二級建築士 建築計画【伝熱・断熱】分野別過去問 要点解説※完全無料

伝熱・断熱|二級建築士 建築計画|分野別・要点と過去問(資格教材キング)

📝 二級建築士 学科Ⅰ(建築計画)|分野別の解説
伝熱・断熱
要点と過去問10年分

二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)の No.5・No.6 で出題される「伝熱・断熱」について、熱の伝わり方、表面の熱伝達と材料の熱伝導率、熱貫流率の求め方を要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を解説します。

運営者 トトまる
監修・執筆:運営者「トトまる」
一級建築士建築基準適合判定資格者
この記事の使い方
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基準の数字と考え方を、表とチェックポイントでまとめています
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過去問の選択肢を読み、適当か不適当かを考えてから解説を開く
10年分・24肢・5問
3
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年度別の記事で、5つの選択肢がそろった問題を時間を計って解く
📖 伝わり方の要点から読む

伝熱・断熱の出題の傾向(令和8年〜平成29年)

伝熱・断熱は、文章の問題に加えて、熱伝導率の大小を並べる問題と、壁の温度分布、断熱材の厚さ、外皮平均熱貫流率(2回)の計算・図の問題が出ています。断熱材と水分の関係は3回、屋外側の表面の熱伝達は2回出ています。

No.5・No.6 に出題(10年のうち9年・10問)。この記事で解説する選択肢は24肢、図・表・計算の問題は5問(問題ごとに掲載)です。

📌 出典と、この記事の読み方

過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している二級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。

「要点」は、今の法令・基準や設計の資料でまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。

🔥 熱の伝わり方

📖 熱伝導・対流熱伝達・熱放射

熱の伝わり方は、熱伝導・対流熱伝達・熱放射の3つの説明の入れ替えが問われます。

伝わり方しくみ
熱伝導物体の中を、温度の高い所から低い所へ熱が伝わる。すき間のない(稠密な)固体や、静止した流体の中では、熱伝導だけが生じる
対流熱伝達壁面などの固体の表面と、それに接する空気などの流体との間で熱が移動する
熱放射電磁波で、物体から物体へ直接熱が伝わる。真空中(真空の中空層)でも生じる
✅ チェックポイント
1電磁波で伝わるのは熱放射
熱放射の説明を熱伝導のこととした選択肢は誤り(令和7年の正答)。
2白色ペイントは、可視光線をよく反射し、赤外線はあまり反射しない
記述が反対なら誤り(令和元年の正答)。
3コールドドラフト
窓ガラスで冷やされて重くなった室内の空気が、床面に向かって降りてくる現象。
✏️ この項目の過去問を解く(10年で11肢)↓

✏️ 過去問:熱伝導・対流熱伝達・熱放射(10年で11肢)

答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。同じ文で何年も出た選択肢は1枚にまとめています(全10枚)。

3つの伝わり方
令和7年 No.5選択肢21 / 10

問題:伝熱・断熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

熱伝導は、ある物体から他の物体へ電磁波によって伝達される熱の移動現象をいう。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢2

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、不適当である。
この問題の正答解説は出題当時の基準

電磁波によって物体から物体へ熱が伝わる現象は熱放射。熱伝導は、物体の中を温度の高い所から低い所へ熱が伝わる現象。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和7年 No.5
令和2年 No.5選択肢12 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

熱伝導は、物質内部に温度差がある場合、温度が高いほうから低いほうへ熱エネルギーが移動する現象をいう。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢1

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

熱伝導は、物質の内部に温度差があるとき、温度の高い所から低い所へ熱が移動する現象。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和2年 No.5
令和8年 No.5選択肢1同じ文が2回出題3 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

稠ちゅう密な固体や静止している流体の中では、熱伝導、熱対流、熱放射のうち、熱伝導のみが生じる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢1
同じ文:令和2年 No.5 選択肢4

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

すき間のない固体や、動いていない流体の中では、熱は熱伝導だけで伝わる(熱対流は流体が動くことで、熱放射は物体の表面どうしの間で起こる)。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和8年 No.5令和2年 No.5
令和7年 No.5選択肢14 / 10

問題:伝熱・断熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

壁面と壁面に接する空気との間で熱が移動する現象は、対流熱伝達である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢1

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

壁面と、それに接する空気との間の熱の移動は対流熱伝達。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和7年 No.5
令和2年 No.5選択肢35 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

壁面と壁面に接する流体との間で熱が移動する現象は、対流熱伝達である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢3

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

壁面と、それに接する流体との間の熱の移動は対流熱伝達。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和2年 No.5
令和8年 No.5選択肢26 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

対流熱伝達は、固体の表面とその固体に接する流体との間で熱が移動する現象をいう。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢2

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

対流熱伝達は、固体の表面と、それに接する空気などの流体との間で熱が移動する現象。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和8年 No.5
令和2年 No.5選択肢27 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

熱放射は、ある物体から他の物体へ直接伝達される熱の移動現象であり、真空中においても生じる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢2

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

熱放射は、電磁波で物体から物体へ直接熱が伝わる現象で、真空中でも生じる。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和2年 No.5
令和元年 No.5選択肢28 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

中空層において、内部が真空であっても、放射によって熱移動が生じる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢2

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

熱放射は電磁波で熱が伝わる現象なので、中空層の内部が真空でも、放射による熱移動は生じる。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和元年 No.5
白色ペイント・コールドドラフト
令和元年 No.5選択肢49 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

白色ペイント塗りの壁においては、短波長放射である可視光線の反射率は低く、長波長放射である赤外線の反射率は高い。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢4

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、不適当である。
この問題の正答解説は出題当時の基準

白色ペイントは、短波長の可視光線の反射率が高く、長波長の赤外線の反射率は低い(よく吸収し、よく放射する)。記述は反対。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和元年 No.5
令和元年 No.5選択肢310 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

窓付近に生じるコールドドラフトは、室内空気が窓のガラス面で冷やされることによって重くなり、床面に向けて降下する現象である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢3

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

コールドドラフトは、窓ガラスで冷やされて重くなった室内の空気が、床面に向かって降りてくる現象。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和元年 No.5

🧱 表面の熱伝達・材料の熱伝導率

📖 表面の熱伝達と材料

表面の熱伝達と、材料の熱伝導率の大小がよく出ます。断熱材は、水分を含むと熱を伝えやすくなります(3回出題)。

項目大小・ポイント
屋外側の表面風を受けるので熱伝達率が大きく、熱伝達抵抗は小さい(屋外側0.04・室内側0.11㎡・K/W程度)
総合熱伝達率対流熱伝達率+放射熱伝達率
断熱材の熱伝導率コンクリートや木材より小さい。水分を含むと大きくなり、熱伝導抵抗は小さくなる
木材とグラスウール木材は0.12〜0.15W/(m・K)程度、グラスウールは0.04W/(m・K)前後で、木材が3〜4倍程度
熱伝導率の大きい順アルミニウム > 普通コンクリート > 水 > せっこうボード > グラスウール
中空層厚さが同じなら、空気が動きにくい密閉中空層のほうが、半密閉中空層より熱抵抗が大きい
熱容量大きいほど温まりにくく冷めにくい(蓄熱の効果が大きい)。小さいと温度がすぐに上がり下がりする
✅ チェックポイント
1屋外側の総合熱伝達率は室内側より大きい
「小さい」とあれば誤り(令和8年の正答)。
2水とせっこうボードは水が大きい
熱伝導率の大小の問題(令和6年)で見分けるポイント。
✏️ この項目の過去問を解く(10年で10肢)↓

✏️ 過去問:表面の熱伝達・材料の熱伝導率・熱容量(10年で10肢)

答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。

表面の熱伝達(屋外側と室内側)
令和8年 No.5選択肢51 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

壁体の屋外側表面の総合熱伝達率は、一般に、室内側表面の総合熱伝達率よりも小さい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢5

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、不適当である。
この問題の正答解説は出題当時の基準

屋外側の表面は風を受けるので対流熱伝達率が大きく、屋外側の総合熱伝達率は、一般に室内側より大きい。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和8年 No.5
令和元年 No.5選択肢52 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

壁体の屋外側表面の熱伝達抵抗は、一般に、室内側表面の熱伝達抵抗に比べて小さい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢5

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

屋外側の表面は風があるので熱伝達率が大きく、その逆数の熱伝達抵抗は、室内側の表面より小さい(屋外側0.04・室内側0.11㎡・K/W程度)。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和元年 No.5
令和5年 No.5選択肢13 / 10

問題:伝熱・断熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

壁体の総合熱伝達率は、「対流熱伝達率」と「放射熱伝達率」の合計である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢1

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

総合熱伝達率は、対流熱伝達率と放射熱伝達率の合計。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和5年 No.5
断熱材・材料の熱伝導率と水分
令和5年 No.5選択肢24 / 10

問題:伝熱・断熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

断熱材の熱伝導抵抗は、一般に、水分を含むと大きくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢2

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、不適当である。
この問題の正答解説は出題当時の基準

断熱材が水分を含むと、熱伝導率が大きくなるので、熱伝導抵抗は小さくなる(断熱性能が下がる)。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和5年 No.5
令和8年 No.5選択肢45 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

断熱材の熱伝導抵抗は、一般に、水分を含むと小さくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢4

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

断熱材が水分を含むと、水は空気より熱を伝えやすいので熱伝導率が大きくなり、熱伝導抵抗は小さくなる。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和8年 No.5
令和7年 No.5選択肢46 / 10

問題:伝熱・断熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

断熱材の熱伝導率は、一般に、水分を含むと大きくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢4

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

断熱材が水分を含むと、水は空気より熱を伝えやすいので、熱伝導率は大きくなる(断熱性能が下がる)。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和7年 No.5
令和7年 No.5選択肢37 / 10

問題:伝熱・断熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

断熱材の熱伝導率は、一般に、コンクリートや木材よりも小さい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢3

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

断熱材は、空気を多く含むので、熱伝導率がコンクリートや木材より小さい。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和7年 No.5
令和元年 No.5選択肢18 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

木材の熱伝導率は、一般に、グラスウールの 3~4 倍程度である。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢1

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設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

木材の熱伝導率は0.12〜0.15W/(m・K)程度、グラスウールは0.04W/(m・K)前後で、木材はグラスウールの3〜4倍程度。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和元年 No.5
中空層・熱容量
令和8年 No.5選択肢39 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

中空層の熱抵抗は、一般に、その厚さが同じ場合、半密閉中空層より密閉中空層のほうが大きい。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢3

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

厚さが同じなら、空気が動きにくい密閉中空層のほうが、外気が出入りする半密閉中空層より熱抵抗が大きい。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和8年 No.5
令和2年 No.5選択肢510 / 10

問題:伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

物質の熱容量が小さくなると、熱の吸収による温度上昇と放出による温度降下とが遅くなり、蓄熱という現象が生じる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢5

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、不適当である。
この問題の正答解説は出題当時の基準

熱容量が大きい物質ほど、熱を吸収しても温度が上がりにくく、放出しても下がりにくい(蓄熱の効果が大きい)。熱容量が小さいと、温度はすぐに上がり下がりする。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和2年 No.5

✏️ 過去問:材料・物質の熱伝導率の大小(10年で1問)

熱伝導率は、金属 → コンクリート → 水 → せっこうボード → 断熱材の順に小さくなります。

令和6年 No.5材料・物質の熱伝導率の大小

環境工学(伝熱)最も適当なもの(大小関係)

ア~オの材料・物質の熱伝導率の大小関係として、最も適当なものは、次のうちどれか。ただし、各材料・物質の温度は20℃とする。

ア.普通コンクリート
イ.せっこうボード
ウ.グラスウール
エ.アルミニウム
オ.水
1ア > エ > イ > オ > ウ
2ウ > イ > オ > ア > エ
3エ > ア > イ > オ > ウ
4エ > ア > オ > イ > ウ
5エ > イ > ア > オ > ウ

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5

▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も適当なものは、4である。
解説
熱伝導率の大小は、エ>ア>オ>イ>ウで、最も適当なものは4である。

熱伝導率は、材料の中の熱の伝わりやすさ。
・エ アルミニウム:金属で、群を抜いて大きい
・ア 普通コンクリート:重く密実な材料で、金属の次に大きい
・オ 水:コンクリートより小さいが、空気を含むせっこうボードより大きい
・イ せっこうボード:内部に空隙が多く、水より小さい
・ウ グラスウール:空気を多く含む断熱材で、最も小さい
水とせっこうボードの順番(水のほうが大きい)を見分けられるかがポイント。

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:令和6年 No.5

🧮 熱貫流率と計算

📖 熱貫流率の求め方

熱貫流率は、表面の熱伝達抵抗と、壁を構成する各層の熱抵抗の合計から求めます。壁の温度分布や断熱材の厚さの計算・図の問題も、この考え方で解けます。

項目求め方・ポイント
熱貫流抵抗熱貫流率の逆数。室内側・屋外側の表面の熱伝達抵抗と、壁を構成する各層の熱抵抗の合計で決まる
材料の熱抵抗厚さ ÷ 熱伝導率
外皮平均熱貫流率(各部位の面積×熱貫流率×温度差係数)の合計 ÷ 外皮の面積の合計
壁の中の温度分布(定常状態)どの層も流れる熱の量は同じなので、各層の両側の温度差は、その層の熱抵抗に比例する(断熱材で大きく変わり、コンクリートではほとんど変わらない)
✅ チェックポイント
1断熱材の位置を変えても熱貫流率は同じ
構成材料と厚さが同じなら、室内側・屋外側のどちらに置いても等しい(2回出題)。
2外断熱は室温の変動が小さい
鉄筋コンクリート造の躯体が断熱材の内側にあり、躯体の熱容量を活用できる。
3熱貫流率のまま引き算しない
逆数(熱貫流抵抗)にしてから差をとる(平成30年の計算)。
✏️ この項目の過去問を解く(10年で3肢)↓

✏️ 過去問:熱貫流率と断熱の位置(10年で3肢)

答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。同じ文で何年も出た選択肢は1枚にまとめています(全2枚)。

令和7年 No.5選択肢5同じ文が2回出題1 / 2

問題:伝熱・断熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

外壁の構成材料とその厚さが同じであれば、断熱材を躯体の室内側に配置しても、屋外側に配置しても熱貫流率は等しくなる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢5
同じ文:令和5年 No.5 選択肢3

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

熱貫流率は、壁を構成する各層の熱抵抗の合計で決まり、断熱材を室内側・屋外側のどちらに置いても等しい。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和7年 No.5令和5年 No.5
令和5年 No.5選択肢42 / 2

問題:伝熱・断熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

鉄筋コンクリート造の建築物において、外断熱工法を用いると、躯体のもつ熱容量を活用しやすくなり、内断熱工法を用いるよりも室温の変動を小さくすることができる。

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5 選択肢4

▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
設問は、適当である。
解説は出題当時の基準

外断熱では、コンクリートの躯体が断熱材の内側(室内側)にあるので、躯体の熱容量で室温の変動が小さくなる。

本番の形(5つの選択肢)で解く:令和5年 No.5

✏️ 過去問:壁の温度分布・熱貫流率の計算(10年で4問)

温度分布は熱抵抗の大きさで、断熱材の厚さは熱貫流抵抗の差で、外皮平均熱貫流率は面積で重みをつけた平均で求めます。

平成29年 No.5内断熱のコンクリート造の壁体の内部温度分布(図)

環境工学(伝熱)正しいもの(図)

図に示す内断熱を施したコンクリート造の壁体の内部温度分布として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、外気温は0℃、室温は25℃で、定常状態とする。

内断熱を施したコンクリート造の壁体(屋外側から、コンクリート100mm・密閉中空層20mm・断熱材20mm)
図を押すと大きく表示します
選択肢1~5の壁体の内部温度分布のグラフ(縦軸は0~25℃)
図を押すと大きく表示します
1(図の1.)
2(図の2.)
3(図の3.)
4(図の4.)
5(図の5.)

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.5

▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
正答1正しいものは、1である。
解説
正しい温度分布は1である。

定常状態では、壁の中を流れる熱の量はどの層でも同じなので、各層の両側の温度差は、その層の熱抵抗に比例する。
・コンクリート(100mm):熱伝導率が大きく、熱抵抗は0.06㎡・K/W程度と小さい → 温度はほとんど変わらない(傾きが緩い)
・密閉中空層(20mm):熱抵抗は0.15㎡・K/W程度 → ある程度温度が上がる
・断熱材(20mm):熱伝導率が小さく、熱抵抗は0.5㎡・K/W程度と最も大きい → 温度が大きく上がる(傾きが急)
この順になっているのは図1。図2は密閉中空層で温度が変わっておらず(空気層にも熱抵抗がある)、図3は密閉中空層の温度差が断熱材より大きい。図4・5は、コンクリートの中で温度が大きく変わっている。

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:平成29年 No.5

平成30年 No.6熱貫流率を下げるのに必要な断熱材の厚さ(計算)

環境工学(伝熱・計算)計算

熱貫流率が1.0 W/(㎡・K)の壁体について、熱伝導率0.03 W/(m・K)の断熱材を用いて熱貫流率を0.4 W/(㎡・K)とするために、必要となる断熱材の厚さは、次のうちどれか。

130 mm
235 mm
340 mm
445 mm
550 mm

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.6

▼ 解答・解説を見る(No.6)▲ 解答・解説を閉じる
正答4正しいものは、4である。
解説
必要となる断熱材の厚さは45mmで、正しいものは4である。

熱貫流率の逆数が、壁全体の熱貫流抵抗(㎡・K/W)。
・今の壁の熱貫流抵抗:1÷1.0=1.0㎡・K/W
・目標の熱貫流抵抗:1÷0.4=2.5㎡・K/W
・断熱材で増やす熱抵抗:2.5−1.0=1.5㎡・K/W
断熱材の熱抵抗=厚さ÷熱伝導率 なので、厚さ=1.5×0.03=0.045m=45mm。
熱貫流率の数字のまま引き算(1.0−0.4)しないこと。

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:平成30年 No.6

令和8年 No.6外皮平均熱貫流率の計算

環境工学(熱・計算)計算(最も近い値)

イ~ニの条件に示す室の外皮平均熱貫流率の値として、最も近いものは、次のうちどれか。ただし、温度差係数は全て1.0とする。

条件
イ.屋根(天井):面積16㎡、熱貫流率0.2 W/(㎡・K)
ロ.外壁(窓を除く):面積22㎡、熱貫流率0.3 W/(㎡・K)
ハ.窓:面積18㎡、熱貫流率2.0 W/(㎡・K)
ニ.床:面積16㎡、熱貫流率0.2 W/(㎡・K)
10.1 W/(㎡・K)
20.3 W/(㎡・K)
30.5 W/(㎡・K)
40.7 W/(㎡・K)
51.0 W/(㎡・K)

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.6

▼ 解答・解説を見る(No.6)▲ 解答・解説を閉じる
正答4最も近いものは、4である。
解説
外皮平均熱貫流率は、約0.68 W/(㎡・K) で、最も近いのは4(0.7)である。

外皮平均熱貫流率=(各部位の面積×熱貫流率×温度差係数)の合計 ÷ 外皮の面積の合計。温度差係数はすべて1.0。
・屋根(天井):16㎡×0.2=3.2
・外壁(窓を除く):22㎡×0.3=6.6
・窓:18㎡×2.0=36.0
・床:16㎡×0.2=3.2
・合計:3.2+6.6+36.0+3.2=49.0(W/K)
・外皮の面積の合計:16+22+18+16=72(㎡)
・外皮平均熱貫流率:49.0÷72≒0.68 W/(㎡・K) → 最も近いのは0.7

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:令和8年 No.6

令和4年 No.6外皮平均熱貫流率の計算

環境工学(熱・計算)計算(正しいもの)

イ~ニの条件に示す室の外皮平均熱貫流率の値として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、温度差係数は全て1.0とする。

条件
イ.屋根(天井):面積40㎡、熱貫流率0.2 W/(㎡・K)
ロ.外壁(窓を除く):面積60㎡、熱貫流率0.3 W/(㎡・K)
ハ.窓:面積24㎡、熱貫流率2.0 W/(㎡・K)
ニ.床:面積40㎡、熱貫流率0.2 W/(㎡・K)
10.02 W/(㎡・K)
20.10 W/(㎡・K)
30.50 W/(㎡・K)
41.00 W/(㎡・K)
52.00 W/(㎡・K)

出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅰ(建築計画)」No.6

▼ 解答・解説を見る(No.6)▲ 解答・解説を閉じる
正答3正しいものは、3である。
解説
外皮平均熱貫流率は、0.50 W/(㎡・K) で、正しいものは3である。

外皮平均熱貫流率=(各部位の面積×熱貫流率×温度差係数)の合計 ÷ 外皮の面積の合計。温度差係数はすべて1.0。
・屋根(天井):40㎡×0.2=8
・外壁(窓を除く):60㎡×0.3=18
・窓:24㎡×2.0=48
・床:40㎡×0.2=8
・合計:8+18+48+8=82(W/K)
・外皮の面積の合計:40+60+24+40=164(㎡)
・外皮平均熱貫流率:82÷164=0.50 W/(㎡・K)

年度別の記事で、ほかの問題と続けて解く:令和4年 No.6

まとめ:伝熱・断熱で覚えておくこと

試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。

🔥 伝わり方
伝わり方要点 ›
熱伝導物体の中対流熱伝達表面と空気の間熱放射電磁波・真空中でも
🧱 熱伝導率
屋外側の表面熱伝達率が大きい断熱材+水分熱伝導率が大きくなる熱容量が大きい蓄熱の効果が大きい
🧮 熱貫流率
熱貫流率要点 ›
熱抵抗厚さ÷熱伝導率断熱材の位置熱貫流率は同じ
💡 壁の熱貫流率や断熱材の厚さの計算は「熱抵抗(逆数)で足し引きする」が基本です。熱貫流率のまま引き算せず、厚さ÷熱伝導率で層ごとの熱抵抗を出してから考えます。

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