要点と過去問10年分
一級建築士試験 学科Ⅳ(建築構造)の No.25 を中心に出題される「耐震設計・耐震改修」について、保有水平耐力計算(Ds・Fes)、耐震設計の前提と限界耐力計算、耐震改修の方法を要点にまとめ、令和8年〜平成29年の10年分の過去問を解説します。

耐震設計・耐震診断・耐震改修の出題の傾向(令和8年〜平成29年)
耐震設計は、平成30年からは毎年 No.25 を中心に出ています。正答は、構造特性係数 Ds が3回、形状係数 Fes(その階だけ割増し)・耐震改修(そで壁と柱の間の耐震スリット)が2回ずつ、地盤と必要保有水平耐力・限界耐力計算の減衰・境界梁が1回ずつです。
No.24・No.25・No.26 に出題(10年のうち9年・9問)。ほかの問題の選択肢から、この分野のもの(5問から)も載せています。この記事で解説する選択肢は41肢です。
過去問の問題文と選択肢は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが公表している一級建築士試験の問題から、解説に必要な範囲で引用しています(各選択肢の枠の右下に出典)。正答は、同センターの「合格基準点等(正答肢)」と照らし合わせています。
「要点」は、今の建築基準法・告示や日本建築学会の規準などでまとめています。過去問の解説は、年度別の記事と同じく出題当時の基準によります。その後の改定で答えが変わる選択肢には「🔶 現在の基準では」の枠を付けています。
📊 保有水平耐力計算
📖 Ds と Fes の決まり
保有水平耐力計算は、構造特性係数 Ds と形状係数 Fes の性質が中心です。Ds は「粘り強いほど小さく」、Fes は「その階だけ」がポイントです。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 構造特性係数 Ds | 建築物の減衰性と各階の靱性に応じて必要保有水平耐力を低減する係数。靱性に富むほど、減衰が大きいほど小さくできる |
| 筋かい付き架構の Ds | 筋かいの種別が BA なら筋かいのない架構と同じで、BB・BC では筋かいの分担率 βu が大きいほど大きい。同じ種別の柱・梁で筋かいのない架構より小さくなることはない(昭和55年建設省告示第1792号) |
| 形状係数 Fes | 階ごとに、剛性率による Fs(0.6未満で割増し)と偏心率による Fe(0.15超で割増し)を掛けて求める。割り増すのはその階だけ(全階共通の1つの値にしない) |
| 保有水平耐力 | 崩壊形を形成するときの、各階の柱・耐力壁・筋かいが負担する水平せん断力の和 |
| 必要保有水平耐力と地盤 | 固有周期の長い建築物は、Rt が大きくなる軟弱地盤のほうが大きい |
| 剛性率の小さい階 | ほかの階より柔らかい階は、変形が集中して層崩壊しやすい |
✏️ 過去問:保有水平耐力計算(Ds・Fes)(10年で13肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
構造特性係数Dsは、一般に、架構の減衰が小さいほど小さくすることができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.24 選択肢2
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構造特性係数Dsは、架構の減衰が大きいほど(靱性が高いほど)小さくできる。減衰が小さいほど小さくできるのではない。
問題:建築物の構造計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
構造特性係数Dsは、一般に、架構が靱性に富むほど大きくすることができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.26 選択肢4
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
鉄骨造の筋かい付き架構の構造特性係数Dsは、筋かいが所定の条件を満足する場合、柱及び梁の部材群の種別が同一で筋かいのない架構の構造特性係数Dsに比べて、小さくすることができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢3
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筋かい付き架構の構造特性係数Dsは、筋かいの種別が BA なら筋かいのない架構と同じ値で、BB・BC では筋かいの水平力の分担率βuが大きいほど大きくなる(昭和55年建設省告示第1792号)。同じ種別の柱・梁で筋かいのない架構より小さくなることはない。
問題:耐震構造、制振構造及び免震構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
構造特性係数Dsは、建築物の振動に関する減衰性及び各階の靱性に応じて、建築物に求められる必要保有水平耐力を低減する係数である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.24 選択肢1
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
構造特性係数Dsは、一般に、架構が靱性に富むほど小さくすることができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.26 選択肢3
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
各階の保有水平耐力の計算による安全性の確認において、ある階の偏心率が所定の数値を上回る場合、全ての階について必要保有水平耐力の割増しをしなければならない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢4
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偏心率が所定の数値を上回る場合の必要保有水平耐力の割増し(形状係数Fe)は、その階だけに行えばよい(形状係数Fesは階ごとに求める)。全ての階を割り増すのではない。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
保有水平耐力計算における必要保有水平耐力の算定では、形状特性を表す係数Fesは、各階の剛性率及び偏心率のうち、それぞれの最大値を用いて、全階共通の一つの値として算出する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢3
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形状係数Fesは、各階ごとに、その階の剛性率から求めたFsと偏心率から求めたFeを乗じて算出する。全階の最大値を使って一つの値にするのではない。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
各階の必要保有水平耐力の算定において、ある階の剛性率が所定の数値未満の場合、全ての階ではなく、当該階のみ必要保有水平耐力を割増しすればよい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢4
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剛性率が0.6未満の階の割増し(形状係数Fs)は、その階だけに行えばよい(形状係数Fesは階ごとに求める)。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
各階の保有水平耐力計算において、剛性率が0.6を下回る場合、又は、偏心率が0.15を上回る場合には、必要保有水平耐力の値を割増しする。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.24 選択肢3
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
保有水平耐力は、建築物の一部又は全体が地震力の作用によって崩壊形を形成する場合において、各階の柱、耐力壁及び筋かいが負担する水平せん断力の和として求められる値である。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢2
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保有水平耐力は、建築物の一部または全体が崩壊形を形成するときに、各階の柱・耐力壁・筋かいが負担する水平せん断力の和。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
保有水平耐力は、建築物の一部又は全体が地震力の作用によって崩壊形を形成するときの、各階の柱、耐力壁及び筋かいが負担する水平せん断力の和としてもよい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢3
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
設計用一次固有周期が長い建築物では、軟弱地盤に建つ場合よりも硬質地盤に建つ場合のほうが、一般に、各階の必要保有水平耐力は大きい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢3
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設計用一次固有周期が長い建築物では、振動特性係数Rtは軟弱な地盤(第三種地盤)ほど大きいので、必要保有水平耐力は軟弱地盤のほうが大きい。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
剛性率が所定の値未満の階を有する建築物は、地震時に層崩壊を起こして被害を受けやすい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢2
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📐 耐震設計の前提・限界耐力計算
📖 耐震設計の前提
耐震設計の計算の前提と、限界耐力計算の考え方も問われます。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 地震力の係数 | Z は許容応力度設計用の地震力と必要保有水平耐力で同じ値。Ai は上の階ほど、T が長いほど大きい。地下部分の地震力は、固定荷重と積載荷重の和に水平震度を掛ける |
| 固有周期の精算 | 固有値解析などで求めるときは、ひび割れのない初期剛性を用い、基礎や杭の変形はないものと仮定する |
| せん断補強筋の材料強度 | せん断終局耐力の計算では、JIS 規格品でも基準強度の割増しをしない(せん断破壊に余裕を確保する) |
| ルート・構造の組合せ | 方向別に異なる耐震計算ルートを適用してよい。1階が SRC 造・2階以上が鉄骨造なら、2階以上は鉄骨造の Ds を用いる |
| 限界耐力計算 | 塑性化の程度が大きいほど、安全限界時の減衰を表す数値を大きくできる。安全限界固有周期は保有水平耐力時の各階の変形から求める。耐久性等関係規定以外の仕様規定は適用しない |
| 架構の性質 | 耐震性は強度と靱性で評価し、靱性が低ければ強度を十分に大きくする。耐力壁の耐力は基礎の浮上りで決まることがある。境界梁を強くすると耐力壁の回転が拘束され、耐力壁の負担せん断力は大きくなる。純ラーメンの軸力変動は外柱のほうが中柱より大きい。腰壁と柱の間に完全スリットを設けても、腰壁付き梁の剛性には腰壁の影響を考える |
✏️ 過去問:耐震設計の前提・限界耐力計算・架構の性質(10年で20肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。同じ文で何年も出た選択肢は1枚にまとめています(全19枚)。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
地震層せん断力係数の算定に用いる地震地域係数Zは、許容応力度設計用地震力と必要保有水平耐力の算定において、一般に、同じ値を用いる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢2
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
地震層せん断力係数の建築物の高さ方向の分布を表す係数Aiは、一般に、建築物の上階になるほど、また、建築物の設計用一次固有周期Tが長くなるほど、大きくなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢1
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
建築物の地下部分の各部分に作用する地震力は、一般に、当該部分の固定荷重と積載荷重の和に所定の水平震度を乗じて計算する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢1
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地下部分の地震力は、その部分の固定荷重と積載荷重の和に水平震度を乗じて計算する(建築基準法施行令 第88条第4項)。
問題:鉄筋コンクリート構造の建築物の耐震設計及び耐震改修に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
耐震設計において、設計用一次固有周期 T を固有値解析等の精算によって求める場合には、建築物の振動特性はコンクリートにひび割れのない初期剛性を用い、基礎や基礎杭の変形はないものと仮定する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢2
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設計用一次固有周期を固有値解析などで求めるときは、ひび割れのない初期剛性を使い、基礎や杭の変形はないものと仮定する。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
鉄筋コンクリート造建築物の設計用一次固有周期Tを、略算法でなく固有値解析等の精算によって求める場合には、建築物の振動特性はコンクリートにひび割れのない初期剛性を用い、かつ、基礎や基礎杭の変形はないものと仮定する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.24 選択肢1
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設計用一次固有周期を固有値解析などで求める場合は、ひび割れのない初期剛性を用い、基礎や杭の変形はないものと仮定する。
問題:鉄筋コンクリート構造の建築物の耐震設計及び耐震改修に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
耐震設計において、部材のせん断終局耐力を計算する場合のせん断補強筋の材料強度は、JIS規格品の鉄筋であっても、せん断破壊に対する余裕度を確保するために基準強度の割増しはしない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢1
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せん断終局耐力を計算するときのせん断補強筋の材料強度は、せん断破壊への余裕を確保するため、JIS規格品でも基準強度の割増し(1.1倍)をしない。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
鉄筋コンクリート構造において、部材のせん断耐力を計算する場合のせん断補強筋の材料強度は、JIS規格品の鉄筋であっても、せん断破壊に対する余裕度を確保するために基準強度の割増しはしない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢2
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せん断耐力を計算する場合のせん断補強筋の材料強度は、JIS規格品でも基準強度の割増しをしない(せん断破壊に余裕をもたせる)。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
鉄骨造の建築物において、張り間方向を純ラーメン構造、桁行方向をブレース構造とする場合、方向別に異なる耐震計算ルートを適用してよい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢2
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
鉄骨造の建築物において、張り間方向を純ラーメン架構、桁行方向をブレース架構とする場合、方向別に異なる耐震計算ルートを採用してもよい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「平成30年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢1
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鉄骨造で張り間方向を純ラーメン、桁行方向をブレース架構とする場合、方向別に異なる耐震計算ルートを採用してよい。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1階が鉄骨鉄筋コンクリート造で2階以上が鉄骨造の建築物の構造計算において、2階以上の部分の必要保有水平耐力は、一般に、鉄骨造の構造特性係数Dsを用いて計算する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢3
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
限界耐力計算において、塑性化の程度が大きいほど、一般に、安全限界時の各部材の減衰特性を表す数値を小さくすることができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和5年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢4
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限界耐力計算では、塑性化の程度(塑性率)が大きいほど履歴によるエネルギー吸収が増えるので、安全限界時の減衰定数は大きくできる(平成12年建設省告示第1457号)。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
限界耐力計算において、塑性化の程度が大きいほど、一般に、安全限界時の各部材の減衰特性を表す係数を大きくすることができる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.24 選択肢4
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
限界耐力計算における安全限界固有周期は、建築物の地上部分の保有水平耐力時における各階の水平方向の変形により計算する。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢4
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限界耐力計算の安全限界固有周期は、安全限界時(保有水平耐力に相当する時)の各階の水平方向の変形から計算する。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
限界耐力計算により建築物の構造計算を行う場合、耐久性等関係規定以外の構造強度に関する仕様規定は適用しなくてよい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢4
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限界耐力計算を行う場合は、耐久性等関係規定以外の構造強度に関する仕様規定は適用しなくてよい(建築基準法施行令 第36条第2項第二号)。
問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
連層の耐力壁に接続する梁(境界梁)の曲げ耐力及びせん断耐力を大きくすると、一般に、地震力に対する耐力壁の負担せん断力が小さくなる。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.26 選択肢4
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境界梁の曲げ耐力・せん断耐力を大きくすると、耐力壁の回転が強く拘束され、耐力壁が負担するせん断力は大きくなる。
問題:耐震構造、免震構造及び制振構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
建築物の耐震性は、一般に、強度と靱性によって評価され、靱性が低い場合には、強度を十分に大きくする必要がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.24 選択肢1
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
地震力を受ける鉄筋コンクリート造の耐力壁の耐力は、基礎が浮き上がることによって決まる場合がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和6年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢1
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
純ラーメン構造の場合、地震時の柱の軸方向力の変動は、一般に、中柱より外柱のほうが大きい。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和元年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.26 選択肢1
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問題:建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
鉄筋コンクリート造の腰壁付き梁の剛性は、腰壁と柱との間に完全スリットを設けた場合であっても、腰壁の影響を考慮する必要がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和7年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢1
同じ文:令和元年 No.26 選択肢2
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腰壁と柱の間に完全スリットを設けても、腰壁は梁と一体なので、腰壁付き梁の剛性には腰壁の影響を考える。
🛠️ 耐震診断・耐震改修
📖 補強方法のねらい
耐震診断・改修は、それぞれの補強方法が「強度(耐力)」と「靱性(変形能力)」のどちらを高めるかが問われます。
| 方法 | ねらい |
|---|---|
| 枠付き鉄骨ブレースの増設 | 耐力(強度)の向上 |
| そで壁と柱の間の耐震スリット | 柱を短柱にしない=靱性の向上。柱の耐力はむしろ小さくなる(耐力の向上ではない) |
| 炭素繊維の巻き付け | 柱のせん断耐力と靱性の向上。曲げ耐力は大きくならない |
| 減築など | 強度補強・靱性改善・損傷集中の回避のほか、地震力そのものを小さくする方法 |
| 垂れ壁・腰壁付きの柱 | 内法高さが短くなりせん断破壊しやすいので、ほかの柱より先に壊れるおそれがある |
✏️ 過去問:耐震診断・耐震改修(10年で8肢)
答えを考えてから、選択肢の下の「解説を見る」を開いてください。解説は出題当時の基準によります。
問題:鉄筋コンクリート構造の建築物の耐震設計及び耐震改修に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
耐震改修において、そで壁付き柱の耐力の向上を図る方法の一つに、「柱とそで壁との間に耐震スリットを設ける方法」がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢4
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柱とそで壁との間に耐震スリットを設けるのは、柱を短柱にしないようにして靱性を高める方法で、柱の耐力は(そで壁の分が減るので)むしろ小さくなる。耐力の向上を図る方法ではない。
問題:既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断・改修に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
耐震改修において、柱の耐力の向上を図る方法の一つに、「そで壁付き柱の柱とそで壁との間に耐震スリットを設ける方法」がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢2
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そで壁付き柱の柱とそで壁の間に耐震スリットを設けるのは、柱をせん断破壊しにくくして変形能力(靱性)を高める方法で、柱の耐力はむしろ小さくなる。耐力の向上を図る方法ではない。
問題:既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断・改修に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
耐震改修において、耐力の向上を図る方法の一つに、「枠付き鉄骨ブレースを増設する方法」がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢3
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問題:既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断・改修に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
耐震改修において、柱の変形能力の向上を図る方法の一つに、「炭素繊維巻き付け補強」がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢4
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問題:建築物の構造設計及び耐震補強に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
鉄筋コンクリート造の既存建築物の耐震改修において、柱への炭素繊維巻き付け補強は、柱の曲げ耐力を大きくする効果は期待できない。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和2年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.26 選択肢4
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問題:鉄筋コンクリート構造の建築物の耐震設計及び耐震改修に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
耐震改修には強度補強、靱性改善、損傷集中の回避のほかに、減築等により建築物に作用する地震力を低減する方法もある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和8年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢3
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耐震改修には、強度の補強・靱性の改善・損傷集中の回避のほか、減築などで建築物に作用する地震力そのものを小さくする方法もある。
問題:免震構造、制振構造及び耐震改修に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
耐震改修には強度補強、靱性補強、損傷集中の回避等のほかに、減築等により建築物に作用する地震力を低減する方法がある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和4年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.24 選択肢4
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問題:既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断・改修に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
垂れ壁や腰壁が付いた柱は、大地震時に垂れ壁や腰壁が付かない柱より先に破壊するおそれがある。
出典:公益財団法人 建築技術教育普及センター「令和3年一級建築士試験 学科Ⅳ(構造)」No.25 選択肢1
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まとめ:耐震設計・耐震診断・耐震改修で覚えておくこと
試験の前に見直すことを、章ごとにまとめました。左が覚える数字や言葉、右がその説明です。「要点 ›」を押すと、くわしい説明に戻ります。
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