全25問の解答・解説
令和元年(2019年7月7日実施)の二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)全25問を、選択肢ごとに正誤の理由を示して解説します。構造力学(計算問題)・荷重と外力・地盤と基礎・木造や鉄筋コンクリート造などの各種構造・建築材料の分野から出題されます。計算問題は、式と途中の数値を順に示しています。まず自分で解き、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

令和元年 二級建築士試験(学科)の概要
問題文は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)の試験問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各問の枠の右下に出典)。正答は、同センターの合格基準点等(正答肢)と全問を照らし合わせています。
解説は、出題当時の法令・基準によります(法令がからむ問題は平成31年1月1日時点の法令)。その後の改正や基準の改定で答えが変わる問題には「🔶 現在の基準では」、言い方だけが変わった問題には「ℹ️ その後の改正」の枠を付けています。
分野ごとの問題一覧
構造の25問は、毎年ほぼ同じ順番で、分野ごとに出題されます。解きたい問題を押すと、その問題へ移動します。
📐 構造力学(No.1〜No.6)
No.1L形の断面の図心の座標(断面一次モーメント)
図のような断面において、図心の座標(x0,y0)の値として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、x0=Sy/A、y0=Sx/Aであり、Sx、SyはそれぞれX軸、Y軸まわりの断面一次モーメント、Aは全断面積を示すものとする。
図を押すと大きく表示します
x0(mm) y0(mm) 1. 15 20 2. 15 35 3. 15 40 4. 20 35 5. 20 40 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.1
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断面を、縦の長方形①(20×60=1,200mm²・図心 x=10、y=30)と、右上の正方形②(20×20=400mm²・図心 x=30、y=50)に分ける。全断面積 A=1,600mm²
・Sy=1,200×10+400×30=24,000mm³ → x0=24,000/1,600=15mm
・Sx=1,200×30+400×50=56,000mm³ → y0=56,000/1,600=35mm
No.2集中荷重を受ける単純梁の最大曲げ応力度
図のような荷重を受ける単純梁に断面100 mm×200 mmの部材を用いた場合、その部材に生じる最大曲げ応力度として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、部材の自重は無視するものとする。
図を押すと大きく表示します 130 N/mm²245 N/mm²360 N/mm²475 N/mm²590 N/mm²出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.2
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・支点の反力:左 15×2/6=5kN、右 15×4/6=10kN
・最大曲げモーメント(荷重点):M=5kN×4m=20kN・m=20×10⁶N・mm
・断面係数:Z=bh²/6=100×200²/6≒666,667mm³
・最大曲げ応力度:σ=M/Z=20×10⁶/666,667=30N/mm²
No.3曲げモーメント図から荷重 P を求める(単純梁)
図-1のような荷重を受ける単純梁において、曲げモーメント図が図-2となる場合、荷重Pの大きさとして、正しいものは、次のうちどれか。
図を押すと大きく表示します 11 kN22 kN33 kN44 kN55 kN出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.3
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・左の支点の反力:RA=(P×6+2P×3)/9=4P/3、右の支点の反力:RB=(P×3+2P×6)/9=5P/3
・P の位置の曲げモーメント:4P/3×3m=4P=8kN・m より、P=2kN
・確かめ:2P の位置は 5P/3×3m=5P=10kN・m で、図-2と一致する
No.4静定ラーメンの鉛直反力とせん断力(水平荷重)
図のような外力を受ける静定ラーメンにおいて、支点A、Bに生じる鉛直反力RA、RBの値と、C点に生じるせん断力QCの絶対値との組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、鉛直反力の方向は、上向きを「+」、下向きを「-」とする。
図を押すと大きく表示します
RA RB QCの絶対値 1. -45 kN +45 kN 0 kN 2. -45 kN +45 kN 45 kN 3. +45 kN -45 kN 0 kN 4. +45 kN -45 kN 45 kN 5. +45 kN +45 kN 45 kN 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.4
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・A点まわりのつり合い:RB×8m=60kN×6m より、RB=+45kN(上向き)
・鉛直方向のつり合い:RA+RB=0 より、RA=-45kN(下向き)
・C点のせん断力:梁には鉛直荷重がないので、C点で切って右側を見ると、鉛直方向の力は RB だけ。QC の絶対値=45kN
No.5片持ち梁形式の静定トラスで軸方向力が生じない部材の本数
図のようなそれぞれ8本の部材で構成する片持ち梁形式の静定トラスA、B、Cにおいて、軸方向力が生じない部材の本数の組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。
図を押すと大きく表示します
A B C 1. 1 本 2 本 3 本 2. 2 本 0 本 1 本 3. 2 本 1 本 1 本 4. 3 本 1 本 2 本 5. 3 本 2 本 2 本 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.5
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・トラスA:左下の節点は2本(左の縦材・下弦材)だけで荷重がないので、2本とも0。上弦の中央の節点は、上弦材2本が一直線なので、中央の縦材が0。合計3本
・トラスB:左上の節点は荷重 P(鉛直)と、上弦材(水平)・左の縦材(鉛直)だけ。水平方向の力は上弦材しかないので、左の上弦材が0。ほかの部材には力が流れる。合計1本
・トラスC:左下の節点は2本(左の縦材・下弦材)だけで荷重がないので、2本とも0。合計2本
No.6支持条件の異なる柱の座屈長さの大小(両端ピン・一端ピン他端固定・中央に横移動の拘束)
図のような材の長さ、材端又は材の中央の支持条件が異なる柱A、B、Cの座屈長さを、それぞれlA、lB、lCとしたとき、それらの大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。
図を押すと大きく表示します 1lA > lB > lC2lA = lB > lC3lB > lA > lC4lB > lC > lA5lB = lC > lA出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.6
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・A(両端ピン):lA=1.0×1.5l=1.5l
・B(一端ピン他端固定):lB=0.7×2l=1.4l
・C(両端ピン・中央で横移動を拘束):支点の間の長さ l ごとに座屈するので、lC=l
したがって、lA(1.5l)> lB(1.4l)> lC(l)
⚖️ 荷重・外力と地盤・基礎(No.7〜No.9)
No.7地上部分の地震力と関係の少ないもの(高さ・積載荷重・構造種別・地盤周期・地表面粗度区分)
構造計算における建築物の地上部分の地震力と最も関係の少ないものは、次のうちどれか。
1建築物の高さ2建築物の積載荷重3建築物の構造種別4建設地の地盤周期5建設地の地表面粗度区分出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.7
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設計用一次固有周期 T=h(0.02+0.01α) は建築物の高さ h で決まり、Rt と Ai に影響するので、地震力に関係する。
地震力は、その階より上の部分の重量(固定荷重と積載荷重の和)に地震層せん断力係数を乗じて求めるので、積載荷重は地震力に関係する(建築基準法施行令第88条第1項)。
構造種別(木造・鉄骨造の部分の高さの比 α)は固有周期 T の式に入り、地震力に関係する。
地盤周期(地盤の種別から決まる Tc)は、振動特性係数 Rt と Ai の算出に使うので、地震力に関係する。
地表面粗度区分は、建設地の周辺の状況(市街地・海岸など)で決め、風圧力の速度圧の係数 E を求めるのに使う(平成12年建設省告示第1454号)。地震力には関係しない。
建築基準法施行令 第88条第1項(Qi=Ci×Wi・Ci=ZRtAiCo)、昭和55年建設省告示第1793号(Rt・Ai・設計用一次固有周期 T)、平成12年建設省告示第1454号(地表面粗度区分)
No.8荷重及び外力(倉庫の積載荷重・不均等な積雪・多雪区域の地震時の積雪荷重・屋根葺き材の風圧力・風上開放の内圧係数)
荷重及び外力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1倉庫業を営む倉庫の床の積載荷重は、建築物の実況に応じて計算した値が3,900 N/m²未満の場合であっても3,900 N/m²とする。2屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合には、その影響を考慮して積雪荷重を計算する。3特定行政庁が指定する多雪区域における地震時の計算に用いる積雪荷重は、短期の積雪荷重の0.7倍の数値とする。4建築物の屋根版に作用する風圧力と、屋根葺き材に作用する風圧力とは、それぞれ個別に計算する。5開放型の建築物で風上開放の場合、風圧力の計算に用いる風力係数は、一般に、正の内圧係数を用いて計算する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.8
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倉庫業を営む倉庫の床の積載荷重は、実況に応じて計算した値が3,900N/㎡未満でも、3,900N/㎡とする(建築基準法施行令第85条第3項)。
屋根面の積雪量が不均等となるおそれのある場合は、その影響を考慮して積雪荷重を計算する(同令第86条第5項)。
多雪区域の地震時に組み合わせる積雪荷重は、短期の積雪荷重の0.35倍(G+P+0.35S+K。同令第82条第二号の表)。0.7倍は、長期(積雪時)の G+P+0.7S の値。
屋根版(構造骨組)に作用する風圧力と、屋根葺き材に作用する風圧力(ピーク風力係数を用いる)とは、それぞれ個別に計算する(同令第87条・第82条の4)。
開放型の建築物で風上側が開放されている場合は、風が建物の中に吹き込み内部の圧力が高まるので、正の内圧係数を用いる(平成12年建設省告示第1454号 第3)。
建築基準法施行令 第82条第二号の表(多雪区域の組合せ)・第82条の4(屋根ふき材の風圧)・第85条第3項(倉庫業を営む倉庫)・第86条第5項(不均等な積雪)、平成12年建設省告示第1454号 第3(内圧係数)
No.9地盤及び基礎構造の用語(負の摩擦力・ヒービング・圧密・液状化・直接基礎)
地盤及び基礎構造に関する用語とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1負の摩擦力軟弱地盤等において、周囲の地盤が沈下することによって、杭の周面に下向きに作用する摩擦力2ヒービング砂中を上向きに流れる水流圧力によって、砂粒がかきまわされ湧き上がる現象3圧密透水性の低い粘性土が、荷重の作用によって、長い時間をかけて排水しながら体積を減少させる現象4液状化水で飽和した砂質土等が、振動・衝撃等による間隙水圧の上昇によって、せん断抵抗を失う現象5直接基礎基礎スラブからの荷重を直接地盤に伝える形式の基礎出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.9
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負の摩擦力(ネガティブフリクション)は、周囲の地盤が杭より大きく沈下するとき、杭の周面に下向きに作用する摩擦力。
設問の「砂中を上向きに流れる水流圧力によって、砂粒がかきまわされ湧き上がる現象」はボイリング。ヒービングは、軟弱な粘性土を掘削したとき、山留め壁の背面の土が回り込んで根切り底が押し上げられる現象。
圧密は、透水性の低い粘性土が荷重を受け、間隙水を少しずつ排出しながら、長い時間をかけて体積が減少する現象。
液状化は、水で飽和したゆるい砂質土が、振動で間隙水圧が上昇し、せん断抵抗を失う現象。
直接基礎は、基礎スラブからの荷重を、杭を介さずに直接地盤に伝える形式の基礎。
🏠 各種構造・構造計画(No.10〜No.19)
No.10木造の部材と説明(破風板・無目・振れ隅木・まぐさ・上がり框)
木造建築物の部材の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1破風板切妻屋根や入母屋屋根などの妻側において、山形に取り付けられた板材2無目鴨居及び敷居と同じ位置に設ける、建具用の溝のない部材3振れ隅木平面上、隅木が桁に対して45度とならない場合の隅木4まぐさ開口部の上部において、襖や障子を建て込むための溝のある水平部材5上がり框玄関等の上がり口の床の縁に取り付けられた化粧材出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.10
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破風板は、切妻屋根や入母屋屋根の妻側に、山形に取り付ける板材。
無目は、鴨居や敷居と同じ位置に設ける、建具用の溝のない部材。
振れ隅木は、平面上、隅木が桁に対して45度にならない(屋根勾配が違う)場合の隅木。
開口部の上部で、襖や障子を建て込むための溝のある水平部材は鴨居。まぐさは、窓や出入口などの開口部の上部に渡して、上の壁を支える水平材。
上がり框は、玄関などの上がり口の床の縁に取り付ける化粧材。
No.11木質構造の接合(ボルト接合の脆性破壊・釘のめり込み・ドリフトピン・ボルトの間隔・木ねじ)
木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1ボルト接合においては、一般に、接合部が降伏する前に、木材に割裂、せん断、引張り等による脆性的な破壊が生じないようにする。2針葉樹合板を釘で接合する場合、打込み過ぎにより釘頭部が合板に過度にめり込むと、終局耐力や靱性が低下しやすくなる。3ドリフトピン接合は、ボルト接合と異なり、降伏後の耐力上昇が期待できないので、終局せん断耐力は降伏耐力とほぼ同じ値となる。4ボルト接合部において、せん断を受けるボルトの間隔は、木材の繊維に対する加力方向の違いに関係なく一定とする。5木ねじ接合部は、一般に、ねじ部分の影響により、釘接合部に比べて変形性能が小さい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.11
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ボルト接合は、接合部が降伏する(ボルトが曲がり木材がめり込む)前に、木材の割裂・せん断・引張りなどの脆性的な破壊が生じないように設計する。
釘を打ち込み過ぎて釘頭が合板に深くめり込むと、合板が薄くなって釘が抜けやすくなり、終局耐力や靱性が低下する。
ドリフトピンは座金とナットがないので、ボルト接合のように降伏後に締め付けの効果で耐力が上昇することは期待できず、終局せん断耐力は降伏耐力とほぼ同じになる。
せん断を受けるボルトの間隔は、加力方向が木材の繊維に平行か直交かで異なる。木材は繊維方向に割れやすいので、繊維に平行な方向の間隔を大きくとる。加力方向に関係なく一定ではない。
木ねじ接合部は、ねじ部分が木材にかみ合って抜けにくい一方、粘りは小さく、釘接合部に比べて変形性能が小さい。
No.12木造の構造設計(横座屈・切欠き・トラス梁・胴差の継手・水平構面)
木造建築物の構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1曲げ材は、一般に、材せいに比べて材幅が大きいほど、横座屈を生じやすい。2曲げ材端部の支持点付近の引張側に設ける切欠きの深さ(高さ)は、材せいの1/3以下とする。3トラス梁は、継手・仕口部の変形、弦材に生じる二次曲げ応力などを考慮したうえで、各部材の応力度が許容応力度を超えないように設計する。4胴差の継手は、できるだけ応力の小さい位置に設ける。5水平力が耐力壁や軸組に確実に伝達するように、水平構面の剛性をできるだけ高くする。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.12
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横座屈は、曲げを受ける材が横にねじれながらはらみ出す現象で、材せいに比べて材幅が小さい(薄くて背の高い)ほど生じやすい。材幅が大きいほど生じにくい。
曲げ材の端部の支持点付近の引張側に設ける切欠きの深さは、材せいの1/3以下とする。
トラス梁は、継手・仕口の変形や弦材の二次曲げ応力などを考慮して、各部材の応力度が許容応力度を超えないように設計する。
胴差の継手は、部材の弱点になるので、できるだけ応力の小さい位置に設ける。
床や屋根などの水平構面の剛性を高くすると、水平力を耐力壁や軸組に確実に伝えられる。
No.13壁式鉄筋コンクリート造2階建ての住宅(設計基準強度・耐力壁の厚さ・耐力壁の実長・基礎梁・壁梁)
壁式鉄筋コンクリート造2階建ての住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1構造耐力上主要な部分のコンクリートの設計基準強度を、18 N/mm²とした。2各階の階高を3 mとしたので、耐力壁の厚さを15 cmとした。3長さが45 cmの壁で、かつ、同一の実長を有する部分の高さが200 cmである壁を、耐力壁として壁量計算に算入した。4基礎梁にプレキャスト鉄筋コンクリート部材を使用したので、部材相互を緊結し基礎梁を一体化した。5構造計算によって構造耐力上安全であることを確認したので、壁梁は主筋にD13を用い、梁せいを40 cmとした。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.13
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構造耐力上主要な部分のコンクリートの設計基準強度は、18N/mm²以上とする(平成13年国土交通省告示第1026号 第二第一号)。
地階を除く階数が2の建築物の地上階の耐力壁の厚さは、15cm以上とする(同告示 第六第五号イの表一)。階高も3.5m以下(第一第二号)で満たしている。
壁量計算で耐力壁として数える壁は、実長が45cm以上で、かつ、同一の実長を有する部分の高さの30%以上のもの。高さ200cmなら30%は60cmなので、長さ45cmの壁は耐力壁として算入できない。
基礎ばりは一体の鉄筋コンクリート造とする。二以上の部材を組み合わせて部材相互を緊結したもの(プレキャスト部材の一体化)も含まれる(同告示 第四)。
壁ばりの丈(せい)は45cm以上とするが、構造計算で安全を確かめた場合は、この限りでない(同告示 第七第一号ただし書)。主筋は径12mm以上(第七第三号)なので、D13 は満たしている。
平成13年国土交通省告示第1026号(壁式鉄筋コンクリート造・平成19年改正後)第一第二号(階高3.5m以下)・第二第一号(設計基準強度18N/mm²以上)・第四(基礎ばり)・第六第五号イの表一(耐力壁の厚さ)・第七第一号・第三号(壁ばり)
No.14鉄筋コンクリート構造(軸力と靱性・T形梁・定着と付着の検定・梁のせい・断面算定)
鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1柱は、一般に、負担している軸方向圧縮力が大きくなると、靱性が小さくなる。2梁とスラブのコンクリートを一体に打ち込む場合、両側にスラブが付く梁の剛性については、一般に、スラブの有効幅を考慮したT形梁として計算する。3梁端部の主筋に生じる引張力に対し、梁から梁主筋が引き抜けないことの確認を定着の検定、柱から梁主筋が引き抜けないことの確認を付着の検定という。4梁のせいは、建築物に変形又は振動による使用上の支障が起こらないことを計算によって確かめた場合を除き、梁の有効長さの1/10を超える値とする。5部材の曲げモーメントに対する断面算定においては、一般に、コンクリートの引張応力度を無視する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.14
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柱は、負担する軸方向圧縮力が大きくなるほど、変形能力が下がり、靱性が小さくなる。
梁とスラブを一体に打ち込む場合、梁の剛性は、スラブの有効幅を考慮したT形梁として計算する。
梁端部の主筋が、柱(定着している部分)から引き抜けないことの確認が定着の検定。梁の中で主筋がコンクリートから引き抜けない(付着が切れない)ことの確認が付着の検定。設問は、梁と柱が逆。
鉄筋コンクリート造の梁は、せいが有効長さの1/10を超える場合を除き、変形・振動による使用上の支障が起こらないことを計算で確かめる(平成12年建設省告示第1459号 第1の表)。
曲げモーメントに対する断面算定では、一般に、コンクリートの引張応力度を無視する(引張りは鉄筋が負担する)。
平成12年建設省告示第1459号 第1の表(鉄筋コンクリート造の梁 D/l>1/10)
No.15RCの配筋と継手(柱梁接合部の帯筋の間隔・スラブの短辺方向・D35の継手・圧縮鉄筋・ガス圧接の径の差)
鉄筋コンクリート構造の配筋及び継手に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1柱梁接合部内の帯筋の間隔は、原則として、200 mm以下、かつ、その接合部に隣接する柱の帯筋の間隔の2倍以下とする。2スラブの短辺方向の鉄筋量は、一般に、長辺方向の鉄筋量に比べて多くなる。3D35以上の異形鉄筋の継手には、原則として、重ね継手を用いない。4梁の圧縮鉄筋は、長期荷重によるクリープたわみの抑制及び地震時における靱性の確保に有効であるので、一般に、全スパンにわたって複筋梁とする。5鉄筋の径(呼び名の数値)の差が7 mmを超える場合には、原則として、ガス圧接継手を設けてはならない。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.15
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柱梁接合部内の帯筋の間隔は、150mm以下、かつ、隣接する柱の帯筋の間隔の1.5倍以下とする(日本建築学会 RC規準)。200mm以下・2倍以下では粗すぎる。
スラブは短辺方向に多くの荷重を伝える(短い方向のほうが曲がりにくい)ので、短辺方向の鉄筋量が多くなる。
D35以上の太い異形鉄筋は、付着によるコンクリートの割裂が起こりやすいので、原則として重ね継手を用いない(ガス圧接・機械式継手などにする)。
梁の圧縮鉄筋は、クリープたわみの抑制と地震時の靱性の確保に有効なので、全スパンを複筋梁とする。
鉄筋の径(呼び名の数値)の差が7mmを超える場合は、原則としてガス圧接継手を設けない(日本建築学会 JASS 5)。
ガス圧接の「径の差」の上限は、公共建築工事標準仕様書では平成31年版まで5mm、令和4年版から7mm(日本建築学会 JASS 5 は7mm)。この問題では選択肢5は適当とされている。
公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版 5.4.5(2)(径の差の上限)
No.16鉄骨構造(根巻き柱脚の高さ・梁の断面係数・柱の細長比・幅厚比と局部座屈・スチフナ)
鉄骨構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1根巻形式の柱脚において、柱下部の根巻き鉄筋コンクリートの高さは、一般に、柱せいの2.5倍以上とする。2充腹形の梁の断面係数は、原則として、断面の引張側のボルト孔を控除した断面について算出する。3圧縮力を負担する柱の有効細長比は、200以下とする。4鉄骨部材は、平板要素の幅厚比や鋼管の径厚比が大きいものほど、局部座屈が生じにくい。5鉛直方向に集中荷重が作用するH形鋼梁において、集中荷重の作用点にスチフナを設ける場合、スチフナとその近傍のウェブプレートの有効幅によって構成される部分を圧縮材とみなして設計する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.16
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根巻き形式の柱脚の根巻き部分(鉄筋コンクリート)の高さは、柱幅の2.5倍以上とする(平成12年建設省告示第1456号 第二号)。
充腹形の梁の断面係数は、引張側のボルト孔を控除した断面で算出する。
圧縮材の有効細長比は、柱で200以下(柱以外は250以下)とする(建築基準法施行令第65条)。
幅厚比(板の幅と厚さの比)や径厚比が大きい(板が薄い)部材ほど、局部座屈が生じやすい。そのため、幅厚比・径厚比には上限が設けられている。
集中荷重の作用点に設けるスチフナは、スチフナとその近くのウェブの有効幅の部分を圧縮材とみなして設計する。
建築基準法施行令 第65条(柱の有効細長比200以下)、平成12年建設省告示第1456号 第二号(根巻き形式の柱脚)
No.17鉄骨構造の接合(梁継手の設計用曲げモーメント・高力ボルトと溶接の併用・まわし溶接・有効のど厚・すべり係数)
鉄骨構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1高力ボルト摩擦接合によるH形鋼梁継手の設計において、継手部に作用する曲げモーメントが十分に小さい場合であっても、設計用曲げモーメントは、梁の降伏曲げモーメントの1/2を下回らないようにする。2一つの継手に高力ボルト摩擦接合と溶接接合とを併用する場合において、高力ボルト摩擦接合が溶接接合より先に施工されるときは、高力ボルト摩擦接合と溶接接合の両方の耐力を加算することができる。3重ね継手において、かど部で終わる側面隅肉溶接又は前面隅肉溶接を行う場合、連続的にそのかどをまわして溶接し、まわし溶接の長さは、隅肉サイズの2倍を原則とする。4構造計算に用いる隅肉溶接の溶接部の有効のど厚は、一般に、隅肉サイズの1/2とする。5構造用鋼材の高力ボルト摩擦接合部の表面処理方法として、浮き錆を取り除いた赤錆面とした場合、接合面のすべり係数の値は0.45とする。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.17
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高力ボルト摩擦接合の梁継手は、継手部の曲げモーメントが小さくても、設計用曲げモーメントを梁の降伏曲げモーメントの1/2以上とする。
高力ボルト摩擦接合を溶接より先に施工する場合は、両方の耐力を加算できる(溶接を先にすると、溶接のひずみで摩擦面が密着しないおそれがあるので加算しない)。
かど部で終わる隅肉溶接は、かどを連続してまわして溶接し、まわし溶接の長さは隅肉サイズの2倍を原則とする。
隅肉溶接の有効のど厚は、一般に、隅肉サイズの0.7倍とする(脚の長さが等しい直角三角形の、直角の頂点から斜辺までの高さ=サイズ×1/√2)。1/2ではない。
浮き錆を取り除いた赤錆面は、すべり係数0.45以上を確保できる表面処理(公共建築工事標準仕様書 平成31年版 7.4.2(1))。
公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版 7.4.2(1)(すべり係数0.45以上)
No.18構造計画(小梁の曲げ剛性・ピロティ階・火打材・木造の接合部・筋かいの保有耐力接合)
建築物の構造計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1鉄筋コンクリート造の建築物の小梁付き床スラブについて、小梁の過大なたわみ及び大梁に沿った床スラブの過大なひび割れを防止するため、小梁に十分な曲げ剛性を確保した。2鉄筋コンクリート造の建築物のピロティ階について、単独柱の上下端で曲げ降伏となるように設計するとともに、ピロティ階の直上、直下の床スラブに十分な剛性と強度を確保した。3木造の建築物について、床組や小屋梁組のたわみを減少させるために、火打材を用いて補強した。4木造の建築物について、終局状態において耐力壁が破壊するまで、柱頭・柱脚の接合部が破壊しないことを計算によって確認した。5鉄骨造の建築物の筋かいについて、軸部の全断面が降伏するまで、接合部が破断しないことを計算によって確認した。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.18
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小梁の剛性が不足すると、小梁のたわみが大きくなり、大梁に沿った床スラブにひび割れが生じやすい。小梁に十分な曲げ剛性を確保する。
ピロティ階の単独柱は、せん断破壊させずに上下端で曲げ降伏するように設計し、直上・直下の床スラブには、水平力を伝えるための十分な剛性と強度を確保する。
火打材は、床組や小屋梁組の隅部に斜めに入れて、水平構面の剛性を高め、水平方向の変形を防ぐ部材。床組や小屋梁組の(鉛直方向の)たわみを減らすためのものではない。
木造の柱頭・柱脚の接合部は、耐力壁が終局状態で破壊するまで、先に破壊しないことを確かめる。
鉄骨造の筋かいは、軸部の全断面が降伏するまで、接合部が破断しないようにする(保有耐力接合)。
No.19耐震設計(強度と靱性・極めて稀な地震動・固有周期と質量・偏心率・剛性率)
建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1建築物の耐震性能を高める構造計画には、強度を高める考え方とねばり強さを高める考え方がある。2建築物が、極めて稀に発生する地震動に対して倒壊しないようにすることは、耐震設計の目標の一つである。3建築物の固有周期は、構造物としての剛性が同じであれば、質量が大きいほど長くなる。4建築物の各階の偏心率は、「各階の重心と剛心との距離(偏心距離)」を「当該階の弾力半径」で除した値であり、その値が大きいほど、その階に損傷が集中する危険性が高い。5建築物の各階の剛性率は、「各階における層間変形角の逆数」を「全ての階の層間変形角の逆数の平均値」で除した値であり、その値が大きいほど、その階に損傷が集中する危険性が高い。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.19
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耐震性能を高める考え方には、強度を高める(強度型)と、ねばり強さ(靱性)を高める(靱性型)がある。
極めて稀に発生する地震動(大地震)に対して、倒壊・崩壊しないようにすることは、耐震設計の目標の一つ。
固有周期 T=2π√(m/k)。剛性が同じなら、質量が大きいほど長くなる。
偏心率は、偏心距離を弾力半径で割った値で、大きいほどねじれが生じやすく、その階に損傷が集中する危険性が高い(建築基準法施行令第82条の6第二号ロで15/100以下)。
剛性率は、その階の層間変形角の逆数を、全階の平均で割った値。値が小さい階ほど、他の階より柔らかく、その階に損傷が集中しやすい(同号イで6/10以上)。大きいほど危険なのではない。
建築基準法施行令 第82条の6第二号イ(剛性率は6/10以上)・ロ(偏心率は15/100以下)
🧱 建築材料(No.20〜No.25)
No.20木材の用語(木裏・目切れ・丸身・死節・辺材)
建築材料として使用される木材に関する用語とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1木裏板目または追柾の板などを採材したときの樹皮側の面2目切れ製材品の繊維方向が、長さ方向に平行ではなく、木目が途切れること3丸身縁に樹皮の部分などが存在する製材品4死節枝が枯れた状態で、樹幹に包み込まれてできた節で、まわりの組織と連続性がなく、大きな欠点となる部分5辺材樹幹の外側の特異な着色がなく、一般に、立木の状態で含水率が高い部分出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.20
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板目や追柾の板を採材したとき、樹皮側の面が木表、樹心側の面が木裏。設問は木表の説明。
目切れは、製材品の繊維方向が長さ方向に平行でなく、木目が途中で切れていること。強度が低下する。
丸身は、製材品の縁(角)に、樹皮の部分や丸い外周が残っているもの。
死節は、枯れた枝が樹幹に包み込まれてできた節で、まわりの組織と連続していないので抜けやすく、大きな欠点になる。
辺材は、樹幹の外側の、特別な着色のない部分で、立木の状態では含水率が高い。
No.21コンクリートの強度(調合強度・品質基準強度・耐久設計基準強度・ヤング係数・曲げ強度)
コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1コンクリートの調合強度は、調合管理強度よりも大きい。2コンクリートの設計基準強度は、品質基準強度よりも大きい。3コンクリートの耐久設計基準強度は、計画供用期間の級が「標準」の場合よりも「長期」の場合のほうが大きい。4コンクリートのヤング係数は、一般に、圧縮強度が高いものほど大きい。5コンクリートの圧縮強度は、一般に、曲げ強度よりも大きい。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.21
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調合強度は、調合管理強度に、強度のばらつきを見込んだ割増しを加えて決めるので、調合管理強度よりも大きい。
品質基準強度は、設計基準強度と耐久設計基準強度の大きいほうの値。設計基準強度が品質基準強度より大きくなることはない(同じか小さい)。
耐久設計基準強度は、計画供用期間の級が「標準」で24N/mm²、「長期」で30N/mm²と、長期のほうが大きい。
コンクリートのヤング係数は、圧縮強度が高いほど(単位容積質量が大きいほど)大きい。
コンクリートの強度は、圧縮強度>曲げ強度>引張強度の順で、圧縮強度は曲げ強度よりも大きい。
No.22コンクリートの調合表から求める事項と計算式(表乾密度・水セメント比・空気量・単位容積質量・細骨材率)
表は、コンクリートの調合表の一部である。この表によって求められる事項と計算式との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。ただし、いずれの計算式もその計算結果は正しいものとする。
図を押すと大きく表示します 1細骨材の表乾密度(g/cm³)740/290[≒2.55]2水セメント比(%)180/300×100[=60.0]3空気量(%){1,000-(180+95+290+390)}/1,000×100[=4.5]4練上がりコンクリートの単位容積質量(kg/m³)180+300+740+1,060[=2,280]5細骨材率(%)740/(740+1,060)×100[≒41.1]出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.22
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表乾密度=表乾状態の質量÷絶対容積=740kg/m³÷290l/m³≒2.55g/cm³(kg/l は g/cm³ と同じ)。
水セメント比=単位水量÷単位セメント量×100=180/300×100=60.0%。
空気量=(1m³=1,000l から、水・セメント・細骨材・粗骨材の絶対容積を引いた残り)÷1,000×100。水の絶対容積は180l(密度1.0)なので、{1,000-(180+95+290+390)}/1,000×100=4.5%。
練上がりコンクリートの単位容積質量=水+セメント+細骨材+粗骨材の質量=180+300+740+1,060=2,280kg/m³。
細骨材率は、骨材全体の絶対容積に対する細骨材の絶対容積の割合。290/(290+390)×100≒42.6%で、設問のように質量で計算するのは誤り。
No.23鋼材(アルミニウムとの比重・伸びの計算・黒皮・SD345の降伏点・SN材とSS材のヤング係数)
鋼材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1鋼材の比重は、アルミニウム材の比重の約1.5倍である。2常温において、長さ10 mの鋼材は、全長にわたって断面に一様に100 N/mm²の引張応力が生じる場合、約5 mm伸びる。3鋼を熱間圧延して製造するときに生じる黒い錆(黒皮)は、鋼の表面に被膜を形成することから防食効果がある。4異形棒鋼SD345の降伏点の下限値は、345 N/mm²である。5常温において、SN400材とSS400材のヤング係数は、同じである。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.23
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鋼材の比重は約7.85、アルミニウムは約2.7なので、鋼材の比重はアルミニウムの約3倍。1.5倍ではない。
伸び=応力度÷ヤング係数×長さ=100÷(2.05×10⁵)×10,000mm≒4.9mm で、約5mm 伸びる。
熱間圧延のときに生じる黒皮(ミルスケール)は、鋼の表面の被膜となり、一定の防食効果がある。
SD345 の「345」は降伏点の下限値(345N/mm²)を表す(JIS G 3112)。
鋼材のヤング係数は、強さや種類(SN材・SS材)によらず、常温でほぼ2.05×10⁵N/mm²で同じ。
No.24高分子材料(積層ゴム・硬質塩化ビニル樹脂・エポキシ樹脂・押出法ポリスチレンフォーム・シアノアクリレート系接着剤)
建築物に用いられる高分子材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1積層ゴムは、薄いゴムシートと鋼板とを交互に積層接着したもので、免震支承に用いられる。2硬質塩化ビニル樹脂は、耐久性に優れることから、雨樋などの配管材に用いられる。3エポキシ樹脂は、接着性が高く硬化収縮率が低いことから、コンクリートのひび割れ補修に用いられる。4押出法ポリスチレンフォームは、耐火性に優れることから、延焼のおそれのある外壁下地に用いられる。5シアノアクリレート系接着剤は、被着体表面の微量の水分と接触して瞬間的に硬化することから、迅速な作業が求められる場合に用いられる。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.24
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積層ゴムは、薄いゴムシートと鋼板を交互に積層接着したもので、免震支承に用いられる。
硬質塩化ビニル樹脂は、耐久性・耐食性に優れ、雨樋や配管材に用いられる。
エポキシ樹脂は、接着性が高く硬化収縮が小さいので、コンクリートのひび割れ補修(注入)に用いられる。
押出法ポリスチレンフォームは、断熱性に優れる発泡プラスチックの断熱材で、燃えやすく、耐火性は低い。延焼のおそれのある外壁の下地に、耐火性を期待して用いるものではない。
シアノアクリレート系接着剤(瞬間接着剤)は、被着体の表面の微量の水分で瞬間的に硬化するので、迅速な作業が求められる場合に用いられる。
No.25建築材料(異種金属の接触・ALCパネル・せっこうボード・しっくい・合わせガラス)
建築材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1銅板などのイオン化傾向の小さい金属材料に接する鋼材は、腐食しやすい。2ALCパネルは、原料を発泡させて高温高圧蒸気養生した材料であり、1 mm程度の独立気泡を多く含むので、優れた耐火性・断熱性を有する。3せっこうボードは、耐火性に優れるが、耐水性や耐衝撃性に劣る。4しっくいは、消石灰にすさ・のり・砂などを混ぜて水で練ったもので、空気に接して固まる気硬性の材料である。5合わせガラスは、2枚の板ガラスの片方の中空層側表面に低放射の金属膜をコーティングしたガラスであり、日射制御機能と高い断熱性を有する。出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験 学科Ⅲ(建築構造)」No.25
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イオン化傾向の異なる金属が接すると、イオン化傾向の大きいほう(鋼材)が腐食しやすい。銅に接する鋼材は腐食しやすい。
ALCパネルは、原料を発泡させて高温高圧蒸気養生(オートクレーブ養生)したもので、1mm程度の独立気泡を多く含み、耐火性・断熱性に優れる。
せっこうボードは、耐火性に優れるが、水に弱く、衝撃にも弱い。
しっくいは、消石灰にすさ・のり・砂などを混ぜて水で練ったもので、空気中の二酸化炭素と反応して固まる気硬性の材料。
合わせガラスは、2枚以上の板ガラスを中間膜で接着したガラスで、割れても破片が飛び散りにくい。設問の「中空層側の表面に低放射の金属膜をコーティング」したガラスはLow-E複層ガラス。
令和元年の合格基準点(学科の試験)
配点は各問題1点(各科目25点・合計100点)で、各科目の基準点と総得点の基準点のすべてに達した人が合格です。
| 学科Ⅰ 計画 | 学科Ⅱ 法規 | 学科Ⅲ 構造 | 学科Ⅳ 施工 | 総得点 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 合格基準点 | 13点 | 13点 | 13点 | 13点 | 60点 |
出典:建築技術教育普及センター「令和元年二級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」
令和元年の構造の基準点は13点でした。構造は法令集を使えない科目で、前半の構造力学(断面の性質・応力・反力・トラス・座屈など)は毎年同じ形の計算問題が出ます。計算問題を確実に解けるようにし、後半の各種構造と材料は、建築基準法施行令や告示の数値と材料の性質をセットで覚えておくと安心です。
ほかの年度・ほかの科目の過去問
この記事の問題文と図は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している令和元年 二級建築士試験(学科の試験)の問題から、著作権法第32条の引用として掲載しています。著作権は同センターにあります。
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