全25問の解答・解説
令和3年(2021年7月4日実施)の二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)全25問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。構造力学(計算問題)・荷重と外力・地盤と基礎・木造や鉄筋コンクリート造などの各種構造・建築材料の分野から出題されます。計算問題は、式と途中の数値を順に示しています。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和3年 二級建築士試験(学科)の概要
問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。
解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は令和3年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。
分野ごとの問題一覧
構造の25問は、毎年ほぼ同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
📐 構造力学(No.1〜No.6)
No.1L形断面の図心の座標
図のような断面において、図心の座標(x0,y0)の値として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、x0=Sy/A、y0=Sx/Aであり、Sx、SyはそれぞれX軸、Y軸まわりの断面一次モーメント、Aは全断面積を示すものとする。
図を押すと大きく表示します
x0(mm) y0(mm) 1. 15 35 2. 15 25 3. 25 15 4. 25 25 5. 35 15 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.1
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下の長方形(幅40・高さ20:面積800mm²、図心 x=20・y=10)と、右上の長方形(幅20・高さ40:面積800mm²、図心 x=30・y=40)に分ける。全断面積 A=1,600mm²。
・x0=Sy/A=(800×20+800×30)/1,600=25mm
・y0=Sx/A=(800×10+800×40)/1,600=25mm
No.2単純梁の曲げ応力度から梁の長さを求める
図のような等分布荷重を受ける単純梁に断面120 mm×150 mmの部材を用いた場合、A点の最大曲げ応力度が1 N/mm²となるときの梁の長さlの値として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、部材の断面は一様とし、自重は無視するものとする。
図を押すと大きく表示します 1300 mm2600 mm3900 mm41,200 mm51,500 mm出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.2
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・断面係数:Z=120×150²/6=450,000mm³
・σ=M/Z=1N/mm² となる曲げモーメント:M=1×450,000=4.5×10⁵N・mm
・中央の曲げモーメント M=wl²/8 より、10×l²/8=450,000、l²=360,000、l=600mm
No.3斜めの集中荷重を受ける単純梁の曲げモーメントとせん断力
図のような荷重を受ける単純梁において、A点の曲げモーメントMAの大きさと、A―B間のせん断力QABの絶対値との組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。
図を押すと大きく表示します
MAの大きさ QABの絶対値 1. 40 kN・m 10 kN 2. 60 kN・m 15 kN 3. 60 kN・m 30 kN 4. 120 kN・m 15 kN 5. 120 kN・m 30 kN 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.3
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・荷重の鉛直成分:60kN×sin30°=30kN(水平成分はピンのB点が受け、梁の曲げ・せん断には関係しない)
・鉛直反力:中央に30kNなので、左右とも15kN
・A点の曲げモーメント:15kN×4m=60kN・m
・A-B間のせん断力:右の支点の反力と同じ大きさで 15kN
No.4静定トラスで軸方向力が生じない部材の本数(荷重条件の違う3つのトラス)
図のような、荷重条件が異なる静定トラスA、B、Cにおいて、軸方向力が生じない部材の本数の組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、荷重条件以外の条件は、同一であるものとする。
図を押すと大きく表示します
A B C 1. 3 3 3 2. 4 3 1 3. 4 4 2 4. 5 4 2 5. 5 5 5 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.4
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「荷重のない節点に、一直線上の2部材と、もう1本の部材が集まるとき、そのもう1本の軸方向力は0」をくり返し使う。
・A(頂点に2P):下弦の左右の節点の鉛直材2本が0 → 上弦の左右の節点(荷重なし)の斜材2本が0 → 下弦の中央の節点(荷重なし)の中央の鉛直材が0。合計5本
・B(下弦の中央に2P):下弦の左右の鉛直材2本と、上弦の左右の節点の斜材2本が0。中央の鉛直材は荷重2Pを頂点へ伝えるので0ではない。合計4本
・C(上弦の3つの節点にP):下弦の左右の節点の鉛直材2本だけが0(上弦の節点には荷重があるので斜材は0にならない)。合計2本
No.5水平荷重が加わった静定ラーメンの曲げモーメント図(図)
図1は鉛直方向に外力を受ける静定ラーメンであり、その曲げモーメント図は図2のように表せる。図1の静定ラーメンに水平方向の外力が加わった図3の静定ラーメンの曲げモーメント図として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、曲げモーメント図は、材の引張側に描くものとする。
図を押すと大きく表示します 図を押すと大きく表示します 1(図の1.)2(図の2.)3(図の3.)4(図の4.)5(図の5.)出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.5
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・反力:水平荷重3kNは、ピンの左の支点が受ける(左向き3kN)。左の支点まわりのつり合い V×6=3×6+4×3 より、右の支点の反力=5kN(上向き)、左の支点は1kN(下向き)
・左の柱:柱脚の水平反力3kN(左向き)による曲げモーメントが、柱脚の0から柱頭の 3×6=18kN・m まで直線で増える。引張側は柱の内側
・梁:左端18kN・m から、中央 5×3=15kN・m、右端0。引張側は下側(柱の内側とつながる)
・右の柱:水平反力がないので0
この形(左の柱の内側に18、梁の下側に18→15→0)は5。1は左の柱の外側に描いているので誤り。
No.6長柱の弾性座屈荷重(断面二次モーメント・ヤング係数・座屈長さ・支持条件)
長柱の弾性座屈荷重に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1弾性座屈荷重は、柱の断面二次モーメントに比例する。2弾性座屈荷重は、材料のヤング係数に反比例する。3弾性座屈荷重は、柱の座屈長さの2乗に反比例する。4弾性座屈荷重は、柱の両端の支持条件が水平移動拘束で「両端ピンの場合」より水平移動拘束で「両端固定の場合」のほうが大きい。5弾性座屈荷重は、柱の両端の支持条件が水平移動自由で「両端固定の場合」と水平移動拘束で「両端ピンの場合」とでは、同じ値となる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.6
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Pk=π²EI/lk² なので、断面二次モーメント I に比例する。
Pk=π²EI/lk² なので、ヤング係数 E に比例する。反比例ではない。
座屈長さ lk の2乗に反比例する。
水平移動拘束の両端ピンは lk=l、両端固定は 0.5l。座屈長さが短い両端固定のほうが座屈荷重は大きい。
水平移動自由の両端固定の座屈長さは l で、水平移動拘束の両端ピン(l)と同じなので、座屈荷重も同じ。
⚖️ 荷重・外力と地盤・基礎(No.7〜No.9)
No.7荷重及び外力(積載荷重の大小・積雪の単位荷重・Er・RC造の固有周期・主働土圧)
荷重及び外力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1同一の室において、積載荷重の大小関係は、一般に、「地震力の計算用」>「大梁及び柱の構造計算用」>「床の構造計算用」である。2積雪荷重の計算に用いる積雪の単位荷重は、多雪区域以外の区域においては、積雪量1 cmごとに20 N/㎡以上とする。3風圧力の計算に用いる平均風速の高さ方向の分布を表す係数Erは、同じ地上高さの場合、一般に、地表面粗度区分がⅢよりⅡのほうが大きくなる。4地震力の計算に用いる建築物の設計用一次固有周期(単位 s)は、鉄筋コンクリート造の場合、建築物の高さ(単位 m)に0.02を乗じて算出する。5擁壁に作用する土圧のうち、主働土圧は、擁壁が地盤から離れる方向に変位するときに、最終的に一定値に落ち着いた状態で発揮される土圧である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.7
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同じ室の積載荷重は、床の構造計算用>大ばり・柱・基礎の構造計算用>地震力の計算用の順(建築基準法施行令第85条第1項の表。例:事務室 2,900・1,800・800N/㎡)。設問は大小が逆。
多雪区域以外の積雪の単位荷重は、積雪量1cmごとに1㎡につき20N以上(同令第86条第2項)。
Er は地表面の障害物が少ないほど大きいので、粗度区分Ⅲより Ⅱ のほうが大きい。
設計用一次固有周期 T=h(0.02+0.01α)。鉄筋コンクリート造は α=0 なので T=0.02h(昭和55年建設省告示第1793号 第2)。
主働土圧は、擁壁が地盤から離れる向きに動いたとき、土圧が減って最終的に落ち着いた値(最小の土圧)。逆に押し込む向きで発揮されるのは受働土圧。
建築基準法施行令 第85条第1項の表(積載荷重)・第86条第2項(積雪の単位荷重)・第88条第1項、昭和55年建設省告示第1793号(固有周期)
No.82階建ての1階に生じる地震力
一般的な2階建ての建築物の1階の構造耐力上主要な部分に生じる地震力として、最も適当なものは、次のうちどれか。ただし、建設地は多雪区域以外の区域とし、また、地震層せん断力係数Ciは0.2、屋根部分の固定荷重と積載荷重の和をWRとし、2階部分の固定荷重と積載荷重の和をW2とする。
10.2×W220.2×(WR+W2)30.2×W2/WR40.2×WR/(WR+W2)50.2×W2/(WR+W2)出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.8
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地上部分の地震力は、その高さの部分が支える部分の固定荷重と積載荷重の和に、地震層せん断力係数 Ci を掛けて求める(建築基準法施行令第88条第1項)。
1階の構造耐力上主要な部分(1階の柱・壁)が支えるのは、屋根部分(WR)と2階部分(W2)の重さの合計なので、1階の地震力=0.2×(WR+W2)。
建築基準法施行令 第88条第1項(地上部分の地震力=その高さの部分が支える固定荷重と積載荷重の和×Ci)
No.9地盤及び基礎構造(沖積層・地下水の圧力・根入れ深さ・基礎梁の剛性・地盤の許容応力度)
地盤及び基礎構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1沖積層は、一般に、洪積層に比べて、支持力不足や地盤沈下が生じやすい。2地下外壁に地下水が接する場合、地下水位が高いほど、地下外壁に作用する圧力は大きくなる。3地盤の支持力は、一般に、基礎底面の位置(根入れ深さ)が深いほど大きくなる。4基礎梁の剛性を大きくすることは、一般に、不同沈下の影響を減少させるために有効である。5堅い粘土質地盤は、一般に、密実な砂質地盤に比べて許容応力度が大きい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.9
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沖積層は新しく軟らかい地層で、洪積層より支持力不足や地盤沈下が生じやすい。
地下水の水圧は水面からの深さに比例するので、地下水位が高いほど、地下外壁に作用する圧力は大きい。
基礎底面が深い(根入れが深い)ほど、周りの土の押さえが効いて、地盤の支持力は大きくなる。
基礎梁の剛性を大きくすると、建物が一体となって不同沈下の影響を減らせる。
地盤の長期の許容応力度は、密実な砂質地盤が200kN/㎡、堅い粘土質地盤は100kN/㎡(建築基準法施行令第93条の表)。堅い粘土質地盤のほうが小さい。
建築基準法施行令 第93条の表(地盤の許容応力度)
🏠 各種構造・構造計画(No.10〜No.19)
No.10木造の部材と説明(野縁・胴縁・胴差・軒桁・側桁)
木造建築物の部材の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1野縁天井と壁の接する部分に取付ける見切り部材2胴縁壁においてボードなどを取付けるための下地材3胴差軸組において2階以上の床の位置で床梁を受け、通し柱を相互につないでいる横架材4軒桁軒の部分において小屋梁に直角に取り合う横架材5側桁階段の段板を両側で支える部材出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.10
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天井と壁の接する部分に取り付ける見切り材は回り縁。野縁は、天井の仕上げ材(天井板・ボード)を張るために、吊り木で吊って格子状に組む下地材。
胴縁は、壁にボードなどを取り付けるための下地材。
胴差は、2階以上の床の位置で床梁を受け、通し柱どうしをつなぐ横架材。
軒桁は、軒の部分で小屋梁と直角に取り合い、垂木を受ける横架材。
側桁は、階段の段板(踏板)を両側から支える部材。
No.11木質構造の接合(木口の木ねじ・ラグスクリュー・ボルトの締付け・ドリフトピン・メタルプレートコネクター)
木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1構造耐力上主要な部分において、木口面にねじ込まれた木ねじを、引抜き方向に抵抗させることは避けた。2ラグスクリューを木口面に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面に打ち込んだ場合の値の2/3とした。3せん断力を受けるボルト接合において、座金が木材にめり込まない程度にボルトを締付けた。4ドリフトピン接合部において、終局せん断耐力を降伏せん断耐力と同じ値とした。5メタルプレートコネクターを用いて木材同士を接合する場合の木材は、気乾状態のものとした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11
▼ 解答・解説を見る(No.11)▲ 解答・解説を閉じる
木口面にねじ込んだ木ねじは抜けやすいので、構造耐力上主要な部分では引抜き方向に抵抗させない。
ラグスクリューを木口に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面に打ち込んだ場合の2/3とする。
ボルト接合では、座金が木材にわずかにめり込む程度に締め付ける。めり込まない程度では、接合部にがたが生じる。
ドリフトピンは頭やナットがなく抜け出しやすいので、終局せん断耐力は降伏せん断耐力と同じ値とする(粘りを見込まない)。
メタルプレートコネクターは、乾燥収縮で歯が抜けないように、気乾状態の木材に使う。
No.12接合金物と用途(山形プレート・短ざく金物・柱脚金物・火打金物・くら金物)
図に示す木造建築物に用いる接合金物とその用途との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。ただし、図の寸法は一例である。
(注)No.12については、著作権法上の関係から、その出所等を明示しています。図の出典:2021年版フラット35対応 木造住宅工事仕様書(住宅金融支援機構)
接合金物 用途 1. 山形プレート 柱と土台、柱と桁の接合に用いる。 2. 短ざく金物 胴差同士の接合に用いる。 3. 柱脚金物 玄関の独立柱等の柱脚支持に用いる。 4. 火打金物 隅木と横架材の接合に用いる。 5. くら金物 垂木と軒桁、垂木と母屋の接合に用いる。 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12
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山形プレートは、柱と土台、柱と桁(横架材)の接合に用いる。※この問題の金物の図は、住宅金融支援機構の仕様書の図のため、この記事には載せていない。
短ざく金物は、胴差どうしの継手(通し柱をはさんだ胴差の接合など)に用いる。
柱脚金物は、玄関の独立柱などの柱脚を基礎に固定して支持するのに用いる。
火打金物は、床組や小屋組の横架材どうしの隅角部に、火打梁の代わりに入れて水平構面を固める金物。隅木と横架材の接合に用いるものではない。
くら金物は、垂木と軒桁、垂木と母屋の接合(垂木の吹上げ防止)に用いる。
No.13壁式RC造の壁量(X方向)
図のような平面を有する壁式鉄筋コンクリート造平家建ての建築物の壁量計算において、X方向の値として、最も近いものは、次のうちどれか。ただし、階高は3 m、壁厚は12 cmとする。
図を押すと大きく表示します 117.5 cm/㎡218.0 cm/㎡318.5 cm/㎡419.0 cm/㎡519.5 cm/㎡出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.13
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壁量=その方向の耐力壁の長さの合計÷その階の床面積。
・耐力壁として数える壁:実長45cm以上、かつ、同一の実長を有する部分の高さ(開口部の高さなど)の30%以上。0.4mの壁は45cm未満なので数えない
・X方向の耐力壁:上側 1.5+1.5+1.0、下側 1.5+1.5 =7.0m(700cm)
・床面積:8×5=40㎡
・壁量:700÷40=17.5cm/㎡(平家建ての地上階は12cm/㎡以上が必要=平成13年国土交通省告示第1026号 第六第二号の表)
No.14鉄筋コンクリート構造(曲げ破壊とせん断破壊・柱の軸力・開口補強筋・梁せい・柱梁接合部の帯筋比)
鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1部材の曲げ破壊は、脆性的な破壊であり、建築物の崩壊につながるおそれがあるので、せん断破壊よりも先行しないように設計する。2柱は、一般に、負担している軸方向圧縮力が大きくなると、変形能力は小さくなる。3壁板における開口部周囲及び壁端部の補強筋は、一般に、D13以上の異形鉄筋を用いる。4梁せいは、建築物に変形又は振動による使用上の支障が起こらないことを計算によって確かめた場合を除き、梁の有効長さの1/10を超える値とする。5柱梁接合部における帯筋比は、一般に、0.2%以上とする。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.14
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脆性的な(粘りのない)破壊はせん断破壊。曲げ破壊は鉄筋が降伏して粘り強く変形するので、曲げ破壊がせん断破壊より先に起きるように設計する。設問は逆。
柱は、軸方向圧縮力が大きくなると、変形能力(靱性)が小さくなる。
壁板の開口部の周囲や壁端部の補強筋には、一般に D13以上の異形鉄筋を用いる。
鉄筋コンクリート造の梁は、せいが有効長さの1/10を超える場合を除き、使用上の支障が起こらないことを計算で確かめる(平成12年建設省告示第1459号 第1の表)。
柱梁接合部の帯筋比は、一般に0.2%以上とする。
平成12年建設省告示第1459号 第1の表(鉄筋コンクリート造の梁 D/l>1/10)
No.15RCの配筋(開口に近接する柱・帯筋の役割・周辺固定スラブ・フック付き重ね継手・ガス圧接の位置)
鉄筋コンクリート構造における配筋等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1耐震壁の開口に近接する柱(開口端から柱端までの距離が300 mm未満)のせん断補強筋比は、一般に、0.4%以上とする。2柱の帯筋は、「せん断補強」、「内部のコンクリートの拘束」、「主筋の座屈防止」等に有効である。3周辺固定とみなせる長方形スラブが等分布荷重を受ける場合、一般に、生じる応力から必要となるスラブの配筋量は、両端の上端配筋量のほうが、中央の下端配筋量より多くなる。4フック付き重ね継手の長さは、鉄筋相互の折曲げ開始点間の距離とする。5柱の主筋をガス圧接する場合、一般に、各主筋の継手位置は、同じ高さに設ける。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.15
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耐震壁の開口に近接する柱(開口端から柱端まで300mm未満)は、せん断補強筋比を0.4%以上とする。
帯筋は、せん断補強・内部のコンクリートの拘束・主筋の座屈防止に有効。
周辺固定のスラブは、両端(固定端)の上端に大きな負の曲げモーメントが生じるので、上端の配筋量が中央の下端より多くなる。
フックありの重ね継手の長さは、フック部分を含まない=鉄筋相互の折曲げ開始点の間の距離(公共建築工事標準仕様書 平成31年版 5.3.4 表5.3.2(注)2)。
ガス圧接継手は、継手が同じ断面に集まらないよう、隣り合う主筋で位置を400mm以上ずらす(公共建築工事標準仕様書 平成31年版 5.3.4(4) 表5.3.3)。同じ高さに設けるのは誤り。
No.16鉄骨構造(ベースプレートの厚さ・幅厚比とF値・SN400の種類・母屋のたわみ・トラスのウェブ材の座屈長さ)
鉄骨構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1露出形式の柱脚において、柱のベースプレートの厚さは、一般に、アンカーボルトの径の1.3倍以上とする。2柱及び梁材の断面において、構造耐力上支障のある局部座屈を生じさせないための幅厚比は、炭素鋼の基準強度(F値)により異なる。3「建築構造用圧延鋼材SN400」は、溶接接合を用いる建築物の場合、一般に、A種を用いる。4母屋などに用いる水平材において、長期に作用する荷重に対するたわみは、通常の場合、仕上げ材に支障を与えない範囲で、スパンの1/300を超えることができる。5トラスにおいて、ウェブ材の構面内座屈は、材端支持状態が特に剛である場合を除き、節点間距離をもって座屈長さとする。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.16
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露出形式の柱脚のベースプレートの厚さは、アンカーボルトの径の1.3倍以上とする(平成12年建設省告示第1456号 第一号ホ)。
局部座屈を防ぐための幅厚比の制限値は、鋼材の基準強度 F が大きいほど厳しく(小さく)なる。
建築構造用圧延鋼材SN400は、A種が溶接をしない部材(小梁など)用、B種が溶接する一般の構造部材用、C種は板厚方向にも力を受ける部材用。溶接接合を用いる建築物には、一般にB種(又はC種)を用いる。
母屋などの二次部材は、仕上げ材に支障がなければ、たわみがスパンの1/300を超えてよい。
トラスのウェブ材の構面内座屈長さは、材端の支持が特に剛な場合を除き、節点間距離とする。
No.17鉄骨構造の接合(フィラープレートの材質・2面摩擦・曲げを伝える接合部・隅肉溶接のサイズと有効長さ)
鉄骨構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1高力ボルト摩擦接合において、両面とも母材と同等の摩擦面としての処理を行ったフィラープレートは、接合する母材の鋼種に関わらず、母材と同強度の鋼材とする。2高力ボルト摩擦接合において、2面摩擦とする場合の許容耐力は、長期、短期ともに1面摩擦とする場合の2倍の数値とすることができる。3曲げモーメントを伝える接合部のボルト、高力ボルト及び溶接継目の応力は、回転中心からの距離に比例するものとみなして算定する。4溶接接合において、隅肉溶接のサイズは、一般に、薄いほうの母材の厚さ以下とする。5応力を伝達する隅肉溶接の有効長さは、一般に、隅肉サイズの10倍以上で、かつ、40 mm以上とする。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.17
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両面を母材と同等の摩擦面として処理したフィラープレートは、母材の鋼種にかかわらず400N/mm²級の鋼材でよい。母材と同強度の鋼材とする必要はない。
2面摩擦の許容耐力は、長期・短期とも1面摩擦の2倍とすることができる。
曲げモーメントを伝える接合部のボルト・高力ボルト・溶接の応力は、回転中心からの距離に比例するとみなして算定する。
隅肉溶接のサイズは、薄いほうの母材の厚さ以下とする。
応力を伝える隅肉溶接の有効長さは、隅肉サイズの10倍以上、かつ、40mm以上とする。
No.18構造計画(重心と剛心・積雪後の降雨の割増し・柱の欠込み・ピロティ階・20kN/㎡未満の基礎)
建築物の構造計画等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1建築物の各階における重心と剛心との距離ができるだけ大きくなるように、耐力壁を配置した。2多雪区域以外の区域における規模が比較的大きい緩勾配の鉄骨造屋根について、積雪後の降雨の影響を考慮するために、「屋根の勾配」及び「屋根の最上端から最下端までの水平投影長さ」に応じて積雪荷重を割り増した。3木造軸組工法の建築物について、構造耐力上主要な柱の所要断面積の1/4を欠込みしたので、欠込みした部分を補強した。4ピロティ階の必要保有水平耐力について、「剛性率による割増し係数」と「ピロティ階の強度割増し係数」のうち、大きいほうの値を用いて算出した。5建築物の基礎の構造は、地盤の長期許容応力度が20 kN/㎡未満であったので、基礎杭を用いた構造を採用した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.18
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重心と剛心の距離(偏心距離)が大きいと、地震時にねじれが生じ、特定の部材に損傷が集中する。耐力壁は、重心と剛心の距離ができるだけ小さくなるように配置する。
多雪区域以外でも、大スパン・緩勾配の屋根は、積雪後の降雨で荷重が増えるので、屋根の勾配と、屋根の最上端から最下端までの水平投影長さに応じて積雪荷重を割り増す(平成19年国土交通省告示第594号 第2第三号。平成30年の改正で加わり、平成31年1月15日から施行)。
柱の所要断面積の1/3以上を欠き取るときは補強が必要(建築基準法施行令第43条第4項)。1/4の欠込みで補強しておくのは、安全側で適当。
ピロティ階の必要保有水平耐力は、剛性率による割増し係数と、ピロティ階の強度割増し係数のうち、大きいほうを用いて算出する。
地盤の長期許容応力度が20kN/㎡未満の場合は、基礎ぐいを用いた構造とする(平成12年建設省告示第1347号 第1)。
建築基準法施行令 第43条第4項(柱の欠き取り)、平成12年建設省告示第1347号 第1(地盤の長期許容応力度20kN/㎡未満は基礎ぐい)、平成19年国土交通省告示第594号 第2第三号(積雪後の降雨を考えた積雪荷重の割増し)
No.19耐震設計(剛性率・一次設計の要求性能・二次設計・保有耐力接合・杭基礎の根入れ)
建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1建築物の各階の剛性率は、「各階の層間変形角の逆数」を「全ての階の層間変形角の逆数の相加平均の値」で除した値である。2中程度の(稀に発生する)地震動に対して、建築物の構造耐力上主要な部分に損傷が生じないことは、耐震設計の要求性能の一つである。3耐震設計における二次設計は、建築物が弾性限を超えても、最大耐力以下であることや塑性変形可能な範囲にあることを確かめるために行う。4鉄骨造の建築物において、保有耐力接合の検討は、柱及び梁部材の局部座屈を防止するために行う。5杭基礎において、基礎の根入れの深さが2 m以上の場合、基礎スラブ底面における地震による水平力を低減することができる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.19
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剛性率=各階の層間変形角の逆数÷全ての階の層間変形角の逆数の相加平均。
まれに発生する中程度の地震動で、構造耐力上主要な部分に損傷が生じないことは、耐震設計の要求性能の一つ(一次設計)。
二次設計は、弾性限を超えても、最大耐力以下・塑性変形の可能な範囲にあることを確かめる(保有水平耐力計算など)。
保有耐力接合は、柱・梁などの部材が十分に塑性変形するまで、接合部が破断しないようにするための検討。局部座屈の防止は、幅厚比の制限で行う。
杭基礎で基礎の根入れの深さが2m以上の場合は、基礎スラブ底面の地震による水平力を低減できる(周りの土の抵抗を見込む)。
🧱 建築材料(No.20〜No.25)
No.20木材(含水率と強度・乾燥収縮率の方向・腐朽菌・心材と食害・曲げヤング係数と強度)
建築材料として使用される木材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1木材の強度は、一般に、含水率の増加に伴い低下し、繊維飽和点を超えるとほぼ一定となる。2木材の乾燥収縮率は、繊維方向より年輪の接線方向のほうが大きい。3木材の腐朽菌は、酸素、温度、水分又は栄養源のうち、いずれか一つの条件を満たすと繁殖する。4心材は、一般に、辺材に比べてシロアリなどの食害を受けにくい。5木材の強度は、曲げヤング係数の値が大きくなると高くなる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.20
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木材の強度は、含水率が増えると低下し、繊維飽和点を超えるとほぼ一定になる。
乾燥収縮率は、繊維方向がごく小さく、年輪の接線方向が最も大きい。
木材腐朽菌は、酸素・温度・水分・栄養源の4つの条件が全部そろったときに繁殖する。いずれか一つで繁殖するのではない(一つでも断てば防げる)。
心材は、辺材より養分が少なく成分の働きで腐朽・食害を受けにくい。
木材は、曲げヤング係数が大きいほど強度も高い傾向がある(機械等級区分の考え方)。
No.21コンクリート(養生温度・乾燥収縮・高炉セメントB種の養生・アルカリ骨材反応・線膨張係数)
コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1コンクリート養生期間中の温度が高いほど、一般に、初期材齢の強度発現は促進されるが、長期材齢の強度増進は小さくなる。2コンクリートの乾燥収縮は、一般に、乾燥開始材齢が遅いほど小さくなる。3高炉セメントB種を用いたコンクリートは、圧縮強度が同程度の普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートに比べて、湿潤養生期間を短くすることができる。4アルカリ骨材反応によるコンクリートのひび割れは、骨材中の成分がセメントペースト中に含まれるアルカリ分と反応し、骨材が膨張することによって生じる。5コンクリートの線膨張係数は、常温時において、鉄筋の線膨張係数とほぼ等しい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.21
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養生温度が高いと、初期の強度の伸びは早いが、長期の強度の伸びは小さくなる。
乾燥を始める材齢が遅い(湿潤養生が長い)ほど、乾燥収縮は小さくなる。
高炉セメントB種は初期の強度の伸びがゆっくりなので、湿潤養生の期間は普通ポルトランドセメント(5日以上)より長い7日以上とする(公共建築工事標準仕様書 平成31年版 6.7.2 表6.7.1)。短くはできない。
アルカリ骨材反応は、骨材中の成分がセメントペーストのアルカリ分と反応して骨材が膨張し、ひび割れを生じる現象。
コンクリートと鉄筋の線膨張係数は、常温でほぼ等しい。
No.22コンクリート(pH・フライアッシュと中性化・プラスティック収縮ひび割れ・空気量とスランプ・AE剤)
コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1コンクリートの水素イオン濃度(pH)は、12~13程度のアルカリ性を示すので、鉄筋の腐食を抑制する効果がある。2フライアッシュを使用すると、コンクリートのワーカビリティーは良好になるが、一般に、中性化速度は速くなる。3プラスティック収縮ひび割れは、コンクリートが固まる前に、コンクリートの表面が急激に乾燥することによって生じるひび割れである。4コンクリートのスランプは、空気量が増えると大きくなる。5AE剤の使用により、コンクリート中に微細な独立した空気泡が連行され、耐凍害性を低下させる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.22
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コンクリートは pH12〜13程度の強いアルカリ性で、鉄筋の腐食を抑える。
フライアッシュはワーカビリティーをよくするが、セメントの水和で生じる水酸化カルシウムを消費するので、中性化は速くなる傾向がある。
プラスティック収縮ひび割れは、固まる前のコンクリートの表面が急に乾燥して生じるひび割れ。
空気量が増えると(ボールベアリングのように働き)、コンクリートは軟らかくなり、スランプは大きくなる。
AE剤で連行された微細な独立気泡は、コンクリート中の水が凍って膨張するときの圧力を逃がすので、耐凍害性を向上させる。低下させるのではない。
No.23鋼材(炭素量とヤング係数・熱伝導率・降伏比・高温での降伏点・SD345の降伏点)
鋼材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1鋼材は、炭素含有量が多くなっても、ヤング係数はほぼ同じ値となる。2鋼材の熱伝導率は、ステンレス鋼よりも大きい。3鋼材の降伏比(=降伏応力/引張強さ)は、小さいほうが降伏後の余力が大きい。4鋼材の降伏点は、温度が300~400℃程度で最大となり、それ以上の温度になると急激に低下する。5異形棒鋼SD345の降伏点の下限値は、345 N/mm²である。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.23
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ヤング係数は、炭素量にかかわらずほぼ同じ(約2.05×10⁵N/mm²)。
ふつうの鋼材(炭素鋼)の熱伝導率は、ステンレス鋼より大きい。
降伏比(降伏応力÷引張強さ)が小さいほど、降伏してから破断するまでの余力が大きい。
鋼材の降伏点は、温度が上がるにつれて低下する(300〜400℃で最大になるのではない)。温度が200〜300℃程度で最大になるのは引張強さで、それ以上で急に下がる。
異形棒鋼SD345 の「345」は降伏点の下限値(345N/mm²)。
No.24ガラス(フロート板ガラス・型板ガラス・Low-E複層ガラス・プリズムガラス・強化ガラス)
ガラスに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1フロート板ガラスは、平面精度が高く、透明性と採光性に優れている。2型板ガラスは、板ガラスの片面に、砂や金属ブラシなどでつや消し加工をしたもので、光を通し、視線を遮る機能がある。3Low‒E複層ガラスは、板ガラス1枚の片方の中空層側表面に金属膜をコーティングしたガラスで、日射制御機能と高い断熱性がある。4プリズムガラスは、入射光線の方向を変える異形ガラス製品で、主に地下室の採光に用いられる。5強化ガラスは、フロート板ガラスの3~5倍の衝撃強さを有し、割れても破片が砂粒状になるため安全性が高い。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.24
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フロート板ガラスは、平面精度が高く、透明性・採光性に優れる。
板ガラスの片面を砂や金属ブラシでつや消しにしたのはすり板ガラス。型板ガラスは、ロールで片面に型模様を付けたガラス。どちらも光を通し、視線を遮る。
Low-E複層ガラスは、中空層側の表面に金属膜(低放射膜)をコーティングした複層ガラスで、日射を制御し、断熱性が高い。
プリズムガラスは、入射光の方向を変える異形のガラス製品で、主に地下室の採光に使う。
強化ガラスは、フロート板ガラスの3〜5倍の衝撃強さがあり、割れると破片が細かい粒状になる。
No.25建築材料(薄付け仕上塗材・複層仕上塗材・押出成形セメント板・顔料系ステイン・ALCパネル)
建築材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1外壁等に使用する薄付け仕上塗材(リシン等)は、塗厚を1~3 mm程度の単層で仕上げるものであり、透湿性が高い。2複層仕上塗材(吹付タイル等)は、下塗材・主材・上塗材の3層からなる塗厚3~5 mm程度のものであり、防水性に優れている。3押出成形セメント板は、中空のパネルであり、断熱性や遮音性に優れている。4顔料系ステインは、染料系ステインよりも耐光性に優れている。5ALCパネルは、気泡コンクリートを用いた軽量なものであり、防水性に優れている。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.25
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薄付け仕上塗材(リシンなど)は、塗厚1〜3mm程度の単層の仕上げで、透湿性が高い。
複層仕上塗材(吹付タイルなど)は、下塗材・主材・上塗材の3層で塗厚3〜5mm程度、防水性に優れる。
押出成形セメント板は中空のパネルで、断熱性・遮音性に優れる。
顔料系ステインは、表面に顔料が残るので、染料系ステインより耐光性(色あせしにくさ)に優れる。
ALCパネルは軽量で断熱性・耐火性はよいが、気泡が多く吸水しやすい。防水性に優れるのではなく、外部では防水性のある仕上げが必要。
令和3年の合格基準点(学科の試験)
配点は各問題1点(各科目25点・合計100点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。
| 学科Ⅰ 計画 | 学科Ⅱ 法規 | 学科Ⅲ 構造 | 学科Ⅳ 施工 | 総得点 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 合格基準点 | 14点※ | 13点 | 13点 | 13点 | 60点 |
※ 令和3年は、学科Ⅰ(建築計画)の平均点が例年に比べて著しく高く、試験問題の難易度の差によると認められたため、学科Ⅰの基準点が13点から14点に補正されました。学科Ⅲ(建築構造)は13点のままです。
出典:建築技術教育普及センター「令和3年二級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」
令和3年の構造の基準点は13点でした。構造は法令集を使えない科目で、前半の構造力学(断面の性質・応力・反力・トラス・座屈など)は毎年同じ形の計算問題が出ます。計算問題を確実に解けるようにし、後半の各種構造と材料は、建築基準法施行令や告示の数値と材料の性質をセットで覚えておくと安心です。
ほかの年度・ほかの科目の過去問
この記事の問題文と図は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和3年 二級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。
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