全25問の解答・解説
令和2年(2020年7月5日実施)の二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)全25問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。施工計画と法令・躯体工事・仕上げ工事・積算と契約などの分野から出題されます。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和2年 二級建築士試験(学科)の概要
問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。
解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は令和2年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。
分野ごとの問題一覧
施工の25問は、毎年ほぼ同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
📋 施工計画・法令(No.1〜No.5)
No.1ネットワーク工程表(最短日数・クリティカルパス・作業日数の増減)
下に示すネットワーク工程表に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
図を押すと大きく表示します 1この工事全体は、最短14日で終了する。2C作業の所要日数を2日短縮すると、この工事全体の作業日数は、1日の短縮となる。3E作業の所要日数を1日延長すると、この工事全体の作業日数は、1日の延長となる。4F作業の所要日数を1日短縮すると、この工事全体の作業日数は、1日の短縮となる。5G作業の所要日数を1日延長しても、この工事全体の作業日数は、変わらない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.1
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各結合点の最も早い時刻を順に求めると、A(2日)→C(4日)で6日目、ダミーを通ってD(2日)で8日目、F(4日)で12日目、H(2日)で14日となる。最短14日で、クリティカルパスはA→C→ダミー→D→F→H。
Cを2日短縮して2日にすると、B側(2+3=5日)がDの開始を決めるようになり、Dの終了が7日目、Fの終了が11日目、全体は13日。2日短縮しても、全体は1日の短縮にとどまる。
Eの経路(A→C→E→G)は、Eの終了が7日目だが、Gの開始はダミーを通ってDの終了(8日目)を待つので、Eには1日の余裕がある。Eを1日延長して2日にしても、Eの終了は8日目でGの開始は変わらず、全体は14日のまま延長しない。
Fはクリティカルパス上の作業。Fを1日短縮して3日にすると、Fの終了が11日目となり、Gの経路(8+3=11日目)と並んで、全体は13日(1日の短縮)。
Gの経路は、Gの開始が8日目、終了が11日目で、Fの経路(12日目)より1日早い。Gを1日延長しても終了は12日目で、全体は14日のまま変わらない。
No.2届・報告・申請書と提出先(クレーン設置届・特定元方事業者・特殊車両通行・道路使用・危険物貯蔵所)
建築工事に関する届・報告・申請書とその提出先との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1クレーン設置届労働基準監督署長2特定元方事業者の事業開始報告労働基準監督署長3特殊車両通行許可申請書道路管理者4道路使用許可申請書警察署長5危険物貯蔵所設置許可申請書消防署長出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.2
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クレーン設置届は、所轄労働基準監督署長に提出する(クレーン等安全規則第5条)。
特定元方事業者の事業開始報告は、所轄労働基準監督署長に提出する(労働安全衛生規則第664条)。
重さ・大きさが制限を超える特殊車両の通行許可は、道路管理者に申請する(道路法第47条の2)。
道路で工事や作業をするための道路使用許可は、所轄警察署長に申請する(道路交通法第77条第1項)。
危険物の貯蔵所を設置するときは、消防本部及び消防署を置く市町村の区域では市町村長、それ以外では都道府県知事の許可を受ける(消防法第11条第1項)。消防署長ではない。
クレーン等安全規則 第5条、労働安全衛生規則 第664条、道路法 第47条の2、道路交通法 第77条第1項、消防法 第11条第1項
No.3作業主任者の選任(木造の組立て・鉄骨の組立て・枠組足場・コンクリート造の解体・地山の掘削)
工事現場における次の作業のうち、「労働安全衛生法」上、所定の作業主任者を選任しなければならないものはどれか。ただし、いずれの作業も火薬、石綿などの取扱いはないものとする。
1軒の高さが5.0 mの木造の建築物における構造部材の組立て作業2高さが4.5 mの鉄骨造の建築物における骨組みの組立て作業3高さが3.6 mの枠組足場の組立て作業4高さが3.0 mのコンクリート造の工作物の解体作業5掘削面の高さが1.8 mの地山の掘削作業出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.3
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軒の高さが5m以上の木造建築物の構造部材の組立て作業には、木造建築物の組立て等作業主任者を選任する(労働安全衛生法施行令第6条第十五号の四)。5.0mは「5m以上」に当たる。
建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者が必要なのは、高さ5m以上の金属製の骨組み(同条第十五号の二)。4.5mは当たらない。
足場の組立て等作業主任者が必要なのは、つり足場・張出し足場か、高さ5m以上の足場(同条第十五号)。3.6mは当たらない。
コンクリート造の工作物の解体等作業主任者が必要なのは、高さ5m以上の工作物(同条第十五号の五)。3.0mは当たらない。
地山の掘削作業主任者が必要なのは、掘削面の高さが2m以上の地山の掘削(同条第九号)。1.8mは当たらない。
労働安全衛生法施行令 第6条第九号・第十五号・第十五号の二・第十五号の四・第十五号の五
No.4工事現場の廃棄物(コンクリートの破片・木くず・石綿除去に使ったシートとマスク・PCB入り安定器・新築の紙くず)
工事現場から排出される廃棄物等に関する次の記述のうち、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に照らして、誤っているものはどれか。
1建築物の解体に伴って生じたコンクリートの破片は、産業廃棄物に該当する。2建築物の解体に伴って生じた木くずは、産業廃棄物に該当する。3建築物の解体において、石綿の除去作業に用いたプラスチックシート、粉塵マスクは、特別管理産業廃棄物に該当する。4建築物の改築に伴って取り外した、ポリ塩化ビフェニルが含まれた蛍光灯安定器は、特別管理産業廃棄物に該当する。5建築物の新築に伴って生じた紙くずは、一般廃棄物に該当する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.4
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工作物の除去に伴って生じたコンクリートの破片は、産業廃棄物(廃棄物処理法施行令第2条第九号)。
建設業に係る木くずのうち、工作物の新築・改築・除去に伴って生じたものは、産業廃棄物(同施行令第2条第二号)。
石綿建材除去事業で使い、廃棄されたプラスチックシートや防じんマスクで、石綿が付着しているおそれのあるものは、廃石綿等として特別管理産業廃棄物(同施行令第2条の4第五号ト・同法施行規則第1条の2第9項第三号)。
PCB(ポリ塩化ビフェニル)が封入された蛍光灯安定器は、PCB汚染物として特別管理産業廃棄物(同施行令第2条の4第五号ロ)。
建設業に係る紙くずのうち、工作物の新築・改築・除去に伴って生じたものは、産業廃棄物(同施行令第2条第一号)。新築に伴って生じた紙くずは一般廃棄物ではない。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令 第2条第一号・第二号・第九号・第2条の4第五号ロ・ト、同法施行規則 第1条の2第9項第三号
No.5枠組足場(水平材・構面の墜落防止設備・妻面の手すりと中桟・床材間の隙間・壁つなぎの間隔)
仮設工事の枠組足場に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1水平材を、最上層及び5層以内ごとに設けた。2墜落防止設備として、構面には、交差筋かい及び作業床からの高さ30 cmの位置に下桟を設けた。3墜落防止設備として、妻面には、作業床からの高さ90 cmの位置に手摺と高さ40 cmの位置に中桟を設けた。4作業床については、床材間の隙間が3 cm以下となるようにした。5壁つなぎの間隔を、垂直方向8 m、水平方向9 mとした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.5
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枠組足場の水平材は、最上層及び5層以内ごとに設ける(労働安全衛生規則第571条第1項第五号)。
枠組足場の構面(妻面以外)の墜落防止設備は、交差筋かいと、高さ15cm以上40cm以下の桟(下桟)など(労働安全衛生規則第563条第1項第三号イ)。30cmは満たしている。
枠組足場の妻面は、高さ85cm以上の手すりと、高さ35cm以上50cm以下の中桟を設ける(労働安全衛生規則第563条第1項第三号ロ・第552条第1項第四号)。90cmと40cmは満たしている。
作業床の床材間の隙間は、3cm以下とする(労働安全衛生規則第563条第1項第二号ロ)。
枠組足場(高さ5m未満を除く)の壁つなぎの間隔は、垂直方向9m以下、水平方向8m以下(労働安全衛生規則第570条第1項第五号イ)。水平方向9mは広すぎる。
労働安全衛生規則 第552条第1項第四号・第563条第1項第二号ロ・第三号イ・ロ・第570条第1項第五号イ・第571条第1項第五号
🏗️ 地盤・躯体工事(No.6〜No.14)
No.6木造住宅の基礎工事(べた基礎の高さ・布基礎の主筋・防湿コンクリート・ねこ土台の換気孔・型枠の存置期間)
木造住宅の基礎工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1べた基礎において、地面から基礎の立上り部分の上端までの高さを、400 mmとした。2布基礎において、底盤部分の主筋にはD10を用い、その間隔を300 mmとした。3布基礎の床下防湿措置として、床下地面を盛土し十分に突き固めた後、床下地面全面に厚さ60 mmのコンクリートを打ち込んだ。4ねこ土台を使用するべた基礎の床下換気措置として、外周部の土台の全周にわたって、1 m当たり有効面積75 cm²以上の換気孔を設けた。5普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの打込み後、気温が10~12℃の日が続いたので、型枠の存置期間を3日とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.6
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基礎の立上りの地面からの高さは、告示では30cm以上で、一般的には400mm以上とする(平成12年建設省告示第1347号 第1第3項第三号)。官庁施設の木造計画・設計基準の資料(令和7年改定)3.2.3.4 も、雨水の跳ね返りなどへの対策として、周囲の地面から木材まで40cm以上の高さを確保するとしている。
鉄筋コンクリート造の布基礎で底盤の幅が24cmを超えるときは、底盤に径9mm以上の補強筋を30cm以下の間隔で配置する(同 第4項第三号)。D10を300mm間隔は満たしている。
床下の防湿のため、床下の地面を盛土して突き固めた後、全面に厚さ60mm以上のコンクリートを打ち込む。
ねこ土台を使う場合の換気孔は、外周部の土台の全周にわたって、1m当たり有効面積75cm²以上とする(公共建築木造工事標準仕様書 4.2.4)。
基礎・梁側・柱・壁のせき板の最小存置期間は、普通ポルトランドセメントで、存置期間中の平均気温が5℃以上15℃未満なら5日(公共建築工事標準仕様書 表6.8.2)。気温10〜12℃で3日では短い。
平成12年建設省告示第1347号 第1第3項第三号・第4項第三号、木造計画・設計基準の資料(令和7年改定)3.2.3.4
No.7地盤調査(電磁波探査法・ベーン試験・標準貫入試験・スウェーデン式サウンディング試験・透水試験)
地盤調査等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1地表面付近にある地下埋設物の調査は、電磁波探査法により行った。2砂質地盤において、地盤のせん断強度を把握するために、ベーン試験を行った。3標準貫入試験を、ボーリングと同時に行った。4スウェーデン式サウンディング試験の結果を、地盤の許容応力度の算定に利用した。5地層の透水係数を求めるために、ボーリング孔を利用して透水試験を行った。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.7
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電磁波探査法(地中レーダー)は、地表付近の埋設物や空洞の調査に使う。
ベーン試験は、十字形の羽根(ベーン)を地中で回して、軟らかい粘性土のせん断強さを求める試験。砂質地盤のせん断強度を把握するのには向かない(砂質地盤は標準貫入試験のN値などで推定する)。
標準貫入試験は、ボーリング孔を使い、ボーリングと同時に行う。
スウェーデン式サウンディング試験の結果は、地盤の許容応力度の算定に使える(平成13年国土交通省告示第1113号)。
地層の透水係数は、ボーリング孔を利用した透水試験で求める。
No.8コンクリート工事①(棒形振動機・はね出し部の打込み・打継ぎ面の処理・寒冷期の養生・供試体の養生)
コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1コンクリートの締固めにおいて、コンクリート棒形振動機は、打込み各層ごとに用い、その下層に振動機の先端が入るようにほぼ鉛直に挿入し、引き抜くときはコンクリートに穴を残さないように加振しながら徐々に行った。2片持ちスラブなどのはね出し部は、これを支持する構造体部分と一体となるようにコンクリートを打ち込んだ。3コンクリートの打継ぎにおいては、打継ぎ面にあるレイタンスなどを取り除き、十分に乾燥させた状態で、コンクリートを打ち込んだ。4寒冷期におけるコンクリートの養生については、コンクリートを寒気から保護し、打込み後5日間にわたって、コンクリート温度を2℃以上に保った。5構造体コンクリート強度の判定用の供試体の養生は、標準養生とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.8
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棒形振動機は、打込み各層ごとに、下層に先端が入るようにほぼ垂直に挿入し、穴を残さないように加振しながら徐々に引き抜く(公共建築工事標準仕様書 6.6.5)。
パラペットの立上り・ひさし・バルコニーなどのはね出し部は、支持する構造体部分と同一の打込み区画とする(公共建築工事標準仕様書 6.6.3)。
打継ぎ面は、レイタンスやぜい弱なコンクリートを取り除き(公共建築工事標準仕様書 6.6.4)、打込みに先立って散水して湿潤にする(同 6.6.3)。十分に乾燥させると、新しく打ち込むコンクリートの水分が吸われ、打継ぎ部が一体にならない。
寒冷期は、コンクリートを寒気から保護し、打込み後5日間以上、コンクリート温度を2℃以上に保つ(公共建築工事標準仕様書 6.7.1)。
構造体コンクリート強度の判定用の供試体の養生は、工事現場での水中養生・封かん養生のほか、標準養生でもよい(公共建築工事標準仕様書 表6.9.2)。
No.9コンクリート工事②(荷卸し前の高速回転・空気量・スランプ・先送りモルタル・練混ぜから打込み終了までの時間)
コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1レディーミクストコンクリートの受入れにおいて、荷卸し直前にトラックアジテータのドラムを高速回転させ、コンクリートを均質にしてから排出した。2レディーミクストコンクリートの受入検査において、指定した空気量の値に対して、+1.5%であったので許容した。3レディーミクストコンクリートの受入検査において、指定したスランプ18 cmに対して、20 cmであったので許容した。4コンクリートの圧送に先立ち、コンクリートの品質の変化を防止するための先送りモルタルは、型枠内には打ち込まずに廃棄した。5コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間は、外気温が28℃であったので、特段の措置を講ずることなく、120分を限度とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.9
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荷卸しの直前に、トラックアジテータのドラムを高速回転させて、コンクリートを均質にしてから排出する(公共建築工事標準仕様書 6.4.4)。
空気量の許容差は、指定値の±1.5%(公共建築工事標準仕様書 6.5.3)。+1.5%は許容範囲内。
スランプ18cmの許容差は±2.5cm(公共建築工事標準仕様書 表6.5.1)。20cmは許容範囲内。
圧送に先立って送る先送りモルタル(富調合のモルタル)は、型枠内に打ち込まない(公共建築工事標準仕様書 6.6.1)。
練混ぜから打込み終了までの時間は、外気温が25℃以下なら120分以内、25℃を超える場合は90分以内(公共建築工事標準仕様書 6.6.2)。28℃で120分は長すぎる。
No.10型枠工事(打放しのコーン・国産の針葉樹合板・掃除口・片持ちスラブの支保工・型枠の再使用)
型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1コンクリートの表面が打放し仕上げであったので、型枠緊張材(セパレーター)にコーンを使用した。2せき板として使用する合板は、特記がなかったので、国産材の活用促進等の観点から、材料に国産の針葉樹を用いたコンクリート型枠用合板で、JASに適合するものを使用した。3柱の型枠下部には、打込み前の清掃用に掃除口を設けた。4構造体コンクリートの圧縮強度が12 N/mm²に達し、かつ、施工中の荷重及び外力に対して、構造計算により安全が確認されたので、片持ちスラブ下の支保工を取り外した。5使用後の型枠については、コンクリートに接する面をよく清掃し、締付けボルトなどの貫通孔や破損箇所を修理のうえ、剝離剤を塗布して再使用した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.10
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打放し仕上げでは、セパレーターにコーンを付け、コンクリートの表面に金物が残らないようにする。
せき板の合板は、JASのコンクリート型枠用合板とし、樹種は広葉樹・針葉樹またはこれらの複合でよい(公共建築工事標準仕様書 6.8.2)。国産の針葉樹を使った合板も使える。
柱の型枠の下部には、打込み前の清掃用に掃除口を設ける。
片持ちスラブ・ひさしなどは支えがなく、たわみやひび割れが起きやすいので、支保工は、構造体コンクリートの圧縮強度が設計基準強度以上になり、構造計算で安全が確かめられるまで取り外さない。標準仕様書でも、片持梁・ひさしなどの支柱は必要に応じて存置期間を延長するとしている(公共建築工事標準仕様書 6.8.4)。12N/mm²(スラブ下の基準)では外せない。
型枠は、支障のない限り再使用できる(公共建築工事標準仕様書 6.8.2)。再使用するときは、コンクリートに接する面を清掃し、貫通孔や破損箇所を修理して剝離剤を塗る。
No.11鉄筋工事(ガス圧接継手の位置・薄い赤錆・圧接部の折れ曲がり・ふくらみの直径・柱のスペーサー)
鉄筋工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1柱主筋のガス圧接継手の位置については、特記がなかったので、隣り合う主筋で同じ位置とならないように300 mmずらした。2鉄筋表面のごく薄い赤錆は、コンクリートとの付着を妨げるものではないので、除去せずに鉄筋を組み立てた。3ガス圧接継手において、外観検査の結果、圧接部に明らかな折れ曲がりが生じたことによって不合格となったので、再加熱して修正し、所定の検査を行った。4鉄筋径が異なるガス圧接継手において、圧接部のふくらみの直径を、細いほうの鉄筋径の1.4倍以上とした。5柱の配筋において、鉄筋のかぶり厚さを確保するために使用するスペーサーについては、特記がなかったので、同一平面に点対称となるように設置した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.11
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隣り合う鉄筋のガス圧接継手の位置は、400mm以上ずらす(公共建築工事標準仕様書 表5.3.3)。300mmでは足りない。
鉄筋表面のごく薄い赤錆は、コンクリートとの付着を妨げないので、取り除かなくてよい。
圧接部の折れ曲がりが規定値を超えた場合は、再加熱して修正する(公共建築工事標準仕様書 5.4.11)。修正後は所定の検査を行う。
圧接部のふくらみの直径は、鉄筋径(径が異なる場合は細い方の鉄筋径)の1.4倍以上(公共建築工事標準仕様書 5.4.4)。
柱のスペーサーは、かぶり厚さが均等に確保できるよう、同一平面に点対称となるように設置する。
No.12鉄骨工事①(ターンバックル付き筋かい・エレクションピースの仮ボルト・仮ボルトの本数・肌すき・孔あけとブラスト)
鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1ターンバックル付き筋かいを有する建築物であったので、その筋かいを活用して建入れ直しを行った。2柱の現場溶接継手において、エレクションピースに使用する仮ボルトは、高力ボルトを使用して全数締め付けた。3高力ボルト接合による継手の仮ボルトは、本接合のボルトと同軸径の普通ボルトを用い、締付け本数は、一群のボルト数の1/3以上、かつ、2本以上とした。4高力ボルト摩擦接合において、接合部の材厚の差により生じた肌すきが1.0 mmであったので、フィラープレートを挿入せず、そのまま締め付けた。5高力ボルト用の孔あけ加工は、接合面をブラスト処理する前に行った。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12
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ターンバックル付き筋かいは、建物の構造耐力を受け持つ部材なので、建入れ直しに使ってはならない。無理に引っ張ると、筋かいが伸びたり傷んだりする。建入れ直しは、建入れ直し用のワイヤロープなどで行う。
柱・梁を現場溶接接合とする場合、エレクションピースなどの仮ボルトは、高力ボルトを使い、全て締め付ける(公共建築工事標準仕様書 7.10.5)。
高力ボルト接合の仮ボルトは、本接合のボルトと同軸径の普通ボルトで、締付け本数は1群のボルト数の1/3以上かつ2本以上(公共建築工事標準仕様書 7.10.5)。
肌すき(材の隙間)が1mmを超える場合に、フィラープレートを入れる(公共建築工事標準仕様書 7.4.6)。1.0mmなら入れなくてよい。
高力ボルトの孔あけ加工は、摩擦面のブラスト処理の前に行う。
No.13鉄骨工事②(ミルスケール・隅肉溶接の長さ・余盛りの高さ・補修用溶接棒の径・溶接の姿勢)
鉄骨工事における溶接に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1溶接部の清掃作業において、溶接作業に支障のない溶接面に固着したミルスケールは、除去せずにそのまま残した。2隅肉溶接の溶接長さは、有効溶接長さに隅肉サイズの1/2倍を加えたものとした。3板厚が22 mmの鋼材相互を突合せ継手とする完全溶込み溶接において、溶接部の余盛りの高さは、特記がなかったので、2 mmとした。4不合格溶接部の手溶接による補修作業は、径が4 mmの溶接棒を用いて行った。5溶接作業は、治具を使用して、できるだけ下向きの姿勢で行った。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13
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溶接に先立って、水分・油・スラグ・塗料・錆など溶接に支障となるものは取り除く(公共建築工事標準仕様書 7.6.6)。溶接に支障のない、固着したミルスケールは残してよい。
隅肉溶接で施工する溶接長さは、有効長さに隅肉溶接のサイズの2倍を加えたもの(公共建築工事標準仕様書 7.6.7)。溶接の始端と終端は不完全になりやすいので、その分を足す。
完全溶込み溶接の余盛りは緩やかに盛り上げ、高さは JASS 6 の鉄骨精度検査基準による(公共建築工事標準仕様書 7.6.7)。板厚22mmの突合せ継手で2mmは許容範囲内。
不合格箇所の補修に使う手溶接の溶接棒の径は、4mm以下(公共建築工事標準仕様書 7.6.13)。
溶接は、作業架台・ポジショナーなどを使い、可能な限り下向きまたは水平の姿勢で行う(公共建築工事標準仕様書 7.6.7)。
No.14補強コンクリートブロック造工事(縦筋の振れ止め・直交壁の横筋・積む順序・押し目地・水湿し)
補強コンクリートブロック造工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1耐力壁の縦筋は、基礎コンクリート打込み時に移動しないように、仮設の振れ止めと縦筋上部とを固定した。2直交壁がある耐力壁の横筋の端部は、その直交壁の横筋に重ね継手とした。3ブロック積みは、中央部から隅角部に向かって、順次水平に積み進めた。4押し目地仕上げとするので、目地モルタルの硬化前に、目地ごてで目地ずりを行った。5吸水率の高いブロックを使用するブロック積みに先立ち、モルタルと接するブロック面に、適度な水湿しを行った。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.14
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耐力壁の縦筋は、基礎のコンクリートを打ち込むときに動かないよう、振れ止めで上部を固定する。
直交壁がある場合、壁横筋の端部は、直交壁に定着するか、直交壁の横筋に重ね継手とする(公共建築工事標準仕様書 8.2.5)。
ブロック積みは、水糸に合わせ、隅角部から中央部に向かって、各段ごとに水平に積み進める。隅角部を基準にしないと、通りや高さがそろわない。
押し目地仕上げは、目地モルタルが硬化する前に、目地ごてで押さえる(公共建築工事標準仕様書 8.2.7)。
モルタルと接するブロックの面は、練り混ぜ水を吸い過ぎないよう、適度に水湿しを行う(公共建築工事標準仕様書 8.2.7)。
🔨 木工事・仕上げ工事(No.15〜No.20)
No.15木造軸組工法の接合金物と用途(かど金物・短ざく金物・かね折り金物・折曲げ金物・ひねり金物)
木造軸組工法における接合金物とその用途との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1かど金物引張りを受ける柱の上下の接合2短ざく金物上下階の柱相互の接合3かね折り金物通し柱と胴差の取り合い4折曲げ金物小屋組の隅角部の補強5ひねり金物垂木と軒桁の接合出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.15
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かど金物は、引張りを受ける柱と土台・横架材(柱の上下)の接合に使う。
短ざく金物は、上下階の柱相互や、胴差相互の接合に使う。
かね折り金物は、出隅部分の通し柱と胴差の取り合いに使う。
小屋組の隅角部(軒桁と小屋梁の隅など)の水平方向の補強には、火打金物(火打梁)を使う。折曲げ金物は、ひねり金物・くら金物と同じく、垂木と軒桁・母屋の接合に使う金物。公共建築数量積算基準(令和5年改定)は、ひねり金物・折曲げ金物・くら金物を「垂木止め金物」としている。また、火打梁を「梁、胴差等の隅角部を固めるための水平方向の斜材」としている。
ひねり金物は、垂木と軒桁(または母屋)の接合に使う。
No.16木工事(小屋裏の断熱・梁の向き・大引の継手・桁の短材・構造用面材の床組)
木工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1外気に通じる小屋裏の外壁部分については、断熱構造としなかった。2梁は、背を上端にして取り付けた。3大引の継手は、床束心から150 mm持ち出し、そぎ継ぎとした。4桁に使用する木材については、継ぎ伸ばしの都合上、やむを得ず短材を使用する必要があったので、その長さを2 mとした。5構造用面材による床組の補強において、根太、床梁及び胴差の上端高さが同じであったので、根太の間隔を455 mmとした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.16
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外気に通じる小屋裏(天井で断熱する場合)は断熱層の外側になるので、小屋裏の外壁部分は断熱構造としなくてよい。
梁などの横架材は、反りの凸側(背)を上端にして使う。
大引の継手は、床束心から150mm程度持ち出した位置で(公共建築木造工事標準仕様書 5.8.1。継手の形状は特記による)、腰掛けあり継ぎとし、釘打ちする。そぎ継ぎは、鼻隠し・破風板など大きな力を受けない部材の継手に使うもので(公共建築木造工事標準仕様書 10.4.1)、大引には使わない。
やむを得ず短材を使う場合の長さは、土台で1m程度、その他の横架材(桁など)で2m程度とする。
構造用面材による床組の補強で、根太・床梁・胴差の上端高さが同じ場合の根太の間隔は、500mm以下とする。455mmは満たしている。
No.17防水工事(保護コンクリートの伸縮調整目地・加硫ゴム系シートの重ね幅・入隅の形・プライマー・サイディングの目地)
防水工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1アスファルト防水工事において、アスファルト防水層の保護コンクリートにおける伸縮調整目地の深さは、保護コンクリートの上面から下面まで達するようにした。2加硫ゴム系シートを用いた合成高分子系シート防水工事において、平場一般部のシートの重ね幅を、幅方向、長手方向とも40 mmとした。3合成高分子系シート防水工事において、防水下地の屋根スラブとパラペットとが交差する入隅部分は、通りよく直角とした。4塗膜防水工事において、プライマー塗りについては、当日の防水材施工範囲のみ行った。5シーリング防水工事において、窯業系サイディングのパネル間目地については、目地深さが所定の寸法であったので、目地底にボンドブレーカーを設置して、二面接着とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.17
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保護コンクリートの伸縮調整目地には成形伸縮目地材を使い(公共建築工事標準仕様書 9.2.5)、目地材は保護コンクリートの上面から下面にまで達するものとする(同 9.2.2)。
加硫ゴム系ルーフィングシートの重ね幅は、幅方向・長手方向とも100mm以上(公共建築工事標準仕様書 9.4.4)。40mm以上でよいのは、塩化ビニル樹脂系ルーフィングシートの場合。
合成高分子系シート防水の下地は、出隅は45°の面取り、入隅は通りよく直角とする(公共建築工事標準仕様書 9.4.4)。
塗膜防水のプライマーは、下地が乾燥した後、当日の施工範囲をむらなく塗る(公共建築工事標準仕様書 9.5.4)。
目地深さが所定の寸法の場合は、目地底にボンドブレーカーを用いて二面接着とする(公共建築工事標準仕様書 9.7.4)。動きの大きいサイディングの目地は三面接着にしない。
No.18左官・タイル・石工事(モルタルの練混ぜ量・セルフレベリング材の養生・タイルの伸縮調整目地・密着張り・乾式工法の石材)
左官工事、タイル工事及び石工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1セメントモルタル塗りにおいて、練り混ぜは機械練りとし、1回に練り混ぜる量は60分以内に使い切れる量とした。2屋内のセルフレベリング材塗りにおいて、材料が硬化するまでの間は、通風を避けるために窓や開口部をふさいだ。3コンクリート外壁へのタイル張りにおいて、下地のひび割れ誘発目地及び各階の水平打継ぎ部の目地の位置に、タイル面の伸縮調整目地を設けた。4密着張りによるタイル張りにおいて、張付けモルタルはこて圧をかけずに1層で塗り付けた。5乾式工法による石張りにおいて、石材は、特記がなかったので、形状は正方形に近い矩形で、1枚の面積は0.8㎡以下のものを用いた。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.18
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モルタルの練混ぜは原則として機械練りとし、1回の練混ぜ量は60分以内に使い切れる量とする(公共建築工事標準仕様書 15.3.3)。
セルフレベリング材は、塗った後、硬化するまでは窓や開口部をふさいで通風を避ける(公共建築工事標準仕様書 15.5.5)。風が当たると、表面にしわやひび割れができる。
下地のひび割れ誘発目地・打継ぎ目地などの位置には、タイル面の伸縮調整目地を設ける(公共建築工事標準仕様書 11.1.3)。
密着張りの張付けモルタルは2層に分けて塗り付け、1層目はこて圧をかけて塗り付ける(公共建築工事標準仕様書 11.2.7)。こて圧をかけずに1層で塗ると、下地との接着が弱くなる。
乾式工法の石材は、形状を矩形とし、幅・高さは1,200mm以下、面積は0.8㎡以下とする(公共建築工事標準仕様書 表10.2.4の注)。
No.19塗装工事(吹付けの重ね・空気圧とゆず肌・パテかい・クリヤラッカーの中塗り・NADの下塗り)
塗装工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1外壁の吹付け塗りにおいて、スプレーガンを素地面に対して直角に保ち、1行ごとの吹付け幅が重ならないように吹き付けた。2吹付け塗りは、スプレー塗装時の空気圧力が低すぎると噴霧が粗く、塗り面がゆず肌状になるので、スプレーガンの口径に応じて空気圧力を調整した。3屋内の木部つや有合成樹脂エマルションペイント塗りの下塗り後のパテかいにおいて、水回り部分以外にあっては、耐水形の合成樹脂エマルションパテを使用した。4屋内の木部のクリヤラッカー塗りの中塗り材は、サンジングシーラーを使用した。5屋内のモルタル面のアクリル樹脂系非水分散形塗料塗りにおいて、下塗りには、シーラーではなく、上塗りと同一材料を使用した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.19
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吹付け塗りは、スプレーガンを素地面に直角に保ち、1行ごとの吹付け幅が約1/3ずつ重なるように吹き付ける。重ならないように吹くと、吹きむらができる(公共建築工事標準仕様書 18.1.4 は「吹きむらのないよう一様に塗る」)。
スプレーの空気圧が低すぎると、噴霧が粗くなり、塗り面がゆず肌状になる。標準仕様書でも、スプレーガンの種類・口径・空気圧などは、塗料の性状に応じて適切なものを選ぶ(公共建築工事標準仕様書 18.1.4)。
木部のつや有合成樹脂エマルションペイント塗りのパテかいには、耐水形の合成樹脂エマルションパテを使う(公共建築工事標準仕様書 18.8.3)。
クリヤラッカー塗りの中塗りには、ラッカー系シーラーのサンジングシーラーを使う(公共建築工事標準仕様書 表18.5.1)。
アクリル樹脂系非水分散形塗料塗りは、下塗りから上塗りまで同じアクリル樹脂系非水分散形塗料を使う(公共建築工事標準仕様書 表18.6.1)。
No.20建具・ガラス・内装工事(アルミ建具の固定・網入りガラスの防錆・ガラスブロックの水抜き孔・ビニル床シートの目地・直張りの乾燥期間)
建具工事、ガラス工事及び内装工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1アルミニウム製建具のコンクリート躯体への取り付けにおいて、建具側のアンカーとあらかじめコンクリートに埋め込んだ溶接下地金物とを溶接により固定した。2外部に面する網入り板ガラスの小口処理については、下辺小口及び縦小口下端から1/4の高さまで、防錆テープによる防錆処理を行った。3ガラスブロック積みにおいて、壁用金属枠の外部に面する下枠の溝には、径8 mmの水抜き孔を1.5 m間隔に設けた。4ビニル床シートを張付け後、熱溶接工法によって目地処理を行った。5コンクリート壁下地へのせっこうボードの直張りにおいて、せっこうボード表面への仕上材が通気性のない壁紙であったので、直張り用接着材の乾燥期間を14日間とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.20
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アルミニウム製建具は、建具側のアンカーを、コンクリートに埋め込んだ溶接下地金物に溶接して固定する。
外部に面する網入り板ガラスの下辺小口と、縦小口の下端から1/4の高さまでは、錆を防ぐ防錆処理を行う(公共建築工事標準仕様書 16.14.4)。
ガラスブロックの壁用金属枠の外部に面する下枠の溝には、径6mm以上の水抜き孔を1.0〜1.5m間隔に設ける(公共建築工事標準仕様書 16.14.5)。径8mm・1.5m間隔は満たしている。
ビニル床シートの目地処理は、特記がなければ熱溶接工法とする(公共建築工事標準仕様書 19.2.3)。
せっこうボードの直張りでは、仕上げが通気性のある場合で7日以上、通気性のない場合で20日以上放置して、直張り用接着材を乾燥させる(公共建築工事標準仕様書 19.7.3)。14日では短い。
📐 設備・改修・測量・積算・契約(No.21〜No.25)
No.21設備工事(LPガスの検知器・分電盤の外箱・雨水ますの泥だめ・給排水管の埋設・床暖房の樹脂管)
設備工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1LPガス(液化石油ガス)のガス漏れ警報設備の検知器は、ガス燃焼器から水平距離4 m以内、かつ、その上端が床面から上方0.3 m以内の位置となるように取り付けた。2コンクリート埋込みとなる分電盤の外箱は、型枠に取り付けた。3敷地内の雨水ますには、深さ150 mmの泥だめを設けた。4給水管と排水管とを平行に地中に埋設するに当たり、両配管の水平間隔を300 mmとし、給水管が排水管の上方となるように埋設した。5温水床暖房に用いる埋設方式の放熱管を樹脂管としたので、管の接合は、メカニカル継手とした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.21
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空気より重いガス(LPガス)の検知器は、燃焼器から水平距離4m以内で、上端が床面から上方0.3m以内に設ける(消防法施行規則第24条の2の3第1項第一号ロ)。
コンクリートに埋め込む分電盤の外箱は、コンクリートを打つ前に型枠に取り付けておく。
雨水ますには、泥を沈めるための泥だめ(深さ150mm以上)を設ける。官庁施設の構内排水の基準でも、桝の底部には深さ15cm以上の泥だめを設けるとしている(構内舗装・排水設計基準の資料(平成27年制定)5.4)。
給水管と排水管を平行に埋設するときは、水平間隔を500mm以上とし、給水管を排水管の上方に埋設する(公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)2.7.1)。300mmでは、排水管からの漏水で給水が汚染されるおそれがある。
埋設方式の床暖房の樹脂管は、メカニカル継手などの専用の継手で接合する。
消防法施行規則 第24条の2の3第1項第一号ロ(ガス漏れ火災警報設備の検知器)、構内舗装・排水設計基準の資料(平成27年制定)5.4(桝の泥だめ)
No.22改修工事(タイルの接着力試験・モルタル面の塗装・注入器具の撤去・鉄骨ブレースの目荒し・連続繊維シート)
改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1外壁のタイル張替えにおいて、張付け後のタイルの引張接着強度については、接着力試験機を用いて測定した。2下地がモルタル面の塗装改修工事において、既存塗膜を全面撤去した後、合成樹脂調合ペイントを塗布した。3エポキシ樹脂注入工法によるコンクリート外壁のひび割れ改修工事において、エポキシ樹脂注入材の硬化を待って、注入器具を撤去した。4枠付き鉄骨ブレースを設置する耐震改修工事において、鉄骨が取り付く範囲の既存構造体のコンクリート面には、目荒らしを行った。5コンクリート柱の耐震改修工事において、連続繊維シートの貼り付け後の上塗りは、貼り付けたシートの上面に、下塗りの含浸接着樹脂がにじみ出るのを確認した後、ローラーで塗布した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.22
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タイル張替えの引張接着強度は、接着力試験機で測定する(公共建築改修工事標準仕様書 4.5.8)。
合成樹脂調合ペイントは、木部・鉄鋼面・亜鉛めっき鋼面の塗装(公共建築改修工事標準仕様書 7.4.1)。油性系の塗料はアルカリに弱く、アルカリ性のモルタル面に塗ると塗膜が侵されるので使わない(モルタル面には合成樹脂エマルションペイントなど)。
エポキシ樹脂注入材の硬化を見計らってから、仮止めシール材と注入器具を撤去する(公共建築改修工事標準仕様書 4.3.4)。
鉄骨ブレースの取り付く範囲の既存構造体のコンクリート面には、目荒しを行う(公共建築改修工事標準仕様書 8.22.3)。
連続繊維シートの上面に下塗りの含浸接着樹脂がにじみ出るのを確認した後、上塗りの含浸接着樹脂をローラーやはけで塗る(公共建築改修工事標準仕様書 8.24.6)。
No.23閉合トラバースの測角誤差(五角形の内角の和)
閉合トラバースの内角を測定した結果、図に示す実測値を得た。測角誤差の値として、正しいものは、次のうちどれか。
図を押すと大きく表示します 16″216″326″436″546″出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.23
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測角誤差は36″(下の選択肢4の計算)で、6″ではない。
測角誤差は36″で、16″ではない。
測角誤差は36″で、26″ではない。
n角形の内角の和は(n-2)×180°で、五角形なら540°。実測値を合計すると、度は 100+117+108+100+112=537°、分は 40+50+57+10+20=177′、秒は 40+30+24+20+30=144″=2′24″。合わせて 537°179′24″=539°59′24″。540°との差(測角誤差)は36″。
測角誤差は36″で、46″ではない。
No.24建築積算(工事費・一般管理費等・直接工事費・共通仮設費・直接仮設)
建築積算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1工事費は、工事価格に消費税等相当額を合わせたものをいう。2一般管理費等には、現場管理費は含まれない。3直接工事費には、直接仮設及び下請経費は含まれない。4共通仮設費には、現場事務所などの施設に要する仮設建物費が含まれる。5直接仮設は、工事種目ごとの複数の工事科目に共通して使用する仮設をいう。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.24
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工事費は、工事価格(工事原価+一般管理費等)に消費税等相当額を合わせたもの(公共建築工事積算基準 第3)。
現場管理費は工事原価に含まれ、一般管理費等には含まれない(同 第3・第6)。
直接工事費は、工事目的物をつくるために直接必要な費用で、直接仮設(足場・墨出しなど)に要する費用を含む(同 第5)。また、直接工事費の単価には、専門工事業者の下請経費も含めて計上する。公共建築工事標準単価積算基準(令和8年改定)でも、複合単価は材料・労務・機械器具と専門工事業者等の諸経費(専門工事業者の現場管理費・一般管理費等)で組み立て、市場単価も専門工事業者の諸経費を含むとしている。
共通仮設費には、現場事務所・倉庫などの仮設建物費が含まれる(同 第6・公共建築工事共通費積算基準)。
直接仮設は、工事種目ごとの複数の工事科目に共通して使う仮設(遣方・墨出し・足場など)。
公共建築工事積算基準(国土交通省)第3(工事費の構成)・第5(直接工事費)・第6(共通費)、公共建築工事標準単価積算基準(令和8年改定)
No.25設計図書に含まれるもの(民間建設工事標準請負契約約款(甲))
中央建設業審議会「民間建設工事標準請負契約約款(甲)」(平成29年7月改正)上、設計図書に含まれないものは、次のうちどれか。
1仕様書2設計図3施工図4現場説明書5質問回答書出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.25
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設計図書は、添付の設計図、仕様書、現場説明書及びその質問回答書をいう(約款 第1条第1項)。仕様書は含まれる。
設計図は設計図書に含まれる(同)。
施工図は、設計図書をもとに受注者(施工者)が施工のために作成する図面で、設計図書には含まれない(約款 第1条第1項)。
現場説明書は設計図書に含まれる(同)。
現場説明書に対する質問回答書も設計図書に含まれる(同)。
民間建設工事標準請負契約約款(甲)(平成29年7月改正)第1条第1項
令和2年の合格基準点(学科の試験)
配点は各問題1点(各科目25点・合計100点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。
| 学科Ⅰ 計画 | 学科Ⅱ 法規 | 学科Ⅲ 構造 | 学科Ⅳ 施工 | 総得点 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 合格基準点 | 13点 | 13点 | 13点 | 13点 | 60点 |
出典:建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」
令和2年の施工の基準点は13点でした。施工は法令集を使えない科目で、公共建築工事標準仕様書などにある工事の数値(継手や定着の長さ・養生の温度や期間・目地の幅など)がくり返し問われます。毎年ほぼ同じ順番で出る工事ごとに、数値と理由をセットで覚えておくと安心です。
ほかの年度・ほかの科目の過去問
この記事の問題文と図は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和2年 二級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。
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