必要。高さ400mmでは膝が入らず、カウンターに近づけない。
階段の足元灯は、昇り口・降り口の1段目の踏面から上方300mm程度の高さに設けると、足元を照らしやすい。
車椅子使用者用の駐車スペースは、車の横で車椅子に乗り降りできるように、幅3.5m以上とする(不特定多数の人が使う駐車場の基準=バリアフリー法施行令第17条第2項第一号の350cm以上と同じ)。
バリアフリー法施行令 第17条第2項第一号(車椅子使用者用駐車施設の幅=不特定多数の人が使う駐車場の基準。住宅でも参考になる)
No.12集合住宅(フライングコリドー・可動家具・スケルトン・インフィル・メゾネット型・コーポラティブハウス)
集合住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1住戸の通風・採光やプライバシーを確保するために、共用廊下を住棟から離して設けるフライングコリドーとした。2住戸内の居室は、将来的な家族構成の変化に対応するために、可動家具を用いて室の大きさを変更できるようにした。3居住部分の内装仕上げや設備等を、入居者の希望に応じて、容易に改修・更新することができるスケルトン・インフィル住宅とした。4専用面積が小さい住戸で構成する集合住宅はメゾネット型とし、専用面積が大きい住戸で構成する集合住宅は階段室型とした。5住戸の自由な間取りを実現するために、住宅入居希望者が組合を作り、住宅の企画・設計から入居・管理までを運営していくコーポラティブハウスとした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.12
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フライングコリドーは、共用廊下を住棟から離して設ける形式で、住戸の通風・採光やプライバシーを確保しやすい。
可動家具で室の大きさを変えられるようにすると、家族構成の変化に対応しやすい。
スケルトン・インフィル住宅は、構造躯体(スケルトン)と内装・設備(インフィル)を分けて計画し、内装・設備を容易に改修・更新できるようにした住宅。
メゾネット型は、1住戸が2層以上にまたがり、住戸内に階段が必要になるので、専用面積が大きい住戸に向く。専用面積が小さい住戸では、階段の占める割合が大きくなり不利。
コーポラティブハウスは、入居希望者が組合を作り、企画・設計から入居・管理までを協力して進める集合住宅で、自由な間取りを実現しやすい。
No.13事務所ビル・商業建築(分離コア・座席の共用・駐車場の梁下・バーのカウンター・喫茶店の厨房)
事務所ビル、商業建築の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1コアプランの計画において、事務室の自由な執務空間を確保するため、コアを事務室から独立させた分離コア型とした。2事務室において、在席率が50~60%と想定されたので、個人専用の座席を設けず、在籍者が座席を共用し、スペースを効率的に利用するために、オフィスランドスケープ方式で計画した。3地下階に設ける自走式駐車場において、一般的な自動車の車高を考慮して、駐車スぺースの梁下の高さが2.3 mになるように計画した。4バーにおいて、カウンター内の床の高さは、客席の床の高さに比べて低くなるように計画した。5喫茶店において、厨房の床面積を延べ面積の15%で計画した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.13
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分離コア型は、コアを事務室から独立させる形式で、事務室に柱や壁の少ない自由な執務空間を確保しやすい。
在席率が低い(50〜60%)ときに、個人専用の座席を設けず、在籍者が座席を共用してスペースを効率よく使う方式はフリーアドレス方式。オフィスランドスケープは、固定の間仕切りを使わず、ローパーティション・家具・植物などで事務室をレイアウトする手法。
建築物である路外駐車場の駐車の部分のはり下の高さは2.1m以上、車路のはり下の高さは2.3m以上とされている(駐車場法施行令第8条第三号イ・第9条)。梁下2.3mは一般的な自動車の車高に対して適当。
バーでは、カウンター内の床を客席の床より低くして、立って働く人と、いすに座った客の目の高さを近づける。
喫茶店の厨房の床面積は、延べ面積の15〜20%程度が目安。
駐車場法施行令 第8条第三号イ(車路のはり下の高さ 2.3m以上)・第9条(駐車の用に供する部分のはり下の高さ 2.1m以上)
No.14教育施設等(図書館のレファレンスルーム・分館の配置・教室の色彩・幼稚園の保育室・保育所の便所)
教育施設等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1地域図書館において、新聞や雑誌などを気軽に読む空間として、レファレンスルームを設けた。2地域図書館の分館において、一般閲覧室と児童閲覧室とは分けて配置し、貸出しカウンターは共用とした。3中学校の教室において、「黒板や掲示板」と「その周辺の壁」との明度対比が大きくなり過ぎないように、色彩調整を行った。4幼稚園の保育室において、1人当たりの床面積は、5歳児学級用より3歳児学級用のほうを広くした。5保育所の幼児用便所は、見守りや指導をしやすくするため、保育室の近くに設けた。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.14
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新聞や雑誌などを気軽に読む空間はブラウジングルーム(ブラウジングコーナー)。レファレンスルームは、参考図書をそろえ、利用者の調べものの相談に応じる所。
地域図書館の分館では、一般閲覧室と児童閲覧室を分けて配置し、貸出しカウンターは共用として、少ない職員で運営できるようにする。
黒板や掲示板と周りの壁の明度の差が大きすぎると、目が疲れやすい。明度対比が大きくなり過ぎないように色を調整する。
年齢の低い幼児ほど、動きまわる広さや個別の対応が必要なので、1人当たりの床面積は3歳児学級用のほうを広くする。
保育所の幼児用便所は、保育士が見守りや指導をしやすいように、保育室の近くに設ける。
No.15文化施設(美術館の学習体験室・展示室の動線・劇場の下手・オープンステージ・博物館のならし室)
文化施設の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1美術館において、参加型企画に使用する学習体験室や講義室は、一般に、利用者がエントランスホールから展示室を通過せずに移動できる計画とする。2美術館の展示室は、一般に、来館者の逆戻りや交差が生じないように、一筆書きの動線計画とする。3劇場の舞台において、下手とは客席側から見て右側をいう。4劇場において、オープンステージ形式は、舞台と観客席が仕切られていないことから、演者と観客の一体感が生まれやすい。5博物館において、低湿収蔵庫や高湿収蔵庫を設ける場合は、ならし室を近接させ、収蔵物を仮収納できる計画とする。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.15
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学習体験室や講義室は、展示室を通らずにエントランスホールから行けるようにすると、展示を見ない利用や閉館後の利用にも対応しやすい。
美術館の展示室は、来館者が逆戻りしたり交差したりしないように、一筆書きの動線とするのが一般的。
劇場の舞台で、客席側から見て左側が下手(しもて)、右側が上手(かみて)。記述は反対。
オープンステージ形式は、舞台と客席の間に額縁(プロセニアム)のような仕切りがないので、演者と観客の一体感が生まれやすい。
低湿・高湿の収蔵庫に収蔵物を出し入れするときは、温湿度の急な変化を避けるために、ならし室で少しずつ環境に慣らす。ならし室は収蔵庫に近接させる。
No.16屋根伏図と屋根の名称の組合せ(切妻・寄棟・方形・入母屋・陸屋根)
屋根伏図A~Eとその屋根の名称との組合せとして、最も適当なものは、次のうちどれか。ただし、図中の矢印は屋根の流れ方向を示す。
図を押すと大きく表示します
A B C D E 1. 切妻屋根 入母屋屋根 寄棟屋根 方形屋根 陸屋根 2. 切妻屋根 寄棟屋根 方形屋根 入母屋屋根 陸屋根 3. 入母屋屋根 切妻屋根 陸屋根 寄棟屋根 方形屋根 4. 陸屋根 寄棟屋根 方形屋根 入母屋屋根 切妻屋根 5. 切妻屋根 入母屋屋根 陸屋根 寄棟屋根 方形屋根 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.16
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Bは入母屋屋根ではなく寄棟屋根。Cは寄棟屋根ではなく方形屋根、Dは方形屋根ではなく入母屋屋根。
Aは中央の棟から2方向に流れる切妻屋根、Bは棟の両端から隅棟が出て4方向に流れる寄棟屋根、Cは中心の1点から4方向に流れる方形屋根、Dは上部が切妻で下部が四方に流れる入母屋屋根、Eはパラペットに囲まれた勾配1/100の陸屋根で、すべて正しい。
Aは切妻屋根、Bは寄棟屋根、Cは方形屋根、Dは入母屋屋根、Eは陸屋根で、どれも合っていない。
Aは陸屋根ではなく切妻屋根、Eは切妻屋根ではなく陸屋根(B・C・Dは合っている)。
Bは入母屋屋根ではなく寄棟屋根、Cは陸屋根ではなく方形屋根、Dは寄棟屋根ではなく入母屋屋根、Eは方形屋根ではなく陸屋根。
No.17車椅子使用者に配慮した計画(水飲み器・コンセントの高さ・引き残し・建具枠のカバー・屋内傾斜路)
車椅子使用者に配慮した建築物の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1水飲み器は、操作部が手動式のものを採用した。2コンセントの中心高さは、抜き差しを考慮して、床面から250 mmとした。3引戸には、引手とドア枠の間に手が挟まれないように、引き残しを設けた。4建具枠には、車椅子のフットレストや車輪との接触によって傷がつくのを防ぐために、床面からの高さ350 mm程度まで金属板のカバーを設けた。5高低差170 mmの屋内傾斜路は、勾配を1/12とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.17
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水飲み器の操作部は、車椅子使用者でも使いやすい手動式(押しボタン・レバー)や、センサー式とする。
床面から250mmは低すぎて、車椅子に座ったままでは手が届きにくい。車椅子使用者に配慮したコンセントの中心高さは、床面から400mm程度とする。
引戸を開けたときに戸を全部引き込まず、引き残しを設けると、引手とドア枠の間に手が挟まれにくい。
建具枠の下部に、床面から350mm程度の高さまで金属板のカバー(キックプレート)を設けると、フットレストや車輪が当たっても傷つきにくい。
車椅子使用者が使う傾斜路の勾配は1/12以下(高さ16cm以下なら1/8以下)とされる(バリアフリー法施行令第18条第2項第四号ロ)。高低差170mmなので1/12は適当。
バリアフリー法施行令 第18条第2項第四号ロ(移動等円滑化経路の傾斜路の勾配)
No.18建築生産(カーテンウォール・枠組壁工法・プレカット・ボックスユニット・モデュラーコーディネーション)
建築生産に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1カーテンウォールは、建築物の外周に設けられた、荷重を支持しない壁のことである。2枠組壁工法(ツーバイフォー工法)は、北米において発展した木造建築の工法で、主に断面が2インチ×4インチの部材により構成される工法である。3プレカット方式は、従来、大工が行っていた木材の継手・仕口等の加工を、工場の機械によって行う方式である。4ボックスユニット構法は、建築物の一部又は全体を、空間を内包する大型の部品としてあらかじめ組み立てておく構法である。5モデュラーコーディネーションは、在来軸組工法において耐震性を向上させるために、壁をバランスよく配置することである。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.18
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カーテンウォールは、建築物の外周に設ける、荷重を負担しない(構造耐力を受け持たない)壁。
枠組壁工法(ツーバイフォー工法)は、北米で発展した工法で、主に断面が2インチ×4インチの製材で枠を組み、構造用合板などを打ち付けた壁・床で建物を支える。
プレカット方式は、継手・仕口などの加工を、大工の手ではなく工場の機械で行う方式。
ボックスユニット構法は、部屋などの空間を含む箱形の大型の部品を工場で組み立て、現場で据え付ける構法。
モデュラーコーディネーションは、基準となる寸法(モデュール)を用いて、建築物の各部や部品の寸法を調整すること(寸法調整)。耐震性のために壁をバランスよく配置することではない。
🔧 建築設備(No.19〜No.25)
No.19建築設備の用語の組合せ(頂部すき間・窒息作用・回転球体法・成績係数・BF方式)
建築設備に関する次の用語の組合せのうち、最も関係の少ないものはどれか。
1昇降機設備頂部すき間2消火設備窒息作用3避雷設備回転球体法4排水設備成績係数5ガス設備BF方式出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.19
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頂部すき間は、エレベーターのかごが最上階に止まったときの、かごの上部と昇降路の頂部(床や梁の下端)との間の距離で、昇降機設備の用語。
窒息作用は、不活性ガスや泡で燃焼面を覆うなどして酸素の供給を断ち、火を消す作用で、消火設備の用語。
回転球体法は、球体を転がして雷から保護される範囲を決める方法で、避雷設備の用語。
成績係数(COP)は、ヒートポンプや冷凍機の効率(消費エネルギーに対する冷暖房能力の比)を表す指標で、空気調和設備の用語。排水設備とは関係が少ない。
BF方式(バランス型)は、燃焼用の空気を屋外から取り入れ、燃焼排ガスを屋外に出す密閉式のガス機器の給排気方式で、ガス設備の用語。
No.20空気調和設備(ガスエンジンヒートポンプ・変風量方式・膨張タンク・ファンコイルとダクトの併用・ルームエアコン)
空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1暖房時において、ガスエンジンヒートポンプは、ヒートポンプ運転により得られる加熱量とエンジンの排熱量とを合わせて利用できる。2変風量単一ダクト方式は、低負荷時においては、必要換気量の確保と空気清浄度の維持が困難な場合がある。3密閉回路の冷温水配管系には、一般に、膨張タンクは不要である。4ファンコイルユニットと定風量単一ダクトとを併用した方式は、定風量単一ダクト方式に比べて、必要とするダクトスペースを小さくすることができる。5空気熱源ヒートポンプ方式のルームエアコンの暖房能力は、一般に、外気の温度が低くなるほど低下する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.20
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ガスエンジンヒートポンプ(GHP)は、暖房時に、ヒートポンプで得た熱に加えて、エンジンの排熱も利用できる。
変風量単一ダクト方式は、負荷が小さいときに送風量を絞るので、必要換気量の確保や空気清浄度の維持が難しくなる場合がある。
密閉回路の冷温水配管でも、水は温度によって体積が変わるので、その膨張・収縮を吸収するために膨張タンク(密閉式)が必要。
ファンコイルユニットで室内の負荷の一部を処理すると、ダクトで送る空気の量が減り、定風量単一ダクト方式よりダクトスペースを小さくできる。
空気熱源ヒートポンプは、外気から熱をくみ上げて暖房するので、外気温度が低くなるほど暖房能力が下がる。
No.21給排水衛生設備①(水道直結直圧方式・受水槽の水抜き管・ロータンク・バキュームブレーカ・排水立て管の管径)
給排水衛生設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1給水設備において、水道直結直圧方式は、水道直結増圧方式に比べて、維持管理がしやすい。2飲料水用の受水槽の水抜き管は、一般排水系統の配管等へ、排水口空間を介した間接排水とする。3ロータンク方式の大便器は、洗浄弁方式の大便器に比べて、給水管径を小さくすることができる。4バキュームブレーカは、逆サイホン作用により汚水が逆流することを防止するために、排水管に設けられる。5自然流下式の排水立て管の管径は、どの階においても、最下部の最も大きな排水負荷を負担する部分の管径と同一にする必要がある。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.21
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水道直結直圧方式は、水道本管の圧力だけで給水するので、ポンプや水槽がなく、増圧ポンプを使う水道直結増圧方式より維持管理がしやすい。
飲料水用の受水槽の水抜き管は、排水が逆流しないように、排水口空間を設けた間接排水とする。
ロータンク方式は、タンクにためた水で洗浄するので、瞬間的に多くの水を流す洗浄弁(フラッシュバルブ)方式より、給水管径を小さくできる。
バキュームブレーカは、給水管内が負圧になったときに空気を入れて、使った水(汚水)が給水管に逆流する(逆サイホン作用)のを防ぐ器具で、洗浄弁などの給水側に設ける。排水管に設けるものではない。
自然流下式の排水立て管は、どの階でも、最下部の最も大きな排水負荷を負担する部分と同じ管径とする(上の階で細くしない)。
No.22給排水衛生設備②(受水槽のマンホール・クロスコネクション・ガス給湯機の号数・ポンプ直送方式・排水横走管の勾配)
給排水衛生設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1飲料水用の受水槽に設ける保守点検のためのマンホールは、有効内径60 cm以上とする。2飲料水用の高置水槽から配管した給水管には、屋内消火栓の消火管を直接接続してはならない。3ガス瞬間式給湯機の20号は、1分間で20 l の水を20℃上昇させる能力を有することを示している。4給水設備におけるポンプ直送方式は、水の使用状況に応じて給水ポンプの運転台数や回転数の制御を行って給水する。5重力式の排水横主管や排水横枝管などの排水横走管には、管径に応じて1/50~1/200の勾配が必要である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.22
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飲料水用の受水槽には、保守点検のために、有効内径60cm以上のマンホールを設ける。
飲料水の給水管に、屋内消火栓など飲料水以外の管を直接つなぐとクロスコネクションになり、飲料水が汚染されるおそれがあるので禁止されている。
ガス瞬間式給湯機の号数は、水温を25℃上げた湯を1分間に出せる量(L)。20号は、1分間に20Lの水を25℃上昇させる能力を表す。
ポンプ直送方式は、水の使用量に応じて給水ポンプの運転台数や回転数を制御し、水槽を経ずに直接給水する方式。
重力式の排水横走管の勾配は、管径に応じて1/50〜1/200(管径が大きいほど緩い勾配)とする。
No.23電気設備(接地工事の種類・受電電圧・進相コンデンサ・単相3線式・分電盤の位置)
電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1接地工事の種類は、接地工事の施設方法、接地抵抗値及び接地線の太さに応じて、A種、B種、C種の3種類である。2建築物の受電電圧は、電気事業者から電気の供給を受ける場合、一般に、契約電力により決定される。3受変電設備における進相コンデンサは、主に、力率の改善を目的として使用される。4中小規模の事務所ビルにおいて、電灯・コンセント用幹線の電気方式には、一般に、単相3線式100 V/200 Vが用いられる。5分電盤の二次側配線距離が長くなると、電圧降下のため配線サイズを太くする必要があるので、分電盤は、電力負荷の中心に配置することが望ましい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.23
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接地工事の種類は、A種・B種・C種・D種の4種類(電気設備の技術基準の解釈第17条)。3種類ではない。
電気事業者から受電する電圧は、一般に契約電力で決まる(50kW未満は低圧、50kW以上2,000kW未満は高圧、2,000kW以上は特別高圧が目安)。
進相コンデンサは、モーターなどによる遅れ電流を打ち消して、力率を改善するために使う。
中小規模の事務所ビルの電灯・コンセント用の幹線には、一般に、100Vと200Vを同時に取り出せる単相3線式100V/200Vが用いられる。
分電盤から先の配線が長いと電圧降下が大きくなり、配線を太くする必要があるので、分電盤は電力負荷の中心近くに置くのが望ましい。
電気設備の技術基準の解釈 第17条(接地工事の種類及び施設方法)
No.24照明計画(逆2乗の法則・初期照度補正制御・照明率と室指数・昼光利用制御・人感センサー)
照明計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1点光源による直接照度は、光源からの距離の2乗に反比例する。2照明器具の初期照度補正制御を行うことは、明るさを一定に保つ効果はあるが、省エネルギー効果は低い。3照明率は、器具の配光や内装材の反射率が同じ場合、室指数が大きいほど高くなる。4昼光利用制御は、室内に入る自然光を利用して、照明器具の調光を行うものである。5給湯室に人感センサーと連動させた照明器具を採用することは、省エネルギー効果が期待できる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.24
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点光源による直接照度は、光源からの距離の2乗に反比例する(逆2乗の法則)。
照明は、使い始めの照度が高く、時間とともに下がるので、設計照度より明るめに設計される。初期照度補正制御は、使い始めの余分な明るさを調光で抑えるので、明るさを一定に保つとともに、省エネルギーの効果がある。
室指数は、室の形から決まる値で、間口や奥行が大きく天井が低い室ほど大きい。器具の配光や内装の反射率が同じなら、室指数が大きいほど照明率は高くなる。
昼光利用制御は、窓から入る自然光の分だけ、照明器具を調光して明るさを落とす制御。
給湯室のように使う時間が短い室に、人感センサーと連動させた照明を使うと、消し忘れを防げて省エネルギーになる。
No.25環境に配慮した設備計画(配電電圧・トップランナー変圧器・クールチューブ・全熱交換器・ソーラーチムニー)
環境に配慮した建築設備計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1電気設備において、配電線路における電力損失を低減するために、配電電圧を高めた。2受変電設備において、変換効率を高めるために、トップランナー仕様の変圧器を使用した。3空調負荷を低減するために、地中熱を利用したクールチューブを採用した。4外気負荷を低減するために、全熱交換型の換気設備を採用した。5居室の南側に付室を設け、そこで集めた熱を室内に循環する方式であるソーラーチムニー方式を採用した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.25
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同じ電力を送るとき、配電電圧を高めると電流が小さくなり、配電線路の電力損失(電流の2乗に比例)を減らせる。
トップランナー仕様の変圧器は、省エネ法のトップランナー基準を満たす高効率の変圧器で、損失が少なく変換効率が高い。
クールチューブは、地中に埋めた管に外気を通して、夏は冷やし冬は暖めてから取り入れる仕組みで、空調負荷を減らせる。
全熱交換型の換気設備は、排気の熱(顕熱と潜熱)を回収して給気に移すので、外気負荷を減らせる。
居室の南側の付室で集めた熱を室内に循環させるのは、付設温室(サンルーム)の方式。ソーラーチムニーは、日射で煙突状の空間の空気を暖め、その上昇気流(煙突効果)で室内の自然換気を促す仕組み。
令和元年の合格基準点(学科の試験)
配点は各問題1点(各科目25点・合計100点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。
| 学科Ⅰ 計画 | 学科Ⅱ 法規 | 学科Ⅲ 構造 | 学科Ⅳ 施工 | 総得点 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 合格基準点 | 13点 | 13点 | 13点 | 13点 | 60点 |
出典:建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」
令和元年の計画の基準点は13点でした。計画は法令集を使えない科目で、建築史・環境工学・各種建築物の計画・建築設備と範囲が広いので、毎年ほぼ同じ順番で出る分野ごとに、過去問で正誤の理由まで説明できるようにしておくと安心です。
ほかの年度・ほかの科目の過去問
この記事の問題文と図は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和元年 二級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。
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