要点と過去問10年分
二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)の No.12・No.13 で毎年出題される「鉄骨工事」のうち、建方(アンカーボルト・仮ボルト・エレクションピース・建方中の補強・建入れ直し)と、高力ボルト接合(摩擦面・肌すき・締付けの手順と順序・締付け後の確認)を要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を選択肢ごとに解説します。溶接とスタッド溶接は「鉄骨工事(溶接・スタッド溶接)」の記事で解説します。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。

鉄骨工事(建方・高力ボルト)の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
鉄骨工事は、10年とも No.12・No.13 の2問が出題されています。1問の中に建方・高力ボルトと溶接の選択肢がまじるので、この記事では建方と高力ボルト接合の選択肢を集めています。エレクションピースの仮ボルト、筋かいによる補強の時期、ワイヤロープの兼用、締付けの手順(一次締め→マーキング→本締め)がくり返し出ます。
10年分の鉄骨の問題20問のうち15問から、建方と高力ボルト接合の選択肢を集めました。この記事で解説する選択肢は62肢です。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している二級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「要点」は、公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版や日本建築学会の JASS など、今の基準でまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。
🏗️ 建方
📖 仮ボルト・補強・建入れ直し
鉄骨の建方は、工場でつくった柱や梁を現場で組み立てる作業です。本接合(高力ボルト・溶接)が終わるまでの骨組みは不安定なので、仮ボルト・補強・建入れ直しの決まりがよく問われます。
| 項目 | 決まり | 根拠 |
|---|---|---|
| アンカーボルト | 二重ナットと座金を使い、ねじがナットの外に3山以上出るようにする | 標準仕様書 7.10.3 |
| アンカーボルトの心出し | 型板を使って基準墨に正しく合わせる | |
| 柱底均しモルタル(特記がないとき) | A種=ベースプレートの中央下部に硬練りモルタルを塗っておき、柱を建てた後に周囲から無収縮モルタルを圧入する(あと詰め中心塗り工法) | 表7.10.2 |
| 仮ボルト(高力ボルト接合) | 本接合のボルトと同軸径の普通ボルトを使い、一群のボルト数の1/3以上、かつ、2本以上締め付ける | 7.10.5 |
| エレクションピースの仮ボルト(柱・梁の現場溶接接合) | 高力ボルトを使い、全て締め付ける | 7.10.5 |
| エレクションピース | あらかじめ工場で、鉄骨本体に強固に取り付けておく | |
| 吊上げで変形しやすい部材 | 適切な補強をする | 7.10.5 |
| 筋かいによる補強 | 建方の当日に行う(翌日に回すと、その間に強風などで倒れるおそれがある) | |
| 建入れ直し | 本接合に先立ち、建入れ精度を計測し、ひずみを修正して行う。倒壊防止用のワイヤロープは建入れ直し用に兼用してよい。ターンバックル付き筋かい(構造耐力を受け持つ部材)では行わない | 7.10.5 |
| 柱の倒れの管理許容差 | 柱の高さHに対して H/1,000以下、かつ、10mm以下(高さ5mなら5mm) | 7.10.2(JASS 6 付則6) |
| 建逃げ方式 | 敷地の奥から手前に向かって建て、建て終わった所から順にクレーンが後退する方式。搬入経路が一方向の狭い敷地に向く |
「標準仕様書」は公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版。
✏️ 過去問:建方(10年で30肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。同じ文で何年も出た選択肢は1枚にまとめています(全24枚)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ベースプレートとアンカーボルトとの緊結を確実に行うため、ナットは二重とし、ナット上部にアンカーボルトのねじ山が 3 山以上出るようにした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢2
同じ文:令和3年 No.12 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
アンカーボルトは、二重ナットと座金を用い、ねじがナットの外に3山以上出るようにする(公共建築工事標準仕様書 7.10.3)。
問題:鉄骨工事における建方に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
アンカーボルトの心出しは、型板を用いて基準墨に正しく合わせ、適切な機器を用いて行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ベースプレートの支持工法は、特記がなかったので、あと詰め中心塗り工法とし、無収縮モルタルを使用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
ベースプレートの下の柱底均しモルタルは、特記がなければ、ベースプレートの中央下部に硬練りモルタルを塗っておき、柱を建てた後に周囲から無収縮モルタルを圧入するあと詰め中心塗り工法(公共建築工事標準仕様書 表7.10.2のA種)。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
仮ボルトは、本接合のボルトと同軸径の普通ボルトを用い、締付け本数は、一群のボルト数の 1/3 以上、かつ、2 本以上とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢4
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
仮ボルトは、本接合のボルトと同軸径の普通ボルトなどを使い、締付け本数は一群のボルト数の1/3以上、かつ、2本以上(公共建築工事標準仕様書 7.10.5)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高力ボルト接合による継手の仮ボルトは、本接合のボルトと同軸径の普通ボルトを用い、締付け本数は、一群のボルト数の 1/3 以上、かつ、2 本以上とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢3
同じ文:平成29年 No.12 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
高力ボルト接合の仮ボルトは、本接合のボルトと同軸径の普通ボルトで、締付け本数は1群のボルト数の1/3以上かつ2本以上(公共建築工事標準仕様書 7.10.5)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
柱の溶接継手におけるエレクションピースに使用する仮ボルトは、高力ボルトを使用して全数締め付けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢5
同じ文:令和3年 No.13 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
柱の溶接継手のエレクションピースに使う仮ボルトは、高力ボルトを使い、全て締め付ける(公共建築工事標準仕様書 7.10.5)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
柱の現場溶接継手において、エレクションピースに使用する仮ボルトは、高力ボルトを使用して全数締め付けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
柱・梁を現場溶接接合とする場合、エレクションピースなどの仮ボルトは、高力ボルトを使い、全て締め付ける(公共建築工事標準仕様書 7.10.5)。
問題:鉄骨工事における建方に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
柱の溶接継手におけるエレクションピースに使用する仮ボルトについては、一群のボルト数の 3/4 を締め付けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢4
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
柱・梁を現場溶接接合とする場合、エレクションピースなどの仮ボルトは、高力ボルトを使い、全て締め付ける(公共建築工事標準仕様書 7.10.5)。3/4では足りない。
問題:鉄骨工事における建方に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
柱接合部のエレクションピースは、あらかじめ工場において、鉄骨本体に強固に取り付けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢2
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問題:鉄骨工事における建方に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
吊上げの際に変形しやすい部材については、適切な補強を行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢1
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問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
筋かいによる補強作業は、建方の当日に行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢4
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問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
筋かいによる補強作業は、建方の翌日に行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢2
同じ文:平成30年 No.12 選択肢2
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建方中の骨組みは風などで倒れるおそれがあるので、筋かいによる補強は建方の当日に行う。翌日まで残すのは不適当。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
建方の本接合に先立ち、ひずみを修正し、建入れ直しを行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢3
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本接合に先立ち、鉄骨の建入れ精度を計測し、建入れ直しを行う(公共建築工事標準仕様書 7.10.5。令和4年版までは「ひずみを修正し、建入れ直しを行う」)。
問題:鉄骨工事における建方に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
本接合に先立ち、ひずみを修正し、建入れ直しを行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢3
同じ文:平成29年 No.12 選択肢3
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本接合に先立ち、ひずみを修正して建入れ直しを行う(公共建築工事標準仕様書 7.10.5)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
架構の倒壊防止用に使用するワイヤロープは、建入れ直し用に兼用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢5
同じ文:令和5年 No.13 選択肢1
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問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
建方において、架構の倒壊防止用ワイヤーロープを、建入れ直し用に兼用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢5
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問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ワイヤロープを架構の倒壊防止用に使用するので、そのワイヤロープを建入れ直し用に兼用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢3
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問題:鉄骨工事における建方に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
架構の倒壊防止用に使用するワイヤーロープを、建入れ直し用に兼用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢5
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問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ターンバックル付き筋かいを有する建築物であったので、その筋かいを活用して建入れ直しを行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢1
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ターンバックル付き筋かいは、建物の構造耐力を受け持つ部材なので、建入れ直しに使ってはならない。無理に引っ張ると、筋かいが伸びたり傷んだりする。建入れ直しは、建入れ直し用のワイヤロープなどで行う。
問題:鉄骨工事における建方に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ターンバックル付きの筋かいを有する構造物においては、その筋かいを用いて建入れ直しを行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢4
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ターンバックル付き筋かいは建物の構造耐力を受け持つ部材なので、建入れ直しに使ってはならない。無理に引っ張ると、筋かいが伸びたり傷んだりする。建入れ直しは、建入れ直し用のワイヤロープなどで行う。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高さ 5 mの柱の倒れの建方精度については、特記がなかったので、管理許容差が 5 mm以下であることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢4
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柱の倒れの管理許容差は、柱の高さHに対して H/1,000以下、かつ、10mm以下(JASS 6 付則6 鉄骨精度検査基準)で、高さ5mなら5mm。5mm以下であることを確かめたのは適当。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
建方の精度検査において、特記がなかったので、高さ 5 mの柱の倒れが 5 mm以下であることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢1
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建方の精度は JASS 6 の鉄骨精度検査基準による(公共建築工事標準仕様書 7.10.2)。柱の倒れの管理許容差は H/1000 以下、かつ、10mm 以下で、高さ5mなら5mm以下。5mm以下は満たしている。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
敷地が狭く部材の搬入経路が一方向となるので、建方は建逃げ方式を採用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢5
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建逃げ方式は、敷地の奥から手前に向かって建て、建て終わった所から順にクレーンが後退していく方式で、搬入経路が一方向の狭い敷地に向く。
問題:鉄骨工事における建方に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
敷地が狭く部材の搬入経路が一方向となるので、鉄骨建方は、建逃げ方式を採用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢5
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🔩 高力ボルト接合
📖 摩擦面と締付け
高力ボルト摩擦接合は、高力ボルトで部材を強く締め付け、接合面の摩擦で力を伝える接合です。摩擦面の処理、締め付ける手順と順序、締付け後の確認がよく問われます。
| 項目 | 決まり | 根拠 |
|---|---|---|
| 摩擦面 | すべり係数0.45以上を確保する。ミルスケールを除去して一様に錆を発生させるか、ブラスト処理をする。錆止め塗装はしない | 標準仕様書 7.4.2・7.8.2 |
| 孔あけ | ドリルであけ、摩擦面のブラスト処理の前に行う | |
| 座金の接触面のまくれ | ディスクグラインダー掛けなどで取り除き、平らに仕上げる | 7.4.2 |
| 肌すき | 材厚の差などで1mmを超える肌すきは、フィラープレートを入れる(トルクを高めて締めても直らない) | 7.4.6 |
| 勾配座金 | ボルト頭部やナットと部材の面が1/20以上傾いているときに使う | 7.4.6 |
| ボルト孔のずれ | ボルトが挿入できないときは、添え板(スプライスプレート)などを取り替える | 7.4.6 |
| 締付けの手順 | 一次締め → マーキング(ボルト・ナット・座金・母材にかけて)→ 本締め | 7.4.7 |
| 一群のボルトの順序 | 群の中央から周辺に向かって締め付ける | 7.4.7 |
| トルシア形高力ボルトの本締め | 専用のレンチ(シャーレンチ)で、ピンテールが破断するまで締め付ける | 7.4.7 |
| ナット回転法の本締め | 一次締め完了後を起点に、ナットを120°(M12は60°)回転させる | 7.4.7 |
| 着氷のおそれ | 締付け作業を行わない | 7.4.7 |
| 締付け後の確認(トルシア形) | ピンテールの破断で締付けの完了を、一次締めのマークのずれで共回り・軸回りの有無を確かめる。ボルトの余長はねじ1山から6山まで | 7.4.8 |
✏️ 過去問:高力ボルト接合(10年で32肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。同じ文で何年も出た選択肢は1枚にまとめています(全26枚)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高力ボルト摩擦接合部の摩擦面には、締付けに先立ち防錆塗装を行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢4
同じ文:平成29年 No.13 選択肢2
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高力ボルト摩擦接合の摩擦面は、すべり係数0.45以上を確保するため、ミルスケールを除去して一様に赤錆を発生させるか、ブラスト処理をする(公共建築工事標準仕様書 7.4.2)。防錆塗装をすると、すべり係数が確保できない。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ボルト締めによる摩擦接合部の摩擦面には、錆止め塗装を行わなかった。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢1
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高力ボルト摩擦接合部の摩擦面は、すべり係数を確保するため、錆止め塗装をしない(公共建築工事標準仕様書 7.8.2・7.4.2)。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高力ボルト用の孔あけ加工は、接合面をブラスト処理する前に行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢2
同じ文:令和2年 No.12 選択肢5
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高力ボルトの孔あけは、摩擦面のブラスト処理の前に行う(孔あけで生じるまくれなどを、ブラスト処理の後に残さないため)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高力ボルト用の孔あけ加工は、接合面をブラスト処理する前にドリルあけとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢2
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問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
座金との接触面にまくれがあったので、ディスクグラインダー掛けにより取り除き、平らに仕上げた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢1
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ボルトの頭部や座金の接触面に鋼材のまくれ・ひずみがある場合は、ディスクグラインダー掛けで取り除き、平らに仕上げる(公共建築工事標準仕様書 7.4.2)。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高力ボルト摩擦接合において、接合部の材厚の差により生じた肌すきが 1.0 mmであったので、フィラープレートを挿入せず、そのまま締め付けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢3
同じ文:令和2年 No.12 選択肢4
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材厚の差などによる肌すきが1mmを超えるときにフィラープレートを入れる(公共建築工事標準仕様書 7.4.6)。1.0mmなら入れなくてよい。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
接合部の材厚の差により 1.2 mmの肌すきが生じたので、ボルトの締付けのトルク値を高めることにより修正した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢1
同じ文:令和元年 No.13 選択肢5
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材厚の差などで1mmを超える肌すきがあるときは、フィラープレートを入れる(公共建築工事標準仕様書 7.4.6)。トルク値を高めて締めても、摩擦面が密着せず所定の耐力が出ない。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ボルト頭部と接合部材の面が 1/20 以上傾斜していたので、勾配座金を使用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢1
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ボルト頭部やナットと接合部材の面が1/20以上傾いているときは、勾配座金を使う(公共建築工事標準仕様書 7.4.6)。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ボルト頭部と接合部材の面が、1/20 以上傾斜していたので、勾配座金を使用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢3
同じ文:令和元年 No.13 選択肢3
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ボルト頭部やナットと接合部材の面が1/20以上傾いているときは、勾配座金を使う(公共建築工事標準仕様書 7.4.6)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高力ボルト接合による組立て後、ボルト孔心が一致せずボルトが挿入できないものは、スプライスプレートを取り替えた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢2
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組立後、ボルト孔心が一致せずボルトが挿入できないときは、添え板(スプライスプレート)などを取り替える(公共建築工事標準仕様書 7.4.6)。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの締付けは、マーキング → 一次締め → 本締めの順で行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢5
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締付けは、一次締め → マーキング → 本締めの順(公共建築工事標準仕様書 7.4.7)。一次締めの後に、ボルト・ナット・座金・母材にかけてマークを付け、本締めの後に、マークのずれで共回り・軸回りがないかを確かめる。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高力ボルトの締付け作業において、高力ボルトを取り付けた後、一次締め、マーキング、本締めの順で行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢3
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高力ボルトは、取り付けた後、一次締め、マーキング、本締めの順に締め付ける(公共建築工事標準仕様書 7.4.7)。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
一次締め終了後に行うボルトのマーキングは、ボルト軸、ナット、座金及び母材(添え板)にかけて行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢5
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一次締めの後、ボルト・ナット・座金・母材(添え板)にかけてマークを付ける(公共建築工事標準仕様書 7.4.7)。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
一次締め終了後に行うボルトのマーキングは、ボルト軸から、ナット、座金及び母材(添え板)にかけて行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢3
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一次締めの後、ボルト・ナット・座金・母材(添え板)にかけてマーキングをする(公共建築工事標準仕様書 7.4.7)。共回りなどを確かめるため。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
一群のボルトの締付けは、群の中央部から周辺に向かう順序で行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢2
同じ文:令和元年 No.13 選択肢4
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一群のボルトは、群の中央から周辺に向かう順序で締め付ける(公共建築工事標準仕様書 7.4.7)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高力ボルトの締付け作業において、一群のボルトの締付けは、群の周辺部から中央に向かう順序で行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢1
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一群のボルトの締付けは、群の中央部から周辺に向かう順序で行う(公共建築工事標準仕様書 7.4.7)。周辺部から締めると、板の反りやすき間が中央部に閉じ込められ、密着しない。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの本締めにおいて、シャーレンチでピンテールが破断するまで締め付けた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢4
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トルシア形高力ボルトの本締めは、専用のレンチ(シャーレンチ)でピンテールが破断するまで締め付ける(公共建築工事標準仕様書 7.4.7)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ナット回転法によるM12(ねじの呼び径)の高力六角ボルトの本締めは、特記がなかったので、一次締付け完了後を起点としてナットを 120 度回転させて行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢1
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ナット回転法の本締めは、一次締め完了後を起点としてナットを120°回転させるが、M12は60°とする(公共建築工事標準仕様書 7.4.7)。M12を120°回すのは誤り。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ナット回転法による M16(ねじの呼び径)の高力六角ボルトの本締めは、一次締付け完了後を起点としてナットを 120 度回転させて行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢2
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ナット回転法の本締めは、一次締付け完了後を起点として、ナットを120°(M12は60°)回転させる(公共建築工事標準仕様書 7.4.7)。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
作業場所の気温が 0 ℃以下となり、接合部に着氷のおそれがあったので、締付け作業を中止した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢5
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作業場所の温度が0℃以下になり着氷のおそれがある場合は、原則として締付け作業を行わない(公共建築工事標準仕様書 7.4.7)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの締付け後の目視検査において、共回りや軸回りの有無については、一次締め後に付したマークのずれにより判定した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢1
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トルシア形高力ボルトの共回り・軸回りの有無は、一次締めの後に付けたマークのずれで確かめる(公共建築工事標準仕様書 7.4.8)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの締付け後の目視検査において、共回りや軸回りの有無については、ピンテールの破断により判定した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢4
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トルシア形高力ボルトの締付け後は、ピンテールの破断で締付けの完了を、一次締めの際につけたマークのずれで共回り・軸回りの有無を確かめる(公共建築工事標準仕様書 7.4.8)。ピンテールの破断では、共回り・軸回りは判定できない。
問題:高力ボルト接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの締付け検査において、締付けの完了したボルトのピンテールが破断したものを合格とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.13 選択肢4
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トルシア形高力ボルトは、専用のレンチでピンテールが破断するまで締め付ける(公共建築工事標準仕様書 7.4.7)。締付け後の検査では、ピンテールの破断を確かめる。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの締付け作業において、締付け後のボルトの余長は、ナット面から突き出た長さが、ねじ山が 1 ~ 6 山の範囲であることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢3
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締付け後のボルトの余長は、ねじ1山から6山までの範囲であることを確かめる(公共建築工事標準仕様書 7.4.8)。
問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの締付け作業において、締付け後のボルトの余長は、ナット面から突き出た長さが、ねじ 1~6 山の範囲のものを合格とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢2
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問題:鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
トルシア形高力ボルトの締付け作業において、締付け後のボルトの余長は、ナット面から突き出た長さが、ねじ 1 山~6 山の範囲のものを合格とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年二級建築士試験 学科Ⅳ(建築施工)」No.12 選択肢5
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まとめ:鉄骨工事(建方・高力ボルト)で覚えておくこと
試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
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