要点と過去問10年分
一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)の No.3 でほぼ毎年出題される「換気・空気環境」について、換気量の計算、換気方式と機器、空気環境の基準を要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を解説します。

換気・空気環境の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
No.3 は、10年のうち9年が換気・空気環境の問題でした(令和2年は湿り空気)。計算問題(必要換気量・二酸化炭素濃度・温度差換気の大小)が4年、文章の問題では温度差換気と風力換気の性質が3回、自然給気口の位置と一酸化炭素の基準が1回ずつ正答になっています。
No.3 に出題(10年のうち9年・9問)。ほかの問題の選択肢から、この分野のもの(1問から)も載せています。この記事で解説する選択肢は22肢、図・表・計算の問題は4問(問題ごとに掲載)です。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している一級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「要点」は、今の法令・基準や設計の資料でまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。
🌀 換気量
📖 換気量の求め方
換気量の計算は、必要換気量・定常濃度・温度差換気・風力換気の4つの式で解けます。計算問題が4年出ています。
| 項目 | 式・ポイント |
|---|---|
| 必要換気量 | 汚染物質の発生量÷(許容濃度-外気の濃度)。定常状態なら室の容積によらない |
| 定常状態の室内濃度 | 外気の濃度+発生量÷換気量(換気回数×室容積)。発生量と換気回数が同じなら、容積の小さい室ほど濃度は高い |
| 温度差換気 | 換気量は 開口面積×√(開口の高さの差×内外の温度差)に比例(そのまま比例ではない)。外気のほうが暖かいと、外気は中性帯より上の開口から入る(冬の暖房時と逆) |
| 風力換気 | 風向と開口の条件が同じなら、換気量は外部の風速に比例する(平方根ではない) |
✏️ 過去問:換気量(10年で9肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
外気に面して上下に同じ大きさの二つの開口部がある室において、無風の条件で温度差換気を行う場合、換気量は、「内外温度差」及び「開口高さの差」に比例する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
温度差換気の換気量は、内外の温度差の平方根と、開口の高さの差の平方根に比例する(換気量∝開口面積×√(高さの差×温度差))。温度差や高さの差にそのまま比例するのではない。
問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
風圧力によって室内を換気する場合、その換気量は、外部風向と開口条件が一定であれば、外部風速の平方根に比例する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢3
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風力による換気量は、風向と開口の条件が同じなら、外部の風速に比例する(風圧は風速の2乗に比例し、換気量は風圧の平方根に比例するため)。風速の平方根に比例するのではない。
問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
温度差による換気において、外気の温度が室内の温度よりも高い場合、外気は中性帯よりも下側の開口から流入する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢2
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外気が室内より暖かい(軽い)場合、室内の冷たく重い空気は中性帯より下の開口から流れ出し、外気は中性帯より上の開口から流れ込む。冬の暖房時(室内が暖かい)とは逆になる。
問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
温度差による換気において、外気温度が室内温度よりも高い場合、外気は中性帯よりも上側の開口から流入する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢4
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外気が室内より暖かい場合は、室内の冷たい空気が中性帯より下の開口から出て、外気は中性帯より上の開口から入る。
問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
風圧力による換気において、外部風向と開口条件が同じ場合、その換気量は、概ね外部風速に比例する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢3
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問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
建築物が風圧力のみによって換気される場合、その換気量は、外部風向と開口条件が同じであれば、概ね外部風速に比例する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢4
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問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
汚染物質が発生している室の必要換気量は、定常状態を想定した場合、室の容積によらず、その室の汚染物質の発生量、許容濃度及び外気中の汚染物質の濃度により求めることができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢2
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問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
容積の異なる2つの室において、それぞれの室内の二酸化炭素発生量及び換気回数が同じ場合、定常状態での室内の二酸化炭素濃度は、一般に、容積が大きい室より小さい室のほうが高くなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢4
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定常状態の室内濃度=外気の濃度+発生量÷換気量(換気回数×室容積)。発生量と換気回数が同じなら、容積が小さい室ほど換気量が少ないので、濃度は高くなる。
問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
容積の異なる二つの室において、それぞれの室内の二酸化炭素発生量及び換気回数が同じ場合、定常状態での室内の二酸化炭素濃度は、一般に、容積が大きい室より小さい室のほうが高くなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢1
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定常状態の室内濃度=外気の濃度+発生量÷換気量(換気回数×室容積)。発生量と換気回数が同じなら、容積が小さい室ほど換気量が少なく、濃度は高くなる。
✏️ 過去問:換気量の計算(問題ごとのカード)(10年で4問)
必要換気量は「発生量÷濃度の差」、室内の濃度は「外気の濃度+発生量÷換気量」で求め、温度差換気の大小は「開口面積×√(高さの差)」で比べます。
令和8年 No.3二酸化炭素濃度を基準以下に保つ必要換気量(計算)
軽作業が行われている室内の定常状態における二酸化炭素濃度を、上限の基準である1,000ppm以下に保つために、最低限必要な外気の取入量として、最も適当な値は、次のうちどれか。ただし、一人当たりの二酸化炭素発生量は0.030㎥/(h・人)であり、発生した二酸化炭素は直ちに室全体に一様に拡散するものとする。また、外気の二酸化炭素濃度を400ppmとし、隙間風は考慮しないものとする。
118㎥/(h・人)220㎥/(h・人)342㎥/(h・人)450㎥/(h・人)出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3
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必要な外気の取入量は50㎥/(h・人)(選択肢4の計算)。18㎥/(h・人)では、室内の二酸化炭素濃度が1,000ppmを超えてしまう。
20㎥/(h・人)では足りない。必要換気量=発生量÷(室内の許容濃度−外気の濃度)で、50㎥/(h・人)になる。
42㎥/(h・人)では足りない。必要換気量=0.030÷(0.001−0.0004)=50㎥/(h・人)。
必要換気量=二酸化炭素の発生量÷(室内の許容濃度−外気の濃度)
・濃度の差:1,000ppm−400ppm=600ppm=0.0006
・必要換気量:0.030÷0.0006=50㎥/(h・人)
令和4年 No.3在室者がいる居室の定常状態の二酸化炭素濃度(計算)
室容積200㎥の居室に25人の在室者がおり、換気回数4回で換気がなされているとき、定常状態におけるこの室内の二酸化炭素濃度として最も適当な値は、次のうちどれか。ただし、一人当たりの二酸化炭素発生量は0.016㎥/(h・人)とし、在室者から発生した二酸化炭素は直ちに室全体に一様に拡散するものとする。また、外気の二酸化炭素濃度は400ppmとし、隙間風は考慮しないものとする。
1700ppm2800ppm3900ppm41,000ppm出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3
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室内の濃度は、外気の400ppmに在室者の発生分の500ppmを加えた900ppm。700ppmでは足りない。
800ppmではない。換気量は 4回/h×200㎥=800㎥/h で計算する。
定常状態の室内の濃度=外気の濃度+発生量÷換気量
・発生量:25人×0.016㎥/(h・人)=0.4㎥/h
・換気量:4回/h×200㎥=800㎥/h
・発生量÷換気量:0.4÷800=0.0005=500ppm
・室内の濃度:400+500=900ppm
1,000ppmではない。計算すると900ppmになる。
令和6年 No.3温度差換気の換気量の大小(開口面積と開口の中心間の距離)
外気温度5℃、無風の条件の下で、図のような上下に開口部を有する断面の建築物A、B、Cがある。室内温度がいずれも18℃に保たれ、上下各々の開口面積がそれぞれ3㎡、2㎡、1㎡、開口部の中心間の距離がそれぞれ3m、6m、9mであるとき、建築物A、B、Cの換気量QA、QB、QCの大小関係として、最も適当なものは、次のうちどれか。ただし、いずれの開口部も流量係数は一定とし、中性帯は開口部の中心間の中央に位置するものとする。なお、√2は1.4、√3は1.7として計算する。
図を押すと大きく表示します 1QA = QB = QC2QA > QB > QC3QB > QA = QC4QC > QB > QA出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3
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換気量は開口面積と開口の高さの差の平方根で決まるので、3つは等しくない(QA:QB:QC=5.1:4.76:3)。
温度差換気の換気量は、流量係数×開口面積×√(2×重力加速度×開口の中心間の距離×内外の温度差÷絶対温度)で求める。条件のうち建物ごとに違うのは開口面積と中心間の距離だけなので、換気量は「開口面積×√(中心間の距離)」に比例する。
・QA:3×√3=3×1.7=5.1
・QB:2×√6=2×1.4×1.7=4.76
・QC:1×√9=3
大きい順に QA > QB > QC。
QB(4.76)は QA(5.1)より小さく、QA と QC(3)も等しくない。
中心間の距離が大きい C ほど換気量が大きいわけではない。開口面積が小さいので、QC が最も小さい。
令和元年 No.3温度差換気の換気量の大小(開口面積と開口の中心間の距離)
外気温度5℃、無風の条件の下で、図のような上下に開口部を有する断面の建築物A・B・Cがある。室内温度がいずれも18℃に保たれ、上下各々の開口面積がそれぞれ0.4㎡、0.6㎡、0.7㎡、開口部の中心間の距離がそれぞれ4m、2m、1mであるとき、建築物A・B・Cの換気量QA・QB・QCの大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、いずれの開口部も流量係数は一定とし、中性帯は開口部の中心間の中央に位置するものとする。なお、√2≒1.4として計算するものとする。
図を押すと大きく表示します 1QA > QB > QC2QB > QA > QC3QB > QC > QA4QC > QB > QA出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3
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温度差換気の換気量は、流量係数×開口面積×√(2×重力加速度×開口の中心間の距離×内外の温度差÷絶対温度)で求める。条件のうち建物ごとに違うのは開口面積と中心間の距離なので、換気量は「開口面積×√(中心間の距離)」に比例する。
・QA:0.4×√4=0.4×2=0.8
・QB:0.6×√2≒0.6×1.4=0.84
・QC:0.7×√1=0.7
🔄 換気方式・全熱交換器
📖 換気方式と機器
換気方式と機器は、室を正圧・負圧のどちらに保つかと、全熱交換器の働きが問われます。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 全般換気 | 室全体の空気を入れ替えて、汚染物質を薄め・広げ・排出する |
| 第一種・第二種 | 第一種は給気機と排気機を使い、正圧にもできる。汚染空気が入ってはならない手術室・クリーンルームは、第二種(又は正圧にした第一種) |
| 全熱交換器 | 排気と給気の間で熱と湿気を交換する(外気のほうが湿っていれば、吹出し空気は外気より乾く)。静止型は通気抵抗が大きいので、給気側・排気側の両方に送風機が要る |
| 自然給気口 | 水まわりの排気ファンで全般換気する住宅では、冷気が人に当たらないよう高い位置に設ける(床から低い位置は不適当) |
✏️ 過去問:換気方式・全熱交換器・給気口(10年で7肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
住宅の全般換気をトイレ、浴室、台所等の水まわり部分からのファンによる排気によって行う場合、居室に設ける自然給気口は、温熱環境に影響を及ぼさないように、床面から0.5m以下に設置することが望ましい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢3
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居室の自然給気口から入る外気は冬に冷たいので、人に冷気が直接当たらないよう、給気口は床から高い位置(天井近くなど)に設けるのが望ましい。床面から0.5m以下の低い位置は、足元に冷気が流れて不快になりやすい。
問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
全般換気は、室全体の空気を入れ替えることにより、室内で発生する汚染物質の希釈、拡散及び排出を行う換気方式のことである。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢1
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問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
第一種機械換気方式は、給気機及び排気機を用いるため、正圧に保つ必要のある室にも採用することが可能である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢2
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問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
汚染空気が周囲から流入してはならない手術室やクリーンルーム等においては、第二種機械換気方式又は室内の気圧を周囲より高くした第一種機械換気方式とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢2
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汚れた空気が入ってはならない手術室やクリーンルームでは、室内を正圧に保つため、第二種機械換気(または室内の気圧を周囲より高くした第一種機械換気)とする。
問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
手術室やクリーンルーム等のように、汚染空気が周囲から流入してはならない室においては、第二種機械換気又は室内の気圧を周囲よりも高くした第一種機械換気とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢4
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汚れた空気が入ってはならない手術室やクリーンルームでは、室を正圧に保つため、第二種機械換気(または給気を多くした第一種機械換気)とする。
問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
全熱交換器による換気において、外気の絶対湿度が室内の絶対湿度よりも高い場合、室内の吹出し空気の絶対湿度は、外気の絶対湿度より低くなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢1
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全熱交換器は、排気と給気の間で熱と湿気(水蒸気)を交換する。外気の絶対湿度が室内より高い場合、湿気の一部が排気側に移るので、吹出し空気の絶対湿度は外気より低くなる。
問題:換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
静止型の全熱交換器を採用する場合、全熱交換素子の通気抵抗が大きいので、一般に、給気側と排気側の両方に送風機が必要となる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢1
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🫁 空気環境の基準
📖 空気環境の基準
空気環境の基準は、建築物衛生法と建築基準法施行令の数値が問われます。
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 一酸化炭素 | 6ppm以下(2022年4月から。それまでは10ppm) |
| 温度 | 18℃以上28℃以下(2022年4月から。それまでは17℃以上) |
| 浮遊粉じん | 空気1㎥につき0.15mg以下(中央管理方式の空気調和設備の居室も同じ) |
| ホルムアルデヒド | 空気1㎥につき0.1mg以下 |
| 酸素濃度 | 18%近くまで下がっても人体への影響はまだ小さいが、開放型燃焼器具は不完全燃焼を起こすおそれがある |
一酸化炭素〜ホルムアルデヒドの基準は建築物衛生法施行令 第2条。中央管理方式の空気調和設備の居室の基準は建築基準法施行令 第129条の2の5第3項
✏️ この項目の過去問を解く(10年で6肢)↓✏️ 過去問:空気環境の基準(10年で6肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:空気調和設備を設けた延べ面積5,000㎡の事務所ビルの居室における空気環境に関する次の測定結果のうち、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」に照らして、最も不適当なものはどれか。
一酸化炭素の含有率 ―― 0.001%(10ppm)
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢1
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
一酸化炭素の含有率の基準は、100万分の6以下(6ppm以下)(建築物衛生法施行令 第2条。2022年4月1日に10ppmから改められた)。0.001%(10ppm)は基準を超えている。
問題:空気調和設備を設けた延べ面積5,000㎡の事務所ビルの居室における空気環境に関する次の測定結果のうち、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」に照らして、最も不適当なものはどれか。
温度 ―― 18.0℃
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
温度の基準は18℃以上28℃以下(2022年4月1日に17℃以上から改められた)。18.0℃は基準を満たしている。
問題:空気調和設備を設けた延べ面積5,000㎡の事務所ビルの居室における空気環境に関する次の測定結果のうち、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」に照らして、最も不適当なものはどれか。
浮遊粉じんの量 ―― 空気1㎥につき0.10mg
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
問題:空気調和設備を設けた延べ面積5,000㎡の事務所ビルの居室における空気環境に関する次の測定結果のうち、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」に照らして、最も不適当なものはどれか。
ホルムアルデヒドの量 ―― 空気1㎥につき0.10mg
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.3 選択肢4
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
問題:室内の温熱・空気環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
中央管理方式の空気調和設備を設ける居室においては、浮遊粉じんの量を概ね0.15mg/㎥以下とする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.2 選択肢2
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
中央管理方式の空気調和設備を設ける居室では、浮遊粉じんの量をおおむね0.15mg/㎥以下とする(建築基準法施行令 第129条の2の6第3項の表)。
中央管理方式の空気調和設備の基準は、2019年6月の改正で条が繰り上がり、今は建築基準法施行令 第129条の2の5第3項にあります(浮遊粉じん0.15mg/㎥以下は同じ)。
問題:室内の温熱・空気環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
室内の酸素濃度が18%近くに低下した場合、人体に対しては生理的に大きな影響を与えにくいが、開放型燃焼器具の不完全燃焼をもたらすおそれがある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅱ(環境・設備)」No.2 選択肢3
▼ 適当? 不適当?(解説を見る)▲ 解説を閉じる
酸素濃度が18%近くまで下がっても人体への生理的な影響はまだ小さいが、開放型の燃焼器具は不完全燃焼を起こし、一酸化炭素が発生するおそれがある。
まとめ:換気・空気環境で覚えておくこと
試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
ほかの分野の解説・年度別の過去問
一級建築士 環境・設備の分野別の解説(18分野)の一覧です。
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