全25問の解答・解説
令和4年(2022年7月3日実施)の二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)全25問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。構造力学(計算問題)・荷重と外力・地盤と基礎・木造や鉄筋コンクリート造などの各種構造・建築材料の分野から出題されます。計算問題は、式と途中の数値を順に示しています。令和4年は平均点が高かったため、構造の合格基準点が13点から14点に補正されました。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和4年 二級建築士試験(学科)の概要
問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。
解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は令和4年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。
分野ごとの問題一覧
構造の25問は、毎年ほぼ同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
📐 構造力学(No.1〜No.6)
No.1断面二次モーメント(中空の長方形断面)
図のような断面におけるX軸に関する断面二次モーメントの値として、正しいものは、次のうちどれか。
図を押すと大きく表示します 1499.5 cm42607.5 cm43642.0 cm44715.5 cm45750.0 cm4出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.1
▼ 解答・解説を見る(No.1)▲ 解答・解説を閉じる
外形(幅10cm・高さ9cm)の長方形から、中の空き(幅6cm・高さ6cm)を引く。どちらもX軸が図心を通る。
I=(10×9³-6×6³)/12=(7,290-1,296)/12=499.5cm⁴
No.2単純梁の最大曲げ応力度(偏った位置の集中荷重)
図のような荷重を受ける断面100 mm×200 mmの部材を用いた場合、その部材に生じる最大曲げ応力度として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、部材の自重は無視するものとする。
図を押すと大きく表示します 112 N/mm²224 N/mm²332 N/mm²448 N/mm²560 N/mm²出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.2
▼ 解答・解説を見る(No.2)▲ 解答・解説を閉じる
・最大曲げモーメント(荷重の位置):M=Pab/L=12kN×4m×2m/6m=16kN・m=1.6×10⁷N・mm
・断面係数:Z=bh²/6=100×200²/6≒6.67×10⁵mm³
・最大曲げ応力度:σ=M/Z=1.6×10⁷÷(100×200²/6)=24N/mm²
No.3張り出しのある梁の曲げモーメント(集中荷重と等分布荷重)
図のような荷重を受ける梁のA点における曲げモーメントの大きさとして、正しいものは、次のうちどれか。
図を押すと大きく表示します 13.0 kN・m26.0 kN・m38.5 kN・m412.0 kN・m516.0 kN・m出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.3
▼ 解答・解説を見る(No.3)▲ 解答・解説を閉じる
・等分布荷重の合力:3kN/m×4m=12kN(右の支点から2mの位置)
・右の支点の反力(左の支点まわりのつり合い):V×8=12×6-4×3 より、V=7.5kN(上向き)。左の支点の反力は 16-7.5=8.5kN
・A点の曲げモーメント(A点より右側で考える):7.5kN×4m-12kN×2m=6.0kN・m
確かめ(左側):-4×7+8.5×4=6.0kN・m
No.43ヒンジラーメンの反力とせん断力が0の点
図のような外力を受ける3ヒンジラーメンにおいて、支点A、Eに生じる鉛直反力VA、VEと水平反力HA、HEの値、B―C間でせん断力が0になる点のB点からの距離xの組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、鉛直反力の方向は上向きを[+]、下向きを[-]とし、水平反力の方向は右向きを[+]、左向きを[-]とする。
図を押すと大きく表示します
VA VE HA HE x 1. +5 kN +15 kN -4 kN +4 kN 2 m 2. +5 kN +15 kN +4 kN +4 kN 2 m 3. +15 kN +5 kN +4 kN -4 kN 3 m 4. +15 kN +4 kN +5 kN +4 kN 3 m 5. +15 kN +5 kN +5 kN -4 kN 4 m 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.4
▼ 解答・解説を見る(No.4)▲ 解答・解説を閉じる
・荷重:5kN/m×4m=20kN(B点から2m)
・鉛直反力:E点まわりのつり合い VA×8=20×6 より VA=15kN、VE=20-15=5kN
・水平反力:ヒンジCの右側(C〜D〜E、荷重なし)のCまわりのモーメントが0。VE×4m(腕)と HE×5m(高さ)がつり合い、HE=5×4/5=4kN で向きは左=-4kN。水平のつり合いより HA=+4kN(右向き)
・B〜C間のせん断力:VA-5x=15-5x=0 より x=3m
No.5静定トラスの反力と軸方向力(水平荷重を受ける塔状のトラス)
図のような外力を受ける静定トラスにおいて、支点Bに生じる鉛直反力VBと部材AB、CDにそれぞれ生じる軸方向力NAB、NCDの組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、鉛直反力の方向は上向きを[+]、下向きを[-]とし、軸方向力は引張力を[+]、圧縮力を[-]とする。
図を押すと大きく表示します
VB NAB NCD 1. +20 kN 0 kN 0 kN 2. +20 kN +5 kN -20 kN 3. +10 kN +5 kN +10√5 kN 4. +10 kN +10 kN -10√5 kN 5. +10 kN 0 kN 0 kN 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.5
▼ 解答・解説を見る(No.5)▲ 解答・解説を閉じる
・反力:水平荷重10kNはピンのB点が受ける(左向き10kN)。A点まわりのつり合い VB×2=10×4 より、VB=+20kN(A点は下向き20kN)
・NCD:節点Cは外力がなく、一直線上の鉛直材2本と水平材CDが集まるので、水平方向のつり合いから NCD=0kN
・NAB:節点B(斜材は水平1:鉛直2の傾き)。鉛直方向 20+N斜×2/√5=0 より 斜材=-10√5kN(圧縮)。水平方向 -10-NAB+10√5×1/√5=0 より NAB=0kN
No.6弾性座屈荷重の大小(長さと支持条件の違う3本の柱)
図のような材の長さ及び材端の支持条件が異なる柱A、B、Cの弾性座屈荷重をそれぞれPA、PB、PCとしたとき、それらの大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、全ての柱の材質及び断面形状は同じものとする。
図を押すと大きく表示します 1PA > PB > PC2PA > PC > PB3PB > PC > PA4PC > PA > PB5PC > PB > PA出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.6
▼ 解答・解説を見る(No.6)▲ 解答・解説を閉じる
弾性座屈荷重は座屈長さ lk の2乗に反比例する(材質・断面が同じ)。
・A:0.9l×2(一端自由他端固定)=1.8l
・B:1.5l×1(両端ピン)=1.5l
・C:2l×0.7(一端ピン他端固定)=1.4l
座屈長さは C<B<A なので、座屈荷重は PC>PB>PA。
⚖️ 荷重・外力と地盤・基礎(No.7〜No.9)
No.7荷重及び外力(転倒検討の積載荷重・多雪区域の長期の積雪荷重・標準せん断力係数・地下の地震力・水圧)
構造計算における荷重及び外力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1暴風時における建築物の転倒や柱の引抜き等を検討する際に、建築物の実況に応じて積載荷重を低減した数値によるものとした。2多雪区域において、長期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重として、短期に生ずる力の計算に用いる積雪荷重の0.35倍の数値とした。3許容応力度等計算において、地盤が著しく軟弱な区域として指定された区域内における木造の建築物の標準せん断力係数Coを、0.3として地震力を算定した。4建築物の地下部分の各部分に作用する地震力として、当該部分の固定荷重と積載荷重との和に水平震度kを乗じて計算した。5地下水位以深に位置する地下外壁面に対して、土圧だけでなく、水圧も考慮した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.7
▼ 解答・解説を見る(No.7)▲ 解答・解説を閉じる
建築物の転倒や柱の引抜きなどを検討するときは、積載荷重を建築物の実況に応じて減らした数値による(建築基準法施行令第82条第二号の表の備考)。積載荷重が大きいと安全側にならないため。
多雪区域の長期に生ずる力(積雪時)は G+P+0.7S(同令第82条第二号の表)。長期の積雪荷重は、短期(積雪時 G+P+S)の0.7倍で、0.35倍ではない。
地盤が著しく軟弱な区域として指定された区域内の木造の建築物の標準せん断力係数は0.3以上(同令第88条第2項)。0.3は満たしている。
地下部分の各部分に作用する地震力は、固定荷重と積載荷重の和に、水平震度 k を乗じて計算する(同令第88条第4項)。
地下水位より深い地下外壁には、土圧に加えて水圧も作用するので、両方を考慮する。
建築基準法施行令 第82条第二号の表(備考・多雪区域の組合せ)・第88条第2項(標準せん断力係数)・第4項(地下部分の地震力)
No.8風圧力と関係のないもの(高さ・屋根勾配・開放の有無・地盤周期・海岸線までの距離)
構造計算における風圧力と最も関係のないものは、次のうちどれか。
1建築物の高さ2建築物の屋根面の勾配3建築物の壁面における開放(充分大きな面積の開口)の有無4建設地の地盤周期5建設地から海岸線までの距離出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.8
▼ 解答・解説を見る(No.8)▲ 解答・解説を閉じる
速度圧の E は、建築物の高さ(と軒の高さの平均 H)に応じて算出するので、高さは風圧力に関係する。
屋根面の外圧係数は、屋根の勾配によって変わるので、風圧力に関係する。
開放型の建築物かどうか(大きな開口の有無)で内圧係数が変わるので、風圧力に関係する。
地盤周期(地盤の種別から決まる Tc)は、地震力の振動特性係数 Rt に使うもので、風圧力の計算には関係しない。
建設地から海岸線(湖岸線)までの距離は、地表面粗度区分の判定に使い、E(平均風速の高さ方向の分布など)に関係する。
建築基準法施行令 第87条(風圧力=速度圧×風力係数)、平成12年建設省告示第1454号(E の算出・風力係数)
No.9地盤・基礎の用語(圧密・ヒービング・液状化・負の摩擦力・ボイリング)
地盤及び基礎構造に関する用語とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1圧密地盤の「強度の増大」、「沈下の抑制」、「止水」等に必要な土の性質の改善を目的として、土に脱水処理を施すこと2ヒービング地下掘削において、山留め壁の背面の土が掘削面にまわり込み、根切り底面を押し上げる現象3液状化水で飽和した砂質土等が、振動・衝撃等により間隙水圧が上昇し、せん断抵抗を失う現象4負の摩擦力軟弱地盤等において、周囲の地盤が沈下することによって、杭の周面に下向きに作用する摩擦力5ボイリング砂中を上向きに流れる水流圧力によって、砂粒がかきまわされ湧き上がる現象出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.9
▼ 解答・解説を見る(No.9)▲ 解答・解説を閉じる
圧密は、透水性の低い粘性土が荷重を受け、間隙水が少しずつ排出されながら、長い時間をかけて体積が減少(沈下)する現象。設問の「強度の増大・沈下の抑制・止水のために脱水処理を施すこと」は、地盤改良(脱水工法など)の説明。
ヒービングは、軟弱な粘性土を掘削したとき、山留め壁の背面の土が回り込んで、根切り底が押し上げられる現象。
液状化は、水で飽和した砂質土などが、振動・衝撃で間隙水圧が上がり、せん断抵抗を失う現象。
負の摩擦力は、軟弱地盤などで周りの地盤が沈下し、杭の周面に下向きに働く摩擦力。
ボイリングは、砂質地盤の掘削で、上向きの水流の圧力によって砂粒がかきまわされ、湧き上がる現象。
🏠 各種構造・構造計画(No.10〜No.19)
No.10木造の部材と説明(地貫・根太掛け・雨押え・額縁・面戸板)
木造建築物の部材の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1地貫床板の下端などを受けるために、柱の根元近くに入れる貫2根太掛け柱の横や土台の側面に取り付けて、根太の端部を受ける横材3雨押え外壁と開口部の上枠、下屋と外壁の立上りの取り合いなどに取り付ける雨水の浸入を防ぐための板4額縁窓や出入口の枠と壁との境目を隠すために取り付ける材5面戸板垂木の振れ止めと軒先の瓦の納まりを目的とする垂木の先端に取り付ける幅広の部材出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.10
▼ 解答・解説を見る(No.10)▲ 解答・解説を閉じる
地貫は、柱の根元近くに通して、床板の下端などを受ける貫。
根太掛けは、柱の横や土台の側面に取り付けて、根太の端部を受ける横材。
雨押えは、外壁と開口部の上枠、下屋と外壁の立上りの取合いなどに取り付けて、雨水の浸入を防ぐ板。
額縁は、窓や出入口の枠と壁の境目を隠すために取り付ける材。
垂木の先端に取り付けて、垂木の振れ止めと軒先の瓦の納まりをよくする幅広の板は広小舞(垂木の先端の木口を隠す板は鼻隠し)。面戸板は、垂木と垂木の間にできる、軒桁や母屋の上のすき間をふさぐ板。
No.11枠組壁工法の2階建て住宅(アンカーボルトの寸法と配置・床根太の間隔と支点間距離・壁倍率)
枠組壁工法による2階建ての住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1土台と基礎とを緊結するに当たり、呼び径が13 mm、長さ400 mmのアンカーボルトを用いた。2アンカーボルトは、隅角部付近及び土台の継手付近を避け、その間隔を2.5 mとした。3床版を構成する床根太相互及び床根太と側根太との間隔を450 mmとした。4床版を構成する床根太の支点間距離を7 mとした。5壁倍率が1の耐力壁1 m当たりの許容せん断耐力を1.96 kNとした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11
▼ 解答・解説を見る(No.11)▲ 解答・解説を閉じる
土台は、径12mm以上・長さ35cm以上のアンカーボルトで基礎に緊結する(平成13年国土交通省告示第1540号)。呼び径13mm・長さ400mmは満たしている。
アンカーボルトは、間隔を2m以下とし、かつ、隅角部及び土台の継手の部分に配置する(同告示。令和7年の改正後も第三第二号イで同じ内容)。隅角部や継手付近を避け、間隔2.5mとするのは誤り。
床根太相互及び床根太と側根太との間隔は、65cm以下とする(平成13年国土交通省告示第1541号 第二第三号)。450mmは満たしている。
床根太の支点間の距離は、8m以下とする(同告示 第二第二号)。7mは満たしている。
壁倍率1は、耐力壁の長さ1m当たり1.96kNの許容せん断耐力に相当する。
平成13年国土交通省告示第1540号(土台のアンカーボルト)、平成13年国土交通省告示第1541号 第二第二号(床根太の支点間距離)・第三号(床根太間隔)
No.12地震力に対する必要壁量(床面積に乗ずる数値の大小)
木造2階建ての住宅において、地震力に対する構造耐力上必要な耐力壁の有効長さ(必要壁量)を計算する場合、各階の床面積に乗ずる数値の大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、地盤は著しく軟弱な区域として指定されていないものとする。
図を押すと大きく表示します 1ア > イ > ウ > エ2ア > イ > エ > ウ3ア > ウ > イ > エ4ウ > ア > イ > エ5ウ > ア > エ > イ出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12
▼ 解答・解説を見る(No.12)▲ 解答・解説を閉じる
建築基準法施行令第46条第4項の表2(地震力に対する必要壁量の、階の床面積に乗ずる数値。単位 cm/㎡):
・瓦葺きなどの重い屋根:2階建ての1階 ア=33、2階 イ=21
・金属板葺きなどの軽い屋根:2階建ての1階 ウ=29、2階 エ=15
大きい順に ア(33)>ウ(29)>イ(21)>エ(15)。下の階ほど上の重さを支え、重い屋根ほど地震力が大きいので、必要壁量が大きくなる。
令和7年4月1日施行の改正で、建築基準法施行令第46条第4項の「床面積に乗ずる数値」の表はなくなり、建築物の荷重の実況(屋根・外壁の仕様や太陽光発電設備など)に応じて必要壁量を算定する方法(昭和56年建設省告示第1100号)に変わった。下の階ほど、重い建築物ほど必要壁量が大きいという考え方は同じ。
建築基準法施行令 第46条第4項の表2(2022年1月1日時点の版)
No.13壁式鉄筋コンクリート造2階建ての住宅(設計基準強度・階高・耐力壁の厚さ・壁梁のせい・壁梁の主筋)
壁式鉄筋コンクリート造2階建ての住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1構造耐力上主要な部分のコンクリートの設計基準強度を、18 N/mm²とした。2各階の階高を、3.5 mとした。3耐力壁の厚さを、15 cmとした。4壁梁のせいを、45 cmとした。5壁梁の主筋の径を、10 mmとした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.13
▼ 解答・解説を見る(No.13)▲ 解答・解説を閉じる
構造耐力上主要な部分のコンクリートの設計基準強度は、18N/mm²以上(平成13年国土交通省告示第1026号 第二第一号)。
階高は3.5m以下(同告示 第一第二号)。
地階を除く階数が2の建築物の耐力壁の厚さは、15cm以上(同告示 第六第五号イの表)。
壁ばりの丈(せい)は45cm以上(同告示 第七第一号)。
壁ばりの主筋は、径12mm以上とする(同告示 第七第三号)。10mmでは足りない。
平成13年国土交通省告示第1026号 第一第二号(階高)・第二第一号(設計基準強度)・第六第五号イ(耐力壁の厚さ)・第七第一号(壁ばりの丈)・第三号(壁ばりの主筋)
No.14鉄筋コンクリート構造(閉鎖形帯筋・圧縮鉄筋・壁板の厚さ・断面算定・片持ちスラブ)
鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1溶接した閉鎖形帯筋を、柱の主筋を包含するように配置したり、副帯筋を使用したりすることは、柱の靱性の確保に有効である。2梁の圧縮鉄筋は、長期荷重によるクリープたわみの抑制や地震時における靱性の確保に有効である。3壁板の厚さは、原則として、120 mm以上、かつ、壁板の内法高さの1/30以上とする。4部材の曲げモーメントに対する断面算定においては、一般に、コンクリートの引張応力度を考慮する。5普通コンクリートを用いた片持ちスラブの厚さは、建築物の使用上の支障が起こらないことを計算によって確かめた場合を除き、片持ちスラブの出の長さの1/10を超える値とする。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.14
▼ 解答・解説を見る(No.14)▲ 解答・解説を閉じる
溶接した閉鎖形帯筋や副帯筋は、コンクリートを拘束して、柱の靱性を高めるのに有効。
梁の圧縮鉄筋は、長期荷重によるクリープたわみを抑え、地震時の靱性を確保するのに有効。
耐震壁の壁板の厚さは、原則として120mm以上、かつ、壁板の内法高さの1/30以上とする。
曲げモーメントに対する断面算定では、一般に、コンクリートの引張応力度は考慮しない。コンクリートは引張りに弱く、ひび割れるので、引張力はすべて鉄筋が負担すると考える。
片持ちの床版は、厚さが出の長さの1/10を超える場合を除き、使用上の支障が起こらないことを計算で確かめる(平成12年建設省告示第1459号 第1の表)。
平成12年建設省告示第1459号 第1の表(片持ちの床版の厚さ)
No.15RCの配筋(梁のせん断補強筋比・帯筋の末端・柱梁接合部の付着・ガス圧接の径の差・D35以上の継手)
鉄筋コンクリート構造における配筋等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1梁のせん断補強筋比は、0.2%以上とする。2柱の帯筋の末端部は、135度以上に折り曲げて定着させるか、又は相互に溶接する。3内柱において、梁降伏先行型の柱梁接合部に大梁主筋を通し配筋として定着する場合、大梁主筋の付着応力度の検討は不要である。4鉄筋の径(呼び名の数値)の差が7 mmを超える場合には、原則として、ガス圧接継手を設けてはならない。5D35以上の異形鉄筋の継手には、原則として、重ね継手を用いない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.15
▼ 解答・解説を見る(No.15)▲ 解答・解説を閉じる
梁のせん断補強筋比(あばら筋比)は、0.2%以上とする。
帯筋の末端は、135°以上に折り曲げて定着させるか、相互に溶接する。
梁降伏先行型の建物では、地震時に梁端が降伏し、内柱を貫通する大梁主筋には、片側で引張り・反対側で圧縮が生じて大きな付着応力がかかる。通し配筋で定着する場合も、大梁主筋の付着応力度の検討が必要。
鉄筋の径の差が7mmを超える場合は、圧接を行わない(公共建築工事標準仕様書 令和4年版 5.4.5(2))。
原則として、D35以上の異形鉄筋には重ね継手を用いない(同 5.3.4(1))。
No.16鉄骨構造(H形鋼の許容曲げ応力度・根巻き柱脚・柱とトラスの座屈長さ・筋かいの保有耐力接合)
鉄骨構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1H形断面を有する梁が強軸まわりに曲げを受ける場合、梁の細長比が大きいほど許容曲げ応力度は大きくなる。2柱の根巻き形式柱脚において、一般に、根巻き部分の鉄筋コンクリートの主筋は4本以上とし、その頂部をかぎ状に折り曲げたものとする。3横移動が拘束されているラーメンの柱材の座屈長さは、精算を行わない場合は節点間距離にすることができる。4トラスの弦材においては、一般に、構面内の座屈に関する座屈長さを、精算を行わない場合は節点間距離とすることができる。5鉄骨造の建築物の筋かいの保有耐力接合においては、軸部の全断面が降伏するまで、接合部が破断しないことを計算によって確認する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.16
▼ 解答・解説を見る(No.16)▲ 解答・解説を閉じる
H形断面の梁が強軸まわりに曲げを受けると、圧縮側のフランジが横にはらみ出す横座屈が起こりやすい。細長比(横座屈に関する)が大きいほど横座屈しやすいので、許容曲げ応力度は小さくなる。
根巻き形式の柱脚の根巻き鉄筋コンクリートの主筋は、4本以上とし、頂部をかぎ状に折り曲げる。
横移動が拘束されたラーメンの柱の座屈長さは、精算しない場合、節点間距離としてよい。
トラスの弦材の構面内の座屈長さは、精算しない場合、節点間距離としてよい。
筋かいの保有耐力接合は、筋かいの軸部の全断面が降伏するまで、接合部が破断しないことを計算で確かめる。
No.17鉄骨構造の接合(普通ボルトと溶接の併用・隅肉溶接のサイズ・ボルトの中心間距離・有効のど厚・柱の継手)
鉄骨構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1一つの継手に普通ボルトと溶接とを併用する場合は、ボルトには初期すべりがあるので、全応力を溶接で負担する必要がある。2溶接接合において、隅肉溶接のサイズは、一般に、薄いほうの母材厚さ以下の値とする。3高力ボルトの接合において、ボルト孔の中心間の距離は、ねじの呼び径の2.5倍以上とする。4構造計算に用いる隅肉溶接の溶接部の有効のど厚は、一般に、隅肉サイズの0.7倍とする。5柱の継手の接合用ボルト、高力ボルト及び溶接は、原則として、継手部の存在応力を十分に伝え、かつ、部材の各応力に対する許容耐力の1/3を超える耐力とする。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.17
▼ 解答・解説を見る(No.17)▲ 解答・解説を閉じる
普通ボルトには初期のすべりがあるので、溶接と併用する場合は、全応力を溶接で負担させる。
隅肉溶接のサイズは、一般に、薄いほうの母材の厚さ以下とする。
高力ボルト・ボルトの相互間の中心距離は、径の2.5倍以上(建築基準法施行令第68条第1項)。
隅肉溶接の有効のど厚は、一般に、隅肉サイズの0.7倍とする(二等辺の直角三角形の高さ)。
柱の継手のボルト・高力ボルト・溶接は、継手部の存在応力を十分に伝え、かつ、部材の各応力に対する許容耐力の1/2を超える耐力とする。1/3では足りない。
建築基準法施行令 第68条第1項(中心距離は径の2.5倍以上)
No.18耐震設計(耐震設計の目標・強度と靱性・偏心率・剛床仮定・固有周期と剛性)
建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1極めて稀に生じる地震動に対して、建築物が倒壊しないようにすることは、耐震設計の目標の一つである。2建築物の耐震性は、一般に、強度と靱性によって評価されるが、靱性が乏しい場合には、強度を十分に高くする必要がある。3偏心率は、各階の重心と剛心との距離(偏心距離)を当該階の弾力半径で除した値であり、その値が大きいほど、その階において特定の部材に損傷が集中する危険性が高いことを示している。4鉄筋コンクリート造のスラブなどにより床の一体性の確保が図られた剛床仮定のもとでは、建築物の各層の地震力は、一般に、柱や耐震壁などの水平剛性に比例して負担される。5建築物の固有周期は、構造物としての質量が同じであれば、水平剛性が低いほど短くなる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.18
▼ 解答・解説を見る(No.18)▲ 解答・解説を閉じる
極めてまれに生じる地震動に対して倒壊しないようにすることは、耐震設計の目標の一つ(二次設計)。
耐震性は強度と靱性で評価され、靱性が乏しい(粘りがない)建物は、強度を十分に高くして地震力に抵抗させる必要がある。
偏心率は、偏心距離を弾力半径で割った値で、大きいほどねじれが生じ、特定の部材に損傷が集中しやすい。
剛床仮定のもとでは、各層の地震力は、柱や耐震壁の水平剛性に比例して分担される。
固有周期は T=2π√(m/k)(m=質量、k=水平剛性)。質量が同じなら、水平剛性が低い(柔らかい)ほど固有周期は長くなる。
No.19構造計画(小梁の剛性・火打材・クレーン梁の疲労・SRC梁のたわみ確認・隙間のない特定天井)
建築物の構造計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1鉄筋コンクリート造の建築物の小梁付き床スラブは、小梁の過大なたわみ及び大梁に沿った床スラブの過大なひび割れを防止するため、小梁に十分な曲げ剛性を確保した。2木造の建築物について、床組や小屋梁組のたわみを減少させるために、火打材を用いて補強した。3稼動するクレーンを支持する鉄骨造の梁は、繰返し応力を受けるので、高サイクル疲労の検討を行った。4床面に用いる鉄骨鉄筋コンクリート造の梁について、梁のせいを梁の有効長さで除した数値が1/12以下であったので、過大な変形や振動による使用上の支障が起こらないことを計算によって確認した。5周囲の壁との間に隙間を設けない特定天井に該当する天井面について、天井面の許容耐力、天井面を設ける階に応じた水平震度、天井面構成部材などの単位面積重量を用いて、天井面の長さの検討を行った。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.19
▼ 解答・解説を見る(No.19)▲ 解答・解説を閉じる
小梁付き床スラブでは、小梁の剛性が小さいと小梁が大きくたわみ、大梁に沿ってスラブにひび割れが生じやすい。小梁に十分な曲げ剛性を確保する。
火打材は、床組や小屋梁組の隅に斜めに入れて、水平方向の変形(ゆがみ)を防ぐ部材。床組や小屋梁組のたわみを減らす効果はない。
稼動するクレーンを支える梁は繰返し応力を受けるので、高サイクル疲労の検討を行う。
鉄骨鉄筋コンクリート造の梁は、せいを有効長さで割った値が1/12を超える場合を除き、使用上の支障が起こらないことを計算で確かめる(平成12年建設省告示第1459号 第1の表)。1/12以下なので確認したのは適当。
周囲の壁との間に隙間を設けない特定天井は、天井面の許容耐力・天井面を設ける階に応じた水平震度・単位面積重量などを用いて、天井面の長さの検討を行う(平成25年国土交通省告示第771号 第3)。
平成12年建設省告示第1459号 第1の表(鉄骨鉄筋コンクリート造の梁 D/l>1/12)、平成25年国土交通省告示第771号 第3(特定天井)
🧱 建築材料(No.20〜No.25)
No.20木材(乾燥収縮率の方向・繊維飽和点と収縮・含水率と強度・基準強度・LVL)
建築材料として使用される木材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1木材の乾燥収縮率は、繊維方向より年輪の接線方向のほうが大きい。2含水率が繊維飽和点以下の木材において、膨張・収縮は、ほぼ含水率に比例する。3木材の強度は、一般に、含水率の減少に伴い増大し、繊維飽和点を下回るとほぼ一定となる。4木材の基準強度の大小関係は、一般に、曲げ > 引張り > せん断である。5単板積層材(LVL)は、一般に、単板の繊維方向を互いにほぼ平行にして積層接着したものである。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.20
▼ 解答・解説を見る(No.20)▲ 解答・解説を閉じる
木材の乾燥収縮率は、繊維方向<半径方向<年輪の接線方向の順に大きい。繊維方向はごく小さい。
繊維飽和点以下では、膨張・収縮は含水率にほぼ比例する。
木材の強度は、繊維飽和点(含水率約30%)以上ではほぼ一定で、繊維飽和点以下になると、含水率の減少に伴って大きくなる。「繊維飽和点を下回るとほぼ一定」は逆。
木材の基準強度は、一般に 曲げ>圧縮>引張り>せん断 の順で、曲げ>引張り>せん断 は正しい(平成12年建設省告示第1452号)。
単板積層材(LVL)は、単板の繊維方向をほぼ平行にして積層接着したもの。
No.21コンクリート(ヤング係数・アルカリ骨材反応・中性化・線膨張係数・耐久設計基準強度)
コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1コンクリートのヤング係数は、一般に、圧縮強度が高いものほど大きい。2アルカリ骨材反応によるコンクリートのひび割れは、骨材中の成分がセメントペースト中に含まれるアルカリ分と反応し、骨材が膨張することによって生じる。3水セメント比が小さいコンクリートほど、中性化速度は遅くなる。4コンクリートの線膨張係数は、常温時において、鉄筋の線膨張係数とほぼ等しい。5コンクリートの耐久設計基準強度は、計画供用期間の級が「標準」の場合より「長期」の場合のほうが小さい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.21
▼ 解答・解説を見る(No.21)▲ 解答・解説を閉じる
コンクリートのヤング係数は、圧縮強度が高いほど大きい。
アルカリ骨材反応(アルカリシリカ反応)は、骨材中の成分がセメントペーストのアルカリ分と反応して膨張し、ひび割れが生じる現象。
水セメント比が小さいコンクリートは密実なので、二酸化炭素が入りにくく、中性化は遅い。
常温では、コンクリートと鉄筋の線膨張係数はほぼ等しい(約1×10⁻⁵/℃)。
耐久設計基準強度は、計画供用期間の級が長いほど大きい(JASS 5:短期18・標準24・長期30・超長期36N/mm²)。「長期」のほうが小さいのではない。
No.22コンクリートの圧縮強度(円柱供試体の試験)
断面積が7,850 mm²のコンクリートの円柱供試体(圧縮強度試験用供試体)に荷重を加えて圧縮強度試験を行ったところ、282.6 kNで最大荷重に達したのち荷重は減少し、251.2 kNで急激に耐力が低下した。このコンクリートの圧縮強度として、正しいものは、次のうちどれか。
124.0 N/mm²228.0 N/mm²332.0 N/mm²436.0 N/mm²540.0 N/mm²出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.22
▼ 解答・解説を見る(No.22)▲ 解答・解説を閉じる
コンクリートの圧縮強度=最大荷重÷供試体の断面積。
282.6kN=282,600N、断面積7,850mm²(直径100mmの円柱)より、282,600÷7,850=36.0N/mm²
最大荷重に達したあとの、急に耐力が下がったときの荷重(251.2kN)は使わない。
No.23鋼材(炭素量と硬さ・溶接性・黒皮・SD345の強さ・ステンレス鋼)
鋼材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1軟鋼は、炭素含有量が多くなると硬質になり、引張強さが大きくなる。2鋼材は、一般に、炭素含有量が多くなると、溶接性が低下する。3鋼を製造するときに生じる黒錆(黒皮)は、鋼の表面に被膜を形成するので、一定の防食効果がある。4異形棒鋼SD345の引張強さの下限値は、345 N/mm²である。5建築構造用ステンレス鋼材(SUS304A材等)は、一般構造用圧延鋼材(SS400材等)の炭素鋼に比べて、耐食性に優れている。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.23
▼ 解答・解説を見る(No.23)▲ 解答・解説を閉じる
軟鋼は、炭素の量が多くなるほど硬く、引張強さが大きくなる。
炭素の量が多くなると、硬くもろくなり、溶接部が割れやすくなるので、溶接性は低下する。
黒錆(黒皮=ミルスケール)は、鋼の表面に被膜をつくるので、一定の防食効果がある(ただし摩擦接合面では除去する)。
SD345 の「345」は、降伏点(耐力)の下限値(345N/mm²)。引張強さの下限値は490N/mm²(JIS G 3112)。
建築構造用ステンレス鋼材(SUS304Aなど)は、クロム・ニッケルを含み、炭素鋼(SS400など)より耐食性に優れる。
No.24建築材料(合成樹脂調合ペイント・エポキシ樹脂・強化ガラス・しっくい・花こう岩)
建築材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1合成樹脂調合ペイントは、耐候性に優れ、木部及び鉄部の塗装に用いられる。2エポキシ樹脂は、接着性、耐薬品性、耐水性に優れ、コンクリート構造物の補修に用いられる。3強化ガラスは、同じ厚さのフロート板ガラスより強度が高く、割れても破片が粒状になるので、安全性が高い。4しっくいは、消石灰にすさ・のり・砂などを混ぜて水で練ったものであり、水と反応して固まる水硬性の材料である。5花こう岩は、圧縮強度が大きく、耐摩耗性も高いので、外装材に用いられる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.24
▼ 解答・解説を見る(No.24)▲ 解答・解説を閉じる
合成樹脂調合ペイントは、耐候性がよく、木部と鉄部の塗装に使われる(アルカリに弱く、コンクリート面には向かない)。
エポキシ樹脂は、接着性・耐薬品性・耐水性に優れ、コンクリートのひび割れの注入など補修に使われる。
強化ガラスは、同じ厚さのフロート板ガラスより強く、割れると破片が粒状になるので安全性が高い。
しっくいは、消石灰にすさ・のり・砂などを混ぜて水で練った塗り壁材で、空気中の二酸化炭素と反応して固まる気硬性の材料。水硬性ではない。
花こう岩は、圧縮強度が大きく耐摩耗性も高いので、外装材や床材に使われる(耐火性は低い)。
No.25建築材料(押出法ポリスチレンフォーム・砂岩・磁器質タイル・シージングせっこうボード・ケヤキ)
建築材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1押出法ポリスチレンフォームは、耐火性に優れているので、延焼のおそれのある外壁下地に用いられる。2砂岩は、耐火性に優れているので、壁の内装仕上げに用いられる。3磁器質のタイルは、吸水率が低いので、室内の水廻りの床と壁に用いられる。4シージングせっこうボードは、防水性に優れているので、台所の壁下地材に用いられる。5ケヤキは、針葉樹よりも強度があるので、くつずりに用いられる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.25
▼ 解答・解説を見る(No.25)▲ 解答・解説を閉じる
押出法ポリスチレンフォームは、断熱性は高いが、プラスチックなので燃えやすく、耐火性は低い。耐火性に優れているから延焼のおそれのある外壁下地に使う、というのは誤り。
砂岩は、耐火性に優れ、壁の内装仕上げなどに使われる(吸水性が大きく、外部には向かない)。
磁器質のタイルは吸水率が低い(JIS A 5209 の吸水率の区分でⅠ類=3%以下)ので、水廻りの床・壁に使われる。
シージングせっこうボードは、防水処理をしたせっこうボードで、台所など湿気の多い所の壁下地に使われる。
ケヤキは広葉樹で、針葉樹より硬く強いので、すり減りやすいくつずり(出入口の下枠)に使われる。
令和4年の合格基準点(学科の試験)
配点は各問題1点(各科目25点・合計100点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。
| 学科Ⅰ 計画 | 学科Ⅱ 法規 | 学科Ⅲ 構造 | 学科Ⅳ 施工 | 総得点 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 合格基準点 | 13点 | 14点※ | 14点※ | 13点 | 60点 |
※ 令和4年は、学科Ⅱ(建築法規)と学科Ⅲ(建築構造)の平均点が例年に比べて著しく高く、試験問題の難易度の差によると認められたため、2科目の基準点が13点から14点に補正されました。
出典:建築技術教育普及センター「令和4年二級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」
令和4年の構造の基準点は14点(原則の13点から補正)でした。構造は法令集を使えない科目で、前半の構造力学(断面の性質・応力・反力・トラス・座屈など)は毎年同じ形の計算問題が出ます。計算問題を確実に解けるようにし、後半の各種構造と材料は、建築基準法施行令や告示の数値と材料の性質をセットで覚えておくと安心です。
ほかの年度・ほかの科目の過去問
この記事の問題文と図は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和4年 二級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。
関連記事
二級建築士の過去問の一覧や、学科の教材は次の記事で紹介しています。









