要点と過去問10年分
一級建築士試験 学科Ⅴ(建築施工)の No.9 で毎年出題される「型枠工事」について、型枠の設計、型枠支保工、せき板・スリーブなどの材料と組立て、存置期間と取外しを要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を解説します。

型枠工事の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
No.9 は、10年とも型枠工事の問題でした。せき板の存置期間と支保工の取外し(4回)、せき板の厚さ・スリーブ・浮かし型枠・仕上りの平たんさ(4回)、パイプサポートの決まり(2回)が正答になっています。「標準養生の供試体で設計基準強度以上を確かめた」は2回出た誤りの形です。
毎年 No.9 に1問(10年で10問)。ほかの問題の選択肢から、この分野のもの(1問から)も載せています。この記事で解説する選択肢は40肢、図・表・計算の問題は1問(問題ごとに掲載)です。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している一級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「要点」は、公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版や日本建築学会の JASS など、今の基準でまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。
📐 型枠の設計(荷重・側圧)
📖 型枠にかかる荷重
型枠の設計は、型枠にかかる荷重の考え方が問われます。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 水平荷重 | 鉛直方向の荷重に対する割合で定める。型枠は一時的なものなので、地震力は考えない |
| 鋼管枠を支柱とする支保工 | 上端に設計荷重(鉛直荷重)の2.5/100の水平荷重が作用するとして計算する |
| 固定荷重 | 鉄筋を含む普通コンクリートの単位容積重量×部材の厚さ+型枠の重量 |
| 積載荷重(通常のポンプ工法) | 作業荷重と衝撃荷重を合わせて1.5kN/㎡ |
| 側圧 | 側圧を求める位置から上の打込み高さ×フレッシュコンクリートの単位体積重量(液圧)。打込み速さ10m/h以下・打込み高さ1.5m以下なら、柱と壁の側圧は同じ値 |
✏️ 過去問:型枠の設計(荷重・側圧)(10年で10肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠の構造計算におけるコンクリート打込み時の水平荷重については、鉛直方向の荷重に対する割合で定めることとし、地震力については考慮しなかった。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢1
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型枠の構造計算では、打込み時の水平荷重を鉛直荷重に対する割合で見込み、型枠は一時的なものなので地震力は考えないのが一般的。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠の構造計算におけるコンクリート施工時の水平荷重については、鉛直方向の荷重に対する割合で定めることとし、地震力については検討しなかった。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢3
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問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠の構造計算におけるコンクリートの施工時の水平荷重については、鉛直方向の荷重に対する割合で定めることとし、地震力については考慮しなかった。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢2
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問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠支保工の構造計算における水平荷重については、支柱に鋼管枠を使用するに当たり、支保工の上端に設計荷重(鉛直荷重)の2.5/100に相当する値が作用することとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢1
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鋼管枠を支柱とする型枠支保工は、上端に設計荷重(鉛直荷重)の2.5/100に相当する水平荷重が作用するものとして計算する(労働安全衛生規則 第240条)。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠支保工の構造計算において、通常のポンプ工法による打込み時の積載荷重については、打込み時の作業荷重とそれに伴う衝撃荷重を合わせたものとし、その値を1.5kN/㎡とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢1
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問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠支保工の構造計算を行うに当たり、通常のポンプ工法による場合の打込み時の積載荷重として、1.5kN/㎡を採用することを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢2
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問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
普通コンクリートを用いた建築物の型枠の構造計算において、型枠に作用する鉛直荷重のうち固定荷重は、鉄筋を含んだ普通コンクリートの単位容積重量に部材厚さを乗じた値に、型枠重量を加えた値とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢4
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型枠に作用する鉛直荷重のうち固定荷重は、鉄筋を含む普通コンクリートの単位容積重量に部材の厚さを掛けた値に、型枠の重量を加えたもの。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠設計用のコンクリートの側圧は、側圧を求める位置から上のコンクリートの打込み高さに、フレッシュコンクリートの単位体積重量を乗じた値とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢3
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型枠設計用のコンクリートの側圧は、側圧を求める位置から上のコンクリートの打込み高さに、フレッシュコンクリートの単位体積重量を掛けた値(液圧)として求める。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠の構造計算を行うに当たり、コンクリートの打込み速さを10m/h以下、コンクリートの打込み高さを1.5m以下として計画したので、柱の側圧と壁の側圧とを同じ値とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢1
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打込み速さ10m/h以下、打込み高さ1.5m以下の場合は、側圧はフレッシュコンクリートの単位容積重量×打込み高さで求め、柱と壁で同じ値になる。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠の構造計算を行うに当たり、コンクリートの打込み速さを10m/h以下、コンクリートの打込み高さを1.5mとして予定していたので、柱の側圧と壁の側圧とを同じ値とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢1
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🦯 型枠支保工
📖 型枠支保工の決まり
型枠支保工は、労働安全衛生規則の数字が問われます。パイプサポートの決まりが2回正答になっています。
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 鋼材の許容曲げ応力・許容圧縮応力 | 降伏強さの値と、引張強さの値の3/4のうち、小さいほうの値の2/3以下(第241条) |
| パイプサポートの継ぎ方 | 3本以上継いで使わない。継ぐときは4以上のボルト又は専用の金具で継ぐ(第242条) |
| パイプサポートの水平つなぎ | 高さが3.5mを超えるときは、高さ2m以内ごとに二方向に設け、変位を防ぐ(第242条) |
条は労働安全衛生規則
✏️ この項目の過去問を解く(10年で5肢)↓✏️ 過去問:型枠支保工(10年で5肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
支柱の高さが3.5mの型枠支保工において、2本のパイプサポートを2本のボルトを用いて継いだものを支柱とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢3
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パイプサポートを継いで支柱にするときは、4以上のボルト又は専用の金具で継ぐ(労働安全衛生規則 第242条)。2本のボルトでは足りない(パイプサポートを3本以上継いで使うことも禁止)。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
高さが3.5mを超えるパイプサポートを支柱に用いる型枠支保工には、高さ3.5mごとに水平つなぎを二方向に設け、かつ、水平つなぎの変位を防止する措置を講じる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢3
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パイプサポートの高さが3.5mを超えるときは、高さ2m以内ごとに水平つなぎを二方向に設け、かつ、水平つなぎの変位を防止する(労働安全衛生規則 第242条第七号ハ・第六号イ)。3.5mごとではない。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
パイプサポートを支柱に用いる型枠支保工については、その高さが3.5mを超える計画としたので、高さ2.0mごとに水平つなぎを二方向に設け、かつ、水平つなぎの変位を防止する措置を行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢2
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パイプサポートの高さが3.5mを超えるときは、高さ2m以内ごとに水平つなぎを二方向に設け、変位を防ぐ(労働安全衛生規則 第242条第七号ハ・第六号イ)。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠支保工に用いる鋼材の許容曲げ応力及び許容圧縮応力の値については、鋼材の「降伏強さの値」又は「引張強さの値の3/4の値」のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢2
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型枠支保工の鋼材の許容曲げ応力・許容圧縮応力は、降伏強さの値と引張強さの値の3/4のうち小さいほうの値の2/3以下とする(労働安全衛生規則 第241条)。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠支保工に用いる鋼材の許容曲げ応力及び許容圧縮応力の値については、当該鋼材の「降伏強さの値」又は「引張強さの値の3/4の値」のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢2
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型枠支保工に使う鋼材の許容曲げ応力・許容圧縮応力は、降伏強さの値または引張強さの値の3/4の値のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とする(労働安全衛生規則 第241条第一号)。
🪵 せき板・スリーブ・組立て
📖 せき板とスリーブ
せき板・スリーブなどの材料と組立ては、標準仕様書の「特記がなければ」の決まりが問われます。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 打放し仕上げ(A種)のせき板 | コンクリート型枠用合板の表面加工品で、特記がなければ厚さ12mm(9mmは薄い) |
| 打放し仕上げ以外のせき板 | コンクリート型枠用合板の板面の品質 B−C(表面 B・裏面 C)、厚さ12mm |
| 硬化不良を起こしやすいせき板の見分け方 | せき板の表面にセメントペーストを塗り、2〜3日後にはがして表面の状態を見る |
| 紙チューブのスリーブ | 柱・梁以外で開口補強が不要、かつ径200mm以下の部分に使える(型枠を外した後に取り除く)(6.8.2・6.8.4) |
| コーン穴の処理 | コーンを外して保水剤又は防水剤入りのモルタルを充塡する(6.8.5)。防水下地では、硬練りのモルタルでコンクリート面と同一になるように充塡する |
| 浮かし型枠 | 打込み時に動かないよう、スラブの鉄筋や支保工など動かないものに固定する(外部足場には固定しない) |
| 腰壁の型枠 | 上端の端部にふたを設け、それ以外の開口部から充塡の具合を確かめる |
| フラットデッキ | 10mm程度のキャンバー(むくり)が付いているので、短スパンではスラブが薄くならないよう注意する |
| 仕上りの平たんさ | 仕上げ厚さ7mm未満などは b種=3mにつき10mm以下(1mにつき10mm以下は c種)(表6.2.5) |
( )内の番号は公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版の節・表
✏️ この項目の過去問を解く(10年で15肢)↓✏️ 過去問:せき板・スリーブ・組立て(10年で15肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
コンクリート打放し仕上げに使用するせき板に、「合板の日本農林規格」第5条「コンクリート型枠用合板の規格」による表面加工品を使用するに当たり、特記がなかったので、厚さが9mmのものを使用した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢2
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打放し仕上げのせき板に使うコンクリート型枠用合板(表面加工品)の厚さは、特記がなければ12mm(公共建築工事標準仕様書 6.8.2)。9mmでは薄く、たわみやすい。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
目違いや不陸等の極めて少ないコンクリート打放し仕上げに用いるせき板については、特記がなかったので、JASのコンクリート型枠用合板による表面加工品で、厚さが12mmのものが使用されていることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢1
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目違いや不陸などの極めて少ない打放し仕上げ(A種)のせき板は、合板の日本農林規格のコンクリート型枠用合板の表面加工品とし、厚さは特記がなければ12mm(公共建築工事標準仕様書 6.8.2・表6.2.4)。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
コンクリート打放し仕上げ以外に用いるせき板は、特記がなかったので、「合板の日本農林規格」第5条「コンクリート型枠用合板の規格」による、表面がB、かつ、裏面がCの品質のものとし、厚さを12mmとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢1
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打放し仕上げ以外のせき板に合板を使うときは、特記がなければ、合板の日本農林規格のコンクリート型枠用合板で、表面B・裏面Cの品質、厚さ12mmのものとする(公共建築工事標準仕様書 6.8.2)。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
コンクリート打放し仕上げ以外に使用するせき板については、特記がなかったので、「合板の日本農林規格」第5条「コンクリート型枠用合板の規格」による板面の品質がB-Cのものが使用されていることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢1
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問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
コンクリート表面の硬化不良を起こしやすいせき板を現場で見分けるため、せき板表面にセメントペーストを塗り付けた3日後に剥がして、その表面状態を確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢1
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直射日光を受けた木製のせき板は、表面の成分でコンクリートの硬化不良を起こしやすい。せき板にセメントペーストを塗り、数日後にはがして表面の状態を見ると、硬化不良を起こしやすいせき板を見分けられる。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
コンクリート表面の硬化不良を起こしやすいせき板を現場で見分けるためには、せき板表面にセメントペーストを塗り付けて2~3日後に剥がして、その表面状態を確認する方法がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢2
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せき板の表面にセメントペーストを塗り付け、2〜3日後にはがして表面の状態を確かめると、コンクリートの硬化不良を起こしやすいせき板を見分けられる。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
外壁の地中部分等の水密を要する部分の貫通孔に用いるスリーブについては、特記がなかったので、硬質ポリ塩化ビニル管が使用されていることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢3
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外壁の地中部分など水密を要する部分のスリーブは、つば付き鋼管とする(公共建築工事標準仕様書 6.8.3)。硬質ポリ塩化ビニル管は、地中部分で水密を要しない部分に使う。
公共建築工事標準仕様書は平成31年版から、スリーブの材料は「表6.8.1 により、材種、規格等は、特記による」とされ、特記がない場合の決まり(外壁の地中部分など水密を要する部分はつば付き鋼管、地中で水密を要しない部分は硬質ポリ塩化ビニル管)は書かれなくなりました(材料の表につば付き鋼管は残っています)。この問題は、出題当時の平成28年版の決まりで答えが決まっています。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
パラペットのコンクリートとスラブとを一体に打ち込むに当たり、パラペットの型枠を浮かし型枠とする箇所については、コンクリートの打込み時に型枠が動かないように、外部足場に固定した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢3
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浮かし型枠は、コンクリートの打込み時に動かないよう、躯体(スラブの鉄筋や型枠の支保工)など動かないものに固定する。外部足場は、作業や風で動くので固定先にしない。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
型枠に設ける配管用スリーブについて、柱及び梁以外の箇所で開口補強が不要であり、スリーブ径が200mm以下であったので、紙チューブを用いた。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢2
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柱・梁以外で開口補強が不要で、スリーブ径が200mm以下の部分は、紙チューブとすることができる(公共建築工事標準仕様書 6.8.2)。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
壁型枠に設ける配管用のスリーブのうち、開口補強が不要であり、かつ、当該スリーブの径が200mm以下の部分については、特記がなかったので、紙チューブとした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢2
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開口補強が不要で径200mm以下のスリーブは、特記がなければ紙チューブとしてよい(型枠を外した後に取り除く)。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
防水下地となるコンクリート面における型枠緊張材(丸セパB型)のコーン穴の処理については、水量の少ない硬練りモルタルでコンクリート面と同一になるように充塡した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢4
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コーンを使った型枠締付け金物の穴は、コーンを外して、保水剤や防水剤入りのモルタルなどを充塡する(公共建築工事標準仕様書 6.8.5)。防水下地では、硬練りのモルタルでコンクリート面と平らに充塡するのは適当。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
防水下地となるコンクリート面における型枠緊張材(丸セパB型)のコーン穴の処理については、水量の少ない硬練りモルタルでコンクリート面と同一になるように充塡されていることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢4
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問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
窓の下枠となる腰壁の型枠は、一般に、コンクリートが盛り上がることを防ぐために腰壁上端の端部にふたを設け、その端部以外の開口部から腰壁部分のコンクリートの充填具合を点検できるようにする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢4
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窓の下の腰壁の型枠は、コンクリートが盛り上がらないよう上端の端部にふたを設け、端部以外の開口部から充塡の具合を確かめられるようにする。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
床型枠用鋼製デッキプレート(フラットデッキ)には、施工荷重によるたわみを考慮して、一般に、10mm程度のキャンバー(むくり)がついていることから、短スパン部分に使用する場合には、スラブ厚が薄くならないようにする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢1
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フラットデッキには、施工荷重によるたわみを見込んで、一般に10mm程度のキャンバー(むくり)が付いている。短いスパンに使うと、むくりが戻りきらずにスラブが薄くなるおそれがあるので注意する。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
構造体コンクリートの仕上りの平たんさについて、仕上げ厚さが5mmとなる部分の平たんさは、特記がなかったので、1mにつき10mm以下とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢3
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コンクリートの仕上りの平たんさは、仕上げ厚さが7mm未満の場合などは b種=3mにつき10mm以下とする(公共建築工事標準仕様書 表6.2.5)。1mにつき10mm以下は c種(仕上げ厚さが7mm以上の場合など)の値で、仕上げ厚さ5mmの部分には不十分。
✏️ 過去問:工法の名前(No.24 の用語の表の問題)(10年で1問)
スライディングフォーム工法は、型枠を連続的に滑らせて上昇させながらコンクリートを打ち込み、煙突やサイロなど断面が一定の構造物をつくる工法です。建物を解体せずに水平に移動させるのは曳家です。
令和3年 No.24建築工事に関する用語(歩掛り・クリープ現象・スライディングフォーム工法・リフトアップ工法)
建築工事に関する用語とその説明の組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
用語 説明 1. 歩掛り 建築の各部分工事の原価計算における原単位的な概念で、部分工事量の1単位当たりの標準労働量、標準資材量等のこと 2. クリープ現象 材料や部材に一定の荷重が持続することによって時間とともにひずみが増大する現象 3. スライディングフォーム工法 構造物を解体しないで、機械又は人力によって水平移動させ、あらかじめ造られた基礎の上に移す工法 4. リフトアップ工法 地上等の低所であらかじめ組み立てた大スパン構造の屋根架構等をジャッキ又は吊上げ装置を用いて所定の位置まで上昇させ設置する工法 出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.24
▼ 解答・解説を見る(No.24)▲ 解答・解説を閉じる
歩掛りは、部分工事の単位量当たりの標準的な労働量や資材量(原価計算の原単位)。
クリープは、一定の荷重が続くことで、時間とともにひずみが増えていく現象。
スライディングフォーム工法は、型枠を連続的に滑らせて上昇させながらコンクリートを打ち込み、煙突やサイロなど断面が一定の構造物をつくる工法。説明文は、建物を移動させる曳家(ひきや)工法のこと。
リフトアップ工法は、地上で組み立てた大スパンの屋根架構などをジャッキなどで所定の位置まで持ち上げて設置する工法。
⏳ 存置期間・取外し
📖 存置期間と取外し
存置期間と取外しは、10年で4回正答になっている、よく出る内容です。「強度で決める」ときの数字と、使う供試体に注意します。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| せき板の最小存置期間(材齢・15℃以上) | 普通ポルトランドセメント3日、高炉セメントB種5日(基礎・梁側・柱・壁)(表6.8.2) |
| せき板の存置(強度で決める場合) | 圧縮強度5N/mm²以上になるまで(6.8.4) |
| 湿潤養生をしないでせき板を外す場合 | 計画供用期間の級が短期・標準なら、圧縮強度10N/mm²以上を確かめてから |
| JASS 5 のせき板の存置期間(計画供用期間の級が標準、普通ポルトランドセメント) | 平均気温10℃以上20℃未満で6日 |
| スラブ下の支保工の取外し(強度で決める場合) | 圧縮強度12N/mm²以上で、かつ施工中の荷重に対して構造計算で安全を確かめる |
| 梁下の支保工を材齢28日以前に外すとき(JASS 5) | 工事現場の水中養生・封かん養生の供試体なら設計基準強度以上。標準養生の供試体を使うなら、標準養生と構造体の強度の差を差し引いて比べる |
| 片持梁・盛替え | 片持梁の支柱は、支障があれば存置期間を延ばす。支柱の盛替えは標準仕様書では行わない(6.8.4)。やむを得ずスラブ支柱を盛り替えるときは、範囲と方法を定めた施工計画書で承認する |
表・節は公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版
✏️ 過去問:存置期間・取外し(10年で10肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
計画供用期間の級が「標準」の柱のせき板の存置期間をコンクリートの材齢で決定する施工計画において、存置期間中の平均気温が25℃と予想されたので、高炉セメントB種を用いたコンクリートについては、せき板の存置期間を4日とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢2
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高炉セメントB種は普通ポルトランドセメントより強度の出方が遅いので、せき板の存置期間は長くなる。公共建築工事標準仕様書 表6.8.2 では、柱のせき板の最小存置期間は、平均気温15℃以上で高炉セメントB種は5日(普通ポルトランドセメントは3日)。JASS 5 でも、計画供用期間の級が標準で平均気温20℃以上のとき高炉セメントB種は5日。平均気温25℃でも4日では短い。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
計画供用期間の級が「標準」の建築物において、せき板の取外し後に湿潤養生を行わない柱、梁側及び壁については、コンクリートの圧縮強度が5N/mm²に達したことを確認したので、湿潤養生期間の終了前にせき板を取り外した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢4
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せき板を外した後に湿潤養生をしない場合、湿潤養生期間が終わる前にせき板を外せるのは、コンクリートの圧縮強度が10N/mm²以上(計画供用期間の級が短期・標準の場合)に達したことを確かめたとき。5N/mm²は、せき板の取外しのための最小の強度で、湿潤養生を打ち切る強度ではない。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
計画供用期間の級が「標準」の柱及び壁のせき板の存置期間をコンクリートの材齢により決定するとした施工計画において、存置期間中の平均気温が10℃以上15℃未満と予想されたので、普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートについては、せき板の存置期間を6日とした。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢4
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計画供用期間の級が標準のせき板の存置期間(JASS 5)は、普通ポルトランドセメントで平均気温10℃以上20℃未満のとき6日。10℃以上15℃未満で6日とするのは適当。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
基礎のコンクリートに使用するセメントが普通ポルトランドセメントから高炉セメントB種に変更となったので、コンクリートの材齢によるせき板の最小存置期間を普通ポルトランドセメントの場合より長く設定した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢4
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高炉セメントB種は普通ポルトランドセメントより強度の出方が遅いので、せき板の最小存置期間は長くなる(公共建築工事標準仕様書 表6.8.2)。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
計画供用期間の級が「標準」の建築物において、せき板の取外し後に湿潤養生をしない計画となっていたので、構造体コンクリートの圧縮強度が10N/mm²以上に達するまで、せき板を存置した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢3
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計画供用期間の級が標準で、せき板を外した後に湿潤養生をしない場合は、圧縮強度が10N/mm²以上に達するまでせき板を存置する。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
コンクリートの材齢28日以前に梁下の支保工の取り外しの可否を判断するに当たって、標準養生した供試体の圧縮強度が設計基準強度以上であることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢3
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材齢28日以前に梁下の支保工を外すかどうかを圧縮強度で判断するとき(JASS 5)、工事現場での水中養生または封かん養生の供試体なら、設計基準強度以上であればよい。標準養生(20℃の水中)の供試体は構造体より強度が高く出やすいので、その材齢での標準養生と構造体の強度の差を差し引いた値が設計基準強度以上であることを確かめる。差し引かずに設計基準強度以上を確かめただけでは足りない。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
梁下の支保工を材齢28日以前に取り外す必要があったので、標準養生した供試体の圧縮強度が、設計基準強度以上であることを確認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢3
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材齢28日以前に梁下の支保工を外すかどうかは、工事現場での水中養生または封かん養生の供試体なら、圧縮強度が設計基準強度以上かで判断する(JASS 5)。標準養生の供試体は構造体より強度が高く出やすいので、使うときはその材齢での標準養生と構造体の強度の差を差し引いた値で比べる。差し引かないまま設計基準強度以上を確かめるのは誤り。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
片持ちスラブを除くスラブ下の型枠支保工の取外しについては、コンクリートの圧縮強度によることとしたので、圧縮強度が12N/mm²以上であること、かつ、施工中の荷重及び外力について、構造計算により安全であることを確認したうえで行った。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢4
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スラブ下の支保工の取外しを圧縮強度で決める場合、圧縮強度が12N/mm²以上で、かつ、施工中の荷重などに対して構造計算で安全を確かめれば取り外せる。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
片持梁の型枠を支持する支柱について、支柱の取外しによりコンクリートに支障が生じるおそれがあったので、存置期間を延長した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢4
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片持梁やひさしの支柱は、取り外すとコンクリートに支障が生じるおそれがあるので、存置期間を延ばすなど監理者と協議して決める。
問題:型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
資材の搬出入に伴い、やむを得ずスラブ支柱の盛替えを行う必要がある旨の報告を受けたので、その範囲と方法を定めた施工計画書を作成させ、承認した。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成29年一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)」No.9 選択肢4
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まとめ:型枠工事で覚えておくこと
試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
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